JP5242941B2 - 医療用部材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、医療用部材の製造方法に関するものである。
下記特許文献1には、入れ歯の防汚性向上を目的として、入れ歯の表面にポリシラザンを含有するコーティング液を塗布するだけで、該ポリシラザンが空気中の水分と反応してシリカに転化するため、シリカコーティングできる方法が記載されている。
特開2003−286122号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、コーティング液を塗布後、大気中に放置することによりポリシラザンをシリカに転化させるため、反応速度が遅く、シリカ膜の形成に時間がかかるという問題がある。また、このように空気中の水分と反応させることで形成されたシリカ膜の膜質は緻密性が良くなく傷つきやすい、また撥水性のため汚れがつきやすいという問題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、基材上に、ポリシラザンから生成されるシリカ膜を短時間で均一に形成できる方法を提供することを目的とする。
本発明の医療用部材の製造方法は、基材上に、ポリシラザンを含有するポリシラザン膜を形成した後、過酸化水素を含有する蒸気を前記ポリシラザン膜に曝露することによって、前記ポリシラザンをシリカに転化させてシリカ膜を形成する工程を有することを特徴とする。
医療用部材は、歯科用部材が好ましい。また、シリカ膜は親水性シリカ膜が好ましい。
また、本発明の医療用部材の製造方法においては、前記過酸化水素を含有する蒸気は、過酸化水素を含有する溶液にマイクロ波を照射して加熱することによって生成することが好ましい。
また、本発明の医療用部材の製造方法においては、前記過酸化水素を含有する蒸気に、マイクロ波を照射しながら、前記ポリシラザン膜に曝露して生成することが好ましい。
また、本発明の医療用部材の製造方法においては、前記過酸化水素を含有する蒸気の温度を、90℃以上とすることが好ましい。
本発明によれば、基材を高温にすることなく、ポリシラザンから生成されるシリカ膜を短時間で形成できる。また、膜質は緻密性が良好で、高い親水性を有するシリカ膜を形成できる。
<第1の実施形態>
本発明の医療用部材の製造方法の第1の実施形態について説明する。
まず、基材上にポリシラザンを含有するポリシラザン膜を形成する。具体的には、ポリシラザンと溶媒を含有するコーティング液を基材上に塗布した後、溶媒を除去する。
本発明における基材は特に制限されない。例えば、基材の材質としては、ステンレス、チタン等の金属、ポリカーボネート、アクリル樹脂等の樹脂、アルミナ、ジルコニア等のセラミックス、宝石、サンゴ、化石等の鉱物、骨、歯牙、木、紙、革等が挙げられる。
医療用部材は歯科用部材を含み、特に歯科用部材に適する。
医療用部材としては、例えば、歯科用部材、一般部材(手術用器具、注射針、注射筒、ガイド、ワイヤ、カテーテル、ステープル、採血用器具、輸血用器具、内視鏡、ピペット等の検査用器具)、整形外科用部材(人工関節、プレート、スクリュー、ピン、ワイヤ、ステープル、髄内釘、創外固定器等)、心臓血管外科用部材(血液ポンプ、人工弁、ペースメーカー、ステント等)、脳神経外科用部材(クリップ、ステント等)、眼科用部材(眼内レンズ等)等が挙げられる。
また、金属アレルギー対策として金属表面にシリカ膜を形成する場合、本発明では医療用部材とする。
歯科用部材の具体例としては、金属インレー、金属アンレー、金属クラウン、金属ブリッジ、硬質(コンポジット)レジン前装冠、硬質(コンポジット)レジン前装ブリッジ、陶材焼付鋳造冠、陶材焼付鋳造ブリッジ、コーヌスクローネ内冠、金属製ポストコア、金属製根面板、接着性ブリッジ等の金属系歯科技工物;
陶材インレー、陶材アンレー、オールセラミックスクラウン、オールセラミックスブリッジ、ラミネートベニア、セラミックスコア(陶材コア)等のセラミックス系歯科技工物;
