JP5234654B2 - 生体分子の大型結晶育成のための方法および装置 - Google Patents

生体分子の大型結晶育成のための方法および装置 Download PDF

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Description

本発明は、タンパク質、核酸などの生体分子の結晶を、効率的に成長させるための方法およびそのために使用する装置に関する。より具体的には、生体分子の結晶を含んだ溶液に対して、さらなる結晶育成のために必要となる生体分子を含有する溶液を逐次供給することにより、結晶を大型化させる方法および装置に関する。
ある疾病に関連するタンパク質が特定された場合、その立体構造から引き出される情報を利用することにより、合理的な薬剤設計を行うことが可能となる。これを立体構造情報に基づく薬剤設計(Structure Based Drug Design: SBDD)という。現在、合理的なSBDDを進める上で、結晶構造解析法は必須の手法となっている。特に、中性子結晶構造解析法はX線結晶構造解析法において難しいとされている水素原子の検出が比較的容易であり、生体分子の構造・機能に関与する水素原子を含めた立体構造決定は、分子動力学的シミュレーションの精度向上や、より精密な分子設計などに大きく貢献すると期待されている。
しかし、生体分子の中性子結晶構造解析では、一般に体積1 mm3以上の結晶が必要となる。また、結晶構造解析の分解能などの精度を向上するためには、より大きな結晶を測定に利用することが望まれる。更に、目的とする生体分子によっては、試料の調製が難しく、十分な試料量を得ることが困難な場合も多い。従って、必要最低限の試料で効率的に結晶成長を行う必要がある。
従来から、生体分子の結晶を作製するために、蒸気拡散法が採用されてきた。この方法では、生体分子と沈澱剤とを両方とも含む溶液(以下、結晶化溶液と呼ぶ)の液滴と、沈殿剤を含むが生体分子を含まない溶液(以下、リザーバ溶液と呼ぶ)とを同一の密閉した容器の中に置き、結晶化溶液を蒸発させながら生体分子を結晶化する。
しかしながら、従来技術である蒸気拡散法による生体分子の結晶化・結晶育成では、結晶化溶液中の生体分子を結晶成長のために消費することにより、生体分子の濃度が低下し、結晶成長が停止してしまうという問題が伴う。そのため、結晶成長を継続させるために、別に調製された過飽和濃度の生体分子を含んだ溶液へ、種となる結晶を移す方法(マクロシーディング法)(非特許文献1)も考えられ、そして利用されている。しかしながら、結晶を移し変える操作は、1)結晶に直接触れることで結晶を破損してしまう、2)溶媒環境の急激な変化によって結晶性が悪化する、3)複数の結晶核の発生によって生体分子を消費してしまう、といったリスクを伴う。また、体積1 mm3以上のような大きな結晶を得るためには、繰り返しマクロシーディング法を行うことが必要な場合もあり、上記のリスクが増大する。そのため、当該技術分野においては、結晶の破損・結晶性の悪化をもたらす人為的な影響を排除し、且つ、効率的に結晶成長を継続させる手法の開発が必要とされていた。
坂部知平監修・相原茂夫編、タンパク質の結晶化、京都大学学術出版会
本発明は、タンパク質、核酸などの生体分子の結晶を、効率的に育成させるための装置およびその方法を提供することを課題とする。
本発明は、(a)結晶化溶液中で生体分子の結晶化を行い;(b)結晶化溶液中の生体分子の結晶の成長が遅くなるかまたは停止した後に、添加溶液を結晶化溶液中に供給して、結晶化溶液中の生体分子濃度を上昇させかつ沈殿剤濃度を低下させ;そして(c)結晶化溶液中での生体分子の結晶化をさらに進行させて、結晶成長を継続させる;ことを特徴とする、生体分子を蒸気拡散法によって結晶育成させる方法を提供する。
本発明は、結晶成長に必要な生体分子を結晶化溶液へ逐次添加する上述した方法を採用することにより、効率的に体積1 mm3以上の大型結晶育成を可能にする。また、結晶成長の様相(成長速度、結晶外形の変化など)に合わせて生体分子試料の供給量を調節することで、急激な生体分子の濃度上昇・条件変化を防止し、結晶性の悪化や微結晶の発生を抑制することができる。また、結晶への直接な接触を避けることで、人為的な結晶の破損を回避することができる。
