JP5246795B2 - センサ装置、センサ素子の駆動方法、入力機能付き表示装置および電子機器 - Google Patents

センサ装置、センサ素子の駆動方法、入力機能付き表示装置および電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、近接する物体の位置などをセンサ素子によって検出するセンサ装置、そのようなセンサ装置に適用されるセンサ素子の駆動方法、センサ機能(入力機能)と表示機能とを有する入力機能付き表示装置、ならびに、そのような表示装置を備えた電子機器に関する。
従来より、表示装置の表示面に接触あるいは近接する物体の位置などを検出する技術が知られている。その中でも代表的で一般に広く普及している技術として、タッチパネルを備えた表示装置が挙げられる。
このタッチパネルも種々のタイプのものが存在するが、一般に普及しているものとして、静電容量を検知するタイプのものが挙げられる。このタイプのものは、指でタッチパネルに接触することでパネルの表面電荷の変化を捕らえ、物体の位置などを検出するようになっている。したがってこのようなタッチパネルを用いることで、ユーザは直感的に操作することが可能である。
また、本出願人は例えば特許文献1および特許文献2において、画像を表示する表示機能と、物体を撮像(検出)する撮像機能(検出、センサ機能)とを有する表示部(表示撮像パネル)を備えた表示装置を提案している。
特開2004−127272号公報 特開2006−276223号公報
上記特許文献1に記載されている表示装置を利用すれば、例えば表示撮像パネル上に指などの物体を近接等させた場合、物体で反射された表示撮像パネルからの照射光による反射光を利用することで、撮像した画像に基づいて物体の位置などを検出することも可能である。したがって、この表示装置を利用することで、表示撮像パネル上にタッチパネルなどの部品を別途設けることなく、簡易な構成で物体の位置などを検出することが可能となる。
しかしながら、上記のように物体で反射された反射光を利用する場合、外光(環境光)や、受光素子の特性ばらつきなどが問題となることがあった。具体的には、受光する光の輝度が外光の明るさに応じて変化することから、撮像した画像に基づいて物体の位置などを検出するのが困難となってしまうことがあった。また、受光素子の特性ばらつきなどが固定ノイズとなり、やはり撮像した画像に基づいて物体の位置などを検出するのが困難となってしまうことがあった。
そこで、上記特許文献2では、発光状態で得られた画像(照射光による反射光を利用して得られた画像)と、消灯状態で得られた画像との差分を取ることにより、上記した外光や固定ノイズによる影響が除去されるようにしている。
具体的には、例えば図32(A)に示したように、入射する外光(環境光)L0が強い場合には、バックライト105を点灯させた状態での受光出力電圧Von101は、図32(B)に示したようになる。すなわち、表示エリア101のうちの指fで触れた個所以外では、環境光L0の明るさに対応した電圧値Vaとなる。また、表示エリア101のうちの指fで触れた個所では、そのときに触れた物体(指f)の表面で、バックライト105からの照射光Lonを反射させる反射率に対応した電圧値Vbに低下する。これに対して、バックライト105を消灯させた状態での受光出力電圧Voff101は、指fで触れた個所以外では、環境光L0の明るさに対応した電圧値Vaとなる点は同じであるが、指fで触れた個所では、環境光L0が遮断された状態であり、非常にレベルの低い電圧値Vcとなる。
また、例えば図33(A)に示したように、入射する環境光L0が弱い(ほとんどない)状態では、バックライト105を点灯させた状態での受光出力電圧Von201は、図33(B)に示したようになる。すなわち、表示エリア101のうちの指fで触れた個所以外では、環境光L0がないために非常にレベルの低い電圧値Vcとなる。また、表示エリア101のうちの指fで触れた個所では、そのときに触れた物体(指f)の表面で、バックライト105からの照射光Lonを反射させる反射率に対応した電圧値Vbに上昇する。これに対して、バックライト105を消灯させた状態での受光出力電圧Voff2は、指fで触れた個所とそれ以外の個所のいずれでも、非常にレベルの低い電圧値Vcのままで変化がない。
このようにして、表示エリア101のうちの指fが接触していない個所では、環境光L0がある場合とない場合とで、受光出力電圧が大きく異なっている。一方、表示エリア101のうちの指fが接触している個所では、環境光L0の有無に関係なく、バックライト105の点灯時の電圧Vbと、バックライト105の消灯時の電圧Vcとが、ほぼ同じような状態となっている。よって、バックライト105の点灯時の電圧と消灯時の電圧との差分を検出することにより、電圧Vbと電圧Vcとの差のように、一定以上の差がある個所が、物体が近接等した個所であると判断することができる。例えば図34に示した差分画像Cのように、外光や固定ノイズの影響を受けずに、物体の位置などを検出することが可能となると考えられる。
ところが、このような差分画像Cを用いた物体の検出方法では、例えば図34に示したように、バックライトオフ時の画像(画像A)とオン時の画像(画像B)との2枚の画像用のフレームメモリ等が必要となるため、部品コストが増加してしまうことになる。
このように従来の技術では、製造コストを抑えつつ、そのときの使用状況によらずにパネルに接触または近接する物体を安定して検出するのは困難であり、改善の余地があった。
そこで、例えば充電用の第1のフォトダイオードと、放電用の第2のフォトダイオードと、容量素子とを備えたセンサ素子を設け、第1および第2のフォトダイオードを交互にオン・オフ制御し、そのオン・オフ制御に同期して近接物体に検出用の照射光を時分割照射する方法が考えられる。この方法では、近接物体に対して照射光が照射されているときに、この照射光による反射光と環境光との合算光量に応じて、第1のフォトダイオードを介して容量素子に充電電荷が蓄積される。また、照射光が照射されていないときに、環境光の光量に応じて、第2のフォトダイオードを介して容量素子から放電電荷が放出される。このような充電動作と放電動作とを繰り返すことにより、容量素子には、環境光による成分が差し引かれた、近接物体からの反射光のみの成分に基づく電荷が蓄積される。このような反射光のみの成分に基づく電荷に応じた信号をセンサ素子の検出信号として取り出す。これにより、環境光の影響を受けずに、近接物体の物体情報の取得が可能となる。この方法の場合、原理的には、既に環境光が取り除かれた検出信号が得られるので、上記したような2枚の画像用のフレームメモリは不要となり、フレームメモリは1つでも良くなる。
このような充電用の第1のフォトダイオードと放電用の第2のフォトダイオードとを備えたセンサ素子を用いる場合、充電動作時と放電動作時とでダイオードとしての応答特性に違いがあると、環境光による成分を十分に差し引くことができない。結果的に、良好な検出ができなくなるおそれがある。安定した検出動作を行うために、2つのダイオードの応答特性の違いを抑えるような制御を行うことが望ましい。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、安定した検出動作を行うことができようにしたセンサ装置、センサ素子の駆動方法、入力機能付き表示装置および電子機器を提供することにある。
本発明によるセンサ装置は、1または複数のセンサ素子と、センサ素子を駆動するセンサ駆動手段とを備え、センサ素子が、アノード電極、カソード電極およびゲート電極を含む第1のダイオード素子と、アノード電極、カソード電極およびゲート電極を含み、自身のカソード電極が第1のダイオード素子のアノード電極に接続されることにより第1のダイオード素子に対して直列接続された第2のダイオード素子とを有しているものである。
そして、センサ駆動手段が、第1のダイオード素子については、カソード電圧を固定電圧にした状態でゲート電圧を変化させることによりオン・オフ状態を制御し、第2のダイオード素子については、アノード電圧を固定電圧にした状態でゲート電圧を変化させることによりオン・オフ状態を制御するようにしたものである。また、第2のダイオード素子のアノード電圧をVp2、オン時のゲート電圧をVg2(on)、オフ時のゲート電圧をVg2(off)としたとき、以下の条件(1)を満たすような電位関係で第2のダイオード素子を駆動するようにしたものである。さらに、第2のダイオード素子をオフ状態からオン状態へと移行させる際に、以下の条件(1A)を満たすような電位関係となるゲート電圧Vg2(od)をゲート電極に一時的に印加して第2のダイオード素子のオーバドライブ駆動を行うようにしたものである。
Vg2(off)<Vp2<Vg2(on) ……(1)
Vg2(on)<Vg2(od) ……(1A)
さらに、センサ駆動手段が、第1のダイオード素子のカソード電圧をVn1、オン時のゲート電圧をVg1(on)、オフ時のゲート電圧をVg1(off)としたとき、以下の条件(2)を満たすような電位関係で第1のダイオード素子を駆動するようにしても良い。そして、第1のダイオード素子をオフ状態からオン状態へと移行させる際に、以下の条件(2A)を満たすような電位関係となるゲート電圧Vg1(od)をゲート電極に一時的に印加して第1のダイオード素子のオーバドライブ駆動を行うようにしても良い。
Vg1(on)<Vn1<Vg1(off) ……(2)
Vg1(od)<Vg1(on) ……(2A)
