JP5242929B2 - コーティング用アクリル樹脂組成物およびこれを用いたプラスチック成形体 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1および特許文献2にはトリヒドロキシシラン部分縮合物とコロイダルシリカからなるコーティング用組成物が記載されている。さらに特許文献3および特許文献4にはアルキルトリアルコキシシランとテトラアルコキシシランとの縮合物にコロイド状シリカを添加したコーティング用組成物が記載されている。
また、光分解速度の小さい紫外線吸収剤としてトリアジン系紫外線吸収剤が知られているが、該トリアジン系紫外線吸収剤を熱硬化型アクリル樹脂層に添加した場合、耐候性試験や屋外での暴露により塗膜が白化しやすく、プラスチックの外観や透明プラスチックの場合その透明性を損ねるという欠点を有している。
1.(A)1〜60モル%の下記式(1)で表される繰り返し単位((A−1)単位)、
35モル%を超えて85モル%以下の下記式(2)で表される繰返し単位((A−2)単位)、
0.1〜15モル%の下記式(3)で表される繰返し単位((A−3)単位)、および
1〜15モル%の下記式(4)で表される繰り返し単位((A−4)単位)
を含有するアクリル共重合体(A成分)であって、該アクリル共重合体の全繰り返し単位100モル%中、(A−1)〜(A−4)単位の合計が少なくとも70モル%であるアクリル共重合体を含有するコーティング用アクリル樹脂組成物、
(C)(A)成分および(B)成分の合計100重量部に対して0.001〜0.4重量部の硬化触媒(C成分)を含有する前項1記載のコーティング用アクリル樹脂組成物、
(A)1〜60モル%の下記式(1)で表される繰り返し単位((A−1)単位)、
35モル%を超えて85モル%以下の下記式(2)で表される繰返し単位((A−2)単位)、
0.1〜15モル%の下記式(3)で表される繰返し単位((A−3)単位)、および
1〜15モル%の下記式(4)で表される繰り返し単位((A−4)単位)
を含有するアクリル共重合体(A成分)であって、該アクリル共重合体の全繰り返し単位100モル%中、(A−1)〜(A−4)単位の合計が少なくとも70モル%であるアクリル共重合体を含有するアクリル樹脂組成物を熱硬化させてなるアクリル樹脂層が積層され、その第1層上に第2層として、
(E)コロイダルシリカ(e成分)および
(F)下記式(9)で表わされるアルコキシシランの加水分解縮合物(f成分)、
を含有し、e成分が10〜60重量%、f成分がR15 mR16 nSiO(4−m−n)/2に換算して40〜90重量%であるオルガノシロキサン樹脂組成物の熱硬化塗膜層が積層されたプラスチック成形体、
(C)(A)成分および(B)成分の合計100重量部に対して0.001〜0.4重量部の硬化触媒(C成分)を含有するコーティング用アクリル樹脂組成物である前項8記載のプラスチック成形体、
が提供される。
((A)成分のアクリル共重合体について)
前記(A)成分のアクリル共重合体は、少なくとも70モル%、好ましくは少なくとも80モル%、より好ましくは少なくとも90モル%が下記式(1)〜(4)で示される繰返し単位からなる共重合体であり、それぞれ式(1)に対応するアルキルメタクリレートモノマー、式(2)に対応するシクロアルキル基を含有するアクリレートおよび/またはメタクリレートモノマー、式(3)に対応する紫外線吸収性基を含有するアクリレートおよび/またはメタクリレートモノマーおよび式(4)に対応する官能基を有するアクリレートおよび/またはメタクリレートモノマーを共重合して得られる紫外線吸収性基を有するアクリル共重合体である。
前記式(2)に対応するシクロアルキル基を有するアクリレートまたはメタクリレートモノマーとしては、分子内に少なくとも1つのシクロアルキル基を有するアクリレートまたはメタクリレートであれば特に制限はない。シクロアルキル基の炭素数は5〜12であることが好ましい。
R14は、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基またはアルコキシ基である。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられる。
前記(B)成分のブロック化されたポリイソシアネート化合物とは、イソシアネート基にブロック化剤を反応させ遊離のイソシアネート基をほとんどなくして、反応性を持たなくしたもので、加熱によりブロック化剤が分離してイソシアネート基となり、反応性を持つに至る化合物を意味する。
換算イソシアネート基率とは、(B)成分を加熱しブロック化剤を分離した場合に、生成するイソシアネート基の重量を(B)成分の重量に対する百分率で表した値である。
本発明において、(B)成分のブロック化されたポリイソシアネート化合物のブロック化剤の解離および再生したイソシアネート基と(A)成分のアクリル共重合体のヒドロキシ基とのウレタン化反応を促進させるため、(C)成分の硬化触媒が使用される。
