JP5154428B2 - 歯科用部材およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、歯科用部材およびその製造方法に関する。
本願は、2006年10月4日に、日本に出願された特願2006−272960号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
例えば、クラウン、インレー、ブリッジ等の歯冠修復物を、歯牙や支台歯材料(金属、樹脂、セラミックス等)に接着するために、レジンセメントやレジン添加型グラスアイオノマーセメント等の歯科用接着剤が用いられる。
歯冠修復物等の歯科用部材の接着には高い接着強度が要求され、そのために種々の接着方法が提案されている。
例えば、下記特許文献1では、合成樹脂製歯冠色補綴物をグラスアイオノマーセメントと接着させる際に、不飽和二重結合を有するメタクリレート若しくはアクリレートと、有機チタネート化合物と重合開始剤とからなる接着剤を用いる方法が提案されている。
下記特許文献2には、リン酸カルシウム系結晶化ガラスからなる歯冠修復材料を、歯牙または支台歯材料に接着させる際に、接着剤としてメタクリレート系重合性単量体を含有する接着剤を用いる方法が記載されている。
下記特許文献3には、酸性基含有ラジカル重合性単量体、非酸性のラジカル重合体単量体、化学重合開始剤及び充填剤を含有し、さらに2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンを含有してなる歯科用接着剤を用いる方法が提案されている。
特開平5−155728号公報 特開平9−087124号公報 再公表特許WO2003/057180号パンフレット
しかしながら特許文献1〜3に記載の方法は、新規な接着剤を使用するため、実用化するには処方や使用方法の確立等が必要であり容易ではない。また充分な接着強度が得られない場合もあり、特に歯科用部材が金属製である場合は接着強度が不足する。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、歯科用部材を高い接着強度で接着できるようにすることを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の歯科用部材は、歯科用部材本体上に、ポリシラザンから生成されたシリカ膜が設けられており、該シリカ膜がシランカップリング剤により表面処理されていることを特徴とする。
また本発明は、歯科用部材本体上に、ポリシラザンを含有するコーティング液を塗布した後、前記ポリシラザンをシリカに転化させてシリカ膜を形成する工程と、前記シリカ膜をシランカップリング剤で表面処理する工程を有することを特徴とする歯科用部材の製造方法を提供する。
前記歯科用部材の製造方法においては、前記シリカ膜に紫外線を照射した後、前記シランカップリング剤で表面処理することが好ましい。
また、紫外線を照射する代わりに、前記シリカ膜を、水の微小水滴を噴霧しながら、又は、水蒸気雰囲気下において、火炎照射又はプラズマ照射した後、前記シランカップリング剤で表面処理することも好ましい。
さらに、前記シリカ膜を、過酸化水素水の微小水滴を噴霧しながら、又は、過酸化水素水の蒸気雰囲気下において、火炎照射又はプラズマ照射した後、前記シランカップリング剤で表面処理することも好ましい。
本発明によれば、歯科用部材と被接着物との接着強度を向上できる。
本発明の歯科用部材の第1の例を示す概略構成図である。 本発明の歯科用部材の第2の例を示す概略構成図である。 本発明の歯科用部材の第3の例を示す概略構成図である。 実施例で得られたシリカ膜のFT−IRスペクトルを示す図である。 接着強度の評価方法を説明するための模式図である。 接着強度の測定装置の概略図である。
符号の説明
1、1’、11 歯科用部材本体
2、2’、12 シリカ膜
3、3’、13 シランカップリング剤による表面処理層
4、4’、14 歯科用部材
5 接着剤
6、15 被接着物
21 基材(試験片)
21a 接着面
22 粘着テープ
23 メタルロッド
図1〜3は、本発明の歯科用部材の第1〜第3の例を示した概略構成図であるが、本発明はこれらに限られるものではない。