硬質(コンポジット)レジンインレー、硬質(コンポジット)レジンアンレー、硬質(コンポジット)レジンクラウン、硬質(コンポジット)レジンブリッジ、レジンラミネートベニア、レジン製ポストコア等のレジン系歯科技工物;
ブラケット、バンド等の矯正器具;リップバンパー、急速拡大装置等の矯正装置;下顎犬歯間リテーナー等の固定式保定装置;ディスタルシュー、クラウンループ、リンガルアーチ等の固着式保隙装置;および磁性アタッチメント等が挙げられる。
また、上記歯科用部材の材質としては、
高カラット金合金(Type1−4)、白金加金、多目的型金合金、低カラット金合金、金−パラジウム合金、金−銀−パラジウム合金、銀合金、コバルトクロム合金、ニッケルクロム合金、チタン、チタン合金、ステンレス鋼(SUS304)、磁性ステンレス鋼、およびその他の一般歯科用金属;
アルミナ陶材、キャスタブルセラミックス、加圧成形型陶材、ガラス浸透型セラミックス、高密度焼結型(CAD/CAM)セラミックス、高純度アルミナ、ジルコニア、部分安定化ジルコニア、アパタイトセラミックス、その他の一般歯科用セラミックスおよび無機材料;
硬質レジン、コンポジットレジン、ポリカーボネート、およびその他の一般歯科用レジンが挙げられる。
特に、歯科用部材の材質が硬質レジンの場合に、本発明による効果が大きい。
本発明で用いられるポリシラザンは、「−(SiH−NH)−」(ただし、Hの全部又は一部が置換基で置換されていてもよい。)を繰り返し単位とするポリマーであり、鎖状ポリシラザン、環状ポリシラザン等が挙げられる。鎖状ポリシラザンとしては、ペルヒドロポリシラザン、ポリメチルヒドロシラザン、ポリN―メチルシラザン、ポリN―(トリエチルシリル)アリルシラザン、ポリN―(ジメチルアミノ)シクロヘキシルシラザン、フェニルポリシラザン等が挙げられる。これらはいずれも使用することができ、また、これらに限定されるものではない。ポリシラザンは1種を用いてもよく2種以上の混合物を用いてもよい。
これらのうち、特にペルヒドロキシポリシラザンが本発明による接着強度の向上効果が良好である点で好ましい。
前記コーティング液に用いられる溶媒は、ポリシラザンと反応せず、均一なポリシラザン溶液を形成できるものであればよい。具体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素;ペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、メチルペンタン、ヘプタン、イソヘプタン、オクタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ブロモホルム、塩化エチレン、塩化エチリデン、トリクロロエタン等のハロゲン化炭化水素;エチルエーテル、イソプロピルエーテル、エチルブチルエーテル、ブチルエーテル、1,2−ジオキシエタン、シオキタサン、ジメチルジオキサン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等のエーテル類等が挙げられる。これらの溶媒は1種又は2種以上の混合物であってもよい。
コーティング液におけるポリシラザンの濃度は、0.01〜50質量%が好ましく、1〜20質量%がより好ましい。
コーティング液には触媒を添加してもよい。該触媒としては、トリエチルアミン、ジエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、トリ−n−ブチルアミン等のアミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の金属水酸化物、アンモニア水、ピリジンなどの塩基、酢酸、無水酢酸、蓚酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、コハク酸のようなカルボン酸やその酸無水物、トリクロル酢酸等の有機酸、塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸、三塩化鉄、三塩化アルミニウム等のルイス酸等が挙げられる。