硬化触媒としては、有機錫化合物、4級アンモニウム塩化合物、3級アミン化合物、有機チタン化合物、有機ジルコニウム化合物等が挙げられ、これらの化合物は単独または2種以上を混合して使用される。これらの硬化触媒のなかでも有機錫化合物が好ましく使用される。
3級アミン類としては、ジメチルエタノールアミン、トリエチレンジアミン等が挙げられる。これらは単独または2種以上を混合して使用される。
また、これらの4級アンモニウム塩化合物、3級アミン化合物、有機チタン化合物、有機ジルコニウム化合物は、単独または2種以上を混合して、上記有機錫系化合物と併用して使用することが好ましい。
本発明のアクリル樹脂組成物に、さらに(D)成分としてシランカップリング剤および/またはシランカップリング剤の加水分解縮合物を含有させることができる。かかるシランカップリング剤および/またはシランカップリング剤の加水分解縮合物を含有させることで、透明プラスチック基材と第1層および第1層と第2層の間の密着性が更に向上し、長期にわたりその密着性は持続されるため、好ましく使用される。
本発明のアクリル樹脂組成物に、紫外線吸収剤を添加してもよい。かかる紫外線吸収剤としては、例えば2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−(2‘−エチル)ヘキシル)オキシプロピル]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−ブチツオキシフェニル)−6−(2,4−ビス−ブチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−[1−オクチルオキシカルボニルエトキシ]フェニル)−4,6−ビス(4−フェニルフェニル)−1,3,5−トリアジン等のトリアジン類、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、2−(5′−メチル−2′−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3′−t−ブチル−5′−メチル−2′−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3′,5′−ジ−t−ブチル−2′−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール類、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート類、フェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレート等のサリシレート類、ジエチル−p−メトキシベンジリデンマロネート、ビス(2−エチルヘキシル)ベンジリデンマロネート等のベンジリデンマロネート類、2−(2’−ヒドロキシ−5−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールと該モノマーと共重合可能なビニル系モノマーとの共重合体、2−(2’―ヒドロキシ−5−アクリロキシエチルフェニル)―2H―ベンゾトリアゾールと該モノマーと共重合可能なビニル系モノマーとの共重合体、酸化チタン酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化タングステン、硫化亜鉛、硫化カドミウムなどの金属酸化物微粒子類が挙げられる。かかる紫外線吸収剤は、(A)成分および(B)成分の合計100重量部に対して好ましくは0.1〜30重量部、より好ましくは0.2〜20重量部用いられる。
本発明のコーティング用のアクリル樹脂組成物を熱硬化させてなるアクリル樹脂層の膜厚は1〜15μmが好ましく、2〜10μmがより好ましい。
膜厚が1μm未満であると、紫外線の透過率が高くなり、プラスチック基材の黄変が生じたり密着性を低下させるため、耐候性が乏しくなる。膜厚が15μmを超えると、内部応力の増大のため、また熱硬化時に架橋反応が十分進行しないため、耐久性に乏しい塗膜層になる。また、コーティング用のアクリル樹脂組成物を溶解するために使用する溶剤の揮発が不十分となり、溶剤が塗膜中に残存し、耐熱水性、耐候性を損ねることになる。
本発明において、アクリル樹脂層(第1層)を形成する方法としては、本発明のアクリル樹脂組成物を基材であるプラスチックと反応せず、且つ溶解しない揮発性の溶媒に溶解して、このコーティング用アクリル樹脂塗料をプラスチック基材表面に塗布し、次いで該溶媒を加熱等により除去し、さらに加熱してヒドロキシ基と加熱により生成するイソシアネート基とを反応させ架橋させることにより形成される。
前記コーティング用アクリル樹脂塗料のプラスチック基材への塗布はバーコート法、ディップコート法、フローコート法、スプレーコート法、スピンコート法、ローラーコート法等の方法を、塗装される基材の形状に応じて適宜選択することができる。かかるアクリル樹脂塗料が塗布された基材は、通常常温から該基材の熱変形温度以下の温度下で溶媒の乾燥、除去が行われ、加熱硬化する。
