JP5243690B2 - 水素分離用部材 - Google Patents

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Description

本発明は、水素を混合する混合ガス中の水素ガスを選択的に透過し分離するのに用いうる水素分離用部材に関する。
水素は次世代のエネルギー源として、その生成のための技術が種々提案され、例えば水の電気分解による方法、あるいはメタノール、液化天然ガス、都市ガスなどの各種原料ガスから水蒸気改質によって水素ガスをうる方法などがあるが、特に後者においては、それらのガスの改質、変成によって水素ガスを混合する水素混合ガスが得られる。しかし、水素ガスを発電燃料等として利用するには、その水素混合ガスから水素ガスのみを99.99%以上の高純度で分離することが必要となる。
従来、原料ガスから水素をうる方法として、例えば図10に天然ガスの場合を示すように、350゜Cの脱硫器aで脱硫したのち、改質用の水蒸気を導入する800゜Cでの改質器b、400゜Cでの高温CO変成器c、250゜Cでの低温CO変成器dをへて、100゜C以下の温度のPSA(触媒吸着による水素精製装置)eで水素を生成して取り出す水素分離プロセスが用いられている。
しかしながらこのPSAを用いるプロセスでは、反応が平衡反応で800℃程度の高温加熱となり、また装置自体の複雑化・大型化とともに、処理工程及び機器数が多くなる他、設備費も高額で装置メンテナンスにも困難を要し、しかも得られる水素ガスもその純度は満足できないなど、水素ガスの精製効率の面からも改善が望まれ、普及されていない。
こうした問題を改善するものとして、近年、図11に示すように、脱硫器aの下流に水蒸気とともに導入される原料ガスの改質、変性と同時に、水素分離をともになしうるメンブレンリアクターfを用いることが試みられている。このシステムは非平衡反応を利用するもので、加熱温度は例えば550゜C程度の低い温度で動作し、その構成は原料ガス(例えばメタン)と水蒸気との取入れ口と、オフガスの吐出口を有するタンクに、水素ガス取出し口を有する水素分離用部材を設けたもので、更に改質,変成のための触媒jを装填することも検討されている。
従って、導入される原料ガスと水蒸気から水素を2つの工程で精製分離でき、空間に残留するオフガスは取り出されて燃料ガス、又はその温度が活用され再利用される。また、このメンブレンリアクターfを用いる水素分離装置は、低温処理が可能なことから、前記従来のプロセスの装置に比して大巾に小型化、簡易化でき、家庭用、スタンド用などのオンサイトの装置として利用できる他、燃料電池用の高純度水素発生装置としての利用も考えられている。
ところで、パラジウム(Pd)は水素ガスを選択的に透過する元素として知られ、前記水素分離用部材は、このPd又はその合金からなる水素透過膜を原料ガス側に向けて多孔質の受け部材上に用いるものであり、これにより水素透過膜に作用する圧力を受け部材で担持しながら多孔質がなす流体流路から水素を分離して取り出すものである。
なお前記水素分離用部材については、従来から例えば多孔質支持体にPd又はその合金でなる水素透過膜を担持するものが多く提案されており、該透過膜を形成するにあたり、めっきや真空蒸着、イオンプレーティング、CVC法などによる方法(例えば特許文献1)、また真空蒸着法による形成方法(例えば特許文献2)が提案されている。
なお、こうした装置では、その使用条件による停止や再起動など装置のオン・オフによって前記リアクターfも降温したり、500゜C程度への昇温という温度の昇降を繰り返えされ、それに伴って、前記リアクターfを構成する水素透過膜には膨張と収縮が生じ、熱疲労による品質欠陥あるいは金属拡散による性能低下の問題もあることから、前記透過膜にはピンホールや成形膜厚さの不均一がなく、さらに前記温度変化に伴う品質への影響を受けないものが求められている。
さらに前記支持体の表面にも、その成形方法によっては例えば図7(A1)に見られるように、直径数十μm程度の比較的大きな凹部(ボイド)Vが生じやすい。又支持体を構成する粉末間に形成微小凹凸が生じる。このような非平滑状態の表面上に厚さの薄い分離膜を形成する場合は、ピンホールや膜厚さの不均一による品質欠陥の原因となる。前記凹部は用いる粉末材料の種類や成形方法、条件等によって程度の差はあるものの、同様に発生しやすい問題である。
