JP5242532B2 - 検査装置 - Google Patents

検査装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5242532B2
JP5242532B2 JP2009239236A JP2009239236A JP5242532B2 JP 5242532 B2 JP5242532 B2 JP 5242532B2 JP 2009239236 A JP2009239236 A JP 2009239236A JP 2009239236 A JP2009239236 A JP 2009239236A JP 5242532 B2 JP5242532 B2 JP 5242532B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cartridge
phase extraction
solid phase
cup
sample
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009239236A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011085503A5 (ja
JP2011085503A (ja
Inventor
真 野上
勝弘 神田
伸也 伊藤
泉 和氣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi High Tech Corp
Original Assignee
Hitachi High Technologies Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi High Technologies Corp filed Critical Hitachi High Technologies Corp
Priority to JP2009239236A priority Critical patent/JP5242532B2/ja
Priority to PCT/JP2010/068173 priority patent/WO2011046207A1/ja
Priority to US13/501,941 priority patent/US8730459B2/en
Priority to CN201080046478.8A priority patent/CN102576009B/zh
Priority to EP10823475.8A priority patent/EP2490019B1/en
Publication of JP2011085503A publication Critical patent/JP2011085503A/ja
Publication of JP2011085503A5 publication Critical patent/JP2011085503A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5242532B2 publication Critical patent/JP5242532B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N35/00Automatic analysis not limited to methods or materials provided for in any single one of groups G01N1/00 - G01N33/00; Handling materials therefor
    • G01N35/02Automatic analysis not limited to methods or materials provided for in any single one of groups G01N1/00 - G01N33/00; Handling materials therefor using a plurality of sample containers moved by a conveyor system past one or more treatment or analysis stations
    • G01N35/025Automatic analysis not limited to methods or materials provided for in any single one of groups G01N1/00 - G01N33/00; Handling materials therefor using a plurality of sample containers moved by a conveyor system past one or more treatment or analysis stations having a carousel or turntable for reaction cells or cuvettes
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N1/00Sampling; Preparing specimens for investigation
    • G01N1/28Preparing specimens for investigation including physical details of (bio-)chemical methods covered elsewhere, e.g. G01N33/50, C12Q
    • G01N1/40Concentrating samples
    • G01N1/405Concentrating samples by adsorption or absorption
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N1/00Sampling; Preparing specimens for investigation
    • G01N1/28Preparing specimens for investigation including physical details of (bio-)chemical methods covered elsewhere, e.g. G01N33/50, C12Q
    • G01N1/40Concentrating samples
    • G01N1/4077Concentrating samples by other techniques involving separation of suspended solids
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N35/00Automatic analysis not limited to methods or materials provided for in any single one of groups G01N1/00 - G01N33/00; Handling materials therefor
    • G01N2035/00465Separating and mixing arrangements
    • G01N2035/00475Filters
    • G01N2035/00485Filters combined with sample carriers
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N35/00Automatic analysis not limited to methods or materials provided for in any single one of groups G01N1/00 - G01N33/00; Handling materials therefor
    • G01N35/02Automatic analysis not limited to methods or materials provided for in any single one of groups G01N1/00 - G01N33/00; Handling materials therefor using a plurality of sample containers moved by a conveyor system past one or more treatment or analysis stations
    • G01N35/04Details of the conveyor system
    • G01N2035/0401Sample carriers, cuvettes or reaction vessels
    • G01N2035/0427Sample carriers, cuvettes or reaction vessels nestable or stockable
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N35/00Automatic analysis not limited to methods or materials provided for in any single one of groups G01N1/00 - G01N33/00; Handling materials therefor
    • G01N35/02Automatic analysis not limited to methods or materials provided for in any single one of groups G01N1/00 - G01N33/00; Handling materials therefor using a plurality of sample containers moved by a conveyor system past one or more treatment or analysis stations
    • G01N35/04Details of the conveyor system
    • G01N2035/0439Rotary sample carriers, i.e. carousels
    • G01N2035/0441Rotary sample carriers, i.e. carousels for samples

