JP2009096663A - 結晶生成方法および結晶成長制御方法 - Google Patents

結晶生成方法および結晶成長制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡便な方法であって、また穏やかな条件で、溶液中に結晶核を発生させ、結晶を生成する方法を提供する。
【解決手段】結晶化対象の溶質が溶解している溶液(クリシン過飽和溶液21)に対し、連続波レーザー光24を集光させて照射し、溶質の結晶を生成させる。連続波レーザー光24の波長は355〜1200nmであり、かつ強度は1MW/cm〜1GW/cmである。また、溶液(クリシン過飽和溶液21)は過飽和溶液であり、溶質はタンパク質または有機物である。
【選択図】図2

Description

本発明は、結晶の生成方法、および結晶の成長制御方法に関する。
ポストゲノム研究の進展により、タンパク質の一次配列が解明され、現在では各タンパク質あるいはタンパク質複合体の立体構造解析が必要となってきている。特に、立体構造に基づいた創薬の場合には、X線結晶解析法による高分解能での立体構造解析が急務となってきている。一方、超高速電気デバイスなどの次世代型デバイスの材料として優れた光学特性を持つ有機結晶が有望視されており、サイズが大きく高品質な有機結晶製造技術のニーズはますます高くなってきている。結晶構造解析には対象物の結晶化が必要であるが、分子量が大きいタンパク質の結晶化は一般に困難である。また、高品質の有機結晶製造にも課題が多く、生産性が低かった。
一般に、溶液から結晶を析出させるためには、溶媒蒸発や温度変化などにより、溶液を過飽和状態にする必要がある。特にタンパク質等のように分子量が大きい物質では、過飽和度が極めて高い状態とする必要がある。また、有機物結晶生成においても、過飽和度が極めて高い溶液を結晶化の際に用いる。こうした過飽和度が極めて高い溶液では、一度結晶化が起こると、結晶化が急激に進行し、そのため低品質で結晶解析には適さない結晶となるおそれがある。
通常、タンパク質の結晶化条件の探索は、過飽和溶液を多数の異なる溶媒のもとに静置し、実際の結晶化を試行錯誤により行うが、そもそも結晶ができないことが多く、またたとえ結晶が析出したとしても構造解析が可能な高品質の結晶とはならないケースが多い。また、有機物の結晶化の場合にもデバイスとして利用可能な高品質で大きな結晶が成長しないケースが多いのが現状である。
こうした課題を解決する手段として特許文献1においては、溶液にピコ秒パルスレーザー光またはフェムト秒パルスレーザー光を照射することにより爆発現象を生じさせ、タンパク質や有機物の結晶核を生成させる方法が記載されている。
国際公開番号WO2004/018744号
特許文献1に記載されているパルスレーザー光を利用して結晶核を生成させる方法は、パルスレーザー光を発生させる装置自体が汎用性に欠け、簡便ではなかった。また、この方法により結晶が生成されるメカニズムは未だ不明であるが、高出力の光子の衝突等により結晶化対象分子が変性し、結晶ができにくい、あるいは結晶解析には適さない品質が低い結晶になる等の可能性があった。さらにパルスレーザー光は、尖頭値が高く、多光子吸収など非線形現象が起こりやすい。そのため、衝撃波及びキャビテーションバブルの形成、あるいは多光子反応など、物理・化学的な現象が付加的に誘起され、結晶化を阻害する要因となりえた。
本発明は、より簡便な方法であって、またより穏やかな条件で、溶液中に結晶核を発生させ、結晶を生成する方法を提供することを第1の目的とする。
加えて、従来はできなかった、結晶の形状や大きさの制御を可能とする結晶の成長制御方法を提供することを第2の目的とする。結晶の形状や大きさの制御が可能になると、必要な時に必要な大きさの結晶が得られるようになり、例えば長時間に渡り回折像が得られる結晶や化合物のソーキングに適した結晶が取得可能となる。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、