このため特許文献1,2では、多孔質な受け部材の表面上にこれら方法で膜形成するにあたり、表面上の微小な空孔や凹凸超えて気密にブリッジする必要から、多孔性の受け部材の外表面を、予めシリカゲルやアルミナゲルなどの空孔充填剤を練り込んで平滑表面にした後に水素透過膜を形成し、前記空孔充填材はその後の加熱処理によって最終的には除去されるものである。
また、めっき又はイオンプレーティングなどの途中において、へらやブラスト処理などによって表面をしごくことにより、Pdを含有する薄い水素透過膜を成形することも提案されている(例えば特許文献3)。
特許2955062号公報 特開2002−336664号公報 特開平5−85702号公報
しかしながら、特許文献1,2で用いる前記空孔充填剤は一般的に高粘性のゲル状体であり、充填剤の表層部空孔内への均一充填や余剰充填剤の完全かつ均一な除去には高度の技術を必要とし、多大の手間を要することから生産性にも劣る。又空孔充填剤の不均一な塗布は、水素透過膜の厚さを変動させてピンホールを発生させ製品歩留まりを低下させる他、使用時での水素の吸蔵と拡散放出、あるいは加熱と冷却との繰返しによる熱膨張と熱収縮による亀裂発生の原因になるなど問題がある。また、こうした問題を防ぐ為に水素透過膜自体を厚くすることもできるが、その場合には水素ガスの透過効率が低下するばかりでなく、高価なPd材料の使用量が増すなどの問題がある。
また特許文献3は、めっきやイオンプレーティング処理により表面細孔を完全に封孔するまでの途中工程において、しごき、ブラスト処理を行うものであるため、その制御に注意を必要とする。又比較的脆ろいPd乃至その合金をしごくものであるため、不注意な操作により剥離が生じるのが予想され、従って、その予防のためにはPd膜が必要以上に厚くなることが考えられる。
本発明は、多孔質の焼結体からなり通気可能な受け部材に、前記受け部材の前記外表面を強圧することにより前記微細粒子の外表面が扁平化された平坦部分を形成して、この仕上げ層に水素透過膜をめっき形成することを基本として、耐久性に富み、水素分離効率の向上を可能としうる水素分離用部材(モジュール)の提供を目的としている。
本件請求項1に係る発明は、金属の微細粒子の多孔焼結体からなり通気可能な筒状の受け部材と、該受け部材の外表面上に配置され、かつ水素混合ガスから水素ガスを選択的に透過分離する水素透過膜とを具え、前記受け部材の前記微細粒子は、下式(1)で表されるNi当量が26以上のオーステナイト系ステンレス鋼からなり、前記受け部材は、前記微細粒子の焼結後、外表面に強圧加工を行うことによって、前記外表面に位置する前記微細粒子の外表面を扁平化した平坦部分が形成されるとともに、前記外表面の単位面積当たりの前記平坦部分の面積率が24.2〜50.6%、かつ前記水素透過膜は前記受け部材の平坦部分で支持され、前記受け部材は、多孔質の金属焼結体を用いた支持体に、該支持体の外面を覆い該支持体よりも微細な空孔を有する微細層を配して焼結一体化した複層筒状体からなり、前記微細層の金属の微細粒子の外表面に、前記偏平化の処理が施されており、前記微細層は、繊維径dを0.1〜20.0μm、繊維長さLと前記繊維径dとの平均アスペクト比L/dが1.5〜20である金属短繊維の焼結体で構成されていることを特徴とする
Ni当量=Ni+0.65Cr+0.98Mo
+1.06Mn+0.35Si+12.6C …(1)
請求項2に係る発明は、前記微細層の平均空孔径が、前記支持体の平均空孔径の1/5以下、かつその厚さは0.05〜1mmであること、請求項に係る発明は、前記水素透過膜が、Pd金属、又はPd−Cu若しくはPd−AgのPd合金のいずれかであることをそれぞれ特徴としている。
請求項1に係る発明は、受け部材の前記水素透過膜が形成される外表面を強圧し、金属の微細粒子が扁平化された平坦部分を有する仕上げ層としていることから、前記水素透過膜は受け部材の外表面上で安定して高密度に接触し、確実な支持ができる。したがって、水素透過膜をPd金属や合金のめっきや蒸着などの表面処理方法で形成する場合にあっても、平坦でしかも均一厚さの薄膜が形成でき、局部的な変形、肉薄部の発生を防止できることからその厚さを薄くすることが可能となる。又、予め圧延された箔状の水素透過膜を用いる場合にも、受け部材には表面凹凸が小さいことから、良好な支持が可能となり、該水素透過膜の破損を防ぐことができ、例えば厚さ2〜30μm(好ましくは、2〜8μm、さらに好ましくは3〜6μm)と水素透過膜の厚さを小として水素分離効率を高め得る。さらに熱の昇降を繰り返す熱履歴を受けるときにも、平坦で十分な接触面積を有することから応力の集中を減じ、熱疲労による被害を減じうる。
