JP7373383B2 - 既存コンクリートブロック塀の改修方法 - Google Patents

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本発明は、既存コンクリートブロック塀の改修方法に関する。
近年、コンクリートブロックなどで構築された既存コンクリートブロック塀の耐震補強のニーズが高まっており、その方法として、既存コンクリートブロック塀は残したまま控え壁を増設するなどの方法が提案されている(例えば、非特許文献1を参照。)。
「既存ブロック塀等の耐震診断基準・耐震改修設計指針・同解説」、一般財団法人日本建築防災協会、2019年2月28日初版
しかしながら、控え壁を増設する方法では、塀近傍に植栽などの障害物が存在していたり狭量敷地であるなどの理由で周囲の作業スペースが狭い場合には、必要箇所へ控え壁を設置できない場合がある。また、控え壁が増加することで意匠性が損なわれる場合もある。そこで、控え壁を増設するのではなく、既存コンクリートブロック塀自体を改修して耐震補強を行うことが望まれるが、その場合にはコスト面で問題となる。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、周囲の作業スペースが狭い場合であっても施工可能で意匠性を損なうことなく合理的に、既存コンクリートブロック塀自体を改修して耐震補強を行うことができる技術を提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は、既存コンクリートブロック塀の改修方法であって、
前記既存コンクリートブロック塀の下部を構成する既存基礎部分の天端から上方に既存縦筋を突出させた状態で、当該既存基礎部分を残してその上部分を解体し撤去する解体撤去工程と、
前記既存基礎部分の天端に設置した支持フレームを前記既存縦筋に固定して、当該支持フレームに支持させる状態で前記既存基礎部分の上部に新設塀部分を構築する新設塀部分構築工程と、を順に実行し、
前記新設塀部分構築工程において、前記既存基礎部分の天端に前記支持フレームの下枠を設置し、当該下枠に前記既存縦筋を貫通させ、当該既存縦筋の先端を折り曲げて前記下枠上に充填されるモルタルに埋め込んで、前記支持フレームを前記既存縦筋に固定する点にある。
本構成によれば、上記解体撤去工程において、既存コンクリートブロック塀の既存基礎部分を再利用するべく残した状態でその上部分を解体し撤去するにあたり、既存コンクリートブロック塀に埋設されていた既存縦筋が既存基礎部分の天端から上方に突出した状態で残される。よって、上記新設塀部分構築工程において、その既存基礎部分の天端から上方に突出した状態で残された既存縦筋を利用して既存基礎部分の天端に設置した支持フレームを固定して、当該支持フレームにより支持される新設塀部分を既存基礎部分の上部に構築することができる。
そして、このように構築された新設塀は、下部分は既存基礎部分を再利用した合理的な構成となり、当該既存基礎部分の上部に構築された新設塀部分は既存基礎部分に固定された支持フレームで支持された軽量で耐震性に優れた構成となる。
従って、本発明により、周囲の作業スペースが狭い場合であっても施工可能で意匠性を損なうことなく合理的に既存コンクリートブロック塀自体を改修して耐震補強を行うことができる既存コンクリートブロック塀の改修方法を提供することができる。
更に、本構成によれば、既存基礎部分の天端から上方に突出した状態で残された既存縦筋を、
支持フレームの下枠に貫通させて先端を折り曲げた状態で当該下枠上に充填されるモルタルに埋め込む形態で、支持フレームを固定するためのアンカーとして有効に利用することができる。
本発明の第特徴構成は、前記新設塀部分構築工程において、前記既存基礎部分の天端に設置して固定した前記支持フレームの両面に板状壁材を取り付ける点にある。
本構成によれば、支持フレームの両面に例えば軽量で耐候性に優れた板状壁材を取り付けて意匠性の優れた新設塀部分を構築することができる。
既存コンクリートブロック塀の概略構成を示す縦断面図 新設塀の概略構成を示す縦断面図 新設塀における下枠部分の拡大縦断面図 新設塀における下枠部分の拡大平面図 板状壁材の固定方法を示す拡大縦断面図
本発明に係る既存コンクリートブロック塀の改修方法(以下、「本改修方法」と呼ぶ。)の実施形態について図面に基づいて説明する。
本改修方法は、周囲の作業スペースが狭い場合であっても施工可能で意匠性を損なうことなく合理的に、図1に示すような既存コンクリートブロック塀1(図1参照)自体を改修して、図2に示すような耐震補強が施された新設塀10を構築する方法として構成されている。
即ち、本改修方法では、先ず、既存コンクリートブロック塀1(図1参照)の一部を解体して撤去する解体撤去工程が実行され、次に、その解体撤去工程で撤去しなかった残部を利用して新設塀10の新設塀部分11(図2参照)を構築する新設塀部分構築工程が実行される。
上記解体撤去工程では、図1を参照して、既存コンクリートブロック塀1の下部を構成する鉄筋コンクリート製の既存基礎部分2が、後に構築される新設塀10(図2参照)の下部分として再利用するために残されて、その上部分3が解体され撤去される。また、この解体撤去工程では、既存コンクリートブロック塀1の上部分3の解体にあたり、既存基礎部分2の天端2aから上方に既存縦筋4が突出した状態で残される。
次に実行される上記新設塀部分構築工程では、図2を参照して、既存基礎部分2の天端2aにはレベルや姿勢調整用のモルタル製のベース部20が設けられ、その上に鋼材製の支持フレーム13が設置される。そして、当該設置された支持フレーム13が既存縦筋4に固定され、この支持フレーム13に支持させる状態で既存基礎部分2の上部に新設塀部分11が構築される。
支持フレーム13は、鉛直方向に長尺なH形鋼からなる縦枠17と水平方向に長尺なH形鋼からなる横枠18とを互いに溶接等で接合した格子状のフレームとして製作される。
このように構築された新設塀10の新設塀部分11は、既存基礎部分2に固定された支持フレーム13で支持された軽量で耐震性に優れた構成となる。
上記新設塀部分構築工程における既存縦筋4に対する支持フレーム13の固定方法について、図3及び図4を参照して説明を加える。
支持フレーム13の最も底側には、ウェブ14Bを底側とした姿勢の溝形鋼からなる下枠14が、縦枠17の下端に対してフランジ同士を溶接等で接合する形態で設けられている。そして、既存基礎部分2の天端2aに支持フレーム13の下枠14が設置されて、当該下枠14のウェブ14Bの略中央部に形成された挿通穴14aに既存縦筋4を貫通され、その既存縦筋4の先端が下枠14の長手方向に沿って略直角に折り曲げられて、先端折り曲げ部分4aが形成される。
次に、溝形鋼で構成された下枠14のウェブ14Bの上面及びその両縁部から上方に延びる両フランジ14Aの内面で囲われた溝部に対してモルタル21が充填される。そして、このように充填されたモルタル21に既存縦筋4の先端折り曲げ部分4aが埋め込まれることで、既存縦筋4をアンカーとして機能させる形態で、支持フレーム13が既存縦筋4に固定される。
尚、既存縦筋4に対する支持フレーム13の下枠14の固定方法については適宜変更することができ、例えば溶接やボルト等により既存縦筋4に対して支持フレーム13を固定しても構わない。
更に、例えば下枠14の長手方向に沿った既存縦筋4の配置ピッチが大きすぎる場合には、図4に示すように、既存縦筋4とは別のアンカー部材7を既存基礎部分2の天端2aに追加して、比較的小さい配置ピッチで配置された既存縦筋4とアンカー部材7との両方によって支持フレーム13の下枠14を固定することもできる。追加したアンカー部材7については、上記既存縦筋4と同様に先端に折り曲げ部分を形成してモルタル21に埋め込んでも構わないが、図4に示すように、アンカー部材7に形成されたねじ部にナット8を上方から螺合させる形態で、当該アンカー部材7に下枠14を固定しても構わない。
上記新設塀部分構築工程における支持フレーム13の固定後における新設塀部分11の構築方法について、図2及び図5を参照して説明を加える。
既存基礎部分2の天端2aに設置して固定した支持フレーム13の両面に、軽量で耐候性に優れた板状壁材25が取り付けられる。板状壁材25の取付方法については公知の各種方法を採用することができるが、例えば、支持フレーム13において板状壁材25の裏面に当接される固定用ブラケット28を配置し、板状壁材25をその固定用ブラケット28に沿わせて配置してパネル固定用の釘24等を用いて固定することができる。固定用ブラケット28は、支持フレーム13の縦枠17間に亘って設けられた溝形鋼で構成されており、支持フレーム13の両面側の夫々において上下方向に所定ピッチで複数配置されている。更に、両面側の固定用ブラケット28の間のスペースには、支持フレーム13の耐震性を向上させるためのブレース(図示省略)を設けることができる。
尚、本実施形態では、図示は省略するが、支持フレーム13が平面的に若干の曲率があるものとして構成されており、その支持フレーム13の両面に対して上記曲率に合わせて分割された複数の板状壁材25が取り付けられている。
更に、本実施形態では、板状壁材25の取付方法については、例えば上下隣り合わせの板状壁材25を上の壁材の端が下の壁材の外側になるように重ねて張る鎧張りなどの各種方法を採用することができる。鎧張りで板状壁在25を取り付ける場合には、上側の板状壁材25の下端部と下側の板状壁材25の上端部とを同じ釘24でまとめて同じ固定用ブラケット28に固定することができる。
板状壁材25としては、一般的な外壁材を利用することができ、例えば、無機軽量骨材入りポルトランドセメントモルタルを芯材にしてその両面にガラス繊維ネットを埋め込んで補強したデラクリートボードと呼ばれるセメント系ボードを利用することができる。このようにして固定した板状壁材25の表面には、意匠性を向上するために砂壁状塗材26が塗布されている。
1 既存コンクリートブロック塀
2 既存基礎部分
2a 既存基礎部分の天端
3 既存コンクリートブロック塀の上部分
4 既存縦筋
4a 先端折り曲げ部分
10 新設塀
11 新設塀部分
13 支持フレーム
14 下枠
21 モルタル
25 板状壁材

Claims (2)

  1. 既存コンクリートブロック塀の改修方法であって、
    前記既存コンクリートブロック塀の下部を構成する既存基礎部分の天端から上方に既存縦筋を突出させた状態で、当該既存基礎部分を残してその上部分を解体し撤去する解体撤去工程と、
    前記既存基礎部分の天端に設置した支持フレームを前記既存縦筋に固定して、当該支持フレームに支持させる状態で前記既存基礎部分の上部に新設塀部分を構築する新設塀部分構築工程と、を順に実行し、
    前記新設塀部分構築工程において、前記既存基礎部分の天端に前記支持フレームの下枠を設置し、当該下枠に前記既存縦筋を貫通させ、当該既存縦筋の先端を折り曲げて前記下枠上に充填されるモルタルに埋め込んで、前記支持フレームを前記既存縦筋に固定する既存コンクリートブロック塀の改修方法。
  2. 前記新設塀部分構築工程において、前記既存基礎部分の天端に設置して固定した前記支持フレームの両面に板状壁材を取り付ける請求項に記載の既存コンクリートブロック塀の改修方法。
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