JP5251485B2 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンおよびモータ/ジェネレータの駆動力を駆動輪に伝達するHEVモードの走行が可能なハイブリッド車両の制御装置に関し、特に、走行時に減速駆動力を得るいわゆるエンジンブレーキ状態を形成する技術に関する。
従来のハイブリッド車両の制御装置において、エンジンとモータ/ジェネレータと有段変速機とを直列に配置したものが、例えば、特許文献1などにより知られている。
また、近年、下り坂でのコースト走行時に、車両に減速度を与え、一定車速で走行するいわゆるエンブレ走行を行なうことを可能として、運転者に違和感を与えない品質の高い制御が求められている。
有段変速機を備えた車両では、下り坂でエンジン負荷による減速度を得ることが難しいのに対し、上述のようなハイブリッド車両の制御装置では、モータ/ジェネレータにより発電を行なう回生動作状態とすることで、有段変速機を備えていても下り坂でエンブレ走行状態を実現することができる。
特開2006−145001号公報
しかしながら、従来のハイブリッド車両の制御装置では、下り坂でモータ/ジェネレータの回生動作状態を続けてバッテリの充電を続けた場合、バッテリが満充電状態となるおそれがある。
このように、バッテリが満充電状態となると、バッテリが過充電されて、バッテリの劣化を招くおそれがある。また、このようなバッテリの過充電を防止すべく回生動作を解除した場合は、減速駆動力が得られなくなり、一定速度に保つことができなくなるという問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、下り坂のコースト走行時などに、目標減速駆動力を得ることを可能としながら、バッテリの過充電を防止可能とするハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のハイブリッド車両の制御装置では、コースト走行状態で、必要な目標減速駆動力が得られるように、モータ/ジェネレータのトルクを回生動作状態に制御するとともに、有段変速機の変速比を制御する減速走行制御を実行する駆動力制御手段を備え、この駆動力制御手段は、前記減速走行制御の実行時に、バッテリ充電量が、あらかじめ設定された第1閾値を越えた際に、前記有段変速機の変速比を、前記目標減速駆動力よりも大きなエンジンフリクションが得られる充電量高時変速比とするとともに、HEVモードで前記モータ/ジェネレータを力行動作状態として、バッテリの放電を行なうHEV放電処理を実行することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置とした。
本発明のハイブリッド車両の制御装置にあっては、下り坂などにおいてコースト走行で減速力を得る走行状況では、駆動力制御手段が、減速走行制御を実行し、モータ/ジェネレータのトルクと、有段変速機の変速比と、を制御し、モータ/ジェネレータで発電を行なう回生動作状態として、目標減速駆動力を得ることができる。
さらに、モータ/ジェネレータの発電でバッテリ充電量が第1閾値に達した場合は、駆動力制御手段は、HEV放電処理を実行し、HEVモードで、変速比を充電量高時変速比とするとともに、モータ/ジェネレータを力行動作状態として、バッテリを放電させる。
すなわち、有段変速機の変速比を充電量高時変速比とすることで、エンジンフリクションが目標減速駆動力よりも大きくなる。一方、モータ/ジェネレータを力行動作状態とし、目標減速駆動力から負側に超過したエンジンフリクション相当分の正側のモータトルクに制御することで、目標減速駆動力を得ることができる。
したがって、有段変速機を備えたハイブリッド車両において、下り坂のコースト走行時などに、目標減速駆動力を得ながら、バッテリを放電させて、バッテリの過充電を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本実施の形態のハイブリッド車両の制御装置は、エンジン(Eng)とモータ/ジェネレータ(MG)とが有段変速機(AT)の入力軸に連結され、前記エンジン(Eng)および前記モータ/ジェネレータ(MG)の駆動力を駆動輪(RR,RL)に伝達するHEVモードの走行が可能なハイブリッド車両の制御装置であって、コースト走行状態を検出するコースト状態検出手段(10,16,20)と、バッテリ(4)の充電量を検出するバッテリ充電量検出手段(2)と、前記有段変速機(AT)の変速比を制御する変速比制御手段(7)と、前記コースト走行状態で、必要な目標減速駆動力が得られるように、前記モータ/ジェネレータ(MG)のトルクを回生動作状態に制御するとともに、前記有段変速機(AT)の変速比を制御する減速走行制御を実行する駆動力制御手段(10)と、を備え、前記駆動力制御手段(10)は、前記減速走行制御の実行時に、バッテリ充電量が、あらかじめ設定された第1閾値(Vs1)を越えた際に、前記有段変速機(AT)の変速比を、前記目標減速駆動力よりも大きなエンジンフリクションが得られる充電量高時変速比(Rhev1)とするとともに、前記HEVモードで前記モータ/ジェネレータ(MG)を力行動作状態として、前記バッテリ(4)の放電を行なうHEV放電処理を実行することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置である。
