JP5237988B2 - 積層鉄心及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、帯状に連続した複数のセグメント鉄心片を螺旋状に巻回して積層した積層鉄心及びその製造方法に関する。
従来、積層鉄心の製造に使用する鉄心材料(例えば、条材)の歩留向上方法として、鉄心材料から鉄心片を打抜く際、環状とせずに帯状に連なる複数のセグメント鉄心片を打抜き形成し、これを巻回しながら積層して積層鉄心を製造するいわゆる巻き形鉄心が知られている。
具体的には、所定数のスロットを有する円弧状のセグメント鉄心片同士を、連結部を介して相互に結合した状態で、鉄心材料から金型で打抜く。そして、外周側に形成された連結部を折り曲げ、隣り合うセグメント鉄心片の側端部を合わせながら、連続した複数のセグメント鉄心片を螺旋状に巻回して積層する。なお、積層鉄心の積層方向では、連結部が異なる位置にずれ、セグメント鉄心片と連結部が隣り合って配置されている(例えば、特許文献1、特許文献2、及び特許文献3参照)。
特開平1−264548号公報 特開平8−196061号公報 特表2004−505595号公報
しかしながら、複数のセグメント鉄心片を環状に配置するため連結部を折り曲げる際に、連結部の肉厚方向に膨出部が発生し、この膨出部が積層したセグメント鉄心片間に隙間を生じさせ、製造した積層鉄心の厚みにばらつきを生じさせていた。この隙間は、例えば、積層鉄心を使用したモータの組み立てにおいて、隙間を無くすための余分な加圧処理を必要としたり、またモータの効率低下又は振動を招く原因となり、モータの品質に悪影響を及ぼす。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので高効率で高品質の製品を製造可能な積層鉄心及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う第1の発明に係る積層鉄心は、連結部で相互に結合された隣り合うセグメント鉄心片を有し、前記連結部を折り曲げて隣り合う前記セグメント鉄心片の側端部を合わせながら、連続した複数の前記セグメント鉄心片を螺旋状に巻回して積層した積層鉄心において、
巻回された隣り合う前記セグメント鉄心片の側端部は該側端部に発生するバリの接触を防止する隙間を有して近接配置され、上下隣り合う前記セグメント鉄心片の前記連結部の位置は、周方向にずれている。
第1の発明に係る積層鉄心において、前記連結部の折り曲げ前の半径方向の幅の一部又は全部が同一であることが好ましい。
前記目的に沿う第2の発明に係る積層鉄心の製造方法は、複数のセグメント鉄心片同士を、連結部で相互に結合された状態に形成する打抜き工程と、前記連結部を折り曲げて隣り合う前記セグメント鉄心片の側端部を合わせながら、連続した複数の前記セグメント鉄心片を螺旋状に巻回して積層する環状形成工程とを有する積層鉄心の製造方法において、
巻回する隣り合う前記セグメント鉄心片の側端部を該側端部に発生するバリの接触を防止する隙間を有して近接配置し、上下隣り合う前記セグメント鉄心片の前記連結部の位置は、周方向にずらしている。
請求項1、2記載の積層鉄心、及び請求項3、4記載の積層鉄心の製造方法は、隣り合うセグメント鉄心片の側端部を近接配置し、側端部同士の接触が防止されるので、各セグメント鉄心片の周方向のピッチのばらつきを防止でき、例えば、積層方向のセグメント鉄心片のかしめ位置のずれを防止できる。また、このように近接配置することにより、例えば、セグメント鉄心片を打抜く金型の刃物が摩耗し、側端部にバリが生じた場合でも、その接触を防止でき、各セグメント鉄心片の周方向のピッチのずれを防止できる。
本発明の一実施の形態に係る積層鉄心の平面図である。 同積層鉄心のセグメント鉄心片の積層前の状態を示す部分平面図である。 同積層鉄心の第1の変形例に係る連結部の折り曲げ前後の状態を示す説明図である。 同積層鉄心の第2の変形例に係る連結部の折り曲げ前後の状態を示す説明図である。 同積層鉄心の第3の変形例に係る連結部の折り曲げ前後の状態を示す説明図である。 同積層鉄心の第4の変形例に係る連結部の折り曲げ前後の状態を示す説明図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1、図2に示すように、本発明の一実施の形態に係る積層鉄心10は、外周部11に形成された連結部12で相互に結合された隣り合うセグメント鉄心片13を有し、連結部12を折り曲げて隣り合うセグメント鉄心片13の側端部14を合わせながら、連続した複数のセグメント鉄心片13を螺旋状に巻回して積層した固定子積層鉄心(ステータともいう)であり、連結部12の折り曲げ前の半径方向の幅Wを幅狭に形成したものである。以下、詳しく説明する。