図中符号1、1’、11は歯科用部材本体(以下、本体と略記することもある。)を示し、2、2’、12はシリカ膜を示し、3、3’、13はシランカップリング剤による表面処理層(以下、シランカップリング層ということもある。)を示し、4、4’、14は歯科用部材を示す。
本発明の歯科用部材は、図1の例のように、接着剤5を介して歯科用部材4が被接着物6に接着されるものであってもよい。例えば歯牙(被接着物6)に補綴装置(歯科用部材4)を接着剤5で装着する態様である。
または図2の例のように、接着剤5を介して歯科用部材4、4’どうしが接着されるものでもよい。例えば、支台装置(歯科用部材4’)に接着剤5を介して補綴装置(歯科用部材4)を装着する態様である。
または図3の例のように、歯科用部材14とレジンからなる被接着物15が直接接着されるものでもよい。例えば、歯科用部材14上にレジン層(被接着物15)を設けて補綴装置を作製する態様や、歯科用部材14にレジンからなる他の部材(被接着物15)を接着して補綴装置を作製する態様である。
図1および図2の例における歯科用部材本体1の具体例としては、金属インレー、金属アンレー、金属クラウン、金属ブリッジ、硬質(コンポジット)レジン前装冠、硬質(コンポジット)レジン前装ブリッジ、陶材焼付鋳造冠、陶材焼付鋳造ブリッジ、コーヌスクローネ内冠、金属製ポストコア、金属製根面板、接着性ブリッジ等の金属系歯科技工物;陶材インレー、陶材アンレー、オールセラミックスクラウン、オールセラミックスブリッジ、ラミネートベニア、セラミックスコア(陶材コア)等のセラミックス系歯科技工物;硬質(コンポジット)レジンインレー、硬質(コンポジット)レジンアンレー、硬質(コンポジット)レジンクラウン、硬質(コンポジット)レジンブリッジ、レジンラミネートベニア、レジン製ポストコア等のレジン系歯科技工物;ブラケット、バンド等の矯正器具;リップバンパー、急速拡大装置等の矯正装置;下顎犬歯間リテーナー等の固定式保定装置;ディスタルシュー、クラウンループ、リンガルアーチ等の固着式保隙装置;および磁性アタッチメント等が挙げられる。
図1の例における被接着物6の具体例としては、歯牙(エナメル質,象牙質)、メタルコア(金属支台)、セラミックスコア(陶材コア)、レジンコア等が挙げられる。
図2の例において、歯科用部材4と接着される被接着物側の歯科用部材本体1’の例としては、メタルコア(金属支台)、セラミックスコア(陶材コア)、レジンコア等が挙げられる。
図1および図2の例において歯科用部材本体1、1’の材質としては、高カラット金合金(Type1−4)、白金加金、多目的型金合金、低カラット金合金、金−パラジウム合金、金−銀−パラジウム合金、銀合金、コバルトクロム合金、ニッケルクロム合金、チタン、チタン合金、ステンレス鋼(SUS304)、磁性ステンレス鋼、およびその他の一般歯科用金属;アルミナ陶材、キャスタブルセラミックス、加圧成形型陶材、ガラス浸透型セラミックス、高密度焼結型(CAD/CAM)セラミックス、高純度アルミナ、ジルコニア、部分安定化ジルコニア、アパタイトセラミックス、その他の一般歯科用セラミックスおよび無機材料;コンポジットレジン、ポリカーボネート、およびその他の一般歯科用レジンが挙げられる。
特に、歯科用部材本体1、1’の材質が金属またはセラミックスの場合に、本発明による効果が大きい。
図1および図2の例における接着剤5としては、歯科用合着・接着材料として市販されているレジン系の接着剤を適宜用いることができる。本発明による接着強度の向上効果がより優れる点で、レジンセメントまたはレジン添加型グラスアイオノマーセメントが好ましい。
好適に使用できるレジンセメントの例としては、クラレメディカル社のパナビアフルオロセメント(製品名)、トクヤマデンタル社のビスタイトII(製品名)、ジーシー社のリンクマックス(製品名)等が挙げられる。
好適に使用できるグラスアイオノマー系レジンセメントの例としては、ジーシー社のフジルーティングS(製品名)、ジーシー社のフジリュート(BC)(製品名)、3M ESPE社のビトレマールーティングセメント(製品名)等が挙げられる。
図3において、歯科用部材本体11上に、シリカ膜12およびシランカップリング層13を介してレジン層(被接着物15)を設ける態様の具体例としては、金属クラウンや金属ブリッジのレジン前装;コーヌス・テレスコープ冠におけるメタルフレームとオペークレジンとの接着;金属製アタッチメント義歯装置のレジン前装;金属製のインプラント上部構造の前装(コンポジットレジン);クラスプ上のレジン前装等が挙げられる。
