JP5245162B2 - ジルコニウム担持ゼオライト触媒を用いたエタノールからの炭素数3以上のオレフィン類の製造方法 - Google Patents

ジルコニウム担持ゼオライト触媒を用いたエタノールからの炭素数3以上のオレフィン類の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、エタノールを触媒変換して炭素数3以上のオレフィン類、特にプロピレンを製造する方法に関するものである。
現在、産業界で利用されている化学製品の殆どは石油から調製されているが、最近石油資源の枯渇が懸念されており、原油価格も一時期の高騰から落ち着きを見せたとはいえ、まだ高騰の可能性を残している。更に石油など化石資源の燃焼は地球温暖化につながる二酸化炭素を放出するという問題もある。
そのため、石油に代わる資源として、再生可能でありかつカーボンニュートラルなバイオマスに注目が集まっている。エタノールは糖類の発酵などによって得られる、主要なバイオマス資源の一つであるが、芋やトウモロコシ、サトウキビなどを原料とする場合、食料としての利用と競合するので、木材や古紙など、非食用資源からのエタノール製造が求められている。
また、ここで得られるバイオエタノールは製造過程で水分が入ることが多く、膜を用いた濾過などの手法を用いても完全に水分を除去することは難しく、また蒸留などの手法を用いると加熱に莫大なエネルギーを必要とし、効率が悪い。そのため、バイオエタノールは水を含有したまま利用することが望ましく、含水条件下でも利用できる技術の開発が望まれている。
エタノールを触媒により変換することによって炭化水素類を製造する手法は幾つかの報告例があるが、BTX(ベンゼン、トルエン、キシレン類)化合物が主な生成物である(非特許文献1)。
また、オレフィン類を製造する報告例としては、以下のような例がある。
(1)非特許文献2:エタノール転化率28%、プロピレン選択率35%(200℃)
(2)非特許文献3:プロピレン選択率18%(1時間後)、19%(2時間後)、14%(10時間後)、8%(15時間後)(450℃、含水エタノール使用)
(3)非特許文献4:エタノール転化率100%、プロピレン選択率10%(1時間後)、24%(10時間後)、13%(15時間後)(385℃)
炭素原子を3個以上有するオレフィン類(以下、「C3+オレフィン類」ともいう)は、燃料としてのみならずケミカルスとしても非常に重要であるが、エタノールを単純に脱水して得られるエチレンとは異なり、2量化や分解の過程を経由して得られるので、高選択率で得ることは難しい。
本発明者は先に、低ケイバン比のH−ZSM−5型ゼオライトが高選択率でBTX類を生成する一方、高ケイバン比のH−ZSM−5型ゼオライトや他種のゼオライトではエチレンを選択的に生成することを見出し、更に低ケイバン比のH−ZSM−5型ゼオライトにガリウムや貴金属類を担持した触媒を用いることによりBTXの選択率を高められること、クロムや鉄を担持した触媒を用いることによってC3+オレフィン類の選択率を高められることを見出している(非特許文献5)。
さらに、本発明者は、低ケイバン比のH−ZSM−5型ゼオライトに鉄を担持した触媒は、エチレンの選択率は経時的に増加するものの、C3+オレフィン類特にプロピレンの選択率が徐々にではあるが経時的に低下してしまうこと、および、失活した触媒の再生が容易でないことを見出している(非特許文献6)。
しかし、鉄とリンを担持することによって、C3+オレフィン類やプロピレンの選択率が向上し、選択率の経時的低下も小さくなることや、焼成処理によって、再び元の活性が復活できることなどが本発明者によって見出されている(特許文献1、非特許文献7)。
特願2008−175214
