JP5249002B2 - 電子写真用トナーの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法などに用いられる電子写真用トナーとその製造方法に関する。
電子写真用トナーの分野においては、電子写真システムの発展に伴い、高画質化及び高速化に対応したトナーの開発が要求されている。さらに、トナーの微細化に加え、トナーの広い定着温度幅などの性能も求められている。定着性能の観点からはポリエステルを用いることが提案されており、特に、その末端カルボキシル基の極性の観点から負帯電性トナーにおいて広く使用されている。一方、水系にて調製されるポリエステルからなるトナーとして、高軟化点、高分子量を有するトナーを調製するために、架橋剤を使用することが提案されている。
トナーの定着性能を高める方法として、例えば、トナー製造時の最高温度よりも高い温度で加熱することにより架橋反応が進行する反応性高分子が、静電荷像現像用トナーの内部に含有及び/又はその表面に添加されてなるトナーが開示されている(特許文献1)。また、重縮合で得られた樹脂粒子にカルボジイミド化合物を添加し、粒子表面に化学結合を形成させる方法により、定着性を改善することが試みられている(特許文献2)。
特開2004-163854号公報 特開2006-317715号公報
しかし、特許文献1記載の技術は樹脂のモノマー成分として反応性高分子を使用するもので、樹脂モノマーの設計の自由度が制限される。また、架橋をトナーの定着時に行なうためトナーの保存安定性に劣る。また、特許文献2記載の方法では、架橋剤や反応性高分子はトナーの分子量を高め、保存安定性や定着性、特に高温オフセットには有効であるものの、これらの物質がトナー表面に存在することで、ポリエステルのもつ極性が阻害され、十分な帯電性を有するトナーを得ることができない。また、架橋反応が進みすぎる結果、低温定着性が劣ることとなる。
本発明は、広い定着温度幅を維持しつつ、帯電性に優れ、またカブリが少なく画像特性に優れた電子写真用トナー、及び該電子写真用トナーの製造方法に関する。
本発明は、
[1]ポリエステルを含有する樹脂を水系媒体中に分散して樹脂粒子を得る工程、(2)工程(1)で得られた樹脂粒子を凝集させ凝集粒子を得る工程、及び(3)工程(2)で得られた凝集粒子を合一させて合一粒子を得る工程、を有する電子写真用トナーの製造方法であって、工程(1)の後かつ工程(3)の終了までの間に、グリシジル基及びN−ヒドロキシアルキルアミド基を有し、かつ、logP値が−3〜−0.4の範囲にある共重合体を添加する工程(A)を有する、電子写真用トナーの製造方法、及び
[2]上記[1]記載の製造方法により得られる電子写真用トナー、
を提供する。
本発明の製造方法によれば、広い定着温度幅を維持しつつ、帯電性に優れ、またカブリが少なく画像特性に優れた電子写真用トナーを提供することができる。
[電子写真用トナーの製造方法]
本発明の電子写真用トナーの製造方法は、ポリエステルを含有する樹脂を水系媒体中に分散して樹脂粒子を得る工程、(2)工程(1)で得られた樹脂粒子を凝集させ凝集粒子を得る工程、及び(3)工程(2)で得られた凝集粒子を合一させて合一粒子を得る工程、を有する電子写真用トナーの製造方法であって、工程(1)の後かつ工程(3)の終了までの間に、グリシジル基及びN−ヒドロキシアルキルアミド基を有し、かつ、logP値が−3〜−0.4の範囲にある共重合体を添加する工程(A)を有するものである。
すなわち、本発明は、トナーの定着性の改善等のために架橋性化合物を添加する場合、該化合物の極性がトナーの帯電性に悪影響を及ぼすことがあることに鑑み、グリシジル基およびN−ヒドロキシアルキルアミド基を含有し、特定のlogP値を有する共重合体がトナーの帯電性への悪影響が少なく有効であること、及びこのような共重合体をトナー製造工程中の特定の時点で添加することで、定着性と帯電性の両立が図れることを見出したものである。このことは、該共重合体が、トナーの内部から表面にかけて適性に存在することにより、トナー表面における帯電性が好適に制御されることによるものと考えられる。
(工程(1))
工程1は、ポリエステルを含有する樹脂を水系媒体中に分散して樹脂粒子を得る工程である。
ポリエステルを含有する樹脂
樹脂粒子を構成する樹脂としては、トナーに用いられる公知の樹脂、例えば、ポリエステル、スチレンアクリル共重合体、エポキシ、ポリカーボネート、ポリウレタン等が挙げられるが、トナーの定着性及び耐久性の観点から、ポリエステルが含有される。ポリエステルの含有量は、トナーの定着性及び耐久性の観点から、樹脂粒子を構成する樹脂中、60重量%以上が好ましく、70重量%以上がより好ましく、80重量%以上がさらに好ましく、実質100重量%であることがよりさらに好ましい。
ポリエステルの原料モノマーは、特に限定されないが、公知のアルコール成分と、カルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル等の公知のカルボン酸成分が用いられる。
カルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイン酸、アジピン酸、コハク酸等のジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、オクテニルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸等の2価のカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の3価以上の多価カルボン酸、それらの酸の無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。
このカルボン酸成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明においては、トナーの定着性及び耐久性、架橋化合物との反応性の観点から、カルボン酸成分として、3価以上のカルボン酸成分を用いることが好ましい。
同様の観点から、カルボン酸成分中の3価以上のカルボン酸の割合は1重量%以上であることが好ましく、2重量%以上がより好ましく、3重量%以上がさらに好ましい。また、前記割合は80重量%以下であることが好ましく、50重量%以下がより好ましく、40重量%以下がさらに好ましい。
また、アルコール成分としては、具体的には、ポリオキシプロピレン−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物、水素添加ビスフェノールA、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、又はそれらのアルキレン(炭素数2〜4)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等が挙げられる。前記アルコールは、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリエステルは、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて、必要に応じエステル化触媒を用いて、180〜250℃程度の温度で縮重合することにより製造することができる。
エステル化触媒としては、酸化ジブチル錫、ジオクチル酸錫等の錫化合物やチタンジイソプロピレートビストリエタノールアミネート等のチタン化合物等のエステル化触媒を使用することができる。エステル化触媒の使用量は、アルコール成分とカルボン酸成分の総量100重量部に対して、0.01〜1重量部が好ましく、0.1〜0.6重量部がより好ましい。
これらのポリエステルは、樹脂粒子を構成する樹脂中、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
トナーの定着性と保存安定性の観点から、ポリエステルの軟化点は70〜165℃が好ましく、90〜165℃であることがより好ましく、ガラス転移点は50〜85℃が好ましく、55〜85℃であることがより好ましい。酸価は、製造性の観点から、6〜35mgKOH/gが好ましく、10〜35mgKOH/gがより好ましく、15〜35mgKOH/gがさらに好ましい。軟化点や酸価はアルコールとカルボン酸の仕込み比率、縮重合の温度、反応時間を調節することにより所望のものを得ることができる。
トナーの耐久性の観点から、ポリエステルの数平均分子量は1,000〜50,000が好ましく、1,000〜10,000がより好ましく、2,000〜8,000が更に好ましい。