第1の目的を達成するために、本発明の結晶の生成方法は、結晶化対象の溶質が溶解している溶液に対し、連続波レーザー光を集光させて照射し、前記溶質の結晶を生成させる工程を有する。本発明の方法によると、連続波レーザー光の照射という簡便な方法で結晶を生成させることができ、また連続波レーザー光を用いることによりパルスレーザー光を用いる場合より照射対象に与える衝撃を抑えることができる。
第2の目的を達成するために、本発明の結晶の成長制御方法は、結晶化対象の溶質が溶解し、かつ前記結晶化対象の結晶が存在している溶液に対し、前記結晶の近傍にレーザー光を集光させて照射し、前記結晶の成長を促進させるまたは前記結晶の成長を開始させる工程を有する。
本発明の結晶生成方法によれば、ある条件下で結晶化が困難であった溶質について、過飽和度を上げることなく結晶化することが可能となる。また、本発明の結晶成長制御方法によれば、結晶の成長を促進または開始させることができる。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
(結晶の生成方法)
本発明の結晶の生成方法では、結晶化対象の溶質が溶解している溶液に対し、連続波レーザー光を照射する。
本発明において、結晶化対象の溶質が溶解している溶液は、過飽和溶液であることが好ましい。結晶化対象としては、例えば、タンパク質や有機物が挙げられる。結晶化対象がタンパク質である場合、タンパク質溶液の濃度は、例えば、過飽和度が1〜500であり、良質な結晶を得るためには過飽和度を1〜200とすることが好ましい。本発明においては、静置していても結晶核の生成が観察されない条件の溶液においても、結晶核を生成させることができる。
タンパク質としては、例えば、リゾチーム、グルコースイソメラーゼ、キシナラーゼ、ミオグロビン、フェリチン、カタラーゼ、トリプシン、ヒトリゾチーム、フォトアクティブイエロープロテイン、ホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ、リボヌクレアーゼ、プロスタグランジンF2α合成酵素、アデノシンデアミナーゼ、主要異物排出トランスポーター、インターロイキンレセプター、核内レセプター等が挙げられる。こうした結晶化対象のタンパク質の生物種は特に限定されず、天然由来であっても良いし、大腸菌、酵母、昆虫細胞、動物細胞等を用いた組換タンパク質であっても良い。また、リガンドとレセプター、抗原−抗体複合体、ポリメラーゼ、プロテアソームなどのタンパク質複合体を結晶化対象としても良いし、リボソームやヌクレオソームなどのタンパク質−核酸複合体であっても良い。さらには、タンパク質と低分子化合物が結合した複合体も結晶化対象として含まれる。また、タンパク質以外の生体分子であるDNAやRNAなどの核酸、糖鎖、補酵素、種々の代謝物を結晶化対象としても良いし、生体由来ではない合成化合物等を対象としても良い。
結晶化の際に、溶質の溶解度を変化させる、あるいは溶質の安定性を向上させるためにPEG、アルコール、種々の塩などを添加してもよく、またその他の添加物を添加しても良い。添加物は、使用するレーザー光の波長に対して吸収を示さないものが好ましい。
結晶化対象が有機物の場合、有機物溶液の濃度は、例えば、5〜50質量%であり、好ましくは5〜20質量%である。溶質の濃度が低い程、高品質の結晶の生成が可能となり好ましいが、5質量%より低い濃度の場合結晶化が困難となる。有機物としては、例えば、4-N,N-ジメチルアミノ-4'-N-メチル-スチルバゾリウム トシレート(DAST)、メチルニトロアニリン(MNA)、リン酸エルアルギニン(LAP)等が挙げられる。
本発明によれば、従来の方法では結晶化が困難であった溶質について、レーザー光を照射する以外条件を変えることなく結晶化することが可能となる。したがって、低過飽和度の溶液から結晶を生成して高品質の結晶を得ることも可能である。