前記アクリル樹脂組成物を熱硬化してアクリル樹脂層(第1層)を形成することにより、第2層と透明プラスチック基材との密着性が良好となり、耐摩耗性および耐候性に優れた透明プラスチック成形体を得ることができる。
本発明において、上記第1層の上に積層される第2層は、コロイダルシリカ(e成分)およびアルコキシシランの加水分解縮合物(f成分)を含有するオルガノシロキサン樹脂組成物を熱硬化してなる塗膜層である。
第2層は、好適には上記コロイダルシリカとアルコキシシランの加水分解縮合物とからなるオルガノシロキサン樹脂固形分、酸、硬化触媒および溶媒からなるコーティング用塗料を用いて形成される。
e成分のコロイダルシリカとして、好ましくは平均粒子径5〜200nm、より好ましくは平均粒子径5〜40nmのシリカ微粒子が、水または有機溶媒中にコロイド状に分散されたものである。
かかるコロイダルシリカとして、具体的には、酸性水溶液中で分散させた商品として日産化学工業(株)のスノーテックスO、触媒化成工業(株)のカタロイドSN30、塩基性水溶液中で分散させた商品として日産化学工業(株)のスノーテックス30、スノーテックス40、触媒化成工業(株)のカタロイドS30、カタロイドS40、有機溶剤に分散させた商品として日産化学工業(株)のMA−ST、IPA−ST、NBA−ST、IBA−ST、EG−ST、XBA−ST、NPC−ST、DMAC−ST等が挙げられる。
本発明のf成分であるアルコキシシランの加水分解縮合物は、下記式(9)のアルコキシシランを加水分解縮合反応させたものである。
R17は炭素数1〜4のアルキル基、またはビニル基である。R17は炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、特にメチル基またはエチル基が好ましい。m、nは各々独立に、0、1、2のいずれかの整数であり、m+nは0、1、2のいずれかの整数である。m、nはそれぞれ0または1が好ましい。また、m+nは1が好ましい。
f成分は、該アルコキシシランの一部または全部が加水分解したものおよび該加水分解物の一部または全部が縮合反応した縮合物等の混合物であり、これらはゾルゲル反応をさせることにより得られるものである。
e成分およびf成分を含有するオルガノシロキサン樹脂組成物は、以下のプロセスを経て調製することが、沈殿の生成がなく、より耐摩耗性に優れるコート層を得ることができ好ましく採用される。
ここで、アルコキシシランの加水分解反応に必要な水は水分散型のコロイダルシリカ分散液を使用した場合はこの分散液から供給され、必要であればさらに水を加えてもよい。アルコキシシラン1当量に対して通常1〜10当量、好ましくは1.5〜7当量の水が用いられる。
加水分解縮合反応の条件は使用するアルコキシシランの種類、系中に共存するコロイダルシリカの種類、量によって変化するので一概には云えないが、通常、系の温度が20〜70℃、反応時間が1時間〜数日間である。
前記オルガノシロキサン樹脂組成物の熱硬化塗膜層(第2層)を形成する方法としては、e成分、f成分および所望によりg成分を含有するオルガノシロキサン樹脂組成物を溶媒に溶解して、このコーティング用オルガノシロキサン樹脂塗料を、透明プラスチック基材上に形成された第1層上に塗布し、次いで加熱硬化することにより形成される。
かかる溶媒としては、前記オルガノシロキサン樹脂組成物が安定に溶解することが必要であり、そのためには少なくとも20重量%以上、好ましくは50重量%以上がアルコールである溶媒を用いることが望ましい。
前記オルガノシロキサン樹脂組成物の熱硬化塗膜層(第2層)の形成は、第1層の形成に引き続き連続して行うことが好ましい。
オルガノシロキサン樹脂組成物の熱硬化塗膜層(第2層)の厚みは、好ましくは2〜10μm、より好ましくは3〜8μmである。塗膜層の厚みがかかる範囲であると、熱硬化時に発生する応力のために塗膜層にクラックが発生したり、塗膜層とアクリル樹脂層(第1層)との密着性が低下したりすることがなく、本発明の目的とする十分な耐摩耗性を有する塗膜層が得られることとなる。
本発明において、前記第1層および前記第2層のコーティング用組成物には塗工性並びに得られる塗膜の平滑性を向上する目的で公知のレベリング剤を配合することができる。
かかるレベリング剤としては、東レ・ダウコーニング(株)のシリコーン化合物SH200−100cs、SH28PA、SH29PA、SH30PA、ST83PA、ST80PA、ST97PA、ST86PA、SH21PA、信越化学工業(株)のシリコーン化合物KP321、KP322、KP323、KP324、KP326、KP340、KP341、大日本インキ化学工業(株)のフッ素系界面活性剤F−179、F−812A、F−815等が挙げられる。これらのレベリング剤は単独もしくは2種以上を併用してもよく、塗膜樹脂100重量部に対して、好ましくは0.0001〜2.0重量部、より好ましくは0.0005〜1.0重量部用いられる。