Description

本発明は、血液などの生体サンプルを質量分析により検査する検査装置及び検査方法に係り、特に、固相抽出などの前処理を行う前処理装置を備えた検査装置に関する。
臨床検査における普及した検査手法の一つである免疫法に対して、質量分析法(MS:Mass Spectrometry)は、対象成分の質量に基づいて測定するため、例えば、代謝物等の類似構造分子との識別が可能な測定技術である。特に、MS/MS解析やMSn解析の手法は、対象成分をフラグメント信号化することにより、類似構造成分どうしの高精度識別を可能にする技術である。このように、質量分析法は免疫法に比べて、選択性及び正確性に優れていることから、臨床検査に応用する動きが広まっている。
質量分析を用いた臨床応用は、血中濃度モニタリング(TDM:Therapeutic Drug Monitoring)や代謝異常スクリーニングに用いることができる。TDMの一例として、薬物体内動態観察が挙げられる。医療の現場で患者に薬剤を投与する際には、適用する患者の症状に合わせて個別に投与計画することが、有効性・安全性を保障するうえで重要である。同一容量の薬剤を服用しても人によって治療効果の異なる原因として、薬物体内動態の個人差によって血中濃度に違いが出てくることがある。そこで、個々の患者の血中濃度を測定することにより、治療域に収まるように容量・用法を最適化する技術、つまり、TDMが行われている。例えば、移植した臓器に対する拒絶反応の抑制に用いられる免疫抑制剤は、必ずTDMが行われる薬剤である。免疫抑制剤は、治療域が数ng/mLから数百ng/mLと低濃度である。加えて血中濃度が治療域を超えると高血圧、高血糖、消化性潰瘍、肝臓や腎臓の機能障害などの重大な副作用を引き起こす場合もある。そこで一般的には、副作用を軽減させるためにカクテル投与が行われ、TDMを行いながら数種類の免疫抑制剤とステロイド等の薬剤を併用し、投与する。
また、もうひとつの例として、代謝異常スクリーニングでは、全血を検体に用い、液/液抽出により対象成分を抽出し、質量分析計で測定することにより、アラニンやバリンのアミノ酸やアシルカルニチン類を定量し生体内での対象物質の代謝反応の度合いの検査を行うことが知られている(例えば、特許文献1参照)。
これら上記の2例に関して、MSモードは、選択性の高い三連四重質量分析計のMRM(Multiple Reaction Monitoring)モードを用いている。MRMは、一段目の四重極でプリカーサ信号のみを通し、その信号を次のコリジョンセルで開裂させ、生成した化合物に特異的なプロダクト信号のみを二段目の四重極でモニターする方法である。この方法では、化合物の特異的な質量情報で同定され検査が可能となる。
一方、質量分析を用いた臨床応用の一連の操作に関して、サンプルの分析は装置が自動的に行うが、サンプルの前処理は検査技師が複数の前処理工程を複数の装置を駆使してマニュアルで行うこととなり効率が悪かった。そのため、一連の検査をより効率的に実施することで、検査の省力化、検査報告の迅速化、検査装置の集約による小型化が望まれている。
また、検査対象物質の物性によって局在位置が異なるため、検査対象物質が血球成分に存在する場合や血清・血漿成分に存在する場合があり、検体は全血または血清・血漿であり、したがってそれぞれ前処理工程が異なる。そのため、様々な検査項目つまり様々な前処理工程に対応した装置が望まれる。
なお、全血および血清・血漿の両方前処理可能な技術の一例として、検体として血清を用いる生化学検査や免疫血清検査と、全血を用いる血液凝固検査とを一台の装置内で一貫して行うことができる装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。これは、生化学検査または免疫血清検査の前半の工程と血液凝固検査の工程とを同一の検査領域で併行させ、一貫して且つ効率的に2種の検査を実施するものである。
米国公開2006/0008922号 特開2001−13151号公報
しかしながら、特許文献1記載のものでは、前処理をマニュアルで行う必要がある。
また、特許文献2記載のものでは、全血および血清・血漿の両方前処理可能であるが、質量分析を用いた臨床応用の前処理操作に対応していない。
また、特許文献1,2とも、前処理を含めた装置構成を例えば1つのディスク上で全ての前処理を行うように単純化することはできない問題があった。
本発明の目的は、検体として全血と血清・血漿が混在した検査においても効率的に検査できる検査装置を提供することにある。
(1)上記目的を達成するために、本発明は、固相抽出カートリッジおよびフィルターを無限軌道上に装着できるカートリッジテーブルと、該カートリッジテーブルの上方に位置し、前記固相抽出カートリッジ及び前記フィルターの内部を加圧する複数の圧力負荷部と、前記カートリッジテーブルの下方に位置し、カップを無限軌道上に装着でき、前記固相抽出カートリッジまたは前記フィルターを通過した処理液を前記カップに受けるカップテーブルと、前記固相抽出カートリッジおよび前記フィルターに試料を分注するサンプルプローブと、前記固相抽出カートリッジおよび前記フィルターに試薬を分注する試薬プローブと、前記固相抽出カートリッジを通過した処理液を分析する分析部とを備え、前記圧力負荷部および前記カップテーブルおよび前記サンプルプローブおよび前記試薬プローブは、いずれも前記カートリッジテーブルの無限軌道にアクセスできる位置に配置され、固相抽出処理およびフィルター処理は、いずれも前記カートリッジテーブルが1周回転する間に実施され、血清・血漿は前記カートリッジテーブルを1周回転する間に固相抽出処理が完了し、全血は前記カートリッジテーブルを1周回転する間にフィルター処理が完了し、更に1週回転する間に固相抽出処理が完了するようにしたものである。
かかる構成により、検体として全血と血清・血漿が混在した検査においても効率的に検査できるものとなる。
(2)上記(1)において、好ましくは、前記カートリッジテーブルの無限軌道と前記カップテーブルの無限軌道は、上方から見た場合、第1の位置にて交差し、前記カップテーブルの無限軌道は、前記サンプルプローブの稼動位置と第2の位置にて交差し、前記第1の位置にて、前記カートリッジテーブルに設置されたフィルターを通過した処理液を前記カップテーブルに設置されたカップにて受け、前記第2の位置にて、前記サンプルプローブにより、前記カップ内の処理液を吸引し、前記カートリッジテーブルに設置された前記固相抽出カートリッジに吐出するようにしたものである。
(3)上記(2)において、好ましくは、前記カートリッジテーブルの複数の位置にて、前記固相抽出カートリッジの内部の液体に水を添加する水ディスペンサと、前記カートリッジテーブルの複数の位置にて、前記固相抽出カートリッジの内部の液体にメタノールを添加するメタノールディスペンサと、前記試薬プローブの稼働位置に配置され、複数の試薬を保持する試薬ディスクとを備え、血清・血漿の前処理では、前記試薬ディスクに保持された内部標準物質を、前記カートリッジテーブルに設置された前記固相抽出カートリッジの内部に添加し、全血の前処理では、前記試薬ディスクに保持された前記内部標準物質を、前記カートリッジテーブルに設置された前記フィルターの内部に添加するようにしたものである。
(4)上記(1)において、好ましくは、前記カートリッジテーブルの無限軌道上に14個の固相抽出カートリッジまたはフィルターが設置されるようにしたものである。
(5)上記(1)において、好ましくは、前記カートリッジテーブル上での各処理工程が一定時間毎に行われるようにしたものである。
(6)上記(1)において、好ましくは、前記カートリッジテーブルの回転中心に対して、前記カップテーブルの回転中心が異なる位置に設けられ、前記サンプルプローブおよび前処理サンプル導入機構が、前記カップテーブルの上方からアクセスできるようにしたものである。
本発明によれば、検体として全血と血清・血漿が混在した検査においても効率的に検査できるものとなる。
本発明の一実施形態による検査装置の全体構成を示す平面図である。 本発明の一実施形態による検査装置の要部構成を示す斜視図である。 本発明の一実施形態による検査装置における血清・血漿および全血の前処理工程の説明図である。 本発明の一実施形態による検査装置における血清・血漿の前処理工程におけるカートリッジテーブルの回転動作の説明図である。 本発明の一実施形態による検査装置における血清・血漿の前処理工程の基本サイクルの説明図である。 本発明の一実施形態による検査装置における全血の前処理工程におけるカートリッジテーブルの回転動作の説明図である。 本発明の一実施形態による検査装置における全血の前処理工程の基本サイクルの説明図である。 本発明の一実施形態による検査装置における血清・血漿と全血が混在する場合の前処理工程におけるカートリッジテーブルの回転動作の説明図である。 本発明の一実施形態による検査装置における血清・血漿と全血が混在する場合の前処理工程の基本サイクルの説明図である。 本発明の一実施形態による検査装置に用いる水ディスペンサの構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による検査装置に用いる撹拌機構の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による検査装置に用いる圧力負荷部の構成を示すブロック図である。
以下、図1〜図12を用いて、本発明の一実施形態による検査装置の構成及び動作について説明する。ここでは、検査装置として、全血および血清・血漿の前処理を行い、質量分析により分析する薬物検査装置を例にして説明する。
最初に、図1及び図2を用いて、本発明の一実施形態による検査装置の全体構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態による検査装置の全体構成を示す平面図である。図2は、本発明の一実施形態による検査装置の要部構成を示す斜視図である。なお、図1及び図2において、同一符号は同一部分を示している。
図1に示す本実施形態の検査装置は、血液成分の検査装置であって、全血および血清・血漿の前処理を行う前処理部100と、前処理のされたサンプルを質量分析する質量分析部200と、制御部300とからなる。なお、本実施例でいう前処理は、質量分析部へ導入する前段までの工程またはその工程の各要素のことである。
