JP5243328B2 - 燃料電池スタック - Google Patents

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Description

本発明は、固体高分子電解質膜をアノード側電極とカソード側電極とで挟んで構成される単位燃料電池セルと、前記単位燃料電池セルを挟持するセパレータとを水平方向に積層して構成された、特に車載用に適した燃料電池スタックに関する。
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜(陽イオン交換膜)からなる電解質の両側にそれぞれアノード側電極およびカソード側電極を対設して構成される単位燃料電池セルを、セパレータによって挟持することにより構成されており、通常、この単位燃料電池セルを所定数だけ積層して燃料電池スタックとして使用されている。
この種の燃料電池スタックにおいて、アノード側電極に供給された燃料ガス、例えば、主に水素を含有するガス(以下、水素含有ガスという)は、触媒電極上で水素がイオン化され、適度に加湿された電解質を介してカソード側電極側へと移動する。その間に生じた電子が外部回路に取り出され、直流の電気エネルギとして利用される。カソード側電極には、酸化剤ガス、例えば、主に酸素を含有するガス(以下、酸素含有ガスという)あるいは空気が供給されているために、このカソード側電極において、水素イオン、電子および酸素が反応して水が生成される。
上記の燃料電池スタックでは、積層されている各単位燃料電池セルのアノード側電極およびカソード側電極に、それぞれ燃料ガスおよび酸化剤ガス(反応ガス)を供給するために、内部マニホールドを構成することが行われている。この内部マニホールドは、具体的には、積層されている各単位燃料電池セルおよびセパレータに一体的に連通して設けられた複数の連通孔を備えており、供給用の連通孔に反応ガスが供給されると、前記反応ガスが各単位燃料電池セル毎に分散供給される一方、使用済みの反応ガスが排出用の連通孔に一体的に排出されるように構成されている。
ところで、特に、酸化剤ガスが流れる連通孔内には、電極発電面で生成された反応生成水が導入され易く、この連通孔内に滞留水が存在する場合が多い。一方、燃料ガスが流される連通孔内には、結露等による滞留水が発生するおそれがある。このため、連通孔が滞留水によって縮小または閉塞されてしまい、反応ガスの流れが妨げられて発電性能が低下するという不具合が指摘されている。
そこで、例えば、特許文献1に開示されているように、集電極の積層面に形成された燃料ガス流路および酸化ガス流路に親水性被膜が設けられた燃料電池が知られている。具体的には、図15に示すように、集電極1の両側部に燃料ガスの給排流路2a、2bが貫通形成されるとともに、この集電極1の上下には、酸化ガスの給排流路3a、3bが貫通形成されている。集電極1の発電面側には、上下方向に沿って複数本の酸化ガス流路4が互いに平行しかつ直線上に設けられるとともに、前記酸化ガス流路4に親水性被膜5が形成されている。さらに、酸化ガスの給排流路3bには、多孔質部材6が配置されている。
このような構成において、燃料電池の運転に伴って発電面側で生成された水が、酸化ガス流路4に導入されると、この生成水は、前記酸化ガス流路4に形成された親水性被膜5を湿潤状態にする。この生成水は、自重により親水性被膜5およびその表面を伝って鉛直下方向に流れ、酸化ガス流路4から排出される。さらに、生成水が酸化ガスの給排流路3bに配置された多孔質部材6により吸収されるため、この生成水を酸化ガス流路4からより確実に排出することができるとしている。
特開平8−138692号公報
ところが、上記の従来技術では、集電極1の上下に酸化ガスの給排流路3a、3bが形成されるため、燃料電池全体の高さ方向の寸法を短尺化することが困難なものとなってしまう。特に、車載用燃料電池スタックとして使用する際には、自動車車体の床下等のスペースを有効活用する必要があり、燃料電池全体の高さ方向を可及的に短尺化したいとう要請がある。しかしながら、上記の従来技術では、この種の要請に効果的に対応することができないという問題がある。
