JP5242649B2 - 判定帰還型等化器 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、判定帰還型等化器に関する。
通信・放送信号の受信装置などにおいて、マルチパスフェージングに起因するシンボル間干渉(inter-symbol interference, ISI)の対策技術として、線形等化よりも優れた特性を有する非線形等化の一形態である判定帰還型等化器(decision feedback equalizer)が使用されることがある(以下、DFEは、判定帰還型等化器を表す)。
判定帰還型等化器の典型的なタイプに、硬判定したシンボルをフィードバックして、後続シンボルに対するシンボル間干渉を除去するように動作するものがある。しかし、このタイプでは、シンボル硬判定で誤りが生じると、後続シンボルに対するシンボル間干渉が除去されないばかりか、新たな干渉成分を生じさせることとなり、後続シンボルの誤り率が高まる。これは、一般に誤り伝搬と呼ばれ、判定帰還型等化器の性能劣化の原因となる。
他のタイプの判定帰還型等化器として、シンボル点の確率的推定値であるソフトレプリカをフィードバックすることによって、誤り伝搬の影響を軽減させるようにしたものがある。
David Falconer, S. Lek Ariyavisitakul, Anader Benyamin-seeyar, Brian Eidson,"White Paper: Frequency Domain Equalization for Single-Carrier Broadband Wireless Systems", 2002 L. Hanzo, T.H. Liew, B.L. Yeap, "Turbo Coding, Turbo Equalisation and Space-Time Coding", 2005, John Wiley & Sons, Ltd
判定帰還型等化器について、ソフトレプリカをフィードバックする従来のタイプよりも更に誤り伝搬の影響を軽減させて性能改善したものが望まれる。
本実施形態は、誤り伝搬がより軽減された判定帰還型等化器を提供することを目的とする。
実施形態によれば、ビットの対数尤度比に基づくソフトレプリカ信号をフィードバックフィルタで帰還させる判定帰還型等化器は、記憶装置、対数尤度比計算部、対数尤度比評価部、減衰量計算部及び対数尤度比減衰部を含む。記憶装置は、複数のシンボルに対する判定帰還巡回を繰り返し実行可能にするための入力信号を保持する。対数尤度比計算部は、前記記憶装置より読み出された入力信号から前記フィードバックフィルタの出力を差し引いて得られる信号をもとに、複数のビットの対数尤度比を計算する。対数尤度比評価部は、前記対数尤度比の絶対値をもとに複数のビットの信頼度を評価し、信頼度が低いと評価されたビットが伝送されたシンボルを特定するシンボルインデックスを少なくとも出力する。減衰量計算部は、出力された前記シンボルインデックスにより特定されるシンボルに対して前記フィードバックフィルタを介して影響を及ぼしたシンボルの全部又は一部のビットに対する対数尤度比減衰量を計算して次回の判定帰還巡回のために保持する。対数尤度比減衰部は、当該回の判定帰還巡回において前記対数尤度比計算部により計算された前記対数尤度比を、前回の判定帰還巡回において前記減衰量計算部により計算された前記対数尤度比減衰量に従って減衰する。
第1の実施形態に係る判定帰還型等化器の構成例を示すブロック図。 第1の実施形態に係る判定帰還型等化器の動作例を示すフローチャート。 シンボル特定方法の第1の例について説明するための図。 シンボル特定方法の第2の例について説明するための図。 シンボル特定方法の第3の例について説明するための図。 シンボル特定方法の第4の例について説明するための図。 シンボル特定方法の第5の例について説明するための図。 フィードバック・タップ係数のフェーザ表示について説明するための図。 第2の実施形態に係る判定帰還型等化器の構成例を示すブロック図。 第2の実施形態に係る判定帰還型等化器の構成例を示すフローチャート。 比較例に係る判定帰還型等化器の構成例を示すブロック図。 比較例に係る判定帰還型等価器の他の構成例を示すブロック図。 比較例に係る判定帰還型等化器の更に他の構成例を示すブロック図。 R−QAMのシンボル点のIQ成分について説明するための図。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係る判定帰還型等化器について詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、同一の番号を付した部分については同様の動作を行うものとして、重ねての説明を省略する。
FFは、フィードフォワード(feed-forward)を表し、FBは、フィードバック(feed-back)を表すものとする。
判定帰還型等化器は、一般的に、所定のフィードフォワードフィルタ処理を行うフィードフォワードフィルタ部(FFフィルタ部)及び所定のフィードフォワードフィルタ処理を行うフィードバックフィルタ部(FBフィルタ部)に関係する。
