JP5252017B2 - 搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

この発明は、画像転写部に向けて記録媒体を搬送する搬送装置と、それを備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ、又はそれらの複合機等の電子写真方式を用いた画像形成装置と、に関するものである。
従来から、複写機やプリンタ等の画像形成装置では、感光体ドラム、中間転写ベルト等の像担持体上に担持された画像を画像転写部で記録媒体上の所望の位置に位置ズレなく精度よく転写するために、レジストローラによって記録媒体を画像転写部に向けてタイミングよく搬送する技術が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。なお、「位置ズレ」とは、正規の画像転写位置からのズレをいう。
特許文献1等には、突当部材(ゲート装置)に記録媒体を突き当てて記録媒体の先端部を位置決めした後に、突当部材の下流側に配設されたレジストレーションローラ装置によって記録媒体を挟持した状態でレジストレーションローラ装置を幅方向に移動して記録媒体の幅方向(搬送方向に直交する方向である。)の位置ズレを補正して、その後に画像転写部に向けて記録媒体を搬送する技術が開示されている。
また、特許文献2等には、突当部材(突き当て面)に記録媒体を突き当てて記録媒体の斜行を補正した後に、突当部材の上流側に配設されたレジストローラ対によって画像転写部に向けて記録媒体を搬送する技術が開示されている。
上述した従来の技術は、画像転写部に向けて搬送される記録媒体の位置ズレが充分に補正されずに、画像が記録媒体上の所望の位置に精度よく転写されない場合があった。
具体的に、特許文献1、特許文献2等の技術は、突当部材に記録媒体を突き当てた後に、突当部材の上流側に配設されたローラ対によって記録媒体は挟持された状態になる。このとき、記録媒体の剛性の違い等によって突当部材に突き当たっている記録媒体の先端が変位して、搬送方向の位置(以後、適宜に「縦レジスト」と呼ぶ。)がずれてしまい、画像転写部に搬送される記録媒体に対する画像の転写開始位置のズレが生じてしまう。
また、特許文献1等の技術は、突当部材の下流側に配設されたレジストレーションローラ装置によって記録媒体を挟持した状態で記録媒体の幅方向の位置(以後、適宜に「横レジスト」と呼ぶ。)のズレを補正するときにも、記録媒体の縦レジストにズレが生じてしまうことがあった。
このような問題は、記録媒体が高速度で搬送される高速の画像形成装置では、記録媒体の縦レジスト及び横レジストのズレや斜行が生じやすいために、特に無視できない。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、画像転写部に向けて搬送される記録媒体の位置ズレが精度よく補正される、搬送装置及び画像形成装置を提供することにある。
この発明の請求項1記載の発明にかかる搬送装置は、像担持体上に担持された画像を記録媒体上に転写する画像転写部に向けて当該記録媒体を搬送する搬送装置であって、記録媒体の搬送方向の先端を突き当てて当該記録媒体の先端の位置を補正する突当部材と、前記突当部材に対して記録媒体の搬送方向上流側に配設されるとともに、前記突当部材によって記録媒体の搬送方向の先端の位置が補正された後に、当該記録媒体を挟持する方向に移動して当該記録媒体を挟持する挟持手段と、前記挟持手段によって挟持された後の記録媒体の先端の位置を補正する補正手段と、を備えたものである。
また、請求項2記載の発明にかかる搬送装置は、前記請求項1に記載の発明において、前記突当部材は、記録媒体の搬送経路を開閉可能に構成されたものである。
また、請求項3記載の発明にかかる搬送装置は、前記請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記挟持手段は、前記突当部材に突き当たった状態の記録媒体を挟持した後に幅方向に移動可能に構成された挟持ローラであって、前記補正手段を、前記突当部材に対して記録媒体の搬送方向下流側に配設されたレジストローラとしたものである。
また、請求項4記載の発明にかかる搬送装置は、前記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発明において、前記挟持手段は、前記突当部材による前記搬送経路の開放がされた状態で記録媒体を前記補正手段に向けて搬送するとともに幅方向の位置ズレ補正をおこなうものである。
また、請求項5記載の発明にかかる搬送装置は、前記請求項1〜請求項4のいずれかに記載の発明において、前記補正手段によって記録媒体を前記画像転写部に搬送するときに前記挟持手段による記録媒体の挟持を開放するものである。