しかも、酸化ガスの給排流路3a、3bは、集電極1の上下に横方向に長尺に構成されている。これにより、集電極1の剛性を確保するためには、この集電極1の厚さを比較的大きく設定する必要があり、燃料電池スタック全体の積層方向の寸法が長尺化してしまうという問題が指摘されている。
本発明はこの種の問題を解決するものであり、円滑かつ確実な排水機能を有するとともに、高さ方向の寸法を可及的に短尺化し、かつセパレータの厚さを有効に薄肉化することが可能な燃料電池スタックを提供することを目的とする。
本発明の燃料電池スタックでは、セパレータの横方向一端縁部の上部側に貫通して設けられ、燃料ガスまたは酸化剤ガスを含む反応ガスを流すための入口側連通孔と、前記セパレータの横方向他端縁部の下部側に貫通して設けられ、前記燃料ガスまたは前記酸化剤ガスを含む前記反応ガスを流すための出口側連通孔と、前記セパレータの電極発電面内に水平方向に沿って設けられ、前記反応ガスを前記アノード側電極または前記カソード側電極に供給するとともに、入口部が前記入口側連通孔に連通し、かつ、出口部が前記出口側連通孔に連通するガス流路と、前記出口側連通孔内に配設され、水を排出するための多孔質吸水管体と、を備え、前記ガス流路の前記出口部の底部は、前記出口側連通孔の底部よりも上方に配置されている。
加えて、前記ガス流路と前記出口側連通孔との間に、複数の連結孔部が形成され、前記ガス流路は、複数の流路溝を備えるとともに、前記連結孔部の一端は、前記セパレータの一方の面側で前記流路溝に連通し、かつ、前記連結孔部の他端は、前記セパレータの他方の面側で前記出口側連通孔に連通するとともに前記出口側連通孔の前記底部よりも上方に配置される。
本発明に係る燃料電池スタックでは、高さ方向の寸法を可及的に短尺化するとともに、薄型化が容易に図られる。さらに、ガス流路への水の逆流を有効に阻止し、発電性能を確保するとともに、簡単な構成で排水性を大幅に向上させることが可能になる。
本発明の第1の実施形態に係る燃料電池スタックの概略縦断面説明図である。 図1に示す燃料電池スタックの要部分解斜視図である。 図1に示す燃料電池スタックの概略断面説明図である。 図1に示す燃料電池スタックを構成する第1セパレータの正面説明図である。 図1に示す燃料電池スタックを構成する第2セパレータの一方の面の正面説明図である。 前記第2セパレータの他方の面の正面説明図である。 図1に示す燃料電池スタックを構成する多孔質吸水管体および第1セパレータの斜視説明図である。 前記多孔質吸水管体を構成する線材の一部断面斜視説明図である。 図1に示す燃料電池スタック内の静圧分布説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る燃料電池スタックを構成する多孔質吸水管体および第1セパレータの斜視説明図である。 本発明の第3の実施形態に係る燃料電池スタックを構成する多孔質吸水管体の一部斜視説明図である。 本発明の第4の実施形態に係る燃料電池スタックを構成する多孔質吸水管体の一部斜視説明図である。 本発明の第5の実施形態に係る燃料電池スタックの縦断面説明図である。 本発明の第6の実施形態に係る燃料電池スタックを構成する多孔質吸水管体の縦断面説明図である。 従来技術に係る集電極の斜視説明図である。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池スタック10の概略縦断面説明図であり、図2は、前記燃料電池スタック10の要部分解斜視図である。