最初に、前処理部100の構成について説明する。前処理部100は、カートリッジテーブル101と、カップテーブル103と、5カ所の圧力負荷部105と、サンプルディスク106と、サンプルプローブ107と、試薬ディスク108と、試薬プローブ109と、メタノールディスペンサー110と、水ディスペンサー111と、消耗品ラック112と、2カ所の攪拌機構113とから構成される。
質量分析部200は、質量分析装置202と、イオン化部204と、前処理サンプル導入機構206とから構成される。
制御部300は、前処理部100の各部及び質量分析部200の各部を制御する。
カートリッジテーブル101は、無限軌道上に14個の固相抽出カートリッジ102を設置できる。カートリッジテーブル101は、無限軌道上を一定のピッチで回転することで、各工程の作業位置に固相抽出カートリッジ102を移送し効率良く前処理を行うことができる。本例では、カートリッジテーブル101は、円形であり、20秒毎に、時計回りに約26度(=360度/14)の角度回転する。カートリッジテーブル101が約26度回転すると、その位置で暫く停止し、20秒経過すると、さらに、約26度回転する動作を繰り返す。
後述するように、全血の前処理工程の中で、その前半のフィルタリング処理(溶血および除タンパク質工程)の場合には、カートリッジテーブル101の固相抽出カートリッジ102が設置される位置には、フィルターが設置される。
なお、カートリッジテーブル101に設置できる固相抽出カートリッジ102の数は14個に規定されるわけではなく少なくすると装置面積は小さくなるがスループットは低下し、数を多くすると装置面積は大きくなるが、各装置間の動作が干渉することが軽減される。また、本実施例では固相抽出カートリッジ間の間隔は一定であるが一定でなくてもよく、その場合にはピッチのスピードを調整することになる。
固相抽出カートリッジ102は、固相ビーズまたは膜状の固相抽出剤が充填された小容器ミニカラムやカートリッジである。固相抽出とは、検査対象物質を固相に通液させることでいったん固相に保持させ、固相を洗浄し、そして固相から回収する分離・精製・濃縮方法である。
全血の前処理工程の中で、その前半のフィルタリング処理で用いられるフィルターは、タンパク質を取り除くためのフィルター部材が設置されたカートリッジである。
圧力負荷部105は、カートリッジテーブル101の位置c,e,i,kおよびmの上方に5箇所配置されている。圧力負荷部105は、圧力負荷時には固相抽出カートリッジ102の上部と密着し、圧力を印加する。圧力負荷部105は図12を用いて後述するように、シリンジのように空気を圧縮することで加圧を行うが、油圧式のように液体を圧縮してもよいものである。また、圧力負荷部105は、全血の前処理の前半のフィルタリング処理の工程では、カートリッジテーブル101に設置されたフィルターの上部と密着し、圧力を印加する。
血清・血漿の前処理および全血の前処理の後半の工程では、カートリッジテーブル101の位置c,e,i,kおよびmで圧力負荷が行われる。一方、全血の前処理工程の前半のフィルタリング処理工程では、カートリッジテーブル101の位置mでのみ圧力負荷が行われる。
カップテーブル103は、カートリッジテーブル101の下方に位置し、無限軌道上に複数のカップ104を設置できる。カップテーブル103は、時計回りに回転する。カップテーブル103の回転中心は、カートリッジテーブル101の回転中心とは異なっている。
また、上方から見た場合、カップテーブル103の無限軌道は、カートリッジテーブル101の位置mおよびサンプルプローブ107の稼動位置と交差する。すなわち、カートリッジテーブル101の位置mの下に、カップテーブル103の位置xが位置する。また、カップテーブル103の位置zは、サンプルプローブ107の稼動位置である。さらに、カップテーブル103の位置yは、前処理サンプル導入機構206の稼働位置である。
従って、血清・血漿の前処理工程及び全血の前処理工程の中で後半の工程の固相抽出処理の場合は、カートリッジテーブル101の位置mで、固相抽出カートリッジ102からサンプルが固相抽出された溶出液をカップ104に受ける。また、全血の前処理の前半のフィルタリング処理工程では、カートリッジテーブル101の位置mで、フィルターからフィルタリングされた溶出液をカップ104に受ける。
カップ104に入った固相抽出された溶出液は、カップテーブル103の位置yにおいて、前処理サンプル導入機構206を用いて、質量分析部200に導入される。また、カップに入ったフィルタリング処理された溶出液は、カップテーブル103の位置zにおいて、サンプルプローブ107によりサンプリングされる。
以上のように、カップテーブル103はカートリッジテーブル101に対して同形状である必要はなく、回転軸も同位置でなくてもよい。このようにカップテーブル103とカートリッジテーブル101が交差する構成になっていることからカップテーブル103の上方に空間ができ、カップ104からサンプルプローブ107によりサンプルを吸引する際にカートリッジテーブル101が干渉することがない構成となっている。
サンプルディスク106には、複数のサンプル容器106aが設置される。サンプル容器106aには、検査対象のサンプルである血清・血漿若しくは全血が収納されている。
サンプルプローブ107は、サンプルディスク106に設置されたサンプル容器106aからサンプルを吸引し、カートリッジテーブル101の位置fに設置された固相抽出カートリッジ102若しくはフィルターに吐出する。サンプルが血清・血漿の場合には、吸引されたサンプルは、カートリッジテーブル101の位置fに設置された固相抽出カートリッジ102に吐出される。サンプルが全血の場合には、吸引されたサンプルは、カートリッジテーブル101の位置fに設置されたフィルターに吐出される。
また、サンプルプローブ107は、カップテーブル103に設置されたカップ104から全血の前処理工程の中のフィルタリング処理された溶出液を吸引し、カートリッジテーブル101に設置された固相抽出カートリッジ102に吐出する。
以上のように、サンプルプローブ107の駆動範囲は、サンプルディスク106の円周上の一点および、カートリッジテーブル101の位置fで交差する。また、カップテーブル103の無限軌道とも位置zで交差する。サンプルプローブ107の駆動範囲は、円弧を描くように駆動するとともに、上下Z軸にも移動できる機構となっている。サンプルプローブ107の構成については、図2を用いて後述する。なお、サンプルディスク106は、本例では無限軌道上に複数のサンプルを保管できるディスク方式であるが、多連にサンプルを設置できるラックが随時流れてくる方式でもよい。
試薬ディスク108には、複数の試薬容器108aが設置されている。試薬容器108aには、複数の検査対象物質にそれぞれ対応した内部標準物質と、血清・血漿の前処理で使用する希釈液と、全血の前処理の前半のフィルタリング処理工程で使用する硫酸亜鉛水溶液が保管されている。なお、薬物検査装置等においては、内部標準物質も、試薬の一種として扱われる。さらに、試薬ディスク108には、検量線を作成する際に用いる検査対象物質の濃度の異なる標準試料を設置することもできる。
試薬プローブ109は、試薬ディスク108に保管された試薬を吸引し、カートリッジディスク101に設置された固相抽出カートリッジ102若しくはフィルターに添加する。試薬プローブ109の駆動範囲は、カートリッジディスク101のの位置gおよびhと交差している。試薬プローブ109は、カートリッジテーブル101の位置gで、固相抽出カートリッジ102に内部標準物質を添加する。また、試薬プローブ109は、カートリッジテーブル101の位置hで、血清・血漿の前処理で使用する希釈液を添加する。さらに、試薬プローブ109は、カートリッジテーブル101の位置gで、フィルターに内部標準物質を添加する。また、試薬プローブ109は、カートリッジテーブル101の位置hで、全血の前処理工程の前半のフィルタリング処理で使用する硫酸亜鉛水溶液添加する。
なお、希釈液は水であるため、水ディスペンサー111から供給してもよいし、硫酸亜鉛水溶液は独立したディスペンサーとして供給してもよい。硫酸亜鉛水溶液をディスペンサー方式で供給する場合には、試薬ディスク108が小型化され装置のさらなるコンパクト化を図ることができる。
メタノールディスペンサー110は、メタノールを充填したタンクを備え、カートリッジテーブル101の位置bおよび位置lに設置された固相抽出カートリッジ102にメタノールを供給する。本例では、メタノールディスペンサー110は、カートリッジテーブル101の内側で且つ、軸は位置bおよびlから同距離に配置されているが、カートリッジテーブル101の外側に2本の独立したメタノールディスペンサー110を備える配置でもよい。
水ディスペンサー111は、水を充填したタンクを備え、カートリッジテーブル101の位置dおよび位置jに設置された固相抽出カートリッジ102に水を供給する。本例では、水ディスペンサー111はカートリッジテーブル101の内側で且つ、軸は位置dおよびjから同距離に配置されているが、カートリッジテーブル101の外側に2本の独立した水ディスペンサー111を備える配置でもよい。
撹拌機構113は、カートリッジテーブル101の位置hおよび位置lに保持されている固相抽出カートリッジ102およびフィルター内の溶液を撹拌する。撹拌機構113の詳細は、図11を用いて後述するが、本例では撹拌棒で撹拌を行うものである。なお、撹拌機構113としては、超音波で撹拌を行うものや、撹拌子を超音波で回転させて撹拌を行うものや、固相抽出カートリッジ自体を振動させ撹拌を行うものを用いることもできる。
血清・血漿の前処理および全血の前処理の後半では、カートリッジテーブル101の位置hで固相抽出カートリッジ102内の溶液の撹拌操作を行う。全血の前処理の前半のフィルタリング処理では、カートリッジテーブル101の位置hおよび位置lでフィルター内の溶液の撹拌を行う。
消耗品ラック112は、固相抽出カートリッジ102が収納されたラック112Aと、カップ104が収納されたラック112Bと、フィルター117が収納されたラック112Cと、使用済みの固相抽出カートリッジ102,カップ104やフィルター117を廃棄する廃棄ボックス112Dと、固相抽出カートリッジ102,カップ104やフィルター117を搬送する搬送機構112Eとを備えている。
搬送機構112Eは、Y軸アーム112Eaと、X軸アーム112Ebと、ハンドリング部112Ecと、駆動源112Edとを備えている。X軸アーム112Ebは、駆動源112Edの動力により、Y軸アーム112Eaに対してY軸方向に移動可能である。ハンドリング部112Ecは、X軸アームに取り付けられX軸方向に移動可能であるとともに、Z軸方向に移動可能である。
