JP5238439B2 - 防振装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動車や産業機械等に適用され、エンジン等の振動発生部の振動を吸収および減衰する防振装置に関する。
上記した防振装置として、従来、例えば下記特許文献1に示されているように、車体に連結される外筒と、エンジンに連結される内筒と、これら外筒と内筒とを弾性的に連結する第一ゴム弾性体と、内筒に固定されたストッパ金具に固定されたダイナミックダンパと、を備える防振装置が知られている。このダイナミックダンパは、円筒形状の質量体の内側に円筒形状の芯体が配設され、この芯体の外周面と質量体の内周面とを第二ゴム弾性体で連結した構成からなる。このダイナミックダンパは、芯体の内側に挿通されたボルトの端部をストッパ金具に立設された支持ブラケットに締結させることでストッパ金具に固定されている。このようなダイナミックダンパを備える防振装置では、防振装置に振動が入力されると、第二ゴム弾性体によって支持された質量体が振動するため、この質量体の振動と入力振動とが共振する特定の周波数域の振動が低減される。
一方、下記特許文献2に示されているように、外筒の外周面にストッパ部材を接合させた防振装置が提案されている。このストッパ部材は、外筒の前後方向の両側にそれぞれ配設されたサイドストッパであり、その概略構成としては、外筒の側方に配設された金属製のプレートと、プレートと外筒の外周面とを連結する連結ゴムと、プレートの表面に設けられた緩衝ゴムと、を備えている。これら連結ゴムや緩衝ゴムは、加硫工程によってプレートや外筒の外周面に対してそれぞれ接着されている。
特開2004−68950号公報 特開2005−214383号公報
しかしながら、上記した前者の従来の防振装置では、芯体内に挿通させたボルトの端部をストッパ金具に立設された支持ブラケットに締結させることでダイナミックダンパが組み付けられているため、防振装置の部品数が多くなるとともにボルトの締結作業が煩雑であるという問題がある。
また、上記した後者の従来の防振装置では、連結ゴムや緩衝ゴムが、プレートや外筒の外周面に対してそれぞれ加硫接着されているので、ストッパ部材を組み付ける際に連結ゴムや緩衝ゴムの加硫工程を行う必要があり、この加硫工程が煩雑であるという問題がある。
本発明は、上記した従来の問題が考慮されたものであり、部品数を低減させることができるとともに、ダイナミックダンパを容易に組み付けることができる防振装置を提供することを目的としている。
本発明に係る防振装置は、振動発生部および振動受部のいずれか一方に連結される外筒、及び他方に連結される内筒と、前記外筒と前記内筒とを弾性的に連結する第一ゴム弾性体と、質量体を第二ゴム弾性体で支持した構成からなるダイナミックダンパと、を備える防振装置において、前記ダイナミックダンパは、環状に形成され、前記外筒の径方向外側に外装され、前記外筒には、前記ダイナミックダンパの軸方向一方側に配設されているとともに該ダイナミックダンパが外装された前記外筒の外周面よりも径方向外側に突出した突出部が形成され、前記外筒を保持するとともに前記振動発生部および振動受部のいずれか一方に固定されたブラケットが備えられており、該ブラケットには、前記ダイナミックダンパを軸方向他方側から押える押え部が形成されており、前記ダイナミックダンパは、前記突出部と前記押え部との間に挟持され、前記ダイナミックダンパは、前記突出部と前記押え部とによって軸方向に予圧縮されていることを特徴としている。
このような特徴により、環状のダイナミックダンパを外筒の外周に嵌め込むことで、ダイナミックダンパが組み付けられる。
また、突出部によってダイナミックダンパが係止されるため、ダイナミックダンパが外筒から抜けにくくなる。
さらに、外筒をブラケットに取り付けることで、突出部と押え部との間にダイナミックダンパが挟み込まれ、ダイナミックダンパが保持される。