図3において、歯科用部材14に、シリカ膜12およびシランカップリング層13を介して硬質(コンポジット)レジンからなる他の部材(被接着物15)を接着する態様の具体例としては、鋳造床義歯における金属床または金属フレームワークと床用レジンとの接着;レジン床義歯と、金属クラスプ,金属バーまたは金属フレームワークとの接着;磁性アタッチメントと床用レジンとの接着;陶歯と床用レジンとの接着等が挙げられる。
また図3に示す態様は、顎義歯;エピテーゼ装置;スピーチエイド,パラタルリフト等の言語機能回復装置;床矯正装置(咬合斜面板,咬合挙上板),拡大装置(急速,穏徐),機能的装置(アクチバトール,バイオネーター,フレンケルの装置,ビムラーのアダプター),マルチブラケット装置,唇舌側弧線装置等の矯正治療用装置;ホーレータイプリテーナー,ラップアンドリテーナー等の可撤式保定装置;および可撤式保隙装置等における、金属部材とレジン部材との接着に適用できる。
図3の例における歯科用部材本体11の材質は、前記図1および図2の例における歯科用部材本体1、1’の材質と同様である。
被接着物15の材質は、コンポジットレジン、義歯床用重合型アクリルレジン、義歯床用熱可塑性型レジン、人工歯用アクリルレジン、およびその他の一般歯科用レジン等が挙げられる。
図1〜図3の例におけるシリカ膜2(2’、12)はポリシラザンから生成された膜である。具体的には、ポリシラザンと溶媒を含有するコーティング液を歯科用部材本体1(1’、11)に塗布した後、溶媒を除去し、ポリシラザンをシリカに転化させる工程を経て生成される。
本発明におけるシリカ膜は、ポリシラザン膜から転化されたシリカを含有する膜を意味しており、必ずしもポリシラザンの全部がシリカに転化されていなくてもよい。
本発明で用いられるポリシラザンは、「−(SiH−NH)−」(ただし、Hの全部又は一部が置換基で置換されていてもよい。)を繰り返し単位とするポリマーであり、鎖状ポリシラザン、環状ポリシラザン等が挙げられる。
鎖状ポリシラザンとしては、ペルヒドロポリシラザン、ポリメチルヒドロシラザン、ポリN―メチルシラザン、ポリN―(トリエチルシリル)アリルシラザン、ポリN―(ジメチルアミノ)シクロヘキシルシラザン、フェニルポリシラザン等が挙げられる。これらはいずれも使用することができ、また、これらに限定されるものではない。また、ポリシラザンは1種を用いてもよく、2種以上の混合物を用いてもよい。
上記に挙げたうち、特にペルヒドロキシポリシラザンが本発明による接着強度の向上効果が良好である点で好ましい。
前記コーティング液に含まれる溶媒は、ポリシラザンと反応せず、均一なポリシラザン溶液を形成できるものであればよい。具体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素;ペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、メチルペンタン、ヘプタン、イソヘプタン、オクタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ブロモホルム、塩化エチレン、塩化エチリデン、トリクロロエタン等のハロゲン化炭化水素;エチルエーテル、イソプロピルエーテル、エチルブチルエーテル、ブチルエーテル、1,2−ジオキシエタン、シオキタサン、ジメチルジオキサン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等のエーテル類等が挙げられる。これらの溶媒は1種又は2種以上の混合物であってもよい。
該コーティング液におけるポリシラザンの濃度は、0.01〜50質量%が好ましく、1〜20質量%がより好ましい。