図1は、従来からの生体分子の結晶化法である蒸気拡散法による結晶化方法の模式図である。 図2Aは、より具体的な結晶化・結晶育成の機構を示す結晶化相図の例を示し、図2Bは、本発明の原理を示す結晶化相図を示す。 図3は、本発明の生体分子の結晶育成装置の態様(A)および好ましい一実施態様(B)を示す模式図である。 図4Aは、結晶化溶液量に対する添加溶液量の比(添加溶液量/結晶化溶液量比)を0.5(P=0.5)とした場合の1回当たりの添加溶液の液量及び結晶化溶液の体積変化を示す。図4Bは、P=0.2とした場合の1回当たりの添加溶液の液量及び結晶化溶液の体積変化を示す。 図5は、P=3とした場合の結晶化相図である。 図6は、図5の添加条件下における結晶育成の様子を示す。 図7は、P=0.7とした場合の結晶化相図である。 図8は、図7の添加条件下における結晶育成の様子を示す。
本発明の方法
本発明の一態様において、生体分子を蒸気拡散法によって結晶育成させる方法を提供する。本発明の生体分子を結晶育成させる方法は、(a)結晶化溶液中で生体分子の結晶化を行い;(b)結晶化溶液中の生体分子の結晶の成長が遅くなるかまたは停止した後に、添加溶液を結晶化溶液中に供給して、結晶化溶液中の生体分子濃度を上昇させかつ沈殿剤濃度を低下させ;そして(c)結晶化溶液中での生体分子の結晶化をさらに進行させて、結晶育成を継続させる;ことを特徴とする。
本発明の方法は、生体分子を蒸気拡散法によって結晶成長させるための既存の方法を改良することによって達成することができるものであり、蒸気拡散法による生体分子の結晶成長のために従来から利用されている装置を改良して使用することができる。
蒸気拡散法では、生体分子と沈澱剤とを両方とも含む溶液(以下、結晶化溶液と呼ぶ)の液滴と、沈殿剤を含むが生体分子を含まない溶液(以下、リザーバ溶液と呼ぶ)とを同一の密閉した容器の中に両溶液が混じり合わないように置き、結晶化溶液を蒸発させながら結晶化する。図1は公知の生体分子の結晶化法である蒸気拡散法による結晶化方法の模式図である。図1に示すように、蒸気拡散法における生体分子溶液の置き方には3種類あり、それぞれハンギングドロップ法(a)、シッティングドロップ法(b)、サンドイッチドロップ法(c)と呼ばれる。本発明の方法は、これらの生体分子溶液の置き方のいずれでも利用することができる。
以下、本発明の方法を、より具体的な結晶化・結晶育成の機構を結晶化相図の例(図2Aおよび図2B)を用いて説明する。以下の説明においては、この結晶化に際してシッティングドロップ法の構成(図1b)を使用する場合を例として説明するが、これ以外の上記拡散法(すなわちハンギングドロップ法(図1a)およびサンドイッチドロップ法(図1c))もまた使用することができる。
本発明においては、まず、通常の蒸気拡散法により、外部から液体または物質を追加しない条件で結晶化の工程を行う(工程(a))。この工程(a)の結晶化相図を図2Aに示す。図2Aにおいて、縦軸は結晶化溶液中の生体分子濃度を、横軸は結晶化溶液中の沈殿剤濃度をそれぞれ示す。蒸気拡散法による最初の結晶化の工程(工程(a))は従来の結晶化の工程と同様の工程である。図2A中のA、B、Cに示す結晶化溶液中の生体分子濃度および沈殿剤濃度の条件を経由して、A→B→Cの順番に結晶化が進行する。蒸気拡散法では、結晶化溶液からの蒸気拡散によって結晶化溶液中の生体分子濃度・沈殿剤濃度が上昇し、溶液条件が結晶析出境界線に到達すると結晶核形成が生じる(図2AのA → Bの過程)。その後、結晶化溶液中の沈殿剤濃度とリザーバ溶液中の沈殿剤濃度が平衡に達するまで結晶化溶液の濃縮が進行するが、その濃縮に伴って結晶育成も進行するため、結晶育成の進行と共に結晶化溶液中の生体分子濃度は減少することとなる(図2AのB → Cの過程)。そして、結晶化溶液中の生体分子濃度が結晶析出境界線と溶解度曲線との間に位置する条件に到達すると結晶成長が遅くなり、そしてさらに結晶成長が進行して結晶化溶液中の生体分子濃度が溶解度曲線上(図2Aの条件C)に到達すると結晶育成が止まり、これ以上の結晶育成は望めない。
結晶化溶液中の生体分子濃度が溶解度曲線上に達してしまうために生じるこのような結晶育成の停止に対して、従来技術においては、前述したように、別に調製された過飽和濃度の生体分子を結晶化溶液に対して追加するマクロシーディング法によって結晶育成を継続させることが知られていた。しかしながら、マクロシーディング法によりその後の結晶育成も可能であるが、結晶への直接的な接触及び結晶化溶液の急激な条件変化が結晶の破損・結晶性の悪化をもたらす場合が多いという問題点を内包していた。
本発明においては、マクロシーディング法に内包される課題を解決することを目的として、図2Aに示した結晶化の工程(工程(a))における結晶化溶液中の生体分子の結晶の成長が遅くなるかまたは停止した後に、引き続いて、結晶化溶液中の生体分子濃度を上昇させかつ沈殿剤濃度を低下させるような条件の添加溶液を結晶化溶液に対して添加することにより、結晶育成を進行させる手法を新たに考案した(工程(b)および工程(c))。この方法の原理については、図2Bに示す。例えば、本発明においては、結晶成長が進行して結晶化溶液中の生体分子濃度が溶解度曲線上に到達した後(図2Aの条件C)、図2Bにおける条件Cの結晶化溶液に対して、少量の生体分子溶液を添加する(工程(b))ことにより、更なる結晶育成を促す(工程(c))ことができる。なお、本明細書中の以下において、条件Cの結晶化溶液に対して加える溶液のことを「添加溶液」と呼ぶ。但し、添加溶液中の生体分子濃度および沈殿剤濃度が結晶析出曲線よりも上側に位置する条件に該当すると添加溶液中での結晶育成が生じてしまうことから、結晶析出曲線よりも下側に位置する条件に該当する生体分子濃度および沈殿剤濃度の組合せであることが必要である。
添加溶液は、条件Cの結晶化溶液に添加することにより、結晶化溶液中の生体分子濃度を上昇させることを特徴の一つとする。この特徴を実現するためには、添加溶液中の生体分子濃度が、条件Cの結晶化溶液の生体分子濃度よりも高濃度であることが必要である。このような濃度条件の変化をもたらすため、工程(a)を開始する際の結晶化溶液と同じかまたはそれ以上の生体分子濃度の生体分子を含有する添加溶液(例えば、(a)の工程を開始する際の結晶化溶液中の生体分子濃度よりも高い生体分子濃度である添加溶液)を、一例として使用することができる。
一方、添加溶液は、条件Cの結晶化溶液に添加することにより、結晶化溶液中の沈殿剤濃度を低下させることも特徴の一つとする。この特徴を実現するためには、添加溶液中の沈殿剤濃度が、条件Cの結晶化溶液の沈殿剤濃度よりも低濃度であることが必要である。このような濃度条件の変化をもたらすため、工程(a)を開始する際の結晶化溶液と同じかまたはそれ以下の沈殿剤濃度の沈殿剤を含有する添加溶液(例えば、沈殿剤が含まれない添加溶液中)を、一例として使用することができる。
これらの条件が整った場合に、条件Cにおいて添加溶液を添加することにより、結晶化溶液中の生体分子濃度を上昇させかつ沈殿剤濃度を低下させることができる(図2BのC → Dの過程、工程(b))。そしてその結果として、結晶化溶液は結晶化溶液中の沈殿剤濃度がリザーバ溶液中の沈殿剤濃度と一致するまで蒸気拡散によって再び濃縮され、結晶育成が再開される(図2BのD → Cの過程、工程(c))。
本発明においては、結晶化溶液に対する添加溶液の添加後(工程(b))、再び結晶成長が遅くなるかまたは停止した後(工程(c))、結晶化溶液に対して添加溶液をさらに加えることにより、更なる結晶育成を促すことができる。すなわち、上述した工程(b)および工程(c)を複数回繰り返すことにより、すなわち、結晶化溶液へ添加溶液を逐次供給してC → D → Cのサイクルを繰り返すことにより、結晶育成をさらに継続させることができ、結晶の大型化を可能にする。
また、本発明では、図2Bの条件Cへ添加する添加溶液中の生体分子濃度・沈殿剤濃度と共に、液量もまた調節することで、結晶化溶液中の生体分子濃度が結晶析出境界線を上回ることを防ぐ(図2BのC → Dの過程、工程(b))。これにより、結晶化溶液中での追加的な結晶核形成・微結晶の発生を抑制し、生体分子の余剰な消費を防ぐことができ、育成させたい結晶への効率的な生体分子の供給が可能になる。