コーティング液には、本発明の効果を損なわない範囲で、適宜の添加剤を含有させることができる。例えば、紫外線吸収剤、セラミックスまたは樹脂からなるフィラー、フッ素化合物、薬剤成分、光触媒、感光性成分、光沢剤、着色剤、顔料等が挙げられる。
コーティング液の塗布方法は、はけ塗り法、スプレー法、浸漬法、流し塗り法等を用いることができる。
コーティング液の塗布に先立って、必要に応じて、塗布面の研磨や洗浄を行ってもよい。
コーティング液を塗布した後、溶媒を除去するために乾燥工程を行うことが好ましい。
次いで、基材上に形成されたポリシラザン膜に対して過酸化水素を含有する蒸気を曝露する。具体的には、過酸化水素を含有する溶液を加熱して過酸化水素を含有する蒸気を発生させ、該蒸気をポリシラザン膜の表面に接触させる。これによりポリシラザンがシリカに転化してシリカ膜が形成される。本実施形態では、過酸化水素を含有する蒸気がポリシラザン膜と接触することでポリシラザン膜が加熱され、ポリシラザンと過酸化水素を含有する蒸気中の水分が反応して、あるいは過酸化水素から発生したラジカルと反応して、シリカに転化すると考えられる。
本発明で用いられる過酸化水素を含有する溶液は、水(HO)を含有していればよく、具体例としては、3%過酸化水素水が挙げられる。
過酸化水素を含有する蒸気を曝露させる方法としては、過酸化水素を含有する溶液を加熱して蒸気を発生させ、該蒸気の存在する環境にポリシラザン膜形成後の基材を設置する。より効率よく該蒸気を基材に曝露させるため、過酸化水素を含有する蒸気と基材を密閉した環境内に設置することが好ましい。
過酸化水素を含有する溶液を加熱する方法としては、該溶液を沸騰させることが可能であればよい。例えば、過酸化水素を含有する溶液を入れた容器を公知の加熱装置で加熱する方法が挙げられる。
ポリシラザン膜に曝露させる該蒸気の温度は高いほどよく、90℃以上が好ましい。より具体的には、95℃以上が好ましく、100℃以上の過熱蒸気が特に好ましい。
また、ポリシラザン膜への過酸化水素を含有する過熱蒸気による処理時間は1分以上が好ましく、10分以上がさらに好ましい。
本発明において、ポリシラザンは、例えば以下の反応式で表されるように、水(HO)と反応して、あるいはラジカルが発生してシリカに転化される。
(−SiHNH−)+2HO→(−SiO―)+NH+2H
本発明におけるシリカ膜は、ポリシラザン膜から転化されたシリカを含有する膜を意味しており、必ずしもポリシラザンの全部がシリカに転化されていなくてもよい。
このようにして基材上に形成されるシリカ膜の厚さは、特に制限されないが、例えば0.01〜4μm程度が好ましく、0.05〜2μm程度がより好ましい。
本実施形態によれば、基材上にポリシラザン膜を形成した後に、過酸化水素を含有する蒸気を基材に曝露させることで、ポリシラザンが水分と反応して、あるいは過酸化水素からラジカルが発生してシリカに転化する反応が促進され、シリカ膜の形成に要する時間が短縮される。したがって、審美性を目的とする医療用部材等におけるシリカコーティングを迅速に行うことができ、製造効率を向上させることができる。また該シリカ膜に紫外線吸収剤を含有させることもでき、紫外線による着色や劣化を防止できる。
また本発明の方法は、過酸化水素を含む蒸気をポリシラザン膜に曝露させるだけでシリカ膜を形成できるので、基材自体を加熱する必要がない。これにより、耐熱性が比較的低い材料からなる基材に対してもシリカ膜を形成できる。特に硬質レジンのような耐熱性に劣る材質からなる歯科用部材本体に対するシリカコーティングに好適である。また、シリカ膜の形成によって、硬質レジン表面の凹凸が塞がれて着色物質等の付着を防止できる。また、形成されるシリカ膜は光沢があるため、美容上の審美性にも優れる。
本発明において、過酸化水素の蒸気をポリシラザン膜に接触させると、シリカへの転化率が高くなることで、より均一かつ緻密なシリカ膜が形成され、さらに親水性に優れた親水性シリカを生成させることができる。これにより、防汚性や潤滑性に優れ、付着した汚れの除去を容易にできる親水性シリカコーティングを、基材本体の加熱処理を必要とせず、短時間で行うことができる。特に硬質レジンを材質とする歯科用部材本体に防汚性や潤滑性を付与するのに好適である。
また、蒸気の温度を90℃以上にすることで、基材上のポリシラザン膜が過熱蒸気によって加熱されるため、ポリシラザンと過熱蒸気中の水分が反応して、あるいは過酸化水素からラジカルが発生してシリカに転化する効率が良くなると考えられる。
したがって本実施形態によれば、シリカ膜の形成に要する時間が短縮されて、均一で、緻密な、親水性シリカ膜がコーティングされた医療用部材が得られる。
<第2の実施形態>
本発明の医療用部材の製造方法の第2の実施形態について説明する。本実施形態が上記第1の実施形態と大きく異なる点は、ポリシラザン膜に曝露させる過酸化水素を含有する蒸気を、マイクロ波の照射によって生成する点である。
まず、第1の実施形態と同様にして、基材上にポリシラザン膜を形成する。
次いで、過酸化水素を含有する溶液にマイクロ波を照射して加熱し、過酸化水素を含有する蒸気を生成させる。また、該マイクロ波の波長は特に限定されず、被照射物の材質に応じて、マイクロ波の照射による発熱が効率良く生じる波長を選択することが好ましい。マイクロ波照射装置の具体例としては、電子レンジが挙げられる。
次いで、基材上に形成されたポリシラザン膜に、過酸化水素を含有する蒸気を曝露する。過酸化水素を含有する溶液および該蒸気を曝露させる方法は第1の実施形態と同様である。
本実施形態において、過酸化水素を含有する蒸気をポリシラザン膜に曝露することにより、ポリシラザンがシリカに転化してシリカ膜が形成される。本実施形態では、マイクロ波の照射により生成した過酸化水素を含有する蒸気を基材に曝露することにより、ポリシラザンが加熱され、蒸気中の水分と反応して、あるいは過酸化水素からラジカルが発生してシリカに転化すると考えられる。
また、マイクロ波の照射により生成した過酸化水素を含有する蒸気は、公知の加熱装置を用いて生成した蒸気と比較して、より反応活性な状態になっていると考えられる。
したがって、本実施形態によれば第1の実施形態と同様に、過酸化水素を含有する蒸気の曝露によりシリカ膜の形成に要する時間が短縮される。また、ポリシラザン膜に反応活性な蒸気を曝露するため、該シリカへの転化反応が良好に進行し、より均一かつ緻密なシリカ膜の形成が可能となる。
<第3の実施形態>
本発明の医療用部材の製造方法の第3の実施形態について説明する。本実施形態が上記第1または上記第2の実施形態と大きく異なる点は、過酸化水素を含有する蒸気をポリシラザン膜に曝露する際、蒸気にマイクロ波を照射する点である。
まず、第1の実施形態と同様にして、基材上にポリシラザン膜を形成する。
次いで、過酸化水素を含有する溶液を加熱して、過酸化水素を含有する蒸気を生成する。該溶液を加熱して沸騰させる方法は、第1の実施形態または第2の実施形態による方法を用いることができるが、マイクロ波の照射による加熱方法が好ましい。
その後、過酸化水素を含有する蒸気が存在する環境下に基材を設置し、ポリシラザン膜に蒸気を曝露する。
このとき、生成した蒸気および基材に向けてマイクロ波を照射する。マイクロ波の種類は第2の実施形態と同様である。なお、該蒸気と基材を密閉した容器に設置してマイクロ波を照射する方法が、該蒸気とポリシラザン膜との反応効率の点で望ましい。さらには、該蒸気の発生源である過酸化水素を含有する溶液自体を上記密閉した容器内に存在させることが好ましい。これにより、容器内にマイクロ波を照射することで、過酸化水素を含有する溶液の加熱、沸騰と、生成した該蒸気と基材への照射を同時に行うことが可能となる。マイクロ波の照射に適した装置の具体例として、電子レンジが挙げられる。
これにより、過酸化水素を含有する蒸気が基材に曝露され、ポリシラザンがシリカに転化してシリカ膜が形成される。本実施形態では、生成した過酸化水素を含有する蒸気がマイクロ波の照射により、従来の加熱装置により生成した蒸気よりも反応活性な状態でポリシラザン膜と接触すると考えられる。
本実施形態によれば、マイクロ波の照射により過酸化水素を含有する蒸気がさらに加熱され、過熱蒸気が生成される。過熱蒸気により、ポリシラザンと該蒸気中の水分の反応効率が向上し、あるいは過酸化水素から発生するラジカルの反応効率が向上し、シリカへの転化反応が促進されて、短時間でシリカ膜を形成できる。また第2の実施形態と同様に、ポリシラザンに曝露する過酸化水素を含有する蒸気がマイクロ波によって活性化されるため、シリカ転化反応がさらに進行し、均一性が高く、緻密なシリカ膜が形成されると考えられる。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1:マイクロ波を照射して過酸化水素を含有する蒸気を生成する例)
基材として、SUS基材(1cm×1cm×0.2mm)を使用した。
一方、ペルヒドロポリシラザン溶液(以下、ペルヒドロポリシラザンをPHPSということもある。)、すなわち、AZエレクトロニックマテリアルズ(株)社製、アクアミカNP−110(製品名、ペルヒドロポリシラザンのキシレン溶液)を、キシレンで希釈してペルヒドロポリシラザン濃度10質量%に調整したPHPS溶液(以下、10%NPという。)をコーティング溶液として用いた。
前記基材の表面に10%NPを塗布し、22℃の大気中で10分間自然乾燥した後、これを再度繰り返した。このようにして、基材上にポリシラザン膜を形成した。
次に、3%過酸化水素水100mlを、密閉可能な樹脂性の容器に入れ、該溶液に直接接触しないように設けた網の上にポリシラザン膜を形成した基材を置き、ふたを閉めた。
この容器を電子レンジ(製品名:HITACHI MR−M220、日立社製)を用いて、周波数2450MHz、出力500Wで5分間マイクロ波を照射し、過酸化水素水を加熱、蒸発させた。また、マイクロ波照射後は、ふたを開けずに2分間放置することで、過酸化水素水蒸気をポリシラザン膜にさらに曝露させた。このようにして実施例1の医療用部材を製造した。
(比較例1)
3%過酸化水素水を蒸留水に変更したこと以外は上記実施例1と同様にして、比較例1の医療用部材を製造した。
(比較評価1)
実施例1および比較例1の医療用部材について、フーリエ変換赤外分光光度計(島津社製、製品名:SHIMADZU IR Prestige−21)を用い、ATR法にて4600〜650cm−1の波数範囲でシリカ膜のFT−IRスペクトルをそれぞれ測定した。シリカ転化の指標となる1060cm−1付近と800cm−1付近のSi−Oに帰属する吸収ピークと、未反応のPHPSの残存を示す830cm−1付近のSi−Nおよび2170cm−1付近に帰属するSi−Hの吸収ピークの強度を比較した。
比較例1のシリカ膜のFT−IRスペクトルでは、885cm−1付近のピークが観察されることから、水蒸気の曝露により形成されたシリカ膜には、未反応なPHPSが残存していることが確認された。これに対して、実施例1のシリカ膜のFT−IRスペクトルでは、1072cm−1付近のピークが増大し、830cm−1付近のピークが消失した。したがって、過酸化水素を含有する蒸気をポリシラザン膜に曝露させたことによって、ポリシラザンからシリカへの転化率が向上し、短時間で良好なシリカ膜が形成されることが確認された。
(実施例2:過熱水蒸気発生装置により過酸化水素を含有する蒸気を生成した例)
基材として、硬質レジンを使用した。すなわち、(株)ジーシー社製プロシモのVITAシェードE1に相当するエナメル色レジンペーストの表面を#2000耐水研磨紙で研磨した後、直径16mm、厚さ3mm円板上に切り出したものを硬質レジン基材とした。
一方、2種のペルヒドロポリシラザン溶液、すなわち、AZエレクトロニックマテリアルズ(株)社製、アクアミカNP−110(製品名、ペルヒドロポリシラザンのキシレン溶液)を、キシレンで希釈してペルヒドロポリシラザン濃度10質量%に調整したPHPS溶液(以下、10%NPという。)と、AZエレクトロニックマテリアルズ(株)社製、アクアミカNL−120(製品名、ペルヒドロポリシラザンのジブチルエーテル溶液)を、ジブチルエーテルで希釈してペルヒドロポリシラザン濃度5質量%に調整したPHPS溶液(以下、5%NLという。)をコーティング溶液として用いた。
前記基材の表面に10%NPを塗布し、22℃の大気中で10分間自然乾燥してポリシラザン膜を生成した。次に過熱水蒸気発生装置を用いて3%過酸化水素水を加熱、蒸発させた。この後、基材を過酸化水素水蒸気が存在する環境下に設置し、10%NP塗布後の基材表面に3%過酸化水素水蒸気を10分間曝露させた。
その後、基材表面に5%NLを重ね塗りして同様の操作を繰り返し、5%NL塗布後の基材表面に3%過酸化水素水蒸気を15分間曝露させた。このようにして、実施例2の医療用部材を製造した。
(比較例2)
3%過酸化水素水を蒸留水に変更したこと以外は上記実施例2と同様にして、比較例2の医療用部材を製造した。
(比較例3)
基材にPHPS溶液(10%NP)を塗布した後、80℃で10分間乾式焼成して比較例3の医療用部材を製造した。
(比較評価2)
実施例2および比較例2の医療用部材について、フーリエ変換赤外分光光度計(島津社製、製品名:SHIMADZU IR Prestige−21)を用い、ATR法にて4600〜650cm−1の波数範囲でシリカ膜のFT−IRスペクトルをそれぞれ測定した。シリカ転化の指標となる1060cm−1付近と800cm−1付近のSi−Oに帰属する吸収ピークと、未反応のPHPSの残存を示す830cm−1付近のSi−Nおよび2170cm−1付近に帰属するSi−Hの吸収ピークの強度を比較した。
その結果を図1に示す。図1の(1)は、比較例2のシリカ膜のFT−IRスペクトルであり、(2)は実施例2のシリカ膜のFT−IRスペクトルである。
図1の(1)と比較して(2)のスペクトルでは、1060cm−1および800cm−1付近のピークが増大し、830cm−1付近のピークが消失している。このことから、過酸化水素を含有している蒸気をポリシラザン膜に曝露させることによって、ポリシラザンからシリカへの転化率が向上し、良好なシリカ膜が形成されることが確認された。
(比較評価3)
実施例2と比較例2〜3の医療用部材について、接触角計を用い、シリカ膜の水に対する接触角をそれぞれ測定した。その結果を表1に示す。なお、測定結果は同条件で形成したシリカ膜における5回の測定の平均値である。
Figure 0005242941
表1より、比較例3のシリカ膜の水に対する接触角は88.2°であり疎水性を示した。また、比較例2のシリカ膜の水に対する接触角は16.8°であり、比較例3よりも親水性を示した。これに対して、実施例2のシリカ膜の水に対する接触角は10.2°であり良好な親水性を示した。
以上の結果から、3%過酸化水素水蒸気をポリシラザン膜に暴露することで形成されるシリカ膜は、親水性であることが確認された。
(試験例1:過酸化水素を含有する、90℃以上の過熱蒸気を曝露させる例)
基材として、SUS基材(1cm×1cm×0.2mm)を使用した。コーティング液としては、AZエレクトロニックマテリアルズ(株)社製、アクアミカNL−120(製品名、ペルヒドロポリシラザンのジブチルエーテル溶液)を、ジブチルエーテルで希釈してペルヒドロポリシラザン濃度10質量%に調整したPHPS溶液を用いた。
まず、基材の表面上にコーティング液を塗布し、150℃のオーブンで3分間加熱処理して乾燥させ、ポリシラザン膜を生成した。
次いで、3%過酸化水素水を加熱して蒸気を生成し、さらに前記蒸気を過熱水蒸気発生装置により160℃まで加熱した。この過熱蒸気を基材表面に1分間曝露した。