燃料電池スタック10は、単位燃料電池セル12と、この単位燃料電池セル12を挟持する第1および第2セパレータ14、16とを備え、これらが複数組だけ積層されている。単位燃料電池セル12は、固体高分子電解質膜18と、この電解質膜18を挟んで配設されるカソード側電極20およびアノード側電極22とを有するとともに、前記カソード側電極20および前記アノード側電極22には、例えば、多孔質層である多孔質カーボンペーパ等からなる第1および第2ガス拡散層24、26が配設される。
単位燃料電池セル12の両側には、第1および第2ガスケット28、30が設けられ、前記第1ガスケット28は、カソード側電極20および第1ガス拡散層24を収納するための大きな開口部32を有する一方、前記第2ガスケット30は、アノード側電極22および第2ガス拡散層26を収納するための大きな開口部34を有する。単位燃料電池セル12と第1および第2ガスケット28、30とが、第1および第2セパレータ14、16によって挟持されるとともに、この第2セパレータ16には第3ガスケット35が配設される。
第1セパレータ14は、その横方向両端上部側に水素含有ガス等の燃料ガスを通過させるための入口側燃料ガス連通孔36aと、酸素含有ガスまたは空気である酸化剤ガスを通過させるための入口側酸化剤ガス連通孔38aとを設ける。
第1セパレータ14の横方向両端中央側には、純水やエチレングリコールやオイル等の冷却媒体を通過させるための入口側冷却媒体連通孔40aと、使用後の前記冷却媒体を通過させるための出口側冷却媒体連通孔40bとが設けられる。第1セパレータ14の横方向両端下部側には、燃料ガスを通過させるための出口側燃料ガス連通孔36bと、酸化剤ガスを通過させるための出口側酸化剤ガス連通孔38bとが、入口側燃料ガス連通孔36aおよび入口側酸化剤ガス連通孔38aと対角位置になるように設けられている。
第1セパレータ14のカソード側電極20に対向する面14aには、入口側酸化剤ガス連通孔38aに近接して複数本、例えば、6本のそれぞれ独立した第1酸化剤ガス流路溝(ガス流路)42が、水平方向に蛇行しながら重力方向に向かって設けられる。第1酸化剤ガス流路溝42は、3本の第2酸化剤ガス流路溝(ガス流路)44に合流し、この第2酸化剤ガス流路溝44が出口側酸化剤ガス連通孔38bに近接して終端する。
図2〜図4に示すように、第1セパレータ14には、この第1セパレータ14を貫通するとともに、一端が面14aとは反対側の面14bで入口側酸化剤ガス連通孔38aに連通する一方、他端が前記面14a側で第1酸化剤ガス流路溝42に連通する第1酸化剤ガス連結流路46と、一端が前記面14b側で出口側酸化剤ガス連通孔38bに連通する一方、他端が前記面14a側で第2酸化剤ガス流路溝44に連通する第2酸化剤ガス連結流路48とが、前記第1セパレータ14を貫通して設けられる。
図2に示すように、第2セパレータ16の横方向両端側には、第1セパレータ14と同様に、入口側燃料ガス連通孔36a、入口側酸化剤ガス連通孔38a、入口側冷却媒体連通孔40a、出口側冷却媒体連通孔40b、出口側燃料ガス連通孔36bおよび出口側酸化剤ガス連通孔38bが形成されている。
図5に示すように、第2セパレータ16の面16aには、入口側燃料ガス連通孔36aに近接して複数本、例えば、6本の第1燃料ガス流路溝(ガス流路)60が形成される。この第1燃料ガス流路溝60は、水平方向に蛇行しながら重力方向に向かって延在し、3本の第2燃料ガス流路溝(ガス流路)62に合流してこの第2燃料ガス流路溝62が出口側燃料ガス連通孔36bの近傍で終端する。
第2セパレータ16には、入口側燃料ガス連通孔36aを面16b側から第1燃料ガス流路溝60に連通する第1燃料ガス連結流路64と、出口側燃料ガス連通孔36bを前記面16b側から第2燃料ガス流路溝62に連通する第2燃料ガス連結流路66とが、前記第2セパレータ16を貫通して設けられる。
図3および図6に示すように、第2セパレータ16の面16bには、第3ガスケット35の開口部68に対応する段差部70が形成され、段差部70内には、入口側冷却媒体連通孔40aおよび出口側冷却媒体連通孔40bに近接して冷却媒体流路を構成する複数本の主流路溝72a、72bが形成される。主流路溝72a、72b間には、それぞれ複数本に分岐する分岐流路溝74が水平方向に延在して設けられている。