本発明の目的を損なわない範囲で、前記第1層および前記第2層のコーティング用組成物に染料、顔料、フィラーなどを添加してもよい。また、可撓性を向上する目的でアクリル樹脂を添加することもできる。
本発明で用いられる基材とは、具体的にはポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(エチレン−2,6−ナフタレート)等のポリエステル樹脂、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリアリレート、ポリエーテルスルホンなどが挙げられる。これらの樹脂は単独でまたは2種以上混合して使用することができる。
第1層との接着性および優れた耐摩耗性を有する基材としての有用性等によりポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂が好ましく、特にポリカーボネート樹脂が好ましい。
上記二価フェノールとカーボネート前駆体を界面重縮合法または溶融法によって反応させてポリカーボネート樹脂を製造するに当っては、必要に応じて触媒、末端停止剤、二価フェノールの酸化防止剤等を使用してもよい。またポリカーボネート樹脂は三官能以上の多官能性芳香族化合物を共重合した分岐ポリカーボネート樹脂であっても、芳香族または脂肪族の二官能性カルボン酸を共重合したポリエステルカーボネート樹脂であってもよく、また、得られたポリカーボネート樹脂の2種以上を混合した混合物であってもよい。
ηsp/c=[η]+0.45×[η]2c(但し[η]は極限粘度)
[η]=1.23×10−4M0.83
c=0.7
本発明の表面を保護されたプラスチック成形体は、特定構造の紫外線吸収性基をアクリル樹脂側鎖に導入したアクリル樹脂組成物を熱硬化させてなるアクリル樹脂層(第1層)、第1層上にコロイダルシリカおよびアルコキシシランの加水分解縮合物を含有するオルガノシロキサン樹脂組成物を熱硬化してなる塗膜層(第2層)を有することにより、プラスチック基材に優れた耐候性、耐久性、耐摩耗性、耐熱水性付与でき、屋外で長期にわたり使用できうる成形体となる。
[参考例1]
還流冷却器及び撹拌装置を備えたフラスコ中にメチルイソブチルケトン(以下MIBKと省略する)443.4部、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−(2′−エチル)ヘキシル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製チヌビン405)350.3部、2−イソシアナトエチルメタクリレート93.1部を添加混合し80℃に加熱した。ついで、ジブチルチンジラウレート0.1部を加え、同温度で30分間攪拌した。室温まで冷却後、得られた溶液を水中に移し、攪拌後、反応物をMIBKで抽出した。MIBKを留去し得られた油状物をメタノール中に滴下、攪拌し淡黄色粉末を得た。該粉末を乾燥し、下記式で示される2−メタクリロキシエチルカルバミド酸1−[3−ヒドロキシ−4−{4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル}フェニルオキシ]−3−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−プロピル(以下、MOI−405と省略する)を得た。
[参考例2]
還流冷却器及び撹拌装置を備え、窒素置換したフラスコ中にエチルメタクリレート(以下EMAと省略する)37.2部、シクロヘキシルメタクリレート(以下CHMAと省略する)201.9部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(以下HEMAと省略する)26.0部、参考例1で得られたMOI−T405 54.7部、LA−82(旭電化工業(株)製ヒンダードアミン系光安定性基含有メタクリレート;1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート)47.9部、MIBK 551.5部を添加混合した。混合物に窒素ガスを15分間通気して脱酸素した後、窒素ガス気流下にて70℃に昇温し、アゾビスイソブチロニトリル(以下AIBNと省略する)0.66部を加え、窒素ガス気流中、70℃で5時間攪拌下に反応させた。さらにAIBN0.16部を加えて80℃に昇温し3時間反応させ、室温付近まで冷却後2−ブタノール(以下2−BuOHと省略する)275.8部を加え、不揮発分濃度が30.5%のアクリル共重合体溶液(I)を得た。
還流冷却器及び撹拌装置を備え、窒素置換したフラスコ中にEMA 62.1部、CHMA 168.2部、HEMA 26.0部、参考例1で得られたMOI−T405 41.4部、LA−82 47.9部、MIBK 518.4部を添加混合した。混合物に窒素ガスを15分間通気して脱酸素した後、窒素ガス気流下にて70℃に昇温し、AIBN 0.66部を加え、窒素ガス気流中、70℃で5時間攪拌下に反応させた。さらにAIBN0.16部を加えて80℃に昇温し3時間反応させ、室温付近まで冷却後2−BuOH 259.2部を加え、不揮発分濃度が30.4%のアクリル共重合体溶液(II)を得た。