こうして基材の表面に形成した膜について、フーリエ変換赤外分光光度計(島津社製、製品名:SHIMADZU IR Prestige−21)を用い、ATR法にて4600〜650cm−1の波数範囲でFT−IRスペクトルを測定した。シリカ転化の指標となる1060cm−1付近と800cm−1付近のSi−Oに帰属する吸収ピークと、未反応のPHPSの残存を示す830cm−1付近のSi−Nおよび2170cm−1付近に帰属するSi−Hの吸収ピークの強度を調べた。
試験例1で形成した膜のFT−IRスペクトルでは、883cm−1付近に弱いピークが存在することから、未反応のPHPSが少量残存している。また、1078cm−1と794cm−1付近のピークが顕著であることから、基材に形成されたポリシラザン膜のほとんどがシリカに転化していることを確認した。
(試験例2)
試験例1において、過熱蒸気の曝露時間を10分に変更した他は、試験例1と同様に処理することによって試験例2の基材を製造した。こうして基材の表面に形成した膜について、FT−IRスペクトルを測定した。
試験例2で形成した膜のFT−IRスペクトルでは、試験例1で確認された883cm−1付近のピークが消失し、1078cm−1と794cm−1付近のピークが顕著であることから、基材に形成された膜は、未反応のPHPS残存がない、良好なシリカ膜であることを確認した。
(試験例3)
試験例1において、過熱蒸気の温度を300℃に変更した他は、試験例1と同様に処理することによって試験例2の基材を製造した。こうして基材の表面に形成した膜について、FT−IRスペクトルを測定した。
試験例3で形成した膜のFT−IRスペクトルでは、試験例1と同様に、885cm−1付近に弱いピークが存在することから、未反応のPHPSが少量残存している。また、1078cm−1と794cm−1付近のピークが顕著であることから、基材に形成されたポリシラザン膜のほとんどがシリカに転化していることを確認した。
(試験例4)
試験例1において、過熱蒸気の温度を300℃に変更し、さらに過熱蒸気の曝露時間を10分に変更した他は、試験例1と同様に処理することによって試験例4の基材を製造した。こうして基材の表面に形成した膜について、FT−IRスペクトルを測定した。
試験例4で形成した膜のFT−IRスペクトルでは、試験例1で確認された883cm−1付近のピークが消失し、1082cm−1と806cm−1付近のピークが顕著であることから、基材に形成された膜は、未反応のPHPS残存がない、良好なシリカ膜であることを確認した。
(試験例5)
試験例1において、3%過酸化水素水を純水に変更した他は、試験例1と同様に処理することによって試験例5の基材を製造した。こうして基材の表面に形成した膜について、FT−IRスペクトルの測定をした。
試験例5で形成した膜のFT−IRスペクトルでは、未反応のPHPSの残存を示す881cm−1付近のSi−Nおよび2252cm−1付近に帰属するSi−Hの吸収ピークの強度が顕著であることを確認した。また、シリカ転化の指標となる1078cm−1付近と792cm−1付近のSi−Oに帰属する吸収ピークを確認できることから、基材表面上に形成された膜は、未反応なPHPSが多く残存するシリカ膜であることを確認した。
(試験例6)
試験例2において、3%過酸化水素水を純水に変更した他は、試験例2と同様に処理することによって試験例6の基材を製造した。こうして基材の表面に形成した膜について、FT−IRスペクトルの測定をした。
試験例6で形成した膜のFT−IRスペクトルでは、未反応のPHPSの残存を示す881cm−1付近のSi−Nおよび2252cm−1付近に帰属するSi−Hの吸収ピークの強度が顕著であることを確認した。また、シリカ転化の指標となる1072cm−1付近と792cm−1付近のSi−Oに帰属する吸収ピークを確認できることから、基材表面上に形成された膜は、未反応なPHPSが多く残存するシリカ膜であることを確認した。
(試験例7)
試験例3において、3%過酸化水素水を純水に変更した他は、試験例3と同様に処理することによって試験例7の基材を製造した。こうして基材の表面に形成した膜について、FT−IRスペクトルの測定をした。
