JP4876416B2 - 分画装置および分画装置用カートリッジ - Google Patents
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アンダーソン・NL(Anderson NL),アンダーソン・NG( Anderson, NG)著,「ザ・ヒューマン・プラズマ・プロテオーム:ヒストリー・キャラクター・アンド・ダイアグノスティック・プロスペクツ (The human plasma proteome: history, character, and diagnostic prospects)」,モレキュラー・アンド・セルラー・プロテオミクス(Molecular & Cellular Proteomics),(米国),ザ・アメリカン・ソサエティー・フォー・バイオケミストリー・アンド・モレキュラー・バイオロジー・インコーポレーテッド(The American Society for Biochemistry and Molecular Biology, Inc.),2002年,第1巻,p845-867 ラダークリシュナ エス ティルマライ(Radhakrishna S. Tirumalai)ら著,「キャラクタリゼーション オブ ザ ロー モレキュラー ウェイト ヒューマン シーラム プロテオーム(Characterization of the low molecular weight human serum proteome)」,モレキュラー・アンド・セルラー・プロテオミクス(Molecular & Cellular Proteomics),(米国),ジ・アメリカン・ソサエティー・フォー・バイオケミストリー・アンド・モレキュラー・バイオロジー・インコーポレーテッド(The American Society for Biochemistry and Molecular Biology, Inc.),2003年,第2巻,p1096-1103 日本生化学会編,「新生化学実験講座(第1巻)タンパク質(1)分離・精製・性質」, 東京化学同人, 1990年 アーメド エヌ(N. Ahmed )ら著、「アン・アプローチ・トゥ・リウーブ・アルブミン・フォア・ザ・プロテオミック・アナリシス・オブ・ロー・アバンダンス・バイオマーカーズ・イン・ヒューマン・シーラム(An approach to remove albumin for the proteomic analysis of low abundance biomarkers in human serum)」、プロテオミクス(Proteomics)、 2003年、3巻、p1980-1987 ローセムント エル ディー(D. L. Rothemund )ら著、「デプリーション・オブ・ザ・ハイリー・アバンダント・プロテイン・アルブミン・フロム・ヒューマン・プラズマ・ユージング・ザ・グラディフロー(Depletion of the highly abundant protein albumin from human plasma using the Gradiflow.)」、プロテオミクス(Proteomics)、2003年、3巻、p279-287
(1)タンパク質などの生体成分を含む溶液を原液とし、原液から、得られる溶液への異物の混入が少なく、また系外への汚染が少なく、簡便・迅速に目的の溶質を分画する分画装置を提供すること。
(2)生体成分を含む溶液に含まれる高分子量のタンパク質を効率的に除去し、低分子量タンパク質を高回収率で回収する生体成分の分画方法および分画装置を提供すること。
(1)カートリッジおよびローラー型チューブポンプとを具備し、原液の溶質またはその一部を膜を用いて分画する回路からなる分画装置であって、前記回路が、ローラー型チューブポンプによって圧搾されるチューブと、原液を供給するための供給部と、供給される原液を搬送するための移動相を蓄えたリザーバーと、分画を行う濾過部と、分画された溶質を回収する回収部およびこれらを接続する流路からなり、カートリッジが前記回路の少なくとも一部を内蔵していることを特徴とする分画装置。
(2)前記カートリッジの外壁の一部が、前記ローラー型チューブポンプによって前記チューブを圧搾するのに用いられる圧搾部材であって、前記チューブが前記圧搾部材の表面の一部に設けられていることを特徴とする(1)記載の分画装置。
(3)前記カートリッジが前記供給部および前記濾過部を内蔵していることを特徴とする(1)または(2)に記載の分画装置。
(4)前記回収部が、回収液量に応じて内容積が変えられる袋および/またはピストン付きシリンジであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の分画装置。
(5)前記カートリッジを、前記ローラー型チューブポンプのローターに隣接する方向に移動させて、チューブを圧搾できるようにする移動機構を備えていることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の分画装置。
(6)カートリッジおよびローラー型チューブポンプとを具備し、原液の溶質またはその一部を膜を用いて分画する回路からなる分画装置用カートリッジであって、前記回路が、ローラー型チューブポンプによって圧搾されるチューブと、原液を供給するための供給部と、供給される原液を搬送するための移動相を蓄えたリザーバーと、分画を行う濾過部と、分画された溶質を回収する回収部およびこれらを接続する流路からなり、前記濾過部が多段に接続された濾過モジュールを有し、前記チューブ、リザーバー、供給部、濾過部、回収部およびこれらを接続する流路がなす回路が閉鎖回路であり、前記閉鎖回路の内容積が100mL以下であり、前記カートリッジ中に、原液を供給するための供給部と、前記供給部から流路によって接続された分画を行う濾過部を内蔵し、前記カートリッジの外壁の一部が圧搾部材であって、前記ローラー型チューブポンプによって圧搾されるチューブが前記圧搾部材の表面の一部に設けられていることを特徴とする分画装置用カートリッジ。
更に、チューブ、リザーバー、供給部、濾過部、回収部およびこれらを接続する流路がなす回路がそれぞれ閉鎖回路となっている。閉鎖回路とは回路の内部が装置外に開放されていないことを意味する。閉鎖回路をとることによって、コンタミネーションおよびバイオハザードを防止することができる。上記構成をとることにより、目的とする溶液をコンタミネーションなく回収部に得ることができる。閉鎖回路の内容積は100mL以下である。
以下、本発明の分画装置の一態様例について図を用いながら説明するが、本発明はこれに規定されるものではない。
(実施例1−1)
図1記載の分画装置(回路容積:50mL)を用いてデキストラン水溶液の分画を行った。本発明におけるデキストランの回収率は以下の方法で測定されるものである。FULKA社製デキストラン 平均分子量〜1500(No.31394)、平均分子量〜6000(No.31388)、平均分子量15000〜20000(No.31387)、平均分子量〜40000(No.31389)、平均分子量〜60000(No.31397)、平均分子量〜200000(No.31398)を各々0.5mg/mL(溶質全体では3.0mg/mL)になるように蒸留水で溶解し、デキストラン水溶液(原液)を作成する。デキストラン水溶液4 mLを分画装置に0.48mL/分の速度でシリンジより投入しながら、濾過流量0.6 mL/分、中空糸膜モジュールを循環させる循環流量3 mL/分、処理温度25℃の条件で1時間処理を行った後、回収容器に回収液36mLを得た。
(実施例1−2)
図1記載の分画装置(回路容積:50mL)を用いて血清の分画を行った。本発明におけるヒトβ2ミクログロブリンとヒトインターロイキン−8の回収率は以下の方法で測定されるものである。ヒト正常血清(SIGMA、Catalogue No.H1388、lot.073K0445)にヒトインターロイキン−8が10 ng/mLになるように添加した後、25mM重炭酸水素ナトリウム水溶液(pH8.2)で4倍に希釈し、その4 mLを分画装置に0.48mL/分の速度でシリンジより投入した。濾過流量0.6 mL/分、中空糸膜カラムを循環させる循環流量3 mL/分、処理温度25℃の条件で1時間処理を行った後、回収容器に回収液36mLを得た。
(比較例1−1)
図4記載の分画装置(回路容積:20mL)を用いて、実施例1−1記載と同様の方法でデキストラン水溶液の分画を行った。処理温度25℃の条件で1時間処理を行った後、濃縮部の循環回路内の残液を回収容器に回収し濃縮液1.8 mLを得た。デキストラン濃度測定を行った結果、重量平均分子量1000、2000、4000および10000のデキストランの回収率はそれぞれ20%、40%、75%および80%であった。
(比較例1−2)
図4記載の分画装置(回路容積:20mL)を用いて、実施例1−2記載と同様の方法で血清の分画を行った。処理温度25℃の条件で1時間処理を行った後、濃縮部の循環回路内の残液を回収容器に回収し濃縮液1.8 mLを得た。この回収液について、ヒト血清アルブミン(分子量:69,000)とヒトβ2ミクログロブリン(分子量:11,500)の濃度を測定した結果、回収率は、アルブミンが0.00001%、β2ミクログロブリンが41.0%、ヒトインターロイキン−8が17.0%であった。バイオマーカー探索目的のプロテオーム解析に適した試料を得ることができなかった。
2a 継手
2b ゴムボタン(供給部)
2c 継手
3a、3b、3c、3d フレキシブルチューブ
5a、5b、5c 濾過部中空糸膜モジュール
6a、6b、6c、6d 下ノズル
7a、7b、7c、7d 胴体下ノズル
8 圧搾部材
8a、8b ガイド軸
9 多チャンネル式回転ローター
9a、9b、9c 回転ローター
10 リザーバー
11 回収容器
12 カートリッジ
13 回収容器キャップ
14 チューブ付きバック
M 分画装置全体
S シリンジポンプ
21 シリンジ
22a 3方継手
22b ゴムボタン(供給部)
22c 継手
25a、25b、25c 濾過部中空糸膜モジュール
25d 濃縮部中空糸膜モジュール
26a、26b、26c、26d 下ノズル
27a、27b、27c、27d 胴体下ノズル
28 圧搾部材
28a ガイド軸
28b ガイド軸
29 多チャンネル式回転ローター
29a 回転ローター
29b 回転ローター
29c 回転ローター
30 回収容器
31 回収容器キャップ
32 チューブ付きバック
Claims (6)
- カートリッジおよびローラー型チューブポンプとを具備し、原液の溶質またはその一部を膜を用いて分画する回路からなる分画装置であって、前記回路が、ローラー型チューブポンプによって圧搾されるチューブと、原液を供給するための供給部と、供給される原液を搬送するための移動相を蓄えたリザーバーと、分画を行う濾過部と、分画された溶質を回収する回収部およびこれらを接続する流路からなり、前記濾過部が多段に接続された濾過モジュールを有し、前記チューブ、リザーバー、供給部、濾過部、回収部およびこれらを接続する流路がなす回路が閉鎖回路であり、前記閉鎖回路の内容積が100mL以下であり、カートリッジが前記回路の少なくとも一部を内蔵していることを特徴とする分画装置。
- 前記カートリッジの外壁の一部が、前記ローラー型チューブポンプによって前記チューブを圧搾するのに用いられる圧搾部材であって、前記チューブが前記圧搾部材の表面の一部に設けられていることを特徴とする請求項1記載の分画装置。
- 前記カートリッジが前記供給部および前記濾過部を内蔵していることを特徴とする請求項1または2に記載の分画装置。
- 前記回収部が、回収液量に応じて内容積が変えられる袋および/またはピストン付きシリンジであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の分画装置。
- 前記カートリッジを、前記ローラー型チューブポンプのローターに隣接する方向に移動させて、チューブを圧搾できるようにする移動機構を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の分画装置。
- カートリッジおよびローラー型チューブポンプとを具備し、原液の溶質またはその一部を膜を用いて分画する回路からなる分画装置用カートリッジであって、前記回路が、ローラー型チューブポンプによって圧搾されるチューブと、原液を供給するための供給部と、供給される原液を搬送するための移動相を蓄えたリザーバーと、分画を行う濾過部と、分画された溶質を回収する回収部およびこれらを接続する流路からなり、前記濾過部が多段に接続された濾過モジュールを有し、前記チューブ、リザーバー、供給部、濾過部、回収部およびこれらを接続する流路がなす回路が閉鎖回路であり、前記閉鎖回路の内容積が100mL以下であり、前記カートリッジ中に、原液を供給するための供給部と、分画を行う濾過部を内蔵し、前記カートリッジの外壁の一部が圧搾部材であって、前記ローラー型チューブポンプによって圧搾されるチューブが前記圧搾部材の表面の一部に設けられていることを特徴とする分画装置用カートリッジ。
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