還流冷却器及び撹拌装置を備え、窒素置換したフラスコ中にEMA 83.6部、CHMA 168.2部、HEMA 26.0部、参考例1で得られたMOI−T405 50.3部、MIBK 492.1部を添加混合した。混合物に窒素ガスを15分間通気して脱酸素した後、窒素ガス気流下にて70℃に昇温し、AIBN 0.66部を加え、窒素ガス気流中、70℃で5時間攪拌下に反応させた。さらにAIBN0.16部を加えて80℃に昇温し3時間反応させ、室温付近まで冷却後2−BuOH 246.1部を加え、不揮発分濃度が30.5%のアクリル共重合体溶液(III)を得た。
還流冷却器及び撹拌装置を備え、窒素置換したフラスコ中にEMA 48.9部、CHMA 201.9部、HEMA 26.0部、参考例1で得られたMOI−T405 53.2部、LA−82 23.9部、MIBK 530.9部を添加混合した。混合物に窒素ガスを15分間通気して脱酸素した後、窒素ガス気流下にて70℃に昇温し、AIBN 0.66部を加え、窒素ガス気流中、70℃で5時間攪拌下に反応させた。さらにAIBN0.16部を加えて80℃に昇温し3時間反応させ、室温付近まで冷却後2−BuOH 265.4部を加え、不揮発分濃度が30.4%のアクリル共重合体溶液(IV)(D)を得た。
還流冷却器及び撹拌装置を備え、窒素置換したフラスコ中にEMA 205.5部、HEMA 26.0部、MIBK 347.2部を添加混合した。混合物に窒素ガスを15分間通気して脱酸素した後、窒素ガス気流下にて70℃に昇温し、AIBN 0.66部を加え、窒素ガス気流中、70℃で5時間攪拌下に反応させた。さらにAIBN0.16部を加えて80℃に昇温し3時間反応させ、室温付近まで冷却後2−BuOH 173.6部を加え、不揮発分濃度が30.6%のアクリル共重合体溶液(V)を得た。
(A−1単位)EMA;エチルメタクリレート
(A−2単位)CHMA;シクロヘキシルメタクリレート
(A−3単位)HEMA;2−ヒドロキシエチルメタクリレート
(A−4単位)MOI−T405; 2−メタクリロキシエチルカルバミド酸1−[3−ヒドロキシ−4−{4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル}フェニルオキシ]−3−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−プロピル
(A−5単位)LA−82;1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート(旭電化工業(株)製アデカスタブLA−82;ヒンダードアミン系光安定性基含有メタクリレート)
(その他)MIBK;メチルイソブチルケトン
2−BuOH;2−ブタノール
AIBN1;1回目に添加するアゾビスイソブチロニトリル
AIBN2;2回目に添加するアゾビスイソブチロニトリル
[参考例7]
前記アクリル共重合体溶液(I)100部に、MIBK18.6部、2−BuOH9.3部、1−メトキシ−2−プロパノール(以下PMAと省略する)64.9部を加えて混合し、アクリル樹脂溶液(I)中のアクリル共重合体のヒドロキシ基1当量に対してイソシアネート基が1.0当量になるようにVESTANAT B1358/100(デグサ・ジャパン(株)ブロック化されたポリイソシアネート化合物)5.6部を添加し、APZ−6633(東レ・ダウコーニング(株)製シランカップリング剤加水分解縮合物のエタノール溶液;固形分5重量%)6.9部、ジブチル錫ジラウレート0.011部を加えて25℃で1時間攪拌し、アクリル樹脂組成物(i−1)を得た。得られたアクリル樹脂組成物を23℃で3ケ月間保管後、外観を目視で評価したところ、ゲル化は見られず貯蔵安定性は良好であった。
前記アクリル共重合体溶液(II)100部に、MIBK18.8部、2−BuOH9.4部、PMA 65.2部を加えて混合し、アクリル樹脂溶液(II)中のアクリル共重合体のヒドロキシ基1当量に対してイソシアネート基が1.0当量になるようにVESTANAT B1358/100 6.0部を添加し、Tinuvin479(チバ・スペシャルティーケミカルズ(株)製トリアジン系紫外線吸収剤)0.53部、APZ−6633 7.0部、ジメチル錫ジネオデカノエート(以下DMDNTと省略する)0.011部を加えて25℃で1時間攪拌し、アクリル樹脂組成物(i−2)を得た。得られたアクリル樹脂組成物を23℃で3ケ月間保管後、外観を目視で評価したところ、ゲル化は見られず貯蔵安定性は良好であった。
前記アクリル共重合体溶液(III)100部に、MIBK19.5部、2−BuOH9.7部、PMA 65.8部を加えて混合し、アクリル樹脂溶液(III)中のアクリル共重合体のヒドロキシ基1当量に対してイソシアネート基が1.0当量になるようにVESTANAT B1358/100 6.3部を添加し、APZ−6633 7.0部、DMDNT0.018部を加えて25℃で1時間攪拌し、アクリル樹脂組成物(i−3)を得た。得られたアクリル樹脂組成物を23℃で3ケ月間保管後、外観を目視で評価したところ、ゲル化は見られず貯蔵安定性は良好であった。