全血の前処理の前半のフィルタリング処理では、ハンドリング部112Ecは、ラック112Cに設置されたフィルター117をカートリッジテーブル101の位置aに移送した後に設置する。また、ハンドリング部112Ecは、カートリッジテーブル101の位置nから使用済みのフィルターを廃棄ボックス112Dに移送し、廃棄する。
血清・血漿の前処理および全血の前処理の後半では、ハンドリング部112Ecは、ラック112Aに設置された固相抽出カートリッジ102をカートリッジテーブル101の位置aに移送した後に設置する。また、ハンドリング部112Ecは、カートリッジテーブル101の位置nから使用済みの固相抽出カートリッジ102を廃棄ボックス112Dに移送し、廃棄する。
また、ハンドリング部112Ecは、ラック112Bに設置されたカップ104を、カップテーブル103の位置xに移送した後に設置する。また、ハンドリング部112Ecは、使用済みのカップを廃棄ボックス112Dに移送し、廃棄する。固相抽出カートリッジ102、カップ104およびフィルター117を移送、設置および廃棄するタイミングは、制御部300で制御され、固相抽出カートリッジ102上での前処理の一連の工程内で規則的に行われる。
ここで、図2に示すように、平面PL−Aと、平面PL−Bは、X−Y軸上に存在する平面であり、両平面は、Z軸上で離間している。平面PL−Bは、平面PL−Aの下方に位置する。カートリッジテーブル101の上面と、サンプルテーブル106の上面と、試薬テーブル108の上面は、平面PL−A内に位置している。カップテーブル103の上面は、平面PL−B内に位置している。
カートリッジテーブル101の位置mの下方には、カップテーブル103の位置xが位置する。
図1にて説明したように、カートリッジテーブル101の位置c,e,i,kおよびmの上方には、圧力負荷部105が配置されている。ここで、例えば、図2に示すように、位置kの下方には、受け皿118が設置されている。固相抽出カートリッジ102やフィルターの上部から圧力負荷部105により圧力を加えたとき、固相抽出カートリッジ102やフィルターの下部から排出する廃液は、受け皿118により受けられ、廃液タンク119に廃棄される。なお、カートリッジテーブル101の位置c,e,iおよびmの下方にも、同様に、受け皿118が配置され、廃液は廃液タンク119に廃棄される構成となっている。
サンプルプローブ107は、その先端にプローブ107aを備えている。プローブ107aは、平面PL−Aと平行な平面内で回動可能であるとともに、Z軸方向に往復動可能である。サンプル容器106a内のサンプル中若しくはカップ104内の溶出液中にプローブ107aの先端を挿入し、シリンジを一方向に動作させることで、プローブの内部に所定量のサンプル若しくは溶出液を吸引できる。その後、カートリッジテーブル101の位置fにプローブが移動して、カートリッジテーブル101に設置された固相抽出カートリッジ102やフィルターの内部に、プローブを挿入し、シリンジを他方向に動作させることで、サンプルや溶出液を吐出できる。
試薬プローブ109は、その先端にプローブ109aを備えている。プローブ109aは、平面PL−Aと平行な平面内で回動可能であるとともに、Z軸方向に往復動可能である。試薬容器108a内の試薬中にプローブ109aの先端を挿入し、シリンジを一方向に動作させることで、プローブの内部に所定量の試薬を吸引できる。その後、カートリッジテーブル101の位置gや位置hにプローブが移動して、カートリッジテーブル101に設置された固相抽出カートリッジ102やフィルターの内部に、プローブを挿入し、シリンジを他方向に動作させることで、試薬を吐出できる。
次に、質量分析部200について説明する。
質量分析装置202は、検査対象物質を質量分析する。本例では、質量分析装置として三連四重極質型量分析計を用いている。なお、質量分析装置として、四重極型質量分析計、イオントラップ型質量分析計、飛行時間型質量分析計およびフーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴型質量分析計やそれを2段に組合わせMS/MSを行う質量分析計を用いてもよいものである。なお、質量分析計の他に、高速液体クロマトグラムHPLC、超高速液体クロマトグラム、ガスクロマトグラフィーまたはキャピラリー電気泳動等を用いることもできる。
イオン化部204は、電圧を負荷することでサンプルのイオン化を行う。サンプルは液体状態でイオン化部204に供給される。イオン化部204としては、LC−MSに用いられるイオン化部を用いることができる。
前処理サンプル導入機構206は、カップテーブル103の無限軌道上にあり、血清・血漿および全血の前処理が行われたサンプルを位置yのカップ104内から吸引し、イオン化部204に導入する。前処理サンプル導入機構206は、ポンプにより押し出された液体中に、カップ104から吸引された液体を導入するものであり、オートサンプラーの機構を用いることができる。
制御部300は、カートリッジテーブル101の回転動作、カップテーブル103の回転動作、圧力負荷部105の圧力負荷、サンプルディスク106の回転動作、サンプルプローブ107のサンプル吸引吐出動作、試薬ディスク108の回転動作、試薬プローブ109の試薬吸引吐出動作、メタノールディスペンサー110のメタノール供給動作、水ディスペンサー111の水供給動作、消耗品ラック112の固相抽出カートリッジ102等の供給廃棄動作、攪拌機構113の撹拌動作、質量分析装置200の分析動作、イオン化部204のイオン化動作、前処理サンプル導入機構206のサンプル導入動作を制御する。
次に、図3〜図9を用いて、本実施形態による検査装置における血清・血漿および全血の前処理工程について説明する。
最初に、図3を用いて、本実施形態による検査装置における血清・血漿および全血の前処理工程について説明する。
図3は、本発明の一実施形態による検査装置における血清・血漿および全血の前処理工程の説明図である。
検体に血清を用いる検査項目は、例えば、抗てんかん剤があげられ、フェニトイン、バルプロ酸、カルバマゼピン、ジアゼパムおよびフェノバルビタール等がある。抗てんかん剤の他に抗真菌剤、抗菌剤、喘息治療薬、HIV治療薬、抗がん剤および不正薬物等様々な項目も検査される。また、検体に全血を用いる検査対象項目は、例えば移植した臓器に対する拒絶反応の抑制に用いられる免疫抑制剤があげられ、具体的にはタクロリムス、シクロスポリン、シロリムスおよびミコフェノール酸等である。
全血および血清・血漿等の生体サンプルに含まれる微量な検査対象物質、例えば薬物等を検査する場合、検査する成分が微量であるため精製・濃縮する必要がある。精製・濃縮作業の効率的に行うために、固相抽出を用いることで、コンパクトでより多種類の検査ができ、かつ処理速度を高くすることができる。
固相抽出は、対象物質をいったん固相ビーズまたは膜状を充填した小容器ミニカラムやカートリッジに保持させ、固相を洗浄し、そして固相から回収する分離・精製・濃縮方法である。工程は、1)有機溶媒を固相に通液させる固相のコンディショニング工程、2)水系溶媒を固相に通液させる固相の平衡化工程、3)サンプルを固相に通液させる対象物質の固相への保持工程、4)水を固相に通液させる洗浄工程、5)有機溶媒を固相に通液させ対象物質を固相から溶出させる工程 からなる。
具体的には、図3に示すように、血清・血漿の前処理は、工程1〜工程14からなる。すなわち、工程1:カートリッジ搬送、工程2:メタノール添加、工程3:圧力負荷、工程4:水添加、工程5:圧力負荷、工程6:サンプル添加、工程7:内部標準物質添加、工程8:希釈液添加及び撹拌、工程9:圧力負荷、工程10:水添加、工程11:圧力負荷、工程12:メタノール添加、工程13:圧力負荷、工程14:カートリッジ廃棄からなる。
また、全血の場合は、血球中に対象物質が局在しているために、固相抽出工程の前半に、溶血工程およびタンパク質成分を除タンパク質操作により凝集、沈殿させ除去するフィルタリング工程が必要となる。これは硫酸亜鉛水溶液を添加し浸透圧により溶血工程を行い、その後に有機溶媒を添加し、遠心分離またはフィルターによりろ過する工程である。
全血の前処理は、前半の工程1〜工程7のフィルタリング処理と、後半の工程8〜工程19の固相抽出処理からなる。すなわち、工程1:フィルター位相、工程2:サンプル添加、工程3:内部標準物質添加、工程4:硫酸亜鉛水溶液添加、工程5:メタノール添加、工程6:圧力負荷、工程7:フィルター移送、工程8:カートリッジ搬送、工程9:メタノール添加、工程10:圧力負荷、工程11:水添加、工程12:圧力負荷、工程13:サンプル添加、工程14:圧力負荷、工程15:水添加、工程16:圧力負荷、工程17:メタノール添加、工程18:圧力負荷、工程19:カートリッジ廃棄からなる。
ここで、全血の前処理の後半(工程番号8番以降)、つまり固相抽出処理以降は血清の前処理とほぼ同様な操作である。すなわち、血清の工程7と工程8は、全血の前処理の後半(工程番号8番以降)では行われない。ここで、血清の工程7の内部標準物質添加は、全血の工程3で行われている。
このように、全血の前処理については、血清の前処理と兼用できる機構は兼用することで、血清・血漿の前処理のスループットを低下させずに、処理できる装置構成が最も効率的である。そして、これらの知見に基づき更に検討した結果、血清・血漿の前処理はカートリッジテーブルを1周回転する間に完了し、全血の前処理はカートリッジテーブルを2周する間に完了する、つまり血清・血漿と全血の同一工程である固相抽出工程を兼用し、且つ全血の前処理の前半部分固相抽出処理の前段までも固相抽出工程と同じ機構上で行うこととで、装置構成を簡素化でき、加えて血清・血漿のスループットを出来る限り落とさずに血清・血漿および全血の前処理を行える装置構成とすることができる。
さらに、検体に全血または血清・血漿を用いる割合は、一般的には免疫抑制剤を投与する病院は、移植手術を行うような大規模な病院であり投与しない病院が多いのが実情である。また、免疫抑制剤を投与する現場においても患者数は抗真菌剤、抗菌剤および抗てんかん剤を投与する割合に比べては比較的少ない。そのようなユーザーニーズから本装置のコンセプトは出来る限り血清・血漿の前処理のスループットを向上させて、よりコンパクトな装置であることが基本となる。
次に、図4及び図5を用いて、本実施形態による検査装置における血清・血漿の前処理工程について説明する。ここでは、血清・血漿からの前処理が必要な抗てんかん剤であるジアゼパムの検査を行う場合について説明する。