また、請求項6記載の発明にかかる搬送装置は、前記請求項1〜請求項5のいずれかに記載の発明において、前記挟持手段と前記補正手段との間に記録媒体の幅方向の位置ズレを検知する検知手段を備え、前記挟持手段は、前記検知手段の検知結果に基いて記録媒体の幅方向の位置ズレ補正をおこなうものである。
また、請求項7記載の発明にかかる搬送装置は、前記請求項1〜請求項6のいずれかに記載の発明において、前記補正手段は、記録媒体を搬送する速度を可変できるものである。
また、請求項8記載の発明にかかる搬送装置は、前記請求項1〜請求項7のいずれかに記載の発明において、前記突当部材及び前記補正手段は、記録媒体の斜行をも補正するものである。
また、この発明の請求項9記載の発明にかかる画像形成装置は、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の搬送装置を備えたものである。
本発明は、第1縦レジスト補正手段、横レジスト補正手段、第2縦レジスト補正手段を設置しているために、画像転写部に向けて搬送される記録媒体の位置ズレが精度よく補正される、搬送装置及び画像形成装置を提供することができる。
この発明の実施の形態における画像形成装置を示す全体構成図である。 作像部を示す断面図である。 搬送装置とその近傍とを示す概略図である。 搬送装置を幅方向にみた上面図である。 搬送装置の動作を示す概略図である。 図5に続く搬送装置の動作を示す概略図である。
実施の形態.
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
まず、図1及び図2にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1は画像形成装置としてのプリンタを示す構成図であり、図2はその作像部を示す拡大図である。
図1に示すように、画像形成装置本体100の中央には、中間転写ベルト装置15が設置されている。また、中間転写ベルト装置15の中間転写ベルト8に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部6Y、6M、6C、6Kが並設されている。搬送装置30は、中間転写ベルト装置15の右下方に配設されている。
図2を参照して、イエローに対応した作像部6Yは、像担持体としての感光体ドラム1Yと、感光体ドラム21の周囲に配設された帯電部4Y、現像部5Y、クリーニング部2Y、除電部(不図示である。)等で構成されている。そして、感光体ドラム1Y上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)がおこなわれて、感光体ドラム1Y上にイエロー画像が形成されることになる。
なお、他の3つの作像部6M、6C、6Kも、使用されるトナーの色が異なる以外は、イエローに対応した作像部6Yとほぼ同様の構成となっていて、それぞれのトナー色に対応した画像が形成される。以下、他の3つの作像部6M、6C、6Kの説明を適宜に省略して、イエローに対応した作像部6Yのみの説明をおこなうことにする。
図2を参照して、感光体ドラム1Yは、不図示の駆動モータによって図2中の反時計方向に回転駆動される。そして、帯電部4Yの位置で、感光体ドラム1Yの表面が一様に帯電される(帯電工程である。)。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、露光部7から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によってイエローに対応した静電潜像が形成される(露光工程である。)。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、現像部5Yとの対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、イエローのトナー像(画像)が形成される(現像工程である。)。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、中間転写ベルト8及び転写ローラ9Yとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1Y上のトナー像が中間転写ベルト8上に転写される(1次転写工程である。)。このとき、感光体ドラム1Y上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、クリーニング部2Yとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1Y上に残存した未転写トナーがクリーニングブレード2aによってクリーニング部2Y内に回収される(クリーニング工程である。)。
最後に、感光体ドラム1Yの表面は、不図示の除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム1Y上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