該コーティング液には触媒を添加してもよい。該触媒としては、トリエチルアミン、ジエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、トリ−n−ブチルアミン等のアミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の金属水酸化物、アンモニア水、ピリジンなどの塩基、酢酸、無水酢酸、蓚酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、コハク酸のようなカルボン酸やその酸無水物、トリクロル酢酸等の有機酸、塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸、三塩化鉄、三塩化アルミニウム等のルイス酸等が挙げられる。
本発明の歯科用部材は、例えば以下の方法で製造できる。
まず、歯科用部材本体1(1’、11)の接着面に、前記コーティング液を塗布する。塗布方法は、はけ塗り法、スプレー法、浸漬法、流し塗り法等を用いることができる。
コーティング液の塗布に先立って、必要に応じて、本体1(1’、11)の接着面の研磨や洗浄を行ってもよい。
コーティング液を塗布した後、溶媒を除去するために乾燥工程を行うことが好ましい。乾燥後、ポリシラザンをシリカに転化させてシリカ膜を形成する。
ポリシラザンをシリカに転化させる方法としては、公知の手法を適宜用いることができる。例えば(1)加熱により転化させる方法、(2)紫外線照射により転化させる方法、(3)アンモニア水蒸気曝露により転化させる方法等が挙げられる。
(1)加熱による方法では、例えば、ポリシラザンを含むコーティング液を基材に塗布し、大気中にて約10分乾燥させた後、室温〜900℃、好ましくは90〜600℃で0.1〜6時間、好ましくは0.5〜4時間加熱処理することでシリカ膜に転化させる。条件は適宜変更可能である(以下、同様。)。
または、特開平8−27425号公報に記載されているように、ポリシラザンを含むコーティング液を基材に塗布した後、大気雰囲気下で150℃にて1時間予備硬化させた後、80%RH雰囲気中、大気圧下95℃で3時間加熱することでシリカ膜に転化させることができる。
(2)紫外線照射による方法は、例えばJournal of the Ceramic Society of Japan 112[11]599−603頁(2004年)に記載されているように、ポリシラザンを含むコーティング液を基材に塗布した後、40℃で約10分乾燥させた後、酸素20%雰囲気中にて172nmの紫外線を約60分照射することでシリカ膜に転化させることができる。
(3)アンモニア水蒸気暴露による方法は、例えばJournal of Sol−Gel Science and Technology 31,257−261頁(2004年)に記載されているように、ポリシラザンを含むコーティング液を基材に塗布した後、1mol/Lのアンモニア水蒸気に24時間曝露させることによりシリカ膜に転化させることができる。
上記(1)〜(3)のいずれの方法においても、ポリシラザンは雰囲気中の水分と反応してシリカに転化し、シリカ膜が形成される。
(1)加熱による方法において、特に、高湿度環境下で加熱すると、ケイ素原子(Si)に結合したOH基を有する親水性シリカ膜が生成される。該高湿度環境における相対湿度は50%RH以上が好ましい。親水性シリカ膜を生成させると、本発明による接着強度の向上効果がより良好に得られる。
または、前記コーティング液が塗布された部分を親水化剤で処理しても親水性シリカ膜を生成させることができる。親水化剤で処理する方法としては、コーティング液を塗布後に親水化剤に浸漬し、乾燥後に加熱処理する方法、コーティング液を塗布後に親水化剤に浸漬し、乾燥しないでそのまま加熱処理する方法、加熱処理後に親水化剤で処理する方法等が挙げられる。該親水化剤としては、過酸化水素水、オゾン水、酢酸水溶液、pH4.5〜9.5の水溶液、エタノール等のアルコール等が挙げられる。または、加熱処理時にオゾン噴射を行う方法によっても親水性シリカ膜を生成させることができる。
このようにして本体1(1’、11)上に形成されるシリカ膜2(2’、12)の厚さは特に制限されないが0.01〜4μm程度が好ましく、0.1〜2μm程度がより好ましい。
この後、シリカ膜2(2’、12)に対して、シランカップリング剤を用いた表面処理を行う。これにより、本体1(1’、11)とシリカ膜2(2’、12)とシランカップリング層3(3’、13)を備えた歯科用部材4(4’、14)が得られる。
シランカップリング剤としては、歯科用のシランカップリング剤として市販されているものを適宜用いることができ、表面処理方法も公知の手法で行うことができる。
