JP5239121B2 - インジケーター付積層遮光フィルム及び外装袋 - Google Patents

インジケーター付積層遮光フィルム及び外装袋 Download PDF

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本発明は、1次容器内の物質の酸化及び光劣化を防止するために、この1次容器を包装する外装袋と、その外装袋を作成するのに用いられる包装材料とに関する。
比較的大容量の液剤が充填される輸液バックは、近年、ハンドリング(取り扱い)性の良さや、輸液バックの軽量化、ゴミの減容化などの観点から、柔軟なプラスチック1次容器に充填されたものが増えている(例えば特許文献1参照)。輸液バックに充填されるアミノ酸液や糖・電解質液などの薬剤は、酸素によって著しく変質しやすく、更には直接体内に薬剤を注入することからも、1次容器は無添加のプラスチック容器を用いられることが多く、酸素バリア性はほとんど無いに等しい。そのため、輸液バックを大気中に放置しておくと、大気中の酸素が輸液バックを透過し経時的に薬剤を変質させてしまう。そこで、近年は輸液バックを酸素バリア性の高い包装材料で2次包装することが行われている。
更に最近は、使用直前にビタミンの混注忘れ防止のために、図2に示すように、ビタミンの部屋を設けた3室構造(1室:アミノ酸、2室:糖・電解液、3室:ビタミン)も増えてきており、この場合、ビタミンがバック内に充填されている為、酸素バリア性以外に遮光性が必要となる。
従来、酸素バリア性を満たす為に、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)コートを施したプラスチックフィルムや、EVOH(エチレン−ビニルアルコール共重合体)フィルム、PVA(ポリビニルアルコール)フィルム、酸化アルミニウムや酸化珪素などを蒸着したPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、酸化アルミニウムや酸化珪素などを蒸着した延伸ナイロンフィルム、EVOH層や、MXD6ナイロン層を中間層に有するバリアナイロンなどが用いられた積層包装材料が広く用いられている。更に、遮光性を満たす為には、アルミ箔や、アルミ蒸着をしたPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、あるいはアルミ蒸着をした延伸ナイロンフィルムが用いられる(例えば特許文献2参照)。
通常はアミノ酸や、糖、電解液からなる高カロリー輸液が充填されたバックが上記した輸液外装袋に入れられ、更にダンボールに積載梱包され輸送される。輸送工程中の振動により、輸液外装袋にピンホールが生じることがあり、発生したピンホールの検知と内容物を品質の保証をするために、酸素の有無で色の変色が起こる錠剤型、あるいはペーパー型の酸素インジケータが用いられていた。しかし、ビタミンがあらかじめ充填された3室バックタイプの外装袋では遮光性が必要な為、外から色の変色を確認することができず、外装袋を開封して確認しなければならなかった。
このように、従来の遮光性を付与した輸液パックの外装袋は、それ自身には酸素インジケーターが付与されてなかった(例えば特許文献2参照)。
逆に、従来の酸素インジケーター付き包材は、遮光性を必要としない用途のものであった(例えば特許文献3又は4参照)。
特開平10−314272号公報 特開2004−50605号公報 特開2001−192592号公報 特開2003−335380号公報
本発明は斯かる背景技術に鑑みてなされたもので、1次容器内の物質の酸化及び光劣化を防止し、しかも、内部の様子が外部から確認可能な外装袋、又は、その外装袋を容易に作成可能な包装材料を提供できるようにすることを課題とする。
本発明において上記課題を達成するために、まず請求項1の発明では、
少なくとも、酸素バリア層と、遮光層と、熱融着層とを有する積層フィルムであって、
前記遮光層は、アルミの未蒸着部分を有する蒸着アルミフィルムにて、このアルミの未蒸着部分に、グラビア印刷によりインジケーターを設けたものであり、
易酸化性物質及び光劣化物質が充填された1次容器を包装する外装袋を作成するのに用いられ、
外装袋にしたとき、インジケーターを設けたアルミ未蒸着部分が、外装袋表面積の1%以下であり、かつ、この外装袋で包装した1次容器の光劣化物質が充填された箇所と近接しないことを特徴とするインジケーター付積層遮光フィルムとしたものである。
また請求項2の発明では、
JIS K 7126準拠のプラスチックフィルム及びシートの気体透過度試験方法に従って、温度20℃、湿度65%RHにて、測定した酸素透過度が5.0ml/m2/day/MPa以下であり、蒸着アルミを有する部分の全光線透過率が1%以下であることを特徴とする請求項1記載のインジケーター付積層遮光フィルムとしたものである。
また請求項の発明では、
前記アルミ未蒸着部分を、パスタ加工又はシーライト加工を用いて設けたことを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載のインジケーター付積層遮光フィルムとしたものである。
また請求項の発明では、
前記酸素バリア層は、アルミナ又は酸化珪素が蒸着された透明蒸着フィルムであるか、或は、ナイロン樹脂層とエチレン−ビニルアルコール共重合とナイロン樹脂層からなる共押し出しフィルム、ナイロン樹脂層とMXDナイロン層とナイロン樹脂層からなる共押し出しフィルム等のバリアナイロンフィルムであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のインジケーター付積層遮光フィルムとしたものである。
また請求項の発明では、
前記1次容器は、アミノ酸、糖・電解液、ビタミンが分けられて充填されている輸液バックであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のインジケーター付積層遮光フィルムとしたものである。
また請求項の発明では、
請求項1〜の何れか1項に記載のインジケーター付積層遮光フィルムを用いて作成された外装袋としたものである。
請求項1〜の発明は、1次容器内の物質の酸化及び光劣化を防止し、しかも、内部の様子が外部から付属のインジケータにより確認可能な外装袋を容易に作成可能な、インジケーター付積層遮光フィルムを提供できるという効果がある。
請求項の発明は、1次容器内の物質の酸化及び光劣化を防止し、しかも、内部の様子が外部から付属のインジケータにより確認可能な外装袋を提供できるという効果がある。
従って、本発明は、医療・医薬品や食品などの分野において、酸素や光の進入により品質を容易に劣化させるような内容物が充填された1次容器を、この物質の劣化を防止するために包装し、かつ、輸送工程でのピンホールの発生や、包装時のシール不良により酸素が進入していることを、付属する酸素インジケーターの色の変化により外から識別可能な外装袋に利用できる。とりわけ、糖・電解液、アミノ酸、ビタミンが3室に分かれて収納されている500ml〜2000mlと大容量輸液バックの外装袋として有用である。
以下に、本発明を実施するための最良の一形態を具体的に説明する。
本発明のインジケーター付積層遮光フィルムは、図1に示すように、この積層遮光フィルムを用いて外装袋を作成したときに最外層となるものから順に、(A)印刷基材層、(B)アンカーコート層、(C)ポリエチレン層、(D)酸素バリア層、(E)接着剤層、(F)遮光層、(E)接着剤層、(G)熱融着層から構成される。但し、後述するように、(F)遮光層には、遮光性を与えるアルミ薄膜を抜いた部分があり、この部分に酸素等のインジケーターを設けてある(図示せず)。また、酸素バリア性、遮光性を満たすだけなら、(A)印刷基材層、(B)アンカーコート層、(C)ポリエチレン層はなくても構わない。
(A)印刷基材層は、印刷可能なプラスティックフィルムであれば制限はなく、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムや、延伸ナイロンフィルムや、延伸ポリプロピレンフィルムなどがあり、厚みは12μ〜40μ程度が望ましい。耐ピンホール性を考慮しなければ、印刷基材層はなくても構わない。
(B)アンカーコート層は、1液あるいは2液硬化型アンカーコート剤なら制限はなく、固形分は15%以下で厚みは3μ以下が望ましい。
(C)ポリエチレン層は、0.915〜0.930g/cm3からなるポリエチレン樹脂であれば制限はなく、厚みは30μ以下でできれば無添加樹脂が望ましい。
(D)酸素バリア層は、本発明のインジケーター付積層遮光フィルムの酸素透過度を、5.0ml/m2/day/MPa(JIS K7126準拠、温度20℃、湿度65%RH)以下にする酸素バリアフィルムであれば制限はなく、表裏にコロナ処理のような易接着処理があるのが望ましい。酸素透過度が、この数値よりも大きいと保存期間中にアミノ酸の酸素劣化が起き、内溶液の黄変、あるいは沈殿物が見られる場合がある。
酸素バリアフィルムとしては、例えば、アルミナや酸化珪素が蒸着された透明蒸着フィルム、又は、ナイロン樹脂層とエチレン−ビニルアルコール共重合とナイロン樹脂層からなる共押し出しフィルムや、ナイロン樹脂層とMXDナイロン層とナイロン樹脂層からなる共押し出しフィルムのようなバリアナイロンフィルムがある。
(E)接着剤層は、2液硬化型ウレタン系接着剤なら制限はなく、固形分は40%以下で厚みは5μ以下が望ましい。
(F)遮光層は、アルミ蒸着されたプラスティックフィルムであれば制限はなく、アルミ蒸着膜厚は50nm以上が望ましい。これは、1%以下の全光線透過率を満たすためであり、50nm未満のアルミ蒸着膜厚の場合、保存期間中にビタミンの有効量が体内に投入できない可能性がある。ドライラミネートをすることを考慮すると、コロナ処理のような易接着処理が表裏に必要である。
アルミ蒸着フィルムに保護層を設け、非保護層はアリカリ性の溶液で洗い流し部分的にアルミ蒸着層を抜くことのできるパスタ加工や、蒸着する前のフィルムに部分的にコーティングを施し、コーティングされた部分のみ溶液によって洗い流すことでアルミ蒸着を抜くことができるシーライト加工を用いることで、部分的にアルミ蒸着を抜いたアルミ蒸着フィルムを得ることができる。
アルミ蒸着が抜けた部分に、メチレンブルーなどの色素とアスコルビン酸のような還元剤からなる酸素インジケーターや、既に上市されている温度インジケーター、炭酸ガスインジケーター、ガスインジケーターなどをグラビア印刷機で塗ることによって、遮光性を満たしながら外から内部環境を認識可能なインジケーターつき包材を得ることができる。アルミ未蒸着部分が外装表面積の1%よりも大きい場合は、ビタミン部分に近接しない位置に設けても内容物を光劣化する可能性がある。アルミ未蒸着部分に、UVカットインキや、黄色などの色インキを設けることでより光劣化の少ない包材を得ることが可能である。アルミ蒸着を部分的に抜いても、酸素バリア性は異なる酸素バリア層(D)にて設けているので問題はない。
(G)熱融着層は、熱により溶融することで密封可能な熱可塑性ポリオレフィンであれば制限はなく、重量物を包装した際の強度を考慮すると、直線性低密度ポリエチレン(LLDPE)が望ましく厚みは40μ〜150μ程度が好適である。
以下に、本発明の実施例と比較例とを具体的に説明する。
まず、本発明の実施例又は比較例を構成する層として使用した商品の銘柄一覧を、以下に示す。
(A)印刷基材層(30μ):2軸延伸ポリプロピレン、東セロ(株)製、U1。
(B)アンカーコート層(1μ):三井武田ケミカル(株)製、A−3210、A−3075、固形分5%。
(C)ポリエチレン層(15μ):日本ポリエチレン(株)製、LC605Y。
(D)酸素バリア層(25μ):バリアナイロンフィルム、グンゼ(株)製、HP2。
(E)接着剤層(3μ):三井武田ケミカル(株)製、A−525、A−52、固形分30%。
(F−1)遮光層(12μ):アルミ蒸着PET、尾池工業(株)製、MU−V8、アルミ膜厚80nm。
(F−2)遮光層(15μ):アルミ蒸着ONY、尾池工業(株)製、BCU、アルミ膜厚60nm。
(F−3)遮光層(12μ):アルミ蒸着PET、凸版印刷(株)製、特注品、アルミ膜厚40nm。
(G)熱融着層(60μ):メタロセンLLDPE、タマポリ(株)製、SE620L。
[実施例1]
実施例1の積層遮光フィルムの層構成は、
(A)/(B)/(C)/(D)/(E)/(F−1)/(E)/(G)
である。
[実施例2]
実施例2の積層遮光フィルムの層構成は、
(A)/(B)/(C)/(D)/(E)/(F−2)/(E)/(G)
である。
[比較例1]
比較例1の積層遮光フィルムの層構成は、
(A)/(B)/(C)/(D)/(E)/(F−3)/(E)/(G)
である。
[比較例2]
比較例2の積層遮光フィルムの層構成は、
(A)/(E)/(F−1)/(E)/(G)
である。
上記実施例1〜2と比較例1〜2の積層遮光フィルムに対して、下記の実験1〜3で、それぞれ、耐ピンホール性を評価するために屈曲試験を行い、遮光性を評価するために全光線透過率の測定を行い、酸素バリア性を評価するために酸素透過度の測定を行った。
<実験1>
*屈曲試験
検体サイズ:205mm×290mm
屈曲条件:440度ねじり×3.5インチ直進+2.5インチ直進
方法:5℃環境下2000回往復させ、ピンホール数を数えた(検体の個数をNとしたとき、N=2の総数)。
<実験2>
*全光線透過率の測定
測定機:SZ−Σ80(日本電色工業(株)製)
方法:上記測定機にて全光線透過率を測定した。
<実験3>
*酸素透過度の測定
測定機:OXTRAN(MOCON社製)
測定条件:温度20℃、湿度65%RH
方法:JIS K 7126準拠のプラスチックフィルム及びシートの気体透過度試験方
法に従って、上記測定機及び測定条件にて、酸素透過度を測定した。
上記実施例1〜2と比較例1〜2の積層遮光フィルムに対して、上記実験1〜3により得られた結果を、下記の表1に示す。
Figure 0005239121
上記結果から、比較例1は遮光性が実施例1〜2及び比較例2よりも悪く、内容物の光劣化が進行する。このことから、全光線透過率を1%以下にするために、遮光層として用いるアルミ蒸着フィルムは、そのアルミの膜厚を50mm以上にする必要があることが分かる。また、比較例2は遮光性は良好だが、実施例1〜2及び比較例1よりも、耐ピンホール性が劣り、且つ酸素バリア性が悪いことから内容物の酸化劣化が進行する。このことから、実施例1〜2及び比較例1でポリエチレン層に用いた商品は耐ピンホール性に有効であり、また、実施例1〜2及び比較例1で酸素バリア層に用いた商品は酸素バリア性に有効であることが分かる。
[実施例3]
実施例3のインジケーター付積層遮光フィルムの層構成は、
(D)/(E)/印刷層/(F’−1)/(E)/(G)
である。ここで、(F’−1)は、アルミの未蒸着部分を持った(F−1)遮光層であって、このアルミの未蒸着部分に、メチレンブルー、L−アスコルビン酸からなる酸素インジケーターインキを、グラビア印刷にて印刷することにより、酸素インジケーターを付けたものである。但し、アルミの未蒸着部分は、後述の4包パウチ(285mm×340mm)を作成したとき、この4包パウチの表面における未蒸着面積率が約0.3%となるものである。
[比較例3]
比較例3のインジケーター付積層遮光フィルムの層構成は、
(D)/(E)/印刷層/(F”−1)/(E)/(G)
である。ここで、(F”−1)は、アルミの未蒸着部分を持った(F−1)遮光層であって、このアルミの未蒸着部分に、メチレンブルー、L−アスコルビン酸からなる酸素インジケーターインキを、グラビア印刷にて印刷することにより、酸素インジケーターを付けたものである。但し、アルミの未蒸着部分は、後述の4包パウチ(285mm×340mm)を作成したとき、この4包パウチの表面における未蒸着面積率が約1.3%となるものである。
上記実施例3及び比較例3のインジケーター付積層遮光フィルムに対して、外装袋にしたときについて、下記の実験4〜5で、それぞれ、インジケーターの機能を評価するために応答性確認試験を行い、遮光性を評価するために耐光性試験を行った。
<実験4>
*応答性確認試験
方法:実施例3、比較例3のインジケーター付積層遮光フィルムをそれぞれ用いて4包パウチ(285mm×340mm)を試作した。それぞれ2種類の4包パウチ(285mm×340mm)を試作した。第1種の4包パウチは、図2に示す1次輸液容器を包装したときに、図3に示すように、アルミの未蒸着部分に設けたインジケーター部(M)がビタミン室(K)から遠くに位置するものである。他方、第2種の4包パウチは、図2に示す1次輸液容器を包装したときに、アルミの未蒸着部分に設けたインジケーター部(M)がビタミン室(K)の近接に位置するものである。次に、それぞれの4包パウチに、脱酸素剤を収納し、3日以内に還元色を示した場合は○、それ以上日数がかかった場合は×とした。最後に還元色を示したパウチを開封し、酸化色に変わるまでの1日以内であれば○、
1日以上かかった場合は×とした。
<実験5>
*耐光性試験
方法:実施例3、比較例3のインジケーター付積層遮光フィルムを用いて、それぞれ2種類の4包パウチ(285mm×340mm)を試作した。第1種の4包パウチは、図2に示す1次輸液容器を包装したときに、図3に示すように、アルミの未蒸着部分に設けたインジケーター部(M)がビタミン室(K)から遠くに位置するものである。他方、第2種の4包パウチは、図2に示す1次輸液容器を包装したときに、アルミの未蒸着部分に設けたインジケーター部(M)がビタミン室(K)の近接に位置するものである。次に、それぞれの4包パウチで、図2に示す1次輸液容器として、高カロリー輸液 ネオパレン2号(1000ml、製造元:(株)大塚製薬工場)を包装した。最後に、蛍光灯照射試験(積算光量120万ルクス)を行って、アスコルビン酸残存量をUV−VIS吸収スペクトルから推定し、残存量50%以上を○、50%未満を×とした。
上記実施例3及び比較例3のインジケーター付積層遮光フィルムに対して、上記実験4〜5により得られた結果を、下記の表2に示す。
Figure 0005239121
上記結果から、実施例3、比較例3の何れの場合でも、インジケーターは良好に機能することが分かる。また、比較例3のようにアルミの未蒸着部分の表面積を大きくすると、この部分がビタミン室に近いか遠いかにかかわらず、そこからの光の進入が、ビタミンの有効性を落とすことが分かる。更に、アルミの未蒸着部分が1%以下でも、ビタミン室と近接していると、そこからの光の進入が、ビタミンの有効性を落とすことが分かる。
本発明のインジケーター付積層遮光フィルムの断面を、この積層遮光フィルム用いて外装袋にしたときの内容物の位置関係と共に示す図。 輸液1次容器の側面を示す図。 本発明のインジケーター付積層遮光フィルムを用いて作成した外装袋で、内容物として輸液1次容器を包装したものを側面から透視した図。
符号の説明
A…印刷基材層
B…アンカーコート層
C…ポリエチレン層
D…酸素バリア層
E…接着剤層
F…遮光層
G…熱融着層
H…プラスティックポート部
I…イージーオープン部
J…輸液1次容器
K…ビタミン室
L…外包装
M…インジケータ部

Claims (6)

  1. 少なくとも、酸素バリア層と、遮光層と、熱融着層とを有する積層フィルムであって、
    前記遮光層は、アルミの未蒸着部分を有する蒸着アルミフィルムにて、このアルミの未蒸着部分に、グラビア印刷によりインジケーターを設けたものであり、
    易酸化性物質及び光劣化物質が充填された1次容器を包装する外装袋を作成するのに用いられ、
    外装袋にしたとき、インジケーターを設けたアルミ未蒸着部分が、外装袋表面積の1%以下であり、かつ、この外装袋で包装した1次容器の光劣化物質が充填された箇所と近接しないことを特徴とするインジケーター付積層遮光フィルム。
  2. JIS K 7126準拠のプラスチックフィルム及びシートの気体透過度試験方法に従って、温度20℃、湿度65%RHにて、測定した酸素透過度が5.0ml/m/day/MPa以下であり、蒸着アルミを有する部分の全光線透過率が1%以下であることを特徴とする請求項1記載のインジケーター付積層遮光フィルム。
  3. 前記アルミ未蒸着部分を、パスタ加工又はシーライト加工を用いて設けたことを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載のインジケーター付積層遮光フィルム。
  4. 前記酸素バリア層は、アルミナ又は酸化珪素が蒸着された透明蒸着フィルムであるか、或は、ナイロン樹脂層とエチレン−ビニルアルコール共重合とナイロン樹脂層からなる共押し出しフィルム、ナイロン樹脂層とMXDナイロン層とナイロン樹脂層からなる共押し出しフィルム等のバリアナイロンフィルムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインジケーター付積層遮光フィルム。
  5. 前記1次容器は、アミノ酸、糖・電解液、ビタミンが分けられて充填されている輸液バックであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインジケーター付積層遮光フィルム。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載のインジケーター付積層遮光フィルムを用いて作成された外装袋。
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