図4は、本発明の一実施形態による検査装置における血清・血漿の前処理工程におけるカートリッジテーブルの回転動作の説明図である。図5は、本発明の一実施形態による検査装置における血清・血漿の前処理工程の基本サイクルの説明図である。
血清・血漿の前処理は、固相抽出を行うことである。固相抽出は5つの工程から成り立ち、その各工程は具体的には、1)有機溶媒を固相に通液させる固相のコンディショニング工程、2)水系溶媒を固相に通液させる固相の平衡化工程、3)サンプルを固相に通液させる検査対象物質の固相への保持工程、4)水を固相に通液させる洗浄工程、5)有機溶媒を固相に通液させ検査対象物質を固相から溶出させる工程からなる。
まず、有機溶媒を固相に通液させる固相のコンディショニング工程について説明する。カートリッジテーブル101の位置aに消耗品ラック112から固相抽出カートリッジ102が移送され、設置される。
そして、カートリッジテーブル101上の固相抽出カートリッジ102が位置bに回転し、メタノールディスペンサー110により200μLのメタノールが固相抽出カートリッジ102に添加される。
そして、カートリッジテーブル101上の固相抽出カートリッジ102が位置cに回転し、圧力負荷部105が固相抽出カートリッジ102の上部に密着して加圧され、メタノールが固相抽出カートリッジ102を通液することで固相のコンディショニングが完了する。溶出した廃液であるメタノールは、固相抽出カートリッジ102の下方に位置し、位置c,e,i,kからの溶出液を受けることができる受皿118に落下する。この受皿118は水平方向より傾いており溶出液が廃液タンク119に自然と流れ込む仕組みになっている。
次に、水系溶媒を固相に通液させる固相の平衡化工程について説明する。カートリッジテーブル101上の固相抽出カートリッジ102が位置dに回転し、水ディスペンサー111から200μLの水が固相抽出カートリッジ102に添加される。
そして、カートリッジテーブル101上の固相抽出カートリッジ102が位置eに回転し、圧力負荷部105が固相抽出カートリッジ102の上部に密着して加圧され、水が固相抽出カートリッジ102を通液することで固相の平衡化工程が完了する。
次に、サンプルを固相に通液させる検査対象物質の固相への保持工程について説明する。カートリッジテーブル101上の固相抽出カートリッジ102が位置fに回転するのと同期して、サンプルディスク106からサンプルがサンプルプローブ107で吸引され、位置fの固相抽出カートリッジ102に吐出される。本実施例では90μLのジアゼパムが投与された患者血清が固相抽出カートリッジ102に添加される。また、サンプルプローブ107は、吸引、吐出の後に適宜洗浄ポート図上では省略にて洗浄される。
そして、カートリッジテーブル101上の固相抽出カートリッジ102が位置gに回転するのと同期して、試薬ディスク108から内部標準溶液が試薬プローブ109で吸引され、位置gの固相抽出カートリッジ102に吐出される。本実施例では10μLのジアゼパム用内部標準物質溶液デスメチルジアゼパムが5000ng/mLの濃度になるようにメタノール溶液で調製された溶液が固相抽出カートリッジ102に添加される。また、試薬プローブ109は、吸引、吐出の後に適宜洗浄ポート図上では省略にて洗浄される。
そして、カートリッジテーブル101上の固相抽出カートリッジ102が位置hに回転するのと同期して、試薬ディスク108から希釈液が試薬プローブ109で吸引され、位置hの固相抽出カートリッジ102に吐出される。本実施例では水が希釈液として用いられ、100μLの希釈液が固相抽出カートリッジ102に添加される。そののち、撹拌機構113により、固相抽出カートリッジ102のサンプル、内部標準物質および希釈液の撹拌が行われる。撹拌機構113は、撹拌の後に適宜洗浄ポート図上では省略にて洗浄される。
そして、カートリッジテーブル101上の固相抽出カートリッジ102が位置iに回転し、圧力負荷部105が固相抽出カートリッジ102の上部に密着して加圧され、サンプルを含む溶液が固相抽出カートリッジ102を通液することで検査対象物質の固相への保持工程が完了する。
なお、本実施例では希釈液を添加したが、治療域が低く希釈を必要としない検査対象物質の場合は位置hでは希釈液の添加は行わないこととなる。
次に、水を固相に通液させる洗浄工程について説明する。カートリッジテーブル101上の固相抽出カートリッジ102が位置jに回転するのと同期して、水ディスペンサー111から100μLの水が固相抽出カートリッジ102に添加される。
そして、カートリッジテーブル101上の固相抽出カートリッジ102が位置kに回転し、圧力負荷部105が固相抽出カートリッジ102の上部に密着して加圧され、水が固相抽出カートリッジ102を通液することで洗浄工程が完了する。
次に、有機溶媒を固相に通液させ検査対象物質を固相から溶出させる工程について説明する。カートリッジテーブル101上の固相抽出カートリッジ102が位置lに回転するのと同期して、メタノールディスペンサー110から100μLのメタノールが固相抽出カートリッジ102に添加される。
そして、カートリッジテーブル101上の固相抽出カートリッジ102が位置mに回転するのと同期して、カップテーブル103の位置xに消耗品ラック112からカップ104が移送され、設置される。その後、圧力負荷部105が固相抽出カートリッジ102の上部に密着して加圧され、サンプルが固相抽出カートリッジ102を通液し、固相抽出が行われたサンプルがカップ104に溶出される。
そして、カートリッジテーブル101上の固相抽出カートリッジ102が位置nに回転し、カートリッジの廃棄が行われる。一方、カップテーブル103のカップ109は、前処理サンプル導入機構206の駆動位置yまで回転し、前処理(固相抽出)が行われたサンプルをカップ104内から吸引し質量分析装置202に導入され、質量分析計で分析されたジアゼパムおよびデスメチルジアゼパムのデータが制御部300にて解析され検査結果が出力される。
このような一連の流れで検査は行われるが、カートリッジテーブル101上の固相抽出カートリッジ102の回転は一定時間で常に隣の位置に回転することとなる。図5は、血清・血漿を検体とした場合の基本サイクルの動作例を示しているが、このように併行して検査が行える。本実施例では最大14サンプルが併行処理され、隣の位置に回転する間隔は20秒に設定しているため、4分40秒で1サンプルの検査は完了する(図4のnの地点)。最大14サンプル併行して処理した場合、1時間(実際は1時間と20秒)あたり168サンプルを検査可能である。
次に、図6及び図7を用いて、本実施形態による検査装置における全血の前処理工程について説明する。ここでは、全血からの前処理が必要な免疫抑制剤であるタクロリムスの検査を行う場合について説明する。
図6は、本発明の一実施形態による検査装置における全血の前処理工程におけるカートリッジテーブルの回転動作の説明図である。図7は、本発明の一実施形態による検査装置における全血の前処理工程の基本サイクルの説明図である。
全血の前処理はカートリッジテーブルが2周する間に完了する。図6(A)は全血の前処理工程の前半部分を示しており、図3の工程1〜工程7の処理を示している。図6(B)は、全血の前処理工程の後半部分を示しており、図3の工程8以降の処理を示している。なお、全血の前処理の後半部分(図3の全血の前処理の工程番号8番以降)である固相抽出工程は、血清・血漿の前処理工程とほぼ同様であるため、ここでは、図4と異なる点のみを説明する。
全血の前処理は、その前半に、固相抽出工程の前段に溶血工程およびタンパク質成分を除タンパク質操作により凝集、沈殿させ除去する工程が必要となる。溶血工程および除タンパク質工程はフィルターを設置したカートリッジテーブルが1周することで完了する。
まず、溶血工程について説明する。カートリッジテーブル101の位置aに消耗品ラック112からフィルター117が移送され、設置される。
そして、カートリッジテーブル101上のフィルター117が位置bに回転する。続いて、一定間隔で位置c→d→eまで移動する。次に、カートリッジテーブル101上のフィルター117が位置fに回転するのと同期して、サンプルディスク106からサンプルがサンプルプローブ107で吸引され、位置fのフィルター117に吐出される。本実施例では90μLのタクロリムスが投与された患者全血がフィルター117に添加される。また、サンプルプローブ107は、吸引、吐出の後に適宜洗浄ポート図上では省略にて洗浄される。
そして、カートリッジテーブル101上のフィルター117が位置gに回転するのと同期して、試薬ディスク108から内部標準溶液が試薬プローブ109で吸引され、位置gの固相抽出カートリッジ102に吐出される。本実施例では10μLのタクロリムス用内部標準物質溶液アスコマイシンが200ng/mLの濃度になるようにメタノール溶液で調製された溶液がフィルター117に添加される。また、試薬プローブ109は、吸引、吐出の後に適宜洗浄ポート図上では省略にて洗浄される。
そして、カートリッジテーブル101上のフィルター117が位置hに回転するのと同期して、試薬ディスク108から溶血のための硫酸亜鉛水溶液が試薬プローブ109で吸引され、位置hのフィルター117に吐出される。本実施例では200μLの0.5Mの硫酸亜鉛水溶液がフィルター117に添加されることになる。そののち、撹拌機構113でフィルター117のサンプル、内部標準物質および希釈液の撹拌が行われる。撹拌機構113は、撹拌の後に適宜洗浄ポート図上では省略にて洗浄される。
そして、カートリッジテーブル101上のフィルター117が、一定間隔で位置i→j→kまで移動し、その間に浸透圧により溶血が行われる。
次に、除たんぱく質工程について説明する。カートリッジテーブル101上のフィルター117が位置lに回転するのと同期して、メタノールディスペンサー110から300μLのメタノール(有機溶媒)がフィルター117に添加される。そののち、撹拌機構113でフィルター117のサンプル、内部標準物質および希釈液の撹拌が行われる。撹拌機構113は、撹拌の後に適宜洗浄ポート図上では省略にて洗浄される。
そして、カートリッジテーブル101上のフィルター117が位置mに回転するのと同期して、カップテーブル103の位置mに消耗品ラック112からカップ104が移送され設置される。その後、圧力負荷部105がフィルター117の上部に密着して加圧され、サンプルがフィルター117を通液し、フィルタリングが行われたサンプルがその下のカップテーブル103に設置されたカップ104に溶出される。