図1〜図7に基づき、この発明の最良の実施の形態の実施例1のハイブリッド車両の制御装置について説明する。
図1は、実施例1の制御装置が適用された後輪駆動によるFRハイブリッド車両(ハイブリッド車両の一例)を示す全体システム図である。
実施例1におけるFRハイブリッド車両の駆動系は、図1に示すように、エンジンEngと、フライホイールFWと、第1クラッチCL1と、モータ/ジェネレータMGと、第2クラッチCL2と、自動変速機ATと、プロペラシャフトPSと、ディファレンシャルDFと、左ドライブシャフトDSLと、右ドライブシャフトDSRと、左後輪RL(駆動輪)と、右後輪RR(駆動輪)と、を有する。なお、FLは左前輪、FRは右前輪である。
前記エンジンEngは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンであり、エンジンコントローラ1からのエンジン制御指令に基づいて、エンジン始動制御やエンジン停止制御やスロットルバルブのバルブ開度制御が行われる。なお、エンジン出力軸には、フライホイールFWが設けられている。
前記第1クラッチCL1は、前記エンジンEngとモータ/ジェネレータMGの間に介装されたクラッチであり、第1クラッチコントローラ5からの第1クラッチ制御指令に基づいて、第1クラッチ油圧ユニット6により作り出された第1クラッチ制御油圧により、半クラッチ状態を含み締結・解放が制御される。この第1クラッチCL1としては、例えば、ピストン14aを有する油圧アクチュエータ14により締結・解放が制御される乾式単板クラッチが用いられる。
前記モータ/ジェネレータMGは、ロータに永久磁石を埋設しステータにステータコイルが巻き付けられた同期型モータ/ジェネレータであり、モータコントローラ2からの制御指令に基づいて、インバータ3により作り出された三相交流を印加することにより制御される。このモータ/ジェネレータMGは、バッテリ4からの電力の供給を受けて回転駆動する電動機として動作することもできるし(以下、この状態を「力行」と呼ぶ)、ロータがエンジンEngや駆動輪から回転エネルギーを受ける場合には、ステータコイルの両端に起電力を生じさせる発電機として機能し、バッテリ4を充電することもできる(以下、この動作状態を「回生」と呼ぶ)。なお、このモータ/ジェネレータMGのロータは、ダンパーを介して自動変速機ATの変速機入力軸に連結されている。
前記第2クラッチCL2は、前記モータ/ジェネレータMGと左右後輪RL,RRの間に介装されたクラッチであり、ATコントローラ7からの第2クラッチ制御指令に基づいて、第2クラッチ油圧ユニット8により作り出された制御油圧により、スリップ締結とスリップ解放を含み締結・解放が制御される。この第2クラッチCL2としては、例えば、比例ソレノイドで油流量および油圧を連続的に制御できる湿式多板クラッチや湿式多板ブレーキが用いられる。なお、第1クラッチ油圧ユニット6と第2クラッチ油圧ユニット8は、自動変速機ATに付設されるAT油圧コントロールバルブユニットCVUに内蔵されている。
前記自動変速機ATは、例えば、前進7速/後退1速等の有段階の変速段を車速やアクセル開度等に応じて自動的に切り換える有段変速機であり、前記第2クラッチCL2は、専用クラッチとして新たに追加したものではなく、自動変速機ATの各変速段にて締結される複数の摩擦締結要素のうち、トルク伝達経路に配置される最適なクラッチやブレーキを選択している。そして、前記自動変速機ATの出力軸は、プロペラシャフトPS、ディファレンシャルDF、左ドライブシャフトDSL、右ドライブシャフトDSRを介して左右後輪RL,RRに連結されている。
実施例1のハイブリッド駆動系は、電気自動車走行モード(以下、「EVモード」という。)と、ハイブリッド車走行モード(以下、「HEVモード」という。)と、駆動トルクコントロール走行モード(以下、「WSCモード」という。)等の走行モードを有する。
「EVモード」は、第1クラッチCL1を解放状態とし、モータ/ジェネレータMGの動力のみで走行するモードである。
なお、本実施例1では、EVモードにおいて、モータ/ジェネレータMGのトルクを力行動作状態として正としてモータ/ジェネレータMGの駆動力で走行するEV走行モードと、モータ/ジェネレータMGのトルクを回生により負として減速走行するEV減速走行モードと、を形成可能としている。
「HEVモード」は、第1クラッチCL1を締結状態として、エンジンEngとモータ/ジェネレータMGの駆動力で走行するモードである。なお、本実施例1では、このHEVモードにおいて、エンジン走行モード、モータアシスト走行モード、走行発電モード、HEV減速走行モードを形成可能としている。
エンジン走行モードは、モータ/ジェネレータMGのトルクを0として、エンジンEngの正トルクで走行するモードである。
モータアシスト走行モードは、エンジンEngのトルクならびにモータ/ジェネレータMGのトルクを両方正として走行するモードである。
走行発電モードは、エンジンEngのトルクを正とする一方、モータ/ジェネレータMGのトルクを負とした回生動作状態として、モータ/ジェネレータMGにより発電を行ないながら走行するモードである。