本発明において、ポリエステルには、未変性のポリエステルのみならず、実質的にその特性を損なわない程度に変性されたポリエステルも含まれる。変性されたポリエステルとしては、例えば、特開平11−133668号公報、特開平10−239903号公報、特開平8−20636号公報等に記載の方法によりフェノール、ウレタン、エポキシ等によりグラフト化やブロック化したポリエステルや、ポリエステルユニットを含む2種以上の樹脂ユニットを有する複合樹脂が挙げられる。
尚、樹脂粒子が複数の樹脂を含有する場合には、樹脂粒子を構成する樹脂の軟化点、ガラス転移点、酸価及び数平均分子量は、各樹脂の混合物としての軟化点、ガラス転移点、酸価及び数平均分子量を意味し、各々の値は前記ポリエステルの値と同様の値であることが好ましい。
さらに、前記樹脂粒子を構成する樹脂は、トナーの定着性及び耐久性の観点から、軟化点が異なる2種類のポリエステルを含有することができ、一方のポリエステル(I)の軟化点は70℃以上115℃未満が好ましく、他方のポリエステル(II)の軟化点のポリエステルの軟化点は115℃以上165℃以下が好ましい。ポリエステル(I)とポリエステル(II)の重量比(I/II)は、10/90〜90/10が好ましく、50/50〜90/10がより好ましい。
水系媒体
ポリエステルを含有する樹脂を分散させる水系媒体は水を主成分とするものである。環境性の観点から、水系媒体中の水の含有量は80重量%以上が好ましく、90重量%以上がより好ましく、95重量%以上がより好ましく、100重量%がさらに好ましい。
水以外の成分としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール系有機溶媒やアセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン等の水に溶解する有機溶媒が挙げられる。これらのなかでは、トナーへの混入を防止する観点から、樹脂を溶解しない有機溶媒である、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール系有機溶媒が使用できる。本発明では、実質的に有機溶剤を用いることなく、水のみを用いて結着樹脂を微粒化させることが好ましい。
ポリエステルを含有する樹脂の分散
工程(1)においては、ポリエステルを含有する樹脂を前記水系媒体中に分散して樹脂粒子を調製するが、樹脂粒子には、前記樹脂とともに、必要に応じて着色剤、離型剤などの添加剤を含有させることができる。
着色剤としては、特に制限はなく公知の着色剤がいずれも使用できる。具体的には、カーボンブラック、無機系複合酸化物、クロムイエロー、ベンジジンイエロー、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、ベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等の種々の顔料やアクリジン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アントラキノン系、インジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系等の各種染料を1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
着色剤の含有量は、樹脂100重量部に対して、20重量部以下が好ましく、0.01〜10重量部がより好ましい。
離型剤としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;加熱により軟化点を有するシリコーン類;ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の植物系ワックス;ミツロウ等の動物系ワックス;モンタンワックス、パラフィンワックスフィッシャートロプシュワックス等の鉱物・石油系ワックスなどが挙げられる。これらの、離型剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
離型剤の含有量は、樹脂への分散性及びトナーの定着性の観点から、樹脂100重量部に対して、好ましくは0.5〜20重量部、より好ましくは1〜18重量部、さらに好ましくは1.5〜15重量部である。
本発明においては、ポリエステルを含有する樹脂を分散させるに際して、樹脂の分散安定性の向上などの観点から、樹脂100重量部に対して、好ましくは10重量部以下、より好ましくは5重量部以下、より好ましくは0.1〜3重量部、更に好ましくは0.5〜2重量部の界面活性剤を存在させることが好ましい。
界面活性剤としては、例えば、硫酸エステル系、スルホン酸塩系、せっけん系等のアニオン性界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン性界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン性界面活性剤などが挙げられる。これらの中でも、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤等のイオン性界面活性剤が好ましい。非イオン性界面活性剤は、アニオン性界面活性剤又はカチオン性界面活性剤と併用されるのが好ましい。前記界面活性剤は、1種を単独で用いてもよいが、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記アニオン性界面活性剤の具体例としては、ドデシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、アルキルエーテル硫酸ナトリウムなどが挙げられる。これらの中でもドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい。
また、前記カチオン性界面活性剤の具体例としては、アルキルベンゼンジメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルアンモニウムクロライドなどが挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類あるいはポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリチレングリコ−ルモノステアレート、ポリエチレングリコールモノオレエート等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、オキシエチレン/オキシプロピレンブロックコポリマー等が挙げられる。
樹脂粒子の調製に際しては、樹脂にアルカリ水溶液を加え、樹脂及び必要に応じて用いられる添加剤を分散させることが好ましい。
前記アルカリ水溶液は1〜20重量%の濃度のものが好ましく、1〜10重量%の濃度のものがより好ましく、1.5〜7.5重量%の濃度のものが更に好ましい。用いるアルカリについては、ポリエステルが塩になったときその界面活性能を高めるようなアルカリを用いることが好まく、具体的には、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどの1価のアルカリ金属の水酸化物などが挙げられる。
分散後、樹脂のガラス転移点以上の温度で中和させた後、樹脂のガラス転移点以上の温度で水系媒体を添加して乳化させることが好ましい。
上記水系媒体の添加速度は、乳化を効果的に実施し得る点から、樹脂100g当たり好ましくは0.1〜50g/分、より好ましくは0.5〜40g/分、さらに好ましくは1〜30g/分である。この添加速度は、一般にO/W型の乳化液を実質的に形成するまで維持すればよく、O/W型の乳化液を形成した後の水系媒体の添加速度に特に制限はない。
当該乳化に用いる水系媒体としては、前述の樹脂の分散に用いる水系媒体と同じものを挙げることができ、好ましくは、脱イオン水又は蒸留水である。
水系媒体の量は、後の凝集処理で均一な凝集粒子を得る観点から、樹脂100重量部に対して100〜2,000重量部が好ましく、150〜1,500重量部がより好ましい。得られる樹脂粒子分散液の安定性と取扱い性などの観点から、樹脂粒子分散液の固形分濃度が、好ましくは7〜50重量%、より好ましくは7〜40重量%、さらに好ましくは10〜30重量%になるように水系媒体の量を選定する。なお、固形分には樹脂、非イオン性界面活性剤などの不揮発性成分が含まれる。
また、この際の温度は、微細な樹脂粒子分散液を調製する観点から、樹脂のガラス転移点以上かつ軟化点以下の範囲が好ましい。前記範囲の温度で行うことにより、樹脂分散がスムーズに行われ、また加熱に特別の装置を必要としない。この点から、前記温度は、ポリエステルを含有する樹脂の(ガラス転移点+10℃)(「ガラス転移点より10℃高い温度」を意味する、以下同様の表記は同様に解する)以上であることが好ましく、また、(軟化点−5℃)以下であることが好ましい。
さらに、得られた分散液の粒径を安定させる観点から、水系媒体を添加後、樹脂粒子を含む系内の温度を好ましくは35℃以下、より好ましくは30℃以下、さらに好ましくは25℃以下に冷却することが好ましい。