本発明によるセンサ装置は、第1のダイオード素子および第2のダイオード素子のオン・オフ状態に同期して点灯・消灯状態が制御され、センサ素子に近接する近接物体に対して検出用の照射光を発する照射光源と、センサ素子から得られる検出信号に基づいて、近接物体の位置、形状または大きさの少なくとも1つを含む物体情報を取得する信号処理手段とをさらに備えていても良い。
なお、「近接物体」とは、文字通り近接する物体だけではなく、例えば複数のセンサ素子を1つの面内にマトリクス状に配置してセンサパネルを形成した場合において、そのセンサパネルに対して接触状態にある物体をも含む意味である。
本発明によるセンサ素子の駆動方法は、アノード電極、カソード電極およびゲート電極を含む第1のダイオード素子と、アノード電極、カソード電極およびゲート電極を含み、自身のカソード電極が第1のダイオード素子のアノード電極に接続されることにより第1のダイオード素子に対して直列接続された第2のダイオード素子とを有する1または複数のセンサ素子を駆動する際に、第1のダイオード素子については、カソード電圧を固定電圧にした状態でゲート電圧を変化させることによりオン・オフ状態を制御し、第2のダイオード素子については、アノード電圧を固定電圧にした状態でゲート電圧を変化させることによりオン・オフ状態を制御するようにしたものである。
特に、第2のダイオード素子のアノード電圧をVp2、オン時のゲート電圧をVg2(on)、オフ時のゲート電圧をVg2(off)としたとき、以下の条件(1)を満たすような電位関係で第2のダイオード素子を駆動するようにしたものである。さらに、第2のダイオード素子をオフ状態からオン状態へと移行させる際に、以下の条件(1A)を満たすような電位関係となるゲート電圧Vg2(od)をゲート電極に一時的に印加して第2のダイオード素子のオーバドライブ駆動を行うようにしたものである。
Vg2(off)<Vp2<Vg2(on) ……(1)
Vg2(on)<Vg2(od) ……(1A)
本発明による入力機能付き表示装置は、複数の表示画素と複数のセンサ素子とが配置された表示パネルと、表示画素を駆動する表示駆動手段と、センサ素子を駆動するセンサ駆動手段とを備えたものである。そして、複数のセンサ素子のそれぞれに対して、上記本発明によるセンサ装置の駆動手段と同様の駆動制御を行うようにしたものである。
本発明による電子機器は、本発明による入力機能付き表示装置を備えたものである。
本発明によるセンサ装置、センサ素子の駆動方法、入力機能付き表示装置または電子機器では、センサ素子における第1のダイオード素子と第2のダイオード素子とが、それぞれ異なる電圧で別々に駆動制御される。第1のダイオード素子については、カソード電圧を固定電圧にした状態でゲート電圧を変化させることによりオン・オフ状態が制御される。第2のダイオード素子については、アノード電圧を固定電圧にした状態でゲート電圧を変化させることによりオン・オフ状態が制御される。そして2つのダイオード素子の応答特性の違いを抑えるような所定の電圧条件で、適切にゲート電圧が制御される。
本発明のセンサ装置、センサ素子の駆動方法、入力機能付き表示装置または電子機器によれば、センサ素子における2つのダイオード素子のオン・オフ状態を制御する場合に、ダイオード素子の応答特性の違いを抑えるような適切なゲート電圧を印加するようにしたので、2つのダイオード素子の応答特性の違いを抑え、安定した検出動作を行うことができる。
本発明の一実施の形態に係る入力機能付き表示装置の構成例を表すブロック図である。 図1に示したI/Oディスプレイパネルの構成例を表すブロック図である。 図2に示した表示エリア(センサエリア)内の画素配置例を表す平面図である。 図3に示した画素配置におけるセンサ素子(撮像画素)と信号線との接続関係の一例を表す平面模式図である。 図1に示した表示装置におけるセンサ素子の構成例を表す回路図である。 センサ素子内のダイオード素子におけるオン動作領域およびオフ動作領域について説明するための図である。 センサ素子内のダイオード素子におけるオン動作領域およびオフ動作領域について説明するための図である。 図1に示した表示装置における近接物体の検出処理(撮像動作)の一例を表すタイミング波形図である。 図8に示した近接物体の検出処理における充電(チャージ)動作について説明するための回路図である。 図8に示した近接物体の検出処理における放電(ディスチャージ)動作について説明するための回路図である。 (A)は理想的な状態で2つのダイオード素子が動作したときに得られる蓄積ノードの電圧波形を示し、(B)は2つのダイオード素子の応答特性の違いを考慮した場合の実際の蓄積ノードの電圧波形を示す波形図である。 (A)は第1のダイオード素子に印加される電圧値の例を示し、(B)は第2のダイオード素子に印加される電圧値の例を示す説明図である。 第1のダイオード素子に流れるアノード電流Ipと第2のダイオード素子に流れるカソード電流Inとを比較して示す特性図である。 オーバドライブ駆動を行わずにダイオード素子をオン・オフ制御する場合の動作を説明するものであり、(A)は第1のダイオード素子のオン・オフ制御の動作点を示し、(B)は第2のダイオード素子のオン・オフ制御の動作点を示す説明図である。 オーバドライブ駆動を行ってダイオード素子をオン・オフ制御する場合の動作を説明するものであり、(A)は第1のダイオード素子のオン・オフ制御の動作点を示し、(B)は第2のダイオード素子のオン・オフ制御の動作点を示す説明図である。 第1のダイオード素子に印加される電圧値の例を示す波形図であり、(A)はオーバドライブ駆動を行わない場合、(B)はオーバドライブ駆動を行った第1の例、(C)はオーバドライブ駆動を行った第2の例を示す。 第2のダイオード素子に印加される電圧値の例を示す波形図であり、(A)はオーバドライブ駆動を行わない場合、(B)はオーバドライブ駆動を行った第1の例、(C)はオーバドライブ駆動を行った第2の例を示す。 (A)は第1のダイオード素子に流れるアノード電流Ipを図16(A)〜(C)のそれぞれの駆動例で動作を行った場合について比較して示した特性図である。(B)は第2のダイオード素子に流れるカソード電流Inを図17(A)〜(C)のそれぞれの駆動例で動作を行った場合について比較して示した特性図である。 シミュレーション用のセンサ素子の構成を示す回路図である。 図19に示した回路をオーバドライブ駆動を行わずに動作させた場合の各部の動作電圧の一例を示す波形図である。 図19に示した回路をオーバドライブ駆動を行って動作させた場合の各部の動作電圧の一例を示す波形図である。 図20に示した蓄積電圧Vm0と図21に示した蓄積電圧Vm1とを拡大し、両者を比較して示した波形図である。 (A)は図1に示した表示装置において近接物体の検出処理の結果を利用したアプリケーションプログラムの第1の実行例を示し、(B)は第2の実行例を示す説明図である。 近接物体の検出処理の結果を利用したアプリケーションプログラムの第3の実行例を示す説明図である。 近接物体の検出処理の結果を利用したアプリケーションプログラムの第4の実行例を示す説明図である。 近接物体の検出処理の結果を利用したアプリケーションプログラムの第5の実行例を示す説明図である。 図1に示した表示装置の第1の適用例の外観を表す斜視図である。 (A)は第2の適用例の表側から見た外観を表す斜視図であり、(B)は裏側から見た外観を表す斜視図である。 第3の適用例の外観を表す斜視図である。 第4の適用例の外観を表す斜視図である。 (A)は第5の適用例の開いた状態の正面図、(B)はその側面図、(C)は閉じた状態の正面図、(D)は左側面図、(E)は右側面図、(F)は上面図、(G)は下面図である。 従来の入力機能付き表示装置による近接物体の検出方法の一例を表す特性図である。 従来の入力機能付き表示装置による近接物体の検出方法の他の例を表す特性図である。 差分画像を用いた従来の近接物体の検出方法について説明するための写真図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、単に実施の形態という)について、図面を参照して詳細に説明する。
[入力機能付き表示装置の全体構成]
図1は、本発明の一実施の形態に係る入力機能付き表示装置(表示撮像装置)の全体構成の一例を表すものである。この表示装置は、I/Oディスプレイパネル20と、バックライト15と、表示ドライブ回路12と、受光ドライブ回路13と、画像処理部14と、アプリケーションプログラム実行部11とを備えている。
I/Oディスプレイパネル20は、例えば液晶パネル(LCD(Liquid Crystal Display))からなる。I/Oディスプレイパネル20は、後述する図3に示すように複数の表示画素31RGBがマトリクス状に配置され、線順次動作をしながら表示データに基づく所定の図形や文字などの画像を表示する機能(表示機能)を有している。I/Oディスプレイパネル20にはまた、後述する図3に示すように複数のセンサ素子33が撮像画素としてマトリクス状に配置され、パネル表面に接触または近接する物体(近接物体)を検出、撮像する機能(検出機能、撮像機能)を有している。
バックライト15は、I/Oディスプレイパネル20の表示および検出用の光源であり、例えば複数の発光ダイオードが配置されたものである。バックライト15は、表示ドライブ回路12によって駆動制御され、後述するようにI/Oディスプレイパネル20の動作タイミングに同期した所定のタイミングで、高速にオン・オフ(点灯・消灯)動作が可能となっている。