FFフィルタ部の実現方法には、例えば、従来から多く検討されてきたように時間領域等化フィルタを用いるものと、比較的近年になって検討されるようになった周波数領域等化(frequency domain equalizer)フィルタを使用するものとがある(以下、FDEは、周波数領域等化を表すものとする)。以下の説明において、判定帰還型等化器の原理を説明するために、FFフィルタ部に後者のFDEを用いる周波数領域判定帰還型等価器(frequency domain decision feedback equalizer, FD-DFE)を例として用いることがあるが、本実施形態は、周波数領域判定帰還型等価器に制限されるものではない。本実施形態は、フィードバック動作の変更によって特性改善を得るものであって、FFフィルタ部の具体的な構成にかかわりなく判定帰還型等化器一般に適用できるものである(もちろん前者の時間領域等化フィルタを用いる判定帰還型等化器にも適用可能である)。
同様に、本実施形態は、FBフィルタ部の具体的な構成にもかかわりなく判定帰還型等化器一般に適用できるものである
最初に、図11〜図13を参照しながら、比較例に係る判定帰還型等化器について説明する。
図11に示されるように、比較例の判定帰還型等化器は、フィードフォワードフィルタ部(FFフィルタ部)100と、それに続くフィードバックフィルタ部(FBフィルタ部)102に関係する。FFフィルタ部100の出力からFBフィルタ部102の出力を差し引いた信号が、減算部108からシンボル硬判定部103に与えられ、シンボル硬判定部103の出力が、FBフィルタ部102に与えられることになる。
以下では、図12を参照しながら、シンボルレート1/Tでシングルキャリア伝送されたデータシンボル{s}(m=0,1,…,(M−1)、E{s}=0、E{|s}=1)を周波数領域判定帰還型等価器によって復元する方法を用いて、比較例について説明する。
DFTは、離散フーリエ変換(discrete Fourier transform)を表し、IDFTは、逆離散フーリエ変換(又は逆DFT)(inverse DFT)を表すものとする。
図12の周波数領域判定帰還型等価器は、図11のFFフィルタ部100が、離散フーリエ変換部1001、タップ係数乗算部1002、逆離散フーリエ変換部1003を含むFDEを用いて構成されたものである。
FDEで用いるDFTブロックあたりのシンボル数をM(Mは1以上の整数)、シンボル数あたりのサンプル数をI(Iは1以上の整数)として、FDEに入力されるMI個の受信サンプル{r}(m=0,1,…,(MI−1))は、次の式(1)のように表される。
Figure 0005242649
ここで、h(t)は、伝搬路のインパルス応答であり、n(mT/I)は、平均0、分散σの加法性白色雑音である。
離散フーリエ変換部1001において、受信サンプルrをMIポイントのDFTで周波数領域の信号に変換した後に、タップ係数乗算部1002において、周波数領域等化のタップ係数{W}(l=0,1,…,(MI−1))を乗算し、そして、逆離散フーリエ変換部1003において、MIポイントのIDFTで時間領域の信号に戻す。さらに、1シンボルあたり1サンプルにデシメーションしてMサンプルの信号とする。
FBフィルタ部102は、所定のフィードバックフィルタ処理を行う。ここでは、例として、B個のタップを有し、それらのタップ係数を{f },k∈Fで表すこととする。ここで、Fの要素はタップの遅延時間を表す1以上の整数で、その単位はシンボル時間である。
B=0の場合、Fは空集合となり、FBフィルタを持たない線形等化器となる。
Figure 0005242649
そして、FBフィルタ部102の出力が、減算部108において、FDE出力(図12の場合、逆離散フーリエ変換部1003の出力)から差し引かれる。
したがって、DFE出力(すなわち、判定帰還型等化器の出力)のm番目のサンプルは、次の式(2)のように表される。
Figure 0005242649
Figure 0005242649
すると、送信シンボルsとDFE出力zの平均二乗誤差E{|e}=E{|z−s}を最小化するMMSE規範でのFDEタップ係数{W}及びFBタップ係数{f}は、次の式(3)で表される。
Figure 0005242649
Figure 0005242649
さて、以下では、図13を参照しながら、ソフトレプリカ(soft replica)信号をフィードバックする場合の動作を用いて、比較例について説明する。
SRは、ソフトレプリカを表し、LLRは、対数尤度比(log likelihood ratio)を表すものとする。
図13の判定帰還型等化器は、DFE出力(すなわち、この判定帰還型等化器の出力であり、FFフィルタ部200の出力からFBフィルタ部202の出力を差し引いた信号であり、ここでは減算部208が出力する信号である)から、各ビットの対数尤度比を計算する対数尤度比計算部(LLR計算部)203と、対数尤度比からソフトレプリカ信号を生成するソフトレプリカ生成部(SR生成部)204と、FBフィルタ部202とを含む。
FFフィルタ部200、FBフィルタ部202は、それぞれ、図11又は図12のFFフィルタ部、FBフィルタ部、と同じものでも良いが、これに制限されるものではない。
DFE出力は、例えば硬判定若しくは軟判定などの後段の処理ブロック(図示せず)に出力される。
LLR計算部203は、以下のようにしてDFE出力からLLRを求める。
DFE出力Zを観測したときに、それが変調シンボル点Sとして送信された条件付き確率は、次の式(5)を計算することによって求まる。
Figure 0005242649