そして、ダイナミックダンパに作用する予圧縮力に応じて第二ゴム弾性体のバネ定数が調節され、その結果、ダイナミックダンパの共振周波数が調整される。
また、本発明に係る防振装置は、前記第二ゴム弾性体が環状に形成され、該第二ゴム弾性体の内側に前記質量体が埋設されていることが好ましい。
これにより、ダイナミックダンパの外径が小さくなるとともに、質量体が第二ゴム弾性体で覆われた状態となる。なお、質量体の一部が露出されていてもよい。
また、本発明に係る防振装置は、前記ブラケットに、前記外筒が圧入嵌合される筒状の保持部が備えられており、該保持部に、前記外筒を軸方向他方側から係止する底壁部が形成されていることが好ましい。
これにより、底壁部に係止されるところまで外筒を保持部の内側に圧入することで、ブラケットの押え部と外筒の突出部との間隔が一定となり、ダイナミックダンパに作用する予圧縮力が一定となる。
また、本発明に係る防振装置は、前記突出部が、前記外筒の周方向に沿って環状に形成されていることが好ましい。
これにより、ダイナミックダンパは突出部によって全周に亘って係止され、ダイナミックダンパのガタツキが防止される。
また、本発明に係る防振装置は、前記質量体が環状に形成されており、該質量体の内径が前記突出部の外径よりも小さいことが好ましい。
これにより、仮に第二ゴム弾性体が破断して質量体から剥離した場合であっても、質量体が突出部に係止されるため、質量体が外筒から抜けにくくなる。
本発明に係る防振装置によれば、ダイナミックダンパを組み付ける際、外筒や内筒等にボルトを締結させたりダイナミックダンパのゴム(第二ゴム弾性体)を外筒に加硫接着させたりする必要がないため、部品数を低減させることができるとともに、ダイナミックダンパを容易に組み付けることができる。
以下、本発明に係る防振装置の実施の形態について、図面に基いて説明する。
図1は本実施の形態における防振装置1の縦断面図であり、図2は後述するダイナミックダンパ5の斜視図であり、図3は後述する質量体50の斜視図である。
なお、図1に示す符号Oは防振装置1の中心軸線を示しており、以下、単に「軸心O」と記す。また、軸心Oに沿った方向が鉛直方向であり、以下、「軸方向」と記す。さらに、軸心Oに垂直な方向を「径方向」とし、軸心O回りの方向を「周方向」とする。
また、図1における下側がバウンド側、つまり防振装置1を設置した際に支持荷重が入力される方向であり、図1における上側がリバウンド側、つまり前記支持荷重の入力方向の反対側であり、以下の説明においてバウンド側を「下」とし、リバウンド側を「上」とする。
さらに、図1に示すX方向が車両の前後方向であり、以下、単に「前後方向」と記し、X方向に直交する水平方向が車両の幅方向であり、以下、単に「幅方向」と記す。
まず、本実施の形態における防振装置1の構成について説明する。
防振装置1は、自動車における振動発生部であるエンジンを、振動受け部である車体へ支持するエンジンマウントである。防振装置1の概略構成としては、図1に示すように、エンジンの振動を吸収する本体ゴム2と、本体ゴム2の外筒6を保持するとともに図示せぬ車体に固定される車体ブラケット3(本発明のブラケットに相当する。)と、本体ゴム2の内筒7に連結されるとともに図示せぬエンジンに固定されるエンジンブラケット4と、本体ゴム2の外筒6に外装された環状のダイナミックダンパ5と、を備えている。
本体ゴム2には、少なくとも、車体ブラケット3を介して車体に連結される外筒6と、エンジンブラケット4を介してエンジンに取り付けられる内筒7と、外筒6と内筒7とを弾性的に連結する図示せぬ第一ゴム弾性体と、が備えられている。
