JP5252346B2 - ソーワイヤ、ソーワイヤの製造方法及び製造装置 - Google Patents

ソーワイヤ、ソーワイヤの製造方法及び製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、ソーワイヤ、ソーワイヤの製造方法及び製造装置に関するものである。
シリコン、水晶、磁性体等のワークを切断加工するための技術として、ワイヤーソーカット法という加工技術が知られている。そして、この加工技術においては、ソーワイヤとワークとが接触している部分に、砥粒が混合されたスラリーを吹き付けながら加工を行う遊離砥粒方式が採用されている。
ワイヤーソーカット法に用いられるソーワイヤとしては、高強度の高炭素鋼線や超高強度合金線などが用いられるが、その表面は、ソーワイヤの制作時における伸線性を向上させるために、極薄いブラスメッキ,銅メッキや亜鉛メッキなどが施された滑面状態になっている。したがって、従来、遊離砥粒方式を採用する場合に、ワークとソーワイヤとの間に砥粒を安定して介在させることが難しく、そのために高い加工精度と高い加工効率を併せて満足する切断加工を行うことが困難であった。
これに対しては、ソーワイヤの表面に砥粒を取り込むための溝を形成することが提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。しかしながら、ソーワイヤの表面に機械加工や放電加工で溝を形成すると、加工部分に残留応力による変質が生じ易く、内部応力でソーワイヤがカールした状態になり、ワークに対する切断加工面を高精度の平面にすることができなくなるという問題が生じる。また、加工時の歪み硬化によって材質が脆くなり、切断加工時に付与される張力によって破断しやすくなる問題も生じる。
これに対処するために、本出願人等は下記特許文献3に開示した発明を提案している。これは、電解液ジェット加工によってソーワイヤの表面に遊離砥粒を取り込むための凹凸を形成するものであり、これによると、内部応力や加工時の歪み硬化を生じることなくソーワイヤの表面に凹凸を形成することが可能になる。
下記特許文献3に開示された発明では、線径が0.14mmのソーワイヤに対して線径の10%〜200%径の電解液ジェットを噴射するジェットノズルを用い、ソーワイヤと金属イオンを含む電解液ジェットとの間に電圧を印加することでソーワイヤの表面にスポット的に凹凸を形成している。
特開2000−288901号公報 特開2001−198790号公報 特開2007−196312号公報
上述した特許文献3に記載された発明では、機械加工や放電加工時に生じるような残留応力,歪み硬化といった問題が解消され、ソーワイヤを直線状に維持することができると共に、大きな強度低下が生じることもないので、遊離砥粒方式のワイヤーソーカット法で、ワークを高精度且つ高効率に切断加工することが可能になる。
しかしながら、線径が140μmのソーワイヤに対して線径の10%〜200%径の電解液ジェットを噴射するジェットノズルを用いるので、電解液中に含まれる金属イオンの水酸化物等によってジェットノズルが詰まり易く、度々凹凸部を形成するための加工を中止せざるを得ないことから、ソーワイヤ製造の生産性が悪化し、製品歩留まりが低下することが問題になる。ノズル径を拡大することでこのような詰まりはある程度解消できるが、ソーワイヤの線径に対して電解液ジェットの径が大きくなると、10μm程度の粒径の砥粒を凹凸内に保持することができなくなり、遊離砥粒の取り込み用凹凸部としての機能が低下することになる。
また、加工時には、ソーワイヤを一軸方向に伸張した状態にし、そのソーワイヤに対して電解液ジェットを噴射しているが、加工効率を高めるために伸張したソーワイヤの支持間隔を大きく取ると必然的にソーワイヤに撓みが生じることになり、電解液ジェットの噴射圧力でソーワイヤに揺れが生じる。このような加工時の状況では、ソーワイヤの表面に電解液ジェットをスポット的に当てようとしても、ソーワイヤの揺れによって電解液ジェットがソーワイヤから外れてしまうことが避けられない。ソーワイヤと電解液ジェット間に加工電流を流している状態で、電解液ジェットがソーワイヤから外れるか、或いは外れた状態から当たった状態に戻ると、ソーワイヤと電解液ジェットとの間に微少間隙が形成された瞬間に放電(スパーク)が発生し、これがソーワイヤに対して発熱,歪み発生等の悪影響を及ぼすという問題が生じる。
本発明は、このような問題点を解消するために提案されたものであって、その課題は以下のとおりである。一つには、機械加工や放電加工時に生じる残留応力や歪み硬化を避けて、ソーワイヤの表面に遊離砥粒を取り込むための凹凸部を形成することで、ソーワイヤによるワーク切断加工時において高い加工精度と高い加工効率を実現すること、また、電解液ジェットを連続的にソーワイヤに対して噴射できるようにすることで、表面に凹凸部を有するソーワイヤの生産性を向上させること、ソーワイヤの表面に形成される遊離砥粒を取り込むための凹凸部の形状を適正化することで、ワーク切断加工時の加工性能を向上させること、表面に凹凸部を有するソーワイヤ製造時に、ソーワイヤに対して電解液ジェットが外れないようにすることで、ソーワイヤと電解液ジェット間に生じる放電の悪影響を回避すること等が、本発明の目的である。
このような目的を達成するために、本発明によるソーワイヤ、ソーワイヤの製造方法、ソーワイヤの製造装置は、以下の各独立請求項に係る構成を少なくとも具備するものである。
[請求項1]電解液ジェット加工により表面に凹部と凸部の一方又は両方が形成されたソーワイヤであって、個々の前記凹部又は凸部が、前記ソーワイヤの軸方向に対して交差する線状に形成され、前記軸方向に沿って設定間隔毎に形成されており、個々の前記凹部又は凸部が、前記表面の特定方向からみた平面側及びそれに連続する両側面側にのみ形成されていることを特徴とするソーワイヤ。
[請求項]電解液ジェット加工により表面に凹部が形成されるソーワイヤの製造方法であって、前記ソーワイヤの外径より十分に広い幅を有する膜状の電解液ジェットを用い、該電解液ジェットの幅方向が前記ソーワイヤの軸方向に対して交差し、前記電解液ジェットの幅内に前記ソーワイヤが含まれるように、前記電解液ジェットを前記ソーワイヤに対して噴射しながら、前記ソーワイヤから前記電解液ジェットに向けて加工電流が流れるように前記電解液ジェットと前記ソーワイヤ間に電圧を印加することを特徴とするソーワイヤの製造方法。
