JP4904076B2 - 含酸素化合物からのオレフィン類の製造方法 - Google Patents

含酸素化合物からのオレフィン類の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、含酸素化合物を原料として触媒と接触させオレフィン類を製造する方法に関し、詳しくは、ゼオライト触媒を用い、エタノールを原料として高い収率でオレフィン類を製造する方法、またプロピレンの収率を効率的に向上させることができる方法に関する。
エチレン、プロピレン等の軽質オレフィン類は、化学工業の基礎原料として広く使われている。その製造方法としては、ナフサ等の飽和炭化水素の熱分解、あるいは重質炭化水素の接触分解が主に実施されている。一方、メタン等の天然ガスをリフォーミングして合成ガス(水素、一酸化炭素の混合ガス)とし、この合成ガスを原料としてメタノールを製造し、ゼオライト触媒を用いて脱水縮合させることによりオレフィンが製造できることも知られている。
天然ガスは液化して輸送することが困難であるが、メタノールやジメチルエーテルのような化合物に変換することにより液体としての輸送が容易になり、移動体(自動車等)の燃料、および化学工業の基礎原料として利用することができる。天然ガスは石油系資源と比較して世界中に広く分布していることから、このような天然ガスからの誘導体を経由したオレフィン製造が種々検討されてきている。また、これらの軽質オレフィンのうちエチレンについては、エタンの熱分解によって効率的に製造することが可能であるが、プロピレンについては熱分解では収率が低いため、プロピレンをより多く生成する製造技術が望まれている。
一方、エタノール(エチルアルコール)を原料として、固体触媒と接触させ、脱水反応によりオレフィン(エチレン)に変換する方法も古くから知られている。エタノールは、植物原料等のバイオマスの発酵によって製造できるため、石油資源の代替、および二酸化炭素排出削減の観点から、化学品製造用の原料として注目されている。バイオマスから生産されるエタノールは一般的に水溶液として得られるため、蒸留・濃縮などの操作を行わずに水溶液のまま反応できる方法が望ましい。
また、バイオマスのガス化によって製造される合成ガスを原料として製造されるメタノールやジメチルエーテルも、炭素循環型資源としての利用が可能であり、これらの含酸素化合物を効率的にオレフィン類に変換する製造技術が望まれる。
エタノールを原料としてオレフィンを製造する方法はこれまでに数多くの報告が行われている。触媒としては、シリカアルミナやゼオライト等の固体酸触媒を用いた方法が開示されている。(例えば特許文献1〜2、非特許文献1〜2参照)
しかしながら、シリカアルミナ等の非晶質の固体酸触媒では、コーキングによる劣化が激しいため、流動床反応器での連続再生や,定期的なバーニングによる再生が必要とされている。一方、ZSM−5等のゼオライトを用いた方法では、比較的高温の劣化の少ない条件で運転でき、また特許文献2には、原料のエタノールは水やメタノール等の他のアルコールで希釈された状態でも高収率で反応が進行することが記載されている。
エタノールからは主にエチレンが得られるが、市場の要求により、プロピレンを多く作ることが必要となる場合がある。特許文献2には、エタノールとメタノールの混合物を原料として反応した場合に、メタノールの割合を増加させるとプロピレンの生成割合を増大できることが記載してあるが、メタノール量20質量%でのプロピレン選択率は9%であるのに対して、メタノール量50質量%としてもプロピレン選択率は12%であり、プロピレンの選択率は低い。
また、非特許文献3には、ジルコニウムで修飾したZSM−5型ゼオライトをリン酸で処理した触媒(H3PO4/12.5%−ZrO2/H−ZSM−5)を用いたジメチルエーテルの反応で、プロピレン選択性が高められることが報告されているが(プロピレン/エチレン比(炭素比)=約10〜16)、高価な石英製の反応器を用いた小スケールの実験であり、工業的に鋼材を反応器とした際には、リン酸による反応器からの金属分溶出の影響等で重質分が増大することが予測される。
この非特許文献3には、触媒の酸強度の量をアンモニア吸着法で比較した結果も掲載されている。それによるとリン酸を担持することで酸量が増大することが示されており、酸としてのリン酸の機能が重要なことが示唆されている。しかしながら、エタノールの反応性については不明である。
特許文献3には、同様な方法でリン酸、もしくは硫酸で処理したジルコニウム含有触媒の実施例が開示されているが、リン酸および硫酸はいずれも酸でなければならないとしている。H3PO4とZrO2の相互作用については非特許文献4にも開示されている。しかしながら、リン酸等の腐食性の物質の使用は、触媒調製時の装置の腐食防止対策や、廃リン酸の中和処理等、コスト的に不利な点がある。
米国特許第4,134,926号公報 米国特許第4,698,452号公報 特開2006−016345号公報 Chemistry Letters、第105巻、249頁(2005年) 第35回 石油・石油化学討論会講演予稿集、253頁(2005年) Chemistry Letters、第34巻、970頁(2005年) Journal of Physical Chemistry、第105巻、10653頁(2001年)
上述のように、エタノールを原料としてオレフィン類を製造する際に、高い収率でオレフィン類が得られる方法やプロピレンの収率向上に対応可能な反応方法が開発されていない。また、リン酸等の腐食性の物質の使用は、触媒調製時の装置の腐食防止対策や、廃リン酸の中和処理等、コスト的に不利な点がある。
本発明の目的は、エタノールを原料として高い収率でオレフィン類を製造する方法、またプロピレンの収率を効率的に向上させることができる方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、ペンタシル型構造のゼオライトをジルコニウムおよびリンで修飾したゼオライト触媒を用いてエタノールを改質すればオレフィン(エチレン)が高い収率で得られ、ジメチルエーテルやメタノールをエタノールに混合することによりプロピレンへの選択率を高め、プロピレン/エチレンの製造比率を変更することができ、軽質オレフィン類を長期間安定して経済的に有利に製造できることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
即ち本発明は、以下のオレフィン類の製造方法を提供するものである。
1.ジルコニウムおよびリンで修飾したペンタシル型構造のゼオライト触媒に、原料としてエタノールを接触させることを特徴とするオレフィン類の製造方法。
2.エタノールと共にジメチルエーテル及び/またはメタノールを原料に用い、エタノールに対するジメチルエーテル及び/またはメタノールの供給比率を制御することで、生成オレフィン中のプロピレン量を調整する上記1のオレフィン類の製造方法。
3.エタノールに対するジメチルエーテル及び/またはメタノールの供給比率が炭素原子比で70%以下である上記2のオレフィン類の製造方法。
4.ペンタシル型構造のゼオライトが、ZSM−5及び/またはZSM−11である上記1〜3のいずれかのオレフィン類の製造方法。
5.ペンタシル型構造のゼオライトのシリカ/アルミナモル比が20〜700である上記1〜4のいずれかのオレフィン類の製造方法。
6.ジルコニウムおよびリンで修飾したペンタシル型構造のゼオライト触媒が、ジルコニウムで修飾したペンタシル型構造のゼオライトを、リン酸塩および/または有機リン化合物で修飾したものである上記1〜5のいずれかのオレフィン類の製造方法。
7.スチーム存在下300〜1000℃の温度で前処理したゼオライト触媒に、原料を接触させる上記1〜6のいずれかのオレフィン類の製造方法。
8.ゼオライト触媒にスチーム存在下で原料を接触させる上記1〜7のいずれかのオレフィン類の製造方法。
本発明によれば、エタノールを原料として高い収率でオレフィン(エチレン)を製造することができ、またエタノールと共にジメチルエーテル及び/またはメタノールを原料に用いることにより、特にプロピレンの収率を効率的に高めることもできる。
また本発明によれば、エタノールと、ジメチルエーテル及び/またはメタノールの供給比率を制御することで、エチレン/プロピレン比率を調整することができ、市場の需要に対して効率的なオレフィン類の製造を行うことができる。
さらに、本発明においてはオレフィン類の製造に用いられるゼオライト触媒を腐食性物質を用いない方法で調製することができるので、触媒調製時の装置の腐食防止対策や、廃リン酸の中和処理が必要なく、触媒を経済的に有利に製造することができる。
本発明ではバイオマスからのエタノールをそのまま原料として使用することができるので、バイオマスからのエタノールは濃縮して水分を除去する必要がない。
本発明での原料として使用するエタノールは、任意の比率の水溶液や、他の炭化水素やアルコールとの混合物でも使用できる。
また、本発明における反応に使用する原料として、エタノールにジメチルエーテルやメタノールを混合したものを用いることができ、これによりプロピレンの収率を効率的に高め、エチレン/プロピレン比率を調整することができる。
さらに本発明で使用する原料として、エタノール、或いはエタノールとジメチルエーテルやメタノールの混合物を他の水素、窒素、スチーム、炭化水素などで希釈したものも使用することができる。また、生成物であるエチレン、プロピレン、ブテン類などの軽質オレフィン類を含有しているものを原料に用いることもできる。
なお、後述のようにスチーム共存下で反応を行うことが好ましいので、水分を含有したバイオマスからのエタノールをそのまま原料として使用することができる。
すなわち本発明においては、エタノールと共にジメチルエーテル及び/またはメタノールを原料に用い、エタノールに対するジメチルエーテル及び/またはメタノールの供給比率を制御することで、生成オレフィン中のプロピレン量を調整し、プロピレンの収率を高めることができる。
この際、エタノールに対するジメチルエーテル及び/またはメタノールの供給比率は、炭素原子比で70%程度まではプロピレン収率の向上効果が顕著に見られるが、70%より高い領域では、プロピレン収率の向上効果が頭打ちの傾向となる。このため該供給比率を70%以下とすることが好ましく、10〜50%とすることが更に好ましい。
なお、エタノールとジメチルエーテルやメタノールは、混合して反応器に供給してもよく、また別々に供給してもよい。
本発明において用いられる触媒は、ペンタシル型構造のゼオライトをジルコニウムおよびリンで修飾したゼオライト触媒である。
このペンタシル型のゼオライトとしては、特にZSM−5やZSM−11が好ましい。ゼオライトのSiO2/Al23モル比は通常20〜700、好ましくは40〜600であり、さらに好ましくは80〜300である。
ジルコニウムのゼオライトへの導入は、例えば硝酸ジルコニル二水和物(ZrO(NO32・2H2O)、塩化酸化ジルコニウム八水和物(ZrCl2O・8H2O)、酢酸ジルコニル(ZrO(CH3COO)2)、硫酸ジルコニウム(IV)四水和物(Zr(SO42・4H2O)のような各種ジルコニウム化合物を用いたイオン交換法、含浸法あるいは水熱合成法その他の方法で行うことができる。
ジルコニウムの含有量は、ゼオライトに対し通常0.1〜30質量%、好ましくは1〜20質量%、さらに好ましくは5〜15質量%である。ジルコニウムの含有量を0.1質量%以上とすることによりジメチルエーテルやメタノールを用いた場合のプロピレンの選択率が向上し、30質量%以下とすることにより触媒活性が向上する。
本発明のゼオライト触媒は、ジルコニウムの他に、リンを必須成分とするが、リンの修飾はリン酸ではなく、各種リン酸塩、もしくは有機リン化合物を用いて行うことが好ましい。リン酸は、溶液中で水素イオン結合を通して水分子と会合しているが、リン酸塩として用いることでリン酸イオン上の電荷が中和され、リン酸イオンの水和状態が変化する。ペンタシル型の高シリカゼオライトの細孔内は疎水性を有することが知られているが、このようなゼオライト細孔内の活性点の修飾には、イオンの水和状態の影響が大きい。
リン酸を塩の形状で用いた場合には、水和状態の変化により修飾成分であるリンが細孔内に集積しやすく、リン酸のみで使用した場合と比較して活性・選択性への制御効果を高めることができる。また、有機リン化合物も、疎水性の細孔内に導入しやすい。さらにリン酸(H3PO4)は水溶液のpHが2程度の腐食性物質であり、装置の腐食対策や、廃棄の際の中和処理が必須なのに対し、リン酸塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)はむしろ腐食防止効果を示すことが知られている。有機リン化合物は、分子内にリンを含む炭化水素化合物であり、毒性の高いものもあるが一般に腐食性はなく、通常の有機化合物と同様に取り扱うことができる。
有機リン化合物としては、例えばホスフィン類、ホスフィンオキシド類、ホスホン酸エステル類、リン酸エステル類、亜リン酸エステル類、リン酸アミド類等が使用できる。これらのリン酸塩または有機リン化合物の中でも、毒性が低く食品添加物等にも使用されているリン酸アンモニウム塩類(リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸三アンモニウム等)を使用することがより好ましい。
触媒中のゼオライトに対し、リンの修飾量は通常0.1〜20質量%、好ましくは1〜10質量%、さらに好ましくは2〜8質量%である。リンの修飾量を0.1質量%以上とすることによりプロピレンの選択率が向上し、20質量%以下とすることにより触媒活性が向上する。
ゼオライトに対するジルコニウムの導入とリンの修飾の順序は特に限定されず、ジルコニウムとリンの両者を含む混合物を用いてジルコニウムの導入と同時にリン修飾を行うこともできるが、通常はジルコニウム化合物を用いてジルコニウムの導入を行った後にリン化合物での修飾を行う。
本発明における触媒では、リンとジルコニウムがゼオライト上に担持あるいは含有されていることが重要であり、ゼオライトとジルコニウム化合物、リン化合物を物理的に混合しただけでは本発明における触媒の効果が十分に得られない。
本発明における触媒の形状は特に限定されず、粉末や成型品等のいずれの形状のものでもよい。また、これらの触媒はゼオライト、ジルコニウムおよびリン以外の他の成分、例えばアルカリ元素、アルカリ土類元素、希土類金属元素、遷移金属、貴金属、ハロゲン、バインダー等が含まれていてもよい。シリカ、アルミナ、マグネシアあるいは石英砂等の充填剤と混合して使用することも可能である。
また、本発明においてゼオライト触媒は、ジルコニウムの導入およびリンでの修飾を行った後に、スチーム存在下で前処理を行うことにより、さらに活性が向上し、オレフィン選択性を改善することができる。
スチームによる前処理は、触媒を充填したカラム内にスチームを通過させることにより行うことができる。この際に用いられるスチームとしては、適当な希釈ガス(窒素、水素、炭化水素等)で希釈したスチームでも良く、スチームの希釈剤としては原料であるエタノールや、ジメチルエーテル、メタノールを使用することも可能である。
スチーム前処理時の触媒層の温度は、通常300〜1000℃、好ましくは400〜900℃、さらに好ましくは500〜800℃である。
本発明におけるエタノール、或いはエタノールとジメチルエーテルやメタノールとの混合物の反応様式は特に限定されないが、通常は固定床、移動床、流動床等の形式の反応器を使用し、上記の触媒を充填した触媒層へエタノールなどを含む原料を供給することにより行われる。このとき該原料は、窒素、水素、炭化水素あるいはスチーム等で希釈されていてもよい。
スチームはコーキング抑制効果があるのでスチーム共存下でオレフィン類の生成反応を行うことが好ましく、また、スチームを共存させることによりプロピレンの選択率が向上する。バイオマスからのエタノールは水分を含有しているが、このようなエタノールは特に濃縮して水分を除去する必要がなく、水分を含有したエタノールをそのまま原料として使用することができる。
本発明における反応温度は通常300〜700℃程度、好ましくは350〜650℃、さらに好ましくは400〜600℃の範囲である。300℃以上とすることにより一回通過あたりの好適なオレフィン収量が得られる活性となり、700℃以下とすることによりメタンおよびコークの生成が回避される。
反応圧力は常圧、減圧あるいは加圧のいずれでも実施できるが、通常は常圧から1MPa程度の加圧が採用される。
本発明によれば、エタノール、或いはエタノールとメタノールやジメチルエーテルとを原料として軽質オレフィンを有利に製造することができ、特に原料としてエタノールとメタノールやジメチルエーテルとを用いることにより、プロピレンを効率的に経済的に有利に製造することができる。
また本発明では、バイオマスからのエタノールを濃縮せずにそのまま原料として使用することができるので有利である。