このようにして得られた樹脂粒子分散液における樹脂粒子の体積中位粒径(D50)は、後の凝集処理で均一な凝集を行うため、好ましくは0.02〜2μm、より好ましくは0.05〜1μm、さらに好ましくは0.05〜0.6μmである。ここで「体積中位粒径(D50)」とは、体積分率で計算した累積体積頻度が粒径の小さい方から計算して50%になる粒径を意味する。
水系媒体中で、ポリエステルを含有する樹脂を分散して樹脂粒子を得る他の方法としては、例えば、まず、目的とする樹脂粒子原料として重縮合性単量体を水系媒体中に例えば機械的シェアや超音波などにより乳化分散させる方法が挙げられる。この際、必要に応じて、重縮合触媒、界面活性剤などの添加剤も水溶性媒体に添加する。そして、この溶液に対して例えば加熱などを施すことで、重縮合を進行させる。例えば、樹脂がポリエステルである場合は、前述のポリエステルの重縮合性単量体、重縮合触媒が使用でき、界面活性剤としては前述のものが同様に使用できる。
通常、重縮合樹脂は重合時に脱水を伴うために原理的に水系媒体中では進行しない。しかしながら、例えば、水系媒体中にミセルを形成せしめるような界面活性剤とともに重縮合性単量体を水系媒体中に乳化せしめた場合、単量体がミセル中のミクロな疎水場に置かれることによって、脱水作用が生じ、生成した水はミセル外の水系媒体中に排出せしめ重合を進行させることができる。このようにして、低エネルギーで、水系媒体に重縮合樹脂粒子が乳化分散した分散液が得られる。
(工程(2))
工程2は、前記工程(1)で得られた樹脂粒子を凝集させ凝集粒子を得る工程(以下、「凝集工程」ということがある)である。
凝集工程においては、凝集を効果的に行うために凝集剤を添加することが好ましい。本発明においては、凝集剤として、有機系の凝集剤では、ポリエチレンイミン等、無機系の凝集剤では、無機金属塩、無機アンモニウム塩、2価以上の金属錯体等が用いられる。有機塩としては、酢酸ナトリウム、酢酸アンモニウムが、無機金属塩としては、例えば、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム等の金属塩、及びポリ塩化アルミニウム、多硫化カルシウム等の無機金属塩重合体が挙げられる。無機アンモニウム塩としては、例えば硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウムなどが挙げられる。
上記凝集剤のうち、高精度のトナーの粒径制御及びシャープな粒度分布を達成する観点から、1価の塩を用いることが好ましい。ここで1価の塩とは、該塩を構成する金属イオン又は陽イオンの価数が1であることを意味する。1価の塩としては、無機金属塩、アンモニウム塩等の無機系凝集剤が用いられるが、本発明においては、分子量350以下の水溶性含窒素化合物が好ましく用いられる。
分子量350以下の水溶性含窒素化合物は、一次粒子を速やかに凝集させる観点から、酸性を示す化合物であることが好ましく、その10重量%水溶液の25℃でのpH値が4〜6であるものが好ましく、4.2〜6のものがより好ましい。また、トナーの高温高湿における帯電性等の観点から、その分子量が350以下のものが好ましく、300以下のものがより好ましい。このような水溶性含窒素化合物としては、例えば、ハロゲン化アンモニウム、硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、サリチル酸アンモニウム等のアンモニウム塩、テトラアルキルアンモニウムハライド等の4級アンモニウム塩等が挙げられるが、トナーの生産性の点から、硫酸アンモニウム(10重量%水溶液の25℃でのpH値、以下pH値という:5.4)、塩化アンモニウム(pH値:4.6)、テトラエチルアンモニウムブロマイド(pH値:5.6)、テトラブチルアンモニウムブロマイド(pH値:5.8)が好ましく挙げられる。
凝集剤の使用量は、凝集剤の価数により異なるが、一般に、凝集剤の濃度を0.0001〜10mol/Lとする量であればよい。一般に、トナーの帯電性、特に高温高湿環境の帯電特性の観点から、凝集剤の使用量は、樹脂100重量部に対して、50重量部以下が好ましく、40重量部以下がより好ましく、30重量部以下がさらに好ましい。また、凝集性の観点から、樹脂100重量部に対して1重量部以上が好ましく、3重量部以上がより好ましく、5重量部以上が更に好ましい。以上の点を考慮して、1価の塩の使用量は、結着樹脂100重量部に対して1〜50重量部が好ましく、3〜40重量部がより好ましく、5〜30重量部が更に好ましい。
前記凝集剤の添加は、必要に応じ、樹脂粒子を含む系内のpHを調整した後、凝集性及び凝集粒子の粒度分布制御の観点から、ポリエステルを含有する(樹脂のガラス転移点+20℃)以下の温度、好ましくは(ガラス転移点+15℃)以下、より好ましくは(ガラス転移点+5℃)未満の温度で行う。前記温度で行うことにより、粒度分布が狭く、均一な凝集を行うことができる。また、前記添加は、前記樹脂の(軟化点−100℃)以上で行うことが好ましく、(軟化点−90℃)以上で行うことがより好ましい。その際の樹脂粒子を含む系内のpHは、混合液の分散安定性と樹脂粒子の凝集性とを両立させる観点から、2〜10が好ましく、2〜8がより好ましく、3〜7がさらに好ましい。
本発明においては、離型剤等の凝集粒子からの流出を防止する、あるいはカラートナーにおいて、各色間の帯電量を同レベルにする等の観点から、凝集時に、工程(1)で得られた樹脂粒子(以下「本発明における樹脂粒子」ということがある)に、さらに樹脂粒子を一時に又は複数回分割して添加することができる。また逆に本発明における樹脂粒子を他の樹脂粒子に対して一時に又は複数回に分割して添加して凝集させることもできる。本発明において、凝集粒子を構成する樹脂粒子に対して、凝集粒子に付着させる樹脂粒子を、以後「樹脂微粒子」と呼ぶ。
樹脂微粒子を複数回に分割して添加する場合、各々の樹脂微粒子の量は同量であることが好ましく、また、凝集剤を分割して添加する場合には、各々の凝集剤量は同量であることが好ましい。また、樹脂微粒子を複数回に分割して添加する場合、その回数については特に制限はないが、形成される凝集粒子の粒度分布及び生産性などの観点から、2〜10回が好ましく、2〜8回がより好ましい。
本発明における樹脂粒子に添加される樹脂微粒子としては、特に制限はなく、例えば本発明における樹脂粒子と同様にして調製したものを用いることができる。
本発明においては、樹脂微粒子は、本発明における樹脂粒子と同じものであってもよく、異なるものであってもよいが、トナーの低温定着性や保存安定性の観点から、好ましくは本発明における樹脂粒子とはガラス転移点、軟化点、分子量等の異なる物性を有する樹脂微粒子を後から一時に又は複数回に分割して添加を行う。
この工程においては、本発明における樹脂粒子に前述のように凝集剤を添加して得られた凝集粒子と上記樹脂微粒子を混合させてもよい。
本発明においては、上記樹脂微粒子の添加時期は、特に制限はないが、生産性の観点から最初の凝集剤の添加終了後、合一工程までの間であることが好ましい。
また、この工程においては、上記樹脂微粒子に凝集剤を添加して得られた凝集粒子と本発明における樹脂粒子を混合させてもよい。
本発明における樹脂粒子と樹脂微粒子の配合比(本発明における樹脂粒子/樹脂微粒子)は、トナーの低温定着性と保存安定性を両立させる観点から、重量比で0.1〜2.0であることが好ましく、より好ましくは0.2〜2.0であり、更に好ましくは0.3〜1.5である。
得られた凝集粒子は、工程(3)の凝集粒子を合一させる工程に供される。
本発明においては、トナーの低温定着性及び保存安定性の観点から、前記離型剤を水系媒体中に分散した離型剤分散液を、樹脂粒子分散液と混合し、凝集剤を添加し凝集させることが望ましい。離型剤分散液の調製においては、離型剤を水系媒体中に界面活性剤の存在下で分散し、離型剤の融点以上に加熱しながら、ホモジナイザーや超音波分散機等で微粒子に分散し、体積中位粒径(D50)が好ましくは1μm以下の離型剤粒子の分散液とすることができる。
また、本発明においては、トナーの帯電性の観点から、荷電制御剤を樹脂粒子分散液と混合し、凝集剤を添加し凝集させることも望ましい方法である。荷電制御剤としては、例えば安息香酸の金属塩、サリチル酸の金属塩、アルキルサリチル酸の金属塩、カテコールの金属塩、含金属ビスアゾ染料、第四級アンモニウム塩などが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
荷電制御剤の含有量は、樹脂100重量部に対して、10重量部以下が好ましく、0.01〜5重量部がより好ましい。
凝集剤は水溶液にして添加することができる。凝集剤は一時に添加しても良いし、断続的あるいは連続的に添加してもよい。さらに、添加時及び添加終了後には十分な攪拌をすることが好ましい。