第2セパレータ16には、入口側冷却媒体連通孔40aと主流路溝72aとを連通する第1冷却媒体連結流路76と、出口側冷却媒体連通孔40bと主流路溝72bとを連通する第2冷却媒体連結流路78とが、前記第2セパレータ16を貫通して設けられる。
図2に示すように、第1、第2および第3ガスケット28、30および35の横方向両端部には、入口側燃料ガス連通孔36a、入口側酸化剤ガス連通孔38a、入口側冷却媒体連通孔40a、出口側冷却媒体連通孔40b、出口側燃料ガス連通孔36bおよび出口側酸化剤ガス連通孔38bが設けられる。
図1に示すように、単位燃料電池セル12と第1および第2セパレータ14、16の積層方向両端部には、第1および第2エンドプレート80、82が配置され、タイロッド84を介して前記第1および第2エンドプレート80、82が一体的に締め付け固定されている。
燃料電池スタック10内には、少なくとも出口側酸化剤ガス連通孔38bおよび必要に応じて出口側燃料ガス連通孔36bに、それぞれ多孔質吸水管体86が積層方向に延在して配設される。図1および図7に示すように、多孔質吸水管体86は、金属、例えば、SUS(ステンレス鋼)製のパイプ状芯材88と、この芯材88の外周部に巻き付けられる複数の線材90とを備える。
図8に示すように、線材90は表面に凹凸状を有しており、各線材90が束ねられることによって空間92が形成される。この空間92は、芯材88の長手方向(燃料電池スタック10の積層方向)に沿って延在している。芯材88は、その両端を閉塞して構成してもよく、この芯材88が燃料電池スタック10内に図示しない固定手段を介して固定されている。
図4および図5に示すように、多孔質吸水管体86は、出口側酸化剤ガス連通孔38b内および出口側燃料ガス連通孔36b内において、重力方向下側にかつ第2酸化剤ガス連結流路48および第2燃料ガス連結流路66から離間する位置に設置されている。
図1に示すように、第1エンドプレート80には、出口側酸化剤ガス連通孔38bに連通する孔部94が形成されるとともに、前記第1エンドプレート80に継手96を介して前記孔部94に連通するマニホールド管体98が接続される。マニホールド管体98は、継手96から上方に湾曲される外側管体100を備え、この外側管体100内には、多孔質吸水管体86に接続され、または前記多孔質吸水管体86から延長された多孔質吸水管体102が配置されている。この多孔質吸水管体102は、例えば、ガス加湿用や改質用に使用可能な水を貯留する貯水タンク(図示せず)に接続される。
なお、第1エンドプレート80には、出口側燃料ガス連通孔36bに連通する孔部104が形成され、この孔部104には、上述したマニホールド管体98と同様に構成されるマニホールド管体106が連結されており、その詳細な説明は省略する。
このように構成される第1の実施形態に係る燃料電池スタック10の動作について、以下に説明する。
燃料電池スタック10内には、燃料ガス、例えば、炭化水素を改質した水素を含むガスが供給されるとともに、酸化剤ガスとして空気または酸素含有ガス(以下、単に空気ともいう)が供給され、さらに単位燃料電池セル12の発電面を冷却するために、冷却媒体が供給される。燃料電池スタック10内の入口側燃料ガス連通孔36aに供給された燃料ガスは、図3および図5に示すように、第1燃料ガス連結流路64を介して面16b側から面16a側に移動し、この面16a側に形成されている第1燃料ガス流路溝60に供給される。
第1燃料ガス流路溝60に供給された燃料ガスは、第2セパレータ16の面16aに沿って水平方向に蛇行しながら重力方向に移動する。その際、燃料ガス中の水素含有ガスは、第2ガス拡散層26を通って単位燃料電池セル12のアノード側電極22に供給される。そして、未使用の燃料ガスは、第1燃料ガス流路溝60に沿って移動しながらアノード側電極22に供給される一方、未使用の燃料ガスが第2燃料ガス流路溝62を介して第2燃料ガス連結流路66に導入され、面16b側に移動した後に出口側燃料ガス連通孔36bに排出される。