S. K. Saha, S. Sivasanker, Catal. Lett., 15, 413-418 (1992). Ph. de Werbier d’Antigneul, J. Chami, C. Berrier, M. Blanchard, P. Canesson, Catal. Lett., 1, 169-176 (1988). A. T. Aguayo, A. G. Gayubo, A. M. Tarrio, A. Atutxa, J. Bilbao, J. Chem. Tech. Biotech., 77, 211-216 (2002). C. W. Ingram, R. J. Lancashire, Catal. Lett., 31, 395-403 (1995). M. Inaba, K. Muata, M. Saito, I. Takahara, Reac. Kinet. Catal. Lett., 88(1), 135-142 (2006). M. Inaba, K. Muata, M. Saito, I. Takahara, Green Chem., 9, 638-646 (2007). 日本エネルギー学会第3回バイオマス科学会議発表論文集(2008年1月) 第80−81頁
本発明は、比較的穏和な反応条件で、炭素数3以上のオレフィン類、特にプロピレンを高選択率で製造することができる、エタノールからの炭素数3以上のオレフィン類、特にプロピレンの工業的に極めて有利な製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、この出願によれば、以下の発明が提供される。
〈1〉触媒の存在下でエタノールから炭素数3以上のオレフィン類を製造する方法において、触媒として、ジルコニウム及びゼオライトを含有する触媒を用いたことを特徴とする炭素数3以上のオレフィン類の製造方法。
〈2〉炭素数3以上のオレフィン類がプロピレンであることを特徴とする〈1〉に記載の製造方法。
〈3〉ゼオライトが低ケイバン比のH−ZSM−5型ゼオライトであることを特徴とする〈1〉または〈2〉に記載の製造方法。
〈4〉エタノールが水を含むものであることを特徴とする〈1〉〜〈3〉のいずれかに記載の製造方法。
本発明方法によれば、エタノールの触媒変換により、高められた転化率と選択率で炭素数3以上のオレフィン類、特にプロピレンを合成することができる。
本発明の触媒の存在下でエタノールから炭素数3以上のオレフィン類、特にプロピレンを製造する方法は、触媒として、ジルコニウム及びゼオライトを含有する触媒を用いたことを特徴とする。
触媒担体となるゼオライトとは、通常のゼオライトの他にその類縁体も包含される。このようなゼオライトしては、たとえばZSM−5型、Beta型、Mordenite型、USY型、Ferrierite型などが挙げられる。そのシリカ/アルミナ比としては5〜3000の範囲、好ましくは5〜100の範囲のものである。
この触媒担体は、上記ゼオライトをマッフル炉中で焼成して得る。焼成温度は、300〜800℃、好ましくは500〜600℃、焼成時間は3〜10時間、好ましくは5〜6時間行うのが望ましい。昇温速度は100〜500℃/時、好ましくは200℃〜300℃/時である。
本発明においては、目的生成物の選択率の向上を目的として、ゼオライト担体にジルコニウムを担持させる方法が有効である。
上記ゼオライト類縁体担体に担持されるジルコニウムとしては、ジルコニウム金属単体及びジルコニウムを含む化合物のいずれも使用可能であるが、アセチルアセトナトジルコニウム(IV)((CHCOCHCOCHZr)、ジルコニウム(IV)n−ブトキシド(Zr(OC)、ジルコニウム(IV)t−ブトキシド(Zr(OC)、ジルコニウム(IV)n−プロポキシド(Zr(OC)、ジルコニウム(IV)エトキシド(Zr(OC)、硫酸ジルコニウム(IV)4水和物(Zr(SO・4HO)、炭酸ジルコニウム(IV)n水和物(Zr(CO・nHO)、酸化ジルコニウム(IV)ジクロリドn水和物(ZrClO・nHO)、硝酸ジルコニル2水和物(ZrO(NO・2HO)、酸化ジルコニウム(IV)(ZrO)などを例示することができる。中でも硝酸ジルコニル2水和物を使うことが望ましい。