外筒6は、両端がそれぞれ開放された筒状の金属部材であり、軸心Oを中心軸にして軸方向に沿って延設されている。外筒6の上端部には、ダイナミックダンパ5が外装されたダイナミックダンパ5の外周面60よりも径方向外側に突出した突出部61が形成されている。突出部61は、全周に亘って延設された環状のフランジ部であり、ダイナミックダンパ5の上方に配設されている。この突出部61の下面は、軸芯Oの垂直面に沿って平面状に形成されており、ダイナミックダンパ5の上面に当接されている。また、外筒6の下端部には、下方に向かうに従い漸次縮径されたテーパー部62が形成されている。
内筒7は、軸方向に延在する柱状部材であり、平面視において外筒6の内側に配設されている。内筒7の下端面は、軸心Oに対して垂直な平面形状を成しており、この内筒7の下端面には、軸方向に延びる雌ネジ孔70が穿設されている。内筒7の下端面には、この雌ネジ孔70に螺合される後述するボルト8によってエンジンブラケット4が接合されている。
図示せぬ第一ゴム弾性体は、外筒6の内側に配設されたゴム体であり、外筒6と内筒7との間に全周に亘って形成され、外筒6及び内筒7にそれぞれ加硫接着されている。
なお、上記した本体ゴム2に図示せぬ仕切り部材及びダイヤフラム10が組み付けられるとともに、本体ゴム2(外筒6)の内側に形成された図示せぬ液室に液体が封入される。詳しく説明すると、外筒6の上端部がダイヤフラム10で閉塞され、外筒6の内側に、上記した第一ゴム弾性体の上面と外筒6の内周面とダイヤフラム10の下面とで囲まれた液室が形成されている。そして、その液室が、オリフィス通路が形成された図示せぬ仕切り部材によって主液室と副液室とに区画されている。これにより、液体が封入された液封マウント本体が形成される。
車体ブラケット3は、外筒6を車体側に固定させるための金属製の部材であり、外筒6を保持する保持部30と、保持部30を支持する支持部31と、内筒7の下方への変位を規制するバウンド側のストッパ部32と、を備えている。
保持部30は、有底筒状の円筒部であり、軸心Oを中心軸にして軸方向に沿って延設されている。この保持部30の内側には、外筒6の下部が圧入嵌合されている。保持部30の上端部には、径方向外側に向けて突出したフランジ部33(本発明の押え部に相当する。)が全周に亘って形成されている。フランジ部33は、ダイナミックダンパ5を下方から押える押え部であり、フランジ部33の上面はダイナミックダンパ5の下面に当接されている。保持部30の底壁部34は、軸心Oに対して垂直に配設された平板部であり、底壁部34の中央部分には、内筒7の下端部が挿通される開口34aが形成されている。また、底壁部34は、外筒6を下側から係止する係止部であり、底壁部34の上面に外筒6の下端面が当接されている。さらに、底壁部34は、エンジンブラケット4の上面に対向して配設されており、内筒7の上方への変位を規制するリバウンド側のストッパ部として機能する。
ストッパ部32は、エンジンブラケット4を下方から係止する部材であり、保持部30の下方に配設されている。詳しく説明すると、ストッパ部32は、略コ字状に成形された板状部であり、前後方向にブリッジ状に架け渡すように延設されている。すなわち、ストッパ部32は、前後方向の両側にそれぞれ配設された一対の立上り部35と、一対の立上り部35の下端間に架設された底壁部36と、から構成されている。立上り部35の上端部は、保持部30の外周面にそれぞれ接合されており、底壁部36には、後述するボルト8を通すための開口36aが形成されている。
支持部31は、径方向外側に向けて延在した板状部であり、ストッパ部32の前後方向の両側にそれぞれ配設されている。これら支持部31には、車体にボルト止めするためのボルト孔31aがそれぞれ形成されている。また、一方(図1における右側)の支持部31の基端部は、保持部30の外周面に沿って軸方向に延びているとともに保持部30の外周面に接合されている。また、一方の支持部31の幅方向の両側の側端には、フランジ37がそれぞれ立設されている。他方(図1における左側)の支持部31の基端部は、上方に向けて立ち上げられており、その上端がストッパ部32の底壁部36の下面に接合されている。また、他方の支持部31の幅方向の中央部分には、板状のリブ38が立設されており、このリブ38はストッパ部32の立上り部35の外面に接合されている。