また、燃料電池スタック10内の入口側酸化剤ガス連通孔38aに供給された空気は、図3に示すように、第1セパレータ14の入口側酸化剤ガス連通孔38aに連通する第1酸化剤ガス連結流路46を介して第1酸化剤ガス流路溝42に導入される。図2に示すように、第1酸化剤ガス流路溝42に供給された空気は、水平方向に蛇行しながら重力方向に移動する間、この空気中の酸素含有ガスが第1ガス拡散層24からカソード側電極20に供給される。一方、未使用の空気は、第2酸化剤ガス流路溝44を介して第2酸化剤ガス連結流路48から出口側酸化剤ガス連通孔38bに排出される。これにより、単位燃料電池セル12で発電が行われ、例えば、図示しないモータに電力が供給されることになる。
さらにまた、燃料電池スタック10内に供給された冷却媒体は、入口側冷却媒体連通孔40aに導入された後、図6に示すように、第2セパレータ16の第1冷却媒体連結流路76を介して面16b側の主流路溝72aに供給される。冷却媒体は、主流路溝72aから分岐する複数本の分岐流路溝74を通って単位燃料電池セル12の発電面を冷却した後、主流路溝72bに合流する。そして、使用後の冷却媒体は、第2冷却媒体連結流路78を通って出口側冷却媒体連通孔40bから排出される。
ところで、上記のように燃料電池スタック10が運転されている際、特にカソード側電極20側で比較的多くの水が生成されており、この水が第1および第2酸化剤ガス流路溝42、44を介して出口側酸化剤ガス連通孔38bに導出される。
この場合、第1の実施形態では、出口側酸化剤ガス連通孔38bに多孔質吸水管体86が配置されており、この出口側酸化剤ガス連通孔38bに導入された水が、前記多孔質吸水管体86を構成する複数の線材90を毛細管現象によって透過し、前記線材90間に形成されている空間92に導かれる。ここで、燃料電池スタック10では、酸化剤ガスおよび燃料ガスが、図9に示すような静圧分布を有している。このため、出口側酸化剤ガス連通孔38bの出口側の圧力が内部側の圧力よりも低くなり、空気の上下流の圧力差によって多孔質吸水管体86の空間92に導入された水は、図1中、矢印A方向に示すように、第1エンドプレート80側、すなわち、マニホールド管体98側に押し出される。
これにより、第1の実施形態では、出口側酸化剤ガス連通孔38bに導入された水は、多孔質吸水管体86の毛細管現象とこの出口側酸化剤ガス連通孔38b内の空気の圧力差とによって、マニホールド管体98内の多孔質吸水管体102側に円滑かつ確実に排出され、簡単な構成で滞留する生成水等の結露水の排水性が有効に向上するという効果が得られる。
特に、燃料電池スタック10が車両に搭載される際には、走行路の傾き等によって前記燃料電池スタック10が傾斜しても、出口側酸化剤ガス連通孔38bに導入された水が第2酸化剤ガス流路溝44側に逆流することがない。従って、燃料電池スタック10内で電極発電面が生成水で覆われることを防止し、発電性能の低下を確実に阻止することが可能になるという利点がある。
さらに、多孔質吸水管体86は、図4に示すように、出口側酸化剤ガス連通孔38bの重力方向下側でかつ第2酸化剤ガス連結流路48から離間する位置に配置されている。このため、生成水の吸水性が向上するとともに、第1セパレータ14の電極発電面側での空気の流れ分布を乱すことを阻止することができる。しかも、出口側酸化剤ガス連通孔38b内での空気の圧損を増加させることがない。