HEV減速走行モードは、走行発電モードとは逆に、モータ/ジェネレータMGのトルクを正とした力行動作状態としながら、エンジンEngのトルクはフリクションによりモータ/ジェネレータMGのトルクよりも絶対値の大きな負の値として、減速走行するモードである。
前記「WSCモード」は、例えば、「EVモード」からの発進時、または、「HEVモード」からの発進時、第2クラッチCL2をスリップ締結状態とし、第2クラッチCL2を経過するクラッチ伝達トルクが、車両状態やドライバー操作に応じて決まる要求駆動トルクとなるようにクラッチトルク容量をコントロールしながら発進するモードである。なお、「WSC」とは「Wet Start clutch」の略である。
次に、ハイブリッド車両の制御系を説明する。
実施例1におけるFRハイブリッド車両の制御系は、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、インバータ3と、バッテリ4と、第1クラッチコントローラ5と、第1クラッチ油圧ユニット6と、ATコントローラ7と、第2クラッチ油圧ユニット8と、ブレーキコントローラ9と、統合コントローラ10と、を有して構成されている。なお、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、第1クラッチコントローラ5と、ATコントローラ7と、ブレーキコントローラ9と、統合コントローラ10とは、情報交換が互いに可能なCAN通信線11を介して接続されている。
前記エンジンコントローラ1は、エンジン回転数センサ12からのエンジン回転数情報と、統合コントローラ10からの目標エンジントルク指令と、他の必要情報を入力する。そして、エンジン動作点(Ne,Te)を制御する指令を、エンジンEngのスロットルバルブアクチュエータ等へ出力する。
前記モータコントローラ2は、モータ/ジェネレータMGのロータ回転位置を検出するレゾルバ13からの情報と、統合コントローラ10からの目標MGトルク指令および目標MG回転数指令と、他の必要情報を入力する。そして、モータ/ジェネレータMGのモータ動作点(Nm,Tm)を制御する指令をインバータ3へ出力する。なお、このモータコントローラ2では、バッテリ4の充電容量をあらわすバッテリ充電量SOCを監視していて、このバッテリ充電量SOC情報は、モータ/ジェネレータMGの制御情報に用いられると共に、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給される。
前記第1クラッチコントローラ5は、油圧アクチュエータ14のピストン14aのストローク位置を検出する第1クラッチストロークセンサ15からのセンサ情報と、統合コントローラ10からの目標CL1トルク指令と、他の必要情報を入力する。そして、第1クラッチCL1の締結・解放を制御する指令をAT油圧コントロールバルブユニットCVU内の第1クラッチ油圧ユニット6に出力する。
前記ATコントローラ7は、アクセル開度センサ16と、車速センサ17と、他のセンサ類18(変速機入力回転数センサ、インヒビタースイッチ等)からの情報を入力する。そして、Dレンジを選択しての走行時、アクセル開度APと車速VSPにより決まる運転点がシフトマップ上で存在する位置により最適な変速段を検索し、検索された変速段を得る制御指令をAT油圧コントロールバルブユニットCVUに出力して、図示を省略した各摩擦締結要素の締結および解放を制御する。なお、シフトマップとは、アクセル開度と車速に応じてアップシフト線とダウンシフト線を書き込んだマップをいう。ATコントローラ7は、上記自動変速制御に加えて、統合コントローラ10から目標CL2トルク指令を入力した場合、第2クラッチCL2の締結・解放を制御する指令をAT油圧コントロールバルブユニットCVU内の第2クラッチ油圧ユニット8に出力する第2クラッチ制御を行なう。
前記ブレーキコントローラ9は、4輪の各車輪速を検出する車輪速センサ19と、ブレーキストロークセンサ20からのセンサ情報と、統合コントローラ10からの回生協調制御指令と、他の必要情報を入力する。そして、例えば、ブレーキ踏み込み制動時、ブレーキストロークBSから求められる要求制動力に対し回生制動力だけでは不足する場合、その不足分を機械制動力(液圧制動力やモータ制動力)で補うように、回生協調ブレーキ制御を行なう。
前記統合コントローラ10は、車両全体の消費エネルギーを管理し、最高効率で車両を走らせるための機能を担うもので、モータ回転数Nmを検出するモータ回転数センサ21や他のセンサ・スイッチ類22からの必要情報およびCAN通信線11を介して情報を入力する。そして、エンジンコントローラ1へ目標エンジントルク指令、モータコントローラ2へ目標MGトルク指令および目標MG回転数指令、第1クラッチコントローラ5へ目標CL1トルク指令、ATコントローラ7へ目標CL2トルク指令、ブレーキコントローラ9へ回生協調制御指令を出力する。
さらに、本実施例1では、下り坂センサ23が設けられており、統合コントローラ10は、下り坂走行状態を検出できる。なお、下り坂センサ23としては、車両における重力加速度を検出するGセンサを用いることができるとともに、道路情報が記憶されたいわゆるナビゲーションシステムや、車外の情報機器から道路情報を入力する手段や、画像入力手段からの入力画像に基づいて下り坂を判定する手段などを用いることができる。