表示ドライブ回路12は、I/Oディスプレイパネル20において表示データに基づく画像が表示されるように(表示動作を行うように)、このI/Oディスプレイパネル20の表示画素31RGBの駆動を行う(線順次表示動作の駆動を行う)回路である。表示ドライブ回路12はまた、バックライト15のオン・オフ(点灯・消灯)制御を行うようになっている。
受光ドライブ回路13は、I/Oディスプレイパネル20の各センサ素子(撮像画素)33から検出信号(撮像信号)が得られるように(物体を検出、撮像するように)、このI/Oディスプレイパネル20の駆動を行う(線順次撮像動作の駆動を行う)回路である。なお、各センサ素子33からの検出信号(撮像信号)は、例えばフレーム単位でフレームメモリ13Aに蓄積され、検出画像(撮像画像)として画像処理部14へ出力されるようになっている。
画像処理部14は、受光ドライブ回路13から出力される撮像画像に基づいて所定の画像処理(演算処理)を行うものである。画像処理部14は、画像処理を行った結果として、例えばI/Oディスプレイパネル20に近接等する物体に関する物体情報(位置座標データ、物体の形状や大きさに関するデータなど)を検出し、取得するようになっている。
アプリケーションプログラム実行部11は、画像処理部14による検知結果に基づいて所定のアプリケーションソフトに応じた処理を実行するものである。この処理としては例えば、検知した物体の位置座標を表示データに含むようにし、I/Oディスプレイパネル20上に表示させるものなどが挙げられる。なお、このアプリケーションプログラム実行部11で生成される表示データは、表示ドライブ回路12へ供給されるようになっている。
[I/Oディスプレイパネル20の構成例]
図2は、I/Oディスプレイパネル20の構成例を示している。I/Oディスプレイパネル20は、表示エリア(センサエリア)21と、表示用Hドライバ22と、表示用Vドライバ23と、センサ読み出し用Hドライバ25と、センサ用Vドライバ24とを有している。
図1および図2において、受光ドライブ回路13、センサ用Vドライバ24およびセンサ読み出し用Hドライバ25は、本発明における「センサ駆動手段」の一具体例に対応している。表示ドライブ回路12、表示用Hドライバ22および表示用Vドライバ23は、「表示駆動手段」の一具体例に対応している。I/Oディスプレイパネル20は、「表示パネル」の一具体例に対応している。バックライト15は、「照射光源」の一具体例に対応している。受光ドライブ回路13および画像処理部14は、「信号処理手段」の一具体例に対応している。
表示エリア(センサエリア)21は、バックライト15からの光を変調して照射光(表示光と、例えば赤外光源等(図示せず)による検出用の照射光とを含むもの。以下同様。)を出射すると共にこのエリアに接触または近接する物体を検出(撮像)する領域である。表示エリア(センサエリア)21には、表示素子31RGBとして例えば液晶素子と、後述するセンサ素子33とが、それぞれマトリクス状に配置されている。
表示用Hドライバ22は、表示ドライブ回路12から供給される表示駆動用の表示信号および制御クロックに基づいて、表示用Vドライバ23と共に表示エリア21内の表示素子31RGBを線順次駆動するものである。
センサ読み出し用Hドライバ25は、受光ドライブ回路13による駆動制御に従って、センサ用Vドライバ24と共にセンサエリア21内の撮像画素としてのセンサ素子33を線順次駆動し、検出信号(撮像信号)を取得するものである。受光ドライブ回路13は、近接物体に対してバックライト15からの照射光が照射されているときに、照射光による反射光と環境光(外光)との合算光量に応じてセンサ素子33に充電電荷が蓄積されるような駆動制御を行うようになっている。また、バックライト15からの照射光が照射されていないときに、環境光の光量に応じてセンサ素子33から放電電荷が放出されるような駆動制御を行うようになっている。センサ読み出し用Hドライバ25は、これらの駆動制御によりセンサ素子33から取得された検出信号(撮像信号)を受光ドライブ回路13に出力するようになっている。
図3は、表示エリア(センサエリア)21における各画素の詳細構成例を示している。例えば図3に示したように、表示エリア21の画素31は、表示画素31RGBと、撮像画素としてのセンサ素子33と、センサ素子33用の配線が形成された配線部32とから構成されている。表示画素31RGBは、赤(R)用の表示画素31Rと、緑(G)用の表示画素31Gと、青(B)用の表示画素31Bとから構成されている。これら表示画素31RGB、センサ素子33および配線部32はそれぞれ、表示エリア(センサエリア)21上でマトリクス状に並んで配置されている。また、センサ素子33と、このセンサ素子33を駆動するための配線部32とが、一定周期で互いに分離配置されている。このような配置により、センサ素子32および配線部33からなるセンサリアを表示画素31RGBに対して極めて認識しづらくなると共に、表示画素31RGBにおける開口率低減が最小限に抑えられるようになっている。また、配線部32を、表示画素31RGBの開口に寄与しない領域(例えば、ブラックマトリクスで遮光された領域や反射領域など)に配置するようにすれば、表示品位を落とすことなく受光回路を配置することが可能となる。なお、各センサ素子33には、例えば図4に示したように、リセット信号線Reset_1〜Reset_nおよびリード信号線Read_1〜Read_nが、水平ライン方向に沿って接続されるようになっている。
[センサ素子33の構成例]
センサ素子33は、例えば図5に示したように、第1のダイオード素子PD1と、第2のダイオード素子PD2と、容量素子としてのコンデンサC1と、第1のトランジスタTr1と、第2のトランジスタTr2と、第3のトランジスタTr3とで構成されている。
第1のダイオード素子PD1と第2のダイオード素子PD2はそれぞれ、入射光量に応じた電荷を発生させる光電変換素子である。特に第1のダイオード素子PD1は入射光量に応じた充電電荷を発生するものであり、第2のダイオード素子PD2は入射光量に応じた放電電荷を発生するものである。第1のダイオード素子PD1と第2のダイオード素子PD2はそれぞれ、例えばPIN型のフォトダイオードにより構成されている。PIN型のフォトダイオードは、p型半導体領域と、n型半導体領域と、p型半導体領域とn型半導体領域との間に形成された真性半導体領域(i領域)とを有するものである。第1のダイオード素子PD1は、アノード電極、カソード電極およびゲート電極を有している。第2のダイオード素子PD2も同様に、アノード電極、カソード電極およびゲート電極を有している。第1のダイオード素子PD1と第2のダイオード素子PD2とをPIN型のフォトダイオードで構成する場合、p型半導体領域にアノード電極を接続し、n型半導体領域にカソード電極を接続する。
第1のダイオード素子PD1と第2のダイオード素子は、第1のダイオード素子PD1のアノード電極と第2のダイオード素子PD2のカソード電極とが互いに接続されることにより、互いに直列的に接続されている。コンデンサC1の一端は、第1のダイオード素子PD1と第2のダイオード素子との接続点P1に接続されている。コンデンサC1の他端は、電源VDDに接続されている。
第1ないし第3のトランジスタTr1〜Tr3はそれぞれ、例えば薄膜トランジスタ(TFT;ThinFilm Transistor)などにより構成されている。第1のトランジスタTr1のゲートはリセット信号線Reset(図4参照)に接続され、ソースはリセット電源Vrstに接続されている。第1のトランジスタTr1のドレインおよび第2のトランジスタTr2のゲートは、コンデンサC1の一端と共に、第1のダイオード素子PD1と第2のダイオード素子との接続点P1に接続されている。第2のトランジスタTr2のソースは、コンデンサC1の他端と共に、電源VDDに接続されている。第2のトランジスタTr2のドレインは、第3のトランジスタTr3のドレインに接続されている。第3のトランジスタTr3のゲートは、リード信号線Readに接続され、ソースは読み出し線41に接続されている。リセット電源Vrstは、センサ素子33においてコンデンサC1に蓄積された電荷を全て放出させることができるような電圧(リセット電圧)に設定されている。
このセンサ素子33では、第1のダイオード素子PD1については、カソード電圧Vn1を固定電圧にした状態でゲート電圧Vg1を変化させることによりオン・オフ状態が制御されるようになっている。第2のダイオード素子PD2については、アノード電圧Vp2を固定電圧にした状態でゲート電圧Vg2を変化させることによりオン・オフ状態が制御されるようになっている。このセンサ素子33では、第1のダイオード素子PD1で発生した充電電荷が、第1のダイオード素子PD1がオン状態となると共に第2のダイオード素子PD2がオフ状態になることによりコンデンサC1へ蓄積される。また、第2のダイオード素子PD2で発生した放電電荷が、第2のダイオード素子PD2がオン状態となると共に第1のダイオード素子PD1がオフ状態になることによりコンデンサC1から放出される。受光ドライブ回路13は、そのような蓄積動作および放電動作が交互に行われるように、第1のダイオード素子PD1と第2のダイオード素子PD2とを個別にオン・オフ制御するようになっている。
[表示装置の動作]
まず、この表示装置による画像の表示動作および物体の検出動作(撮像動作)の概要について説明する。