本発明に用いるジルコニウム担持ゼオライト類縁体を調製するには、上記したジルコニウム成分を活性物質としてゼオライト類縁体担体に担持させることにより行う。その担持方法としては、定法が用いられ、含浸法、混ねい法、沈殿法、物理混合法、インシピエントウェットネス法などが挙げられる。担体に対し、ジルコニウム担持量は0.1〜100重量%、好ましくは0.5〜50重量%である。
これら触媒前駆体は、一晩担持後、120℃のオーブン中で乾燥し、空気中にて焼成を行う。焼成温度は300〜1000℃、好ましくは500〜900℃、焼成時間は1〜10時間、好ましくは3〜5時間行うのが望ましい。昇温速度は100〜500℃/時、好ましくは200〜300℃/時である。焼成は、マッフル炉などの炉を空気雰囲気で用いる方法、セラミックス製の焼成管中、空気流通下で焼成を行う方法などがあげられる。この場合の空気の流速は調製する触媒の性質にはあまり影響しないため、特に限定しない。
このようにして得た触媒を反応管の中央付近に充填して触媒層を形成する。触媒の重量は0.01〜10gの範囲、好ましくは0.1〜1gである。また反応管の材質は石英製、耐熱ガラス製、ステンレス製、セラミックス製などいずれも可能であるが、好ましくは石英製である。反応管の内径は1〜100mm、好ましくは5〜20mmである。この場合、触媒層の下流側に石英ウールを充填して反応中に触媒が移動しないようにするのが望ましい。触媒層の上流側には石英ウールは充填してもしなくても構わない。
反応前にガス流通下で触媒の前処理を行うことができる。流通させるガスは、空気や酸素などの酸化性ガス、水素などの還元性ガス、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガスのいずれも可能である。ガスの流速は特に限定しない。前処理温度は300〜1000℃、好ましくは500〜900℃、前処理時間は30分〜10時間、好ましくは1〜3時間行うのが望ましい。昇温速度は100〜500℃/時、好ましくは200〜300℃/時である。
本発明において用いられる変換の対象となる反応原料はエタノールであり、共存ガスは用いなくても反応は可能である。しかし通常では、加熱によって気化したエタノールと共存ガスとの混合ガスが用いられる。共存ガスとしては、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガスが望ましい。原料ガスの流速は毎分1〜500ml、好ましくは毎分5〜100mlである。
本発明において、反応温度は特に限定されないが、200〜800℃の範囲、好ましくは300〜500℃である。反応温度が高すぎるとカーボン析出、担持金属の焼結、担体ゼオライト類縁体の脱アルミ化などによる失活が迅速に起こるようになる。またエネルギー消費が高くなり、ひいてはコスト高へとつながってしまう。一方、反応温度が低すぎると十分な変換率が得られない。
反応装置内の圧力は0.01〜2MPa、好ましくは0.05〜0.5MPaである。
生成ガスはガスクロマトグラフによって検出した。
ガスクロマトグラフでは予め標準化合物の測定を行うことによりファクター値を求めておき、
(検出されたピーク面積)×(ファクター値)
より検出ガス中のそれぞれの化合物のモル濃度が求められた。
エタノール変換率や生成物の選択率、収率は、分子数ではなく炭素原子数を基準として計算し、以下のような式で求めた。
・エタノール変換率(%)=Σ(検出物のモル濃度×検出物1分子あたりの炭素原子数)(残存エタノールを除く)/Σ(検出物のモル濃度×検出物1分子あたりの炭素原子数)(残存エタノールを含む全検出物)×100
・生成物の選択率(%)=(生成物のモル濃度×生成物1分子あたりの炭素原子数)/Σ(検出物のモル濃度×検出物1分子あたりの炭素原子数)(残存エタノールを除く)×100
・生成物の収率(%)= エタノール変換率(%)× 生成物の選択率(%)/100
次に、本発明を実施例および比較例によって更に詳細に説明する。
なお、エタノール変換率や生成物の選択率および収率は、[0026]の方法にしたがって算出した。
(実施例1)
0.05919gの硝酸ジルコニル2水和物をイオン交換水に溶解させ、この中にH−ZSM−5型ゼオライト担体(商品名:CBV3024E、Zeolyst社製、シリカ/アルミナ比:30)2gを入れて含浸させ、一晩放置した。ゼオライト担体は含浸前に空気存在下で焼成を行っておいた。焼成温度は500℃、焼成時間は6時間とした。含浸後、一晩放置した後、120℃のオーブン中で乾燥し、前駆体を得た。この前駆体をセラミックス製の焼成管中、空気流通下で焼成を行った。焼成温度は700℃、焼成時間は3時間とした。これにより、ジルコニウムが1重量%含まれるジルコニウム担持H−ZSM−5型ゼオライト触媒が調製された。
調製した触媒は、プレスして錠剤とした後、乳鉢などで磨り潰して顆粒状とし、篩を用いて直径0.5〜2mmのものを選別して用いた。
こうして得た触媒0.15gを内径9mmの石英製反応管中央に充填した。この場合、触媒層の下流側に石英ウールを充填して反応中に触媒が移動しないようにした。上流側にも少量だけ石英ウールを充填した。
反応の前処理として、反応管に空気を流し、500℃で1時間の焼成を行った。その後で原料ガスに切り替えた。
原料ガスは加熱によって気化したエタノール/窒素の混合ガスを用いた。ここではエタノールは水分を含有しない無水エタノールを用いた。エタノールはポンプによって供給し、気化した後に窒素と混合した。エタノールと窒素のモル比は38.6:61.4となった。窒素のみの流速は60cm/分とした。
活性の測定方法は、450℃で反応を行い、1時間毎にサンプリングを行い、生成ガスの組成をガスクロマトグラフで分析する方法を用いた。
この触媒と反応条件で得られた、エタノール変換率、プロピレン選択率、C3+オレフィン類選択率、プロピレン収率、C3+オレフィン類収率、プロピレン/パラフィン類の選択率比、プロピレン/芳香族類の選択率比を表1の実施例1に示す。1回目のサンプリングの結果と、反応開始7時間後の8回目のサンプリングの結果(表の括弧内)を示す。
エタノール変換率は99.8%から96.1%へと経時的に低下し、プロピレン選択率(13.2→6.5%)、C3+オレフィン類選択率(27.4→16.6%)、プロピレン収率(13.2→6.2%)、C3+オレフィン類収率(27.3→15.9%)、プロピレン/パラフィン類の選択率比(0.86→0.70)、プロピレン/芳香族類の選択率比(0.39→0.22)も同様に低下した。
(実施例2)
実施例1では、原料ガスに含まれるエタノールは水分を含有しないエタノールを反応に用いたが、実施例2では水分を含有するバイオエタノールを用いた。ここではバイオエタノールのモデルとして、アルコール濃度50%のウオッカ(SUNTORY VODKA, PROOF100)と市販の無水エタノールを1:3の体積比で混合したものを用いた。計算上、エタノール含有率は87.5%となる。この含水エタノールを加熱によって気化した後に窒素と混合して、原料ガスを得た。ここでも窒素のみの流速は60cm/分とした。
触媒は実施例1と同様のものを用い、エタノールの種類を除く、前処理、反応などの条件も実施例1と同様にした。
この触媒と反応条件で得られた、エタノール変換率、プロピレン選択率、C3+オレフィン類選択率、プロピレン収率、C3+オレフィン類収率、プロピレン/パラフィン類の選択率比、プロピレン/芳香族類の選択率比を表1の実施例2に示す。エタノール変換率(97.9→80.9%)プロピレン選択率(13.2→9.4%)、C3+オレフィン類選択率(24.2→21.0%)、プロピレン収率(12.9→7.6%)、C3+オレフィン類収率(23.7→17.0%)、プロピレン/パラフィン類の選択率比(0.98→0.86)、プロピレン/芳香族類の選択率比(0.43→1.87)という結果となった。プロピレン/芳香族類の選択率比が経時的に増加した他は、実施例1と同様に経時的に低下した。