図2は、実施例1の制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラ10にて実行される演算処理を示す制御ブロック図である。図3は、実施例1の制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラ10でのモード選択処理を行なう際に用いられるEV-HEV選択マップを示す図である。図4は、実施例1の制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラ10でバッテリ充電制御を行なう際に用いられる目標充放電量マップを示す図である。以下、図2〜図4に基づき、実施例1の統合コントローラ10にて実行される演算処理を説明する。
前記統合コントローラ10は、図2に示すように、目標駆動力演算部100と、モード選択部200と、目標充放電演算部300と、動作点指令部400とを有する。
前記目標駆動力演算部100では、目標駆動力マップを用いて、アクセル開度APと車速VSPとから、目標駆動力tFoOを演算する。
前記モード選択部200では、図3に示すEV-HEV選択マップを用いて、アクセル開度APと車速VSPとから、「EVモード」または「HEVモード」を目標走行モードとして選択する。但し、バッテリ充電量SOCが所定値以下であれば、強制的に「HEVモード」を目標走行モードとする。また、「EVモード」または「HEVモード」からの発進時、車速VSPが第1設定車速VSP1になるまで「WSCモード」を目標走行モードとして選択する。
次に、実施例1の統合コントローラ10にて実行される本実施例1の特徴とする下り坂定速走行制御(減速走行制御)について説明する。なお、下り坂定速走行制御とは、下り坂を走行する際に、この下り坂に進入した時の車速VSPに保持させる制御である。
そして、本実施例1では、減速定速走行制御の開始に伴い、後述する図5および図6に示すフローチャートに示されるように、エンジンEngのトルク、モータ/ジェネレータMGのトルク、自動変速機ATの変速比、第1クラッチCL1の締結・解放、すなわち、EVモードとHEVモードとの切り換えの制御を実行する。
この下り坂定速走行制御において、走行モードがHEVモードとEVモードとで処理の流れが異なっており、この走行モード別に、図5および図6のフローチャートにより、説明する。
図5は、HEVモードの場合の処理の流れを示しており、ステップS1では、コースト判定および走行モード判定を行ない、コースト走行かつHEVモードである場合、ステップS2に進み、それ以外は、この図5の処理を終了する。コースト判定は、前述したように、アクセル開度AP=0かつブレーキストロークBS=0であるときに、コースト走行と判定する。また、HEVモードの判定は、第1クラッチCL1が締結され、かつ第2クラッチCL2が締結されている場合に、HEVモードと判定する。
ステップS2では、自動変速機ATの入力端の目標駆動トルクを決定する処理を実行する。目標駆動トルクの演算は、前述した目標駆動力演算部100において成されるが、下り坂センサ23により下り坂が検出された場合には、車速VSPを一定に保つのに必要な目標減速駆動力(負のトルク)が算出される。この目標減速駆動力として、ステップS2では、車速VSPに応じた減速度G1および車速VSPが増速しないために必要となる減速度G2を、実現できる目標減速駆動力をそれぞれ算出し、両目標減速駆動力のうちで、大きな減速度が得られる目標減速駆動力を選択する。なお、この保持する車速VSPは、例えば、1回前の制御周期で読み込まれた車速VSPである。
次のステップS3では、バッテリ充電量SOCがあらかじめ設定された第1閾値Vs1よりも大きいか否か判定し、SOC>Vs1の場合はステップS4に進み、SOC≦Vs1の場合はステップS6に進む。なお、第1閾値Vs1は、HEVモード時の充電上限値であって、バッテリ4が満充電となる手前の値に設定されている。
ステップS4では、変速比として通常変速比Rnとは異なる変速比であって、目標減速駆動力よりも大きな減速度が得られる変速比である充電量高時変速比Rhev1(例えば、2nd)を選択し、ステップS5に進む。なお、HEVモードにおいて、充電量高時変速比Rhev1は、前述の車速VSPに保持するのに必要な目標減速駆動力よりも大きなエンジンフリクションが得られる変速比である。
また、充電量高時変速比Phev1がいったん選択された場合には、放電フラグが設定され、この放電フラグが設定されている間は、後述するステップS8の通常変速比Rnの選択が回避される。この放電フラグは、後述するステップS7の充電量低時変速比Rhev2の選択がなされるか、下り坂走行を終了するかで、リセットされる。
続くステップS5では、モータトルクを決定する処理を行う。ここで、モータトルクは、目標減速駆動力とエンジンフリクショントルクとの差分に基づいて求める。すなわち、ステップS4からS5に至る条件では、エンジンフリクションが目標減速駆動力を上回っており、この場合、モータトルクは、正の差分に決定され、モータ/ジェネレータMGは、力行動作状態となる。一方、後述するステップS7→S5と進む条件では、エンジンフリクションが目標減速駆動力を下回り、この場合、モータトルクは、負の差分に決定され、モータ/ジェネレータMGは、回生動作状態となる。
なお、エンジンフリクションは、変速比に基づいて得られるエンジン駆動力および第1クラッチCL1容量から決定される。