この表示装置では、アプリケーションプログラム実行部11から供給される表示データに基づいて、表示用ドライブ回路12において表示用の駆動信号が生成される。この駆動信号により、I/Oディスプレイパネル20に対して線順次表示駆動がなされ、画像が表示される。また、このときバックライト15も表示ドライブ回路12によって駆動され、I/Oディスプレイパネル20と同期した点灯・消灯動作がなされる。
I/Oディスプレイパネル20に接触または近接する物体(指先等の近接物体)がある場合、受光ドライブ回路13による線順次撮像駆動により、I/Oディスプレイパネル20における各センサ素子(撮像画素)33においてその物体が検出(撮像)される。各センサ素子33からの検出信号(撮像信号)は、I/Oディスプレイパネル20から受光ドライブ回路13へ供給される。受光ドライブ回路13では、センサ素子33の検出信号を1フレーム分、蓄積し、撮像画像として画像処理部14へ出力する。
画像処理部14では、この撮像画像に基づいて、所定の画像処理(演算処理)を行うことにより、I/Oディスプレイパネル20に接触または近接する物体に関する物体情報(位置座標データ、物体の形状や大きさに関するデータなど)を取得する。例えば受光ドライブ回路13において生成された1フレーム分の撮像画像の重心を判定する演算処理がなされ、接触(近接)中心の特定が行われる。そして、近接物体の検出結果が画像処理部14からアプリケーションプログラム実行部11へ出力される。アプリケーションプログラム実行部11では、後述するようなアプリケーションプログラムを実行する。
次に、図8〜図10を参照して、この表示装置による検出動作(撮像動作)の詳細について説明する。図8(A)〜(F)は、この表示装置による検出動作(1つのセンサ素子33における検出、撮像動作)の一例をタイミング波形図で表したものである。図8(A)はリセット信号電圧V(Reset)のタイミング波形、(B)はリード信号電圧V(Read)のタイミング波形の一例を示している。図8(C)はセンサ素子33における第1のダイオード素子PD1のゲート電圧Vg1のタイミング波形(実質的に第1のダイオード素子PD1のオン・オフ状態のタイミング波形)の一例を示している。図8(D)は第2のダイオード素子PD2のゲート電圧Vg2のタイミング波形(実質的に第2のダイオード素子PD2のオン・オフ状態のタイミング波形)の一例を示している。図8(E)はセンサ素子33における接続点(蓄積ノード)P1の電位(蓄積電位)VP1のタイミング波形、図8(F)は読み出しライン41の電位(読み出し電圧)V41のタイミング波形の一例を示している。
図8(A),(B)に示したリセット信号電圧V(Reset)およびリード信号電圧V(Read)はそれぞれ、線順次動作によってH(ハイ)状態となる。I/Oディスプレイパネル20において、各水平ライン上のセンサ素子33では、リセット信号電圧V(Reset)がH状態となってからリード信号電圧V(Read)がH状態となるまでの期間が1水平ライン分の露光期間となる。この露光期間内で、図8(C),(D)に示したように、各センサ素子33における第1のダイオード素子PD1および第2のダイオード素子PD2のオン・オフ状態に同期して、バックライト15のON状態(点灯)およびOFF状態(非点灯)が交互に切り替えられる。具体的には、バックライト15がON状態のときには、第1のダイオード素子PD1がオン状態、第2のダイオード素子PD2がオフ状態となる。また、バックライト15がOFF状態のときには、第1のダイオード素子PD1がオフ状態、第2のダイオード素子PD2がオン状態となる。
例えば、タイミングt10においてリセット信号電圧V(Reset)がH状態となると、センサ素子33における第1のトランジスタTr1がオン状態となることにより、接続点P1の電位VP1(蓄積電位)が、任意に設定されたリセット電圧Vrstにリセットされる。
次のタイミングt11〜t12の期間では、バックライト15がON状態となる。このとき、第1のダイオード素子PD1がオン状態、第2のダイオード素子PD2がオフ状態となることにより、コンデンサC1への充電電荷の蓄積動作(チャージ動作)がなされる。これにより、バックライト15からの照射光による近接物体での反射光Lonと外光(環境光)L0との合算光量に応じて、図9に示した充電電流I11の経路によってコンデンサC1へ充電電荷が蓄積され、蓄積電位VP1が上昇する。
次のタイミングt12〜t13の期間では、バックライト15がOFF状態となる。このとき、第1のダイオード素子PD1がオフ状態、第2のダイオード素子PD2がオン状態となることにより、コンデンサC1からの放電電荷の放出動作(ディスチャージ動作)がなされる。これにより、外光(環境光)L0の光量に応じて、図10に示した放電電流I12の経路によってコンデンサC1から放電電荷が放出され、蓄積電位VP1が下降する。
そして、このような充電電荷の蓄積動作と放電電荷の放出動作とが、タイミングt14まで(露光期間の間)複数回切り換えられ、その後、その間にコンデンサC1に蓄積された電荷が、検出信号(撮像信号)として読み出される。具体的には、タイミングt14においてリード信号電圧V(Read)がH状態となることにより、センサ素子33における第3のトランジスタTr3がオン状態となる。そして、タイミングt15〜t16の期間において、蓄積電位VP1の電圧が読み出し線41から読み出される。このようにして、充電電荷の蓄積動作と放電電荷の放出動作とが複数回切り換えられた後に検出信号が読み出されることにより、露光期間が長くなるため、図8(E)に示したように、検出信号の信号成分(蓄積電位VP1)が増大するようになっている。また、ここで得られた撮像信号はアナログ値であるため、受光ドライブ回路13においてA/D(アナログ/デジタル)変換がなされる。なお、その後はタイミングt16においてリセット信号電圧V(Reset)がH状態となることにより、以降はタイミングt10〜t16と同様の動作が繰り返されることになる。
このようにして、本実施の形態における近接物体の検出処理では、近接物体に対してバックライト15からの照射光が照射されているときに、照射光による反射光Lonと環境光(外光)L0との合算光量に応じて、各センサ素子33に充電電荷が蓄積される。また、上記照射光が照射されていないときに、環境光L0の光量に応じて、各センサ素子33から放電電荷が放出される。これらにより、各センサ素子33から検出信号(撮像信号)が得られる。そして、各センサ素子33から得られる撮像信号に基づく撮像画像を用いて、画像処理部14において、近接物体の位置、形状または大きさの少なくとも1つを含む物体情報が得られる。これにより、各センサ素子33から得られる撮像信号では、環境光L0による成分が差し引かれるため、そのような環境光L0の影響を受けずに、近接物体の物体情報の取得が可能となる。
また、充電電荷の蓄積動作と放電電荷の放出動作とに基づいて、センサ素子33ごとに撮像信号が得られるため、受光ドライブ回路13において、撮像信号から撮像画像を生成する際に必要なフレームメモリ13Aが、従来よりも少なくて済むようになる。例えば図34に示した従来例では、バックライトOFF時の画像(画像A)と、バックライトON時の画像(画像B)との2枚の画像用のフレームメモリが必要となる。これに対して本実施の形態の表示装置では、1フレーム分の画像メモリで済むようになる。よって、製造コストを抑えつつ、使用状況によらずに物体を安定して検出することが可能となる。
また、充電電荷の蓄積動作と放電電荷の放出動作とが複数回切り換えられた後に得られた撮像信号に基づいて物体情報を取得するようにしたので、露光期間を長くすることができる。これにより、撮像信号の信号成分(蓄積電位VP1)を増大させて検出感度を向上させることが可能となると共に、露光時間を自由に設定できるため、S/N比を高くすることが可能となる。
なお、本実施の形態における近接物体の検出処理では、1つの近接物体だけでなく、I/Oディスプレイパネル20の表示エリア21上に同時に配置された複数の近接物体についても同様に、それぞれの物体情報を取得可能である。
[ダイオード素子PD1,PD2のオン・オフ状態の制御の詳細]
センサ素子33における第1のダイオード素子PD1と第2のダイオード素子PD2は、構成としては同じものである。ただし、ゲート電極、カソード電極およびアノード電極に印加される電圧の関係を、2つのダイオード素子PD1,PD2で互いに異ならせることにより、それぞれ異なる電圧領域でオン・オフ状態の制御が行われるようになっている。
図6(A)に示したように、第1および第2のダイオード素子PD1,PD2のアノード電圧をVp、カソード電圧をVn、ゲート電圧をVg、カソードからアノードに流れる光電流をInpとする。このとき、第1および第2のダイオード素子PD1,PD2におけるI−V特性は、例えば図6(B)に示したように表される。ゲート電圧Vgを変化させたとき、Vp<Vg<Vnの電圧領域は、第1および第2のダイオード素子PD1,PD2がオン状態となるオン動作領域αとなる。なお、厳密にはオン動作領域αの上限および下限は半導体層におけるドーズ量などの条件によりVn,Vpとは異なるものとなるが、本実施の形態では説明を簡単にするため、上限をVn、下限をVpとしている。この場合、Vn<Vgの電圧領域は、第1および第2のダイオード素子PD1,PD2がオフ状態となる第1のオフ動作領域β1となる。Vg<Vpの電圧領域は、第1および第2のダイオード素子PD1,PD2がオフ状態となる第2のオフ動作領域β2となる。このような特性を利用し、カソード電極とゲート電極との間の電位関係、またはアノード電極とゲート電極との間の電位関係を変化させることにより、第1および第2のダイオード素子PD1,PD2を別々の電圧領域でオン・オフ制御することができる。