さらにまた、図1に示すように、マニホールド管体98は上方に湾曲しており、このマニホールド管体98内に配置されている多孔質吸水管体102が、出口側酸化剤ガス連通孔38bよりも上方に配置される。これにより、第1エンドプレート80の面内でマニホールド管体98をレイアウトすることが可能になり、燃料電池スタック10全体の高さ方向の寸法が大きくなることがない。従って、配管レイアウトの自由度が向上するとともに、燃料電池スタック10全体の高さ方向を有効に短尺化し、特に車載用に優れるという利点が得られる。
また、第1の実施形態では、図2に示すように、入口側燃料ガス連通孔36a、入口側酸化剤ガス連通孔38a、入口側冷却媒体連通孔40a、出口側冷却媒体連通孔40b、出口側燃料ガス連通孔36bおよび出口側酸化剤ガス連通孔38bが、燃料電池スタック10の横方向両端部に設けられている。このため、燃料電池スタック10の上部および下部に、横方向に長尺な連通孔を設ける必要がなく、前記燃料電池スタック10全体の高さ方向を可及的に短尺化し得るとともに、強度の向上が図られ、前記燃料電池スタック10全体の積層方向を有効に薄型化することができる。
なお、第1の実施形態では、出口側酸化剤ガス連通孔38b側についてのみ説明したが、出口側燃料ガス連通孔36b側においても同様に凝縮水が発生しており、多孔質吸水管体86を用いることによって効率的かつ確実な排水機能を有することが可能になる。また、多孔質吸水管体86がパイプ状の芯材88を有しているが、これに代替して棒状部材を用いてもよい。
さらにまた、第1の実施形態では、第1セパレータ14の面14aにガス流路である第1および第2酸化剤ガス流路溝42、44が水平方向に蛇行しながら重力方向に向かって設けられる一方、第2セパレータ16の面16aにガス流路である第1および第2燃料ガス流路溝60、62が水平方向に蛇行しながら重力方向に向かって設けられているが、これに代替して、前記第1および第2セパレータ14、16の面14a、16aに、それぞれのガス流路を水平方向に蛇行しながら反重力方向に向かって設けることができる。その際、多孔質吸水管体86は、第1および第2セパレータ14、16の上部側に配設されることになるが、前記多孔質吸水管体86の毛細管現象と空気等の圧力差とによって、滞留する結露水の排水性が有効に向上する等、同様の効果が得られる。なお、以下に示す第2の実施形態以降でも、同様である。
図10は、第2の実施形態に係る燃料電池スタックを構成する多孔質吸水管体120および第1セパレータ14の斜視説明図である。なお、第1の実施形態に係る燃料電池スタック10と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
多孔質吸水管体120は、金属、例えば、SUS製のパイプ122と、このパイプ122内に収容される複数本の線材124とを備えている。このパイプ122は、外周部に複数の孔部126を有しており、水がこの孔部126から前記パイプ122内に透過し得るように構成されている。線材124は、線材90と同様に表面形状が凹凸状を有している。
図11は、本発明の第3の実施形態に係る燃料電池スタックを構成する多孔質吸水管体130の一部斜視説明図であり、図12は、本発明の第4の実施形態に係る燃料電池スタックを構成する多孔質吸水管体140の一部斜視説明図である。
多孔質吸水管体130は、多数の孔部132を有し、断面四角形状の角パイプ134と、この角パイプ134内に配置される複数本の線材136とを備える一方、多孔質吸水管体140は、複数の孔部142を有し、断面三角形状の三角パイプ144と、この三角パイプ144内に収容される複数本の線材146とを備える。角パイプ134および三角パイプ144は、出口側酸化剤ガス連通孔38bおよび出口側燃料ガス連通孔36bの角部形状に沿って配置される。
このように構成される多孔質吸水管体120、130および140では、それぞれの孔部126、132および142から水が浸透し、複数本の線材124、136および146の毛細管現象と空気の圧力差とによって水を円滑かつ確実に排出することができる等、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