一方、ステップS6では、バッテリ充電量SOCがあらかじめ設定されたHEVモードにおいて充電を許可する第2閾値Vs2(すなわち、Vs2<Vs1である)未満であるか否か判定し、SOC<Vs2の場合はステップS7に進み、SOC≧Vs2の場合はステップS8に進む。
ステップS7では、バッテリ充電量SOCが低い場合に応じた充電量低時変速比Rhev2(例えば、3rd)を選択する。この充電量低時変速比Rhev2は、HEVモードにおいて、前述の車速VSPに保持するのに必要な目標減速駆動力よりも小さなエンジンフリクションが得られる変速比である。なお、充電量低時変速比Rhev2が選択された場合には、ステップS5において算出されるモータトルクの符号は負(回生動作)に設定される。
また、充電量低時変速比Phev2がいったん選択された場合には、充電フラグが設定され、この充電フラグが設定されている間は、後述するステップS8の通常変速比Rnの選択が回避される。この充電フラグは、ステップS4の充電量高時変速比Rhev1の選択がなされるか、下り坂走行を終了するかで、リセットされる。
また、ステップS8では、通常変速比Rnを選択する。なお、通常変速比Rnとは、前述したように、シフトマップに基づいてアクセル開度APと車速VSPにより決定される。
次に、図6に示す、EVモードの場合の処理の流れを説明する。
ステップS11では、コースト判定および走行モード判定を行ない、コースト走行かつEVモードである場合、ステップS12に進み、それ以外は、ステップS18に進む。
なお、コースト判定は、前述のように、アクセル開度AP=0かつブレーキストロークBS=0であるときに、コースト走行と判定する。また、EVモードの判定は、第1クラッチCL1が解放状態であり、かつ第2クラッチCL2が締結状態である場合に、EVモードと判定する。
ステップS12では、目標駆動力トルクを決定する。目標駆動トルクの演算は、前述した目標駆動力演算部100において成されるが、ステップS2の場合と同様に、下り坂センサ23により下り坂が検出された場合には、車速VSPを一定に保つのに必要な目標減速駆動力(負のトルク)が算出される。そして、この目標減速駆動力として、車速VSPに応じた減速度G1および車速VSPが増速しないために必要となる減速度G2を、実現できる目標減速駆動力をそれぞれ算出し、両目標減速駆動力のうちで、大きな減速度が得られる目標減速駆動力を選択する。
次のステップS13では、バッテリ充電量SOCがあらかじめ設定された満充電状態を示す第3閾値Vs3よりも大きいか否か判定し、SOC>Vs3の場合はステップS14に進み、SOC≦Vs3の場合はステップS20に進む。なお、第3閾値Vs3は、EVモード時の充電上限値であって、バッテリ4が満充電となる手前の値であって、本実施例1では、第1閾値Vs1よりも僅かに低い値に設定されている。
ステップS14では、変速比として、EVモードからHEVモードへ移行する際に最適の変速比である移行時変速比Revを算出し、次のステップS15に進む。この移行時変速比Revは、前述の車速VSPに保持するのに必要な目標減速駆動力よりも大きなエンジンフリクションが得られる変速比であって、しかも、エンジンEngの共振点を避けた変速比である。
続くステップS15では、バッテリ充電量SOCが第1閾値Vs1よりも大きいか否か判定し、SOC>Vs1の場合は、ステップS16に進み、SOC≦Vs1の場合はステップS19に進む。
ステップS16では、HEVモードを想定して前述した充電量高時変速比Rhev1を選択する。この充電量高時変速比Rhev1は、前述したように目標減速駆動力よりも大きなエンジンフリクションが得られる変速比であって、EVモードからHEVモードに遷移した場合には、モータ/ジェネレータMGのトルクを正(力行)として放電可能な変速比である。
次のステップS17では、充電量高時変速比Rhev1と移行時変速比Revとの選択を行う。この選択は、両変速比Rve,Rhev1のうちで、大きな減速度が得られる変速比を選択するが、両者が同じ変速比の場合は、充電量高時変速比Rhev1を優先する。
さらに、充電量高時変速比Rhev1を選択した場合には、同時に、第1クラッチCL1の締結を行って、HEVモードに移行する処理も並列に実施する。
ステップS18では、モータトルクを算出する。なお、モータトルクは、目標減速駆動力とエンジンフリクショントルクとにより求める。
ステップS19では、移行時変速比Revを選択する。
ステップS20では、アクセル開度APと車速VSPとに基づいて、通常変速比Rnを求める。
次に、実施例1の作用を、図7のタイムチャートを参照しつつ説明する。
このタイムチャートは、EVモードでの走行中に、走行路が、平坦路から下り坂に移行してコースト走行を行なった場合の制御態様の一例を示している。すなわち、この例では図7(a)勾配を見ると分かるように、t1の時点で、平坦路から下り坂に移行している。また、同図(d)に示すように、このタイムチャートに示す例では、アクセル開度APおよびブレーキストロークBSが0でありコースト状態の制御実施例を示している。