また、結晶化溶液の急激な条件変化は結晶性の悪化をもたらすことがあるので、溶解度曲線近傍の条件での結晶育成が望ましい。そのような条件を実現するため、条件Cにおける結晶化溶液量に対して、相対的に少ない量の添加溶液を添加することが好ましい。具体的には、条件Cにおける結晶化溶液量に対する添加溶液量の比(添加溶液量/結晶化溶液量比、以下この比をPと示す)が1以下であることが好ましく、より好ましくは0.7以下であり、さらに好ましくは0.5以下であることが好ましい。
しかし、図2BのC → D → Cのサイクル(工程(b)および工程(c))における生体分子濃度変化量が小さいほど、1回の添加溶液の添加あたりに生じる結晶成長はわずかであるため、より大きな結晶を得るためには添加回数の増大が必要となる。本発明では、添加溶液の逐次供給を自動化することにより、効率的な結晶育成を実現することができる。そのような添加溶液の逐次供給を行う場合には、結晶に対して直接接触する操作を必要とすることなく結晶が含まれる結晶化溶液の生体分子濃度および沈殿剤濃度を変更することができるため、結晶を移動する体の物理的な破損を回避することが出来る。
以下に、図2Bに示した条件に基づいて、本発明の理論の詳細を説明する。
本発明において、添加溶液として条件Aの結晶化溶液の条件と同様の溶液を用いた場合、添加溶液の液量と結晶化溶液の体積・タンパク質濃度・沈殿剤濃度の変化は下記の(式1)〜(式5)で表される。
Figure 0005234654
Figure 0005234654
式中、Vadd(N)は添加回数N回目の条件Cに加える添加溶液の液量である;
Pは結晶化溶液量に対する添加溶液量の比(添加溶液量/結晶化溶液量比)を示し、任意の割合であり、一定値とする;
VC(N)は添加回数N回目の条件Cにおける結晶化溶液の体積である;そして
VD(N)は添加回数N回目の条件Dにおける結晶化溶液の体積である。
条件Dにおける沈殿剤濃度をCcD、生体分子濃度をCpDとすると、CcDおよびCpDは、下記の(式3)、(式4)で表すことができる。
Figure 0005234654
Figure 0005234654
CcAとCpAは、それぞれ、添加溶液(ここでは、条件Aと同じ組成とする)の沈殿剤濃度と生体分子濃度であり、定数である。CcCとCpCは、それぞれ、条件Cの沈殿剤濃度と生体分子濃度であり、これらは溶解度曲線上に位置し、定数となる。また、(式1)を用いて(式3)及び(式4)のVC(N)の項を消去でき、かつ、Pは定数なのでCcD、CpDも定数となる。
図2Bの条件D → Cの移動(工程(c))は、CcCとCcDの濃度差によって生じる結晶化溶液の蒸気拡散によるので、添加回数N+1回目の条件Cにおける結晶化溶液の体積VC(N+1)は、下記の(式5)で表される。
Figure 0005234654
(式1)、(式2)、(式5)はいずれもVC(N)(すなわち、添加回数N回目の条件Cにおける結晶化溶液の体積)のみが変数となる。従って、VC(N)の変化を追うことで、条件C、条件Dの結晶化溶液量や添加溶液の添加量などを把握することが出来る。本発明では、実験に使用できる試料量や結晶成長速度などを参考に、予め(式1)〜(式5)に基づいて添加溶液の添加量や結晶化溶液の体積変化を計算し、最適なP値や添加回数を見積もることができる。
本発明の装置
本発明においてはまた、上述した方法に従って生体分子を結晶育成させるため、生体分子を蒸気拡散法によって結晶化部において生体分子を結晶育成させる装置もまた提供する。この装置には、(i)結晶化溶液を含む結晶化部とリザーバ溶液を含むウェル容器とを密閉状態で収容する容器;(ii)前記生体分子を含む添加溶液を前記結晶化部へ補充するための供給機構;が備えられる。
上述した特徴を有する結晶育成装置の実施態様を、図3Aおよび図3Bに示す。以下、図3Aを参照して本発明の態様について、そしておよび図3Bを参照して本発明の好ましい実施態様について説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
図3Aは、本発明の生体分子の結晶育成装置の態様を示す模式図である。図3Aに示す本実施形態の結晶育成装置は、まず、(i)育成させるべき生体分子の結晶を含有する結晶化溶液と、沈殿剤溶液を含むが生体分子を含まないリザーバ溶液とを密閉状態で収容する容器1を含む。この容器1は、
育成させるべき生体分子結晶を含む結晶化溶液を保持するための支持台4上の結晶化部2;
蒸気拡散によって結晶化溶液の濃縮を促すためのリザーバ溶液を収容するウェル容器3;および
ウェル容器3を密閉するカバー5;
をその構成要素として具備する。
この容器1において、結晶化溶液を含む結晶化部2は、ウェル容器3中に含まれるリザーバ溶液の液面から突出する支持台4上に設けられていることを特徴とする。
ウェル容器3およびカバー5を具備する容器1は、外部から結晶化部2における生体分子の結晶化の状況を確認できるように、アクリル樹脂やガラスなどの透明な材料によって構成される。そして、容器1は、透明なカバー5によって密閉されており、容器1を開封することなく(すなわち、容器1内部の条件を変えることなく)結晶育成を観察することが可能である。
図3Aに示す本実施態様の結晶育成装置はまた、(ii)生体分子を含む添加溶液を前記結晶化部2へ補充するための供給機構10を具備する。供給機構10は、添加溶液を貯留する添加溶液容器13と、添加溶液容器13から容器1内の結晶化部2まで添加溶液を供給する送出手段11およびキャピラリー12とを具備し、キャピラリ-12は容器1の壁を気密状態に貫通するように設けられている。
前記容器1の壁を貫通して前記結晶化部2へ延びる供給機構10は、結晶化部への直接的な送液を目的として、キャピラリー12を含むことを特徴としていてもよい。供給機構10としてキャピラリー12を含むものを使用する場合、このキャピラリー12は、例えば、微量な送液操作が可能な形状のキャピラリーを使用することができ、その直径は、例えば0.050 mmΦ〜0.075 mmΦの内径を有するものなどを使用することができる。このような内径のキャピラリー12を使用しているので、添加溶液の送出によるキャピラリー12内での溶液の移動距離を大きくすることができる。この特徴により、キャピラリー12内への結晶化溶液の逆流やキャピラリー12内での結晶析出を防止することが可能になる。
図3Aに示す態様の結晶育成装置の供給機構10は、結晶化部2に対して所定量の前記添加溶液を逐次的に送出するために、前記キャピラリー12に設けられた送出手段11を含むことができる。この送出手段11は、容器1とは別個に用意された添加溶液を収容する添加溶液容器13から、キャピラリー12を介して、支持台4上の結晶化部2中の結晶化溶液中に、添加溶液を送出することを目的としている。
図3Bは、本発明の生体分子の結晶育成装置の好ましい一実施態様を示す模式図である。送出手段11としては、添加溶液を結晶化部2へ送出することができる手段であればどのようなものであってもよく、例えば、添加溶液の送出量を制御するポンプ14を含むことができる。例えばこのようなポンプ14としては、シリンジポンプを使用することができるが(図3B)、同様の機能を行うことができる限りこれには限定されない。また、このポンプ14は、手動で制御してもよく、またはポンプ14により送出される添加溶液量を制御するためのコンピュータ15を接続して使用することもできる(図3B)。制御用のコンピュータ15を接続することにより、ポンプ14からの添加溶液の送出速度・送出液量などをコンピュータ15で制御することが可能になる。
さらに具体的な一態様において、このポンプ14に対しては、バルブ16を組み合わせて使用することにより、添加溶液容器13からポンプ14内への添加溶液の吸引もまた行うことができる(図3B)。ここでポンプ14と組み合せて使用するバルブ16は、ポンプ14内への添加溶液の吸引と、ポンプ14内へ吸引された添加溶液の容器1の結晶化部2への送液とを切り替えることができるものであればどのようなものであってもよく、そのようなバルブ16は当該技術分野において商業的に利用可能なものいずれでも利用することができる。