前記アクリル共重合体溶液(IV)100部に、MIBK 7.8部、2−BuOH 3.9部、PMA 81.3部を加えて混合し、アクリル樹脂溶液(IV)中のアクリル共重合体のヒドロキシ基1当量に対してイソシアネート基が1.0当量になるようにVESTANAT B1358/100 5.9部を添加し、n−ブチルトリス(2−エチルヘキサノエート)錫(以下BTEHTと省略する)0.036部を加えて25℃で1時間攪拌し、アクリル樹脂組成物(i−4)を得た。得られたアクリル樹脂組成物を23℃で3ケ月間保管後、外観を目視で評価したところ、ゲル化は見られず貯蔵安定性は良好であった。
前記アクリル共重合体溶液(V)100部に、MIBK 23.2部、2−BuOH 11.6部、PMA 69.5部を加えて混合し、アクリル樹脂溶液(V)中のアクリル共重合体のヒドロキシ基1当量に対してイソシアネート基が1.0当量になるようにVESTANAT B1358/100 9.0部を添加し、Tinuvin400(チバ・スペシャルティーケミカルズ(株)製トリアジン系紫外線吸収剤)4.1部、APZ−6633 7.5部、BTEHT 0.040部を加えて25℃で1時間攪拌し、アクリル樹脂組成物(i−5)を得た。得られたアクリル樹脂組成物を23℃で3ケ月間保管後、外観を目視で評価したところ、ゲル化は見られず貯蔵安定性は良好であった。
(B成分)
VEST;ブロック化されたポリイソシアネート化合物(デグサジャパン(株)製VESTANAT B1358/100、生成するイソシアネート基の含有割合は12.4重量%)
(C成分)
DBTDL:ジメチル錫ジラウレート
DMDNT;ジメチル錫ジネオデカノエート
BTEHT;n−ブチルトリス(2−エチルヘキサノエート)錫
(D成分)
APZ;アミノ基含有シランカップリング剤加水分解縮合物を5重量%含有するエタノール溶液(東レ・ダウコーニング(株)製APZ−6633)
(その他)
UVA−1;2−(2−ヒドロキシ−4−[1−オクチルオキシカルボニルエトキシ]フェニル−4,6−ビス(4−フェニルフェニル)−1,3,5−トリアジン(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)Tinuvin479)
UVA−2;2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンと2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンの混合物約85%と1−メトキシ−2−プロパノール15%の混合物(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製チヌビン400)
MIBK;メチルイソブチルケトン
2−BuOH;2−ブタノール
PMA;1−メトキシ−2−プロパノール
[参考例12]
水分散型コロイダルシリカ分散液(触媒化成工業(株)製 カタロイドSN−30、固形分濃度30重量%)133部に1Mの塩酸1.3部を加えよく攪拌した。この分散液を10℃まで冷却し、氷水浴で冷却下メチルトリメトキシシラン216部を滴下して加えた。メチルトリメトキシシラン滴下終了後、30℃で10時間攪拌した後、硬化触媒としてコリンメタノール溶液(コリン45重量%含有)1.1部、酢酸6.7部、希釈溶剤としてイソプロピルアルコール220部を混合し、さらに710T(テイカ(株)製IPA分散型酸化チタン分散液)3.4部を加えて、オルガノシロキサン樹脂組成物塗料(ii−1)を得た。
水分散型コロイダルシリカ分散液(触媒化成工業(株)製 カタロイドSN−35、固形分濃度30重量%)133部に1Mの塩酸1部を加えよく攪拌した。この分散液を10℃まで冷却し、氷水浴で冷却下メチルトリメトキシシラン208.8部、ジメチルジメトキシシラン4.7部の混合試薬を滴下して加えた。滴下終了後、30℃で10時間攪拌した後、これに、硬化触媒としてコリンメタノール溶液(コリン45重量%含有)1.1部、酢酸6.7部、希釈溶剤としてイソプロピルアルコール210部を混合し、さらに710Tを6.7部を加えて、オルガノシロキサン樹脂組成物塗料(ii−2)を得た。
(E成分)
SN−30;カタロイドSN−30(触媒化成工業(株)製水分散型コロイダルシリカ分散液、固形分濃度30重量%含有)
(F成分)
MTMOS;メチルトリメトキシシラン
DMDMOS;ジメチルジメトキシシラン
(G成分)
710T;テイカ(株)製IPA分散型酸化チタン分散液(固形分42.5重量%含有)
[実施例1]
5mm厚、10cm角のPC樹脂製シートにアクリル樹脂組成物(i−1)を乾燥膜厚が4μmになるよう塗布し、130℃で1時間熱硬化させた後、メタノール:2−プロパノール:1−ブタノール=16:50:34(重量比)の混合溶液350g中に1分間浸漬後取り出した。この操作を30回繰返した後の溶液の吸収スペクトルを測定したところ、290nmにおける吸光度は0.01であった。
5mm厚、10cm角のPC樹脂製シートにアクリル樹脂組成物(i−2)を乾燥膜厚が4μmになるよう塗布し、130℃で1時間熱硬化させた後、メタノール:2−プロパノール:1−ブタノール=16:50:34(重量比)の混合溶液350g中に1分間浸漬後取り出した。この操作を30回繰返した後の溶液の吸収スペクトルを測定したところ、295nmにおける吸光度は0.05であった。
5mm厚、10cm角のPC樹脂製シートにアクリル樹脂組成物(i−3)を乾燥膜厚が4μmになるよう塗布し、130℃で1時間熱硬化させた後、メタノール:2−プロパノール:1−ブタノール=16:50:34(重量比)の混合溶液350g中に1分間浸漬後取り出した。この操作を30回繰返した後の溶液の吸収スペクトルを測定したところ、295nmにおける吸光度は0.01であった。
5mm厚、10cm角のPC樹脂製シートにアクリル樹脂組成物(i−4)を乾燥膜厚が4μmになるよう塗布し、130℃で1時間熱硬化させた後、メタノール:2−プロパノール:1−ブタノール=16:50:34(重量比)の混合溶液350g中に1分間浸漬後取り出した。この操作を30回繰返した後の溶液の吸収スペクトルを測定したところ、295nmにおける吸光度は0.01であった。
5mm厚、10cm角のPC樹脂製シートにアクリル樹脂組成物(i−5)を乾燥膜厚が4μmになるよう塗布し、130℃で1時間熱硬化させた後、メタノール:2−プロパノール:1−ブタノール=16:50:34(重量比)の混合溶液350g中に1分間浸漬後取り出した。この操作を30回繰返した後の溶液の吸収スペクトルを測定したところ、295nmにおける吸光度は1.12であった。
[実施例5]
5mm厚のPC樹脂製シートに、参考例7で得られたアクリル樹脂組成物(i−1)を、熱硬化後の膜厚が8μmになるようにディップコート法によって両面塗布し、25℃で20分静置後、130℃で1時間熱硬化させた。次いで、該シートの被膜表面上に参考例12で得られたオルガノシロキサン樹脂組成物(ii―1)を熱硬化後の膜厚が4μmになるようにディップコート法で塗布し、25℃で20分静置後、125℃で1時間熱硬化させPC樹脂成形体(積層体)を得た。得られたPC樹脂積層体の構成および各評価結果を表5に示した。
5mm厚のPC樹脂製シートに、参考例8で得られたアクリル樹脂組成物(i−2)を、熱硬化後の膜厚が8μmになるようにディップコート法によって両面塗布し、25℃で20分静置後、130℃で1時間熱硬化させた。次いで、該シートの被膜表面上に参考例12で得られたオルガノシロキサン樹脂組成物(ii―1)を熱硬化後の膜厚が4μmになるようにディップコート法で塗布し、25℃で20分静置後、125℃で1時間熱硬化させPC樹脂成形体(積層体)を得た。得られたPC樹脂積層体の構成および各評価結果を表5に示した。
5mm厚のPC樹脂製シートに、参考例8で得られたアクリル樹脂組成物(i−2)を、熱硬化後の膜厚が10μmになるようにディップコート法によって両面塗布し、25℃で20分静置後、130℃で1時間熱硬化させた。次いで、該シートの被膜表面上に参考例13で得られたオルガノシロキサン樹脂組成物(ii―2)を熱硬化後の膜厚が5μmになるようにディップコート法で塗布し、25℃で20分静置後、125℃で1時間熱硬化させPC樹脂成形体(積層体)を得た。得られたPC樹脂積層体の構成および各評価結果を表5に示した。
5mm厚のPC樹脂製シートに、参考例9で得られたアクリル樹脂組成物(i−3)を、熱硬化後の膜厚が8μmになるようにディップコート法によって両面塗布し、25℃で20分静置後、130℃で1時間熱硬化させた。次いで、該シートの被膜表面上に参考例13で得られたオルガノシロキサン樹脂組成物(ii―2)を熱硬化後の膜厚が5μmになるようにディップコート法で塗布し、25℃で20分静置後、125℃で1時間熱硬化させPC樹脂成形体(積層体)を得た。得られたPC樹脂積層体の構成をおよび各評価結果を表5に示した。
5mm厚のPC樹脂製シートに、参考例10で得られたアクリル樹脂組成物(i−4)を、熱硬化後の膜厚が8μmになるようにディップコート法によって両面塗布し、25℃で20分静置後、130℃で1時間熱硬化させた。次いで、該シートの被膜表面上に参考例13で得られたオルガノシロキサン樹脂組成物(ii―1)を熱硬化後の膜厚が4μmになるようにディップコート法で塗布し、25℃で20分静置後、125℃で1時間熱硬化させPC樹脂成形体(積層体)を得た。得られたPC樹脂積層体の構成をおよび各評価結果を表5に示した。
5mm厚のPC樹脂製シートに、参考例11で得られたアクリル樹脂組成物(i−5)を、熱硬化後の膜厚が8μmになるようにディップコート法によって両面塗布し、25℃で20分静置後、130℃で1時間熱硬化させた。次いで、該シートの被膜表面上に参考例13で得られたオルガノシロキサン樹脂組成物(ii―1)を熱硬化後の膜厚が4μmになるようにディップコート法で塗布し、25℃で20分静置後、125℃で1時間熱硬化させPC樹脂成形体(積層体)を得た。得られたPC樹脂積層体の構成をおよび各評価結果を表5に示した。
Claims (16)
- (A)1〜60モル%の下記式(1)で表される繰り返し単位((A−1)単位)、
35モル%を超えて85モル%以下の下記式(2)で表される繰返し単位((A−2)単位)、
0.1〜15モル%の下記式(3)で表される繰返し単位((A−3)単位)、および
1〜15モル%の下記式(4)で表される繰り返し単位((A−4)単位)
を含有するアクリル共重合体(A成分)であって、該アクリル共重合体の全繰り返し単位100モル%中、(A−1)〜(A−4)単位の合計が少なくとも70モル%であるアクリル共重合体を含有するコーティング用アクリル樹脂組成物。 - 前記(A−3)単位が下記式(5)および/または下記式(6)で表される紫外線吸収性基を含有するアクリルモノマーから誘導された繰返し単位である請求項1記載のコーティング用アクリル樹脂組成物。
- (A)請求項1記載のアクリル共重合体(A成分)、(B)5.5〜50重量%の換算イソシアネート基率を有し、(A−3)単位中のヒドロキシ基1当量に対して0.8〜1.5当量となる量のイソシアネート基を有するブロック化されたポリイソシアネート化合物(B成分)、および
(C)(A)成分および(B)成分の合計100重量部に対して0.001〜0.4重量部の硬化触媒(C成分)を含有する請求項1記載のコーティング用アクリル樹脂組成物。 - (A)成分および(B)成分の合計100重量部に対して、(D)成分として0.1〜10重量部のシランカップリング剤および/またはシランカップリング剤の加水分解縮合物を含有する請求項1記載のコーティング用アクリル樹脂組成物。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載のアクリル樹脂組成物を溶媒に溶解したアクリル樹脂組成物濃度が1〜50重量%であるコーティング用アクリル樹脂塗料。
- プラスチック基材表面の少なくとも片面に、第1層として、
(A)1〜60モル%の下記式(1)で表される繰り返し単位((A−1)単位)、
35モル%を超えて85モル%以下の下記式(2)で表される繰返し単位((A−2)単位)、
0.1〜15モル%の下記式(3)で表される繰返し単位((A−3)単位)、および
1〜15モル%の下記式(4)で表される繰り返し単位((A−4)単位)
を含有するアクリル共重合体(A成分)であって、該アクリル共重合体の全繰り返し単位100モル%中、(A−1)〜(A−4)単位の合計が少なくとも70モル%であるアクリル共重合体を含有するアクリル樹脂組成物を熱硬化させてなるアクリル樹脂層が積層され、その第1層上に第2層として、
(E)コロイダルシリカ(e成分)および
(F)下記式(9)で表わされるアルコキシシランの加水分解縮合物(f成分)、
を含有し、e成分が10〜60重量%、f成分がR15 mR16 nSiO(4−m−n)/2に換算して40〜90重量%であるオルガノシロキサン樹脂組成物の熱硬化塗膜層が積層されたプラスチック成形体。 - 前記(A)成分の(A−3)単位が下記式(5)および/または下記式(6)で表される紫外線吸収性基を含有するアクリルモノマーから誘導された繰返し単位である請求項8記載のプラスチック成形体。
- 請求項8記載のアクリル樹脂組成物は、(A)アクリル共重合体(A成分)、(B)5.5〜50重量%の換算イソシアネート基率を有し、(A−3)単位中のヒドロキシ基1当量に対して0.8〜1.5当量となる量のイソシアネート基を有するブロック化されたポリイソシアネート化合物(B成分)、および
(C)(A)成分および(B)成分の合計100重量部に対して0.001〜0.4重量部の硬化触媒(C成分)を含有するコーティング用アクリル樹脂組成物である請求項8記載のプラスチック成形体。 - 前記第1層が、(A)成分および(B)成分の合計100重量部に対して、(D)成分として0.1〜10重量部のシランカップリング剤および/またはシランカップリング剤の加水分解縮合物を含有するコーティング用アクリル樹脂組成物を熱硬化させてなる塗膜層である請求項8記載のプラスチック成形体。
- 前記第2層が、(E)成分と(F)成分との合計100重量部に対して、(G)成分として金属酸化物(g成分)0.5〜5重量部を含むオルガノシロキサン樹脂組成物の熱硬化塗膜層である請求項8記載のプラスチック成形体。
- (G)成分が、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化スズおよび酸化タングステンからなる群から選ばれる少なくとも一種の金属酸化物微粒子である請求項14記載のプラスチック成形体。
- プラスチック基材がポリカーボネート樹脂基材である請求項8記載のプラスチック成形体。
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