エンジンブラケット4は、内筒7をエンジン側に固定させるための金属製の部材であり、幅方向に延びたブロック状の部材である。このエンジンブラケット4は、略コ字状のストッパ部32の内側に差し込まれて保持部30の底壁部34とストッパ部32の底壁部36との間に配設されており、ボルト8によって内筒7に締結されている。また、エンジンブラケット4の下面には、ボルト8の頭部80が収容される窪み部40が形成されている。この窪み部40は、軸心Oを中心軸線とする平面視円形の有底孔である。この窪み部40の底面(図1における上側の面)には、軸心Oを中心軸線とする貫通孔41が形成されている。この貫通孔41は、内筒7の雌ネジ孔70と同一線上に配設されており、貫通孔41の内側には、ボルト8のネジ部81が挿通されている。ボルト8のネジ部81は、前記貫通孔41を貫通して内筒7の雌ネジ孔70に螺合されており、ボルト8の頭部80はワッシャ82を介して窪み部40の底面に係止されている。なお、ボルト8の頭部80の頂面(図1における下端面)は、内筒7の下面に配設された後述する緩衝ゴム9の下面よりも上方に配置されている。
また、エンジンブラケット4の外面には、ストッパ部32や保持部30の底壁部34に当接する緩衝ゴム9が設けられている。この緩衝ゴム9は、エンジンブラケット4に外装される角筒状のゴム体であり、この緩衝ゴム9の内側にエンジンブラケット4が圧入嵌合されている。緩衝ゴム9の上壁部90には、内筒7の下端部が嵌合される平面視円形の開口91が形成されている。緩衝ゴム9の下壁部92には、上記した窪み部40に連通する平面視円形の開口93が形成されている。また、緩衝ゴム9の上壁部90の上面及び下壁部92の下面には、角筒状の緩衝ゴム9の長さ方向(幅方向)に延在する複数の凹溝94が並列にそれぞれ形成されている。緩衝ゴム9の側壁部95は、軸方向中央部分に向うに従い厚さが漸次大きくなった断面視略三角形状の壁部であり、ストッパ部32の立上り部3に対して隙間をあけて対向されている。
ダイナミックダンパ5は、環状の第二ゴム弾性体51の内側に環状の質量体50が埋設された構成からなる環状部材であり、質量体50を振動させることで、その質量体50の振動と外筒6への入力振動とが共振する特定の周波数域の振動を低減させるダンパである。詳しく説明すると、図2、図3に示すように、ダイナミックダンパ5は、環状の第二ゴム弾性体51の内側に環状の質量体50が埋設された構成からなる。
質量体50は、複数枚(図1、図3では3枚)のプレス金具52を軸方向に積層させて接着剤等で接合するとともに、略半円弧板状のプレス金具52を向かい合わせに配置し、対向するプレス金具52の両側の端部52a同士をそれぞれ接合した構成からなる。この質量体50の内径は、上記した外筒6の突出部61の外径よりも小さい。
第二ゴム弾性体51は、質量体50の表面に加硫接着されたゴム体であり、質量体50の上下面及び内外周面にそれぞれ被覆されている。第二ゴム弾性体51の上下面には、径方向に延在する凹溝53が複数形成されている。複数の凹溝53は、周方向に間隔をあけて配設されており、これらの凹溝53の底面に質量体50の上下面が露出されている。また、第二ゴム弾性体51の内周面には、軸方向に延在する縦溝54が複数形成されている。縦溝54は、平面視略台形の溝であり、複数の縦溝54は、周方向に間隔をあけて配設されている。
上記した構成のダイナミックダンパ5は、図1に示すように、外筒6の突出部61と車体ブラケット3の保持部30のフランジ部33との間に挟持されており、これら突出部61とフランジ部33とによって軸方向に予圧縮されている。また、ダイナミックダンパ5(第二ゴム弾性体51)の内周面は、外筒6の外周面60に密接されている。