本発明の装置の送出手段11の一例においては、バルブ16とポンプ14との間に、添加溶液容器13から吸引した添加溶液を、容器1の結晶化部2へと送液する前に一次的に貯留することを目的とした、蓄積容器17をさらに含んでいてもよい(図3B)。この様な蓄積容器17は、キャピラリー12を介して送液する添加溶液の量と比較して大量の添加溶液を貯留することができる構造物であればどのようなものであってもよく、例えばキャピラリーの長さを長くして構成した蓄積ループの様な構造であってもよい。蓄積容器17に添加溶液を貯留することにより、容器1の結晶化部2へ添加溶液を連続的に送液することができる時間をより長くすることができる。このような蓄積ループなどの蓄積容器17には、数百μL〜数mLの添加溶液を蓄積することができる。
本発明の装置の操作方法
図3Aまたは図3Bの装置構成に基づいて結晶を育成する手順を以下に示す:
(1) まず、通常の蒸気拡散法やその他の結晶化法を用いて種結晶を作製し、出来るだけ少数(可能であれば1個)の種結晶が入った結晶化溶液を調製する。結晶化溶液の条件(生体分子濃度および沈殿剤濃度)を急激に変化させると種結晶が多数作製される傾向があることから、結晶析出境界線をゆっくりと通過するように条件をゆっくりと変化させるとよい。結晶化溶液及びリザーバ溶液は、図3Aまたは図3Bの支持台4、ウェル容器3、カバー5の構成により、シッティングドロップ蒸気拡散法(もしくはサンドイッチドロップ蒸気拡散法)の様式で密閉する(工程(a));
(2) 顕微鏡観察をしながら結晶の育成を継続的に行い、顕微鏡観察により結晶体積の時間変化や結晶形状の時間変化が無いことを確認できた場合に、結晶化溶液は図2Aおよび図2Bの結晶化相図における条件Cにおいて平衡に達していると判断し(工程(a)の終了)、以下の(3)、(4)の手順により、工程(b)および工程(c)のセットアップを開始する;
(3) ポンプ14での吸引により、添加溶液を蓄積容器17に取り込む。一旦、蓄積容器17内に添加溶液を取り込めば、バルブ16の切り替えにより蓄積容器17を密閉することが出来るので、添加溶液容器13を取り外すことが可能である(図3B);
(4) バルブ16の切り替えにより、送液を結晶化溶液を容器1内の結晶化部2へ供給する方向へ設定し、添加溶液の供給を開始する。蓄積容器17内の添加溶液を、キャピラリー12を通じて、一定の速度で継続的に、容器1の結晶化部2の結晶化溶液へと供給することができる(図3B)。
添加溶液の液量の計算例
以下に図2Bの条件に基づいた結晶化溶液の条件変化・体積および添加溶液の液量の計算例を示す。図2Bでは下記の条件を想定している:
(条件A) 沈殿剤濃度CcA=1.5 wt%、生体分子濃度CpA=40 mg/mL;
(条件C) 沈殿剤濃度CcC=3.0 wt%、生体分子濃度CpC=10 mg/mL。
ここでは、添加溶液の生体分子濃度および沈殿剤濃度の条件を、条件Aと同様にするため、添加溶液の条件も
沈殿剤濃度CcA=1.5 wt%、生体分子濃度CpA=40 mg/mL
として一定の濃度の溶液とした。
例えば、ここで1回あたりの添加溶液の体積を結晶化溶液の体積の50%、即ち、添加溶液量/結晶化溶液量比(P)=0.5と設定すると、前述(式3)、(式4)より、条件Dは
沈殿剤濃度CcD=2.5 wt%、生体分子濃度CpD=20 mg/mL
となる。
VC(1)=1.00μLから開始した場合、添加回数N=1のときは、
Vadd(1)=0.50μL、VD(1)=1.50μL
となり、添加回数N=2のときは、上記のVC(1)、Vadd(1)、VD(1)を初期値として、(式1)、(式2)、(式5)により再計算し、
VC(2)=1.25μL、Vadd(2)=0.63μL、VD(2)=1.88μL
となる。N=3以降においても、同様の手順で計算を施すと、1回当たりの添加溶液の液量及び結晶化溶液の体積変化は図4Aのようになる。図4Aに示すように、1回当たりの添加溶液の液量と結晶化溶液の体積は指数関数的に増加する。これらの予備的な計算により、最終的な結晶化溶液の体積や添加回数を見積もることが出来る。
図4Aよりも緩やかに結晶を育成させたい場合には、添加溶液の液量を減らす(即ちP<0.5に設定する)。例えば、P=0.2とした場合、1回当たりの添加溶液の液量及び結晶化溶液の体積変化は図4Bのようになり、図4Aの場合と比較して添加回数が多くなる。これにより、結晶化溶液の液量が緩やかに増加する。これらの予想計算に基づいて、ポンプ14をコンピュータ15で制御し、算出した添加溶液の液量を送出させる。