なお、上述した作像プロセスは、他の作像部6M、6C、6Kでも、イエロー作像部6Yと同様におこなわれる。すなわち、作像部の上方に配設された露光部7から、画像情報に基いたレーザ光Lが、各作像部6M、6C、6Kの感光体ドラム1M、1C、1K上に向けて照射される。詳しくは、露光部7は、光源からレーザ光Lを発して、そのレーザ光Lを回転駆動されたポリゴンミラーで走査しながら、複数の光学素子を介して感光体ドラム上に照射する。
その後、現像工程を経て各感光体ドラム上に形成した各色のトナー像を、像担持体としての中間転写ベルト8上に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト8上にカラー画像が形成される。
ここで、中間転写ベルト装置15は、図3を参照して、中間転写ベルト8、4つの転写ローラ9Y、9M、9C、9K 、駆動ローラ12A、対向ローラ12B、テンションローラ12C〜12F、中間転写クリーニング部10、等で構成される。中間転写ベルト8は、複数のローラ部材12A〜12Fによって張架・支持されるとともに、1つのローラ部材(駆動ローラ)12Aの回転駆動によって図3中の矢印方向に無端移動される。
4つの転写ローラ9Y、9M、9C、9Kは、それぞれ、中間転写ベルト8を感光体ドラム1Y 、1M 、1C 、1K との間に挟み込んで1次転写ニップを形成している。そして、転写ローラ9Y、9M、9C、9Kに、トナーの極性とは逆の転写電圧(転写バイアス)が印加される。
そして、中間転写ベルト8(像担持体)は、矢印方向に走行して、転写ローラ9Y、9M、9C、9Kの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム1Y 、1M 、1C 、1K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト8上に重ねて1次転写される。
その後、各色のトナー像が重ねて転写された中間転写ベルト8は、2次転写ローラ19との対向位置(画像転写部)に達する。この位置では、対向ローラ12Bが、2次転写ローラ19との間に中間転写ベルト8を挟み込んで2次転写ニップ(画像転写部)を形成している。そして、中間転写ベルト8上に形成された4色のトナー像は、この2次転写ニップの位置に搬送された転写紙等の記録媒体P上に転写される。このとき、中間転写ベルト8には、記録媒体Pに転写されなかった未転写トナーが残存する。
その後、中間転写ベルト8は、中間転写クリーニング部10の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト8上の未転写トナーが除去される。
こうして、中間転写ベルト8上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
ここで、図1を参照して、2次転写ニップの位置に搬送された記録媒体Pは、装置本体100の下方に配設された給紙部26(又は、側方に配設された給紙部)から、給紙ローラ27、搬送装置30等を経由して搬送されたものである。
詳しくは、給紙部26には、転写紙等の記録媒体Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ27が図1中の反時計方向に回転駆動されると、一番上の記録媒体Pが搬送装置30に向けて給送される。
搬送装置30の位置に搬送された記録媒体Pは、搬送装置30によって縦レジスト補正(搬送方向の位置ズレ補正)、横レジスト補正(幅方向の位置ズレ補正)、スキュー補正(斜行補正)がされた後に、中間転写ベルト8上のカラー画像にタイミングを合わせて、2次転写ニップ(画像転写部)に向けて搬送される。こうして、記録媒体P上に、所望のカラー画像が転写される。なお、搬送装置30の構成・動作については、後で図3〜図6を用いてさらに詳しく説明する。
その後、2次転写ニップの位置でカラー画像が転写された記録媒体Pは、定着部20の位置に搬送される。そして、この位置で、定着ローラ及び圧力ローラによる熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像が記録媒体P上に定着される。
その後、記録媒体Pは、排紙ローラ対(不図示である。)によって装置外へと排出される。排紙ローラ対によって装置外に排出された被転写Pは、出力画像として、スタック部上に順次スタックされる。
こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセスが完了する。なお、本実施の形態における画像形成装置のプロセス線速(中間転写ベルト8の走行速度や記録媒体Pの搬送速度である。)は、400mm/秒程度に設定されている。
次に、図2にて、作像部における現像部の構成・動作について、さらに詳しく説明する。