具体的には、例えば図7(C)に示したように電圧領域を設定する。ここで、図7(A)に示したように第1のダイオード素子PD1のアノード電圧をVp1、カソード電圧をVn1、ゲート電圧をVg1とする。また、第2のダイオード素子PD2のアノード電圧をVp2、カソード電圧をVn2、ゲート電圧をVg2とする。第1のダイオード素子PD1のアノード電圧をVp1、カソード電圧をVn1、ゲート電圧をVg1とする。第1のダイオード素子PD1のゲート電圧Vg1としては、図7(B)に示したように電圧Vg11と電圧Vg12とが交互に変化する矩形波を印加する。第2のダイオード素子PD2のゲート電圧Vg2も同様に、電圧Vg21と電圧Vg22とが交互に変化する矩形波を印加する。
第1のダイオード素子PD1については、カソード電圧Vn1を固定電圧にした状態でゲート電圧Vg1を変化させることによりオン・オフ状態を制御する。このとき、ゲート電圧Vg1としては、図7(C)の電圧領域P41で示したように、オン動作領域αと第1のオフ動作領域β1との電圧が交互に印加されるようにする。すなわち、第1のダイオード素子PD1については、オン動作領域αと第1のオフ動作領域β1とを用いてオン・オフ状態の制御が行われる。図7(B),(C)に示した電圧Vg11を第1のダイオード素子PD1のオフ状態でのゲート電圧Vg1(off)、電圧Vg12をオン状態でのゲート電圧Vg1(on)とすると、以下の条件(2)を満たすような電位関係で第1のダイオード素子PD1が駆動される。
Vg1(on)<Vn1<Vg1(off) ……(2)
第2のダイオード素子PD2については、アノード電圧Vp2を固定電圧にした状態でゲート電圧Vg2を変化させることによりオン・オフ状態を制御する。このとき、ゲート電圧Vg2としては、図7(C)の電圧領域P42で示したように、オン動作領域αと第2のオフ動作領域β1との電圧が交互に印加されるようにする。すなわち、第2のダイオード素子PD2については、オン動作領域αと第2のオフ動作領域β2とを用いてオン・オフ状態の制御が行われる。図7(B),(C)に示した電圧Vg21を第2のダイオード素子PD2のオン状態でのゲート電圧Vg2(on)、電圧Vg22をオフ状態でのゲート電圧Vg2(off)とすると、以下の条件(1)を満たすような電位関係で第1のダイオード素子PD2が駆動される。
Vg2(off)<Vp2<Vg2(on) ……(1)
[オーバドライブ駆動による動作]
以上で説明したように、本実施の形態ではセンサ素子33において、第1および第2のダイオード素子PD1,PD2を別々の電圧領域でオン・オフ制御し、充電動作と放電動作とを交互に繰り返すことで、近接物体の検出を行う。この場合において、以下で説明するように第1および第2のダイオード素子PD1,PD2の応答特性(過渡特性)に違いがあると、良好な検出動作を行うことができなくなる。これを改善するために、第1および第2のダイオード素子PD1,PD2を駆動する際に、オーバドライブ駆動を行うことが好ましい。
まず、図11〜図14を参照してオーバドライブ駆動を行わない場合に生ずる問題点について説明する。図11(A)は、センサ素子33において、理想的な状態で第1および第2のダイオード素子PD1,PD2が動作したときに得られる蓄積ノード(図5の接続点P1)の電圧波形を示している。なお、図11(A)では、近接物体からの反射光Lonが無い場合の電圧波形を示している。本実施の形態における近接物体の検出処理では、図9に示したように近接物体に対してバックライト15からの照射光が照射されているときに、照射光による反射光Lonと環境光(外光)L0との合算光量に応じて、センサ素子33に充電電荷が蓄積される。また、図10に示したように照射光が照射されていないときに、環境光L0の光量に応じて、センサ素子33から放電電荷が放出される。これにより、充電動作と放電動作とを経た状態では、環境光L0による成分が差し引かれるため、差分として、近接物体からの反射光Lonに応じた電圧のみが検出される。したがって、反射光Lonが存在しない場合には、1回の充電動作と放電動作とを経た状態で、原理的には、差分として得られる電圧はゼロである。この場合、原理的、理想的には蓄積ノードの電圧は図11(A)に示したように、充電動作による電荷の充電量と放電動作による電荷の放電量とが同じとなるような波形となる。
これに対し、図11(B)は第1および第2のダイオード素子PD1,PD2の応答特性の違いを考慮した場合の実際の蓄積ノードの電圧波形を示している。図11(B)では図11(A)と同様に、近接物体からの反射光Lonが無い場合の電圧波形を示している。反射光Lonが無い場合であるにも関わらず、充電動作と放電動作とを繰り返したときに蓄積ノードで充電がなされ、電圧が徐々に上がってしまっている。これは、第2のダイオード素子PD2による放電能力よりも、第1のダイオード素子PD1による充電能力の方が高く、全体として蓄積ノードで充電がなされていることを意味する。このような状態は、センサ素子33として誤動作の原因となり好ましくない。
ここで、第1のダイオード素子PD1と第2のダイオード素子PD2とで充放電能力になぜ違いが生ずるかについて考察する。図13は、第1のダイオード素子PD1に流れるアノード電流Ipと第2のダイオード素子PD2に流れるカソード電流Inとを比較して示したものである。図13は、第1のダイオード素子PD1と第2のダイオード素子PD2とを図12(A),(B)に示した電圧値で駆動した場合の素子単体での特性を示している。すなわち、第1のダイオード素子PD1については、図12(A)に示したように、アノード電圧はVp1=0、カソード電圧はVn1=3Vの固定電圧とし、オン時のゲート電圧はVg1(on)=2V、オフ時のゲート電圧はVg1(off)=5Vとする。第2のダイオード素子PD2については、図12(B)に示したように、カソード電圧はVn2=0、アノード電圧はVp2=−3Vの固定電圧とし、オン時のゲート電圧はVg2(on)=−2V、オフ時のゲート電圧はVg2(off)=−5Vとする。
図13から分かるように、第1のダイオード素子PD1に流れるアノード電流Ipは、第2のダイオード素子PD2に流れるカソード電流Inに比べて飽和するまでの速度が速く(電流時定数が小さく)なっている。これにより、第1のダイオード素子PD1による充電量が、第2のダイオード素子PD2による放電量に勝ることとなる。
図14(A)は、図12(A)に示した電圧状態で第1のダイオード素子PD1をオン・オフ制御する場合の素子単体でのオン・オフの動作点を示すものであり、第1のダイオード素子PD1のI−V特性を示している。図7(C)を参照して上述したように、第1のダイオード素子PD1のオン時のゲート電圧Vg1(on)、オフ時のゲート電圧Vg1(off)、固定電圧であるカソード電圧Vn1との間には以下の条件(2)の関係がある。
Vg1(on)<Vn1<Vg1(off) ……(2)
この場合、第1のダイオード素子PD1では、オフ時にはゲート電極に上記条件(2)の関係にある電圧Vg1(off)を印加することで、チャネル(PIN型のフォトダイオードである場合には主にi領域)に電子を集めて光キャリアを消滅させる。オン時にはゲート電極に上記条件(2)の関係にある電圧Vg1(on)を印加することで、チャネルを空乏化させ、光キャリアを効率よく取り出せる状態にする。
図14(B)は、図12(B)に示した電圧状態で第2のダイオード素子PD2をオン・オフ制御する場合の素子単体でのオン・オフの動作点を示すものであり、第2のダイオード素子PD2のI−V特性を示している。図7(C)を参照して上述したように、第2のダイオード素子PD2のオン時のゲート電圧Vg2(on)、オフ時のゲート電圧Vg2(off)、固定電圧であるアノード電圧をVp2との間には以下の条件(1)の関係がある。
Vg2(off)<Vp2<Vg2(on) ……(1)
この場合、第2のダイオード素子PD2では、オフ時にはゲート電極に上記条件(1)の関係にある電圧Vg2(off)を印加することで、チャネル(PIN型のフォトダイオードである場合には主にi領域)に正孔を集めて光キャリアを消滅させる。オン時にはゲート電極に上記条件(1)の関係にある電圧Vg2(on)を印加することで、チャネルを空乏化させ、光キャリアを効率よく取り出せる状態にする。
このように第1のダイオード素子PD1と第2のダイオード素子PD2とでは、それぞれ異なる電圧領域でオン・オフ状態の制御が行われ、オフ時に集めるキャリアが異なっている。すなわち、第1のダイオード素子PD1では電子をキャリアにしているのに対し、第2のダイオード素子PD2では正孔をキャリアにしている。一方、オフ状態からオン状態に切り換えるときには、
(チャネルが空乏化するまでの時間)=(オフ時に集めたキャリアが消滅するまでの時間)
という関係がある。したがって、オフ時に集めたキャリアの種類が異なると空乏化するまでの時間が異なり、オフ状態からオン状態への応答特性に違いが生ずることになる。
以上のような問題を、図15(A),(B)に示すようにオーバドライブ駆動することで改善することができる。