しかも、前記外表面の強圧加工は、図7(A1)で示す粗大凹部Vを縮小して図7(A3)のように表面粗さを低減でき水素分離効率を高めうることから、信頼性を高め、メンブレンリアクターとして好適に採用できる。
また、受け部材の外表面が、平坦化とともに多孔体としても十分に流路を備えることから、広い面積で水素透過膜を支持でき、水素透過膜をより均一かつ薄い厚さとすることができる。その結果、水素分離効率、耐久性に優れる水素分離用部材を製造できる。
以下、本発明の水素分離用部材1を図面を用いて説明する。図1〜図3において、本発明の水素分離用部材1は、金属の微細粒子の多孔焼結体からなる通気可能な筒状の受け部材5と、該受け部材5の外表面5aに配置した水素透過膜7とを具える。前記受け部材5は、その外表面5aの強圧加工によって該表面上の前記微細粒子3Aを押圧し、表面が扁平化された平坦部分3Fを有する仕上げ層5Aを形成している。
なお本形態では、前記受け部材5は、金属の微細粒子2Aを用いた多孔質の焼結体からなり比較的大きな空孔を持つ筒状の支持体2と、その外面を覆い該支持体2よりも微細な空孔を形成する前記微細粒子3Aを用いた微細層3を配して焼結一体化した複層構造の筒状体からなり、かつ本形態では前記水素透過膜7は該受け部材5上へ、水素分離金属の箔状体を取付けることにより形成している。なお水素分離金属のめっきにより水素透過膜7を形成することもできる。又受け部材5は、本形態では、円筒状であって外径10〜100mm、長さ20〜1000mm程度に設定されるが、形状、寸法など、自在に選択できる。
また水素分離用部材1は、図1では、一方側の開口端には例えば端金具10である継手金具10Aが設けられ、他方側の開口端は端金具10である封止金具10Aにより閉塞され、これにより、前記継手金具10Aを用いて機械装置に装着可能な水素分離エレメント11として構成している。
受け部材5は、前記したように支持体2とその表面に配置した微細層3との積層筒状体であって、支持体2は、強度と形状を維持するように、微細粒子2Aとして、比較的粗大な金属粉末を有しかつ厚肉に形成される。この金属の微細粒子2Aとしては、例えばステンレス鋼、その他金属のアトマイズド粉末を用いた、♯140/200メッシュ〜200/250メッシュ程度の粒径を持つものが用いられ、予備加圧成形の後、焼結することによって多孔質構造の多孔焼結体となる。
なお、この金属の微細粒子2Aは、例えば前記ステンレス鋼としては、SUS304.SUS316等の他、SUS316L、SUS317Lなどの種々ステンレス鋼の他、更に耐食性や耐熱性の向上のために、例えばインコネル(登録商標)、ハステロイ(登録商標)などのニッケル及びニッケル合金、チタン及びチタン合金など必要に応じた種々材料が選択される。また微細粒子2Aは、一般的な球形粉末や不定形な異形状粉末のいずれも可能であるが、異形形状の粉末ではより大きな流路を形成できる利点がある。
一方、前記支持体2の表面を覆う微細層3については、好ましくは前記支持体2の平均空孔径の1/5以下で、厚さを0.05〜1mm程度とする。その空孔径は例えば10μm以下の微細空孔を有するように形成される。
このような微細空孔を形成する微細粒子3Aとして、例えば図3(A)に示すように、繊維径dを0.1〜20.0μm、繊維長さLと繊維径dとの平均アスペクト比L/dを1.5〜20とする前記金属短繊維3A1とともに、図3(B)に示すよる粒子径が0.5〜30μm程度の金属アトマイズト微粉末などの微細粉末3A2、さらにはこれらを混合した混合粉末などを用いることもできる。なお空孔径については、例えばJIS Z8901に基づく試験用ダストを用いる方法、通気抵抗による方法、JIS B8356に基づくバブルポイント圧による方法,さらに水銀圧入法などの方法を採用できるが、バブルポイント圧による方法が推奨される。
前記微細層3を構成する前記微細粒子3Aは、下式のNi当量が26以上のオーステナイト系ステンレス鋼用いられる。これにより、水素脆性防止効果を期待できる。なお、係るオーステナイト系ステンレス鋼は、前記支持体2にも採用できる。
Ni当量=Ni+0.65Cr+0.98Mo
+1.06Mn+0.35Si+12.6C
なお、微細粒子3Aを短繊維3A1とする場合には、オーステナイト系ステンレス鋼が耐熱性と耐食性に優れるとともに、該短繊維とする場合にも、熱処理と粒界腐食の処理で容易に再結晶して所定の短繊維を得ることができることから特に好ましく採用しうる。