工程(2)で得られる凝集粒子の分散液中における固形分濃度は、凝集粒子分散液の生産性及び凝集制御の観点から、5〜50重量%であることが好ましく、より好ましくは5〜40重量%である。
工程(2)で得られる凝集粒子は、トナーの小粒径化の観点から、その体積中位粒径(D50)が、好ましくは1〜10μm、より好ましくは2〜9μm、更に好ましくは2〜5μmの範囲にある。また粒度分布の変動係数(CV値)が30%以下であることが好ましく、より好ましくは28%以下、さらに好ましくは25%以下である。なお、粒度分布の変動係数(CV値)は、式
CV値(%)=[粒度分布の標準偏差(μm)/体積中位粒径(μm)]×100
で表される値である。
(工程(3))
工程(3)は、工程(2)で得られた凝集粒子を合一させて合一粒子を得る工程(以下、「合一工程」ということがある)である。
更なる凝集を防止する観点から、本発明においては、合一前に、凝集停止剤を添加することが好ましい。凝集停止剤として界面活性剤を用いることが好ましいが、アニオン性界面活性剤を用いることがより好ましい。アニオン性界面活性剤のうち、アルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、及び直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種を添加することがさらに好ましい。
上記アルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、又は直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩は、1種で用いてもよいが、2種以上組み合わせて使用することもできる。
上記アルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、及び直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の添加量は、凝集停止性およびトナーへの残留性の観点から、凝集粒子を構成する樹脂100重量部に対して、好ましくは0.1〜15重量部、より好ましくは0.1〜10重量部、さらに好ましくは0.1〜8重量部である。これらは、前記添加量であれば、いかなる形態で添加してもよいが、トナーの生産性の観点から、水溶液で添加することが好ましい。上記各塩は、一時に添加しても良いし、断続的あるいは連続的に添加してもよい。
本発明においては、前記凝集工程で得られた凝集粒子を加熱して合一させる。合一工程においては、凝集粒子を含む系内の温度は凝集工程の樹脂粒子を含む系内の温度と同じかそれ以上であることが好ましいが,目的とするトナーの粒径、粒度分布、形状制御、及び粒子の融着性の観点から、ポリエステルを含有する樹脂のガラス転移点以上が好ましく、(軟化点+20℃)以下がより好ましく、(ガラス転移点+5℃)以上で(軟化点+15℃)以下がより好ましく、(ガラス転移点+10℃)以上で(軟化点+10℃)以下が更に好ましい。また、攪拌速度は凝集粒子が沈降しない速度であることが好ましい。
本発明において、合一工程は、例えば昇温を連続的に行うことにより、あるいは凝集かつ合一が可能な温度まで昇温後、その温度で攪拌を続けることにより、凝集工程と同時に行うこともできる。
トナーの高画質化の観点から、合一粒子の体積中位粒径(D50)は1〜10μmであることが好ましく、2〜8μmがより好ましく、3〜8μmが更に好ましい。
得られた合一粒子は、合一粒子を含む系内を冷却後、ろ過などの固液分離工程、洗浄工程、乾燥工程を経て、トナー粒子となる。ここで、トナーとして十分な帯電特性及び信頼性を確保する目的から、洗浄工程においてトナー粒子表面の金属イオンを除去するため酸で洗浄を行うことが好ましい。また、添加した非イオン性界面活性剤も洗浄により完全に除去することが好ましく、洗浄は複数回行うことが好ましい。
また、乾燥工程では、振動型流動乾燥法、スプレードライ法、冷凍乾燥法、フラッシュジェット法等、任意の方法を採用することができる。トナー粒子の乾燥後の水分含量は、トナーの帯電性の観点から、好ましくは1.5重量%以下、さらには1.0重量%以下に調整することが好ましい。
(工程(A))
本発明の電子写真用トナーの製造方法は、前記工程(1)の後かつ工程(3)の終了までの間に、グリシジル基及びN−ヒドロキシアルキルアミド基を有し、かつ、logP値が−3〜−0.4の範囲にある共重合体(以下、「グリシジル基等含有共重合体」ということがある)を添加する工程(A)を有する。
グリシジル基等含有共重合体
本発明において、前記工程(1)の後かつ工程(3)の終了までの間に添加されるグリシジル基等含有共重合体は、グリシジル基及びN−ヒドロキシアルキルアミド基を有し、かつ、logP値が−3〜−0.4の範囲にある共重合体である。
グリシジル基等含有共重合体中のグリシジル基を有する重合性単量体由来の構成単位含有量は、ポリエステルとの反応性の観点から、好ましくは10〜60モル%であり、より好ましくは、15〜50モル%、更に好ましくは15〜40モル%である。また、該共重合体中におけるN−ヒドロキシアルキルアミド基を有する重合性単量体由来の構成単位の含有量は、トナーの帯電性、及び該共重合体の水系媒体への溶解性の観点から、40〜90モル%であることが好ましく、より好ましくは50〜90モル%であり、更に好ましくは50〜80モル%である。
グリシジル基等含有共重合体中における前記グリシジル基を有する重合性単量体由来の構成単位とN−ヒドロキシアルキルアミド基を有する重合性単量体由来の構成単位の含有割合は、ポリエステルとの反応性と共重合体の水系媒体への溶解性を両立させる観点から、モル比(グリシジル基を有する重合性単量体由来の構成単位のモル数/N−ヒドロキシアルキルアミド基を有する重合性単量体由来の構成単位のモル数)で、10/90〜45/55であることが好ましく、20/80〜40/60であることがより好ましい。
本発明において、グリシジル基等含有共重合体中における前記グリシジル基を有する重合性単量体由来の構成単位とN−ヒドロキシアルキルアミド基を有する重合性単量体由来の構成単位の各々の含有量とは、前記共重合体の作製の仕込みの比率より求められるが、共重合体の1H−NMR測定を行うことにより、求めることもできる。詳細は後述する。
グリシジル基等含有共重合体はN−ヒドロキシアルキルアミド基を有する。N−ヒドロキシアルキルアミド基が存在することで、共重合体に適切な水溶性を付与することができ、水系媒体中にて効率よく架橋することができる。前記観点から、N−ヒドロキシアルキルアミド基としては、好ましくは、アルキル鎖の炭素数1〜5であるN−ヒドロキシアルキルアミド基であり、より好ましくは、炭素数1〜3のN−ヒドロキシアルキルアミド基、すなわち、N−ヒドロキシメチルアミド基、N−ヒドロキシエチルアミド基、及びN−ヒドロキシプロピルアミド基であり、更に好ましくは、N−ヒドロキシエチルアミド基である。
グリシジル基等含有共重合体は、例えば、グリシジル基を有する重合性単量体とN−ヒドロキシアルキルアミド基を有する重合性単量体を共重合することによって得ることができ、更に必要に応じて、これら単量体の少なくとも一種と共重合可能な重合性単量体との共重合によっても得ることができる。ここで、前記共重合可能な重合性単量体は、グリシジル基及びN−ヒドロキシアルキルアミド基の両方の単量体のホモポリマーであってもよく、これら両方の官能基をいずれも有しない重合性単量体のいずれも包含することができる。
グリシジル基を有する重合性単量体としては、特に制限はないが、例えば、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、アリルグリシジルエーテル、グリシジルアリルスルホナート、グリシジルビニルスルホナート、パラビニル安息香酸グリシジル等が挙げられ、これらの中でも、単量体の入手性や重合時の反応性の観点からグリシジルメタクリレートが好ましい。これらは1種で用いてもよいが、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
N−ヒドロキシアルキルアミド基を有する重合性単量体としては、N−(2−ヒドロキシエチル)メタアクリルアミド、N−(2−ヒドロキシメチル)メタアクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシメチル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシプロピル)メタアクリルアミド、N−(2−ヒドロキシプロピル)アクリルアミド等が挙げられ、重合時の反応性の観点と共重合体の水性媒体への溶解性の観点から、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミドが好ましく挙げられる。