図15(A)は、第1のダイオード素子PD1を図12(A)に示した電圧状態でオン・オフ制御し、かつオーバドライブ駆動する場合の素子単体でのオン・オフの動作点を示すものであり、第1のダイオード素子PD1のI−V特性を示している。第1のダイオード素子PD1についてのオーバドライブ駆動は、オフ状態からオン状態へと移行させる際に、以下の条件(2A)を満たすような電位関係となるゲート電圧Vg1(od)を第1のダイオード素子PD1のゲート電極に一時的に印加することにより行う。
Vg1(od)<Vg1(on) ……(2A)
より具体的には、例えば図12(A)に示した電圧状態でオン・オフ制御する場合、オーバドライブ駆動時に印加するゲート電圧Vg1(od)は、例えば0V前後にすることが好ましい。また、オーバドライブ駆動を行う期間は、例えば数10μ(sec)の周期でオン・オフ状態を切り換えるものとすると、1〜10μ(sec)程度、好ましくは4〜6μ(sec)程度であると良い。なお、第1のダイオード素子PD1におけるオン動作領域は、半導体層におけるドーズ量などの条件により特性がシフトする。オーバドライブ駆動時のゲート電圧Vg1(od)として好ましい電圧値は、素子の動作領域に応じて適宜適切な値に設定される。
この場合、第1のダイオード素子PD1では、オフ時にはゲート電圧に上記条件(2)の関係にある電圧Vg1(off)を印加することで、チャネル(PIN型のフォトダイオードである場合には主にi領域)に電子を集めて光キャリアを消滅させる。次に、上記条件(2A)の関係にある電圧Vg1(od)をオーバドライブ駆動電圧として印加することで、チャネルに集めた電子を消滅させる(電子が集まりにくい状態にする)。このオーバドライブ駆動電圧を印加した後、次に、ゲート電極に上記条件(2)の関係にあるオン電圧Vg1(on)を印加することで、チャネルを空乏化させ、光キャリアを効率よく取り出せる状態にする。
図15(B)は、第2のダイオード素子PD2を図12(B)に示した電圧状態でオン・オフ制御し、かつオーバドライブ駆動する場合の素子単体でのオン・オフの動作点を示すものであり、第2のダイオード素子PD2のI−V特性を示している。第2のダイオード素子PD2についてのオーバドライブ駆動は、オフ状態からオン状態へと移行させる際に、以下の条件(1A)を満たすような電位関係となるゲート電圧Vg2(od)を第2のダイオード素子PD2のゲート電極に一時的に印加することにより行う。
Vg2(on)<Vg2(od) ……(1A)
より具体的には、例えば図12(B)に示した電圧状態でオン・オフ制御する場合、オーバドライブ駆動時に印加するゲート電圧Vg2(od)は、例えば0V前後にすることが好ましい。また、オーバドライブ駆動を行う期間は、例えば数10μ(sec)の周期でオン・オフ状態を切り換えるものとすると、1〜10μ(sec)程度、好ましくは4〜6μ(sec)程度であると良い。なお、第2のダイオード素子PD2におけるオン動作領域は、半導体層におけるドーズ量などの条件により特性がシフトする。オーバドライブ駆動時のゲート電圧Vg2(od)として好ましい電圧値は、素子の動作領域に応じて適宜適切な値に設定される。
この場合、第2のダイオード素子PD2では、オフ時にはゲート電圧に上記条件(1)の関係にある電圧Vg2(off)を印加することで、チャネル(PIN型のフォトダイオードである場合には主にi領域)に正孔を集めて光キャリアを消滅させる。次に、上記条件(1A)の関係にある電圧Vg2(od)をオーバドライブ駆動電圧として印加することで、チャネルに集めた正孔を消滅させる(正孔が集まりにくい状態にする)。このオーバドライブ駆動電圧を印加した後、次に、ゲート電圧に上記条件(1)の関係にある電圧Vg2(on)を印加することで、チャネルを空乏化させ、光キャリアを効率よく取り出せる状態にする。
このように、オフ状態からオン状態へと移行させる際にオーバドライブ駆動を行うことで、チャネルに集めたキャリア(電子または正孔)を消滅させる時間を作る。これにより、チャネルを空乏化するまでの時定数を小さくすることができる。結果的に、オフ状態からオン状態への応答特性が改善される。
なお、応答特性は放電側(第2のダイオード素子PD2)の方が、充電側(第1のダイオード素子PD1)に比べて悪い(時定数が大きい)ので、少なくとも第2のダイオード素子PD2に対してオーバドライブ駆動を行うことが好ましい。
[オーバドライブ駆動の具体例]
図16(A)〜(C)は、オフ状態からオン状態へと移行する際に、第1のダイオード素子PD1に印加される電圧値の具体例を示している。特に図16(A)はオーバドライブ駆動を行わない場合の例を示している。また、図16(B)はオーバドライブ駆動を行った第1の例、図16(C)はオーバドライブ駆動を行った第2の例を示している。図16(A)の駆動例では、図12(A)に示した電圧状態と同様、アノード電圧Vp1=0、カソード電圧Vn1=3V、オン時のゲート電圧Vg1(on)=2V、オフ時のゲート電圧Vg1(off)=5Vとしている。図16(B)のオーバドライブ駆動の第1の例では、オフ状態からオン状態へと移行する際に、0Vのゲート電圧Vg1(od)を印加している。図16(C)のオーバドライブ駆動の第2の例では、オフ状態からオン状態へと移行する際に、−0.5Vのゲート電圧Vg1(od)を印加している。
図17(A)〜(C)は、オフ状態からオン状態へと移行する際に、第2のダイオード素子PD2に印加される電圧値の具体例を示している。特に図17(A)はオーバドライブ駆動を行わない場合の例を示している。また、図17(B)はオーバドライブ駆動を行った第2の例、図17(C)はオーバドライブ駆動を行った第2の例を示している。図17(A)の駆動例では、図12(B)に示した電圧状態と同様、アノード電圧Vp2=−3V、カソード電圧Vn2=0、オン時のゲート電圧Vg2(on)=−2V、オフ時のゲート電圧Vg2(off)=−5Vとしている。図17(B)のオーバドライブ駆動の第1の例では、オフ状態からオン状態へと移行する際に、0Vのゲート電圧Vg2(od)を印加している。図17(C)のオーバドライブ駆動の第2の例では、オフ状態からオン状態へと移行する際に、0.5Vのゲート電圧Vg2(od)を印加している。
図18(A)は、第1のダイオード素子PD1に流れるアノード電流Ipを図16(A)〜(C)のそれぞれの駆動例について比較したものである。図18(A)において、「OD無し」として示した曲線は図16(A)の駆動例に対応している。「OD1」として示した曲線は図16(B)に示したオーバドライブ駆動の第1の例、「OD2」として示した曲線は図16(C)に示したオーバドライブ駆動の第2の例に対応している。
図18(B)は、第2のダイオード素子PD2に流れるカソード電流Inを図17(A)〜(C)のそれぞれの駆動例について比較したものである。図18(B)において、「OD無し」として示した曲線は図17(A)の駆動例に対応している。「OD1」として示した曲線は図17(B)に示したオーバドライブ駆動の第1の例、「OD2」として示した曲線は図17(C)に示したオーバドライブ駆動の第2の例に対応している。
図18(A),(B)から分かるように、第1および第2のダイオード素子PD1,PD2共に、オーバドライブ駆動を行うことで、オーバドライブ駆動を行わない場合に比べて、電流が飽和するまでの速度が速く(電流時定数が小さく)なっている。このような特性を利用して、オーバドライブ駆動を行う際に印加するゲート電圧Vg1(od),Vg2(od)の値を適当に調整することで、2つのダイオード素子PD1,PD2の応答特性(過渡特性)の違いを抑え、特性を揃えることができる。そして、充電動作時と放電動作時とでダイオードとしての応答特性が揃うことで、図5のセンサ素子33に適用した場合には、環境光L0による成分を十分に差し引くことができ、良好な信号検出を行うことができる。
ここで、図16,図17に示した駆動例、および図18に示した電流特性は第1および第2のダイオード素子PD1,PD2の素子単体としての駆動例および特性である。そこで次に、第1および第2のダイオード素子PD1,PD2を接続した状態での駆動例を示す。
図19は、第1および第2のダイオード素子PD1,PD2を接続した回路例を示している。図19の回路構成において、第1のダイオード素子PD1と第2のダイオード素子との接続点(蓄積ノード)P1の蓄積電圧Vmの波形をシミュレーションした結果を図20および図21に示す。特に図20には、図19に示した回路をオーバドライブ駆動を行わずに駆動した場合の蓄積電圧Vm(Vm0)を示す。図21には、図19に示した回路をオーバドライブ駆動した場合の蓄積電圧Vm(Vm1)を示す。図21において、オーバドライブ駆動のゲート電圧Vg1(od),Vg2(od)としては、0Vを印加している。
図22は、図20に示した蓄積電圧Vm0の波形と図21に示した蓄積電圧Vm1の波形とを拡大し、両者を比較して示したものである。図19の回路では、第1および第2のダイオード素子PD1,PD2にカップリング容量Cmが生じている。図20および図21において、蓄積電圧Vm0,Vm1の波形がハイレベルとローレベルとからなる単純な矩形波状のように見えているが、実際には、カップリング容量Cmによる矩形波に、図11(A),(B)に示したような充放電波形が重畳されている。また、その重畳されている充放電波形は、図11(A),(B)で説明した場合と同様に、近接物体からの反射光Lonが無い場合の波形となっている。図22から分かるように、図20の駆動例による蓄積電圧Vm0の波形では、図11(B)に示した場合と同様に、充電動作と放電動作とを繰り返したときに蓄積ノードで充電がなされ、電圧が徐々に上がってしまっている。これに対して、図21のオーバドライブ駆動した場合による蓄積電圧Vm1の波形では、図11(A)に示した理想的な充放電波形に近い電圧が重畳されることとなり、電圧値が安定している。