次に、上記した構成からなる防振装置1の作用について説明する。
上記した防振装置1を製造する際には、まず、外筒6、内筒7及び図示せぬ第一ゴム弾性体を一体化させて本体ゴム2を作成する工程を行う。
具体的に説明すると、まず、図示せぬ第一ゴム弾性体を形成するための図示せぬ本体ゴム金型の中に外筒6及び内筒7をそれぞれ所定位置に配置するとともに、外筒6の内周面及び内筒7の表面(上端面等)にそれぞれ接着下地処理を施した後に接着剤を塗布し、その後、上記した本体ゴム金型の中に未加硫ゴムを射出して第一ゴム弾性体を成形する。続いて、上記した第一ゴム弾性体に硫黄ガス、圧力及び熱をそれぞれ加えて第一ゴム弾性体を加硫する。このとき、第一ゴム弾性体が、外筒6の内周面及び内筒7の表面にそれぞれ接着される。そして、上記した本体ゴム金型の脱型を行うことにより、本体ゴム2が形成される。
次に、上記した本体ゴム2に図示せぬ仕切り部材及びダイヤフラム10を組み付けるとともに、本体ゴム2の内側に形成された図示せぬ液室に液体を封入し、液封マウント本体を形成する工程を行う。例えば、液体が貯留されたプール内に本体ゴム2を沈めて、そのプール内において、外筒6の内側に図示せぬ仕切り部材及びダイヤフラム10を圧入嵌合させた後、外筒6(突出部61)の上端部を加締める。或いは、外筒6の内側に図示せぬ仕切り部材及びダイヤフラム10を圧入嵌合させた後、外筒6(突出部61)の上端部を加締め、その後、真空雰囲気中において、外筒6等に形成された注入口から液室内に液体を注入する。
一方、質量体50の外周に第二ゴム弾性体51を形成してダイナミックダンパ5を作成する工程を行う。
具体的に説明すると、接着剤等を介して複数のプレス金具52を積層させて半円弧状の積層部材を2つ形成するとともに、これらの積層部材を向かい合わせに配置して、それぞれの端部52a同士を溶接等で接合し、円環状の質量体50を作成する。続いて、その質量体50を図示せぬ把持具で把持し、第二ゴム弾性体51を形成するための図示せぬダンパゴム金型の中の所定位置に配置するとともに、質量体50の上下面及び内外周面にそれぞれ接着下地処理を施した後に接着剤を塗布する。その後、上記したダンパゴム金型の中に未加硫ゴムを射出して第二ゴム弾性体51を成形する。続いて、その第二ゴム弾性体51に硫黄ガス、圧力及び熱をそれぞれ加えて第二ゴム弾性体51を加硫する。このとき、第二ゴム弾性体51が質量体50の上下面及び内外周面にそれぞれ接着される。そして、上記したダンパゴム金型を脱型するとともに把持具を取り外すことにより、ダイナミックダンパ5が形成される。なお、上記した把持具によって第二ゴム弾性体51の凹溝53が形成される。
次に、上記したダイナミックダンパ5を本体ゴム2の外筒6に外装させるとともに、車体ブラケット3に本体ゴム2(液封マウント本体)を組み付ける工程を行う。
具体的に説明すると、まず、ダイナミックダンパ5を外筒6の外周に嵌め込む。このとき、ダイナミックダンパ5(第二ゴム弾性体51)の内周面には、縦溝54が形成されているので、ダイナミックダンパ5の内周面と外筒6の外周面60との間に生じる摩擦抵抗が小さくなる。続いて、外筒6の下部を上方から車体ブラケット3の保持部30の内側に圧入する。これにより、外筒6の突出部61と保持部30のフランジ部33とによってダイナミックダンパ5が挟み込まれ、ダイナミックダンパ5が保持される。すなわち、外筒6に対するダイナミックダンパ5の上方への相対移動が突出部61によって規制されるとともに、外筒6に対するダイナミックダンパ5の下方への相対移動がフランジ部33によって規制され、外筒6からのダイナミックダンパ5の抜け出しが防止される。特に、突出部61及びフランジ部33はそれぞれ環状に形成されているので、ダイナミックダンパ5は突出部61によって全周に亘って係止され、ダイナミックダンパ5のガタツキが防止される。また、外筒6の下端が保持部30の底壁部34に当接するところまで、外筒6を保持部30の内側に圧入することで、突出部61とフランジ部33との間隔が一定となり、ダイナミックダンパ5に一定の予圧縮力が作用する。そして、この予圧縮力に応じて第二ゴム弾性体51のバネ数が調節され、その結果、ダイナミックダンパ5の共振周波数が調整される。
次に、エンジンブラケット4を本体ゴム2の内筒7に取り付ける工程を行う。
詳しく説明すると、緩衝ゴム9が装着されたエンジンブラケット4を、幅方向の一方側からストッパ部32の内側に差し込み、エンジンブラケット4の貫通孔41と内筒7の雌ネジ孔70との位置合わせを行う。続いて、ボルト8のネジ部81にワッシャ82が嵌め、そのボルト8をストッパ部32の開口36aからエンジンブラケット4の貫通孔41に挿入し、そのボルト8のネジ部81を内筒7の雌ネジ孔70に締め込む。これにより、ボルト8の頭部80がワッシャ82を介してエンジンブラケット4の窪み部40の底面に定着し、エンジンブラケット4と内筒7とが連結される。
以上により、防振装置1が完成する。
上記した防振装置1によれば、ダイナミックダンパ5を組み付ける際、外筒6や内筒7にボルトを締結させたりダイナミックダンパ5の第二ゴム弾性体51を外筒6に加硫接着させたりする必要がないため、部品数を低減させることができるとともに、ダイナミックダンパ5を容易に組み付けることができる。また、環状のダイナミックダンパ5を外筒6の外周に嵌めているため、ダイナミックダンパ5は外筒6から抜けにくく、ダイナミックダンパ5の脱落を防止することができる。
また、環状の第二ゴム弾性体51の内側に質量体50が埋設されているので、ダイナミックダンパ5の外径が小さくなり、防振装置1を小型化することができる。また、環状の第二ゴム弾性体51の内側に質量体50が埋設され、質量体50が第二ゴム弾性体51で覆われた状態となるので、質量体50の劣化を抑えることができるとともに、質量体50が他の部材に衝突した場合の異音を低減させることができる。
また、外筒6の突出部61によってダイナミックダンパ5が係止され、外筒6に対するダイナミックダンパ5の上方への移動が規制されているので、外筒6からのダイナミックダンパ5の抜け出しが防止され、ダイナミックダンパ5の脱落を防止することができる。
また、保持部30の内側に外筒6を圧入嵌合することで、ダイナミックダンパ5が外筒6の突出部61と車体ブラケット3の保持部30のフランジ部33との間に挟持されるので、ダイナミックダンパ5の組み付けを容易に行うことができるとともに、ダイナミックダンパ5の脱落を確実に防止することができる。
また、上記した突出部61とフランジ部33とによってダイナミックダンパ5が軸方向に予圧縮されており、ダイナミックダンパ5に作用する予圧縮力に応じて第二ゴム弾性体51のバネ数が調節され、その結果、ダイナミックダンパ5の共振周波数が調整されるので、ダイナミックダンパ5の共振周波数を所望の周波数に設定することができ、特定の周波数域の振動を低減させることができる。
また、保持部30の底壁部34に係止されるところまで外筒6を保持部30の内側に圧入することで、突出部61とフランジ部33との間隔が一定となり、ダイナミックダンパ5に作用する予圧縮力が一定となるので、ダイナミックダンパ5の共振周波数を所望の周波数に確実に設定することができる。これにより、防振装置1の性能を安定させることができ、特定の性能を有する防振装置1の量産性を向上させることができる。
また、突出部61が環状に形成されており、ダイナミックダンパ5が突出部61に全周に亘って係止されているので、ダイナミックダンパ5のガタツキが防止され、ダイナミックダンパ5による振動の減衰性能を安定させることができる。