現像部5Yは、感光体ドラム1Yに対向する現像ローラ51Yと、現像ローラ51Yに対向するドクターブレード52Yと、現像剤収容部内に配設された2つの搬送スクリュ55Yと、現像剤収容部に開口を介して連通するトナー補給経路43Yと、現像剤中のトナー濃度を検知する濃度検知センサ56Yと、等で構成される。現像ローラ51Yは、内部に固設されたマグネットや、マグネットの周囲を回転するスリーブ等で構成される。現像剤収容部内には、キャリアとトナーとからなる2成分現像剤が収容されている。
このように構成された現像部5Yは、次のように動作する。
現像ローラ51Yのスリーブは、図2の矢印方向に回転している。そして、マグネットにより形成された磁界によって現像ローラ51Y上に担持された現像剤は、スリーブの回転にともない現像ローラ51Y上を移動する。ここで、現像装置5Y内の現像剤は、現像剤中のトナーの割合(トナー濃度)が所定の範囲内になるように調整される。
その後、現像剤収容部内に補給されたトナーは、2つの搬送スクリュ55Yによって、現像剤とともに混合・撹拌されながら、隔絶された2つの現像剤収容部を循環する(図2の紙面垂直方向の移動である。)。そして、現像剤中のトナーは、キャリアとの摩擦帯電によりキャリアに吸着して、現像ローラ51Y上に形成された磁力によりキャリアとともに現像ローラ51Y上に担持される。
現像ローラ51Y上に担持された現像剤は、図2中の矢印方向に搬送されて、ドクターブレード52Yの位置に達する。そして、現像ローラ51Y上の現像剤は、この位置で現像剤量が適量化された後に、感光体ドラム1Yとの対向位置(現像領域である。)まで搬送される。そして、現像領域に形成された電界によって、感光体ドラム1Y上に形成された潜像にトナーが吸着される。その後、現像ローラ51Y上に残った現像剤はスリーブの回転にともない現像剤収容部の上方に達して、この位置で現像ローラ51Yから離脱される。
次に、図3〜図6にて、本実施の形態において特徴的な搬送装置30について詳述する。
図3及び図4を参照して、搬送装置30には、記録媒体の搬送経路(図3の破線で示す経路である。)に沿って、搬送ローラ28、横レジスト補正手段としての挟持ローラ31、第1縦レジスト補正手段としての突当部材32、第2縦レジスト補正手段としてのレジストローラ33、が配設されている。また、突当部材32とレジストローラ33との間には、検知手段としてのCIS37(コンタクト・イメージ・センサ)が配設されている。さらに、レジストローラ33と2次転写ニップ(画像転写部)との間には、フォトセンサ38が配設されている。
ここで、第1縦レジスト補正手段としての突当部材32は、記録媒体Pの先端が突き当たる突当面(幅方向に複数分割されている。)を有する金属板である。突当部材32に記録媒体Pの先端が突き当たって、記録媒体Pの縦レジストが補正される。また、突当部材32に記録媒体Pの先端が突き当たることで、記録媒体Pの斜行も補正される。この突当部材32は、記録媒体Pの搬送経路を開閉できるように構成されている。具体的には、突当部材32に係合するカム機構(不図示である。)の駆動により、突当部材32は所定のタイミングで図3の上方に移動して搬送経路を閉鎖したり図3の下方に移動して搬送経路を開放したりする。
横レジスト補正手段としての挟持ローラ31は、幅方向に複数分割されたローラ部を有するローラ対であって、突当部材32に対して記録媒体Pの搬送方向上流側に配設されている。挟持ローラ31は、不図示の駆動機構によって、ローラ対の当接・離脱動作ができるように構成されるとともに、幅方向(図4の破線矢印S方向である。)に移動できるように構成されている。そして、挟持ローラ31が突当部材32に突き当たった状態の記録媒体Pを挟持した後に幅方向に移動することで、記録媒体Pの横レジストが補正される。
第2縦レジスト補正手段としてのレジストローラ33は、突当部材32に対して記録媒体Pの搬送方向下流側に配設されたローラ対である。そして、挟持ローラ31によって横レジストが補正された後の記録媒体Pがレジストローラ33のニップ部に突き当たって、記録媒体Pの縦レジストが再び補正される。また、レジストローラ33に記録媒体Pの先端が突き当たることで、記録媒体Pの斜行も補正される。
検知手段としてのCIS37は、幅方向に複数のフォトセンサ(LED等の発光素子とフォトダイオード等の受光素子とからなる。)が並設されたものであって、記録媒体Pの幅方向両端の位置を検知することで横レジストのズレ量を検知する。そして、CIS37の検知結果に基いて、挟持ローラ31による横レジスト補正がおこなわれる。
フォトセンサ38は、レジストローラ33に対して記録媒体Pの搬送方向下流側に配設されていて、レジストローラ33から搬送された記録媒体Pの先端を光学的に検知する。そして、フォトセンサ38の検知結果に基いて、レジストローラ33によって2次転写ニップに向けて搬送される記録媒体Pの搬送タイミングが微調整される。