このような、下り坂でのコースト走行時には、統合コントローラ10は、ステップS11→S12の処理に基づいて、目標駆動トルクが算出されるが、このとき、前述したように、下り坂検出により、車速VSPを一定に保持するのに必要な目標減速駆動力が決定される。なお、この目標減速駆動力の算出は、例えば、今回取得した車速VSPと1サンプル周期前に取得した車速VSP−1等を用いて、PI制御器等を用いて算出することができる。
さらに、このt1の時点では、図7(h)に示されるようにバッテリ充電量SOCが第3閾値Vs3よりも低いことから、S13→S20の流れに基づいて、通常変速比Rn(=GR3、例えば、3rd)が選択される。そして、ステップS18において、モータトルクが算出される。このとき、モータトルクは、下り坂コースト状態で、車速を一定に保つことができる負の値が算出され。したがって、モータ/ジェネレータMGは、回生動作が行われて発電を行う。
したがって、いわゆるエンジンブレーキ状態が形成されて、下り坂でも一定の車速VSPに保持される。
このようにモータ/ジェネレータMGで回生動作を行なう走行状態が持続されると、バッテリ充電量SOCが時間経過と共に上昇する。
そこで、バッテリ充電量SOCが第3閾値Vs3を越えると、その時点t2で、これまでの変速比GR3よりも減速度の大きな変速比GR2に変速される。
すなわち、t2の時点で、ステップS13によりYESと判定され、S14の処理に基づいて、HEVモードに移行したときのHEV移行時変速比Rev(=GR2(例えば、2nd))が算出される。そして、ステップS15→S19の処理に基づいて、このHEV移行時変速比Revが選択され、さらに、S18で算出されたモータトルクは、絶対値が小さくなる。
したがって、このt2の時点から、モータ/ジェネレータMGによる発電量が抑えられ、バッテリ充電量SOCの上昇量が緩やかになる。なお、この変速比GR2は、エンジンEngの共振点を避けて設定されている。このt2からt3の時期に実行される処理が、移行時処理である。
次に、バッテリ充電量SOCが上昇し、第1閾値Vs1を超えると(t3の時点)、ステップS15→S16の処理に基づいて、充電量高時変速比Rhev1が算出され、ステップS17の処理に基づいて、充電量高時変速比Rhev1が選択される。
この処理により、t3の時点で、充電量高時変速比Rhev1が選択されると、第1クラッチCL1が締結されてHEVモードに切り換られ、エンジンEngにモータ/ジェネレータMG側から回転が入力されて、エンジン回転数が上昇して始動される。
このエンジン回転数を引き上げる際に、その前の時点t2から、充電量高時変速比Rhev1と等しいHEV移行時変速比Revが選択されており、このHEV移行時変速比Revは、エンジン共振点を除いて設定されている。このため、エンジン回転数が高く引き上げられ、始動性に優れるとともに、エンジンが共振して始動時ショックを与えるのを防止できる。また、モータ/ジェネレータMGでは、力行動作が成され、バッテリ4の放電が開始される。このt3〜t5の時点で実施される処理が、HEV放電処理である。
なお、第1クラッチCL1は、t3の時点からt4の時点にかけて、徐々に締結力が増加し、t4の時点で完全に締結状態となる。このような第1クラッチCL1の締結制御は、本願の要旨ではないので、説明を省略するが、例えば、特開2006−306328号公報に記載されている技術などを用いることができる。
その後、t4の時点で、第1クラッチCL1の締結が完了し、エンジンEngの始動が完了し、HEVモードへの移行が終了する。
t4の時点以降は、エンジントルク(エンジンフリクション)が目標減速駆動力を上回る負の値となり、モータトルクは、エンジンフリクションが目標減速駆動力を上回る分だけ、力行動作を行って放電し、車速VSPは、(b)に示すように、一定に保たれる。
このように、下り坂で、一定速走行を維持しても、バッテリ充電量は、上限設定値である第1閾値Vs1を越えることがなく、バッテリ4の劣化を防止できる。しかも、モータ/ジェネレータMGを力行動作させて、バッテリ4の充電を停止しても、エンジンフリクションによる減速度を得ることができ、車速VSPが上昇することなく、一定車速に保つことができる。
t4の時点以降、HEVモード走行を継続し、バッテリ4の放電を継続すると、バッテリ充電量SOCが低下する。
そこで、バッテリ充電量SOCが第2閾値Vs2に達した時点t5で、ステップS1→S2→S3→S6→S7の処理に基づいて充電量低時変速比Rhev2(=GR3)が選択され、変速される。
この充電量低時変速比Rhev2は、エンジンフリクションが、目標減速駆動力よりも小さな値となる変速比であり、図示のように、t5の時点からエンジントルクの負の絶対値が小さくなる。そこで、ステップS5で算出されるモータトルクは、目標減速駆動力を得るために、負の値となり、モータ/ジェネレータMGでは回生動作が成される。
したがって、t5の時点から、バッテリ充電量SOCが上昇し、モータ/ジェネレータMGが放電を続けて、バッテリ充電量SOCが低下し過ぎるのを防止することができる。このt5〜t6の時点で実行されているのが、HEV充電処理である。
加えて、この充電を、HEVモードを維持したままで、モータ/ジェネレータMGを回生動作させて行うため、EVモードに切り換えて回生動作を行なうものと比較して、モード移行によるトルク変動を抑えて、乗員に違和感を与えるのを抑えることができる。