この結果を用いて、シンボルmのn番目のビットbのLLRは、次の式(6)のように計算される。
Figure 0005242649
Figure 0005242649
Figure 0005242649
Figure 0005242649
(第1の実施形態)
これまで比較例について説明してきたが、以下、第1の実施形態について説明する。
さて、判定帰還型等化器においては、誤り伝搬が発生することが知られている。すなわち、等化器出力においてあるビットの信頼度が低下している場合には、そのビットが伝送されたシンボルに対して符号間干渉の除去が正しくなされなかった可能性がある。これは、複数のシンボル、そしてそのシンボルが伝送したビットの信頼度の間に、フィードバック・タップを介した関係性を見出せることを意味している。本実施形態は、この関係性を利用してビットの信頼度を更新し、繰返し等化を実現するものである。
第1の実施形態は、ソフトレプリカをフィードバックするタイプの判定帰還型等化器を例にとって説明するものである。
図1は、本実施形態に係る判定帰還型等化器の一例を示すブロック図である。
図1に示されるように、本実施形態の判定帰還型等化器は、フィードフォワードフィルタ部(FFフィルタ部)10の出力を保持する記憶装置11と、DFE出力(すなわち、記憶装置11から読み出した信号から、フィードバックフィルタ部(FBフィルタ部)12の出力を差し引いた信号であり、減算部18が出力する信号である)から、LLRを計算する対数尤度比計算部(LLR計算部)13と、LLRからソフトレプリカ信号を生成するソフトレプリカ生成部(SR生成部)14と、ソフトレプリカ信号に対してフィードバックフィルタ処理を行うFBフィルタ部12と、LLRを用いてビットの信頼度を評価する対数尤度比評価部(LLR評価部)15と、信頼度の低いビットが伝送されたシンボルに対してFBフィルタ部12を介して影響を及ぼしたシンボルのインデックスを求め、そのシンボルの全部又は一部のビットのLLR減衰量を計算・保持するインデックス・減衰量計算部(減衰量計算部)16と、LLR減衰量を計算されたビットについて、それぞれ、LLR計算部13で計算されたLLRに対して当該LLR減衰量を乗算する対数尤度比減衰部(LLR減衰部)17とを含む。
FFフィルタ部10、FBフィルタ部12、LLR計算部13、SR生成部14、減算部18は、それぞれ、図13のFFフィルタ部200、FBフィルタ部202、LLR計算部203、SR生成部204、減算部208と同じものでも良いが、これに制限されるものではない。
図2は、本実施形態の判定帰還型等化器の動作例を示すフローチャートである。
ここで、LLR計算とSR生成とFBフィルタの処理を全シンボルに対して実行する動作を、「DFE巡回」或いは「判定帰還巡回」と呼ぶこととする。
この例において、判定帰還型等化器は、DFE巡回処理を、少なくとも1回、最大でNit回、実行する。Nitは、例えば予め定められた回数でも良い。なお、DFE巡回処理は、必ずNit回実行するようにしても良いが、後述するように所定の条件が成立した場合に、それ以降のDFE巡回処理を打ち切って実行しないようにすると好ましい。
この例において、各々の巡回におけるDFE入力信号は、上述の記憶装置11の出力である。DFE巡回処理終了後のDFE出力は、例えば、後段の処理ブロック(図示せず)に入力されても良い。後段の処理ブロックは、例えば、硬判定の処理、(次段の)等化の処理、誤り訂正復号の処理などであるが、これらに制限されるものではない。
本実施形態においては、判定帰還巡回を複数回実施することとし、(i+1)回目の判定帰還巡回でのシンボルソフトレプリカ生成の際に、前の回(i回目)の判定帰還巡回で信頼度が低かったシンボルに影響を及ぼすシンボルであれば、そのソフトレプリカ生成に用いる対数尤度比を低下させることで、誤り伝搬の影響を軽減することができる。
以下、DFE巡回処理を説明するにあたり、i回目(i=1,2,…,Nit)のDFE巡回後のm番目のシンボルZm,iのn番目のビットbのLLRをL(m;n)で表すこととする。
なお、ステップS3のLLR減衰部17による処理は、1回目のDFE巡回では行われず、2回目以降の各DFE巡回においてそれぞれ行われる(図中の30参照)。
さて、ステップS1においては、mとMが比較され(Mは、シンボル数(1以上の整数))、m<Mであれば、当該回におけるステップS2に進み、そうでなければ(すなわち、全シンボルについて当該回の処理が完了すれば)、次の回におけるステップS1の処理に進む。
DFE巡回の個々の回においては、まず、ステップS2において、LLR計算部13が、LLRを計算して出力する。例えば、図13のLLR計算部203と同様にしてLLRを計算しても良い。
次に、ステップS3〜S5の一連の処理(ただし1回目はステップS4,S5の処理)と、ステップS6〜S8の一連の処理とが行われる。なお、ステップS3〜S5の処理とステップS6〜S8の処理とは、いずれを先に実行しても良いし、同時並行的に実行しても良い。
まず、図13の比較例にはないステップS6〜S8の処理について説明する。
LLR評価部15及びインデックス・減衰量計算部16は、DFE巡回の最後の回以外の回において動作する。この判定帰還型等化器が、DFE巡回処理をNit回に達する前にN回で(N<Nit)打ち切られるとすると、ステップS6〜S8の処理は、i=1,…,N−1回目の各DFE巡回において動作することになる(DFE巡回処理をNit回実行する場合には、ステップS6〜S8の処理は、i=1,…,Nit−1回目の各DFE巡回において動作することになる)。