[請求項]電解液ジェット加工により表面に凸部が形成されるソーワイヤの製造方法であって、金属イオンを含み前記ソーワイヤの外径より十分に広い幅を有する膜状の電解液ジェットを用い、該電解液ジェットの幅方向が前記ソーワイヤの軸方向に対して交差し、前記電解液ジェットの幅内に前記ソーワイヤが含まれるように、前記電解液ジェットを前記ソーワイヤに対して噴射しながら、前記電解液ジェットから前記ソーワイヤに向かって加工電流が流れるように前記電解液ジェットと前記ソーワイヤ間に電圧を印加することを特徴とするソーワイヤの製造方法。
[請求項13]電解液ジェット加工により表面に凹部と凸部の一方又は両方が形成されるソーワイヤの製造方法であって、金属イオンを含み前記ソーワイヤの外径より十分に広い幅を有する膜状の電解液ジェットを用い、該電解液ジェットの幅方向が前記ソーワイヤの軸方向に対して交差し、前記電解液ジェットの幅内に前記ソーワイヤが含まれるように、前記電解液ジェットを前記ソーワイヤに対して噴射しながら、前記電解液ジェットと前記ソーワイヤ間に印加する電圧の極性を切り換えることによって、前記ソーワイヤの表面に前記凹部と前記凸部を形成することを特徴とするソーワイヤの製造方法。
[請求項14]電解液ジェット加工により表面に凹部が形成されたソーワイヤの製造装置であって、加工を施すための位置に未加工のソーワイヤを供給するワイヤ供給手段と、前記ソーワイヤの外径より十分に広い幅を有する膜状の電解液ジェットを、加工を施すための位置に供給された前記ソーワイヤに対して、前記幅内に前記ソーワイヤが含まれるように噴射する電解液ジェット噴射手段と、前記電解液ジェット噴射手段に電解液を供給する電解液供給手段と、前記ソーワイヤから前記電解液ジェットに向けて加工電流が流れるように前記電解液ジェットと前記ソーワイヤとの間に電圧を印加する電圧印加手段と、を備えることを特徴とするソーワイヤの製造装置。
[請求項15]電解液ジェット加工により表面に凸部が形成されたソーワイヤの製造装置であって、加工を施すための位置に未加工のソーワイヤを供給するワイヤ供給手段と、金属イオンを含み前記ソーワイヤの外径より十分に広い幅を有する膜状の電解液ジェットを、加工を施すための位置に供給された前記ソーワイヤに対して、前記幅内に前記ソーワイヤが含まれるように噴射する電解液ジェット噴射手段と、前記電解液ジェット噴射手段に金属イオンを含む電解液を供給する電解液供給手段と、前記電解液ジェットから前記ソーワイヤに向けて加工電流が流れるように前記電解液ジェットと前記ソーワイヤとの間に電圧を印加する電圧印加手段と、を備えることを特徴とするソーワイヤの製造装置。
本発明によると、ソーワイヤの表面に形成された凹部又は凸部を電解液ジェット加工で形成したので、機械加工や放電加工時に生じる残留応力や歪み硬化を避けて、ソーワイヤの表面に遊離砥粒を取り込むための凹凸部を形成することができる。また、ソーワイヤの軸方向に対して交差する線状に形成された凹凸部によって効果的に砥粒を保持することができる。これらの作用によって、ソーワイヤによるワーク切断加工時に高い加工精度と高い加工効率を実現することができる。また、凹凸部を軸方向に沿って設定間隔毎に形成しているので、ソーワイヤの周囲に砥粒の疎密を効果的に付けることができ、切断加工効率を向上させることができる。
また、ソーワイヤの外径より十分に広い幅を有する膜状の電解液ジェットを用い、電解液ジェットの幅方向がソーワイヤの軸方向に対して交差し、電解液ジェットの幅内にソーワイヤが含まれるように、電解液ジェットをソーワイヤに対して噴射しながら、電解液ジェットとソーワイヤ間に電圧を印加しているので、多少ソーワイヤに揺れが生じたとしても、加工電流が流れているときにソーワイヤに対して電解液ジェットが外れることがなく、ソーワイヤと電解液ジェット間に生じる放電の悪影響を回避することができる。これによって、電解液ジェットを連続的にソーワイヤに対して噴射させることができ、表面に凹凸部を有するソーワイヤの生産性を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図5は、本発明の一実施形態に係るソーワイヤを示した説明図である。図1又は図2の(a)がA方向からみた平面図、同図(b)がB方向からみた図(側面図)、同図(c)がX−X断面図又はY−Y断面図である。図3又は図4の(a1),(a2),(a3)がA方向からみた平面図、同図(b1),(b2),(b3)がX−X断面図又はY−Y断面図である。図5の(a)は斜視図、同図(b1)はX1−X1断面図、同図(b2)はX2−X2断面図、同図(b3)はX3−X3断面図である。
ソーワイヤ1は、電解液ジェット加工によって表面に凹部1A又は凸部1Bを形成したものである。図1に示した例では、ソーワイヤ1の軸方向に対して交差する線状(図示の例は直線状)に凹部1Aが軸方向に沿って設定間隔s毎に形成されており、図2に示した例では、ソーワイヤ1の軸方向に対して交差する線状(図示の例は直線状)に凸部1Bが軸方向に沿って設定間隔s毎に形成されている。ここでは、凹部1Aのみが形成された例と凸部1Bのみが形成された例を示したが、凹部1Aと凸部1Bを混在させたものであっても良いし、凹部1Aと凸部1Bとを交互に形成したものであっても良い。設定間隔sは等間隔であってもよいし、各間隔が異なる長さになっていても良い。凹部1A又は凸部1Bはソーワイヤ1の軸方向に沿って幅LWを有している。
図3又は図4は、本発明の実施形態に係るソーワイヤの他の形態を示した説明図である。ソーワイヤ1に形成される線状の個々の凹部1Aは、図3(a1),(b1)に示すように、ソーワイヤ1の軸方向に対して斜めに形成されていてもよく、また、図3(a2),(b2)に示すように、屈折した線状(屈折線状)に形成されていてもよい。また、図3(a3),(b3)に示すように、屈曲した線状(屈曲線状)に形成されていてもよい。本発明における線状とは、ソーワイヤ1の軸方向に対して横断するように連続的に形成された状態を指し、前述した形態例に限定されるものではない。
また、ソーワイヤ1に形成される線状の個々の凸部1Bは、図4(a1),(b1)に示すように、ソーワイヤ1の軸方向に対して斜めに形成されていてもよく、また、図4(a2),(b2)に示すように、屈折した線状(屈折線状)に形成されていてもよい。また、図4(a3),(b3)に示すように、屈曲した線状(屈曲線状)に形成されていてもよい。
このような凹部1A又は凸部1Bは電解液ジェット加工によって形成される。凹部1Aを形成する場合には、ソーワイヤ側を陽極とし、電解液ジェット側を陰極として、ソーワイヤ1から電解液ジェットに向かって加工電流が流れるようにソーワイヤ1と電解液ジェット間に電圧を印加する。凸部1Bを形成する場合には、ソーワイヤ側を陰極とし、金属イオンを含む電解液ジェット側を陽極として、電解液ジェットからソーワイヤ1に向かって加工電流が流れるようにソーワイヤ1と電解液ジェット間に電圧を印加する。
このようなソーワイヤ1によると、遊離砥粒方式でワークを切断加工する際に、凹部1Aによって形成される溝部又は複数の凸部1B間に形成される溝部内に砥粒を取り込むことができるので、ワークとソーワイヤ1間に安定して砥粒を導入することが可能になり、効率的にワークを切断加工することができる。また、機械加工や放電加工によらず溝部を形成しているので、残留応力や歪み硬化による悪影響を避けることができ、張力印加時にソーワイヤ1の直線性を保つことができ、ワークに対して高精度の切断加工を施すことができる。
また、砥粒を取り込むための溝部が、ソーワイヤ1の軸方向に交差する線状(線状とは、前述したように軸方向に直交する直線状、軸方向に対して斜めに形成した直線状、屈折又は屈曲した線状等を含む)の凹部1A又は凸部1Bによって形成されるので、砥粒がソーワイヤ1に対して軸方向に移動するのを凹部1A又は凸部1Bが抑止することになり、ソーワイヤ1を用いた遊離砥粒方式でのワーク切断加工時に砥粒による効果的な研磨作用を得ることができる。また、砥粒を取り込むための溝部が、凹部1A又は凸部1Bによってソーワイヤ1の軸方向に所定間隔毎に形成されるので、砥粒が密に取り込まれる部分と砥粒の導入が疎になるソーワイヤ1の表面とが交互に形成されることになり、ソーワイヤ1の走行抵抗を抑えながら、効果的にワークを切断加工することが可能になる。
また、本発明の実施形態に係るソーワイヤ1は、図1〜図4に示すように、凹部1A又は凸部1Bは、ソーワイヤ1の表面の特定方向(図示A方向)からみた平面側及びそれに連続する両側面側のみに形成されている。これによると、凹部1A又は凸部1Bによって形成される溝部の開放口を特定方向(図示A方向)に向けることができ、ソーワイヤ1とワークとの接触方向がこの特定方向と一致したときに、ソーワイヤ1とワークとの間に集中して砥粒を導入させることが可能になる。これによって、ワーク切断加工の作業効率を高めることが可能になる。
図5は、本発明の実施形態に係るソーワイヤ1の実用的な形態例を示した説明図である。この例では、個々の凹部1A(又は凸部)が、ソーワイヤ1の軸方向に対して交差する線状に形成され、軸方向に沿って所定間隔毎に形成されているものにおいて、複数の凹部1A(又は凸部)が、ソーワイヤ1の表面周りの異なる向きに形成されている。図示の例では、X1断面位置に形成された一つの凹部1Aの特定方向(A1方向)に対して、角度θ1だけ異なる向きに特定方向(A2方向)を有する凹部1AがX2断面位置に形成されており、角度θ2だけ異なる向きに特定方向(A3方向)を有する凹部1AがX3断面位置に形成されている。ここでの角度θ1,θ2は例えば120°に設定してもよし、更に異なる角度でソーワイヤ1の全周に亘って複数の凹部1Aを形成してもよい。ここでは、凹部1Aについて示したが、同様に凸部1Bを形成することができる。
このような形態によると、ソーワイヤ1を用いてワークを切断加工する際に、ソーワイヤ1が軸周りに回転するか捩れることがあっても、異なる方向に向いた複数の凹部1A(又は凸部)の何れかによって形成される溝の開口部分がワーク側に向くことになるので、この溝の開口部分に保持された砥粒によって、効果的にワークを切断加工することが可能になる。
図6は、前述した凹部1Aによって形成される溝部の溝幅と溝深さの計測例を示したグラフである(加工条件は実施例参照)。図6(a)は、図1におけるX1−X1断面に沿った溝形状を示すものであって、図示のA方向に沿った溝形状を示すものであり、同図(b)は、図1におけるX2−X2断面に沿った溝形状を示すものであって、図示のB方向に沿った溝形状を示すものである。この例では、凹部1Aの軸方向に沿った幅LWは60〜70μmに形成されており、X1−X1断面に沿った溝形状(同図(a))の幅LWよりX2−X2断面に沿った溝形状の幅LWの方が若干広く形成されている。
図から明らかなように、同図(a)では溝が急峻に形成されており、同図(b)では溝がなだらかに形成されている。すなわち、本発明の実施形態に係るソーワイヤ1は、凹部1Aの深さ又は凸部1Bの高さが、特定方向の断面で急峻に変化し、その特定方向と直交する方向の断面でなだらかに変化するように形成されている。これによると、特定方向(図示A方向)に形成された急峻な溝部では砥粒を取り込んで保持しやすい構造になっており、特定方向と直交する側部に形成されたなだらかな溝部では、取り込んだ砥粒が下側の急峻な溝部に流れ込みやすい構造になっている。したがって、本発明の実施形態に係るソーワイヤ1では、前述した特定方向がソーワイヤ1とワークとの接触方向に一致したときに、ソーワイヤ1とワークが接触する接点部に急峻な溝部を位置させて、そこに砥粒を集中させることができ、これよっても、ワーク切断加工の作業効率を高めることが可能になる。
図7は、このような本発明の実施形態に係るソーワイヤ1の製造方法を示す説明図である。この製造方法の一つの特徴は、電解液ジェット加工を施すための電解液ジェットとして、ソーワイヤ1の外径より十分に広い幅を有する膜状の電解液ジェットJを用いることである。電解液ジェットJの幅Wは、表面に凹凸部を形成する際のソーワイヤ1の揺れを考慮して、最大限の揺れ幅より広い幅Wを設定する。一例としては、ソーワイヤ1の外径の約3倍以上に設定する。凸部1Bを形成する場合は、金属イオンを含んだ電解液ジェットJを用いる。
これによると、電解液ジェット加工時に、ソーワイヤ1に多少の揺れが生じたとしても、電解液ジェットJとソーワイヤ1との接触が外れることがない。したがって、加工電流が流れている状態で、電解液ジェットJがソーワイヤ1から外れるか、或いは外れた状態から当たった状態に戻るときに発生する放電(スパーク)を回避することができる。このような放電が生じると、ソーワイヤ1に対して発熱,歪み発生等の悪影響を及ぼすことが懸念されるが、本発明の実施形態に係る製造方法では、このような悪影響を排除することができる。
そして、電解液ジェットJの噴射方向を前述した特定方向(図示A方向)と一致させることによって、前述した実施形態に係るソーワイヤ1の凹部1A又は凸部1Bを形成することができる。すなわち、特定方向(図示A方向)に沿ってソーワイヤ1に向けて、幅Wを有し膜状の電解液ジェットJを噴射し、電解液ジェットJとソーワイヤ1間に加工電流を流した場合に、電解液ジェットJがソーワイヤ1の表面に垂直に当たる部分P1と電解液ジェットJがソーワイヤ1の表面に沿って流れる部分P2には凹部1A又は凸部1Bが形成されるが、電解液ジェットJがソーワイヤ1の表面に垂直に当たる部分P1の逆側の部分P3ではソーワイヤ1と電解液ジェットJとが接触しない部分があり、そこには凹部1A又は凸部1Bは形成されない。
また、電解液ジェットJがソーワイヤ1の表面に垂直に当たる部分P1では、加工電流が流れているときに電流密度分布が密になり、凹部1Aの深さ又は凸部1Bの高さは、特定方向の断面で急峻に変化するように形成される(図3(a)参照)。また、電解液ジェットJがソーワイヤ1の表面に沿って流れる部分P2では、凹部1Aの深さ又は凸部1Bの高さは、特定方向と直交する方向の断面でなだらかに変化するように形成されることになる(図3(b)参照)。なお、ここでの特定方向は、鉛直下向き方向に限定されるものではない。電解液ジェットJの噴出方向は360°如何なる方向にも設定でき、ソーワイヤ1の表面の全周に亘って線状の凹部1A又は凸部1Bを形成することができる。
本発明の実施形態に係るソーワイヤ1の製造方法を更に詳しく説明する。図7(a)は、ソーワイヤ1の表面に凹部1Aを形成する場合を示す説明図である。この場合は、ソーワイヤ1の外径より十分に広い幅Wを有する膜状の電解液ジェットJを用い、電解液ジェットJの幅方向がソーワイヤ1の軸方向に対して交差し、電解液ジェットJの幅内にソーワイヤ1が含まれるように、電解液ジェットJをソーワイヤ1に対して噴射しながら、ソーワイヤ1から電解液ジェットJに向けて加工電流が流れるように電解液ジェットJとソーワイヤ1間に電圧を印加する。
電圧の印加は、図に示すように、電解液ジェットJに接するように電極E1を設けると共に、ソーワイヤ1に接するように電極E2を設け、電極E1と電極E2間に直流電源E3とスイッチ素子E4を介在させる回路を形成する。スイッチ素子E4を閉じて、直流電源E3を電極E1,E2間に印加することで、電極E1が陰極となり電極E2が陽極となるように印可電圧の極性を設定する。これによって、ソーワイヤ1を構成する金属が金属イオンになって電解液に流出する電気化学反応が生じて、ソーワイヤ1の表面に凹部1Aが形成される。
図7(b)は、ソーワイヤ1の表面に凸部1Bを形成する場合を示す説明図である。この場合は、金属イオンを含みソーワイヤ1の外径より十分に広い幅Wを有する膜状の電解液ジェットJを用い、電解液ジェットJの幅方向がソーワイヤ1の軸方向に対して交差し、電解液ジェットJの幅内にソーワイヤ1が含まれるように、電解液ジェットJをソーワイヤ1に対して噴射しながら、電解液ジェットJからソーワイヤ1に向けて加工電流が流れるように電解液ジェットJとソーワイヤ1間に電圧を印加する。
電圧の印加は、図に示すように、電解液ジェットJに接するように電極E1を設けると共に、ソーワイヤ1に接するように電極E2を設け、電極E1と電極E2間に直流電源E3’とスイッチ素子E4’を介在させる回路を形成する。スイッチ素子E4’を閉じて、直流電源E3’を電極E1,E2間に印加することで、電極E1が陽極となり電極E2が陰極となるように印可電圧の極性を設定する。これによって、電解液ジェットJに含まれる金属イオンが金属になってソーワイヤ1の表面に金属隆起を形成し、これが凸部1Bとなる。
このような製造方法では、ソーワイヤ1を静止した状態では、膜状の電解液ジェットJの膜厚に応じた幅の凹部1A又は凸部1Bを、ソーワイヤ1の軸方向に対して交差する線状に形成することができる。
図7(c)は、ソーワイヤ1の表面に凹部1Aと凸部1Bの両方を形成する場合を示す説明図である。この場合は、電解液ジェットJには金属イオンを含ませ、前述した電極E1,E2間に直流電源E3,スイッチ素子E4と直流電源E3’,スイッチ素子E4’を並列接続する。
そして、ソーワイヤ1の表面に凹部1Aを形成する場合には、スイッチ素子E4を閉じスイッチ素子E4’を開いて、直流電源E3を電極E1,E2間に印加することで、電極E1が陰極となり電極E2が陽極となるように印可電圧の極性を設定する。
また、その逆にソーワイヤ1の表面に凸部1Bを形成する場合には、スイッチ素子E4’を閉じスイッチ素子E4を開いて、直流電源E3’を電極E1,E2間に印加することで、電極E1が陽極となり電極E2が陰極となるように印可電圧の極性を設定する。
ソーワイヤ1に対する電解液ジェットJの噴射位置をソーワイヤ1の軸方向に移動させながら、電解液ジェットJとソーワイヤ1間に印加する電圧をパルス状に印加することで、ソーワイヤ1の軸方向に沿って、設定間隔(図1又は図2のs参照)且つ設定幅(図1又は図2のLW参照)の凹部1A又は凸部1Bを形成することができる。この際、電解液ジェットJ側を固定してソーワイヤ1を軸方向(図示矢印方向)に走行させてもよいし、ソーワイヤ1側を固定して電解液ジェットJ側を移動させてもよい。或いはその両方を逆方向又は異なる速度で同方向に移動させてもよい。
最良の形態としては、ソーワイヤ1を所定速度で軸方向に走行させ、加工時には電解液ジェットJをソーワイヤ1と等速で同方向に移動させる。そして、ソーワイヤ1に対する電解液ジェットJの噴射位置を変える場合に、ソーワイヤ1に対して電解液ジェットJを逆方向に移動させるか、ソーワイヤ1の走行に対して電解液ジェットJを停止させる。これによると、電解液ジェットJの厚さに応じて急峻な凹部1A又は凸部1Bを形成することができ、加工精度を高めることができる。
パルス状の電圧印加は、前述したスイッチ素子E4をオンオフすることで実行できる。ソーワイヤ1を常時走行させる場合は、電圧印加のオン時間とソーワイヤ1に対する電解液ジェットJの相対移動の速度とで凹部1A又は凸部1Bの幅LWが設定され、電圧印加のオフ時間と前述した相対移動の速度とで凹部1A又は凸部1Bの形成間隔sが設定される。また、加工電流量の大きさで凹部1Aの深さ又は凸部1Bの高さが設定される。
ソーワイヤ1に対して噴射される電解液ジェット1は単数であっても複数であっても良い。複数の場合には、ソーワイヤ1の軸方向に並列配置した複数の電解液ジェットJをソーワイヤ1に噴射することで、同時に並列した複数の凹部1A又は凸部1Bを形成することができる。また、ソーワイヤ1の軸方向の異なる位置でソーワイヤ1の軸周りに複数の電解液ジェットJを配置して、ソーワイヤ1に対して異なる角度から電解液ジェットJを噴射することで、ソーワイヤ1の表面の異なる角度に線状の凹部1A又は凸部1Bを形成することができる。なお、並列配置する電解液ジェットJの数に応じてパルス状印可電圧のオフ時間が設定される。
図8は、本発明の実施形態に係るソーワイヤ1の製造方法における加工電流の状態を示した説明図である。ここでは、ソーワイヤ1と電解液ジェットJとを相対的に移動しながら、ソーワイヤ1と電解液ジェットJ間にパルス状電圧を印加した場合に電極E1,E2間の回路に流れる加工電流の状態を示しており、電極E1から電極E2に向けて流れる加工電流を+、電極E2から電極E1に向けて流れる加工電流を−としている(図7参照)。
同図(a)の例では、電解液ジェットJ側が陰極となり、ソーワイヤ1側が陽極となるように直流電源E3を印加することによって、所定間隔でソーワイヤ1の表面に凹部1Aを形成する例であって、図7(a)に示す回路においては、時間ta1だけスイッチ素子E4を閉にし、その後スイッチ素子E4を時間ta2だけ開にし、これを繰り返す。この場合には、例えばソーワイヤ1の走行速度をVとすると、V×(ta1+ta2)の間隔で凹部1Aが形成されることになる。
同図(b)の例では、電解液ジェットJ側が陽極となり、ソーワイヤ1側が陰極となるように直流電源E3’を印加することによって、所定間隔でソーワイヤ1の表面に凸部1Bを形成する例であって、図7(b)に示す回路においては、時間tb1だけスイッチ素子E4’を閉にし、その後スイッチ素子E4’を時間tb2だけ開にし、これを繰り返す。この場合には、例えばソーワイヤ1の走行速度をVとすると、V×(tb1+tb2)の間隔で凸部1Bが形成されることになる。
同図(c)の例では、電解液ジェットJとソーワイヤ1間に印加する電圧の極性を交互に切り換えることによって、ソーワイヤ1の表面に凹部1Aと凸部1Bを交互に並べて形成する例であって、図7(c)に示す回路においては、スイッチ素子E4’を開にして、スイッチ素子E4を時間tc1だけ閉にし、スイッチ素子E4,E4’を時間tc2だけ共に開にした後、スイッチ素子E4’のみを時間tc3だけ閉にし、その後、再びスイッチ素子E4,E4’を時間tc4だけ共に開にし、これを繰り返す。この場合には、例えばソーワイヤ1の走行速度をVとすると、V×(tc1+tc2+tc3+tc4)のピッチで凹部1Aと凸部1Bの組み合わが形成されることになる。
図9(同図(a)は斜め上からみた斜視図、同図(b)は斜め下からみた斜視図)は、本発明の実施形態における膜状の電解液ジェットJを形成するための電解液ジェット噴射手段を示す説明図である。電解液ジェット噴射手段2は、ソーワイヤ1の外径より十分に広い幅を有する膜状の電解液ジェットJを、加工を施すための位置に供給されたソーワイヤ1に対して、幅W内にソーワイヤ1が含まれるように噴射する手段であり、幅方向が広がった噴射口2Aを備えている。図示の例では、電解液ジェット噴射手段2は、ソーワイヤ1の軸方向に並列配置した複数の電解液ジェットJを同時にソーワイヤ1に噴射するための複数の噴射口2Aを備えている。この噴射口2Aは、電解液ジェット噴射手段2を軸方向に沿って貫通する電解液流通路20Aにそれぞれが連通するように形成されている。
電解液ジェット噴射手段2は、それ自体を導電体とする場合には、貴金属またはグラファイトによって形成される。また、セラミック等の絶縁体で電解液ジェット噴射手段2を形成し、内部を流通する電解液ジェットJを接する位置に別途電極を設置するようにしてもよい。
本発明の実施形態によると、このような電解液ジェット噴射手段2を用いて、幅広の噴射口2Aから電解液ジェットJを噴射するので、電解液中に沈殿物等が存在する場合であっても、噴射口2Aの詰まりが生じ難く、噴射口2Aの詰まりによって加工作業が中断する不具合を避けることができる。すなわち、作業効率よく、表面に凹凸部を有するソーワイヤ1を製造することが可能になる。
電解液ジェット噴射手段2は、図9(b)に示すように、内部に電解液流通路20Aを有する複数のブロック体20からなる。すなわち、ブロック体20がソーワイヤ1の軸方向に沿って継ぎ目20Jで重ねられる。継ぎ目20Jには接合処理が施されるか或いは複数のブロック体20を圧接状態に保持して一体化する。ブロック体20の内部には、電解液流通路20Aがそれぞれ形成されている。また、継ぎ目20Jに噴射口2Aが形成されている。このようなブロック体20に換えて複数の薄板の積層体を用い、これらを一体化してもよい。
図10は、電解液ジェット噴射手段2の噴射口2Aの形成方法を例示する説明図である。同図(a)に示す例では、噴射口2Aは、ブロック体20の継ぎ目に設けられた電解液流通路20Aに連通する切り欠き溝20Bによって形成されている。同図(b)に示す例では、噴射口2Aは、薄板をスペーサ21として介在させて、ブロック体20の継ぎ目に形成されるスペーサ間隙によって形成されている。すなわち、ここではコの字状のスペーサ21を設けることで、スペーサ21の開放側に噴射口2Aが形成されることになる。これによると、加工によってブロック体20に溝を形成する場合と比較して簡単且つ高精度に噴射口2Aの間隔を設定することが可能になる。この例においても、ブロック体20に換えて複数の薄板の積層体を用い、これらを一体化してもよい。複数のブロック体20又は複数の薄板の一体化は継ぎ目に接合処理を施すか或いはブロック体20又は複数の薄板を圧接状態に保持する。
図11は、電解液ジェット噴射手段2の他の実施形態を示した説明図である。この形態では、電解液ジェット噴射手段2は、ソーワイヤ1の軸周りに配置した複数の噴射口2Aを備えている。この電解液ジェット噴射手段2は、ソーワイヤ1の軸方向に沿って延びる略円柱状の本体200を備えており、その本体200には、内側にソーワイヤ1を配置するための切り欠き部200Aが形成されている。本体200には、複数の電解液流通路201(図示3本)が軸方向に沿って形成されている。そして、この電解液流通路201に連通して本体200の内側に噴射口2Aが開口しており、この噴射口2Aは電解液ジェットJを本体200内部の中心に向けて噴射するように形成されている。また、一つの噴射口2Aの噴射方向には前述した切り欠き部200Aが形成されており、他の噴射口2Aの噴射方向には本体200に開口部202が形成されている。
このような電解液ジェット噴射手段2によると、電解液流通路201に所定圧で電解液を供給することで、ソーワイヤ1の軸周りの異なる角度からソーワイヤ1に向けて同時に電解液ジェットJを噴射させることができる。この際、噴射された電解液ジェットJが本体200に接触すると通電状態になるので、これを避けるために開口部202又は切り欠き部200Aが形成されている。
図12は、図11に示した電解液ジェット噴射手段2の形成方法を示す説明図である。ここでは、リング状又はC字状のブロック体210(同図(a)参照)を積層することで本体200(同図(b)参照)を形成している。ブロック体210にはこれを貫通するように電解液流通路201が形成されており、その一つのブロック体210に電解液流通路201を内側に開放する切り欠きが形成され、これが噴射口2Aを形成している。また、噴射口2Aの対向面側には、ブロック体210に切り欠きが形成されて、これが開口部202を形成している。この例においても、ブロック体210に換えて複数の薄板の積層体を用い、これを一体化してもよい。複数のブロック体210又は複数の薄板の一体化は継ぎ目に接合処理を施すか或いはブロック体210又は複数の薄板を圧接状態に保持する。
図13は、本発明の実施形態に係るソーワイヤの製造装置を示す説明図である。本発明の実施形態に係るソーワイヤの製造装置は、加工を施すための位置に未加工のソーワイヤ1を供給するワイヤ供給手段3と、前述した電解液ジェット噴射手段2と、電解液ジェット噴射手段2に電解液を供給する電解液供給手段4と、電解液ジェットJとソーワイヤ1との間に電圧を印加する電圧印加手段5とを基本構成として備える。そして、これに付随して、電解液ジェット噴射手段2から噴射された電解液を回収する電解液回収手段6、回収した電解液を電解液供給手段4に循環する電解液循環手段7、電圧印加手段5とワイヤ供給手段3の作動を制御する動作制御手段8を具備することができる。
このような特徴を有する本発明の実施形態に係るソーワイヤの製造装置によると、前述した基本構成によって、連続供給されるソーワイヤ1に対して、ソーワイヤ1の軸方向に対して交差する線状の凹部1A又は凸部1Bを軸方向に沿って設定間隔で形成することができる。また、電解液回収手段6と電解液循環手段7を具備することで、電解液ジェットJの連続噴射を制限なく行うことが可能になり、動作制御手段8を具備することで、凹部1A又は凸部1Bによる溝幅LWと凹部1A又は凸部1Bの形成間隔sを適宜設定することが可能になる。以下に、各部の構成を具体的に説明する。
電解液ジェット噴射手段2は、図6及び図7に示した実施形態を採用することができる。電解液ジェット噴射手段2を形成するためのブロック体20,210は導電性材料によって形成し、電極E1を導電性の電解液ジェット噴射手段2に接続する。
ワイヤ供給手段3は、加工済みのソーワイヤ1が巻き取られる巻き取りボビン3Aと未加工のソーワイヤ1が巻かれている送り出しボビン3Bとを備えており、巻き取りボビン3Aと送り出しボビン3Bとの間に、凹凸部を形成するための加工位置、すなわち、電解液ジェット噴射手段2によって電解液ジェットJがソーワイヤ1に噴射される位置が配置される。巻き取りボビン3Aは、巻き取りモータ3Cによって回転駆動され、この回転駆動によって、ソーワイヤ1が加工位置を所定の速度で走行できるようにしている。加工位置の外側にはガイドローラ3D1,3D2が設けられている。
電解液供給手段4は、電解液供給タンク4A,圧力供給手段(例えば、コンプレッサ)4B,電解液供給流路4C,フィルタ4Dを備えており、フィルタ4Dを介した電解液供給路4Cの先端が電解液ジェット噴射手段2の電解液流通路(20A)に接続されている。
電解液回収手段6は、電解液回収受け6A,電解液回収タンク6B,電解液回収受け6Aと電解液回収タンク6Bとを接続する電解液回収流路6Cを備えている。また、電解液循環手段7は、電解液回収タンク6Bに溜まった電解液を電解液供給タンク4Aに送る電解液循環流路7A,循環流を形成する循環ポンプ7B,バルブ7Cを備えている。
電圧印加手段5は、前述した直流電源E3,E3’やスイッチ素子E4,E4’を備えている。電圧印加手段5から電解液ジェットJ側に接続される電極E1は前述したように導電性の電解液ジェット噴射手段2に接続されており、ソーワイヤ1側に接続される電極E2はソーワイヤ1に対して接触するように接続されている。また、動作制御手段8は、電圧印加手段5におけるスイッチ素子E4,E4’のオンオフタイミングと巻き取りモータ3Cの回転速度、或いは直流電源E3,E3’の電圧値をそれぞれ必要に応じて調整する制御信号を出力するものである。
このような本発明の実施形態に係るソーワイヤ製造装置の作動例を説明する。先ず、バルブ7Cを閉じて圧力供給手段4Bを作動させることで、電解液供給タンク4A内の電解液が電解液供給流路4Cを介して電解液ジェット噴射手段2に所定圧で供給され、電解液ジェット噴射手段2からソーワイヤ1の外径より十分に広い幅を有する膜状の電解液ジェットJがソーワイヤ1に向けて噴射される。電解液ジェット噴射手段2から噴射された電解液は、電解液回収6Aで受け止められて、電解液回収タンク6B内に回収される。そして、電解液供給タンク4A内の電解液が少なくなると、バルブ7Cを開放して、循環ポンプ7Bを作動させて、電解液回収タンク6B内に溜められた電解液を電解液供給タンク4A内に送り込む。
電解液ジェット噴射手段2から電解液ジョットJを噴射させている状態で、巻き取りモータ3Cを設定速度で回転駆動して加工位置でソーワイヤ1を設定速度で走行させると共に、電圧印加手段5によって電極E1,E2間にパルス状の電圧を印加する。例えば、ソーワイヤ1の表面に所定間隔の凹部1Aを形成する場合には、電極E1,E2間の加工電流が図8(a)に示すパルス波になるようにスイッチング素子E4をオンオフ制御する。図13に示す例では、複数(5本)の電解液ジェットJが同時にソーワイヤ1に向けて噴射されているので、スイッチ素子4Eの1回のオン時間ta1による一つのパルス波でソーワイヤ1の表面に同時に複数(5箇所)の凹部1Aが形成されることになり、同時に複数箇所に設定幅LWの溝部がソーワイヤ1を横断するように線状に形成されることになる。この場合は、スイッチ素子4Eのオフ時間ta2は複数本の電解液ジェットJをソーワイヤ1が通過するのに要する時間に設定され、複数本の電解液ジェットJをソーワイヤ1が通過した後に次のパルス波が出力されるようにする。
以下に、本発明の実施例を説明する。実施例の加工条件を表1に示す。
Figure 0005252346
この加工条件で、図8(a)に示すパルス状の加工電流によってソーワイヤに凹部を形成し、その溝部の溝幅と溝深さを計測したグラフが図6に示すグラフである。この実施例によって、直径140μmの鋼製のソーワイヤに対して、ソーワイヤの軸方向に対して交差する線状の凹部を形成した。この凹部は、ソーワイヤの表面の特定方向(電解液ジェット噴射方向)からみた平面側及びそれに連続する両側面側に形成され、前記平面側に対する裏面側には加工されない部分がある。また、凹部の深さは、図6から明らかなように、特定方向(電解液ジェット噴射方向)の断面で急峻に変化し、その特定方向と直交する方向の断面でなだらかに変化している。
このような本発明の実施例に係るソーワイヤ及びソーワイヤの製造方法或いはこの製造方法を実行するための製造装置によると、まず、電解液ジェットの噴射口を微細にする必要がないので、凹凸加工時に電解液の沈殿物等によって噴射口が詰まることがない。これによって、連続的にソーワイヤを凹凸加工することができるので、表面に凹凸部を形成する加工効率を向上させ、ソーワイヤ製造時の歩留まりを向上させることができる。
また、ソーワイヤの表面に凹凸加工を施す際に多少ソーワイヤの揺れが生じたとしても、膜状の電解液ジェットの幅をソーワイヤが外れることなく凹凸加工を進めることができるので、加工時にソーワイヤが電解液ジェットから外れる又は外れたソーワイヤが再び電解液ジョットと接触する際に生じる放電の不具合を回避することができる。これによって、高品質のソーワイヤを形成することが可能になる。
また、ソーワイヤの表面に形成される凹凸部は、膜状の電解液ジェットがソーワイヤに対して接触する部分にのみ形成されるので、特定の方向に偏在した溝部を形成することができる。これによると、溝部が偏在した方向をワークの接触と一致させることで、溝部に取り込まれる遊離砥粒を積極的にソーワイヤとワークとの接触箇所に集中させることができる。これによって、ソーワイヤによるワークの切断加工効率と加工精度を向上させることが可能になる。
また、ソーワイヤの表面に形成される凹凸部は、ソーワイヤの軸方向に対して交差する線状に形成されるので、凹凸部が形成する溝部に取り込まれる砥粒がソーワイヤに対して軸方向に移動するのが抑止されることになり、ソーワイヤを用いた遊離砥粒方式でのワーク切断加工時に砥粒による効果的な研磨作用を得ることができる。
また、ソーワイヤの表面に形成される凹部の深さが、図6に示すように、特定方向(電解液ジェット噴射方向)の断面で急峻に変化し、その特定方向と直交する方向の断面でなだらかに変化しているので、急峻に変化する深さを有する部分を下に向けてそこをワークとの接触部分にすることで、凹部に取り込まれる遊離砥粒が効果的にワークとの接触部分に流れ込み凹部内で保持されることになって、これによってもワークの切断加工効率を向上させることができる。
そして、電解液ジェット加工を採用することで、機械加工や放電加工時に生じる残留応力や歪み硬化を避けて、ソーワイヤの表面に遊離砥粒を取り込むための凹凸部を形成することができ、ソーワイヤの直線性を維持することができると共にソーワイヤの極端な強度低下を防ぐことができるので、ソーワイヤによるワーク切断加工時において高い加工精度と高い加工効率を実現することができる。
本発明の一実施形態に係るソーワイヤを示した説明図(同図(a)がA方向からみた平面図、同図(b)がB方向からみた図(側面図)、同図(c)がX−X断面図)である。 本発明の一実施形態に係るソーワイヤを示した説明図(同図(a)がA方向からみた平面図、同図(b)がB方向からみた図(側面図)、同図(c)がY−Y断面図)である。 本発明の一実施形態に係るソーワイヤを示した説明図である(同図(a1),(a2),(a3)がA方向からみた平面図、同図(b1),(b2),(b3)がX−X断面図)。 本発明の一実施形態に係るソーワイヤを示した説明図である(同図(a1),(a2),(a3)がA方向からみた平面図、同図(b1),(b2),(b3)がY−Y断面図)。 本発明の一実施形態に係るソーワイヤを示した説明図である(同図(a)は斜視図、同図(b1)はX1−X1断面図、同図(b2)はX2−X2断面図、同図(b3)はX3−X3断面図)。 本発明の実施形態におけるソーワイヤの凹部によって形成される溝部の溝幅と溝深さの計測例を示したグラフである(加工条件は実施例参照)。 本発明の実施形態に係るソーワイヤの製造方法を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るソーワイヤの製造方法における加工電流の状態を示した説明図である。 本発明の実施形態における膜状の電解液ジェットを形成するための電解液ジェット噴射手段を示す説明図である(同図(a)は斜め上からみた斜視図、同図(b)は斜め下からみた斜視図)。 本発明の実施形態における電解液ジェット噴射手段の噴射口の形成方法を例示する説明図である。 本発明の実施形態における電解液ジェット噴射手段を示す説明図である(同図(a)斜視図、同図(b)は正面図)。 本発明の実施形態における電解液ジェット噴射手段の形成方法を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るソーワイヤの製造装置を示す説明図である。
符号の説明
1:ソーワイヤ,1A:凹部1A:凸部,
2:電解液ジェット噴射手段,2A:噴射口,20,210:ブロック体,
20A,201:電解液流通路,20B:切り欠き溝,21:スペーサ,
3:ワイヤ供給手段,
4:電解液供給手段,
5:電圧印加手段,
E1,E2:電極,E3,E3’:直流電源,E4,E4’:スイッチ素子,
J:電解液ジェット,W:幅(電解液ジェット)

Claims (19)

  1. 電解液ジェット加工により表面に凹部と凸部の一方又は両方が形成されたソーワイヤであって、
    個々の前記凹部又は凸部が、前記ソーワイヤの軸方向に対して交差する線状に形成され、前記軸方向に沿って設定間隔毎に形成されており、
    個々の前記凹部又は凸部が、前記表面の特定方向からみた平面側及びそれに連続する両側面側にのみ形成されていることを特徴とするソーワイヤ。
  2. 個々の前記凹部又は凸部が、直線状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のソーワイヤ。
  3. 個々の前記凹部又は凸部が、屈折又は屈曲線状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のソーワイヤ。
  4. 複数の前記凹部又は凸部が、前記表面周りの異なる向きに形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のソーワイヤ。
  5. 前記凹部の深さ又は前記凸部の高さは、特定方向の断面で急峻に変化し、その特定方向と直交する方向の断面でなだらかに変化することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のソーワイヤ。
  6. 前記凹部は、前記ソーワイヤの外径より十分に広い幅を有する膜状の電解液ジェットによって形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のソーワイヤ。
  7. 記凸部は、金属イオンを含み前記ソーワイヤの外径より十分に広い幅を有する膜状の電解液ジェットによって形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のソーワイヤ。
  8. 電解液ジェット加工により表面に凹部が形成されるソーワイヤの製造方法であって、
    前記ソーワイヤの外径より十分に広い幅を有する膜状の電解液ジェットを用い、
    該電解液ジェットの幅方向が前記ソーワイヤの軸方向に対して交差し、前記電解液ジェットの幅内に前記ソーワイヤが含まれるように、前記電解液ジェットを前記ソーワイヤに対して噴射しながら、前記ソーワイヤから前記電解液ジェットに向けて加工電流が流れるように前記電解液ジェットと前記ソーワイヤ間に電圧を印加することを特徴とするソーワイヤの製造方法。
  9. 電解液ジェット加工により表面に凸部が形成されるソーワイヤの製造方法であって、
    金属イオンを含み前記ソーワイヤの外径より十分に広い幅を有する膜状の電解液ジェットを用い、
    該電解液ジェットの幅方向が前記ソーワイヤの軸方向に対して交差し、前記電解液ジェットの幅内に前記ソーワイヤが含まれるように、前記電解液ジェットを前記ソーワイヤに対して噴射しながら、前記電解液ジェットから前記ソーワイヤに向けて加工電流が流れるように前記電解液ジェットと前記ソーワイヤ間に電圧を印加することを特徴とするソーワイヤの製造方法。
  10. 前記ソーワイヤに対する前記電解液ジェットの噴射位置を当該ソーワイヤの軸方向に移動させながら、前記電解液ジェットと前記ソーワイヤ間に印加する電圧をパルス状に印加することを特徴とする請求項8又は9に記載されたソーワイヤの製造方法。
  11. 前記ソーワイヤの軸方向に沿って配置した複数の前記電解液ジェットを前記ソーワイヤに噴射することを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載されたソーワイヤの製造方法。
  12. 前記ソーワイヤの軸周りに配置した複数の前記電解液ジェットを前記ソーワイヤに噴射することを特徴とする請求項11に記載されたソーワイヤの製造方法。
  13. 電解液ジェット加工により表面に凹部と凸部の一方又は両方が形成されるソーワイヤの製造方法であって、
    金属イオンを含み前記ソーワイヤの外径より十分に広い幅を有する膜状の電解液ジェットを用い、
    該電解液ジェットの幅方向が前記ソーワイヤの軸方向に対して交差し、前記電解液ジェットの幅内に前記ソーワイヤが含まれるように、前記電解液ジェットを前記ソーワイヤに対して噴射しながら、
    前記電解液ジェットと前記ソーワイヤ間に印加する電圧の極性を切り換えることによって、前記ソーワイヤの表面に前記凹部と前記凸部を形成することを特徴とするソーワイヤの製造方法。
  14. 電解液ジェット加工により表面に凹部が形成されたソーワイヤの製造装置であって、
    加工を施すための位置に未加工のソーワイヤを供給するワイヤ供給手段と、
    前記ソーワイヤの外径より十分に広い幅を有する膜状の電解液ジェットを、加工を施すための位置に供給された前記ソーワイヤに対して、前記幅内に前記ソーワイヤが含まれるように噴射する電解液ジェット噴射手段と、
    前記電解液ジェット噴射手段に電解液を供給する電解液供給手段と、
    前記ソーワイヤから前記電解液ジェットに向けて加工電流が流れるように前記電解液ジェットと前記ソーワイヤとの間に電圧を印加する電圧印加手段と、
    を備えることを特徴とするソーワイヤの製造装置。
  15. 電解液ジェット加工により表面に凸部が形成されたソーワイヤの製造装置であって、
    加工を施すための位置に未加工のソーワイヤを供給するワイヤ供給手段と、
    金属イオンを含み前記ソーワイヤの外径より十分に広い幅を有する膜状の電解液ジェットを、加工を施すための位置に供給された前記ソーワイヤに対して、前記幅内に前記ソーワイヤが含まれるように噴射する電解液ジェット噴射手段と、
    前記電解液ジェット噴射手段に金属イオンを含む電解液を供給する電解液供給手段と、
    前記電解液ジェットから前記ソーワイヤに向けて加工電流が流れるように前記電解液ジェットと前記ソーワイヤとの間に電圧を印加する電圧印加手段と、
    を備えることを特徴とするソーワイヤの製造装置。
  16. 前記電解液ジェット噴射手段は、複数の前記電解液ジェットを同時に前記ソーワイヤに噴射するために、前記ソーワイヤの軸方向に沿って配置した複数の噴射口を備えることを特徴とする請求項13又は14に記載されたソーワイヤの製造装置。
  17. 前記電解液ジェット噴射手段は、内部に電解液流通路を有する複数のブロック体または複数の薄板の積層体からなり、
    前記噴射口は、前記ブロック体の接合継ぎ目に設けられた前記電解液流通路に連通する切り欠き溝によって形成されることを特徴とする請求項14〜16のいずれかに記載されたソーワイヤの製造装置。
  18. 前記電解液ジェット噴射手段は、内部に電解液流通路を有する複数のブロック体または複数の薄板の積層体からなり、
    前記噴射口は、薄板をスペーサとして介在させて積層された前記ブロック体または複数の薄板の接合継ぎ目に形成されるスペーサ間隙によって形成されることを特徴とする請求項14〜16のいずれかに記載されたソーワイヤの製造装置。
  19. 前記電解液ジェット噴射手段は、前記ソーワイヤの軸周りに配置した複数の噴射口を備えることを特徴とする請求項16に記載されたソーワイヤの製造装置。
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