そして、カートリッジテーブル101上のフィルター117が位置nに回転しフィルターの廃棄が行われる。一方、カップテーブル103のカップ109は、サンプルプローブ107の駆動位置zまで回転する。このようにカートリッジテーブルが1周することで、全血の前処理の前半(図3では全血の前処理の工程番号1〜7番)が完了する。
次に、全血の前処理の後半部分(図3では全血の前処理の工程番号8番以降)について説明する。ここでは、図4に示した血清・血漿の前処理と同様に固相抽出が行われる。異なる点は位置fでのサンプル添加であるが、サンプルディスク106からではなく、さきほどフィルタリングが行われたサンプルを保持したカップ104からサンプルプローブ107で吸引され、位置fの固相抽出カートリッジ102に吐出される。カップ104は、カップテーブル103の無限軌道上を移動し、位置nまで達して廃棄される。サンプルプローブ107の駆動範囲は、サンプルディスク106の円周上の一点、カートリッジテーブル101の位置fおよびカップテーブル103の無限軌道と交差することとなり、カップテーブル103上からカートリッジテーブル101にサンプルを移送する必要があることから、円弧を描くように駆動するとともに上下Z軸にも移動できる機構となっている。
その後、位置g〜位置mまで移動する間に、図4と同様の前処理が実行され、位置mにおいて、サンプルが固相抽出カートリッジ102を通液し、固相抽出が行われたサンプルがカップ104に溶出される。
そして、固相抽出カートリッジ102が位置nに回転し、カートリッジの廃棄が行われる。一方、カップテーブル103のカップ109は、前処理サンプル導入機構206の駆動位置yまで回転し、前処理(固相抽出)が行われたサンプルをカップ104内から吸引し質量分析装置202に導入され、質量分析計で分析されたタクロリムスおよびアスコマイシンのデータが制御部300にて解析され検査結果が出力される。
このような一連の流れで検査は行われるが、カートリッジテーブル101上の固相抽出カートリッジ102の回転は一定時間で常に隣の位置に回転することとなる。図7は、血清・血漿を検体とした場合の基本サイクルの動作例を示しているが、このように併行して検査が行える。本実施例では最大14サンプルが併行処理され、隣の位置に回転する間隔は20秒に設定しているため、9分20秒で1サンプルの検査は完了する(図6の位置nの地点)。最大14サンプル併行して処理した場合、1時間(実際は1時間と20秒)あたり84サンプルを検査可能である。
次に、図8及び図9を用いて、本実施形態による検査装置における血清・血漿と全血が混在する場合の前処理工程について説明する。
図8は、本発明の一実施形態による検査装置における血清・血漿と全血が混在する場合の前処理工程におけるカートリッジテーブルの回転動作の説明図である。図9は、本発明の一実施形態による検査装置における血清・血漿と全血が混在する場合の前処理工程の基本サイクルの説明図である。
図8(A)は、全血と血清・血漿の処理能力が1:10の場合の例を示している。この場合、黒丸で示す2個のポートを全血に割り当て、白丸で示す10個のポートを血清・血漿に割り当てている。なお、残りの2個のポートは、救急検体用のポートに用いており、必要な緊急検体の検査を行う場合に、この2個のポートが使用される。全血の前処理はカートリッジテーブル101が2周して完了し、血清・血漿の前処理は1周して完了するのでスループットは2倍である。
前述したように、検体に全血または血清・血漿を用いる割合は、一般的には免疫抑制剤を投与する病院は、移植手術を行うような大規模な病院であり投与しない病院が多いのが実情である。また、免疫抑制剤を投与する現場においても患者数は抗真菌剤、抗菌剤および抗てんかん剤を投与する割合に比べては比較的少ない。このような場合には、図8(A)に示すように、全血に使用するポート数を少なくして、血清・血漿の前処理のスループットを向上させる。
図8(A)に示す割り当ての場合、図9に示すように、全血(サンプル1,2)と血清・血漿(サンプル3〜)とが混在した場合でも、検査が行える。本実施例では、全血2サンプルと、血清・血漿10サンプルが併行処理され、隣の位置に回転する間隔は20秒に設定しているため、1時間(実際は1時間と20秒)あたり全血12サンプルと、血清・血漿120サンプルと、緊急検体12サンプルを検査可能である。
図8(B)は、全血と血清・血漿の処理能力が1:4の場合の例を示している。この場合、黒丸で示す4個のポートを全血に割り当て、白丸で示す8個のポートを血清・血漿に割り当てている。なお、残りの2個のポートは、救急検体用のポートに用いている。この例では、1時間(実際は1時間と20秒)あたり全血は24サンプル、血清・血漿は96サンプル検査できる。
図8(C)は、全血と血清・血漿の処理能力が1:1の場合の例を示している。この場合、黒丸で示す8個のポートを全血に割り当て、白丸で示す4個のポートを血清・血漿に割り当てている。なお、残りの2個のポートは、救急検体用のポートに用いている。この例では、1時間(実際は1時間と20秒)あたり全血は48サンプル、血清・血漿は48サンプル検査できる。
図8(D)は、全血と血清・血漿の処理能力が5:2の場合の例を示している。この場合、黒丸で示す10個のポートを全血に割り当て、白丸で示す2個のポートを血清・血漿に割り当てている。なお、残りの2個のポートは、救急検体用のポートに用いている。この例では、1時間(実際は1時間と20秒)あたり全血は60サンプル、血清・血漿は24サンプル検査できる。
なお、ポートの割り振り方は、ユーザーが扱う検体の種類全血および血清・血漿や緊急検体用に空けておくポートも含めてフレキシブルに設定可能であり、利便性に優れている。
また、カートリッジテーブルの回転時間について本実施例では20秒であるが、この回転時間各工程に要する時間は全ての工程で同時間に設定しており、この時間は圧力負荷部での加圧工程が最も時間が掛かり律速になっているが、固相抽出の充填剤およびフィルターの径をより抵抗が少ない大きいものに変更することで回転時間を短くもしくは長く設定することでスループットの変更も可能である。
このように、本実施形態の検査装置は、装置を大型化することなく、検体として全血および血清・血漿が混在した検査においても効率的に高精度かつ低コストで行うことができる。カートリッジテーブル101上のポートの使用を血清・血漿に優先的に割り振ることによって出来る限り血清・血漿の前処理のスループットを落とさずに検査可能となる。
次に、図10を用いて、本実施形態による検査装置に用いる水ディスペンサ111の構成について説明する。
図10は、本発明の一実施形態による検査装置に用いる水ディスペンサの構成を示すブロック図である。
水ディスペンサ111は、プローブ111aと、シリンジ111bと、給水バルブ111cと、ポンプ111dと、貯留タンク111eとからなる。貯留タンク111eの内部には、水が貯留されている。貯留タンク111eの内部の水は、ポンプ111dによりシリンジ111bに供給されている。そして、シリンジ111bの内部のプランジャを一定量移動することで、所定量の水をプローブ111aの先端から吐出することができる。
なお、メタノールディスペンサ110の構成も、水ディスペンサ111と同様である。但し、貯留タンク111eの内部には、メタノールが貯留されている。
次に、図11を用いて、本実施形態による検査装置に用いる撹拌機構113の構成について説明する。
図11は、本発明の一実施形態による検査装置に用いる撹拌機構の構成を示すブロック図である。
撹拌機構113は、先端に羽根113aのついた撹拌棒113bを固相抽出カートリッジ102等の内部に挿入し、羽根113aを回転させることで、カートリッジ等の内部の溶液を撹拌する。
次に、図12を用いて、本実施形態による検査装置に用いる圧力負荷部103の構成及び動作について説明する。
図12は、本発明の一実施形態による検査装置に用いる圧力負荷部の構成を示すブロック図である。
圧力負荷部105は、圧力負荷部ホールダ105aと、加圧用シリンジ105bとを備えている。圧力負荷部ホールダ105aは、固相抽出カートリッジ102の上部に隙間無く装着される。
一方、固相抽出カートリッジ102は、カートリッジ本体102aと、上段フィルタ102bと、下段フィルタ102cと、固相抽出剤102dとから構成されている。固相抽出剤102dは、上段フィルタ102bと下段フィルタ102cの間に挟まれて、カートリッジ本体102aの内部に保持されている。固相抽出剤121は、疎水性相互作用により血液試料溶液中の免役抑制剤を吸着する作用がある、一般に逆相系と呼ばれる充填剤を用いることができる。例えば日立ハイテクノロジーズ社製NOBIAS RP−OD1のような有機高分子表面にオクダデシル基を付加した微小粒子を用いることができる。上段フィルタ102b及び下段フィルタ102は、例えば、フィルタ径が1.0μm程度のものを用いている。
加圧用シリンジ105bを固相抽出カートリッジ102側(図12の下方向)に移動させることで、カートリッジ内部の気体を圧縮し、カートリッジ内部の圧力を上昇させる。加圧することにより、溶液はフィルタ102cを通じて外部に排出される。
なお、全血の前処理の前半に用いられるフィルター117は、固相抽出カートリッジ102のカートリッジ本体102aと、フィルタ102cとから構成されているものであり、固相抽出カートリッジ102と同じ外形寸法を有している。
以上説明したように、本実施形態によれば、質量分析を用いた臨床応用に関して全血および血清・血漿が混在した検査において、血清・血漿の前処理はカートリッジテーブルを1周回転する間に完了し、全血の前処理はカートリッジテーブルを2周する間に完了するように各要素を配置した。これにより、装置を大型化することなく、検体として全血および血清・血漿が混在した検査においても効率的に、特に出来る限り血清・血漿の前処理のスループットを落とさずに、高精度かつ低コストで行うことができる。
従って、装置を大型化することなく、検体として全血と血清・血漿が混在した検査においても効率的に、高精度かつ低コストで行うことができるものとなる。
101…カートリッジテーブル
102…固相抽出カートリッジ
103…カップテーブル
104…カップ
105…圧力負荷部
106…サンプルディスク
107…サンプルプローブ
108…試薬ディスク
109…試薬プローブ
110…メタノールディスペンサー
111…水ディスペンサー
112…消耗品ラック
113…撹拌機構
117…フィルター
200…質量分析部
202…質量分析装置
204…イオン化部
206…前処理サンプル導入機構
300…制御部

