JP5242087B2 - シート固定具及び車両用シート - Google Patents

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この発明は、例えば乗用車等の車両において、リヤシート等の車両用シートを車体に固定するためのシート固定具、及びそのシート固定具を備えた車両用シートに関するものである。
従来、車両用シートを車体パネルに固定するための固定構成としては、例えば特許文献1及び特許文献2に開示されるような構成が提案されている。これらの従来構成においては、シートのクッションパッドの下部に金属製の枠状ワイヤが埋設されている。枠状ワイヤの前部には、一対のほぼU字状の係止部がクッションパッドの下面から突出されている。シートが載置される車体の床パネルには、一対の筒状をなす合成樹脂製の受け部材が配設されている。そして、シートを車体フレーム上に設置したとき、前記係止部が受け部材内に弾性的に嵌合されて、シートが床フレームに対して着脱可能に固定される。
実開昭62−17961号公報 特開2001−37575号公報
ところが、これらの従来構成においては、次のような問題があった。
(1) 枠状ワイヤは、前記受け部材に対する係止部の嵌合状態を強固に維持できるようにするため、高い剛性が必要である。従って、枠状ワイヤは、鋼材よりなり、かつ線径の太いものが用いられ、このため、シート全体が重くなる。
(2) 枠状ワイヤ以外に、車体フレーム側に合成樹脂製の受け部材を設ける必要があるため、部品点数が多くなって構成が複雑になる。
(3) 枠状ワイヤが鋼材であるため、クッションパッドのウレタンと接着状態になる。従って、シートのクッションパッドを廃棄処理する際に、クッションパッドのウレタンフォームを枠状ワイヤから剥離することが困難である。このため、分別処理をともなう廃棄処理に手間がかかる。
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その主たる目的は、車体パネルに対するシートの固定構成を簡略化することができるシート固定具を提供することにある。
また、この発明のその上の目的は、重量を軽減することができるとともに、クッションパッドの廃棄処理を容易に行うことができる車両用シートを提供することにある。
上記の目的を達成するために、この発明のシート固定具においては、合成樹脂により形成し、シートのクッションパッド内に埋設されるピラー部の基端部にそのピラー部の抜け止め機能を果たすアンカー部を一体に設け、クッションパッドの底面から外部に突出される前記ピラー部の先端部には車体の掛止部に着脱可能に掛止される爪部を一体に設け、前記ピラー部を両端が開口する筒状に形成するとともにそのピラー部の内周面には両端開口間を閉鎖するための閉鎖板部を一体に形成している。
従って、このシート固定具を用いることにより、従来構成とは異なり、車体パネル側に合成樹脂製の受け部材等を設ける必要がなく、部品点数を削減して、構成を簡素化することができる。また、このシート固定具を装備した車両用シートでは、クッションパッド内に金属製の枠状ワイヤを埋設した従来構成に比較して、重量を軽減することができる。さらに、このシート固定具を装備した車両用シートにおいて、クッションパッドを廃棄処理する際には、シート固定具がウレタン系以外の合成樹脂であれば、そのシート固定具をクッションパッドのウレタンフォームから簡単に剥離することができて、分別をともなうクッションパッドの廃棄処理作業を容易に行うことができる。
前記の構成において、前記アンカー部と爪部との間において、ピラー部の外周面にはその延長方向に対して直交する方向に延びる蓋板部を一体に形成るとよい。
前記の構成において、前記蓋板部の外周縁に位置決め用の凹部を形成するとよい。
前記の構成において、前記位置決め用の凹部を蓋板部の対向する2箇所の外周縁に非対称状に形成するとよい。
前記の構成において、前記爪部と蓋板部との間において、爪部に対して車体の床パネルの厚さに相当する間隔を隔てて、ピラー部の外周面にフランジ部を形成するとよい。
前記の構成において、前記フランジ部とピラー部の外周面との間に補強リブを設けるとよい。
前記の構成において、前記補強リブに、ピラー部の先端に向かって収束するように傾斜する案内を形成するとよい。
記の構成において、前記閉鎖板部を前記蓋板部と対応する位置に設けるとよい。
前記の構成において、ピラー部の壁部にスリットを形成することにより前記爪部を形成し、前記閉鎖板部を前記スリットよりもアンカー部側に配置するとよい。
前記の構成において、前記アンカー部をピラー部の延長方向と直交する方向に延びる板状に形成するとともに、そのアンカー部に透孔を形成するとよい。
そして、車両用シートは、クッションパッドの底部に、請求項1〜10のうちのいずれか一項に記載のシート固定具をそのピラー部の基端部において埋設するとともに、前記クッションパッドの後部下端に埋設されるシート補助固定具にあって、クッションパッド内に埋設される前記シート補助固定具の基端部に透孔を形成している。
前記の車両用シート構成において、クッションパッドの底部に凹部を形成し、シート固定具をその凹部の箇所に設けるとよい。
以上のように、この発明によれば、車体パネルに対するシートの固定構成を簡略化することができ、しかも、シートの重量を軽減することができるとともに、クッションパッドの廃棄処理を容易に行うことができるという効果を発揮する。
以下に、この発明の一実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、この実施形態の車両用シート21は、ウレタンフォームよりなるクッションパッド22と、そのクッションパッド22の外面に被覆された表皮23とを備えている。前記表皮23は、図示はしないが、表面側のファブリックや皮革等よりなる表皮材と、裏面側の発泡ウレタン等よりなるスラブとにより構成されている。
クッションパッド22の底部前縁における左右両側の2箇所には、凹部22aが形成されている。これらの凹部22aの内底面の位置において、クッションパッド22にはそれぞれ合成樹脂製,例えば一般的なオレフィン系(ポリプロピレン等)の合成樹脂よりなるシート固定具24が基端部である上端部において埋設されている。
クッションパッド22の後部下端であって、その左右中央には、合成樹脂製,例えばポリプロピレン等よりなるシート補助固定具25が基端部である前端部において埋設されている。図4に示すように、前記シート補助固定具25は、下面を開放した逆チャンネル状に形成されている。このシート補助固定具25の基端部には、複数の透孔26が形成されている。そして、シート補助固定具25の基端部がクッションパッド22の後部に埋設成形される際に、図2に示すように、クッションパッド22のウレタンフォームが各透孔26内に進入される。この進入により、シート補助固定具25がクッションパッド22に対して抜け止め固定される。
そして、図2及び図3に示すように、車両用シート21が車体の床パネル27上に載置されたとき、各シート固定具24の先端部が床パネル27上の掛止部としての固定孔28に嵌合される。この嵌合により、車両用シート21の前部が床パネル27に対して固定保持される。それとともに、シート補助固定具25がシートバック29にて押圧されることにより、車両用シート21の後部の浮き上がりが抑制される。なお、27aは床パネル27上に敷設されるカーペットを示す。
次に、前記シート固定具24の構成及びそれと関連する部分の構成について詳細に説明する。
図5〜図8に示すように、このシート固定具24には、両端を開口し、基端部においてクッションパッド22内に埋設される四角筒状のピラー部31が設けられている。ピラー部31の基端縁には、そのピラー部31の延長方向と直交する方向に延びる板状のアンカー部32が一体に形成されている。アンカー部32には、複数の透孔33が形成されている。そして、シート固定具24のピラー部31の基端部がクッションパッド22の底部に埋設成形された状態においては、図3に示すように、アンカー部32がクッションパッド22のウレタンフォーム内にほぼ水平な面内に位置するように埋設されるとともに、各透孔33内にウレタンフォームが進入される。従って、このアンカー部32の埋設状態では、アンカー部32によるアンカー効果が発揮されて、シート固定具24のピラー部31がクッションパッド22に対して強固に抜け止め固定される。
図3〜図8に示すように、前記ピラー部31の先端部の前壁には、ほぼ逆U字状のスリット34を形成することにより可動片35が切り抜き形成されている。可動片35の外面には、爪部36が突出形成されるとともに、その下部には案内斜面36aが形成されている。図8に示すように、この爪部36の上方において、同爪部36に対してピラー部31の延長方向に所定間隔Lをおいて対応するように、ピラー部31の可動片35を除いた部分の外周面には前記アンカー部32と平行をなすフランジ部37が一体に形成されている。前記所定間隔Lは、前記床パネル27の厚さに相当する。フランジ部37は、前記アンカー部32より小面積である。また、フランジ部37の下面とピラー部31の先端側外周面との間には複数の補強リブ38が一体形成されている。そして、図3に示すように、車両用シート21が床パネル27上に載置されて、各シート固定具24におけるピラー部31の先端部が床パネル27の固定孔28内に嵌合されたとき、前記案内斜面36aが固定孔28の内縁部に係合する。このため、その案内斜面36aの作用により、可動片35が自身の弾性に抗して変形して、シート固定具24の固定孔28内の通過が許容される。次いで、その固定孔28の開口周縁においてフランジ部37が床パネル27の上面に当接されるとともに、爪部36が前記可動片35の弾性により床パネル27の下面に着脱可能に掛止される。従って、この状態においては、床パネル27が前記爪部36とフランジ部37との間に挟持される。
また、前記各補強リブ38の外側の端縁にはピラー部31の下端に向かって収束するように傾斜する案内面38aが形成されている。そして、この案内面38aの作用により、前記床パネル27の固定孔28に対するピラー部31の挿入が案内される。
図3〜図8に示すように、前記アンカー部32と爪部36との間においてピラー部31には、アンカー部32と平行をなす蓋板部39が一体に形成されている。この蓋板部39はアンカー部32より小さく、前記フランジ部37より広い面積を有している。蓋板部39の外周縁には、3つのほぼ半円状の位置決め凹部40が形成されている。この位置決め凹部40は、蓋板部39の前縁左右に2箇所,後縁中央に1箇所形成されている。凹部40は、蓋板部39の対向辺において非対称状に配置されている。蓋板部39と対応するようにピラー部31の内周面には、閉鎖板部39aが形成され、この閉鎖板部39aによりピラー部31の内部が両端開口間において区画されて閉鎖されている。そして、クッションパッド22に対するシート固定具24の埋設成形に際して、図9〜図12に示すように、後述する成形用金型41の成形面41aにシート固定具24をセットする場合に、この蓋板部39上の位置決め凹部40が成形面41a上の3つの位置決めピン43に係合される。この状態においては、成形用金型41の凹所42の開口が蓋板部39及び閉鎖板部39aにより閉鎖されて、ピラー部31の内外において凹所42内,すなわちピラー部31の先端部側へのウレタンフォームの流出が抑制される。
次に、前記シート固定具24をクッションパッド22に埋設成形するための金型の構成及び成形方法について説明する。
図9に示すように、成形用金型41の成形面41aにおいて、クッションパッド22の凹部22aを成形する箇所には、シート固定具24をセットするための凹所42が形成されている。凹所42の開口周縁において成形用金型41の成形面41a上には、シート固定具24の蓋板部39上の位置決め凹部40に係合可能な3つの位置決めピン43が突出形成されている。
そして、成形用金型41の凹所42にシート固定具24をセットする場合には、図10に示すように、シート固定具24のピラー部31の先端部を凹所42内に挿入する。その後、シート固定具24側の各位置決め凹部40を成形面41a側の各位置決めピン43に係合させると、図11に示すように、シート固定具24がピラー部31の先端部を凹所42内に突出させた所定のセット位置に係止保持される。この状態においては、シート固定具24の蓋板部39により、成形用金型41の凹所42の開口端部が閉鎖される。
この場合、3箇所の位置決め凹部40と、それと対応する位置決めピン43とが前部側に2箇所,後部側に1箇所配置されて、前後において非対称配置になっている。このため、シート固定具24が成形用金型41の凹所42に所定の向きで位置決めされ、凹所42に対してシート固定具24が誤った取付方向にセットされることを防止することができる。また、3つの位置決めピン43と位置決め凹部40との係合により、シート固定具24が成形用金型41の成形面41aに対して3点支持で係止されるため、シート固定具24を所定のセット位置に安定状態で保持することができる。
そして、この状態で、成形用金型41の成形面41aを閉じた後に、図11に鎖線で示すように、成形用金型41内でウレタンフォームを発泡させて、クッションパッド22を成形すると、そのクッションパッド22の凹部22aの部分において、シート固定具24のピラー部31の基端部がクッションパッド22内に埋設される。この場合、成形用金型41側の凹所42の開口端部がシート固定具24の蓋板部39により閉鎖されるとともに、ピラー部31の内部が閉鎖板部39aにより閉鎖されているため、ウレタンフォームがシート固定具24のピラー部31の先端部側に流出するおそれはない。よって、図12に示すように、シート固定具24をクッションパッド22に対して、ピラー部31の先端部がクッションパッド22の底部から外方に突出した状態で埋設成形することができる。そして、この状態では、蓋板部39の一側面がクッションパッド22の凹部22aの内底面の一部を形成する。
また、この成形時においては、図12に示すように、シート固定具24のアンカー部32がクッションパッド22のウレタンフォーム内に埋設されるとともに、各透孔33内にウレタンフォームが進入した状態で成形される。このため、シート固定具24のピラー部31をクッションパッド22に対して強固に抜け止め固定することができる。
その後、図12に示すように、成形用金型41の成形面41aを開いて、クッションパッド22を成形面41aから脱型させると、シート固定具24側の各位置決め凹部40が成形面41a側の各位置決めピン43から離脱される。この場合、各位置決め凹部40が半円形状に形成されているため、例えば成形用金型41が図12において下方位置を中心に脱型回動された場合でも、各位置決めピン43が位置決め凹部40内から逃げるようにして脱出する。よって、各位置決め凹部40を各位置決めピン43から容易に離脱させることができる。
ちなみに、シート固定具24側に凹部40ではなく、複数の位置決め孔を形成して、それらの位置決め孔を成形面41a側の各位置決めピン43に係合させるように構成した場合には、前記位置決め孔と各位置決めピン43との干渉により、成形用金型41の脱型回動時に、各位置決め孔を各位置決めピン43から離脱させることが困難になる。そして、その離脱時に合成樹脂よりなるシート固定具24が位置決めピン43とのこじれによって傷付くおそれがある。これを防止するためには、前記位置決め孔を位置決めピン43の径よりも大きくする必要があるが、このようにすると、シート固定具24の位置精度を確保できない。
なお、表皮23は、成形用金型41内にセットされて、その表皮23内においてクッションパッド22が成形されることにより、クッションパッド22の外面に装着されるようにしても、あるいはクッションパッド22の成形後にそのクッションパッド22に被せるようにしてもよい。
このようにして、作製されたシート21は、シート固定具24を床パネル27の固定孔28内に挿入すれば、フランジ部37が床パネル27の上面に当接するとともに、可動片35の爪部36が床パネル27の下面に係合して、フランジ部37と爪部36との間に床パネル27が挟持される。従って、この状態では、シート21は車室内の所定位置にセットされる。
また、爪部36が形成された可動片35が、車両前側にくるようにクッションパッド22にシート固定具24を設ければ、シートの取り外し作業が楽になる。例えば、シート21の清掃等のために、シート21を床パネル27から取り外す場合には、シート21と床パネル27の間からドライバ等の道具を差し込んで可動片35を押してその弾力に抗して撓ませば、爪部36が床パネル27の下面から外れる。従って、この状態でシート固定具24を固定孔28から引き抜けば、シート21を床パネル27上から取り外すことができる。
そして、この実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
(1) ピラー部31の基端部に形成されたアンカー部32が車両用シート21のクッションパッド22の底部に埋設されている。そして、ピラー部31の先端部には、床パネル27の固定孔28に係止可能な爪部36が形成されている。このため、シート固定具24を固定孔28に挿入することにより、床パネル27側に合成樹脂製の受け部材等を設ける必要がなく、部品点数の削減を図ることができる。
(2) クッションパッド22内に金属製の枠状ワイヤを埋設する必要がないため、シート21全体の重量を軽減することができる。
(3) シート固定具24を、一般的なポリプロピレン等のオレフィン系樹脂を用いれば、シート固定具24をウレタンフォームよりなるクッションパッド22から容易に剥離させることができる。従って、クッションパッド22を廃棄処理する際には、分別処理が容易になり、廃棄処理に要する手間を軽減できる。また、分別したシート固定具24は容易に再利用もできる。
(4) アンカー部32をピラー部31の延長方向と直交する方向に延びる板状に形成するとともに、そのアンカー部32に透孔33を形成しているため、そのアンカー部32がアンカー効果を有効に発揮する。このため、シート固定具24をクッションパッド22に対して適切な強度で固定できる。
(5) アンカー部32と爪部36との間において、ピラー部31にその延長方向に対して直交する方向に延びる蓋板部39が形成されている。このため、クッションパッド22の成形に際して、この蓋板部39が成形用金型41の凹所42を閉鎖する。このため、シート固定具24の先端部がクッションパッド22内に埋設されることなく、その先端部をクッションパッド22の底面から突出させて、シート21の固定機能を発揮させることができる。
(6) 爪部36と蓋板部39との間に床パネル27の厚さに相当する間隔Lを隔ててフランジ部37が形成されている。このため、フランジ部37が床パネル27の上面に当接するとともに、その床パネル27がフランジ部37と爪部36との間に挟持されるため、シート固定具24を床パネル27に対して強固に固定できる。
(7) フランジ部37とピラー部31の外周面との間に補強リブ38が設けられている。従って、フランジ部37に上方から大きな荷重が作用しても、それに対して充分に抗することができる。
(8) 前記各補強リブ38に傾斜する案内面38aが形成され、この案内面38aにより、前記床パネル27の固定孔28に対するピラー部31の挿入が案内されるようになっている。従って、車両用シート21の取付けに際して、固定孔28に対するシート固定具24の嵌合を手探りで容易に行うことができる。
(9) ピラー部31を筒状に形成するとともに、そのピラー部31内にはその両端開口間を遮断するための閉鎖板部39aが形成されている。従って、シート固定具24を軽量化できるとともに、クッションパッド22の成形に際して、ウレタンフォームがピラー部31の内側から外部に漏洩することを防止できる。
(10) 閉鎖板部39aは蓋板部39と対応する位置に設けられているため、蓋板部39との協働によりピラー部31の強度を高めることができる。
(11) ピラー部31の壁部にスリット34を形成することにより爪部36を有する可動片35を形成し、閉鎖板部39aがスリット34よりもアンカー部32側に配置されている。このため、スリット34により可動片35を形成されていても、クッションパッド22の成形に際してウレタンフォームがスリット34から漏洩することを防止できる。
(12) 蓋板部39の外周縁に位置決め用の凹部40が形成されているため、シート固定具24を成形用金型41の所定に位置に対して、凹部40と位置決めピン43との係合を利用して正確に位置決めできる。
(13) 前記位置決め用の凹部40が蓋板部39の対向する2箇所の外周縁に非対称状に形成されているため、シート固定具24の装着方向を間違えることを未然に防止できる。
(14) クッションパッド22の底部に凹部22aを形成し、シート固定具24がその凹部22aの箇所に設けられている。このため、蓋板部39が凹部22aの内底面に露出していても、その蓋板部39が床パネル27と接触することを防止でき、床パネル27との接触による蓋板部39の割れ等の損傷を防止できる。さらに、クッションパッド22の内底面と床パネルとの間に隙間が確保されるため、ドライバー等の工具を差し込んでシートの取り外し作業が容易になる。
(変更例)
この発明は前記実施形態に限定されるものではなく、以下のように具体化することも可能である。
・ シート21を床パネル27に固定したバー(図示しない)の上にセットする構成とすること。従って、シート固定具24を固定するための固定孔28も前記バー上に形成される。
・ シート固定具24を3コ以上用いること。この場合は、例えば、クッションパッド22の左右両端と中央部等の位置に設けられる。
・ アンカー部32,蓋板部39,フランジ部37をそれぞれ一平面内に位置する複数の突出片によって構成すること。