ステップS6において、LLR評価部15は、LLRの絶対値を所定の基準により評価して、信頼度の低いビットを検出する。
LLR評価部15が信頼度の低いビットを検出するにあたって、上記の所定の基準としては、例えば、次の基準を使用することができる(ただし、これらに制限されない)。
第一の基準では、|L(m;n)|<Lthとなったビットを検出し、これを信頼度の低いビットとする。ただし、Lthは、予め定められた閾値である。
第二の基準では、|L(m;n)|<MA(|L(m;n)|,NMA)となったビットを検出し、これを信頼度の低いビットとする。ただし、MA(・,NMA)は、予め定められた区間長NMAでの移動平均値(moving average)である。
LLR評価部15は、検出したビットについて、そのビットを特定するインデックス(ビットインデックス)と、そのビットが伝送されていたシンボルを特定するインデックス(シンボルインデックス)とを出力する。
なお、i巡目のDFE巡回において、その終了時点で、信頼度の低いビットが一つも検出されなかった場合には、それ以降(i+1巡目以降)のDFE巡回を実行せずに、このi巡目のDFE出力を、後段の処理ブロック(例えば、硬判定、次段の等化、誤り訂正復号など)に入力するようにすると好ましい。
次に、i巡目のDFE巡回において信頼度の低いビットが検出された場合に、ステップS7において、インデックス・減衰量計算部16は、その検出されたビットが伝送されたシンボルに対してFBフィルタ部12を介して影響を及ぼしたシンボルのインデックスを求めるとともに、そのシンボルの全部又は一部のビットに関して、次のDFE巡回((i+1)巡目)でのソフトレプリカ生成に用いるLLRの減衰量を計算する。
計算されたLLR減衰量は、ステップS8において、次のDFE巡回のために、所定のメモリ(例えば、インデックス・減衰量計算部16の内部のメモリ又は外部のメモリなど)(図示せず)に保持される。
さて、インデックス・減衰量計算部16は、信頼度が低いと判断されたビットが伝送されていたシンボルZm,i(ただし、m=0,…,M−1)に対して、影響を及ぼしたシンボルを、所定の基準により特定する。
以下、誤り伝搬の原因となったシンボルインデックスを特定するための上記の所定の基準の幾つかの例について、図3〜図7を参照しながら説明する(ただし、これらに制限されない)。なお、図3〜図7では、それぞれ、Zm,iの出力時点mより過去に生成されたソフトレプリカ信号及びFBタップを示している。説明の便宜上、FBタップの時間軸は反転されている。
第一の基準では、図3に示されるように、Zm,iの出力時点mを起点としてFBタップが存在する全ての時刻のインデックスm−k(k∈F)を、上記影響を及ぼしたシンボルインデックスとして特定する。
第二の基準では、図4に示されるように、FBタップ係数の絶対値|f|の大きいものから順にNタップを選択し(Nは予め定められた上限数)、それらが存在する時点をZm,iの出力時点mを起点として求めたインデックスm−k(kは|f|が大きい方からN個)を、上記影響を及ぼしたシンボルインデックスとして特定する。
第三の基準では、図5に示されるように、FBタップ係数の絶対値|f|が所定の閾値fthより大きいタップが存在する時点をZm,iの出力時点mを起点として求めたインデックスm−k(|f|>fth)を、上記影響を及ぼしたシンボルインデックスとして特定する。
第四の基準では、図6に示されるように、FBタップのうち遅延時間が小さいものから順にNタップを選択し(Nは予め定められた上限数)、それらが存在する時点をZm,iの出力時点mを起点として求めたインデックスm−k(kは値の小さいものからN個)を、上記影響を及ぼしたシンボルインデックスとして特定する。
第五の基準では、図7に示されるように、FBタップのうち遅延時間が所定の閾値kthより小さいタップが存在する時点をZm,iの出力時点mを起点として求めたインデックスm−k(k<kth)を、上記影響を及ぼしたシンボルインデックスとして特定する。
なお、上記基準は、チャネルのパスや、要求されるハードウェア規模などに応じて適宜選択しても良い。上記基準のうちで、第一の基準は最大の性能が得られることが期待されるが、支配的なパスが存在する場合には第三の基準でも高い性能を得られることが期待される。第二及び第四の基準はハードウェア規模が小さくて済む利点がある。
次に、インデックス・減衰量計算部16における対象ビット及びLLR減衰量の計算方法を説明する。なお、FBタップ係数は、図8のように、f=|f|exp(jθ)で表される。
第一の方法では、上記で求めたシンボルインデックスm−kで伝送されたビットのうち、LLR評価部15で信頼度が低いとされたビットと同一のIQ軸にマッピングされているビットに対しては、LLR減衰量として1−|f||cos(θ)|を計算し、LLR評価部15で信頼度が低いとされたビットと異なるIQ軸にマッピングされているビットに対しては、LLR減衰量として1−|f||sin(θ)|を計算する。