シランカップリング剤の具体例としては、インパーバポーセレンプライマー(製品名、松風社製)、モノボンドS(製品名、イボクラールビバデント社製)、リライエックスセラミックプライマー(製品名、3M ESPE社製)、ジーシーセラミックプライマー(製品名、ジーシー社製)、ジーセラコスモテックIIプライマー(製品名、ジーシー社製)、トクソーセラミックスプライマー(製品名、トクヤマデンタル社製)、ポーセレンライナーM(製品名、サンメディカル社製)、ポーセレンボンドアクチベーターとクリアフィルメガボンドプライマーの併用(いずれも製品名、クラレメディカル社製)、ポーセレンボンドアクチベーターとクリアフィルメガボンドプライマーIIΣプライマーの併用(いずれも製品名、クラレメディカル社製)、ポーセレンボンドアクチベーターとクリアフィルフォトボンドの併用(いずれも製品名、クラレメディカル社製)等が挙げられる。
また、任意の方法によりポリシラザンをシリカに転化させた後、シランカップリング剤で表面処理する前に、シリカ膜2(2’、12)に対して紫外線照射、火炎照射又はプラズマ照射を行うことが好ましい。これにより本発明による接着性の向上効果がより良好に得られる。
紫外線照射、火炎照射又はプラズマ照射による処理を行うことにより、シリカ膜2(2’、12)とシランカップリング層3(3’、13)との密着性が向上すると考えられる。
また、火炎照射又はプラズマ照射を行う場合には、さらに前記密着性を向上できることから、水又は過酸化水素水による微小水滴を照射部に噴霧しながら行うか、もしくは、水又は過酸化水素水による蒸気雰囲気下において行うことが、より好ましい。
また、本発明でいう「微小水滴」とは、粒子径が0.1μm〜1000μm程度の霧状の水滴をいい、好ましくは、粒子径10μm〜100μmの範囲である。
なお、用いる過酸化水素水の濃度としては、本発明の効果を損なわない限り限定されるものではないが、1%〜20%の範囲が好ましい。
上記水又は過酸化水素水の微小水滴もしくは蒸気を発生させる具体的な手段は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されるものでもないが、歯科医療分野で一般に使用される機器等を用いることができる。例えば、有限会社コンタミネーション・コントロール・サービス社製の水蒸気発生ユニット「MCF−02−300−ST」(商品名)を用いて、水又は過酸化水素水の蒸気を発生させることが可能である。また、上記微小水滴を噴霧又は噴射するためには、例えば、株式会社アトマックス社製のノズル「AM6」等を用いることができる。
本発明において、「微小水滴を噴霧しながら」又は「過酸化水素水の蒸気雰囲気下において」との用語が示す具体的な態様としては、上記方法及び装置を用いることにより、火炎処理における炎の中に又はプラズマ処理におけるプラズマ中に微小水滴や水蒸気を導入しながら、上記シリカ膜の表面に該炎又はプラズマを照射することが、上記接着性をより向上させ得る点で効果的である。
上記紫外線照射は、前記シリカ膜に対して、光波長150nm〜400nmの紫外線を1分〜30分照射することが好ましい。
上記火炎照射には、例えば、株式会社YDM製「ハンディトーチ」(商品名)等の市販されている歯科医療器具等を用いることができる。これら製品では、任意の可燃ガスを注入することで、ペン型のガス・バーナーとして火炎照射を行うことを可能とし、かつ、歯科技工士等による実験室での使用のみならず、歯科医師による臨床現場での使用にも対応するものである。
火炎照射の処理時間としては、前記シリカ膜、シランカップリング剤の種類、歯科技工士等による実験室での使用、又は、歯科医師による臨床現場での使用等に応じて適宜設定すべきものであるが、高い接着性を付与できる点で、2秒〜60秒が好ましい。
上記プラズマ照射には、例えば、NUエコ・エンジニアリング株式会社製の「大気圧マイクロホロープラズマ」(商品名)を使用することができる。前記シリカ膜の該プラズマ処理を行うと、前記シリカ膜の表面改質、親水性の向上、表面付着物の除去等の作用により、さらに、本発明による接着性向上の効果を強化することができる。
上記プラズマ照射の処理時間としては、本発明の効果を損なわない範囲で適宜設定可能であるが、高い接着性を確保するためには、1秒〜120秒が好ましい。