このように本実施の形態に係る入力機能付き表示装置によれば、2つのダイオード素子PD1,PD2のオン・オフ状態を制御する場合に、ダイオード素子の応答特性の違いを抑えるような適切なゲート電圧を印加する。これにより、2つのダイオード素子PD1,PD2の応答特性の違いを抑え、安定した検出動作を行うことができる。
[アプリケーションプログラムの実行例]
次に、図23〜図26を参照して、上述した近接物体の検出処理によって検出された物体の位置情報等を利用した、アプリケーションプログラム実行部11によるアプリケーションプログラム実行例について、いくつか説明する。
図23(A)に示した第1の例は、I/Oディスプレイパネル20の表面を指先61で触れて、その触れた個所の軌跡を描画ライン611として画面に表示させるようにした例である。
図23(B)に示した第2の例は、手の形を用いたジェスチャ認識のものである。具体的には、I/Oディスプレイパネル20に触れた(または近接した)手62の形状を認識して、その認識した手の形を画像として表示させ、その表示オブジェクトの移動621で、何らかの処理を行うようにしたものである。
図24に示した第3の例は、閉じた状態の手63Aから、開いた状態の手63Bに変化させて、それぞれの状態の手の接触または近接をI/Oディスプレイパネル20で画像認識させて、その画像認識に基づいた処理を実行させるようにしたものである。これらの認識に基づいて処理を行うことで、例えばズームインなどの指示を行うことができる。また、このような指示ができることで、例えばI/Oディスプレイパネル20をパーソナルコンピュータ装置に接続して、そのコンピュータ装置上でコマンドを切り替えている操作などを、これらの画像認識で、より自然な形で入力することができる。
図25に示した第4の例は、I/Oディスプレイパネル20を2台用意して、2台のI/Oディスプレイパネル20を何らかの伝送手段で接続するようにしたものである。このような構成で、一方のI/Oディスプレイパネル20において接触または近接を検出した画像を、他方のI/Oディスプレイパネル20に伝送して表示させて、両ディスプレイパネルを操作するユーザ間でコミュニケーションをとるようにしてもよい。例えば図25に示したように、一方のI/Oディスプレイパネル20で画像認識した手65の手形の画像を送信して、他方のI/Oディスプレイパネル20に同一の手形642を表示させる処理が可能になる。また例えば、他方のI/Oディスプレイパネル20を手64で触れて表示された軌跡641を、一方のI/Oディスプレイパネル20に送って表示させる等の処理が可能になる。このようにして、描画している状態を動画で伝達し、手書きの文字や図形などを相手に送ることで、新しいコミュニケーションツールとなる可能性がある。このような例としては、例えば、I/Oディスプレイパネル20を携帯電話端末の表示パネルに適用すること等が想定される。なお、図25ではI/Oディスプレイパネル20を2台用意した例を示したが、3台以上のI/Oディスプレイパネル20を伝送手段で接続して同様の処理を行うことも可能である。
また、図26の第5の例に示したように、筆66を使用してI/Oディスプレイパネル20の表面で文字を書くように触れさせて、その筆66が触れた個所をI/Oディスプレイパネル20に画像661として表示させることで、毛筆による手書きの入力が可能になる。この場合には、毛筆の細かいタッチまで認識して実現することが可能である。従来の手書き認識の場合には、例えば一部のデジタイザにおいて、特殊なペンの傾きを電界検出で実現していたが、本例では、本物の毛筆の接触面そのものを検知することにより、より現実的な感覚で情報入力を行える。
<モジュールおよび適用例>
次に、図27〜図31を参照して、以上で説明した入力機能付き表示装置の適用例について説明する。この表示装置は、外部から入力された映像信号あるいは内部で生成した映像信号を、画像あるいは映像として表示するあらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。例えば以下で説明するようなテレビジョン装置,デジタルカメラ,ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等の携帯端末装置あるいはビデオカメラなどの電子機器に適用することが可能である。
(適用例1)
図27は、電子機器の第1の例としてのテレビジョン装置の外観を表したものである。このテレビジョン装置は、例えば、フロントパネル511およびフィルターガラス512を含む映像表示画面部510を有している。このようなテレビジョン装置における映像表示画面部510に、上述の入力機能付き表示装置を適用することが可能である。
(適用例2)
図28(A),(B)は、電子機器の第2の例としてのデジタルカメラの外観を表したものである。このデジタルカメラは、例えば、フラッシュ用の発光部521、表示部522、メニュースイッチ523およびシャッターボタン524を有している。このようなデジタルカメラにおける表示部522に、上述の入力機能付き表示装置を適用することが可能である。
(適用例3)
図29は、電子機器の第3の例としてのノート型パーソナルコンピュータの外観を表したものである。このノート型パーソナルコンピュータは、例えば、本体531,文字等の入力操作のためのキーボード532および画像を表示する表示部533を有している。このようなノート型パーソナルコンピュータにおける表示部533に、上述の入力機能付き表示装置を適用することが可能である。
(適用例4)
図30は、電子機器の第4の例としてのビデオカメラの外観を表したものである。このビデオカメラは、例えば、本体部541,この本体部541の前方側面に設けられた被写体撮影用のレンズ542,撮影時のスタート/ストップスイッチ543および表示部544を有している。このようなビデオカメラにおける表示部544に、上述の入力機能付き表示装置を適用することが可能である。
(適用例5)
図31(A)〜(G)は、電子機器の第5の例としての携帯電話機の外観を表したものである。この携帯電話機は、例えば、上側筐体710と下側筐体720とを連結部(ヒンジ部)730で連結したものであり、ディスプレイ740,サブディスプレイ750,ピクチャーライト760およびカメラ770を有している。このような携帯電話機におけるディスプレイ740またはサブディスプレイ750に、上述の入力機能付き表示装置を適用することが可能である。
<他の実施の形態>
本発明は、上記実施の形態、およびその適用例に限定されず種々の変形実施が可能である。
例えば、上記実施の形態等では、バックライト15を備えた液晶パネルからなるI/Oディスプレイパネル20の場合で説明したが、表示用のバックライトが検出用照明を兼ねてもよいし、検出専用の照明を設けてもよい。また、検出用照明に設ける場合には、可視光領域以外の波長領域の光(例えば、赤外光)を用いるのがより好ましい。
また、上記実施の形態等では、バックライト15における1回のON期間またはOFF期間において、1ライン分のセンサ素子33に対してリセット動作あるいは読み出し動作を行う場合(高周波のバックライトの明滅動作を行う場合)について説明したが、この場合には限られない。すなわち、例えば、バックライト15における1回のON期間またはOFF期間において、複数ライン分のセンサ素子33に対してリセット動作あるいは読み出し動作を行う(低周波のバックライトの明滅動作を行う)ようにしてもよい。
さらに、上記実施の形態等では、複数の表示画素31RGBと複数のセンサ素子33とを含む表示パネル(I/Oディスプレイパネル20)を有する入力機能付き表示装置について説明したが、本発明は表示装置以外にも適用可能である。例えば表示機能のない単なるセンサ装置としても適用可能である。この場合、例えばI/Oディスプレイパネル20に代えて、表示画素31RGBを設けずに複数のセンサ素子33のみを1つの面内にマトリクス状に配置することにより構成されたセンサパネルを備えるようにすれば良い。
α…オン動作領域、β1…第1のオフ動作領域、β2…第2のオフ動作領域、11…アプリケーションプログラム実行部、12…表示ドライブ回路、13…受光ドライブ回路、13A…フレームメモリ、14…画像処理部、15…バックライト、20…I/Oディスプレイパネル、21…表示エリア(センサエリア)、22…表示用Hドライバ、23…表示用Vドライバ、24…センサ用Vドライバ、25…センサ読み出し用Hドライバ、31…画素、31R,31G,31B,31RGB…表示画素、32…配線部、33…センサ素子(撮像画素)、41…読み出し線、510…映像表示画面部、511…フロントパネル、512…フィルターガラス、521…発光部、522…表示部、523…メニュースイッチ、524…シャッターボタン、531…本体、532…キーボード、533…表示部、541…本体部、542…レンズ、543…スタート/ストップスイッチ、544…表示部、710…上部筐体、720…下部筐体、730…連結部、740…ディスプレイ、750…サブディスプレイ、760…ピクチャーライト、770…カメラ、61…指先、611…描画ライン、62…手、621…オブジェクトの移動(手のひらツール)、63A,63B,64,65…手、641…軌跡、642…手形、66…筆、661…画像、Reset…リセット信号線、Read…リード信号線、PD1…第1のダイオード素子、PD2…第2のダイオード素子、Tr1…第1のトランジスタ、Tr2…第2のトランジスタ、Tr3…第3のトランジスタ、C1…コンデンサ、P1…接続点(蓄積ノード)、VDD…電源(電源ライン、電源電圧)、Vrst…リセット電圧(リセット電圧ライン)、V(Reset)…リセット信号電圧、V(Read)…リード信号電圧、VP1…接続点P1の電位(蓄積電位)、V41…読み出し電圧、Vp1,Vp2…アノード電圧、Vn1,Vn2…カソード電圧、Vg1(off),Vg2(off)…オフ時のゲート電圧、Vg1(on),Vg2(on)…オン時のゲート電圧、Vg1(od),Vg2(od)…オーバドライブ駆動時のゲート電圧、I11…電流(チャージ電流)、I12…電流(ディスチャージ電流)、L0…外光(環境光)、Lon…反射光(バックライトON時の反射光)、f…物体(指)、ob1…物体(ペン)。