第二の方法では、上記で求めたシンボルインデックスm−kで伝送されたビットのうち、LLR評価部15で信頼度が低いとされたビットと同一のIQ軸にマッピングされているビットに対しては、LLR減衰量として1/exp(|f||cos(θ)|)を計算し、LLR評価部15で信頼度が低いとされたビットと異なるIQ軸にマッピングされているビットに対しては、LLR減衰量として1/exp(|f||sin(θ)|)を計算する。
これら第一及び第二の方法によれば、信頼度が低いとされたビットがマッピングされていたI,Q軸のどちらかの軸と、その軸に対するFBタップの寄与度を考慮して、ソフトレプリカ信号のI軸、Q軸信号の減衰率を決定することができる。
第三の方法では、上記で求めたシンボルインデックスm−kで伝送されたビット全てに対してLLR減衰量として1−|f|を計算する。
第四の方法では、上記で求めたシンボルインデックスm−kで伝送されたビット全てに対してLLR減衰量として1/exp(|f|)を計算する。
これら第三、第四の方法では、第一及び第二の方法よりも簡易な構成で減衰率を決定することができる。
第五の方法として、上記で求めたシンボルインデックスm−kで伝送されたビットのうち、LLR評価部15で信頼度が低いとされたビットと同一のIQ軸にマッピングされているビットに対しては、1−|f||cos(θ)|を計算した後に、これを量子化し、例えば1、1/2、1/4、1/8、…、0などハードウェア実現が容易な係数のうちで、当該量子化値に近い係数を、LLR減衰量として用い、LLR評価部15で信頼度が低いとされたビットと異なるIQ軸にマッピングされているビットに対しては、1−|f||sin(θ)|を計算した後に、これを量子化し、例えば1、1/2、1/4、1/8、…、0などハードウェア実現が容易な係数のうちで、当該量子化値に近い係数を、LLR減衰量として用いる。
第六の方法として、上記で求めたシンボルインデックスm−kで伝送された全てのビットに対して、1−|f|を計算した後に、これを量子化し、例えば1、1/2、1/4、1/8、…、0などハードウェア実現が容易な係数のうちで、当該量子化値に近い係数を、LLR減衰量として用いる。
さらに第七の方法として、上記で求めたシンボルインデックスm−kで伝送されたビットのうち、LLR評価部15で信頼度が低いとされたビットと同一のIQ軸にマッピングされているビットに対しては、LLR減衰量として(|f|によらずに)、例えば1、1/2、1/4、1/8、…、0などハードウェア実現が容易な係数を用い、LLR評価部15で信頼度が低いとされたビットと異なるIQ軸にマッピングされているビットに対して係数1を用いる。なお、上記同一のIQ軸にマッピングされているビットに対して用いるLLR減衰量は、例えば製造時に設定されていても良い。
第八の方法として、上記で求めたシンボルインデックスm−kで伝送された全てのビットに対してLLR減衰量として(|f|によらずに)、例えば1、1/2、1/4、1/8、…、0などハードウェア実現が容易な係数を用いる。なお、LLR減衰量は、例えば製造時に設定されていても良い。
これら第五〜第八の方法は、特にFBタップ係数が実数値の場合に有効である。
以上の処理によって、信頼度が低いとされたシンボルZm,iのビットbに関して、次回の巡回でLLR減衰の対象となるビットのインデックスの集合{lm,n}=(lm,n(0),lm,n(1),…,lm,n(Lm,n−1))(lm,n(・)は、0からMR−1の整数)と、そのビットに対する減衰量の集合{gm,n}=(gm,n(0),gm,n(1),…,gm,n(Lm,n−1))が求まる。
全てのビット(インデックスk=0,1,…,MR−1に対するLLR減衰量{g}=(g(0),g(1),…,g(MR−1))は、例えば、以下のように定めることができる。同一ビットが重複してLLR減衰対象(LLR減衰量の計算対象)として指定された場合には、そのビットのLLR減衰量は、そのビットに対して計算される複数のLLR減衰量の積を採用する。LLR減衰量{g}は、次のDFE巡回まで保持しておく。
Figure 0005242649
その代わりに、例えば、LLR減衰量{g}を、次の式(11)のように定めることもできる。同一ビットが重複してLLR減衰対象(LLR減衰量の計算対象)として指定された場合には、そのビットのLLR減衰量は、そのビットに対して計算される複数のLLR減衰量のうちで最も小さい値を採用する。LLR減衰量{g}は、次のDFE巡回まで保持しておく。
Figure 0005242649
次に、ステップS3〜S5の処理について説明する。ステップS3の処理は、図13の比較例にはない処理である。
2回目以降のDFE巡回(i=2,…,Nit)では、ステップS3において、LLR減衰部17が動作する(図中の30参照)。LLR計算部13から入力されたLLR L(m;n)に、前回の巡回で計算されたLLR減衰量{g}を乗算することによってL′(m;n)を得る。
′(m;n)=g(m・log(R)+n)L(m;n)
ステップS4において、SR生成部14は、LLRからソフトレプリカ信号を生成する。例えば、図13のSR生成部204と同様にしてソフトレプリカ信号を生成しても良い。
ただし、本実施形態では、1回目のDFE巡回(i=1)と2回目以降のDFE巡回では、SR生成部14への入力が異なってくる。
すなわち、1回目のDFE巡回(i=1)では、まだLLR減衰部17を動作させず、SR生成部14は、LLR計算部13からL(m;n)=L(m;n)を参照してソフトレプリカ信号を生成する。