Claims (6)

  1. 固相抽出カートリッジおよびフィルターを無限軌道上に装着できるカートリッジテーブルと、
    該カートリッジテーブルの上方に位置し、前記固相抽出カートリッジ及び前記フィルターの内部を加圧する複数の圧力負荷部と、
    前記カートリッジテーブルの下方に位置し、カップを無限軌道上に装着でき、前記固相抽出カートリッジまたは前記フィルターを通過した処理液を前記カップに受けるカップテーブルと、
    前記固相抽出カートリッジおよび前記フィルターに試料を分注するサンプルプローブと、
    前記固相抽出カートリッジおよび前記フィルターに試薬を分注する試薬プローブと、
    前記固相抽出カートリッジを通過した処理液を分析する分析部とを備え、
    前記圧力負荷部および前記カップテーブルおよび前記サンプルプローブおよび前記試薬プローブは、いずれも前記カートリッジテーブルの無限軌道にアクセスできる位置に配置され、
    固相抽出処理およびフィルター処理は、いずれも前記カートリッジテーブルが1周回転する間に実施され、
    血清・血漿は前記カートリッジテーブルを1周回転する間に固相抽出処理が完了し、
    血は前記カートリッジテーブルを1周回転する間にフィルター処理が完了し、更に1週回転する間に固相抽出処理が完了することを特徴とする検査装置。
  2. 請求項1記載の検査装置において、
    前記カートリッジテーブルの無限軌道と前記カップテーブルの無限軌道は、上方から見た場合、第1の位置にて交差し、
    前記カップテーブルの無限軌道は、前記サンプルプローブの稼動位置と第2の位置にて交差し、
    前記第1の位置にて、前記カートリッジテーブルに設置されたフィルターを通過した処理液を前記カップテーブルに設置されたカップにて受け、
    前記第2の位置にて、前記サンプルプローブにより、前記カップ内の処理液を吸引し、
    前記カートリッジテーブルに設置された前記固相抽出カートリッジに吐出することを特徴とする検査装置。
  3. 請求項2記載の検査装置において、
    前記カートリッジテーブルの複数の位置にて、前記固相抽出カートリッジの内部の液体に水を添加する水ディスペンサと、
    前記カートリッジテーブルの複数の位置にて、前記固相抽出カートリッジの内部の液体にメタノールを添加するメタノールディスペンサと、
    前記試薬プローブの稼働位置に配置され、複数の試薬を保持する試薬ディスクとを備え、
    血清・血漿の前処理では、前記試薬ディスクに保持された内部標準物質を、前記カートリッジテーブルに設置された前記固相抽出カートリッジの内部に添加し、全血の前処理では、前記試薬ディスクに保持された前記内部標準物質を、前記カートリッジテーブルに設置された前記フィルターの内部に添加することを特徴とする検査装置。
  4. 請求項1記載の検査装置において、
    前記カートリッジテーブルの無限軌道上に14個の固相抽出カートリッジまたはフィルターが設置されることを特徴とする検査装置。
  5. 請求項1記載の検査装置において、
    前記カートリッジテーブル上での各処理工程が一定時間毎に行われることを特徴とする検査装置。
  6. 請求項1記載の検査装置において、
    前記カートリッジテーブルの回転中心に対して、前記カップテーブルの回転中心が異なる位置に設けられ、
    前記サンプルプローブおよび前処理サンプル導入機構が、前記カップテーブルの上方からアクセスできることを特徴とする検査装置。
JP2009239236A 2009-10-16 2009-10-16 検査装置 Expired - Fee Related JP5242532B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009239236A JP5242532B2 (ja) 2009-10-16 2009-10-16 検査装置
PCT/JP2010/068173 WO2011046207A1 (ja) 2009-10-16 2010-10-15 検査装置及び検査方法
US13/501,941 US8730459B2 (en) 2009-10-16 2010-10-15 Examination device and examination method
CN201080046478.8A CN102576009B (zh) 2009-10-16 2010-10-15 检查装置及检查方法
EP10823475.8A EP2490019B1 (en) 2009-10-16 2010-10-15 Examination device and examination method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009239236A JP5242532B2 (ja) 2009-10-16 2009-10-16 検査装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2011085503A JP2011085503A (ja) 2011-04-28
JP2011085503A5 JP2011085503A5 (ja) 2011-10-27
JP5242532B2 true JP5242532B2 (ja) 2013-07-24