更に本発明では、腐食性物質を用いない方法で触媒を調製し得ることから触媒が有利な方法で調製され、さらに触媒を腐食性を有しないものにし得ることから反応装置での腐食が解消され、反応装置を長期間安定して運転することができる。さらに、触媒製造装置や反応装置の腐食対策や触媒を廃棄する際の中和処理などを不要とすることができるので有利である。
次に、本発明を実施例により、更に詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、以下の実施例および比較例において、反応生成物の分析は、原料流通開始後の所定時間に反応器出口ガスをオンラインでサンプリング(生成物は全て気化)し、ガスクロマトグラフィーで分析した。生成物収率および原料転化率を次式により算出した。
生成物収率(炭素量基準:%)=
(各成分中の炭素モル量/供給原料中の炭素モル量)× 100
原料転化率(%)=(1−未反応原料質量/供給原料質量)× 100
なお、微量に生成するメタノールは、原料(エタノールに換算)として計算した。
また、原料にエタノール(EtOHで表すことがある)と共にジメチルエーテル(DMEで表すことがある)を用いた場合には、参考値として次の数値を示した。
原料のジメチルエーテル比率(質量%)=
〔(DME供給量)/(EtOH供給量+DME供給量)〕× 100
プロピレン生成率(質量%)=
〔(プロピレン収率)/(原料のジメチルエーテル比率)〕× 100
実施例1
ゼオライトとして粉末状のプロトン型ZSM−5ゼオライト〔ケイ光X線分析で測定したSiO2/Al23モル比=90、比表面積390mm2/g(BET法で測定)、粒子径150μm以下〕3.8gを、ゼオライトに対し10質量%に相当するジルコニウムを含む水溶液〔1.18gの硝酸ジルコニル二水和物〔ZrO(NO32・2H2O〕を脱イオン水400mLに溶解させたもの〕に懸濁し、水溶液の温度を80℃として2時間攪拌した。攪拌後の水溶液を室温(約25℃)まで冷却した後、アンモニア水(2.5モル/L)を攪拌しながら滴下し、水溶液のpHを9に調整した。pH=9に調整した該水溶液を室温でそのまま2時間攪拌後にろ過・洗浄して回収した白色スラリーを120℃で一晩乾燥し、引き続き550℃まで4時間で昇温、550℃で3時間焼成(空気雰囲気中)して白色粉末を得た。この粉末の全量を自動乳鉢〔日陶科学(株)製、ANM1000型〕に入れ、ゼオライトに対し5質量%のリンを含むリン酸塩の水溶液[0.8528gのリン酸水素二アンモニウム〔(NH42HPO4〕を2mLの脱イオン水に溶解させたもの]を添加し、自動乳鉢で2時間混練した。混練後のスラリーを120℃で一晩乾燥し、引き続き550℃まで4時間で昇温、550℃で3時間焼成(空気雰囲気中)して得た白色粉末を乳鉢で粉砕し、150μmのふるいを通過させたものを5%P−10%Zr/HZSM−5触媒とした。このリン酸塩での修飾時に腐食性の廃液は発生しなかった。
この触媒を圧縮・粉砕・篩い分けを行って約1mmφの粒状にした成型品1gを内径14mmのステンレス製反応管(外径3mmの熱電対用内挿管付き)に充填した。触媒層の長さは約16mmであった。触媒層は上下に石英ウールを詰めて触媒を保持し、反応管のその他の部分には2mmφのアルミナボール(フジミインコーポレーテッド製、A−901型)を充填した。この反応管に窒素を60cm3/min(0℃、1気圧換算、以下同じ)で流しながら触媒層の温度を600℃まで昇温し、そのまま1時間焼成した。その後、600℃で12時間、窒素(60cm3/min)およびスチーム(2g/h)を流通させて高温スチーム処理を行った。スチーム処理終了後、触媒層の温度を500℃に保持し、原料としてエタノールの50質量%水溶液を4.1g/h、窒素を20cm3/minの流量で供給して、エタノールの反応を行った。なお、エタノールは水溶液として供給され、反応温度が500℃なので、スチーム共存下の反応となる。
原料の供給を開始してから3時間後に反応器出口の生成物を分析した結果を第1表に示す。エタノール転化率は100%、エチレン収率は約99%以上と高い値が得られた。このようにジメチルエーテル及び/またはメタノールの供給比率を零とした場合には、エチレンを高収率で得ることができるが、プロピレンの収率が低い。