グリシジル基を有する重合性単量体又はN−ヒドロキシアルキルアミド基を有する重合性単量体と共重合可能な重合性単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸メトキシポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸とポリエチレングリコールとのモノエステル化物、(メタ)アクリル酸−2−アミノエチルおよびその塩、(メタ)アクリル酸のカプロラクトン変性物、(メタ)アクリル酸−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、(メタ)アクリル酸−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン等の(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸ナトリウム、(メタ)アクリル酸カリウム、(メタ)アクリル酸アンモニウム等の(メタ)アクリル酸塩;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のビニルエーテル;エチレン、プロピレン等のα−オレフィン;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル等のハロゲン含有α,β−不飽和脂肪族炭化水素;スチレン、ジビニルベンゼン、α−メチルスチレン、スチレンスルホン酸ナトリウム等のα,β−不飽和芳香族炭化水素等を挙げることができる。
グリシジル基等含有共重合体は、水系媒体中のポリエステル含有樹脂粒子に添加して架橋させるため、水溶性であることが好ましい。ここで「水溶性」とは、水に濁りや沈殿が生成することなく溶解できることを示す。より具体的には25℃における、水100gに対する溶解量が15g以上、好ましくは、25g以上であることを示し、水溶性であるか否かは後述する方法で評価することができる。
グリシジル基等含有共重合体については、その重量平均分子量は、特に限定されないが、架橋率向上と取り扱いの利便性の観点から、1,000〜200,000であることが好ましく、2,000〜100,000であることがより好ましい。前記重量平均分子量が上記下限値以上であれば、樹脂粒子との十分な架橋反応が行われ、前記上限値以下であれば、重合体の粘度が適切な値となり、取り扱いが容易になる。
グリシジル基等含有共重合体は、そのlogP値が−3〜−0.4の範囲にある。本発明において、前記範囲にあるlogP値を有するグリシジル基等含有共重合体を使用することで、水系媒体中においてポリエステルを含む凝集粒子と架橋させた場合においても、得られたトナーの定着性、帯電性及び画像特性が良好となる。前記観点から、本発明においては、グリシジル基等含有共重合体のlogP値は、好ましくは−2.5〜−0.5、より好ましくは−1.5〜−0.6、更に好ましくは−1.0〜−0.6である。
一般に、logP値は、化合物の親水性、疎水性を相対的に表す指標として用いられる。「logP値」とは、1−オクタノール/水の分配係数の対数値を意味し、KowWin(Syracuse Research Corporation,USA)のSRC's LOGKOW/KOWWIN Programにより、フラグメントアプローチで計算された数値を用いる(The KowWin Program methodology is described in the following journal article: Meylan, W.M. and P.H. Howard. 1995. Atom/fragment contribution method for estimating octanol-water partition coefficients. J. Pharm. Sci. 8 4: 83-92.)。フラグメントアプローチは化合物の化学構造に基づいており、原子の数及び化学結合のタイプを考慮している。
例えば、本発明におけるグリシジル基等含有共重合体のlogP値は、以下の方法により求めることができる。
1.共重合体を構成するモノマーに由来する各構成単位のlogP値を前記SRC's LOGKOW/KOWWIN Programにより求める。
2.各構成単位のlogP値に、共重合体中のそのモノマー由来の構成単位(i)のモル分率(Mi)を乗じて、各構成単位ごとの(logPi×Mi)を求める。
3.上記2で得られた、各構成単位ごとの(logPi×Mi)を合計[Σ(logPi×Mi),ΣMi=1]することで、共重合体のlogP値を算出する。
本発明における特定のlogP値を有する共重合体を得るには、異なるlogP値を持つ重合性単量体を共重合させることで得ることができる。特に、本発明におけるような比較的低いlogP値の共重合体を得るためには、logP値の低い重合性単量体の共重合体中でのモル比率を高くすることが好ましい。
logP値が比較的高い重合性単量体としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチルなどのアクリル酸のアルキルエステル;スチレン、ジビニルベンゼン等の芳香環を有するものが挙げられる。logP値が比較的低い重合性単量体としては、アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシメチル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシプロピル)アクリルアミド;(メタ)アクリル酸またはアクリル酸とポリエチレングリコールとのモノエステル化物;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリセリンメタクリレート等が挙げられる。
本発明においては、上記グリシジル基等含有共重合体は、前記工程(1)の後かつ工程(3)の終了までの間に添加される。
本発明においては、優れたトナーの定着性能を得る観点から、上記グリシジル基等含有共重合体の添加は、工程(1)の後、工程(3)の前迄の間に行うことが好ましい。
具体的には、前記グリシジル基等含有共重合体の添加は、前記工程(1)の後、好ましくは、水系媒体を添加して樹脂粒子分散液を得た後であって、工程(2)において凝集剤を添加する前、凝集剤の添加と同時、あるいは凝集剤の添加後に行うことが好ましく、凝集剤を添加した後がより好ましく、かつ工程(3)の前迄の間に行うことがさらに好ましい。また、工程(2)において樹脂微粒子を添加して樹脂微粒子付着凝集粒子を得る場合においては、工程(2)において、樹脂微粒子を添加後に前記グリシジル基等含有共重合体の添加を行うことが好ましく、かつ工程(3)の前迄に行うことがさらに好ましい。
なお、共重合体の前記添加は、一時に行っても良いが、連続的あるいは断続的に行うこともできる。また、グリシジル基等含有共重合体は適宜水溶液として添加することもできる。
本発明において、グリシジル基等含有共重合体の添加量は、使用する該共重合体中におけるグリシジル基を有する重合性単量体由来の構成単位及びN−ヒドロキシアルキルアミド基を有する重合性単量体由来の構成単位の含有量、重量平均分子量、ポリエステルを含有する樹脂の酸価などに基づき選択することができるが、トナーの定着温度幅の拡大の観点から、添加するグリシジル基等含有共重合体中のグリシジル基を有する重合性単量体由来の構成単位のモル数が、ポリエステルの樹脂中のカルボキシル基のモル数に対して0.01倍以上となる量であることが好ましく、0.02倍以上となる量がより好ましく、0.05倍以上となる量がさらに好ましい。また、上記モル数は、0.8倍以下となる量であることが好ましく、0.7倍以下となる量がより好ましく、0.6倍以下となる量がさらに好ましい。なお、ここで「樹脂中のカルボキシル基のモル数」は、JIS K0070に従って、但し、測定溶媒をアセトンとトルエンの混合溶媒(アセトン:トルエン=1:1(容量比))とする条件で測定して得られる酸価に基づき計算できる。
また、グリシジル基等含有共重合体の添加量は、トナーの定着温度幅の拡大の観点から、添加の際に存するポリエステル含有樹脂100重量部に対して、0.01重量部以上が好ましく、0.1重量部以上がより好ましく、0.5重量部以上がさらに好ましく、1重量部以上がよりさらに好ましい。また、20重量部以下が好ましく、10重量部以下がより好ましく、8重量部以下がより好ましい。
なお、上記共重合体添加の際の分散液の温度は任意であり、樹脂とグリシジル基等含有共重合体との反応が行われる温度より低い温度であってもよいが、該反応が可能な温度であることが好ましい。