図13は、本発明の第5の実施形態に係る燃料電池スタック160の縦断面説明図である。この燃料電池スタック160では、出口側酸化剤ガス連通孔38bと出口側燃料ガス連通孔36bに多孔質吸水管体162が配置されており、前記多孔質吸水管体162は、パイプ部材164と、このパイプ部材164内に配置される複数本の線材166とを備える。
パイプ部材164は、出口側酸化剤ガス連通孔38bおよび出口側燃料ガス連通孔36bに配置される部分に複数の孔部168を設けており、水の透過を可能にする一方、燃料電池スタック160の外部に露呈する部分には、孔部が設けられていない。なお、パイプ部材164は一体的に構成されているが、孔部168を設ける管体と孔部を有しない管体とを個別に設け、それらを継手等によって固定するように構成してもよい。また、線材166に代替して各種の吸水材を用いてもよい。
図14は、本発明の第6の実施形態に係る燃料電池スタックを構成する多孔質吸水管体180の縦断面説明図である。この多孔質吸水管体180は、出口側酸化剤ガス連通孔38bおよび出口側燃料ガス連通孔36bの重力方向下側に埋め込まれた断面固形状の吸水材182を備えており、この吸水材182は、例えば、スポンジ等によって構成されている。吸水材182の上面は、第2酸化剤ガス連結流路48および第2燃料ガス連結流路66から所定の隙間Sを設ける位置に設定されており、水の逆流を阻止することが可能になる。
10、160…燃料電池スタック 12…単位燃料電池セル
14、16…セパレータ 18…電解質膜
20…カソード側電極 22…アノード側電極
36a…入口側燃料ガス連通孔 36b…出口側燃料ガス連通孔
38a…入口側酸化剤ガス連通孔 38b…出口側酸化剤ガス連通孔
40a…入口側冷却媒体連通孔 40b…出口側冷却媒体連通孔
42、44…酸化剤ガス流路溝 46、48…酸化剤ガス連結流路
60、62…燃料ガス流路溝 64、66…燃料ガス連結流路
80、82…エンドプレート
86、102、120、130、140、162、180…多孔質吸水管体
88…芯材
90、124、136、146、166…線材
92…空間 98、106…マニホールド管体
100…外側管体 122…パイプ
126、132、142、168…孔部
134…角パイプ 144…三角パイプ
164…パイプ部材 182…吸水材

Claims (1)

  1. 固体高分子電解質膜をアノード側電極とカソード側電極とで挟んで構成される単位燃料電池セルと、前記単位燃料電池セルを挟持するセパレータとを水平方向に積層して構成される燃料電池スタックであって、
    前記セパレータの横方向一端縁部の上部側に貫通して設けられ、燃料ガスまたは酸化剤ガスを含む反応ガスを流すための入口側連通孔と、
    前記セパレータの横方向他端縁部の下部側に貫通して設けられ、前記燃料ガスまたは前記酸化剤ガスを含む前記反応ガスを流すための出口側連通孔と、
    前記セパレータの電極発電面内に水平方向に沿って設けられ、前記反応ガスを前記アノード側電極または前記カソード側電極に供給するとともに、入口部が前記入口側連通孔に連通し、かつ、出口部が前記出口側連通孔に連通するガス流路と、
    前記出口側連通孔内に配設され、水を排出するための多孔質吸水管体と、
    を備え、
    前記ガス流路の前記出口部の底部は、前記出口側連通孔の底部よりも上方に配置され
    前記ガス流路と前記出口側連通孔との間に、複数の連結孔部が形成され、
    前記ガス流路は、複数の流路溝を備えるとともに、
    前記連結孔部の一端は、前記セパレータの一方の面側で前記流路溝に連通し、かつ、前記連結孔部の他端は、前記セパレータの他方の面側で前記出口側連通孔に連通するとともに前記出口側連通孔の前記底部よりも上方に配置されることを特徴とする燃料電池スタック。
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