・ アンカー部32をピラー部31の延長方向に沿って複数枚設けること。
・ フランジ部37を省略すること。この場合、シート21の荷重は、その下面が床パネル27に支持されることによって受けられる。
・ 前記実施形態ではピラー部31が四角筒状に形成されているが、このピラー部31を円形筒状、あるいは四角形以外の他の多角形筒状等に形成すること。
・ ピラー部31を内部の充実した棒状に形成すること。
一実施形態のシート固定具を備えた車両用シートを示す斜視図。 図1の車両用シートを部分的に断面にして示す側面図。 車体パネルに対する車両用シートの固定状態を示す部分拡大断面図。 同車両用シートに設けられたシート押圧具を示す斜視図。 車両用シートに設けられたシート固定具を上部前側方から見て示す斜視図。 同シート固定具を下部後側方から見て示す斜視図。 同シート固定具を下部前側方から見て示す斜視図。 同シート固定具の拡大断面図。 車両用シートのクッションパッドを成形するための金型の成形面の一部を示す斜視図。 同金型の成形面にシート固定具をセットする状態を示す部分断面図。 同金型の成形面にシート固定具をセットした状態を示す部分断面図。 シート固定具を埋設成形したクッションパッドを金型の成形面から脱型した状態を示す部分断面図。
符号の説明
21…車両用シート、22…クッションパッド、22a…凹部、24…シート固定具、26…透孔、27…床パネル、28…掛止部としての固定孔、31…ピラー部、32…アンカー部、33…透孔、34…スリット、35…可動片、36…爪部、37…フランジ部、38…補強リブ、38a…案内面、39…蓋板部、30a…閉鎖板部、40…凹部、L…間隔。

Claims (12)

  1. 合成樹脂により形成し、シートのクッションパッド内に埋設されるピラー部の基端部にそのピラー部の抜け止め機能を果たすアンカー部を一体に設け、クッションパッドの底面から外部に突出される前記ピラー部の先端部には車体の掛止部に着脱可能に掛止される爪部を一体に設け、前記ピラー部を両端が開口する筒状に形成するとともにそのピラー部の内周面には両端開口間を閉鎖するための閉鎖板部を一体に形成したことを特徴とするシート固定具。
  2. 前記アンカー部と爪部との間において、ピラー部の外周面にはその延長方向に対して直交する方向に延びる蓋板部を一体に形成したことを特徴とする請求項1に記載のシート固定具。
  3. 前記蓋板部の外周縁に位置決め用の凹部を形成したことを特徴とする請求項2に記載のシート固定具。
  4. 前記位置決め用の凹部を蓋板部の対向する2箇所の外周縁に非対称状に形成したことを特徴とする請求項3に記載のシート固定具。
  5. 前記爪部と蓋板部との間において、爪部に対して車体の床パネルの厚さに相当する間隔を隔てて、ピラー部の外周面にフランジ部を形成したことを特徴とする請求項2〜4のうちのいずれか一項に記載のシート固定具。
  6. 前記フランジ部とピラー部の外周面との間に補強リブを設けたことを特徴とする請求項5に記載のシート固定具。
  7. 前記補強リブに、ピラー部の先端に向かって収束するように傾斜する案内を形成したことを特徴とする請求項6に記載のシート固定具。
  8. 前記閉鎖板部を前記蓋板部と対応する位置に設けたことを特徴とする請求項7に記載のシート固定具。
  9. ピラー部の壁部にスリットを形成することにより前記爪部を形成し、前記閉鎖板部を前記スリットよりもアンカー部側に配置したことを特徴とする請求項8に記載のシート固定具。
  10. 前記アンカー部をピラー部の延長方向と直交する方向に延びる板状に形成するとともに、そのアンカー部に透孔を形成したことを特徴とする請求項1〜9のうちのいずれか一項に記載のシート固定具。
  11. クッションパッドの底部に、請求項1〜10のうちのいずれか一項に記載のシート固定具をそのピラー部の基端部において埋設するとともに、前記クッションパッドの後部下端に埋設されるシート補助固定具にあって、クッションパッド内に埋設される前記シート補助固定具の基端部に透孔を形成したことを特徴とする車両用シート。
  12. クッションパッドの底部に凹部を形成し、シート固定具をその凹部の箇所に設けたことを特徴とする請求項11に記載の車両用シート。
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