また、結晶成長の様相(成長速度、結晶外形の変化など)に合わせて、P値を再設定し、結晶成長の途中から添加溶液の液量を変更することも可能である。
これらの添加溶液の液量の計算において、工程(b)における条件C → Dの変化が十分に小さければ(すなわち、P値を十分に小さく設定すれば)、結晶化溶液の条件が結晶析出境界線を上回る懸念が無くなるため、結晶化相図を描かずとも、結晶育成が可能になることが予想される。また、仮に条件Cのタンパク質濃度が溶解度曲線以下であったとしても、条件C → Dの変化が十分に小さければ、速やかに蒸気拡散が進行し、条件Dへ到達すると考えられる。
実施例1:ニワトリ卵白リゾチームの結晶育成例(1)
本実施例においては、本発明の方法に基づいてニワトリ卵白リゾチームの結晶を育成させる例を示す。ここでは、沈殿剤として塩化ナトリウムを用いた。
本実施例において使用したニワトリ卵白リゾチームは、生化学工業株式会社より入手した。また、結晶化を行う装置は、図3に示した構成の結晶育成装置を自作して使用した。
本実施例は、図5に示される結晶化相図上に示される条件に従って行った。具体的には、本実施例においては、P=3(即ち、添加する添加溶液の体積が結晶化溶液の体積の3倍である場合)として、1回の添加で大量の添加溶液を加えている。そして、条件Aにおける結晶化溶液は、30 mg/mLの生体分子および3.0 wt%の沈殿剤を含有した。その後、工程(a)に従って結晶形成を進行させたところ、条件Cまで到達して結晶進行が停止した。この条件Cにおける結晶化溶液は、2.5 mg/mLの生体分子および4.0 wt%の沈殿剤を含有することが示された。そして、工程(b)において条件Cの結晶化溶液に対して添加する添加溶液は、条件Aにおける結晶化溶液と同一の条件の溶液、すなわち、30 mg/mLの生体分子および3.0 wt%の沈殿剤を含有する溶液、を使用した。これらの条件は、以下の様に記載することができる:
VC(1)=5.0μL、CcA=3.0 wt%、CpA=30 mg/mL、CcC=4.0 wt%、CpC=2.5 mg/mL、P=3。
このような条件に従って工程(a)〜工程(c)から構成される結晶育成を行った結果を図6に示す。図6は、本条件下における結晶育成の様子を示しており、添加開始前(すなわち工程(a)終了時の条件C)における生体分子の結晶の体積は1.0 mm3であったが、1回目の添加(工程(b))の後の工程(c)を終了した時には2.2 mm3、2回目の添加(工程(b))の後の工程(c)を終了した時には4.1 mm3にまで育成された。
P=3という条件を採用する本実施例の方法では、急速な結晶育成を促せるが、添加溶液を加えた直後は一時的に結晶析出境界線近傍までタンパク質濃度が上昇すると考えられる(条件C → D、工程(b))。このような結晶化溶液の急激な条件変化は、結晶性の悪化をもたらす可能性がある。実際に、例えば、図6の場合では、結晶中に亀裂が入った状態で結晶が成長した。
実施例2:ニワトリ卵白リゾチームの結晶育成例(2)
本実施例においては、本発明の方法に基づいてニワトリ卵白リゾチームの結晶を育成させる別の例を示す。ここでも、沈殿剤として塩化ナトリウムを用いた。
本実施例は、図7に示される結晶化相図上に示される条件に従って行った。具体的には、本実施例においては、P=0.7(即ち、添加する添加溶液の体積が結晶化溶液の体積の0.7倍である場合)として、1回の添加で相対的に少量の添加溶液を加えている。そして、条件Aにおける結晶化溶液は、37.5 mg/mLの生体分子および1.5 wt%の沈殿剤を含有した。その後、工程(a)に従って結晶形成を進行させたところ、条件Cまで到達して結晶進行が停止した。この条件Cにおける結晶化溶液は、7.5 mg/mLの生体分子および3.0 wt%の沈殿剤を含有することが示された。そして、工程(b)において条件Cの結晶化溶液に対して添加する添加溶液は、条件Aにおける結晶化溶液と同一の条件の溶液、すなわち、37.5 mg/mLの生体分子および1.5 wt%の沈殿剤を含有する溶液、を使用した。これらの条件は、以下の様に記載することができる:
VC(1)=5.0μL、CcA=1.5 wt%、CpA=37.5 mg/mL、CcC=3.0 wt%、CpC=7.5 mg/mL、P=0.7。
本実施例の結晶育成の条件においては、P値が小さいため、条件C → D → Cのサイクル(すなわち、工程(b)および工程(c))は溶解度曲線近傍で推移することとなる。
図7の添加条件下において工程(a)〜工程(c)から構成される結晶育成を行った結果を図8に示す。この条件下では、一時的に結晶表面に粗雑な部分が現れたとしても(図8の添加2回目・3回目)、修復されつつ結晶が育成されることが明らかになった。添加開始前(すなわち工程(a)終了時の条件C)における生体分子の結晶の体積は0.5 mm3であったが、4回の添加(工程(b))の後の工程(c)を終了した時には0.9 mm3にまで育成された。
P=0.7という条件を採用する本実施例の方法では、結晶化溶液の条件が溶解度曲線近傍ですることとなるため、よりゆっくりとした結晶育成を行うことができる。結晶核形成・微結晶の発生を抑制し、生体分子の余剰な消費を防ぐには、溶解度曲線近傍における結晶育成が望ましいため、図5に記載される条件での生体分子の結晶育成と比較して、図7に記載される条件での生体分子の結晶育成を行うことが理想的であることがわかった。
尚、図5及び図7において、条件A →C(工程(a))及び条件D → C(工程(c))の過程は、蒸気拡散による結晶化溶液の濃縮と結晶育成によるタンパク質濃度の減少が同時に進行するため、タンパク質濃度は実測しなければ決定することができない。従ってこれらの図では、条件A → C(工程(a))及び条件D → C(工程(c))の過程を点線で模式的に示している。
本発明は、結晶成長に必要な生体分子を結晶化溶液へ逐次添加する上述した方法を採用することにより、効率的に体積1 mm3以上の大型結晶育成を可能にする。また、結晶成長の様相(成長速度、結晶外形の変化など)に合わせて生体分子試料の供給量を調節することで、急激な生体分子の濃度上昇・条件変化を防止し、結晶性の悪化や微結晶の発生を抑制する。また、結晶への直接な接触を避けることで、人為的な結晶の破損を回避する。
1:容器
2:結晶化部
3:ウェル容器
4:支持台
5:カバー
10:供給機構
11:送出手段
12:キャピラリー
13:添加溶液容器
14:ポンプ
15:コンピュータ
16:バルブ
17:蓄積容器

Claims (6)

  1. 生体分子を蒸気拡散法によって結晶育成させる方法であって、
    (a)結晶化溶液中で生体分子の結晶化を行い;
    (b)結晶化溶液中の生体分子の結晶の成長が遅くなるかまたは停止した後に、添加溶液を結晶化溶液中に供給して、結晶化溶液中の生体分子濃度を上昇させかつ沈殿剤濃度を低下させ;そして
    (c)結晶化溶液中での生体分子の結晶化をさらに進行させて、結晶育成を継続させる;
    ことを(a)〜(c)の順に行うことを特徴とする、結晶育成させる方法。
  2. 工程(a)の後、工程(b)および工程(c)を複数回繰り返す、請求項1に記載の方法。
  3. 添加溶液が、工程(a)を開始する際の結晶化溶液と同じかまたはそれ以上の生体分子濃度の生体分子を含有する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 添加溶液が、工程(a)を開始する際の結晶化溶液と同じかまたはそれ以下の沈殿剤濃度の沈殿剤を含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 生体分子がタンパク質または核酸である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 結晶化溶液量に対する添加溶液量の比(添加溶液量/結晶化溶液量比)が1以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
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