以下、図5(A)〜(D)及び図6(A)〜(D)を用いて、上述のように構成された搬送装置30の動作について詳述する。
まず、図5(A)に示すように、給紙部26から給送された記録媒体Pは、搬送ローラ28のR1方向の回転によって、突当部材32の位置に向けて搬送される(破線矢印方向の搬送である。)。このとき、挟持ローラ31は、搬送経路を開放する方向(A1方向である。)に移動している。また、突当部材32は、搬送経路を閉鎖する方向(B1方向である。)に移動している。
その後、図5(B)に示すように、記録媒体Pは、その先端が突当部材32に突き当たって停止する。そして、図5(C)に示すように、搬送ローラ28の回転が停止されるとともに、挟持ローラ31が記録媒体Pを挟持する方向(A2方向である。)に移動する。このとき、記録媒体Pの一部が撓んだ状態になる。
そして、記録媒体Pの縦レジストが補正される。すなわち、その後に中間転写ベルト8上のカラー画像にタイミングを合わせて、挟持ローラ31が回転駆動されて、記録媒体Pがレジストローラ33に向けて搬送される。
また、突当部材32に記録媒体Pの先端が突き当たることで、記録媒体Pの斜行も補正される。すなわち、記録媒体Pが搬送方向に対して斜めの姿勢で搬送されていても(スキューしていても)、その先端の一端がまず突当部材32に突き当たりその一端を中心にしてやがて他端も突当部材32に突き当たることになり、最終的に記録媒体Pのスキューが補正される。
その後、図5(D)に示すように、搬送ローラ28が搬送経路を開放する方向(C1方向である。)に移動するとともに、突当部材32も搬送経路を開放する方向(B2方向である。)に移動する。すなわち、記録媒体Pは、挟持ローラ31のみに挟持された状態になる。
このとき、記録媒体Pの剛性の違い等によって突当部材32に突き当たっていた記録媒体Pの先端が変位してしまうことがある。このような場合には、突当部材32への突き当てにより補正した縦レジストがずれてしまうことになる。このような縦レジストのズレは、特に厚さの薄い記録媒体P(薄紙)を用いた場合に生じやすい。
その後、図6(A)に示すように、記録媒体Pは、挟持ローラ31のR2方向の回転によって、レジストローラ33の位置に向けて搬送される(破線矢印方向の搬送である。)。このとき、CIS37によって記録媒体Pの横レジストのズレ量が検知されて、そのズレ量を相殺するように挟持ローラ31が紙面垂直方向(S方向)に移動する。例えば、図4において、記録媒体Pの横レジストが右側に3mmだけずれていた場合には、記録媒体Pを挟持する挟持ローラ31を左側に3mmだけシフトさせる。
このように、突当部材32による搬送経路の開放がされた状態で、挟持ローラ31により記録媒体Pがレジストローラ33に向けて搬送されるとともに、横レジスト補正がおこなわれる。
その後、図6(B)に示すように、横レジストが補正された記録媒体Pは、その先端がレジストローラ33に突き当たって停止する。このとき、搬送ローラ28は、次の記録媒体の搬送に備えて、記録媒体Pを搬送する方向(C2方向である。)に移動する。
そして、図6(C)に示すように、搬送ローラ28の回転が再開されるとともに、挟持ローラ31が記録媒体Pの挟持を開放する方向(A1方向である。)に移動する。さらに、レジストローラ33が回転して、フォトセンサ38によって記録媒体Pの先端が検知されると、レジストローラ33の回転が一旦停止する。
そして、記録媒体Pの縦レジストが補正される。すなわち、その後に図6(D)に示すように中間転写ベルト8上のカラー画像にタイミングを合わせて、記録媒体Pが2次転写ニップに向けて搬送される。こうして、記録媒体P上の所望の位置にカラー画像が転写される。
なお、レジストローラ33は、不図示の可変駆動モータによる駆動により、その回転数を可変できるように構成されている。これにより、レジストローラ33から2次転写ニップに向けて搬送される記録媒体Pの搬送速度を調整できるために、さらに精度の高い縦レジスト調整が可能になる。
また、このとき、突当部材32は搬送経路を閉鎖する方向(B1方向である。)に移動して、搬送ローラ28によって搬送される次の記録媒体P´に対する縦レジスト補正の準備がおこなわれる。
なお、図6(B)において、レジストローラ33のニップ部に記録媒体Pの先端が突き当たることで、記録媒体Pの斜行も補正される。すなわち、記録媒体Pがスキューしていても、その先端の一端がまずレジストローラ33のニップ部に突き当たりその一端を中心にしてやがて他端もニップ部に突き当たることになり、最終的に記録媒体Pのスキューが補正される。
このように、本実施の形態では、記録媒体Pの種類の違いや横レジスト補正をおこなうことによって、突当部材32の位置で一度補正した縦レジストがその後にずれてしまっても、レジストローラ33の位置(画像転写部の直前の位置である。)で再び縦レジストの補正をおこなっている。すなわち、2段階で縦レジスト補正をおこなっている。そのために、精度の高い縦レジスト補正をおこなうことができる。