前記金属の短繊維3A1は、例えば特公昭63−63645号公報が開示する、結晶粒の調整の為の熱処理と、粒界腐食による短繊維化の工程を含む方法で生産しうる。この方法による金属短繊維3A1は、切断面のダレがなく、直棒状に切断された直棒状の柱状片であることから、剪断カットによってその端部にダレを有する短繊維の場合に比して絡み合いを防ぎ、自由方向に配向させて立体的な空孔を形成でき、水素ガスの円滑な流通を図ることができる。また細径の金属の短繊維3A1を用いることにより表面空孔が均一かつ微細化でき水素透過膜7を狭い間隔で支持うることとなる。
なお短繊維3A1の繊維径dは、20μm以下とすることにより、その外表面5aに形成される水素透過膜7の形成厚さを安定化できる。好ましくは10μm以下、さらに好ましくは5μm未満、より好ましくは2μmよりも小とする。またその下限については特に限定せず、例えば0.1μm程度の細いものであってもよい。しかし、このような微細な短繊維3A1は、空孔を微細にして前記外表面5aを平坦化できるが、細径化はコスト高であることか要求性能とコストを勘案して決定し、通常1〜10μm程度とする。
なお、前記繊維径dについては、その短繊維が断面円形の柱状体である場合はその直径を意味し、周面に微小凹凸を持つ不定形断面を有する非円形の場合には、その任意横断面の最大寸法と最小寸法との平均値として定義する。
また前記アスペクト比は、その短繊維の実測繊維長さLを前記繊維径dで除したもの、すなわちL/dで求められるもので、その平均値を1.5〜20としている。すなわち、その値が20を越える程大きい短繊維では、多孔体とする場合に孔径分布の巾が大きくなり、しかもその分布も平面的になって、立体空孔の形成が困難となる。一方、その値が2を下回るものでは、その形状が一般的な粉末に近いものであることから空孔率を高めることができないことに基づくもので、より好ましくは2〜15、さらに好ましくは2〜8とする。
またこの場合、アスペクト比のばらつきの変動係数(CV)を30%以下程度にすることも好ましい。変動係数(CV)は、次式による標準偏差(S)を試料数で除した係数でもって求めることができる。
標準偏差(S)=√{(A1−A)2 +(A2−A)2 + … +(An−A)2 }/n
変動係数(CV)=S/n×100(%)
ここで、A1,A2,…Anは各短繊維毎のアスペクト比の測定値であり、Aはその平均値、またnは測定試料数であって、任意に20点の繊維素を取出し算出される。
微細層3は、多孔質の焼結体からなる前記筒状の支持体2の外面を覆い、かつ支持体2と焼結一体化することで複層筒状体の受け部材5を形成している。このような複層筒状体の製造には、例えば本出願人が提案した国際公開第WO93/06912号パンフレットによる懸濁吸引法が採用できる。この方法は、支持体2を、金属短繊維3A1を混和した懸濁液中で真空引きすることよりその外面に金属短繊維3A1を比較的薄くしかも均一厚さで堆積させることができ、さらに焼結一体化することで受け部材5を形成する。
他方、受け部材5が100mmを越えるような大型品では、例えば図4(A)〜(C)に示すような粉末成形法による方法も可能である。この方法は、外筒金型m内に、筒状に焼結した前記支持体2を中子として挿入し、さらに両者の隙間内に所定の微細粒子3A、例えば金属アトマイズト微粉末などの微細粉末3A2を充填し、かつ縮径用のダイスnを用いて加圧して縮径して保形可能に充てん密度を高めて全体を焼結し、最終的に外筒金型mを溶解除去することにより複層筒状体とする。なお、金属アトマイズト微粉末などの微細粉末3A2を用いるときには、例えば粒子径10μm以下、好ましくは0.5〜4μm程度でなる球形や異形状粒子が同様に用いられる。
この成形法において、各金属の微細粒子3Aがその仕様により、充填に際して絡まりが生じにくい場合には短繊維3A1も用いうる。
本発明では、多孔焼結体からなる前記受け部材5の外表面を強圧して、水素透過膜7を支持する表面側の金属の微細粒子を扁平化した仕上げ層5Aを形成する。これによって、前記水素透過膜7を良好に支持できる。この仕上げ層5Aでは、少なくとも表面上に位置する前記金属の微細粒子3Aには、図5に、短繊維3A1の場合を示すように、この強圧加工によって、その端部の一面が平坦部分3Fが形成される。この図5において、金属短繊維3A1には、強圧により中央部で折れ曲がっている。
この強圧加工は、例えば図6に示すような鍛圧装置21で実施できる。鍛圧装置21は、本例では筒状の保持器24に設けた受け穴に、複数個の鍛圧ローラ22を所定の送り角度で傾けて配置し、鍛圧ローラ22の外周を、ヘッド25の内周面でその中心方向に向けて強圧するように構成している。尚、前記鍛圧ローラ22は、一端から他端に向かって径を減じたテーパ状にすることで、受け部材5の送り込みを可能にしており、受け部材5は、ヘッド25の回転によって所定径に鍛圧され、均一に押圧縮径されて前記仕上げ層5Aされて出側から排出される。この方法は、鍛圧加工(スパロール加工)とも呼ばれている。