Family

ID=43876256

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009239236A Expired - Fee Related JP5242532B2 (ja) 2009-10-16 2009-10-16 検査装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US8730459B2 (ja)
EP (1) EP2490019B1 (ja)
JP (1) JP5242532B2 (ja)
CN (1) CN102576009B (ja)
WO (1) WO2011046207A1 (ja)

Families Citing this family (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5639959B2 (ja) * 2011-06-06 2014-12-10 株式会社日立ハイテクノロジーズ 前処理装置及びそれを用いた自動分析装置
WO2013008502A1 (ja) * 2011-07-08 2013-01-17 株式会社日立ハイテクノロジーズ 固相抽出装置および粘度測定装置
FI20115785A0 (fi) 2011-08-08 2011-08-08 Thermo Fisher Scientific Oy Menetelmä ja laite automaattiseen analyysiin
US9891149B2 (en) 2011-08-08 2018-02-13 Thermo Fisher Scientific Oy Method and apparatus for automated analysis
JP2013122402A (ja) * 2011-12-09 2013-06-20 Canon Inc 検体検査用分析装置
JP6026753B2 (ja) * 2012-02-23 2016-11-16 株式会社日立ハイテクノロジーズ 自動分析装置
JP5872696B2 (ja) * 2012-07-25 2016-03-01 株式会社日立ハイテクノロジーズ 分析装置
JP6165961B2 (ja) * 2013-03-15 2017-07-19 アボット・ラボラトリーズAbbott Laboratories 前処理カルーセルを有する診断分析装置および関連方法
EP2840398B1 (en) * 2013-08-21 2019-01-23 Biotage AB Sample preparation workstation
US9885732B2 (en) 2013-08-23 2018-02-06 Hitachi High-Technologies Corporation Analysis device and analysis method
JP6198632B2 (ja) * 2014-02-26 2017-09-20 株式会社日立ハイテクノロジーズ 分析用試料前処理装置
EP3155399B1 (en) * 2014-04-11 2020-12-02 Rheosense Inc. Viscometer and methods for using the same
CN107003411A (zh) * 2014-12-12 2017-08-01 三菱电机株式会社 激光雷达装置
WO2016130962A1 (en) 2015-02-13 2016-08-18 Abbott Laboratories Automated storage modules for diagnostic analyzer liquids and related systems and methods
JP6784196B2 (ja) * 2017-03-03 2020-11-11 株式会社島津製作所 前処理装置及びその前処理装置を備えた分析システム
JP6798446B2 (ja) * 2017-08-03 2020-12-09 株式会社島津製作所 前処理装置及びその前処理装置を備えた分析システム
CN108896380A (zh) * 2018-05-21 2018-11-27 苏州佑君环境科技有限公司 一种化学发光仪在机用血清稀释液及其制备方法
US11125738B2 (en) 2018-11-06 2021-09-21 Thermo Finnigan Llc Blood sample analysis systems and methods
CN115698703A (zh) 2020-03-27 2023-02-03 沃特世科技公司 样品自动化管理器
CN113252765B (zh) * 2021-06-21 2021-09-14 南昌大学 毛细管电泳仪

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3565582A (en) * 1967-11-30 1971-02-23 Robert R Young Methods and means for handling blood test specimens
JPH04208856A (ja) * 1990-12-03 1992-07-30 Sanwa Kagaku Kenkyusho Co Ltd 全血から血清又は血漿を分離する方法および器具
CA2322176C (en) 1998-02-27 2008-02-19 Pall Corporation Devices and methods for test sample preparation
US6788937B1 (en) 1998-10-15 2004-09-07 Qualcomm, Incorporated Reservation multiple access
US7297545B2 (en) 1999-01-30 2007-11-20 Pediatrix Screening, Inc. Clinical method for the genetic screening of newborns using tandem mass spectrometry and internal standards therefor
JP2001013151A (ja) 1999-06-30 2001-01-19 Mitsubishi Chemicals Corp 血液の検査装置
JP2002202316A (ja) * 2000-11-01 2002-07-19 Jeol Ltd 分析システムおよび分析方法
DE10301176A1 (de) * 2003-01-08 2004-07-29 Institut für Chemo- und Biosensorik Münster E.V. Anordnung zur Separation von Blutplasma aus Vollblutproben
JP4820574B2 (ja) * 2005-04-28 2011-11-24 国立大学法人東北大学 花粉症の検査または評価方法
CN101398422B (zh) * 2008-10-28 2012-09-05 四川大学华西医院 高甘油三脂对血红蛋白浓度测定干扰的消除方法
JP5242787B2 (ja) * 2009-06-25 2013-07-24 株式会社日立ハイテクノロジーズ 前処理装置及びそれを備えた質量分析装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP2490019A1 (en) 2012-08-22
EP2490019A4 (en) 2017-11-29
US20120206713A1 (en) 2012-08-16
JP2011085503A (ja) 2011-04-28
CN102576009B (zh) 2014-08-27
CN102576009A (zh) 2012-07-11
US8730459B2 (en) 2014-05-20
EP2490019B1 (en) 2018-12-12
WO2011046207A1 (ja) 2011-04-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5242532B2 (ja) 検査装置
US9207152B2 (en) Pretreatment apparatus and mass analyzing apparatus equipped with the same
JP5611951B2 (ja) 試料処理システム
US8926903B2 (en) Pretreatment apparatus and mass spectrometer equipped with the same apparatus
WO2010087109A1 (ja) 生体サンプルの前処理装置、及びそれを備えた質量分析装置
EP2584337A1 (en) Biological sample pretreatment method and apparatus
JP5249905B2 (ja) 臨床検査システム及び臨床検査法方法
US8865418B2 (en) Immunoanalytical method and system using mass spectrometry technology
WO2014100576A1 (en) Analysis of phase-i and phase-ii metabolites and parent compounds
JP2024023491A (ja) ウラシルおよびジヒドロウラシルの分析方法
JP2011089924A (ja) 薬物分析装置
JP5667869B2 (ja) 自動分析装置
JP5639959B2 (ja) 前処理装置及びそれを用いた自動分析装置
WO2007099937A1 (ja) タンパク質等溶液ろ過処理方法およびその装置
JP7247286B2 (ja) 試料注入器
CN109507405A (zh) 一种检验科血液分析仪
JP4876416B2 (ja) 分画装置および分画装置用カートリッジ
JP2005009976A (ja) 検体分析システム

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110908

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110908

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121218

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130312

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130403

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160412

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5242532

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees