JP5239190B2 - 既設rc部材の補強方法及び既設rc部材の補強用パネル - Google Patents

既設rc部材の補強方法及び既設rc部材の補強用パネル Download PDF

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本発明は既設RC部材の補強方法及び既設RC部材の補強用パネルに関し、既設RC部材の一側面からの施工で補強が可能で、例えば、既存のRC壁やRC柱、擁壁、さらには地下鉄、地下道などの地下構造物の側壁や高架下が施設利用されている都市内高架橋などに適用される。
一般に、鉄筋コンクリート(以下「RC」という)構造の柱や壁などのRC部材は、地震力などの過大な外力に対し脆性的なせん断破壊を起すことなく、緩やかな曲げ破壊によって破壊が進行するように設計されている。すなわち、外力の作用時に発生するせん断力に対しては、部材のせん断耐力を向上させ、曲げ破壊に対しては部材に変形性能とねばり性能を付与することにより、脆性崩壊をおこさないような構造に設計されている。
このような設計は、建設当時の設計基準や想定される地震動などにより定められた外力に対して行われるが、過去の大規模な地震による被害の経験や今日の学術的進歩に伴って設計外力の精度が向上し、設計基準が改定される度に、既存の構造物が新基準で必要とされる性能を満足できなくなることが往々にしてある。
また、近年、高度経済成長期に建設された構造物の経年劣化に伴う耐震性能の低下とその耐震補強が問題になっており、これまで、既存のRC構造物に対し何らかの耐震補強を行うことによりその性能を向上させ、要求される耐震性能を満足させることが行われている。
例えば、RC橋脚やRC梁、あるいはRC柱などの単独のRC部材に対しては、RC部材の周囲に鋼板や鉄筋コンクリート、あるいは連続繊維補強シート等を巻き立てることにより、そのせん断耐力と曲げ変形性能を高める耐震補強がなされている。
これらの補強方法は、いずれも、単独のRC部材の周囲に鋼板などの補強材を巻き立ててRC部材を拘束することで、その補強効果を最大限に発揮させようとするものであり、過去における実績についても数多く存在する。
これに対し、地下構造物における側壁や高架下が施設利用されている高架橋の橋脚などでは、このような補強工法を採用できない場合がある。
例えば、ボックスカルバートなどの側壁の場合、外壁面は周囲の地盤と接しているため、周囲に補強材を巻き立てる等の拘束方法による補強は困難である。また、施設利用されている高架橋の橋脚を鋼板などの巻き立てによって耐震補強する場合、橋脚に付随する壁を事前に撤去したり、施設利用者の立ち退きが必要になる。
このような背景から、RC構造物を一面からの施工のみでも補強可能な補強方法について、その開発と検討が望まれてきた。
例えば、特許文献1,2,3には、RC壁に複数の孔を所定間隔おきに削孔し、当該各孔内にせん断補強筋を挿入し、その周囲に超高強度繊維補強コンクリートを充填することにより、せん断補強筋の引き抜きに対する定着強度を向上させて、RC壁のせん断耐力を向上させる方法が開示されている。
また、特許文献4,5,6,7には、RC柱の一側部に板状補強材を設置すると共に、当該板状補強材に突設されたせん断補強筋をRC柱に削孔した孔内に定着して、板状補強材をRC柱と一体化させることによりRC柱のせん断耐力と変形性能を向上させる技術が開示されている。
さらに、特許文献8には、フーチングの一面せん断補強工法として、フーチングを露出させた後、当該フーチングの上に鉄筋を配筋しその一部をフーチングに削孔した孔内に定着し、そしてフーチングの上にコンクリートを打ち増してフーチングの断面を割り増しする方法が開示されている。
特許第3668490号 特開2006−57289号公報 特開2006−57290号公報 特開2000−110365号公報 特開2000−110366号公報 特開2001−303773号公報 特開2001−308615号公報 特開平11−323988号公報
しかし、特許文献1〜3に開示された補強構造においては、各孔内のせん断補強筋は、両端がRC壁内に配筋された主鉄筋および配力筋の位置(壁面垂直方向の位置)と一致するように挿入され、しかもせん断補強筋は主鉄筋と配力筋で構成された升目の中央付近に挿入されている。
すなわち、各せん断補強筋は主鉄筋および配力筋のいずれにも定着されない状態で孔内に挿入されている。このため、せん断補強筋は主鉄筋の座屈防止部材としては不十分なものであり、RC部材の曲げに対する変形性能の向上に寄与するものではなかった。