またこのような加工方法に代えて、従来から実施されているスエージング加工、その他ローラーダイスによる圧延加工、あるいは所定ダイス内を押出す方法等の他、プレス加工、圧縮加工などの種々方法が採用できるが、特に前記鍛圧加工、スエージング加工は、加工の衝撃が少なく割れなどの問題が生じにくく、品質的、かつ作業的に好適に採用できる。
このような強圧加工によって、前記のように、微細粒子3Aには、扁平化された前記平坦部分3Fが形成され、全体として図3に示すように緻密な平滑表面の前記仕上げ層5Aが形成される。その表面状態の一例は、図7,8で示している。なお、図7は受け部材の外表面に生じた凹部の変化を示す表面状態図であって、(A1)は平滑化加工前の未加工状態、(A2)は加工率1.4%、(A3)は加工率3.3%の状態を各々示す顕微鏡拡大図、(B1)〜(B3)は、(A1)〜(A3)に各々対応する外表面の粗さ波形を例示する線図である。図8は、めっき処理により水素透過膜を設ける場合について、平坦部分の意義について示している。図の(A)列は加工率3.3%で加工した場合を示し、(B)列は平滑化加工しなかった受け部材を用いた場合の顕微鏡写真を示している。又(A1)(B1)は受け部材の表面図、(A2)(B2)はその表面にAg−Pd合金のめっき膜を形成した断面図、(A3)(B3)はその拡大した断面図である。
このように、図7は鍛圧加工の場合の加工有無による焼結受け部材の表面状態の変化を示し、また図8は、その表面にAg−Pd合金のめっき薄膜を形成したものであって、本発明に係る図8(A2)(A3)のめっき状態は、未加工による場合の図8(B2)(B3)のものよりも平坦かつ滑らかに連続していることが分る。強圧加工によって、前記外表面5aでの平坦率を高めるとともに、その表面上に存在した前記凹部Vは図7(A1)〜(A3)で示したように縮小している。
なお、 前記微細層の厚さとしては、例えば0.01〜3.0mm、好ましくは0.05〜1mmとし、また前記平坦部分3Fの単位面積当たりの面積率は24.2〜50.6%になるものとしている。この面積率とは、前記受け部材5の任意外表面を拡大して検査した場合の、例えば所定面積(A0)当たりにおける前記平坦部分の合計面積(A1)の割合を意味するものであって、A1/A0×100%で示される。またその測定は、例えば400〜1000倍に拡大した断面写真を用いて例えば金属顕微鏡やレーザー顕微鏡等の画像解析法などにより容易に測定できる。平坦部分3Fとは、微細粒子の最大径部分まで平坦化されていないときには、顕微鏡による測定において、平坦部分3Fが該微細粒子の外周面と交わる縁部と見なしうる境界の内側領域をいい、微細粒子の最大径部分まで前記内側領域と同じと認識しうるときには、その全体を平坦部分3Fとする。
なお該面積率を前記範囲にすることで、透過膜との接合面積を有しつつ、十分なガス通路を備えることができるが、この面積率が24.2%未満のものでは水素透過膜7の支持間隔が拡大して確実な支持ができないばかりか、めっき方法で透過膜を形成する場合にもブリッジ現象を発生させて、膜厚さのバラツキを大きくし、一方、50.6%を越える程大きく偏平化したものでは水素ガスの流路が十分に確保されず、水素精製効率が低下する。
前記加工率は、2〜25%設定される。通常は冷間加工で行われるが、大きな加工状態を得る場合は例えば100〜400℃程度に加熱しながら行う温間加工も有効である。ここで加工率とは、該受け部材を中実なものと仮定し、その加工前後の寸法(本形態では外径)で各々描かれる各中実円同士の横断面面積の減少率を意味し、次式で求めることができる。
加工率%={(加工前の断面積−加工後の断面積)/加工前の断面積}×100%
また本発明では、前記受け部材5の他の形態として微細層や支持体のみの1層だけで形成した受け部材5を用いることもできる他、例えば特開2000−185209号公報に記載するごとく、前記受け部材5の外周にプリーツや波状のひだなどを設け、周囲面積を増して水素透過効率を向上することもできる。