試験例7で形成した膜のFT−IRスペクトルでは、未反応のPHPSの残存を示す881cm−1付近のSi−Nおよび2252cm−1付近に帰属するSi−Hの吸収ピークの強度が顕著であることを確認した。また、シリカ転化の指標となる1070cm−1付近と792cm−1付近のSi−Oに帰属する吸収ピークを確認できることから、基材表面上に形成された膜は、未反応なPHPSが多く残存するシリカ膜であることを確認した。
(試験例8)
試験例4において、3%過酸化水素水を純水に変更した他は、試験例4と同様に処理することによって試験例8の基材を製造した。こうして基材の表面に形成した膜について、FT−IRスペクトルの測定をした。
試験例8で形成した膜のFT−IRスペクトルでは、未反応のPHPSの残存を示す881cm−1付近のSi−Nおよび2252cm−1付近に帰属するSi−Hの吸収ピークの強度が顕著であることを確認した。また、シリカ転化の指標となる1072cm−1付近と792cm−1付近のSi−Oに帰属する吸収ピークを確認できることから、基材表面上に形成された膜は、未反応なPHPSが多く残存するシリカ膜であることを確認した。
(試験例9)
試験例1において、基材の表面上にコーティング液を塗布し、150℃のオーブンで3分間加熱処理して乾燥することによって、試験例9の基材を製造した。こうして基材の表面に形成した膜について、FT−IRスペクトルの測定をした。
試験例9で形成した膜のFT−IRスペクトルでは、試験例5〜8と同様に、未反応のPHPSの残存を示す830cm−1付近のSi−Nおよび2170cm−1付近に帰属するSi−Hの吸収ピークの強度が顕著であることを確認した。また、シリカ転化の指標となる1060cm−1付近と800cm−1付近のSi−Oに帰属する吸収ピークを確認できることから、基材表面上に形成された膜は、未反応なPHPSが多く残存するシリカ膜であることを確認した。
(比較評価4)
試験例1〜9で基材表面に形成したシリカ膜の膜質の判定結果を表2に示す。
Figure 0005242941
表2より、過酸化水素を含有する過熱蒸気を基材上のポリシラザン膜に曝露した試験例1〜4は、過酸化水素を含有していない過熱水蒸気のみを曝露した試験例5〜8とそれぞれ比較して、良好なシリカ膜が形成していることを確認した。
また、過酸化水素を含有する過熱蒸気を用いることで、基材への曝露時間が1分という短時間であっても、ポリシラザンからシリカへの転化が良好であることを確認した。
図1は、実施例2および比較例2のシリカ膜のFT−IRスペクトルを示す図である。

Claims (5)

  1. 基材上に、ポリシラザンを含有するポリシラザン膜を形成した後、過酸化水素を含有する蒸気を前記ポリシラザン膜に曝露することによって、前記ポリシラザンをシリカに転化させてシリカ膜を形成する工程を有し、
    前記過酸化水素を含有する蒸気に、マイクロ波を照射しながら、前記ポリシラザン膜に曝露することを特徴とする医療用部材の製造方法。
  2. 前記医療用部材が、歯科用部材であることを特徴とする請求項1記載の医療用部材の製造方法。
  3. 前記シリカ膜が、親水性シリカ膜であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の医療用部材の製造方法。
  4. 前記過酸化水素を含有する蒸気は、過酸化水素を含有する溶液にマイクロ波を照射して加熱することによって生成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の医療用部材の製造方法。
  5. 前記過酸化水素を含有する蒸気の温度を、90℃以上とすることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の医療用部材の製造方法。
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