本発明においては、前記共重合体添加の際あるいはその後、効率よく反応を行わせる観点から、樹脂粒子及び又は凝集粒子を含む反応系内を50〜90℃の温度とすることが好ましく、より好ましくは50〜85℃、更に好ましくは50〜80℃とする。本発明においては、共重合体の添加後のトナー製造工程のいずれにおいても、必ずしも前記温度範囲である必要はなく、上記反応が行われる限りにおいては、その少なくとも一部の工程が、上記温度範囲内にあればよい。上記観点から、本発明においては、共重合体の添加後のいずれかの工程において、上記温度範囲で、連続的にあるいは断続的に0.5〜5時間保持すればよく、より好ましくは1〜3時間保持すればよい。
[電子写真用トナー]
本発明の電子写真用トナーは、上述の電子写真用トナーの製造方法により製造されるものである。すなわち、(1)ポリエステルを含有する樹脂を水系媒体中に分散して樹脂粒子を得る工程、(2)工程(1)で得られた樹脂粒子を凝集させ凝集粒子を得る工程、及び(3)工程(2)で得られた凝集粒子を合一させてトナー粒子を得る工程、を有する電子写真用トナーの製造方法であって、工程(1)の後かつ工程(3)の終了までの間に、グリシジル基及びN−ヒドロキシアルキルアミド基を有し、かつ、logP値が−3〜−0.4の範囲にある共重合体を添加する工程(A)を有する、電子写真用トナーの製造方法により製造される。上記製造方法については、前述の通りである。
本発明の電子写真用トナーの軟化点は、トナーの定着温度幅拡大の観点から、105〜200℃であることが好ましく、より好ましくは105〜180℃、さらに好ましくは105〜160℃である。また、ガラス転移点は、トナーの低温定着性と保存安定性の向上の観点から、30〜80℃が好ましく、40〜70℃がより好ましい。なお、トナーの軟化点及びガラス転移点の測定方法は、樹脂におけるこれらの測定方法に準ずる。
トナーの高画質化の観点から、トナー粒子の体積中位粒径(D50)は1〜10μmであることが好ましく、2〜8μmがより好ましく、3〜8μmが更に好ましい。また、前述の合一粒子及びトナー粒子のCV値は、いずれも45%以下が好ましく、より好ましくは35%以下、より好ましくは3%以下、更に好ましくは27%以下である。トナー粒子の粒径及び粒度分布は、後述の方法で測定することができる。
以上のようにして得られたトナー粒子は、そのまま本発明の電子写真用トナーとして、あるいは外添剤として流動化剤等の助剤をトナー粒子表面に添加処理して本発明の電子写真用トナーとすることができる。外添剤としては、表面を疎水化処理したシリカ微粒子、酸化チタン微粒子、アルミナ微粒子等の無機微粒子やシリコーン樹脂等のポリマー微粒子等、公知の微粒子が使用できる。 外添剤の配合量は、外添剤による処理前のトナー100重量部に対して、1〜5重量部が好ましく、1.5〜3.5重量部がより好ましい。
本発明により得られる電子写真用トナーは、一成分系現像剤として、又はキャリアと混合して二成分系現像剤として使用することができる。
以下の実施例等においては、各性状値は次の方法により測定、評価した。
[樹脂の酸価]
JIS K0070に従って測定する。但し、測定溶媒をアセトンとトルエンの混合溶媒(アセトン:トルエン=1:1(容量比))とした。
[樹脂及びトナーの軟化点及びガラス転移点]
(1)軟化点
フローテスター(島津製作所社製、「CFT−500D」)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出す。温度に対し、フローテスターのブランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とする。
(2)ガラス転移点
示差走査熱量計(Parkin Elmer社製、「Pyris6 DSC」)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却した試料を昇温速度10℃/分で測定する。吸熱の最高ピーク温度以下のベースラインの延長線と、該ピークの立ち上がり部分からピークの頂点まで最大傾斜を示す接線との交点温度をガラス転移点として読み取る。
[樹脂粒子の粒径]
(1)測定装置:レーザー散乱型粒径測定機(堀場製作所製、LA−920)
(2)測定条件:測定用セルに蒸留水を加え、吸光度を適正範囲になる温度で体積中位粒径(D50)を測定する。粒度分布は、CV値(粒度分布の標準偏差/体積中位粒径(D50)×100)(%)で示す。
[樹脂粒子分散液の固形分濃度]
赤外線水分計(ケツト科学研究所社製:FD−230)を用いて、分散液5gを乾燥温度150℃,測定モード96(監視時間2.5分/変動幅0.05%)にて、ウェットベースの水分%を測定する。固形分は下記の式に従って算出した。
固形分(%)=100−M
M:ウェットベース水分(%)=[(W−W0)/W]×100
W:測定前の試料重量(初期試料重量)
W0:測定後の試料重量(絶対乾燥重量)
[共重合体中のグリシジル基を有する重合性単量体由来の構成単位、N−ヒドロキシアルキルアミド基を有する重合性単量体由来の構成単位の定量]
共重合体中のグリシジル基を有する重合性単量体由来の構成単位およびN−ヒドロキシアルキルアミド基を有する重合性単量体由来の構成単位の含有量は、下記の1H−NMRを用いる手法によって定量することができる。共重合体0.3gをクロロホルム5mlに溶解させ、1H−NMR測定を行うことでグリシジル基を有する重合性単量体由来の構成単位およびN−ヒドロキシアルキルアミド基を有する重合性単量体由来の構成単位の含有量を求めた。1H−NMRはFT−NMR MERCURY400(バリアン社製)により測定した。
[グリシジル基等含有共重合体の重量平均分子量]
下記測定装置を用い、溶解液として60mM H3PO4、50mM LiBr/特級DMFを毎分1mlの流速で流し、40℃の恒温槽中でカラムを安定させる。そこに5mg/mlの試料溶液100μlを注入して測定を行う。試料の分子量は、あらかじめ作製した検量線に基づき算出する。このときの検量線には、数種類の単分散ポリスチレン(東ソー社製の2.63×103、2.06×104、1.02×105、ジーエルサイエンス社製の2.10×103、7.00×103、5.04×104)を標準試料として作成したものを用いる。
測定装置:CO−8010(東ソー社製)
分析カラム:α−M+α−M(東ソー社製)
[グリシジル基等含有共重合体の水溶性の評価]
共重合体10gと40gのイオン交換水をサンプル管瓶に入れ25℃で混合し、ボールミルにて12時間攪拌した後、12時間静置し、溶液の状態を確認した。濁り、沈殿が見られない場合を、共重合体が水へと溶解し水溶性が「良好」と判断した。濁り又は沈殿が見られる場合「不溶」と判断した。
〔凝集粒子、樹脂微粒子付着凝集粒子の粒径〕
・測定機:コールターマルチサイザー III(ベックマンコールター社製)
・アパチャー径:50μm
・解析ソフト: マルチサイザーIIIバージョン3.51(ベックマンコールター社製)
・電解液:アイソトンII(ベックマンコールター社製)
測定条件:凝集粒子分散液、樹脂微粒子付着凝集粒子分散液および合一粒子分散液を前記電解液100mLに加えることにより、3万個の粒子の粒径を20秒で測定できる濃度に調整した後、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積中位粒径(D50)を求める。
[トナーの粒径]
・測定機:コールターマルチサイザーIII(ベックマンコールター社製)
・アパチャー径:50μm
・解析ソフト:マルチサイザーIIIバージョン3.51(ベックマンコールター社製)
・電解液:アイソトンII(ベックマンコールター社製)
・分散液:エマルゲン109P(花王社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB:13.6)を5重量%濃度となるように前記電解液に溶解させて分散液を得る。
・分散条件:前記分散液5mLに測定試料10mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、電解液25mLを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させて、試料分散液を作製する。
・測定条件:前記試料分散液を前記電解液100mLに加えることにより、3万個の粒子の粒径を20秒で測定できる濃度に調整した後、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積中位粒径(D50)を求める。
・粒度分布は、CV値(粒度分布の標準偏差/体積中位粒径(D50)×100)(%)で示す。
〔トナーの定着性評価(トナーの定着可能温度幅)〕
上質紙(富士ゼロックス社製、J紙A4サイズ)に市販のプリンタ(沖データ社製、「ML5400」)を用いて画像を出力し、トナーの紙上の付着量が0.45±0.03mg/cm2となるベタ画像をA4紙の上端から5mmの余白部分を残し、50mmの長さで未定着画像のまま出力した。同プリンタに搭載されている定着器を温度可変に改造し、温度定着速度34枚/分(A4縦方向)で定着した。得られた定着画像の定着性は以下のテープ剥離法によって評価した。