積層鉄心10は、厚みが、例えば、0.5mm以下(本実施の形態では0.35mm)程度の電磁鋼板(図示しない)から、連結部12で結合された複数のセグメント鉄心片13を金型で打抜き、図1、図2に示すように、打ち抜かれた連続したセグメント鉄心片13を巻回し順次かしめ積層して構成されるものである。ここで、複数のセグメント鉄心片の積層方法としては、かしめ、溶接、及び接着のいずれか1を適用することも、また、いずれか2以上を併用することもできる。
この各セグメント鉄心片13は、半径方向内側に複数のスロット15が設けられて磁極片部16が形成され、半径方向外側にはヨーク片部17が形成されている。
隣り合うセグメント鉄心片13の間には、セグメント鉄心片13を外周部11で結合する連結部12が設けられている。
この連結部12の半径方向外側には、連結部12の折り曲げ時に半径方向外側に形成される半径方向膨出部18を、積層鉄心10の外側円内に収める凹部切欠き19が設けられている。このため、図2に示すように、連結部12の折り曲げ前は、連結部12の外周が半径方向内側に凹んでいる。
また、連結部12の半径方向内側(側端部14の半径方向外側領域)には、連結部12の折り曲げ前の半径方向の幅が同一になるように、内側切欠き20が設けられている。なお、この内側切欠き20によって連結部12の折り曲げ位置が形成される。
この内側切欠き20は、連結部12の折り曲げ後は逆三角形状となって、隣り合うセグメント鉄心片13の側端部14の半径方向外側領域間に隙間を形成するので、この半径方向外側領域同士を干渉させることなく、隣り合うセグメント鉄心片13の側端部14の半径方向内側領域を合わせることができる。
以上のように構成することで、連結部12を折り曲げる際に、連結部12に設けられた内側切欠き20が、連結部12にヒンジ効果を与えることができる。
この凹部切欠き19と内側切欠き20によって形成される連結部12は、折り曲げ前の形状が円弧状であり、その曲率中心Pがセグメント鉄心片13の半径方向外側にある。この連結部12の曲率半径Rは、連結部12を折り曲げた際に、図1に示すように、連結部12が長手方向に渡って直線状になるように設定しており、例えば、1mm以上5mm以下(本実施の形態では、2mm以上3mm以下)程度に設定している。なお、折り曲げ後の連結部12は、折り曲げ前よりも、その半径方向外側に膨出するが、連結部12が直線状になるため、更には前記した凹部切欠き19があるため、積層鉄心10の外側円内に収めることができる。
ここで、連結部は、凹部切欠き19によって形成される外側周縁(折り曲げ前は外側円弧)と、内側切欠き20によって形成される内側周縁(折り曲げ前は内側円弧)との中心に位置する中心線Cの長さ(連結部の長手方向に渡って形成される中心長さ)を、連結部の折り曲げ前後で同一長さになるように設定することが好ましい。なお、折り曲げ前の連結部の中心線Cの長さが、折り曲げ後の連結部の中心線Cの長さより短くなる場合、折り曲げ後の連結部の中心線Cの長さの許容値を、セグメント鉄心片を構成する材料(ここでは電磁鋼板)の伸び率の0%、又は0を超え50%以下(好ましくは、20%以上50%以下)とする。
また、図3に示すように、連結部30の折り曲げ前の形状を円弧状とし、その曲率中心をセグメント鉄心片31の半径方向外側に配置して、隣り合うセグメント鉄心片31の側端部32の半径方向外側に、押圧部33を設けることもできる。
この押圧部33は、平面視して鋭角状(面取りも含む)または円弧状(R状)になっており、セグメント鉄心片31の側端部32の対向面の一部を形成する接触側面34と、内側切欠き35側の一部を形成する側面36とで挟まれた領域で構成されている。この側面36は、連結部30の折り曲げ前、連結部30の内側切欠き35側の内側面37に対し、同一間隔sをあけた状態で形成されている。また、連結部30の折り曲げ前の間隔(連結部30と押圧部33との間隔)sは、例えば、連結部30の半径方向の幅の1倍以上2倍以下程度で幅狭となっている。