さらに前記受け部材5は水素透過膜7と接触し、使用温度への加熱によって受け部材5中の構成元素が水素透過膜7に拡散し、分離性能を低下させる場合があることから、例えば前記受け部材5の少なくとも透過膜7と接触する部分、すなわち本形態では微細層3を例えば融点が2000℃以上の高融点金属材料であるモリブデンやニオブ、バナジュウム、タンタルなどの他、例えばCoを40質量%以上、好ましくは40〜60%含むCo基合金の粉末を用いて同様に形成することも好ましい。これら金属材料によるものでは、温度500℃の加熱状態でも該受け部材と水素透過膜との相互拡散が防止できる。
なおこのCo基合金としては、例えば質量で、Cr:20〜35%とW:3〜20%、前記Coを含むCrWCo合金や更にC,Niを添加したものなどあり、より好ましくは、C≦4%、Mn≦3%、Si≦2%、Cr:20〜35%、Ni≦5%、Fe≦5%、W:3〜20%を含有し、残部Co(40〜60%)と不可避不純物で構成したものを含む。
他方、前記水素分離用部材1は、水素ガスを選択的に透過する機能を持つ水素分離金属、例えばPd又はPd合金からなる薄膜体であって、該水素透過膜7は、前記受け部材5上に直接めっきしたものの他、蒸着処理で形成したもの、さらには板状又は塊状の該金属材料を冷間圧延やプレス加工によって所定厚さに延伸成形した薄箔の薄膜材をそのまま用いることができる。また該膜材の厚さについては、本発明では50μm以下とするが、必要以上の厚さは水素精製効率を減じることから、通常は3〜20μm、より好ましくは5〜15μm程度とする。
前記Pdは、水素の分離機能が他の金属に比して格段に優れ、また水素の拡散透過性能速度も速く、水素ガスの精製用膜材として好適に用いうる。Pd合金は、その性能を更に高める為に例えばPt、Rh、Ru、In、Fe、Ni、CoなどのVIII族元素、Cu、Ag、AuなどのIb族元素、更にはMo等のVIa族元素から選択される1種以上の元素を添加したものが用いられる。その添加量は、添加元素の種類と、求める特性により自在に選択でき、例えばAgを20〜45mas%含有するPd−Ag合金は水素透過性能を高め、同様にCuを35〜45mas%含有するPd−Cu合金については透過性とともに耐久性を高めることができる。
水素透過膜7がめっき等の表面処理方法で形成される場合にも、前記のごとく、受け部材5の表面は各粒子が扁平化した平滑面であることから、表面凹部、表面空孔部で水素透過膜7が橋絡して支持されることなく受け部材5表面の凸状部のみで支持されるブリッジ現象を減じる。これにより均一厚さのめっき膜が形成できる。したがって、本発明による受け部材では、良好な水素透過膜7を形成でき確実な支持をなしうるとともに、水素透過膜7の部分的な変形や局部応力の発生を防いで、熱の昇降繰り返しや水素の吸蔵と放出に伴う熱疲労の影響を減じて耐久性を向上する。なお、めっき処理については、例えば無電解めっき法が好適に採用できる。
又、水素透過膜7として、前記のように、圧延法で成形した箔状体を用いることもできる。このものは、組織的にも安定して靭性に優れ、また加熱する場合にもピンホールやクラックなどの発生が防止できる利点がある。この圧延法による水素透過膜7は受け部材5上に巻き付けすることで形成し、その重なる縁部12(図1に示す)をロウ付けし、リークなく固着することで形成されるが、前記受け部材5とは非結合状態で取付けることができる。
こうして成形された水素分離用部材1は、前記のように、端金具10の取付けにより水素分離エレメント11が構成される。また例えば図3(A)に示すように、受け部材5と接続金具10Aとを接合した後、水素透過膜7を形成することもできる。このとき、水素透過膜7が受け部材5の端面から突出させ、端金具10の段部10b上面にロウ付けすることができる。なお図3(B)のように、受け部材5に水素透過膜7を取り付けた水素分離用部材1を、端金具10にロウ付けするができ、このとき前記段部10bは不要となる。
ロウ付けは、例えば水素分離用部材7と端金具10とを当接した状態で銀ロウ等を用いてロウ付けするが、両者は溶接等の方法によっても接合でき、また特許第3215501号が提案するごとく、鏡面仕上げされた受け部材5の端面5fと接続金具10Aのフランジ10f面とを当接して、その反対面側を加熱する熱によって拡散結合する方法も利用できる。又ロウ付けのたとえば銀ロウ片13を挟持して外部から加熱することによりロウ付けすることもできる。
さらに該端金具10についても、例えば図9(A)及び(B)に示すように、両端を開放状態として各々継手用金具10Aを設け、或いは一方にはエンドキャップ状の閉止金具10B又は継手金具10Aのネジ部が螺合し接続しうるネジ穴を有する端金具10Cなどを取付けるなど任意に設計される。