メンディングテープ(3M社製Scotchメンディングテープ810 幅18mm)を長さ50mmに切り、定着した画像上の上端の余白部分に軽く貼り付けた後、500gのおもりをのせ、速さ10mm/秒で1往復押し当てた。その後、貼付したテープを下端側から剥離角度180度、速さ10mm/秒で剥がし、テープ貼付前後の反射画像濃度を前記測定方法に従い測定し、これから下記の式で定着率を算出した。
定着率=(テープ剥離後の画像濃度/テープ貼付前の画像濃度)×100
テープ剥離後の画像濃度がテープ貼付前の画像濃度と同じ値になった時を定着率100とし、値が小さくなるにつれ定着性が低いことを示す。
5℃刻みの定着温度の各々で上記試験を行い、コールドオフセットが発生する温度または、定着率90未満となる温度から、ホットオフセットが発生する温度まで実施する。なお、コールドオフセットとは定着温度が低い場合に、未定着画像上のトナーが充分に溶融せずに、定着ローラにトナーが付着する現象を指し、一方、ホットオフセットとは定着温度を高温にした場合に、未定着画像上のトナーの粘弾性が低下することで、定着ローラにトナーが付着する現象を指す。コールドオフセットまたはホットオフセットの発生は定着ローラが一周した際に、再度、紙上にトナーが付着するか否かで判断することができ、本試験ではべた画像上端から87mmの部分にトナー付着があるか否かで判断した。ここで、ホットオフセット発生温度とは、ホットオフセットが発生する温度をいい、また、最低定着温度とは、定着率90以上でコールドオフセットが発生しない温度のうち、その最も低い温度をいう。
〔トナーのカブリ評価方法〕
無地の画像を市販のプリンタ(沖データ社製ML5400)を用いてエクセレントホワイト紙(沖データ社製 80g/m2紙)に印字し、A4の半分まで転写した時点でマシンを停止させ、転写前の感光体表面に透明なメンディングテープ(3M製:SCOTCH メンディングテープ810-3-18)を貼付け、感光体表面のカブリトナーを採取する。
未使用のエクセレントホワイト紙上にリファレンスのメンディングテープと、カブリトナーを採取したメンディングテープを貼付し、それを同紙30枚の上に置き、測色計(Gretag−Macbeth社製、「SpectroEye」) を用いて、光射条件が標準光源D50、観察視野2°にてリファレンスのメンディングテープの白色度を白色基準とし、CIE Lを測色する。その後、カブリトナーを採取したメンディングテープのCIE Lを測色し、リファレンスとの色差ΔE=[(ΔL2+(Δa2+(Δb21/2を求め、その値を感光体カブリとする。ΔEは値が小さいほどカブリが少なく良好であることを示す。
[現像ローラ上の帯電量]
べた画像を上記プリンタを用いて印字し、A4の半分まで転写した時点でマシンを停止させ、現像ローラ上の両端から3cmの部分に1cm×2cmの冶具をそれぞれ取り付け、Q/mメーター(Trek社製:210HS)を用いて帯電量を測定した。帯電性が負帯電性で、帯電量の絶対値が高いほど、帯電性が高いことを示す。
製造例1(ポリエステルAの製造)
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン8,320g、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン80g、テレフタル酸1,592g及び酸化ジブチル錫(エステル化触媒)32gを窒素雰囲気下、常圧(101.3kPa)下230℃で5時間反応させ、更に減圧(8.3kPa)下で反応させた。210℃に冷却し、フマル酸1,672g、ハイドロキノン8gを加え、5時間反応させた後に、更に減圧下で反応させて、ポリエステルAを得た。ポリエステルAの軟化点は110℃、ガラス転移点は66℃、酸価は24.4mgKOH/gであった。
製造例2(ポリエステルBの製造)
ポリオキシプロピレン(2.2)−2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン4,176g、ポリオキシエチレン(2.0)−2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン3,881g、テレフタル酸2,253g、ドデセニルコハク酸無水物322g、トリメリット酸無水物945g及び酸化ジブチル錫15gを窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、220℃で攪拌し、ASTM D36−86に従って測定した軟化点が120℃に達するまで反応させて、ポリエステルBを得た。ポリエステルBの軟化点は121℃、ガラス転移点は65℃、酸価は21.0mgKOH/gであった
製造例3(樹脂粒子分散液Aの製造−工程(1))
2リットル容のステンレス釜で、ポリエステルA 390.0g、ポリエステルB 210.0g、ジメチルキナクリドン顔料「ECR186Y(大日精化社製)」45g、及び、アニオン性界面活性剤(花王社製「ネオペレックスG−15」ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム15重量%水溶液)40.0g、非イオン性界面活性剤「エマルゲン 430(花王社製)」ポリオキシエチレン(26mol)オレイルエーテル(HLB:16.2)6.0g、及び5重量%水酸化カリウム水溶液292.8gをカイ型の攪拌機で200r/minの攪拌下、95℃で分散させた。カイ型の攪拌機で200r/minの攪拌下で2時間保持した。続いて、カイ型の攪拌機で200r/minの攪拌下、脱イオン水を6g/分で滴下した。また、系の温度は95℃に保持した。25℃に冷却後、200メッシュ(目開き:105μm)の金網を通して、微粒化した樹脂粒子分散液Aを得た。得られた樹脂粒子分散液A中の樹脂粒子の体積中位粒径(D50)は285nm、CV値は28%、固形分濃度は31重量%であり、金網上には樹脂成分は何も残らなかった。
製造例4(離型剤分散液Aの製造)
1リットル容のビーカーで、脱イオン水480gにアルケニル(ヘキサデセニル基、オクタデセニル基の混合物)コハク酸ジカリウム水溶液「ラテムルASK(花王社製、有効濃度28重量%)」4.29gを溶解させた後、カルナウバロウワックス(加藤洋行社製、融点85℃、酸価5mgKOH/g)120gを分散させた。この分散液を90〜95℃に温度を保持しながら、「Ultrasonic Homogenizer 600W」(日本精機社製)で30分間分散処理を行った後に室温まで冷却した。離型剤分散液中の離型剤粒子の体積中位粒径(D50)は0.419nm、粒度分布の変動係数(CV値)は31%であった。ここにイオン交換水を加え、離型剤固形分を20重量%に調整し、離型剤分散液Aを得た。
製造例5(グリシジル基等含有共重合体Aの合成)
撹拌機、窒素ガス導入管、還流冷却管及び温度計を備えたフラスコにメタクリル酸グリシジル(和光純薬工業社製「和光一級 メタクリル酸グリシジル」)18.9g、ヒドロキシエチルアクリルアミド(興人社製「HEAA」)61.1g、2−プロパノール(キシダ化学社製「一級 2−プロパノール」)432gを仕込み、窒素ガスを200mL/分で溶液中にバブリングしながら150rpmで30分間攪拌混合した。その後、フラスコ内への窒素ガス流量を150mL/分に設定し、69℃まで加熱し、アゾ系重合開始剤(和光純薬工業社製「V−65B」)1.65gの2−プロパノール(IPA)20.0g溶液を添加した。69℃で6時間撹拌を続けて重合反応を行なった後、加熱を終了した。この重合体のIPA溶液をメチルエチルケトン(和光純薬工業社製「和光一級 2−ブタノン」)4.5L中に滴下し、再沈殿による析出物を濾取し、40℃100mmHgで18時間減圧乾燥してグリシジル基等含有共重合体Aを得た。得られたグリシジル基等含有共重合体Aの水溶性の評価は良好であり、重量平均分子量は24,000、logP値は−0.89であった。
LogP値の計算例
グリシジル基含有共重合体Aを構成するモノマーに由来する各構成単位のlogP値と共重合体中のそのモノマー由来の構成単位のモル分率は下記のようになる。
・グリシジルメタクリレート(logP値:0.815、モル分率:0.2)
・N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド(logP値:−1.315、モル分率:0.8)
したがって、各モノマーのlogP値とモル分率を乗じることにより、上記グリシジル基含有共重合体のlogP値として、−0.89が得られる。
(0.815×0.2)+(−1.315×0.8)=−0.89
製造例6(グリシジル基等含有共重合体Bの合成)