Figure 0005242649
生成されたソフトレプリカ信号は、FBフィルタ部12に入力される。
なお、図中30のスイッチの機能は、LLR計算部13の内部にあっても外部にあっても良い。
次に、ステップS5において、FBフィルタ部12は、SR生成部14により生成されたソフトレプリカ信号に対して、フィードバックフィルタ処理を行う。FBフィルタ部12は、FBフィルタ部102と同じでも良いが、これに制限されるものではない。
FBフィルタ部12の出力は、減算部18に与えられる。減算部18からは、前述のように、記憶装置11から読み出した信号から、FBフィルタ部12の出力を差し引いた信号(すなわち、DFE出力)が出力され、これが、LLR計算部13に入力されて、次の回のDFE巡回処理に進み、あるいは、後段の処理ブロック(例えば、硬判定、次段の等化、誤り訂正復号など)に入力される。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について説明する。
本実施形態においても、第1の実施形態と同様、(i+1)回目の判定帰還巡回でのシンボルソフトレプリカ生成の際に、前の回(i回目)の判定帰還巡回で信頼度が低かったシンボルに影響を及ぼすシンボルであれば、そのソフトレプリカ生成に用いる対数尤度比を低下させることで、誤り伝搬の影響を軽減させる。その際、本実施形態においては、詳しくは後述するように、LLR減衰部17に閾値判定を導入することによって、減衰対象ビットに指定されたとしても、そのビットの信頼度が十分に高い場合には、LLRが減衰させられるのを回避するようにしている。すなわち、ノイズ環境においては、符号間干渉が良好に除去されていたとしても、ノイズの影響によって低信頼度のビットが発生し、その前方のビットが減衰対象ビットに指定されることが起こりうる。本実施形態では、このような状況で符号間干渉の除去を緩和させることがないよう、信頼度の判定を導入するものである。
第1の実施形態と同様、第2の実施形態は、ソフトレプリカをフィードバックするタイプの判定帰還型等化器を例にとって説明するものである。
第2の実施形態は、第1の実施形態と相違する点を中心に説明する。
図9は、本実施形態に係る判定帰還型等化器の一例を示すブロック図である。
図9に示されるように、本実施形態の判定帰還型等化器は、FFフィルタ部10の出力を保持する記憶装置11と、DFE出力(すなわち、記憶装置11から読み出した信号から、FBフィルタ部12の出力を差し引いた信号であり、減算部18が出力する信号)から、LLRを計算するLLR計算部13と、LLRからソフトレプリカ信号を生成するSR生成部14と、ソフトレプリカ信号に対してフィードバックフィルタ処理を行うFBフィルタ部12と、LLRを用いてビットの信頼度を評価するLLR評価部15と、信頼度の低いビットが伝送されたシンボルに対してFBフィルタ部12を介して影響を及ぼしたシンボルのインデックスを求め、そのシンボルの全部又は一部のビットのLLR減衰量を計算・保持するインデックス・減衰量計算部16と、LLR減衰量を計算されたビットのうち、LLR計算部13で計算されたLLRが所定の閾値未満であったビットについて、それぞれ、当該LLRに対して当該LLR減衰量を乗算するLLR減衰部17とを含む。
本実施形態のFFフィルタ部10、記憶装置11、FBフィルタ部12、LLR計算部13、SR生成部14、LLR評価部15、インデックス・減衰量計算部16、減算部18、後段の処理ブロックは、第1の実施形態と同様である。
本実施形態のLLR減衰部17による演算自体は、第1の実施形態と同様である。また、1回目のDFE巡回(i=1)では、まだLLR減衰部17を動作させず、SR生成部14は、L(m;n)=L(m;n)を参照してソフトレプリカ信号を生成する点も、第1の実施形態と同様である。
2回目以降のDFE巡回(i=2,…,Nit)においては、第1の実施形態のLLR減衰部17は、LLR減衰量を計算されたビットについて、それぞれ、当該LLRに対して当該LLR減衰量を乗算するのに対して、本実施形態のLLR減衰部17は、LLR減衰量を計算されたビットのうち、当該LLRが所定の閾値未満であったビットについて、それぞれ、当該LLRに対して当該LLR減衰量を乗算する(図中の32参照)。
図10は、本実施形態の判定帰還型等化器の動作例を示すフローチャートである。
このフローチャートは、図2のフローチャートに対して、上記LLR減衰部17に係る相違点に対応する部分が、相違するものである。
すなわち、本実施形態においても、LLR減衰部17は、2回目以降のDFE巡回(i=2,…,Nit)で動作するが、本実施形態においては、2回目以降の各DFE巡回において、ステップS2のLLR計算部13によるLLRの計算に続いて、ステップS3の処理に先立って、ステップS21において、LLR減衰部17は、LLR計算部13から入力されたLLRL(m;n)と所定の閾値Lth,attの大小関係を比較し、以下の条件を満たすかどうか判定する。
|L(m;n)|<Lth,att
そして、|L(m;n)|<Lth,attであれば、ステップS3に進み、そうでなければ、ステップS3をスキップして、ステップS4に進む(図中の32参照)。
すなわち、LLR減衰部17は、上記の条件が満たされたビットに対して、前回の巡回で計算されたLLR減衰量{g}を乗算することによってL′(m;n)を得る。