そして、連結部30を折り曲げる際に、隣り合うセグメント鉄心片31の側端部32同士が合わさり、即ち対向する押圧部33の接触側面34が合わさって、押圧部33の先端角が連結部30の内側面37の1箇所に当接し、更に連結部30を半径方向外側へ押し出す。このとき、押し出された連結部30は、凹部切欠き19により、積層鉄心の外側円内に収められている。
なお、押圧部の形状は、押圧部によって押し出される連結部が、凹部切欠き19内に配置されれば、この形状に限定されるものではない。例えば、図4に示すように、図3に示した押圧部33の角部分を大きく面取りして形成される押圧部38を使用することで、押圧部38を連結部30の内側面37の異なる2箇所に当接させ、連結部30を半径方向外側へ押し出すことができる。これにより、連結部を1箇所から押し出した場合と比較して、連結部の半径方向外側への突出量を小さくでき、例えば、連結部の長さを更に長くしても、連結部を凹部切欠き内に収めることができる。また、連結部を2箇所で押圧することで、1箇所で押圧した場合よりも、連結部の周方向への伸びを大きくでき、連結部の厚み方向の膨出を抑制できる。更に、押圧部の形状は、折り曲げ前に連結部側へ突出した形状でもよい。
これにより、連結部30を折り曲げる際の連結部30に生じる圧縮応力を低減でき、連結部30の厚み方向の膨出を押さえることができる。
また、図5に示すように、連結部40の折り曲げ前の形状を円弧状とし、その曲率中心をセグメント鉄心片41の半径方向内側に配置することもできる。この場合は、連結部40の折り曲げ時に形成される半径方向膨出部42を、連結部40の半径方向外側に設ける凹部切欠き43によって積層鉄心の外側円内に収めるように、折り曲げ前の連結部40の形状を決定する。また、折り曲げ前の形状を直線状とすることも可能であり、このときも、半径方向膨出部を、積層鉄心の外側円内に収めるようにする。
更に、図6に示すように、連結部50の折り曲げ前の形状を波状にしてもよい。
この連結部50は、その周方向中央部に、セグメント鉄心片51の半径方向内側に突出する円弧状の山部52を有し、この山部52の両側に、山部52と隣り合うセグメント鉄心片51とを接続する半径方向外側に突出する円弧状の谷部53が設けられている。
これにより、連結部50の折り曲げ後は、山部52が直線状態になり、半径方向の膨出を抑制、更には防止できる。
なお、連結部50を、1個の山部と2個の谷部とで構成した場合について説明したが、山部と谷部の個数はこれに限定されるものではなく、例えば、3個の山部と2個の谷部とで構成してもよい。このときも、連結部の周方向中央部に、山部を配置することが好ましい。
前記した連結部12(他の連結部30、40、50についても同様)の半径方向の幅Wは、図2に示すように、折り曲げの前の連結部12の長手方向に渡って全部(図2の網かけ部)が同一となっている。ここで、連結部の一部、例えば、連結部の長手方向両側を除いた部分のみを同一幅にしてもよい。
そして、連結部12は、折り曲げ前の幅Wがセグメント鉄心片13の厚み(即ち、電磁鋼板の厚み)の0.5倍以上5倍以下に設定されており、幅狭に形成されている。
ここで、連結部の幅がセグメント鉄心片の厚みの0.5倍未満の場合、連結部の幅が細くなり過ぎ、例えば、連結部が切れてセグメント鉄心片がばらばらになる恐れがある。一方、連結部の幅がセグメント鉄心片の厚みの5倍を超える場合、連結部の幅が広くなり過ぎるため、連結部の半径方向内側領域に局部的な圧縮応力が生じて、連結部の厚み方向の膨出が発生し易くなると共に、半径方向外側領域に局部的な引張応力が生じて、連結部に破断が発生し易くなる。
従って、連結部12の折り曲げ前の幅Wを、セグメント鉄心片13の厚みの0.5倍以上5倍以下に設定したが、下限値を0.6倍、更には0.7倍とすることが好ましく、上限値を4倍、更には3.5倍とすることが好ましい。
この設定範囲に基づき、連結部12の折り曲げ前の幅Wの寸法を、0.25mm以上1mm以下(好ましくは、0.25mm以上0.7mm以下、更には0.25mm以上0.5mm以下)に設定することが好ましい。
なお、本実施の形態では、セグメント鉄心片13の厚みを0.35mmとし、連結部12の折り曲げ前の幅Wの寸法を0.3mmに設定しており、連結部12の幅Wがセグメント鉄心片13の厚みの0.86倍となっているため、前記した範囲内に収まっている。
また、連結部12の折り曲げ前(図2の網かけ部)の掛け渡し最大長さ(即ち、連結部12の両端間の最大直線長さ)Lを、2mm以上4mm以下(本実施の形態では3mm)に設定することが好ましい。
ここで、連結部の最大長さが2mm未満の場合、連結部の長さが短くなり過ぎるため、連結部の半径方向内側領域に局部的な圧縮応力が生じて、連結部の厚み方向の膨出が発生し易くなると共に、半径方向外側領域に局部的な引張応力が生じて、連結部に破断が発生し易くなる。一方、連結部の最大長さが4mmを超える場合、連結部の幅に対して連結部の長さが長くなり過ぎ、例えば、連結部が切れ易くなり、セグメント鉄心片がばらばらになる恐れがあるほか、連結部の伸びにより隣り合うセグメント鉄心片間の隙間が大きくなり、位置決め精度が悪くなる。
従って、連結部12の折り曲げ前の最大長さLを、2mm以上4mm以下に設定したが、下限値を2.5mm、上限値を3.5mmとすることが好ましい。
なお、連結部12の厚み方向の膨出量を、従来よりも低減するために、更に、連結部に対してパンチを押し付けるコイニング加工を行い、連結部を元の厚みの70%以上95%以下、好ましくは80%以上95%以下(押圧量を、例えば30μm以上40μm以下程度)とすることもできる。
以上に示した連結部の折り曲げ前の幅Wと最大長さLは、積層鉄心の直径が、例えば、100mm以上2000mm(本実施の形態では300mm)程度のものに適用できるが、これに限定されるものではない。
上記した連結部12は、折り曲げ時に、連結部12の外周部が円周方向に引っ張られ、その厚みが薄くなると共に半径方向外側に半径方向膨出部18が形成され易くなるが、これは凹部切欠き19内に配置されるため問題ない。一方、連結部12の内周部は円周方向に押し縮められ、その厚み方向に膨出しようとするが、連結部12を幅狭にしている効果、更にはその形状と最大長さLを規定することにより抑制される。
なお、本実施の形態においては、セグメント鉄心片13の厚みを0.35mm、連結部12の折り曲げ前の幅Wの寸法を0.3mm、最大長さLを3mmにそれぞれ設定したところ、厚み方向の膨出量を、目標値である0.005mm以下(ここでは0.003mm)にできた。
また、隣り合うセグメント鉄心片13の側端部14の半径方向内側領域には、凹部21とこれに嵌合する凸部22によって構成される係合部23が設けられている。この凹部21と凸部22を含む隣り合うセグメント鉄心片13の側端部14は、連結部12の折り曲げ後、例えば、20μm以上30μm以下の隙間を開けて近接配置されているが、当接させてもよい。
これにより、隣り合うセグメント鉄心片13同士の相互の位置決めをより精度良く実施でき、その環状精度を向上できる。
図1に示すように、複数のセグメント鉄心片13を巻回して積層するに際しては、隣り合うセグメント鉄心片13の間に設けられた連結部12を、積層方向で異なる位置にずらし、各磁極片部16の位置を合わせている。なお、本実施の形態では、セグメント鉄心片13の積層の際に、スロット1個分だけ積層方向でずらしているが、2個以上ずつずらしてもよい。
ここで、平面視した積層鉄心の一周当たりの全スロット数をm個とし、セグメント鉄心片1個当たりのスロット数(磁極片部の数と同じ)をn個とした場合、スロット1個分だけ積層方向でずらすために必要な1周のセグメント鉄心片数をk個とすると、以下の関係が成り立つ。
(m+1)/n=k
ここで、m、n、kは、それぞれ正の整数であり、積層鉄心の製造条件に応じて種々変更できる。
なお、本実施の形態では、図1に示すように、平面視した積層鉄心の一周当たりの全スロット数が20個(m=20)、セグメント鉄心片1個当たりの磁極片部の数が3個(スロット数3個に相当:n=3)であるため、上式より1周に必要なセグメント鉄心片数は7個(k=7)であるが、7個目のセグメント鉄心片の磁極片部1個分だけ積層時に次の層となり、積層方向の連結部の位置は、磁極片部1個分(スロット1個分に相当)ずれることになる。
また、積層方向で周方向にずれるスロット数を2個以上にする場合は、前記した式中の「1」を、ずれる個数、即ち2以上に変えることで、1周に必要なセグメント鉄心片数が求まる。