また、各孔内に挿入されたせん断補強筋は、その周囲にUFCを充填することによりRC部材との一体化が図られているが、UFCは一般に粘性が高いため、確実な充填により必要なせん断耐力を確保するには、孔を大きめに削孔して相当量のUFCを充填する必要があった。
また、UFCの性能とされる高強度および高付着力を最大限に発揮させるためには、90℃近い高温で蒸気養生を行う必要があり、現場での施工となる補強工法においては現実的な方法とはいえないものであった。
さらに、これらの特許文献には、壁一般部の補強方法については開示されているが、いわゆるハンチ部の有効な補強方法については開示されていない。例えば、特許文献3の適用対象とされているボックスカルバートの側壁は、上下床版との結合部でせん断破壊することが多く、特にハンチ部の補強は欠かせないこととされている。
また、特許文献4や5に開示された技術は、既存のRC部材の表面に板状補強材を設置し、当該補強材の拘束効果によりRC部材の曲げ変形性能の向上を図ろうとするものであるが、当該補強方法では、複合補強材に鋼板などを想定しているため、補強材自体に圧縮力を負担する性能はない。そのため、RC部材のせん断耐力が向上し、曲げ変形が先行する場合、補強材が局部的な座屈を呈し、その補強効果が小さくなる可能性がある。
本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、RC構造の柱や梁、壁、擁壁、さらには地下鉄、地下道などの地下構造物の既存のRC部材の耐震補強を、一側面からの施工のみで行えるようにした既設RC部材の補強方法及び既設RC部材の補強用パネルを提供することを目的とする。
請求項1記載の既設RC部材の補強方法は、RC部材のかぶり部分のコンクリートを除去する工程と、コンクリートを除去した面に複数の鉄筋孔を削孔する工程と、コンクリートを除去した面にUFCパネルを設置すると共に、当該UFCパネルに突設された鉄筋を前記鉄筋孔内に挿入する工程と、コンクリートを除去した面と前記UFCパネル間の空隙部および前記鉄筋孔内に充填材を充填する工程とからなり、前記鉄筋は前記RC部材内に配筋された主筋の外側および前記UFCネル内に、前記RC部材内に配筋された主筋を取り囲むように配筋することを特徴とするものである。
本発明は、既設RC部材の側面に取り付けられたUFCパネルが、壁の面外方向の曲げによりRC部材に作用する曲げ圧縮応力を負担すると共にRC部材の主筋を拘束し、かつ壁の面外方向のせん断力に対してはRC部材の鉄筋孔に挿入された鉄筋が追加的に配筋されたRC部材のせん断補強筋として作用することによりRC部材の耐震性能と変形性能を著しく向上させるようにしたものである。
UFCパネルは、その高い圧縮強度と曲げ強度により、かぶり部分の圧壊の遅延化とRC部材の主筋の座屈の抑制に有効であり、RC部材全体の耐震性能と曲げ変形性能を向上させることができる。
超高強度繊維補強コンクリートからなるプレキャスト型枠の厚さtは、壁の面外曲げに対して配置された全主鉄筋の降伏荷重と常時軸圧縮力を負担できる厚さとなるように設定すると、曲げに対して断面の圧縮縁が圧縮破壊することがないので、曲げに対して理想的な部材断面とすることができる。ボックスカルバートなどのRC壁の主鉄筋は0.5%程度であることが多い。その場合の試算を示す。上載荷重や土被り荷重による壁の軸圧縮応力度を1.0 N/mm2として試算例を示す。
軸方向鉄筋比p=0.005,Ac=b×h,鋼材の降伏強度fsy=345 N/mm2
0.5・b・t・fc=p・Ac・fsy+Ac・σn = (p・fsy+σn)・(b・h)
t/h=(pba・fsy+σn)/fc = (0.005×345+1.0)/(0.5×180)=(1.725+1.0)/90.0 = 0.0030
すなわち、主鉄筋比が0.5%の場合、曲げの終局時において型枠が圧縮破壊しない型枠の厚さは、断面高さの3.0%である。この程度であれば、元のRC壁の断面のかぶり部分をはつり落とし、本考案のUFC型枠に置換すれば、壁厚さを増すことなく、すなわちトンネル空間を減少することなく、壁の補強が可能になる。
また、UFCパネルは普通コンクリートパネルに比べて耐久性にすぐれていることで、RC部材の耐久性を向上させる化粧板としても機能することができる。
なお、UFCはモルタルに鋼繊維や炭素繊維、あるいはガラス繊維などを混入した繊維補強コンクリートであって、圧縮強度が100〜250N/mm、曲げ引張強度が10〜40N/mm、ひび割れ発生時引張強度が5〜15N/mmの程度のものを使用することができる。