以上説明したように、本実施の形態における搬送装置30は、突当部材32(第1縦レジスト補正手段)、挟持ローラ31(横レジスト補正手段)、レジストローラ33(第2縦レジスト補正手段)が設置されているために、2次転写ニップ(画像転写部)に向けて搬送される記録媒体Pの位置ズレを精度よく補正することができる。
なお、前記各実施の形態では、像担持体として中間転写ベルト8等の中間転写体を用いた画像形成装置に対して本発明を適用した。これに対して、像担持体として感光体ドラムや感光体ベルト等の感光体を用いた画像形成装置に対しても本発明を適用することができる。その場合にも、感光体上に形成された画像を画像転写部で記録媒体上に転写するために画像転写部に向けて記録媒体を搬送する搬送装置に、第1縦レジスト補正手段32、横レジスト補正手段31、第2縦レジスト補正手段33を設置することで、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本発明が本実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、本実施の形態の中で示唆した以外にも、本実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
1Y、1M、1C、1K 感光体ドラム、
8 中間転写ベルト(像担持体)、
19 2次転写ローラ(画像転写部)、
28 搬送ローラ、
30 搬送装置、
31 挟持ローラ(横レジスト補正手段)、
32 突当部材(第1縦レジスト補正手段)、
33 レジストローラ(第2縦レジスト補正手段)、
37 CIS(検知手段)、
38 フォトセンサ、
100 画像形成装置本体(装置本体)、 P 記録媒体。
特許第2893540号公報 特開2002−265097号公報

Claims (9)

  1. 像担持体上に担持された画像を記録媒体上に転写する画像転写部に向けて当該記録媒体を搬送する搬送装置であって、
    記録媒体の搬送方向の先端を突き当てて当該記録媒体の先端の位置を補正する突当部材と、
    前記突当部材に対して記録媒体の搬送方向上流側に配設されるとともに、前記突当部材によって記録媒体の搬送方向の先端の位置が補正された後に、当該記録媒体を挟持する方向に移動して当該記録媒体を挟持する挟持手段と、
    前記挟持手段によって挟持された後の記録媒体の先端の位置を補正する補正手段と、
    を備えたことを特徴とする搬送装置。
  2. 前記突当部材は、記録媒体の搬送経路を開閉可能に構成されたことを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
  3. 前記挟持手段は、前記突当部材に突き当たった状態の記録媒体を挟持した後に幅方向に移動可能に構成された挟持ローラであって、
    前記補正手段は、前記突当部材に対して記録媒体の搬送方向下流側に配設されたレジストローラであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の搬送装置。
  4. 前記挟持手段は、前記突当部材による前記搬送経路の開放がされた状態で記録媒体を前記補正手段に向けて搬送するとともに幅方向の位置ズレ補正をおこなうことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の搬送装置。
  5. 前記補正手段によって記録媒体を前記画像転写部に搬送するときに前記挟持手段による記録媒体の挟持を開放することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の搬送装置。
  6. 前記挟持手段と前記補正手段との間に記録媒体の幅方向の位置ズレを検知する検知手段を備え、
    前記挟持手段は、前記検知手段の検知結果に基いて記録媒体の幅方向の位置ズレ補正をおこなうことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の搬送装置。
  7. 前記補正手段は、記録媒体を搬送する速度を可変できることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の搬送装置。
  8. 前記突当部材及び前記補正手段は、記録媒体の斜行をも補正することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の搬送装置。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の搬送装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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