このような水素分離エレメント11では、図1に矢示するように、外部から供給された水素混合ガスを水素透過膜7で水素ガスを分離して受け部材5内部を流れて前記継手金具10Aから取り出しうる。
平均粒子径70μmのステンレス鋼アトマイズド粉末を用いて、平均空孔径30μmで、肉厚2mm,長さ80mmの円筒キャップ形状の焼結多孔体(支持体)を得た。そしてこの支持体を、繊維径8μm、平均アスペクト比10を有するステンレス鋼短繊維を懸濁した懸濁液中に浸漬するとともに、該支持体の内面側から減圧吸引することで、前記短繊維を支持体の表面上に0.4mm厚さで積層させ、その後、液中からゆっくりと取出して更に温度1000℃×1Hrでの焼結処理を行い、前記支持体上に所定厚さの前記短繊維の層を一体に積層した積層多孔体(受け部材)を得た。
得られた受け部材は、外径10.32mmの前記円筒キャップ形状を有し、その空孔径は、前記支持体の空孔径より微細な4μmであったことから、前記短繊維によって微細化されていることが確認された。また、その表面状態について検査した結果、目視状態では平滑であったものの、顕微鏡での拡大検査では、所どころに凹部(ボイド)が確認され、その大きさは、例えば直径10μm×深さ8μm程度のものであった。このようなボイドが発生した理由としては、前記減圧吸引時での吸引圧の調整によるものと思われる。
このボイドの受け部材を図5に示す表面鍛圧加工機にセットして段階的に押圧加工を行ない、この押圧量に伴うボイドの大きさの変化の関係を調査し(図7に示す)、その結果を表1に示している。
鍛圧加工方法は図6の装置を用い、未加工状態(加工率0%)の外径10.32mmにより、これを9.95mm(加工率7.1%)にまで加工した。図7は、この未加工状態のものと、加工率1.4%,及び同3.3%のものについての外観状態(A1〜A3)と、これに対応する表面粗さの結果(B1〜B3)を各々示すものであって、例えば(A1)は0%(未加工状態品)、(A2)は加工率1.4%、(A3)は加工率3.3%のものに各々相当している。
この結果から、未加工状態で見られていたボイドは、前記押圧加工によって急激に軽減し、例えば加工率3.3%では当初の1/4の大きさにまで減少し、また表面粗さについても同(B)列の各図から約1/5程度以下にまで平滑化されていることが確認された。なお、表面粗さはレーザー顕微鏡により、シキイ値30で測定したもので、0.1〜1μm程度に平坦化していることが確認された。さらに各加工率での前記扁平率を測定した結果についても、例えば加工率3.3%のものでは、約24.2%の扁平率であった。
(めっきテスト)
次に、前記実施例で得た加工率0%と3.3%の2種類の受け部材について、その表面上にPd合金でなるめっき膜を形成するめっき処理を行ない、得られるめっき膜の状態を検査した。めっき処理は、25%Ag−Pd合金となるよう、PdめっきとAgめっきの2層めっきを行い熱処理で合金化したもので、めっき厚さは10μmを目標として行った。その結果を図8に示されている。この中で、(A1)〜(A3)は加工率3.3%のものであって、(A1)は前記受け部材の表面写真、(A2)は前記めっき処理後の断面写真、(A3)は更にその拡大した断面写真を各々示しており、一方、(B1)〜(B3)は、前記加工率0%のもの、すなわち比較例として前記強圧加工をしなかったものについての状態を示したものである。なお、各図の倍率は各図右下欄のスケールから求めることができる。
この結果から明らかなように、本発明に係る前記加工率3.3%で押圧したものでは、めっき処理のベースである受け部材が扁平化して平滑であることから、その表面に形成されるめっき膜は均一厚さで安定し、十分な密着性が認められ、良好なめっき状態が得られている。これに対してB列の比較例のものでは、めっき表面が大きく凹凸してめっき厚さにムラが見られ、また部分的に空洞となったものも見られている。
(水素透過試験)
水素透過試験は、前記めっきテストで得られた2種類の試料(第一実施例品と比較品)に各々端金具を設けたエレメントとして、水素ガスの単位時間あたりの透過量をマスフローメーターで測定したもので、両試料共200〜350ml/min.の特性が得られた。したがって、この程度の押圧加工では、実質的な透過有効面積の減少には影響しないものであった。
平均粒子径40μmのステンレス鋼アトマイズト粉末によって外径25mm,厚さ2mm,長さ50mmの成形体とし、これを温度1080℃×1Hrの焼結処理によって多孔質金属焼結体を得た。そして、この焼結体の表面をスエージング加工によって平均平坦率40%に押圧した受け部材とし、その表面に前記実施例と同様にAg−Pd合金のめっき膜を厚さ5μm形成してなる第二実施例品を作成した。この実施例品についても、めっき状態は非常に安定し良好なものであった。