本発明の歯科用部材によれば、歯科用部材本体と被接着物との高い接着強度が得られる。これは、歯科用部材本体の接着面上に、ポリシラザンから生成されるシリカ膜を設け、該シリカ膜をシランカップリング剤で表面処理することにより、該歯科用部材本体の接着面とレジン材(レジン系の接着剤やレジンからなる被接着物など)との接着強度が向上するためと考えられる。特に歯科用部材本体の材質が金属またはセラミックスの場合には、従来、これらとレジン材との充分な接着強度を得ることが難しかったため、本発明による接着強度向上の効果が大きい。
また本発明の歯科用部材は、接着剤として従来から使用されているレジン系の接着剤を用いて高い接着強度を得ることができるため、実用化が容易である。
なお、本発明は図1〜3に示すような補綴装置の作製や装着に限らず、歯科用部材における同様の接着形態に広く応用できる。例えば歯科用部材の補修・修復における接着にも適用でき、接着強度を向上させることができる。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
歯科用部材本体の材質の例として、ステンレス(SUS304)、金−銀−パラジウム合金、金合金(18K)、およびジルコニア92%含有セラミックスを用い、ポリシラザンから生成されるシリカ膜シランカップリング層の有無による接着強度の違いを調べるために、以下の試験を行った。
(試験例1)
まず、ステンレス(SUS304)からなる板状の基材(15mm×15mm×3mm)の上面(接着面)を#4000耐水研磨紙で鏡面研磨した後、該接着面をアセトン浴中で超音波洗浄した。
次いで、接着面上にコーティング液を塗布し、22℃の大気中で10分間自然乾燥した。コーティング液としては、AZエレクトロニックマテリアルズ(株)社製、アクアミカNP−110(製品名、ペルヒドロポリシラザンのキシレン溶液)を、キシレンで希釈してペルヒドロポリシラザン濃度10質量%に調製したものを用いた。
この後、300℃のオーブンで3時間加熱処理した後、室温にて放冷した。
こうして基材の接着面上に形成された膜について、フーリエ変換赤外分光光度計(島津社製、製品名:FT−IR8000)を用い、ATR法にて4600〜650cm−1の波数範囲でFT−IRスペクトルを測定した。その結果を図4に示す。シリカ転化の指標となる1060cm−1付近と800cm−1付近のSi−Oに帰属する吸収ピークと、未反応のペルヒドロポリシラザンの残存を示す830cm−1付近のSi−Nに帰属する吸収ピークの強度を調べた。その結果、1060cm−1付近と800cm−1付近のピークが顕著であり、830cm−1付近にピークは見られなかった。このことから、接着面上に形成された膜がシリカ膜であることを確認した。該シリカ膜の膜厚は0.85μmであった。
さらに、シリカ膜が形成された接着面に、シランカップリング剤としてGCセラミックプライマー(製品名、ジーシー社製)を塗布し、乾燥させたものを試験片とした。
(試験例2)
試験例1において、基材の材質を金−銀―パラジウム合金(「キャストウェル(金12%)M.C.」(ジーシー社))に変更した他は、試験例1と同様にして試験片を作製した。シリカ膜の膜厚は0.85μmであった。
(試験例3)
試験例1において、基材の材質を18K金合金に変更した他は、試験例1と同様にして試験片を作製した。シリカ膜の膜厚は0.85μmであった。
(試験例4)
試験例1において、基材の材質をジルコニア92%含有セラミックスに変更した。またコーティング液をAZエレクトロニックマテリアルズ(株)社製、アクアミカNL−120(製品名、ペルヒドロポリシラザンのジブチルエーテル溶液)を、ジブチルエーテルで希釈してペルヒドロポリシラザン濃度5質量%に調製したものに変更し、オーブンでの加熱処理条件を500℃、3時間に変更した。その他は試験例1と同様にして試験片を作製した。シリカ膜の膜厚は0.18μmであった。
(試験例5)
試験例4において、加熱処理後、シランカップリング剤を塗布する前に、シリカ膜に対して185nmの紫外線を10分間照射した。その他は、試験例4と同様にして試験片を作製した。
(比較試験例1〜4)