Claims (9)

  1. 1または複数のセンサ素子と、
    前記センサ素子を駆動するセンサ駆動手段と
    を備え、
    前記センサ素子は、
    アノード電極、カソード電極およびゲート電極を含む第1のダイオード素子と、
    アノード電極、カソード電極およびゲート電極を含み、自身の前記カソード電極が前記第1のダイオード素子のアノード電極に接続されることにより前記第1のダイオード素子に対して直列接続された第2のダイオード素子と
    を有し、
    前記センサ駆動手段は、
    前記第1のダイオード素子については、カソード電圧を固定電圧にした状態でゲート電圧を変化させることによりオン・オフ状態を制御し、前記第2のダイオード素子については、アノード電圧を固定電圧にした状態でゲート電圧を変化させることによりオン・オフ状態を制御するようになされ、
    前記第2のダイオード素子のアノード電圧をVp2、オン時のゲート電圧をVg2(on)、オフ時のゲート電圧をVg2(off)としたとき、以下の条件(1)を満たすような電位関係で前記第2のダイオード素子を駆動し、
    かつ、前記第2のダイオード素子をオフ状態からオン状態へと移行させる際に、以下の条件(1A)を満たすような電位関係となるゲート電圧Vg2(od)をゲート電極に一時的に印加して前記第2のダイオード素子のオーバドライブ駆動を行う
    ようになされているセンサ装置。
    Vg2(off)<Vp2<Vg2(on) ……(1)
    Vg2(on)<Vg2(od) ……(1A)
  2. さらに、前記第1のダイオード素子のカソード電圧をVn1、オン時のゲート電圧をVg1(on)、オフ時のゲート電圧をVg1(off)としたとき、以下の条件(2)を満たすような電位関係で前記第1のダイオード素子を駆動し、
    かつ、前記第1のダイオード素子をオフ状態からオン状態へと移行させる際に、以下の条件(2A)を満たすような電位関係となるゲート電圧Vg1(od)をゲート電極に一時的に印加して前記第1のダイオード素子のオーバドライブ駆動を行う
    ようになされている請求項1に記載のセンサ装置。
    Vg1(on)<Vn1<Vg1(off) ……(2)
    Vg1(od)<Vg1(on) ……(2A)
  3. 前記センサ素子は、前記第1のダイオード素子と前記第2のダイオード素子との接続部分に接続された容量素子をさらに有し、
    前記第1のダイオード素子は、入射光量に応じた充電電荷を発生するものであり、
    前記第2のダイオード素子は、入射光量に応じた放電電荷を発生するものであり、
    前記センサ駆動手段は、前記第1のダイオード素子で発生した充電電荷が、前記第1のダイオード素子がオン状態となると共に前記第2のダイオード素子がオフ状態になることにより前記容量素子へ蓄積される一方、前記第2のダイオード素子で発生した放電電荷が、前記第2のダイオード素子がオン状態となると共に前記第1のダイオード素子がオフ状態になることにより前記容量素子から放出されるように、前記第1のダイオード素子と第2のダイオード素子とを個別にオン・オフ制御する
    ようになされている請求項1または2に記載のセンサ装置。
  4. 前記第1のダイオード素子および前記第2のダイオード素子のオン・オフ状態に同期して点灯・消灯状態が制御され、前記センサ素子に近接する近接物体に対して検出用の照射光を発する照射光源と、
    前記センサ素子から得られる検出信号に基づいて、前記近接物体の位置、形状または大きさの少なくとも1つを含む物体情報を取得する信号処理手段と
    をさらに備え、
    前記センサ駆動手段は、前記照射光源から照射光が照射されているときに、この照射光による反射光と外光との合算光量に応じて前記容量素子に充電電荷が蓄積されると共に、前記照射光源から照射光が照射されていないときに、外光の光量に応じて前記容量素子から放電電荷が放出されるように前記第1のダイオード素子および前記第2のダイオード素子のオン・オフ状態を制御する
    ようになされている請求項3に記載のセンサ装置。
  5. 前記第1のダイオード素子と前記第2のダイオード素子はそれぞれ、アノード電極に接続されたp型半導体領域と、カソード電極に接続されたn型半導体領域と、前記p型半導体領域と前記n型半導体領域との間に形成された真性半導体領域とを有するPIN型のフォトダイオードである
    請求項1または2に記載のセンサ装置。
  6. アノード電極、カソード電極およびゲート電極を含む第1のダイオード素子と、アノード電極、カソード電極およびゲート電極を含み、自身の前記カソード電極が前記第1のダイオード素子のアノード電極に接続されることにより前記第1のダイオード素子に対して直列接続された第2のダイオード素子とを有する1または複数のセンサ素子を駆動する際に、
    前記第1のダイオード素子については、カソード電圧を固定電圧にした状態でゲート電圧を変化させることによりオン・オフ状態を制御し、前記第2のダイオード素子については、アノード電圧を固定電圧にした状態でゲート電圧を変化させることによりオン・オフ状態を制御し、
    前記第2のダイオード素子のアノード電圧をVp2、オン時のゲート電圧をVg2(on)、オフ時のゲート電圧をVg2(off)としたとき、以下の条件(1)を満たすような電位関係で前記第2のダイオード素子を駆動し、
    前記第2のダイオード素子をオフ状態からオン状態へと移行させる際に、以下の条件(1A)を満たすような電位関係となるゲート電圧Vg2(od)をゲート電極に一時的に印加して前記第2のダイオード素子のオーバドライブ駆動を行う
    ようにしたセンサ素子の駆動方法。
    Vg2(off)<Vp2<Vg2(on) ……(1)
    Vg2(on)<Vg2(od) ……(1A)
  7. さらに、前記第1のダイオード素子のカソード電圧をVn1、オン時のゲート電圧をVg1(on)、オフ時のゲート電圧をVg1(off)としたとき、以下の条件(2)を満たすような電位関係で前記第1のダイオード素子を駆動し、
    かつ、前記第1のダイオード素子をオフ状態からオン状態へと移行させる際に、以下の条件(2A)を満たすような電位関係となるゲート電圧Vg1(od)をゲート電極に一時的に印加して前記第1のダイオード素子のオーバドライブ駆動を行う
    ようにした請求項6に記載のセンサ素子の駆動方法。
    Vg1(on)<Vn1<Vg1(off) ……(2)
    Vg1(od)<Vg1(on) ……(2A)
  8. 複数の表示画素と複数のセンサ素子とが配置された表示パネルと、
    前記表示画素を駆動する表示駆動手段と、
    前記センサ素子を駆動するセンサ駆動手段と
    を備え、
    前記複数のセンサ素子はそれぞれ、
    アノード電極、カソード電極およびゲート電極を含む第1のダイオード素子と、
    アノード電極、カソード電極およびゲート電極を含み、自身の前記カソード電極が前記第1のダイオード素子のアノード電極に接続されることにより前記第1のダイオード素子に対して直列接続された第2のダイオード素子と
    を有し、
    前記センサ駆動手段は、
    前記第1のダイオード素子については、カソード電圧を固定電圧にした状態でゲート電圧を変化させることによりオン・オフ状態を制御し、前記第2のダイオード素子については、アノード電圧を固定電圧にした状態でゲート電圧を変化させることによりオン・オフ状態を制御するようになされ、
    前記第2のダイオード素子のアノード電圧をVp2、オン時のゲート電圧をVg2(on)、オフ時のゲート電圧をVg2(off)としたとき、以下の条件(1)を満たすような電位関係で前記第2のダイオード素子を駆動し、
    かつ、前記第2のダイオード素子をオフ状態からオン状態へと移行させる際に、以下の条件(1A)を満たすような電位関係となるゲート電圧Vg2(od)をゲート電極に一時的に印加して前記第2のダイオード素子のオーバドライブ駆動を行う
    ようになされている入力機能付き表示装置。
    Vg2(off)<Vp2<Vg2(on) ……(1)
    Vg2(on)<Vg2(od) ……(1A)
  9. 請求項8に記載の入力機能付き表示装置を備えた電子機器。
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