これにより、複数のセグメント鉄心片13を巻回して積層するに際しては、連結部12の位置が積層方向でずれるため、各セグメント鉄心片13の結合強度を更に強固なものにできる。
続いて、本発明の一実施の形態に係る積層鉄心の製造方法について説明する。
まず、電磁鋼板(図示しない)を搬送しながら、1又は複数の金型(図示しない)を使用して、図2に示すように、複数のセグメント鉄心片13同士を、連結部12で相互に結合された状態に形成する打抜き工程を行う。
このセグメント鉄心片13の打抜きに際しては、通常行うスロット15の打抜き形成の後に、凹部切欠き19の形成と内側切欠き20の形成をそれぞれ行い、前記した幅狭の連結部12を形成する。なお、金型形状によって、凹部切欠き19の形成と内側切欠き20の形成を、同時に行うことも、順次個別に行うことも、また順序を入れ換えて行うことも可能であり、更にスロット15の打抜き形成と共に行うことも可能である。
また、この打抜き工程では、更に連結部をコイニング加工し、連結部をセグメント鉄心片より薄肉にすることも可能である。
次に、連結部12を折り曲げ、隣り合うセグメント鉄心片13の凹部21に凸部22を嵌合させると共に、セグメント鉄心片13の側端部14を合わせながら、連続した複数のセグメント鉄心片13を螺旋状に巻回して積層する環状形成工程を行い、積層鉄心10を製造する。
以上、本発明を、一実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明の積層鉄心及びその製造方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
また、前記実施の形態においては、積層鉄心が固定子積層鉄心の場合について説明したが、回転子積層鉄心(ローターともいう)でも勿論よい。この場合、回転子積層鉄心は、複数のセグメント鉄心片で構成され、しかも隣り合うセグメント鉄心片は、外周部に形成された連結部で相互に結合される。ここで、例えば、複数のセグメント鉄心片の搬送時に、連結部が切れ易くなる場合は、隣り合うセグメント鉄心片を更に結合するため、その内周部にリブを設けてもよい。このリブは、積層鉄心の製造の際には、切り落とすとよい。
10:積層鉄心、11:外周部、12:連結部、13:セグメント鉄心片、14:側端部、15:スロット、16:磁極片部、17:ヨーク片部、18:半径方向膨出部、19:凹部切欠き、20:内側切欠き、21:凹部、22:凸部、23:係合部、30:連結部、31:セグメント鉄心片、32:側端部、33:押圧部、34:接触側面、35:内側切欠き、36:側面、37:内側面、38:押圧部、40:連結部、41:セグメント鉄心片、42:半径方向膨出部、43:凹部切欠き、50:連結部、51:セグメント鉄心片、52:山部、53:谷部

Claims (4)

  1. 連結部で相互に結合された隣り合うセグメント鉄心片を有し、前記連結部を折り曲げて隣り合う前記セグメント鉄心片の側端部を合わせながら、連続した複数の前記セグメント鉄心片を螺旋状に巻回して積層した積層鉄心において、
    巻回された隣り合う前記セグメント鉄心片の側端部は該側端部に発生するバリの接触を防止する隙間を有して近接配置され、上下隣り合う前記セグメント鉄心片の前記連結部の位置は、周方向にずれていることを特徴とする積層鉄心。
  2. 請求項1記載の積層鉄心において、前記セグメント鉄心片の隣り合う側端部には係合する凹部と凸部が形成されていることを特徴とする積層鉄心。
  3. 複数のセグメント鉄心片同士を、連結部で相互に結合された状態に形成する打抜き工程と、前記連結部を折り曲げて隣り合う前記セグメント鉄心片の側端部を合わせながら、連続した複数の前記セグメント鉄心片を螺旋状に巻回して積層する環状形成工程とを有する積層鉄心の製造方法において、
    巻回する隣り合う前記セグメント鉄心片の側端部を該側端部に発生するバリの接触を防止する隙間を有して近接配置し、上下隣り合う前記セグメント鉄心片の前記連結部の位置は、周方向にずらしていることを特徴とする積層鉄心の製造方法。
  4. 請求項3記載の積層鉄心の製造方法において、前記セグメント鉄心片の隣り合う側端部には係合する凹部と凸部が形成されていることを特徴とする積層鉄心の製造方法。
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