実施例1と比べてエタノール変換率が低くなり、かつ大幅な経時的低下が見られた。一方、プロピレンやC3+オレフィン類の初期選択率および収率は低くなったが、反応開始7時間後はいずれも実施例1よりも高くなった。プロピレン/パラフィン類の選択率比やプロピレン/芳香族類の選択率比は反応初期も7時間後も実施例1よりも高い値を示した。
(実施例3)
0.1196gの硝酸ジルコニル2水和物をイオン交換水に溶解させ、この中にH−ZSM−5型ゼオライト担体(商品名:CBV3024E、Zeolyst社製、シリカ/アルミナ比:30)2gを入れて含浸させ、一晩放置した。ゼオライト担体は含浸前に空気存在下で焼成を行っておいた。焼成温度は500℃、焼成時間は6時間とした。含浸後、一晩放置した後、120℃のオーブン中で乾燥し、前駆体を得た。この前駆体をセラミックス製の焼成管中、空気流通下で焼成を行った。焼成温度は700℃、焼成時間は3時間とした。これにより、ジルコニウムが2重量%含まれるジルコニウム担持H−ZSM−5型ゼオライト触媒が調製された。
触媒の前処理、エタノール反応などの条件は、実施例1と同様にした。ここではエタノールに無水エタノールを用いた。
この触媒と反応条件で得られた、エタノール変換率、プロピレン選択率、C3+オレフィン類選択率、プロピレン収率、C3+オレフィン類収率、プロピレン/パラフィン類の選択率比、プロピレン/芳香族類の選択率比を表1の実施例3に示す。エタノール変換率(99.5→99.5%)プロピレン選択率(13.7→5.6%)、C3+オレフィン類選択率(27.0→15.2%)、プロピレン収率(13.6→5.6%)、C3+オレフィン類収率(26.9→15.1%)、プロピレン/パラフィン類の選択率比(0.88→0.70)、プロピレン/芳香族類の選択率比(0.43→0.17)という結果となった。ジルコニウム1重量%担持触媒を用いた実施例1の場合と比べ、近い値が得られた。
(実施例4)
実施例3では、原料ガスに含まれるエタノールは水分を含有しないエタノールを反応に用いたが、実施例4では水分を含有するバイオエタノールを用いた。ここではバイオエタノールのモデルとして、アルコール濃度50%のウオッカ(SUNTORY VODKA, PROOF100)と市販の無水エタノールを1:3の体積比で混合したものを用いた。計算上、エタノール含有率は87.5%となる。この含水エタノールを加熱によって気化した後に窒素と混合して、原料ガスを得た。ここでも窒素のみの流速は60cm/分とした。
触媒は実施例3と同様のものを用い、前処理、反応などの条件は実施例2と同様にした。
この触媒と反応条件で得られた、エタノール変換率、プロピレン選択率、C3+オレフィン類選択率、プロピレン収率、C3+オレフィン類収率、プロピレン/パラフィン類の選択率比、プロピレン/芳香族類の選択率比を表1の実施例4に示す。エタノール変換率(99.9→98.4%)プロピレン選択率(14.2→7.9%)、C3+オレフィン類選択率(27.5→18.7%)、プロピレン収率(14.1→7.8%)、C3+オレフィン類収率(27.5→18.4%)、プロピレン/パラフィン類の選択率比(0.89→0.78)、プロピレン/芳香族類の選択率比(0.72→1.80)という結果となった。ジルコニウム1重量%担持触媒でバイオエタノールを用いた実施例2の場合と比べ、全体的にプロピレンやC3+オレフィン類の選択率や収率は高くなった。プロピレン/パラフィン類の選択率比は少し低くなったが、プロピレン/芳香族類の選択率比は初期は実施例2より高くなったものの、7時間後は少し低くなった。
同じ触媒で無水エタノールを用いた実施例3の場合と比べ、プロピレンやC3+オレフィン類の選択率や収率、プロピレン/パラフィン類の選択率比、プロピレン/芳香族類の選択率比のいずれも高くなり、エタノール中の水分の存在が触媒活性を向上させていることが分かる。
(実施例5)
0.3084gの硝酸ジルコニル2水和物をイオン交換水に溶解させ、この中にH−ZSM−5型ゼオライト担体(商品名:CBV3024E、Zeolyst社製、シリカ/アルミナ比:30)2gを入れて含浸させ、一晩放置した。ゼオライト担体は含浸前に空気存在下で焼成を行っておいた。焼成温度は500℃、焼成時間は6時間とした。含浸後、一晩放置した後、120℃のオーブン中で乾燥し、前駆体を得た。この前駆体をセラミックス製の焼成管中、空気流通下で焼成を行った。焼成温度は700℃、焼成時間は3時間とした。これにより、ジルコニウムが5重量%含まれるジルコニウム担持H−ZSM−5型ゼオライト触媒が調製された。
触媒の前処理、エタノール反応などの条件は、実施例1および3と同様にした。ここではエタノールに無水エタノールを用いた。
この触媒と反応条件で得られた、エタノール変換率、プロピレン選択率、C3+オレフィン類選択率、プロピレン収率、C3+オレフィン類収率、プロピレン/パラフィン類の選択率比、プロピレン/芳香族類の選択率比を表1の実施例5に示す。エタノール変換率(99.1→90.3%)プロピレン選択率(9.0→5.1%)、C3+オレフィン類選択率(20.5→13.4%)、プロピレン収率(8.9→4.6%)、C3+オレフィン類収率(20.3→12.1%)、プロピレン/パラフィン類の選択率比(0.75→0.68)、プロピレン/芳香族類の選択率比(0.22→0.15)という結果となった。ジルコニウム1重量%担持の実施例1、ジルコニウム2重量%担持の実施例3の場合と比べ、殆どの値が小さくなった。
この結果より、無水エタノールの変換においては、ジルコニウムの過剰な担持は逆効果になると考えられる。
(実施例6)
実施例5では、原料ガスに含まれるエタノールは水分を含有しないエタノールを反応に用いたが、実施例6では水分を含有するバイオエタノールを用いた。ここではバイオエタノールのモデルとして、アルコール濃度50%のウオッカ(SUNTORY VODKA, PROOF100)と市販の無水エタノールを1:3の体積比で混合したものを用いた。計算上、エタノール含有率は87.5%となる。この含水エタノールを加熱によって気化した後に窒素と混合して、原料ガスを得た。ここでも窒素のみの流速は60cm/分とした。
触媒は実施例5と同様のものを用い、前処理、反応などの条件は実施例2および4と同様にした。
この触媒と反応条件で得られた、エタノール変換率、プロピレン選択率、C3+オレフィン類選択率、プロピレン収率、C3+オレフィン類収率、プロピレン/パラフィン類の選択率比、プロピレン/芳香族類の選択率比を表1の実施例6に示す。エタノール変換率(99.8→99.8%)プロピレン選択率(14.2→8.8%)、C3+オレフィン類選択率(28.8→21.7%)、プロピレン収率(14.2→8.8%)、C3+オレフィン類収率(28.7→21.7%)、プロピレン/パラフィン類の選択率比(0.91→0.77)、プロピレン/芳香族類の選択率比(0.63→1.71)という結果となった。ジルコニウム1重量%担持の実施例2、ジルコニウム2重量%担持の実施例4の場合と比べ、選択率や収率では僅かに高い数値を示した。選択率比においては、明確な差が見出せなかった。
同じ触媒で無水エタノールを用いた実施例5の場合と比べ、選択率、収率、選択率比の全ての面で上回る数値を示した。この結果から、ジルコニウム5重量%担持ではエタノール中の水分の存在が明らかに触媒活性を向上させていることが分かる。
(比較例1)
比較例として、金属を担持しない、H−ZSM−5型ゼオライト担体(商品名:CBV3024E、Zeolyst社製、シリカ/アルミナ比:30)のみを用いたエタノール変換反応も行った。ゼオライト担体は反応前に空気存在下で焼成を行った。焼成温度は500℃、焼成時間は6時間とした。ジルコニウム担持触媒と条件を揃えるため、再度、空気存在下で焼成を行った。焼成温度は700℃、焼成時間は3時間とした。