また、RC部材とUFCパネル間の空隙部および鉄筋孔に充填する充填材には、普通コンクリート、グラウト、モルタル、あるいは樹脂などを用いることができる。
なお、RC部材に曲げ変形が卓越する場合、UFCパネルの継ぎ目では鋼繊維の不連続部分を設ければ、同箇所がひび割れ誘導目地として機能する。そのため、UFCの曲げ引張強度が部材の曲げ耐力に影響を与えず、必要以上に部材の曲げ耐力を上げることなく、曲げ変形性能のみを向上させることができる。この方法は、補強によって曲げ耐力がせん断耐力より大きくなってしまい、RC部材の破壊モードがせん断破壊に変化してしまう場合に有効である。
施工手順もかぶり部分の除去、削孔、UFCパネルの設置、充填材の充填の順で行うことができるため、少ない施工手順で効率的に補強作業を行うことができる。
さらに、UFCパネル内にせん断補強筋となり得る鉄筋を配筋することは、せん断耐力の向上においても有利である。
すなわち、追加するせん断補強筋によるせん断耐力の増加分の算定を行う際の部材有効高さ(せい)は、「内面側の主鉄筋位置−外側の主鉄筋位置までの距離」から「内面側のUFCパネル内の定着位置−外側の主鉄筋位置までの距離」に増加するため、同じ量の鉄筋を追加した場合でも、後者の方が大きなせん断力の増加を期待することができる。つまり、所定のせん断補強を行うために必要な鉄筋量を減じることができ、削孔の加工も少なくてすむ。
また、UFCパネルと鉄筋を一体化させることは、施工性を向上させると共に補強効果を高める上で有意である。また、鉄筋は鉄筋孔に配筋されてせん断補強筋として働くことによりRC部材のせん断耐力を向上させることができる。
さらに、既存のRC部材のかぶりを除去し、その上にUFCパネルを一体化させてかぶり部分を形成することで、UFCパネルを取り付けたことによる部材断面の増大の問題を解消できる。
請求項2記載の既設RC部材の補強方法は、請求項1記載のRC部材の補強方法において、かぶり部分のコンクリートをRC部材内に配筋された鉄筋が露出する位置まで除去することを特徴とするものである。
RC部材のかぶり部分(表層部)のコンクリートをRC部材内に配筋された鉄筋が露出する位置まで除去することにより、RC部材の実際の配筋状況を直接確認しながら鉄筋孔を削孔することができるため、建設当初からの既設鉄筋(主筋やフープ筋)の近接部でも鉄筋を傷つけることなく、多数の鉄筋孔を削孔することができる。
なお、かぶり部分の除去範囲は全面でなくとも、要所要所で鉄筋の配置ピッチ、鉄筋径などを確認できる範囲だけでもよい。また除去する深さも,必ずしも鉄筋が完全に直接目視できるまででなくとも、非破壊検査法により配置位置が十分確認できる程度でもよい。
また、かぶり部分の除去時に部材の経年劣化の度合いを直接、目視により確認でき、劣化が激しい場合には既設の鉄筋に対して防錆処理を施し、劣化の進行を抑制することも可能となる。
請求項3記載の既設RC部材の補強方法は、請求項1または2記載の既設RC部材の補強方法において、コンクリートを除去した面に複数のUFCパネルを互いに隣り合うように設置し、かつ各UFCパネルの外周に互いに嵌合する複数のせん断キーを突設することを特徴とするものである。
本発明は、互いに隣り合うUFCパネルどうしが横ずれを起さないようにしたものである。
請求項4記載の既設RC部材の補強方法は、請求項1〜3のいずれかに記載のRC部材の補強方法において、鉄筋をL字状に形成し、当該鉄筋の短辺側をUFCパネル内に配筋することを特徴とするものである。
請求項5記載の既設RC部材の補強方法は、請求項1〜3のいずれかに記載のRC部材の補強方法において、鉄筋をU字状に形成し、当該鉄筋の底辺部側はRC部材内に配筋された主筋を取り囲むように配筋することを特徴とするものである。
U字状に形成された底辺部側は、主鉄筋の座屈を拘束することが目的であるから、主鉄筋を取り囲むように配置するのがよい。通常のボックスカルバートなどでは主鉄筋は鉛直方向に配置されているので、U字状の底辺部側を水平方向に配置したUFCパネルとすればよい。
請求項4および5記載の発明は、UFCパネル自体にせん断補強筋としてL若しくはU型の鉄筋を配筋することにより、UFCパネルに突設された鉄筋のパネル側の片端が既設の主筋よりも外側となり、このため追加的に配筋される鉄筋を通常のフープ筋やスターラップ筋のように配筋することができる。
なお、鉄筋コンクリートに関する設計基準では、スターラップの構造細目と役割について、「スターラップは、斜めにひび割れの発生したRC部材が、ひび割れを境に二つに分かれようとするのを、ひび割れ間を架橋することにより防ぐことを目的として配筋される。そのため、スターラップ筋はその端部にフックを設けて圧縮側の鉄筋に確実に定着させなければならない。また、圧縮側の鉄筋をスターラップで取り囲むことは、スターラップの定着と圧縮鉄筋の座屈防止につながる。」と記述されている。
すなわち、UFCパネル内にL字状若しくはU字状に形成された鉄筋の短辺部側、底辺部側を配筋することは、当該鉄筋をフープ筋やスターラップ筋として機能させることができるため、せん断耐力の向上、主筋の座屈防止を期待する上で有効である。
請求項6記載の既設RC部材の補強方法は、請求項1〜5のいずれかに記載のRC部材の補強方法において、鉄筋をUFCパネルにスライド自在に突設することを特徴とするものである。
本発明は、鉄筋をUFCパネルに当該パネル面に沿ってスライド自在に突設することにより鉄筋孔と鉄筋のずれを吸収しつつ、UFCパネルを所定の位置に正確に取り付けられるようにしたものである。
このスライド機構を有する場合は、図6に図示する基端側の定着プレートを帯板状に形成し、UFCパネルを壁に取り付けたときに定着プレートが、RC部材内に配筋された主鉄筋を取り囲むようにすれば、U字状鉄筋の底辺部側と同様に主鉄筋の座屈やはらみを拘束する効果が期待できる。
また、鉄筋を定着プレートに当該定着プレートの長手方向に所定間隔をおいて複数突設し、当該複数の鉄筋と定着プレートによってU字状をなすようにすれば、主筋の拘束効果はより確実なものとなる。
請求項7記載の既設RC部材の補強用パネルは、RC部材のかぶり部分のコンクリートを除去した面に取り付けて前記RC部材を補強するための既設RC部材の補強用パネルであって、UFCからなるパネルと、当該パネルに突設され、前記RC部材のかぶり部分のコンクリートを除去した面に形成された鉄筋孔内に挿入される鉄筋とから構成され、かつ前記鉄筋は、RC部材内に配筋された主筋の外側および前記UFCネル内に、前記RC部材内に配筋された主筋を取り囲むように配筋されてなることを特徴とするものである。
本発明は、RC部材のかぶり部分のコンクリートを除去する工程と、かぶり部分のコンクリートを除去した面に複数の鉄筋孔を削孔する工程と、かぶり部分のコンクリートを除去した面にUFCパネルを設置すると共に、当該UFCパネルに突設された鉄筋を前記鉄筋孔内に挿入する工程と、かぶり部分のコンクリートを除去した面と前記UFCパネル間の空隙部および前記鉄筋孔内に充填材を充填する工程とからなり、RC柱やRC壁の耐震補強を一側面側からの施工のみで行うことができる。
また、施工手順もかぶり部分の除去、削孔、UFCパネルの設置、充填材の充填の順で行うことができるため、少ない施工手順で効率的に補強作業を行うことができる。
さらに、UFCパネルに突設された鉄筋は、UFCパネルをRC部材に一体的に取り付けるためのアンカー筋として作用するだけでなく、RC部材に追加的に配筋されたせん断補強筋としても作用するため、RC部材の耐震性能と変形性能を著しく向上させることができる。
図1〜図7は、本発明の補強方法によって補強された既設RC壁の一例を示し、特に図1(a)はRC壁の縦断面図、図1(b)はその横断面図、そして、図1(c)は図1(b)の一部拡大図である。
図において、RC壁1の、かぶり部分のコンクリートを除去した面(以下「補強面1a」という)に複数のUFCパネル2が取り付けられている。
各UFCパネル2には複数の鉄筋3が突設され、当該鉄筋3は補強面1aに形成された鉄筋孔1bにそれぞれ挿入されている。
そして、補強面1aとUFCパネル2との間の空隙部4および各鉄筋孔1b内に充填材5が充填されている。このようにして、既設RC壁1は一側面側から複数のUFCパネル2を取り付けることにより補強されている。
かぶり部分のコンクリートは、はつる等の方法によりRC壁1内に建設当初から配筋された補強面1a側の主筋1cを目視できる程度まで除去されている。また、鉄筋孔1bは主筋1cに近接して当該主筋1cの反対側に配筋された主筋1dに到達する深さまで削孔されている。
また、当該UFCパネル2の厚さはRC壁1に作用する曲げ圧縮応力に抵抗し、かつ主筋1cを拘束可能な強度を有する厚さに形成され、基本的にかぶり部分のコンクリート厚と同等の厚さに形成されている。
なお、RC壁1の断面を大きくすることに支障がなく、RC壁1の強度、変形性能を当初より大きくしたい場合には、かぶり部分の厚さを現状より厚くしてもよい。
さらに、当該UFCパネル2には特に図示しないが、充填材5を充填するための充填口と充填材5を充填する際のエア抜き用の孔が形成されており、また空隙部4側には充填材5との一体化を図るために目荒しや凹凸模様が形成されている。
なお、UFCパネル2は矩形板状を基本的形状とし、当該UFCパネル2の外周に例えば、図2(a)、(b)に図示するような矩形または蟻形の凹凸状(パズルピース状)をなし、互いに嵌合するせん断キー2aが複数形成されているものも利用することができる。
UFCパネル2の外周にこのような形状のせん断キー2aが形成されていることで、目地部における各UFCパネル2,2間のずれを防止し、壁部材の面内方向に対するせん断力に寄与することができる。
さらに、図2(c)に図示するように複数のUFCパネル2の上に連続繊維シート6を貼り付ければ、壁の面内方向に対する補強効果を向上させることができる。
例えば、補強面に高強度のUFCパネル2が取り付けられていても、目地部において鋼繊維の不連続部があるためにUFCパネル2間において引張力を伝達できないため、UFCパネルの面内方向のせん断ずれに対し抵抗力が小さくなる。
これに対し、UFCパネル2の上に連続繊維シート6を貼り付ければ、目地部における引張力の伝達が可能になり、UFCパネルの面内方向のせん断ずれに抵抗し,パネル間のせん断ずれ量の増加、拡大を抑制し、面内方向のせん断耐力の向上効果も増大する。
また、図2(d)は、UFCパネル2が三角形板状に形成されている例を示したもので、この種の形状のパネルを用いると、鉛直方向に連続する目地部(UFCパネルの鉛直突合せ部)がなく、主筋1cの拘束効果が大きい。
鉄筋3は、補強面1aにUFCパネル2を一体的に固定するためのアンカー筋としてだけでなく、RC壁1をせん断補強するためのせん断補強筋として配筋されている。
したがって、当該鉄筋3はRC壁1内に配筋された主筋1c,1cを外側から巻き込んで拘束するように配筋されている。また、鉄筋3にはせん断補強筋として十分な強度を有する径の異形鉄筋が用いられている。なお、図1ではU字鉄筋が2本の主鉄筋を取り囲んでいるが、2本以上の複数の鉄筋を囲んでもよい。
充填材5にはモルタル、グラウトまたは樹脂などが用いられている。この種の充填材5にはRC壁1の補強面1aとUFCパネル2間の空隙部4および各鉄筋孔1b内に充填する際に、特に支障を来たさない程度の粘性を有し、かつ硬化後の圧縮強度がRC壁1のコンクリートと同等以上の強度を有するものが用いられている。なお、充填材5はUFCパネル2に形成された充填口(図省略)から高圧ポンプ等によって充填されている。
図3〜図7は、複数の鉄筋3が突設されたUFCパネルの一例を示し、図3(a),(b)に図示するUFCパネル2の場合、鉄筋3はL字状に形成され、当該鉄筋3の短辺部3a側をUFCパネル2内に埋設することにより突設されている。
また、図4(a),(b)に図示するUFCパネル2の場合、鉄筋3はU字状に形成され、当該鉄筋3の底辺部3b側をUFCパネル2内に埋設することにより突設されている。
さらに、図5(a),(b)に図示するUFCパネル2の場合、U字状に形成された複数の鉄筋3は左右に(鉄筋3の幅方向に)交互にずらし、千鳥状に突設されている。
複数の鉄筋3がこのような千鳥配置に突設されていることで、補強面1aの鉄筋孔1bも鉄筋3の位置に合わせて削孔されるが、鉄筋3はRC柱に発生するせん断ひび割れに対して効率的なせん断補強筋として機能する。
すなわち、RC柱1に斜め方向のせん断ひび割れが発生した場合、ひび割れが端部近くを通る鉄筋3は、定着長が短くなるためにせん断補強への寄与が低いが、千鳥配置された他の鉄筋3については、ひび割れが端部から離れた位置を通過することになり、せん断補強に寄与することができる。
すなわち、発生するせん断ひび割れ間隔に応じて、鉄筋3を千鳥配置にすることで、UFCパネル2と反対側の鉄筋3の端部がRC壁の主筋1cを取り囲むような配筋でなくても、UFCパネル全体で考えると、安定したせん断補強効果と主筋1cの座屈によるはらみ出しに対する拘束効果を期待することができる。
いずれの鉄筋3も、L字状またはU字に形成されていることで、補強面1a側の主筋1cを外側から巻き込み確実に拘束することができる。
なお、上記した鉄筋3は、型枠内にUFCを打設してUFCパネル2を成形する際に、当該鉄筋3の短辺部3a側、底辺部3b側をそれぞれ硬化前のUFC内に埋設して突設されるが、二次養生時におけるUFCの自己収縮に対する鉄筋3の拘束効果によってひび割れの発生や鉄筋に作用する圧縮応力などの問題が予想される。
このような問題に対しては、UFCの打設時および二次養生する間、鉄筋3とUFC間を熱で遅延硬化する樹脂などによって縁切り状態にしたり、あるいは鉄筋3を定着するための孔や溝を有するUFCパネルを予め成形し、当該孔や溝に鉄筋3を後付けする等の方法によって対処することができる。
図6(a),(b)に図示するUFCパネル2の場合、鉄筋3はUFCパネル2にパネル面に沿ってスライド自在に突設されており、これにより鉄筋3の位置を鉄筋孔1bの位置に合わせて自由に調整できる。
この場合、鉄筋3はその基端側に突設された定着プレート3cをUFCパネル2の一側面部に形成されたリップ溝条部2b内に挿入することにより、当該リップ溝条部2bの連続方向にスライド自在に突設されている。
そして、RC壁1の補強面1aにUFCパネル2を設置した後から、リップ溝条部2b内に充填材5を充填して定着プレート3cを固定することにより、補強面1aの鉄筋孔1bと鉄筋3のずれを吸収しつつ、UFCパネル2を所定の位置に正確に取り付けることができる。
また、図6(c),(d)に図示するUFCパネル2の場合、鉄筋3はUFCパネル2に当該パネル面に沿って任意の方向にスライド自在に突設されており、これにより鉄筋3の位置を鉄筋孔1bの位置に合わせて前後・左右および斜めと自由に調整できるようになっている。
この場合、鉄筋3の基端側に定着プレート3cが突設され、当該定着プレート3cはUFCパネル2内に埋設されたにアンカー金物3d内に、UFCパネル2の面内方向にスライド自在に収納されている。そして、鉄筋3はアンカー金物3dに形成されたルーズ孔3eから突出され、当該ルーズ孔3eの内径の範囲内で前後・左右および斜めと自由にスライドするようになっている。
なお、符号3fはアンカー金物3dの周囲に所定間隔おきに突設されたスタッドジベルであり、アンカー金物3dに対する周囲UFCの付着力を高めるためのものである。
図3〜図6に図示するいずれの例においても、鉄筋3は原則として異形鉄筋から形成され、先端部には例えば図7(a),(b),(c)に図示するような定着部材7が必要に応じて突設されている。
図7(a)に図示する定着部材7は鉄筋3の先端部に溶接などによって一体的に取り付けられたものであり、図7(b)に図示する定着部材7は鉄筋孔1b内で拡径するように形成されたアンカー部を備えたものである。
また、図7(c)に図示する定着部材7は、ねじ式により鉄筋3の先端部に後付けできるようにしたものである。そして、図7(d)はねネジふし鉄筋からなる鉄筋3に定着部材7としてナットを二重に取り付けたものである。なお、この場合、補強面1aの鉄筋孔1bは、定着部材7を支障なく挿入できるように大きめに形成されていることが望ましい。
次に、図1(a)〜(c)に図示するRC壁の補強方法の施工手順を説明する。
最初に、既設のRC壁1のかぶり部分のコンクリートをはつる等の方法により除去して補強面1aとする。この場合、かぶり部分のコンクリートは、RC壁1内に建設当初から配筋された補強面1a側の主筋1cを目視できる程度まで除去する。なお、ここで、主筋1cの劣化が激しい場合には、主筋1cに対し必要に応じて防錆処理などを行なうことができる。
次に、補強面1aに鉄筋孔1bをドリル等によって削孔する。鉄筋孔1bは主筋1cに沿ってRC壁1の上下方向に一定間隔おきに削孔する。なおこの場合、鉄筋孔1bの削孔は、主筋1cの位置を目視しながら行うことにより、削孔中に主筋1cを誤って破断してしまう等の恐れはない。
次に、補強面1aにUFCパネル2を添え付け、鉄筋3をRC壁1の鉄筋孔1bに挿入する。そして、補強面1aとUFCパネル2間の空隙部4と各鉄筋孔1b内にグラウト材5を充填する。
なお、空隙部4はかぶり部分のコンクリートをはつる等の方法によって除去する際、補強面1aが凹凸面状になることで形成されるが、充填材5の充填量を確実に確保するために補強面1aとUFCパネル2間にあえて一定の間隙を設けるのが望ましい。
図8(a)〜(d)は、本発明の補強方法によって内側から補強されたボックスカルバート8を示し、基本的にRC壁の補強方法と同じであり、内側の、かぶり部分のコンクリートを除去した面(以下「補強面8a」という)に複数のUFCパネル2が取り付けられている。
補強面8aは補強面側の縦筋8cを目視できる程度に露出している。また、複数の鉄筋孔8bが所定間隔おきに形成され、当該鉄筋孔8b内に各UFCパネル2の鉄筋3がそれぞれ挿入されている。
そして、補強面8aと各UFCパネル2間の空隙部および各鉄筋孔8b内に充填材が連続して充填されている。このようにして、ボックスカルバート8は内側から補強されている。
図8(b),(c),(d)は、特にボックスカルバート8のハンチ部に取り付けられたUFCパネル2Aと床面および壁面にそれぞれ取り付けられたUFCパネル2Bおよび2Cとの取り合いを示したものである。
図8(b)の場合、壁面と床面に取り付けられたUFCパネル2Bおよび2Cの接合面にテーパ面を形成する(面取り)ことにより、UFCパネル2Bおよび2Cとハンチ部のUFCパネル2Aが密着した状態に取り付けられている。
このように、ハンチ部に取り付けられたUFCパネル2Aの端部、または床面と壁面にそれぞれ取り付けられたUFCパネル2Bおよび2Cの端部を面取りすることで、目地を最少にしながらハンチ部のかぶり部分をUFCパネルによって補強することができる。
また、図8(c)の場合、ハンチ部の鉄筋孔を壁部の鉄筋孔と平行に削孔することが可能であれば、図示するようにハンチ部と壁部のUFCパネルを一体的に成形し、一体に取り付けることができる。
そして、図8(d)の場合、ボックスカルバート8の壁面と床面にそれぞれ取り付けられたUFCパネル2Bおよび2Cとハンチ部に取り付けられたUFCパネル2Aとの接合面に段違いのせん断キー9が形成され、特にUFCパネル2Aが内側に離脱しないようにされている。
このようにUFCパネル2Aの端部とUFCパネル2Bとの接合面、およびUFCパネル2Aの端部とUFCパネル2Cとの接合面にせん断キーを設けることで、床側および壁側のUFCパネルとハンチ部のUFCパネルとの一体性を確保でき、補強効果を高めることができる。
図9(a)〜(e)は、図8に図示するボックスカルバートの補強方法の施工手順を示し、基本的にRC壁の補強方法と同じであり、最初に、 既存のボックスカルバート8のかぶり部分のコンクリートをはつる等の方法によって除去する。この場合、かぶり部分のコンクリートは、ボックスカルバート8内に当初から配筋された縦筋8cを目視できる程度まで除去する。
次に、補強面8aに鉄筋孔8bを削孔する。鉄筋孔8bは一定間隔おきに削孔する。
次に、補強面8aにUFCパネル2を添え付け、各鉄筋3を鉄筋孔8bに挿入する。そして、補強面8aとUFCパネル2間の空隙部4および各鉄筋孔8b内にグラウト材5を充填する。
図10(a),(b)は、本発明の補強方法によって補強された既設RC柱の一例を示し、図10(a)はRC柱の横断面図、図10(b)はその一部縦断面図である。
図において、RC柱10の、かぶり部分のコンクリートを除去した面(以下「補強面10a」という)に複数のUFCパネル2が取り付けられている。各UFCパネル2には複数の鉄筋3が突設され、当該鉄筋3は補強面1aに形成された鉄筋孔10bにそれぞれ挿入されている。
そして、補強面10aとUFCパネル2との間の空隙部4および各鉄筋孔1b内に充填材5が充填されている。このようにして、RC柱10は一側面に複数のUFCパネル2を取り付けることにより補強されている。
かぶり部分のコンクリートは、はつる等の方法によりRC柱10内に当初から配筋された補強面10a側の主筋10cおよびフープ筋10dを目視できる程度に除去されている。また、鉄筋孔10bは主筋10cの外側に当該主筋10cの反対側に配筋された主筋10eに到達する深さに削孔されている。
また、当該UFCパネル2の厚さはRC柱10に作用する曲げ圧縮応力に抵抗し、かつ主筋10cを拘束可能な強度を有する厚さに形成され、基本的にかぶり部分のコンクリート厚と同等の厚さに形成されている。
なお、RC柱10の断面を大きくすることに支障がなく、RC柱10の強度、変形性能を当初より大きくしたい場合には、かぶり部分の厚さを現状より厚くしてもよい。
次に、図10(a),(b)に図示するRC柱の補強方法の施工手順を、図11(a)〜(d)に基いて説明する。
最初に、既設のRC柱10のかぶり部分のコンクリートをはつる等の方法により除去して補強面10aとする。この場合、かぶり部分のコンクリートは、RC柱10内に建設当初から配筋された補強面10a側の主筋10cとフープ筋10dを目視できる程度まで除去する。なお、ここで、部材の劣化が激しい場合には、既設の鉄筋に対し必要に応じて防錆処理などを行なうことができる。
次に、補強面10aに鉄筋孔10bをドリル等によって削孔する。鉄筋孔10bは主筋10cの外側にRC柱10の上下方向に一定間隔おきに削孔する。なおこの場合、鉄筋孔10bの削孔は、主筋10cとフープ筋10dの位置を目視しながら行うことにより、削孔中に主筋10cやフープ筋10dを誤って破断してしまう等の恐れはない。
次に、補強面10aにUFCパネル2を添え付け、鉄筋3をRC柱1の鉄筋孔1bに挿入する。そして、補強面10aとUFCパネル2間の空隙部4、および各鉄筋孔10b内にグラウト材5を充填する。
なお、空隙部4はかぶり部分のコンクリートをはつる等の方法によって除去する際、補強面10aが凹凸面状になることで形成されるが、充填材5の充填量を確実に確保するために補強面10aとUFCパネル2間にあえて一定の間隙を設けるのが望ましい。
本発明は、RC構造の柱や梁、壁などのRC部材を一側面のみの施工でRC部材の断面全体を補強することができる。
補強された既設のRC壁を示し、(a)はその一部縦断面図、(b)はその横断面図、(c)はその一部拡大図である。 (a),(b),(d)は、補強面にUFCパネルが取り付けられたRC壁の一部側面図、(c)は、補強面にUFCパネルが取り付けられ、さらにその上に連続繊維シートが取り付けられたRC壁の一部側面図である。 鉄筋が突設されたUFCパネルを示し、(a)は断面図、(b)は斜視図である。 鉄筋が突設されたUFCパネルを示し、(a)は断面図、(b)は斜視図である。 鉄筋が突設されたUFCパネルを示し、(a)は断面図、(b)は斜視図である。 鉄筋が突設されたUFCパネルを示し、(a),(c)は縦断面図、(b)は斜視図、(d)は(c)に図示する例のアンカー金物、定着プレートおよび鉄筋の組み合せの状態を示す分解斜視図である。 (a)〜(d)は、先端部に取り付けられた定着部材を示す鉄筋の端部正面図である。 (a)は、補強された既設のボックスカルバートの一部縦断面図、(b)〜(d)は、ハンチ部の断面図である。 (a)〜(e)は、図8に図示するボックスカルバートの補強方法の施工手順を示す横断面図である。 補強された既設RC柱を示し、(a)はその横断面図、(b)は縦断面図である。 (a)〜(d)は、図10に図示する既設RC柱の補強方法の施工手順を示す横断面図である。
符号の説明
1 RC壁(RC部材)
1a 補強面(かぶり部分を除去した面)
1b 鉄筋孔
1c 主筋
1d 主筋
2 UFCパネル
2a せん断キー
3 鉄筋
3a 短辺部
3b 底辺部
3c 定着プレート
3d アンカー金物
3e ルーズ孔
3f スタッドジベル
4 空隙部
5 充填材
6 連続繊維シート
7 定着部材
8 ボックスカルバート(RC部材)
8a 補強面
8b 鉄筋孔
8c 縦筋
8d 横筋
9 せん断キー
10 RC柱(RC部材)
10a 補強面(かぶり部分を除去した面)
10b 鉄筋孔
10c 主筋
10d フープ筋
10e 主筋

Claims (7)

  1. RC部材のかぶり部分のコンクリートを除去する工程と、コンクリートを除去した面に複数の鉄筋孔を削孔する工程と、コンクリートを除去した面にUFCパネルを設置すると共に、当該UFCパネルに突設された鉄筋を前記鉄筋孔内に挿入する工程と、コンクリートを除去した面と前記UFCパネル間の空隙部および前記鉄筋孔内に充填材を充填する工程とからなり、前記鉄筋は前記RC部材内に配筋された主筋の外側および前記UFCネル内に、前記RC部材内に配筋された主筋を取り囲むように配筋することを特徴とする既設RC部材の補強方法。
  2. かぶり部分のコンクリートをRC部材内に配筋された鉄筋が露出する位置まで除去することを特徴とする請求項1記載の既設RC部材の補強方法。
  3. コンクリートを除去した面に複数のUFCパネルを互いに隣り合うように設置し、かつ各UFCパネルの外周に互いに嵌合する複数のせん断キーを突設することを特徴とする請求項1または2記載の既設RC部材の補強方法。
  4. 鉄筋をL字状に形成し、当該鉄筋の短辺側をUFCパネル内に配筋することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の既設RC部材の補強方法。
  5. 鉄筋をU字状に形成し、当該鉄筋の底辺部側をRC部材内に配筋された鉄筋を取り囲むようにUFCパネル内に配筋することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の既設RC部材の補強方法。
  6. 鉄筋をUFCパネルにスライド自在に突設することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の既設RC部材の補強方法。
  7. RC部材のかぶり部分のコンクリートを除去した面に取り付けて前記RC部材を補強するための既設RC部材の補強用パネルであって、UFCからなるパネルと、当該パネルに突設され、前記RC部材のかぶり部分のコンクリートを除去した面に形成された鉄筋孔内に挿入される鉄筋とから構成され、かつ前記鉄筋は、RC部材内に配筋された主筋の外側および前記UFCネル内に、前記RC部材内に配筋された主筋を取り囲むように配筋されてなることを特徴とする既設RC部材の補強用パネル。
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