′(m;n)=g(m・log(R)+n)L(m;n)
したがって、本実施形態においては、SR生成部14は、1回目のDFE巡回(i=1)では、L(m;n)=L(m;n)を参照してソフトレプリカ信号を生成し、2回目以降のDFE巡回(i=2,…,Nit)では、|L(m;n)|<Lth,attが成立する場合に、L′(m;n)=g(m・log(R)+n)L(m;n)を参照してソフトレプリカ信号を生成し、|L(m;n)|<Lth,attが成立しない場合に、L(m;n)=L(m;n)を参照してソフトレプリカ信号を生成することになる。
なお、図中30のスイッチの機能は、LLR計算部13の内部にあっても外部にあっても良い。
また、図中32のスイッチの機能は、LLR減衰部17の内部にあっても外部にあっても良い。
なお、本実施形態においても、i巡目のDFE巡回において、その終了時点で、信頼度の低いビットが一つも検出されなかった場合には、それ以降(i+1巡目以降)のDFE巡回を実行せずに、このi巡目のDFE出力を、後段の処理ブロック(例えば、硬判定、次段の等化、誤り訂正復号など)に入力するようにすると好ましい。
本実施形態によれば、第1の実施形態により得られる効果に加えて、更に、先行シンボルからの誤り伝搬によってではなく、ノイズによってビット信頼度が低下した場合に、先行シンボルのソフトレプリカ生成に用いる対数尤度比を低下させないようにすることができる。
また、上述の実施形態の中で示した処理手順に示された指示は、ソフトウェアであるプログラムに基づいて実行されることが可能である。汎用の計算機システムが、このプログラムを予め記憶しておき、このプログラムを読み込むことにより、上述した実施形態の判定帰還型等化器による効果と同様な効果を得ることも可能である。上述の実施形態で記述された指示は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD±R、DVD±RWなど)、半導体メモリ、またはこれに類する記録媒体に記録される。コンピュータまたは組み込みシステムが読み取り可能な記録媒体であれば、その記憶形式は何れの形態であってもよい。コンピュータは、この記録媒体からプログラムを読み込み、このプログラムに基づいてプログラムに記述されている指示をCPUで実行させれば、上述した実施形態の判定帰還型等化器と同様な動作を実現することができる。もちろん、コンピュータがプログラムを取得する場合または読み込む場合はネットワークを通じて取得または読み込んでもよい。
また、記録媒体からコンピュータや組み込みシステムにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワーク等のMW(ミドルウェア)等が本実施形態を実現するための各処理の一部を実行してもよい。
さらに、本実施形態における記録媒体は、コンピュータあるいは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記録媒体も含まれる。
また、記録媒体は1つに限られず、複数の媒体から本実施形態における処理が実行される場合も、本実施形態における記録媒体に含まれ、媒体の構成は何れの構成であってもよい。
なお、本実施形態におけるコンピュータまたは組み込みシステムは、記録媒体に記憶されたプログラムに基づき、本実施形態における各処理を実行するためのものであって、パソコン、マイコン等の1つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等の何れの構成であってもよい。
また、本実施形態におけるコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって本実施形態における機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10,100,200…フィードフォワードフィルタ部、11…記憶装置、12,102,202…フィードバックフィルタ部、13,203…対数尤度比計算部、14,204…ソフトレプリカ生成部、15…対数尤度比評価部、16…インデックス・減衰量計算部、17…対数尤度比減衰部、18,108,208…減算部、103…シンボル硬判定部、1001…離散フーリエ変換部、1002…タップ係数乗算部、1003…逆離散フーリエ変換部。

Claims (15)

  1. ビットの対数尤度比に基づくソフトレプリカ信号をフィードバックフィルタで帰還させる判定帰還型等化器であって、
    複数のシンボルに対する判定帰還巡回を繰り返し実行可能にするための入力信号を保持する記憶装置と、
    前記記憶装置より読み出された入力信号から前記フィードバックフィルタの出力を差し引いて得られる信号をもとに、複数のビットの対数尤度比を計算する対数尤度比計算部と、
    前記対数尤度比の絶対値をもとに複数のビットの信頼度を評価し、信頼度が低いと評価されたビットが伝送されたシンボルを特定するシンボルインデックスを少なくとも出力する対数尤度比評価部と、
    出力された前記シンボルインデックスにより特定されるシンボルに対して前記フィードバックフィルタを介して影響を及ぼしたシンボルの全部又は一部のビットに対する対数尤度比減衰量を計算して次回の判定帰還巡回のために保持する減衰量計算部と、