その後、モータ/ジェネレータMGの回生動作状態を続けて、バッテリ充電量SOCが第1閾値Vs1を越えた時点t6で、再び充電量高時変速比Rhev1が選択され、エンジンフリクションが目標減速駆動力よりも高められる一方、モータ/ジェネレータMGで力行動作を行って、バッテリ4の放電を行う。なお、これは、t3の時点の処理と同様に、ステップS1→S2→S3→S4→S5の処理に基づくもので、HEV放電処理である。
したがって、車速VSPを一定に保持しながら、モータ/ジェネレータMGにより放電を行なってバッテリ充電量SOCが再び低下される。
なお、上述した図7のタイムチャートでは、EVモードで下り坂に進入した例を説明したが、HEVモードで下り坂に進入した場合には、t5の時点以降と同様の処理が成される。したがって、この場合も、車速VSPを一定に保ちながら、バッテリ充電量SOCが第1閾値Vs1を超えることが無く、また、第2閾値Vs2よりも低下することのないように、制御することができる。
以上説明したように、本実施例1では、以下に列挙する効果が得られる。
a)有段の自動変速機ATを有したハイブリッド車両において、下り坂でのコースト走行時には、モータ/ジェネレータMGを回生動作させ、一定車速VSPで走行する下り坂定速走行制御を実行する。したがって、運転者に違和感を与えない品質の高い制御を実行することができる。
b)EVモードでの下り坂定速走行制御の実行時に、バッテリ充電量が、満充電状態に近い第1閾値Vs1を越えると、HEVモードで、変速比を目標減速駆動力よりも大きなエンジンフリクションが得られる充電量高時変速比Rhev1とし、さらに、モータ/ジェネレータMGを力行動作させるHEV放電処理を実行する。
したがって、減速駆動力を得ながらも、バッテリ4の放電を行なって、バッテリ4が過充電状態となるのを防止できる。
しかも、本実施例では、このときステップS5のモータトルク算出処理に基づいて、モータトルクを、目標減速駆動力とエンジンフリクショントルクとの差分により決定するようにした。したがって、目標減速駆動力を得て、一定速度に保持する走行を維持したままで、上述のバッテリ4の放電を行なうことが可能であり、制御品質に優れる。
c)HEV放電処理の実行時に、バッテリ充電量が、あらかじめ設定された第2閾値Vs2まで低下した場合には、HEVモードを維持したままで、変速比を目標減速駆動力以下のエンジンフリクションが得られる充電量低時変速比とし、かつ、モータ/ジェネレータMGを回生動作状態として充電を行なうHEV充電処理を実行するようにした。
したがって、このHEV放電処理によりバッテリ充電量SOCが減少しすぎるのを防止できるとともに、HEVモードのまま充電を行なうことで、EVモードとHEVモードとに頻繁に切換が成されるのを防止して、この切り換えに伴うトルク変動によるショック発生を抑制して、制御品質の向上を図ることができる。
d)下り坂定速走行制御に伴うHEV充電処理の実行時に、バッテリ充電量SOCが、満充電状態に近い第1閾値Vs1を越えると、HEVモードのままで、変速比を目標減速駆動力よりも大きなエンジンフリクションが得られる充電量高時変速比Rhev1とし、さらに、モータ/ジェネレータMGを力行動作状態とするHEV放電処理を実行する。
したがって、定速走行状態を維持するとともに、HEVモードを維持したままで、バッテリ4の放電を行なって、バッテリ4が過充電状態となるのを防止できる。しかも、モード切り換えが生じないため、この切り換えの際のトルク変動によるショックの発生を抑えることができ、制御品質の向上を図ることができる。
e)下り坂定速走行制御の実行時に、第3閾値Vs3を越えて、EVモードからHEVモードに移行する際には、自動変速機ATの変速比を、目標減速駆動力よりも大きなエンジンフリクションが得られ、かつ、エンジン共振点を除いた移行時変速比Revとする移行時処理を実行するようにした。
したがって、HEVモードに移行する際に、エンジン回転数を高く引き上げることができエンジンEngの始動性に優れ、かつ、エンジン回転数の引き上げに伴う共振を防止することができる。さらに、このHEVモードへの移行時に、第1クラッチCL1の締結に伴うトルク伝達量の変化に伴って、モータトルクを電気的に制御することで、エンジンフリクションの変化がショックとして現れるのを抑制して、高い制御品質を得ることができる。
以上、本発明のハイブリッド車両の制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、FRハイブリッド車両の構成として、エンジンEng、第1クラッチCL1、モータ/ジェネレータMG、第2クラッチCL2(自動変速機ATに内蔵)を備えた構成を示した。しかし、図1に示す構成に限定されるものではなく、例えば、第2クラッチCL2を用いない構成としてもよい。さらに、第1クラッチCL1も省略して、HEVモードのみで走行する構成としてもよい。
また、実施例1では、減速走行制御の一例として、下り坂で一定速度に保持する下り坂定速制御を示したが、減速走行制御は、下り坂定速制御に限定されるものではない。例えば、平坦路における減速時に、モータ/ジェネレータMGを回生動作状態として、エンジンブレーキ状態を形成する減速時などにも、適用することができる。
また、実施例1では、第1閾値Vs1を第3閾値Vs3よりも僅かに高い値に設定したが、両者は、同じ値に設定してもよい。