上記試験例1〜4のそれぞれにおいて、シリカ膜の形成およびシランカップリング剤による表面処理を行わないものを比較試験片として作製した。すなわち、試験例1と同様にして、基材の上面(接着面)を鏡面研磨した後、該接着面をアセトン浴中で超音波洗浄しただけのものを比較試験片とした。
<接着強度の評価>
試験例1〜5および比較試験例1〜4で得られた試験片について、接着強度を以下の方法で評価した。
図5、6は接着強度の評価方法を説明するための模式図である。図中符号21は基材(試験片)を示し、21aは基材の接着面を示す。
まず、図5に示すように、基材(試験片)21の接着面21aに、中央に直径3mmの貫通孔22aが設けられている粘着テープ22を貼った。一方、直径5mmの円柱状のメタルロッド23(材質:SUS304)の下面23aに、レジンセメント(製品名:GC LINKMAX、ジーシー社製)を0.4g盛った。そして、粘着テープ22の貫通孔22aを挟むように、該メタルロッド23の下面23aと基材21の接着面21aとを圧接させ、室温に30分間放置してレジンセメントを硬化させた。こうして、粘着テープ22の貫通孔22a内において、メタルロッドの下面23aと基材の接着面21aとを、レジンセメントを介して接着させた。
次いで、メタルロッド23と基材21との接着部分を蒸留水に浸漬させた状態で、37℃の恒温槽内に24時間保管した後、図6に示す直接引張試験装置24(島津社製、製品名:AGS−500)を用い、メタルロッド23を上方に引張る方法で引張強度(単位:MPa)を測定した。クロスヘッドスピードは1.0mm/分とし、破断が生じる前の引張強度の最大値を記録した。測定結果を表1に示す。測定結果の値は、同条件で作製した5枚の試験片における平均値である。
表1の結果より、接着面にシリカ膜を形成しシランカップリング剤処理を行った試験例1〜5は、シリカ膜を形成しなかった比較試験例1〜4とそれぞれ比較して、接着強度が顕著に向上しており、いずれも15MPa以上の良好な接着強度が得られた。
本発明による歯科用部材は、歯科医療の分野で利用され得る点で極めて高い産業上の利用可能性を有する。また、本発明による歯科用部材の製造方法によれば、一般に用いられる歯科用部材を他の部材や歯牙等の被接着物に強固に接着でき、かつ、歯科技工士等の実験室での使用もしくは歯科医師による臨床現場での使用に対応できる点で、当該産業分野において極めて高い利用可能性を有する。

Claims (7)

  1. 被接着物に接着して用いられる歯科用部材であって、
    歯科用部材本体上の前記被接着物と対向する領域に、ポリシラザンから生成されたシリカ膜が設けられており、該シリカ膜がシランカップリング剤により表面処理されていることを特徴とする歯科用部材。
  2. 被接着物に接着して用いられる歯科用部材の製造方法であって、
    歯科用部材本体上の前記被接着物と対向する領域に、ポリシラザンを含有するコーティング液を塗布した後、前記ポリシラザンをシリカに転化させてシリカ膜を形成する工程と、前記シリカ膜をシランカップリング剤で表面処理する工程を有することを特徴とする歯科用部材の製造方法。
  3. 前記シリカ膜に紫外線を照射した後、前記シランカップリング剤で表面処理することを特徴とする請求項2記載の歯科用部材の製造方法。
  4. 前記シリカ膜を、水の微小水滴を噴霧しながら、又は、水蒸気雰囲気下において、火炎照射した後、前記シランカップリング剤で表面処理することを特徴とする請求項2記載の歯科用部材の製造方法。
  5. 前記シリカ膜を、過酸化水素水の微小水滴を噴霧しながら、又は、過酸化水素水の蒸気雰囲気下において、火炎照射した後、前記シランカップリング剤で表面処理することを特徴とする請求項2記載の歯科用部材の製造方法。
  6. 前記シリカ膜を、水の微小水滴を噴霧しながら、又は、水蒸気雰囲気下において、プラズマ照射した後、前記シランカップリング剤で表面処理することを特徴とする請求項2記載の歯科用部材の製造方法。
  7. 前記シリカ膜を、過酸化水素水の微小水滴を噴霧しながら、又は、過酸化水素水の蒸気雰囲気下において、プラズマ照射した後、前記シランカップリング剤で表面処理することを特徴とする請求項2記載の歯科用部材の製造方法。
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