また、質量体50が環状に形成されており、質量体50の内径が突出部61の外径よりも小さいので、仮に第二ゴム弾性体51が破断して質量体50から剥離した場合であっても、質量体50が突出部61に係止されるため、質量体50が外筒6から抜けにくくなる。これにより、質量体50の脱落を防止することができる。
以上、本発明に係る防振装置の実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記した実施の形態では、上記した実施の形態では、外筒6が車体ブラケット3を介して車体に連結されているとともに、内筒7がエンジンブラケット4を介してエンジンに取り付けられているが、本発明は、外筒が第一ブラケット(エンジンブラケット)を介してエンジンに連結され、内筒が第二ブラケット(車体ブラケット)を介して車体に連結されていてもよい。
また、上記した実施の形態では、外筒6の下端から内筒7が突出するような向きで本体ゴム2が配置され、エンジンブラケット4を介して内筒7にエンジンが連結された吊り下げ式の防振装置1について説明しているが、本発明は、外筒6の上端から内筒7が突出するような向きで本体ゴム2が設置され、エンジンブラケットを介して内筒7にエンジンが連結された圧縮式の防振装置であってもよい。
また、上記した実施の形態では、質量体50が、半円弧状の複数のプレス金具52を積層させるとともに、向かい合わせに配設されたプレス金具52の両端部同士を接合させた構成となっているが、本発明は、他の構成からなる質量体を用いることも可能であり、例えば鉄鋳物等からなる質量体を用いてもよい。
また、上記した実施の形態では、質量体50が環状に形成されているが、本発明は、質量体を環状以外の形状に形成することも可能である。例えば、C字形状の質量体を用いてもよく、或いは、周方向に間欠的に配設された複数の質量体が備えられていてもよく、或いは、周方向の一部分にのみ質量体が配設された構成であってもよい。
また、上記した実施の形態では、第二ゴム弾性体51が環状に形成されているが、本発明は、第二ゴム弾性体を環状以外の形状に形成することも可能である。例えば、環状の質量体に複数の第二ゴム弾性体が周方向に間欠的に接合された構成であってもよく、或いは、環状の質量体の一部分にのみ第二ゴム弾性体が接合された構成であってもよい。
また、上記した実施の形態では、突出部61やフランジ部33(押え部)が環状に形成されているが、本発明は、突出部や押え部を環状以外の形状に形成することも可能である。例えば、突出部や押え部が周方向に間欠的に配設された構成であってもよく、或いは、周方向の一部分にのみ突出部や押え部が配設されていてもよい。
また、上記した実施の形態では、車体ブラケット3には、外筒6が圧入嵌合される有底筒状の保持部30が備えられているが、本発明は、他の形状の保持部が車体ブラケットに備えられていてもよく、例えば、両端がそれぞれ開放された筒状の保持部であってもよく、或いは、外筒が保持部に対してボルト止めやアンダーカット嵌合、加締め等で固定されていてもよい。
また、上記した実施の形態では、ダイナミックダンパ5が突出部61とフランジ部33(押え部)とによって挟持され、これら突出部61及びフランジ部33によってダイナミックダンパ5が予圧縮されているが、本発明は、ダイナミックダンパ5が予圧縮されてなく、突出部61とフランジ部33とによって挟持されただけの構成であってもよい。さらに、本発明は、例えば外筒6がダイナミックダンパ5の内側に圧入嵌合された構成にすることで、突出部及び押え部のうちの何れか一方又は両方を省略することも可能である。
また、上記した実施の形態では、質量体50の内径が突出部61の外径よりも小さくなっているが、本発明は、質量体の内径を突出部の外径よりも大きくすることもできる。
また、上記した実施の形態では、質量体50が第二ゴム弾性体51の内側に埋設されているが、本発明は、質量体が第二ゴム弾性体の内側に埋設されていない構成にすることも可能である。例えば、環状の第二ゴム弾性体の外周面に質量体を接合させた構成であってもよい。