比較例1
実施例1で使用したものと同じプロトン型のZSM−5ゼオライトを、ジルコニウムを含む水溶液およびリン酸塩の水溶液での修飾をせずに成型・前処理を行い、同じ条件でエタノールの反応を行った。原料の供給を開始してから1時間後に反応器出口の生成物を分析した結果を第1表に示す。この結果、エタノールの転化率は100%であったが、エチレン収率は約40%と低い上にプロピレン収率が制御されておらず、軽質オレフィン(C2〜C4)の合計収率が約56%であり、軽質オレフィンの収率が低かった。
実施例2
実施例1においてエタノール水溶液の供給を4時間行った後、触媒層の温度を500℃、エタノール50質量%水溶液の流量を4.1g/hとし、ジメチルエーテル0.25g/h、窒素20cm3/minを同時に反応器に供給した(原料のジメチルエーテル比率=10.8質量%)。1時間後に、反応器出口の生成物を分析した結果を第1表に示す(原料の合計供給時間:5時間)。その結果、エタノールおよびジメチルエーテルの転化率はいずれも100%であり、エチレン収率は81.3%、プロピレン収率は10.6%であった。非特許文献3によれば、ジメチルエーテルのみを反応させた場合のプロピレン生成率が約45%であるのに対して、本実施例ではプロピレン生成率が98.1%であり、本発明による触媒を用いてジメチルエーテルとエタノールの反応を行うことにより、プロピレン生成が促進されることが分かる。
実施例3
実施例2の反応を2時間実施した後、触媒層の温度は500℃のままで、エタノール50質量%水溶液の流量を3.64g/h、ジメチルエーテルの流量を0.49g/hに変更した(原料のジメチルエーテル比率:21.2質量%)。流量を変更してから1時間後に、反応器出口の生成物を分析した結果を第1表に示す(原料の合計供給時間:7時間)。この結果、エタノールおよびジメチルエーテルの転化率はいずれも100%で、エチレン収率66.1%、プロピレン収率16.7%であった。プロピレン生成率は約79%である。これのように、エタノールと、ジメチルエーテル及び/またはメタノールとの供給比率を制御することで、望みの比率でエチレン、プロピレンを得ることができ、市場の需要に対して効率的なオレフィン生産を行うことができる。
Figure 0004904076
第1表において用いられている用語は以下の意味を有するものである。
1)流通時間:反応器に原料の供給を開始した後の経過時間
2)芳香族: ベンゼン+トルエン+キシレン+エチルベンゼン
3)C5+、コーク:炭素数5以上の炭化水素および付着コーク分(付着コーク分は約 1%未満)
4)COx:一酸化炭素+二酸化炭素

Claims (8)

  1. ジルコニウムで修飾したペンタシル型構造のゼオライトを、リン酸塩および/または有機リン化合物で修飾したペンタシル型構造のゼオライト触媒に、原料としてエタノールを接触させることを特徴とするオレフィン類の製造方法。
  2. エタノールと共にジメチルエーテル及び/またはメタノールを原料に用い、エタノールに対するジメチルエーテル及び/またはメタノールの供給比率を制御することで、生成オレフィン中のプロピレン量を調整する請求項1に記載のオレフィン類の製造方法。
  3. エタノールに対するジメチルエーテル及び/またはメタノールの供給比率が炭素原子比で70%以下である請求項2に記載のオレフィン類の製造方法。
  4. ペンタシル型構造のゼオライトが、ZSM−5及び/またはZSM−11である請求項1〜3のいずれかに記載のオレフィン類の製造方法。
  5. ペンタシル型構造のゼオライトのシリカ/アルミナモル比が20〜700である請求項1〜4のいずれかに記載のオレフィン類の製造方法。
  6. 前記ゼオライト触媒中のゼオライトに対し、リンの修飾量が0.1〜20質量%である、請求項1〜5のいずれかに記載のオレフィン類の製造方法。
  7. スチーム存在下にて300〜1000℃の温度で前処理したゼオライト触媒に、原料を接触させる請求項1〜6のいずれかに記載のオレフィン類の製造方法。
  8. ゼオライト触媒にスチーム存在下で原料を接触させる請求項1〜7のいずれかに記載のオレフィン類の製造方法。
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