触媒の前処理、エタノール反応などの条件は、実施例1、3および5と同様にした。ここではエタノールに無水エタノールを用いた。
この触媒と反応条件で得られた、エタノール変換率、プロピレン選択率、C3+オレフィン類選択率、プロピレン収率、C3+オレフィン類収率、プロピレン/パラフィン類の選択率比、プロピレン/芳香族類の選択率比を表1の比較例1に示す。エタノール変換率(98.6→93.3%)プロピレン選択率(8.7→5.0%)、C3+オレフィン類選択率(22.1→12.9%)、プロピレン収率(8.6→4.7%)、C3+オレフィン類収率(21.8→12.0%)、プロピレン/パラフィン類の選択率比(0.75→0.74)、プロピレン/芳香族類の選択率比(0.53→0.58)という結果となった。ジルコニウム担持触媒と比べ、エタノール変換率が若干低くなった他、プロピレンやC3+オレフィン類の選択率および収率も低くなる傾向が見られた。プロピレン/パラフィン類の選択率比には明確な差は見出されなかったが、プロピレン/芳香族類の選択率比はジルコニウム担持触媒よりやや高くなった。
(比較例2)
比較例1では、原料ガスに含まれるエタノールは水分を含有しないエタノールを反応に用いたが、ここでは水分を含有するバイオエタノールを用いた。ここではバイオエタノールのモデルとして、アルコール濃度50%のウオッカ(SUNTORY VODKA, PROOF100)と市販の無水エタノールを1:3の体積比で混合したものを用いた。計算上、エタノール含有率は87.5%となる。この含水エタノールを加熱によって気化した後に窒素と混合して、原料ガスを得た。ここでも窒素のみの流速は60cm/分とした。
触媒は比較例1と同様のものを用い、前処理などの条件は実施例2,4,6と同様にした。
この触媒と反応条件で得られた、エタノール変換率、プロピレン選択率、C3+オレフィン類選択率、プロピレン収率、C3+オレフィン類収率、プロピレン/パラフィン類の選択率比、プロピレン/芳香族類の選択率比を表1の比較例2に示す。エタノール変換率(87.9→85.7%)プロピレン選択率(10.3→5.6%)、C3+オレフィン類選択率(24.3→14.9%)、プロピレン収率(9.1→4.8%)、C3+オレフィン類収率(21.4→12.8%)、プロピレン/パラフィン類の選択率比(0.77→0.74)、プロピレン/芳香族類の選択率比(0.84→1.77)という結果となった。同じ触媒で無水エタノールを用いた比較例1と比べてエタノール変換率が低くなったが、プロピレンやC3+オレフィン類の選択率では上回っていた。収率では大きな差は見られなかった。プロピレン/パラフィン類の選択率比でも大きな差はなかったが、プロピレン/芳香族類の選択率比は比較例1よりも大きくなった。
ジルコニウム担持触媒を用いた、実施例2,4,6と比較すると、プロピレンやC3+オレフィン類の選択率および収率は低くなった。プロピレン/パラフィン類の選択率比も低くなったが、プロピレン/芳香族類の選択率比は若干高くなった。
Figure 0005245162

Claims (3)

  1. 触媒の存在下でエタノールから炭素数3以上のオレフィン類を製造する方法において、触媒として、ジルコニウムのみを担持した、シリカ/アルミナ比が5〜100のH−ZSM−5型ゼオライトを用いることを特徴とする炭素数3以上のオレフィン類の製造方法。
  2. 炭素数3以上のオレフィン類がプロピレンであることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. エタノールが水を含むものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の製造方法。
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