また、上記した実施の形態では、ダイナミックダンパ5を下方から押える押え部(フランジ部33)が保持部30に設けられているが、本発明は、押え部が保持部30に設けられた構成に限定されるものではなく、例えば、車体ブラケット3の支持部31やストッパ部32に押え部が設けられていてもよい。
また、上記した実施の形態では、車両のエンジンマウントとして用いられる防振装置1について説明しているが、本発明に係る防振装置は、エンジンマウント以外に防振装置に適用することも可能である。例えば、建設機械に搭載された発電機のマウントにも適用することも可能であり、或いは、工場等に設置される機械のマウントにも適用することも可能である。
また、上記した実施の形態では、本体ゴム2(外筒6)にダイヤフラム10及び図示せぬ仕切り部材がそれぞれ組み付けられ、外筒6の内側に形成された液室に液体が封入された防振装置1について説明しているが、本発明に係る防振装置は、液体が封入された液封マウントに限定されるものではなく、外筒と内筒と第一ゴム弾性体とによって構成され、液体が封入されていない防振装置であってもよい。
その他、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
本発明の実施の形態を説明するための防振装置の断面図である。 本発明の実施の形態を説明するためのダイナミックダンパの斜視図である。 本発明の実施の形態を説明するための質量体の斜視図である。
符号の説明
1 防振装置
3 車体ブラケット(第一ブラケット)
4 エンジンブラケット(第二ブラケット)
5 ダイナミックダンパ
6 外筒
7 内筒
30 保持部
33 フランジ部(押え部)
34 底壁部
50 質量体
51 第二ゴム弾性体
61 突出部

Claims (5)

  1. 振動発生部および振動受部のいずれか一方に連結される外筒、及び他方に連結される内筒と、
    前記外筒と前記内筒とを弾性的に連結する第一ゴム弾性体と、
    質量体を第二ゴム弾性体で支持した構成からなるダイナミックダンパと、
    を備える防振装置において、
    前記ダイナミックダンパは、環状に形成され、前記外筒の径方向外側に外装され
    前記外筒には、前記ダイナミックダンパの軸方向一方側に配設されているとともに該ダイナミックダンパが外装された前記外筒の外周面よりも径方向外側に突出した突出部が形成され、
    前記外筒を保持するとともに前記振動発生部および振動受部のいずれか一方に固定されたブラケットが備えられており、
    該ブラケットには、前記ダイナミックダンパを軸方向他方側から押える押え部が形成されており、
    前記ダイナミックダンパは、前記突出部と前記押え部との間に挟持され、
    前記ダイナミックダンパは、前記突出部と前記押え部とによって軸方向に予圧縮されていることを特徴とする防振装置。
  2. 請求項1に記載の防振装置において、
    前記第二ゴム弾性体が環状に形成され、該第二ゴム弾性体の内側に前記質量体が埋設されていることを特徴とする防振装置。
  3. 請求項1または2に記載の防振装置において、
    前記ブラケットには、前記外筒が圧入嵌合される筒状の保持部が備えられており、
    該保持部には、前記外筒を軸方向他方側から係止する底壁部が形成されていることを特徴とする防振装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の防振装置において、
    前記突出部は、前記外筒の周方向に沿って環状に形成されていることを特徴とする防振装置。
  5. 請求項4に記載の防振装置において、
    前記質量体が環状に形成されており、該質量体の内径が前記突出部の外径よりも小さいことを特徴とする防振装置。
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