実施例1では、エンジンとモータ/ジェネレータの間に第1クラッチを介装したFRハイブリッド車両への適用例を示したが、第1クラッチを省略し、エンジンとモータ/ジェネレータを直結する構成としたFRハイブリッド車両やFFハイブリッド車両へ適用することもできる。
実施例1のハイブリッド車両の制御装置が適用された後輪駆動によるFRハイブリッド車両(ハイブリッド車両の一例)を示す全体システム図である。 実施例1の制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラ10にて実行される演算処理を示す制御ブロック図である。 実施例1の制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラ10でモード選択処理を行なう際に用いられるEV-HEV選択マップを示す図である。 実施例1の制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラ10でバッテリ充放電処理を行なう際に用いられる目標充放電量マップを示す図である。 実施例1における統合コントローラ10にて実行される下り坂定速走行制御の処理のHEVモードでの処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1における統合コントローラ10にて実行される下り坂定速走行制御の処理のEVモードでの処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の制御装置により下り坂定速制御を実行した場合の動作の一例を示すタイムチャートである。
符号の説明
2 モータコントローラ(バッテリ充電量検出手段)
4 バッテリ
7 ATコントローラ(変速比制御手段)
10 統合コントローラ(コースト状態検出手段:駆動力制御手段)
16 アクセル開度センサ(コースト状態検出手段)
20 ブレーキストロークセンサ(コースト状態検出手段)
23 下り坂センサ
AT 自動変速機(有段変速機)
CL1第1クラッチ
Eng エンジン
MG モータ/ジェネレータ
Rev 移行時変速比
Rhev1 充電量高時変速比
Rhev2 充電量低時変速比
SOC バッテリ充電量
Vs1 第1閾値
Vs2 第2閾値
Vs3 第3閾値
VSP 車速

Claims (3)

  1. エンジンとモータ/ジェネレータとが有段変速機の入力軸に連結され、前記エンジンおよび前記モータ/ジェネレータの駆動力を駆動輪に伝達するHEVモードの走行が可能なハイブリッド車両の制御装置であって、
    コースト走行状態を検出するコースト状態検出手段と
    バッテリの充電量を検出するバッテリ充電量検出手段と、
    前記有段変速機の変速比を制御する変速比制御手段と、
    前記コースト走行状態で、必要な目標減速駆動力が得られるように、前記モータ/ジェネレータのトルクを回生動作状態に制御するとともに、前記有段変速機の変速比を制御する減速走行制御を実行する駆動力制御手段と、
    を備え、
    前記エンジンと前記モータ/ジェネレータとの間に、第1クラッチが介在され、走行モードを、前記第1クラッチを締結させた前記HEVモードと、前記第1クラッチを解放させて前記モータ/ジェネレータのみの出力トルクを前記変速機に入力するEVモードと、に切り換え可能に構成され、
    前記駆動力制御手段は、
    前記減速走行制御の実行時に、バッテリ充電量が、あらかじめ設定された第1閾値を越えた際に、前記有段変速機の変速比を、前記目標減速駆動力よりも大きなエンジンフリクションが得られる充電量高時変速比とするとともに、前記HEVモードで前記モータ/ジェネレータを力行動作状態として、前記バッテリの放電を行なうHEV放電処理を実行し、
    かつ、前記EVモードでの前記減速走行制御の実行時に、前記バッテリ充電量が、あらかじめ設定された前記第1閾値以下の第3閾値を越えた際には、前記有段変速機の変速比を、前記目標減速駆動力よりも大きなエンジンフリクションが得られ、かつ、エンジン共振点を除いた移行時変速比とする移行時処理を実行した後、前記HEV放電処理に移行することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 前記駆動力制御手段は、前記HEV放電処理の実行時に、前記バッテリ充電量が、あらかじめ設定された前記第1閾値よりも小さな値の第2閾値未満となった際に、前記変速比を、目標減速駆動力以下のエンジンフリクションが得られる充電量低時変速比とするとともに、前記HEVモードで前記モータ/ジェネレータを回生動作状態として、前記バッテリの充電を行なうHEV充電処理を実行することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  3. 前記駆動力制御装置は、前記変速比から得られるエンジントルクおよび前記第1クラッチトルク容量から算出されるエンジンフリクションと、前記目標減速駆動力との差分により、前記モータ/ジェネレータのトルクを決定するモータトルク決定処理を実行することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のハイブリッド車両の制御装置。
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