(剥離テスト)
前記第一及び第二実施例品について、加熱と冷却に伴う熱サイクルテストを行い、熱によるめっき状態の変化を見た。試験は、加熱温度500゜Cと冷却温度100゜Cに各々設定し、各温度30分での繰り返しによるサイクル試験を設定するとともに、使用ガスにはArガスを用いた。この試験では、熱の変化に伴うPd合金膜(水素透過膜)の剥離等による欠陥発生の有無を見るもので、めっき膜に亀裂が発生するとArガスが流下して検知器を作動するようにしている。試験は5日間の連続試験によるものであり、特に亀裂などの問題は生じなかった。
本発明の水素分離用部材に端金具を取付けた水素分離エレメントを示す断面図である。 図1のA−A′線断面図である。 (A)は、金属短繊維を微細層とする実施例を例示する要部断面図、(B)は、他のアトマイズド粉を微細層に用いた実施例を例示する断面図である。 微粉層を備える受け部材の他の製造方法を示し、(A)は、支持体に微細層を形成する1つの形態において、外筒金型mに支持体を挿入し、かつ隙間に金属短繊維を充填した組み合わせ体を示す横断面、(B)は組み合わせ体をスエージングダイスnを用いて縮径する状態を例示する部分断面図、(C)は、その左側面図である。 鍛圧装置の要部を例示する一部破断斜視図である。 金属短繊維の平坦部分を例示する斜視図である。 受け部材の外表面に生じた凹部の変化を示す表面状態図であって、(A1)は平滑化加工前の未加工状態、(A2)は加工率1.4%、(A3)は加工率3.3%の状態を各々示す顕微鏡拡大図、(B1)〜(B3)は、(A1)〜(A3)に各々対応する外表面の粗さを例示する線図である。 A列は加工率3.3%で加工した本発明の実施例結果、B列は平滑化加工しなかった受け部材を用いた場合の顕微鏡写真を示し、(A1)(B1)は受け部材の表面図、(A2)(B2)はその表面にAgPd合金のめっき膜を形成した断面図、(A3)(B3)はさらに拡大した拡大図である。 (A)は、両端開放の筒状の水素分離部材の両端に継手用の端金具を取り付けた状態を例示する断面図、(B)は、一端に継手用の端金具を、他端に閉止用の端金具を取り付けた状態を例示する断面図である。 従来の水素製造プロセスを例示するブロック図である。 メンブレンリアクターによる水素製造プロセスを例示するブロック図である。
符号の説明
1 水素分離用部材
2 支持体
3 微細層
3A1 金属短繊維
3A2 アトマイズド粉
3F 平坦部分
5 受け部材
7 水素透過膜
10 端金具
21 鍛圧装置

Claims (3)

  1. 金属の微細粒子の多孔焼結体からなり通気可能な筒状の受け部材と、該受け部材の外表面上に配置され、かつ水素混合ガスから水素ガスを選択的に透過分離する水素透過膜とを具え、
    前記受け部材の前記微細粒子は、下式(1)で表されるNi当量が26以上のオーステナイト系ステンレス鋼からなり、
    前記受け部材は、前記微細粒子の焼結後、外表面に強圧加工を行うことによって、前記外表面に位置する前記微細粒子の外表面を扁平化した平坦部分が形成されるとともに、
    前記外表面の単位面積当たりの前記平坦部分の面積率が24.2〜50.6%、かつ前記水素透過膜は前記受け部材の平坦部分で支持され
    前記受け部材は、多孔質の金属焼結体を用いた支持体に、該支持体の外面を覆い該支持体よりも微細な空孔を有する微細層を配して焼結一体化した複層筒状体からなり、
    前記微細層の金属の微細粒子の外表面に、前記偏平化の処理が施されており、
    前記微細層は、繊維径dを0.1〜20.0μm、繊維長さLと前記繊維径dとの平均アスペクト比L/dが1.5〜20である金属短繊維の焼結体で構成されていることを特徴とする水素分離用部材。
    Ni当量=Ni+0.65Cr+0.98Mo
    +1.06Mn+0.35Si+12.6C …(1)
  2. 前記微細層の平均空孔径は、前記支持体の平均空孔径の1/5以下、かつその厚さは0.05〜1mmである請求項1記載の水素分離用部材。
  3. 前記水素透過膜は、Pd金属、又はPd−Cu若しくはPd−AgのPd合金のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の水素分離用部材。
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