撹拌機、窒素ガス導入管、還流冷却管及び温度計を備えたフラスコにメタクリル酸グリシジル(和光純薬工業社製「和光一級 メタクリル酸グリシジル」)19.1g、ヒドロキシエチルアクリルアミド(興人社製「HEAA」)54.2g、メタクリル酸メチル(和光純薬工業社製「和光一級 メタクリル酸メチル」)6.7g、2−プロパノール(キシダ化学社製「一級 2−プロパノール」)430gを仕込み、窒素ガスを200mL/分で溶液中にバブリングしながら150rpmで30分間攪拌混合した。その後、フラスコ内への窒素ガス流量を150mL/分に設定し、69℃まで加熱し、アゾ系重合開始剤(和光純薬工業社製「V−65B」)3.34gの2−プロパノール(IPA)20.0g溶液を添加した。69℃で6時間撹拌を続けて重合反応を行なった後、加熱をやめた。この重合体のIPA溶液をメチルエチルケトン(和光純薬工業社「和光一級 2−ブタノン」)4.5L中に滴下し、再沈殿による析出物を濾取し、40℃100mmHgで18時間減圧乾燥してグリシジル基等含有共重合体Bを得た。得られたグリシジル基等含有共重合体Bの水溶性の評価は良好であり、重量平均分子量は26,000、logP値は−0.63であった。
製造例7(グリシジル基等含有共重合体Cの合成)
撹拌機、窒素ガス導入管、還流冷却管及び温度計を備えたフラスコにメタクリル酸グリシジル(和光純薬工業社製「和光一級 メタクリル酸グリシジル」)71.1g、ヒドロキシエチルアクリルアミド(興人社製「HEAA」)57.7g、2−プロパノール(キシダ化学社製「一級 2−プロパノール」)430gを仕込み、窒素ガスを200mL/分で溶液中にバブリングしながら150rpmで30分間攪拌混合した。その後、フラスコ内への窒素ガス流量を150mL/分に設定し、69℃まで加熱し、アゾ系重合開始剤(和光純薬工業社製「V−65B」)3.1gの2−プロパノール(IPA)20.0g溶液を添加した。69℃で6時間撹拌を続けて重合反応を行なった後、加熱をやめた。この重合体のIPA溶液をメチルエチルケトン(和光純薬工業社「和光一級 2−ブタノン」)4.5L中に滴下し、再沈殿による析出物を濾取し、40℃100mmHgで18時間減圧乾燥してグリシジル基等含有共重合体Cを得た。得られたグリシジル基等含有共重合体Cの水溶性の評価は不溶であり、重量平均分子量は21,000、logP値は−0.25であった。
製造例8(グリシジル基等含有共重合体Dの合成)
撹拌機、窒素ガス導入管、還流冷却管及び温度計を備えたフラスコにグリシジルメタクリレート(日本油脂社製「ブレンマーG」)32.0g、メトキシPEGアクリレート(新中村化学工業社「Am−90」;EO平均9モル付加)68.0g、メチルエチルケトン(和光純薬工業社製「和光一級 メチルエチルケトン」)79.4gを仕込み、窒素ガスを200mL/分で溶液中にバブリングしながら150rpmで30分間攪拌混合した。その後、フラスコ内への窒素ガス流量を150mL/分に設定し、80℃まで加熱し、アゾ系重合開始剤(和光純薬工業社製「V−65B」)0.56gのメチルエチルケトン(MEK)20.0g溶液を添加した。79℃で6時間撹拌を続けて重合反応を行なった後、加熱をやめ、MEK200gを添加して希釈した。この重合体のMEK溶液をエタノール(関東化学社「鹿1級エタノール(99.5)」)4.5L中に滴下し、再沈殿による析出物を濾取し、40℃100mmHgで18時間減圧乾燥してグリシジル基等含有共重合体Dを得た。得られたグリシジル基等含有共重合体Dの水溶性の評価は良好であり、重量平均分子量は21,000、logP値は0.02であった。
Figure 0005249002
実施例1
〔工程(2)〕
樹脂粒子分散液A 300gと脱イオン水73gと離型剤分散液A 24gを脱水管、攪拌機及び熱電対を装備した2リットル容4つ口フラスコに入れ、室温下(25℃)で混合した。次に、カイ型の攪拌機で攪拌下、この混合物に硫酸アンモニウム19.8gを160gの脱イオン水に溶解させた水溶液を室温下で30分かけて滴下した。その後、混合溶液を55℃まで昇温し、55℃で保持し体積中位粒径が3.9μmの凝集粒子を形成した。
続いて、樹脂微粒子分散液として樹脂粒子分散液A 30gと脱イオン水7.3gを混合した混合液を60分かけて滴下(滴下工程a)した。この操作(滴下工程a)を合計3回繰り返した。次に、樹脂微粒子分散液として樹脂粒子分散液A 30gと脱イオン水7.3gを混合した混合液と、硫酸アンモニウム2.0gを26gの脱イオン水に溶解させた水溶液を同時に60分かけて滴下した(滴下工程b)。この操作(滴下工程b)を合計2回繰り返し、体積中位粒径が5.2μmの樹脂微粒子付着凝集粒子分散液を得た。
〔工程(3)〕
工程(2)で得られた樹脂微粒子付着凝集粒子に、あらかじめグリシジル基等含有共重合体A 8.6gを脱イオン水25.8gに溶解させた水溶液を添加した(工程(A))。10分攪拌後、ドデシルエーテル硫酸ナトリウム(エマールE27C、固形分:28重量%)19gを脱イオン水367gで希釈した水溶液を添加した後、80℃まで3時間かけて昇温し体積中位粒径が5.1μmの合一粒子を得た。その後、1時間保持した後、室温(25℃)まで冷却した。この間で、トナー形状が樹脂微子付着凝集粒子から合一粒子へ変化した。得られた合一粒子を、固液分離のためのろ過工程、乾燥工程、洗浄工程を経て、外添処理を行いトナーとした。外添処理として、この合一粒子粉末100重量部に対して、疎水性シリカ(日本アエロジル社製;RY50、個数平均粒径;0.04μm)2.5部、疎水性シリカ(キャボット社製;キャボシールTS720、個数平均粒径;0.012μm)1.0部、及び有機微粒子(日本ペイント社製;ファインスフェアP2000、個数平均粒径;0.5μm)0.8部をヘンシェルミキサーで外添し、150メッシュの篩いを通過した微粒子をシアントナーとした。
実施例2
実施例1において、グリシジル基等含有共重合体Aの水溶液を、工程(3)のドデシルエーテル硫酸ナトリウム水溶液の添加前に添加することなく、工程(2)の硫酸アンモニウム水溶液添加前に、樹脂粒子分散液A、脱イオン水、及び離型剤分散液Aの混合物に添加した以外は実施例1と同様にしてトナーを作製した。
実施例3
実施例1において、グリシジル基等含有共重合体Aの水溶液の代わりに、グリシジル基等含有共重合体B 8.6gを脱イオン水25.7gに溶解した水溶液を添加した以外は実施例1と同様にしてトナーを作製した。
比較例1
実施例1において、グリシジル基等含有共重合体Aの水溶液の代わりに、グリシジル基等含有共重合体C 3.6gを脱イオン水10.9gに溶解した水溶液を添加した以外は実施例1と同様にしてトナーを作製した。
比較例2
実施例1において、グリシジル基等含有共重合体Aの水溶液の代わりに、グリシジル基等含有共重合体D 6.3gを脱イオン水18.9gに溶解した水溶液を添加した以外は実施例1と同様は同様にしてトナーを作製した。

得られた各トナーについて、前記評価を行った結果を表2にまとめて示す。
Figure 0005249002
本発明の製造方法によれば、広い定着温度幅を維持しつつ、帯電性に優れ、また画像特性に優れたトナーが得られることから、本発明のトナーは、電子写真法、静電記録法、静電印刷法などに使用される電子写真用トナーに好適に用いることができる。

Claims (5)

  1. (1)ポリエステルを含有する樹脂を水系媒体中に分散して樹脂粒子を得る工程、(2)工程(1)で得られた樹脂粒子を凝集させ凝集粒子を得る工程、及び(3)工程(2)で得られた凝集粒子を合一させて合一粒子を得る工程、を有する電子写真用トナーの製造方法であって、工程(1)の後かつ工程(3)の終了までの間に、グリシジル基及びN−ヒドロキシアルキルアミド基を有し、かつ、logP値が−3〜−0.4の範囲にある共重合体を添加する工程(A)を有する、電子写真用トナーの製造方法。
  2. N−ヒドロキシアルキルアミド基が、N−ヒドロキシメチルアミド基、N−ヒドロキシエチルアミド基、及びN−ヒドロキシプロピルアミド基からなる群から選ばれる一種である、請求項1記載の電子写真用トナーの製造方法。
  3. 共重合体中に、グリシジル基を有する重合性単量体由来の構成単位が10〜60モル%含有される、請求項1又は2に記載の電子写真用トナーの製造方法。
  4. 共重合体中に、N−ヒドロキシアルキルアミド基を有する重合性単量体由来の構成単位が40〜90モル%含有される、請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真用トナーの製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真用トナーの製造方法により製造される電子写真用トナー。
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