    当該回の判定帰還巡回において前記対数尤度比計算部により計算された前記対数尤度比を、前回の判定帰還巡回において前記減衰量計算部により計算された前記対数尤度比減衰量に従って減衰する対数尤度比減衰部とを具備することを特徴とする判定帰還型等化器。
  2. 前記対数尤度比減衰部は、前記対数尤度比計算部により計算された前記対数尤度比の絶対値が所定の閾値未満の場合に、その対数尤度比に対して前回の判定帰還巡回において計算された前記対数尤度比減衰量を乗算することを特徴とする請求項1に記載の判定帰還型等化器。
  3. 前記減衰量計算部は、出力された前記シンボルインデックスを起点として、前記フィードバックフィルタのタップが存在する過去の全てのシンボルインデックスを、前記対数尤度比減衰量を計算する対象として求めることを特徴とする請求項1または2に記載の判定帰還型等化器。
  4. 前記減衰量計算部は、出力された前記シンボルインデックスを起点として、前記フィードバックフィルタのタップが存在する過去のシンボルインデックスのうち、そのタップ係数の絶対値の大きいものから順に予め定められた上限数までのものを、前記対数尤度比減衰量を計算する対象として求めることを特徴とする請求項1または2に記載の判定帰還型等化器。
  5. 前記減衰量計算部は、出力された前記シンボルインデックスを起点として、前記フィードバックフィルタのタップが存在する過去のシンボルインデックスのうち、そのタップ係数の絶対値が閾値よりも大きいものを、前記対数尤度比減衰量を計算する対象として求めることを特徴とする請求項1または2に記載の判定帰還型等化器。
  6. 前記減衰量計算部は、出力された前記シンボルインデックスを起点として、前記フィードバックフィルタのタップが存在する過去のシンボルインデックスのうち、その遅延時間が小さいものから順に予め定められた上限数までのものを、前記対数尤度比減衰量を計算する対象として求めることを特徴とする請求項1または2に記載の判定帰還型等化器。
  7. 前記減衰量計算部は、出力された前記シンボルインデックスを起点として、前記フィードバックフィルタのタップが存在する過去のシンボルインデックスのうち、その遅延時間が閾値よりも小さいものを、前記対数尤度比減衰量を計算する対象として求めることを特徴とする請求項1または2に記載の判定帰還型等化器。
  8. 前記減衰量計算部は、求められた前記過去のシンボルインデックスにより特定されるシンボルで伝送されたビットに対して、前記フィードバックフィルタのタップ係数によらず所定の対数尤度比減衰量を計算することを特徴とする請求項3ないし7のいずれか1項に記載の判定帰還型等化器。
  9. 前記減衰量計算部は、求められた前記過去のシンボルインデックスにより特定されるシンボルで伝送されたビットのうち、前記対数尤度比評価部により信頼度が低いと評価されたビットと同一のIQ軸にマッピングされているビット、及び、前記対数尤度比評価部により信頼度が低いと評価されたビットと異なるIQ軸にマッピングされているビットに対して、それぞれ、前記フィードバックフィルタのタップ係数によらず所定の対数尤度比減衰量を計算することを特徴とする請求項3ないし7のいずれか1項に記載の判定帰還型等化器。
  10. 前記減衰量計算部は、求められた前記過去のシンボルインデックスにより特定されるシンボルで伝送されたビットに対して、前記フィードバックフィルタのタップ係数又はこれを量子化した値をもとに所定の対数尤度比減衰量を計算することを特徴とする請求項3ないし7のいずれか1項に記載の判定帰還型等化器。
  11. 前記減衰量計算部は、求められた前記過去のシンボルインデックスにより特定されるシンボルで伝送されたビットのうち、前記対数尤度比評価部により信頼度が低いと評価されたビットと同一のIQ軸にマッピングされているビット、及び、前記対数尤度比評価部により信頼度が低いと評価されたビットと異なるIQ軸にマッピングされているビットに対して、それぞれ、前記フィードバックフィルタのタップ係数又はこれを量子化した値をもとに所定の対数尤度比減衰量を計算することを特徴とする請求項3ないし7のいずれか1項に記載の判定帰還型等化器。
  12. 前記減衰量計算部は、同一ビットが重複して前記対数尤度比減衰量を計算する対象となっている場合には、そのビットに対する対数尤度比減衰量として、そのビットに対して計算される複数の対数尤度比減衰量の積を採用することを特徴とする請求項8ないし11のいずれか1項に記載の判定帰還型等化器。
  13. 前記減衰量計算部は、同一ビットが重複して前記対数尤度比減衰量を計算する対象となっている場合には、そのビットに対する対数尤度比減衰量として、そのビットに対して計算される複数の対数尤度比減衰量のうちの最小値を採用することを特徴とする請求項8ないし11のいずれか1項に記載の判定帰還型等化器。
  14. 前記対数尤度比評価部は、前記対数尤度比計算部により計算された前記対数尤度比の絶対値が所定の閾値未満になった場合に、そのビットの信頼度が低いと評価することを特徴とする請求項1または2に記載の判定帰還型等化器。
  15. 前記対数尤度比評価部は、前記対数尤度比計算部により計算された前記対数尤度比の絶対値が、その判定帰還巡回で計算された対数尤度比の絶対値の移動平均値未満になった場合に、そのビットの信頼度が低いと評価することを特徴とする請求項1または2に記載の判定帰還型等化器。
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