本発明においては、連続波レーザー光を集光させて溶液に照射する。集光させることにより、照射エネルギーを局所領域に集中させることができ、結晶核の生成を促すことが可能となる。照射位置は溶液中であれば限定されないが、例えば気液界面が好ましい。気液界面においては、界面張力を利用することができるためより結晶核を生成させやすいからである。本発明において、連続波レーザー光の波長は355〜1200nmであることが好ましく、700〜1200nmであることがより好ましい。連続波レーザー光の強度は1MW/cm〜1GW/cmであることが好ましく、100MW/cm〜1GW/cmであることがより好ましい。このような連続波レーザー光は、Nd3+:YAGレーザー、Nd3+:YVOレーザー、半導体レーザー等のレーザー発振器を用いることによって得ることができる。
上記のような連続波レーザー光の照射において、その照射時間はレーザー光の波長、強度、結晶化対象等に依存して変化するが、例えば1秒間〜5時間である。
連続波レーザー光の照射により、結晶が生成する本発明の方法におけるメカニズムについては明らかではないが、レーザー光による光圧によって、レーザー光の集光位置にある溶質分子の拡散速度が抑制され、その結果レーザーの集光位置において溶質分子の濃度が高くなり結晶核が生じるためと考えられる。一方、ピコ秒パルスレーザーおよびフェムト秒パルスレーザー等のパルスレーザーを照射した場合に結晶核が生成することが報告されている。そのメカニズムの詳細は不明であるが、前記パルスレーザーを集光して照射したとき、その焦点で急激な光吸収による爆発現象が誘起され、これが摂動となり結晶核が生成されると考えられている。しかしながら、結晶化対象がタンパク質などの場合には、こうした爆発現象によりタンパク質が変性し、結晶核がむしろ発生しにくい結果となる可能性が考えられる。さらに、このようにして変性したタンパク質が凝集して沈殿となり目的の結晶が生成しない可能性も考えられる。
本発明で用いられる連続波レーザー光は、パルスレーザー光のように単位時間当たりの強度が強くないため、溶質が変性してしまうことがない。また、Ti:サファイアレーザーなどのフェムト秒レーザーの場合には、装置そのものが高価で大型なため、導入性および操作性の面で問題があるのに対し、本発明で用いられる連続波レーザー光のレーザー発振器は汎用性が高くより安価に入手可能である。
本発明における溶液の溶媒は、結晶化対象の溶質を溶解するものであれば特に限定されないが、使用するレーザー光の波長に対して吸収を示さないものが好ましい。吸収を示す場合には、溶媒温度の上昇や溶媒の化学的変化が起こり、対流が生じたり、さらには溶質の変性を引き起こしたりすることが考えられる。
例えば、結晶化対象が水溶性の溶質であり、1064nmの波長のレーザー光を使用する場合には、溶媒として前記波長付近に吸収を持つ軽水の代わりに重水が好ましく用いられる。
(結晶の成長制御方法)
本発明の結晶の成長制御方法は、前記結晶化対象の溶質が溶解し、かつ前記結晶化対象の結晶が存在している溶液に対して、前記結晶の近傍に連続波レーザー光を照射し、前記結晶の成長を制御する工程を有する。溶液中における結晶化対象の結晶は、上記本発明にかかる結晶の生成方法によって生成されたものであっても良いし、他の方法によって生成されたものであっても良い。本方法において用いられる溶液については、溶液中に結晶化対象の結晶が存在している点以外は、上記本発明にかかる結晶の生成方法におけるものと同じである。本方法において、連続波レーザー光の波長は、上記本発明にかかる結晶の生成方法と同様に、355〜1200nmであることが好ましく、700〜1200nmであることがより好ましい。また、レーザー光の強度は1MW/cm〜1GW/cmであることが好ましく、100MW/cm〜1GW/cmであることがより好ましい。
連続波レーザー光は、上記本発明にかかる結晶の生成方法と同様に、Nd3+:YAGレーザー、Nd3+:YVOレーザー、半導体レーザー等のレーザー発振器を用いることによって得ることができる。連続波レーザー光の照射において、その照射時間はレーザー光の波長、強度、結晶化対象等に依存して変化し、結晶成長の様子によって適宜調整することもできるが、例えば1秒間〜5時間である。
本発明は、結晶(成長が止まっている結晶でも、成長がつづいている結晶でも良い)の近傍にレーザー光を集光させて照射することにより、レーザー光の照射位置方向への結晶の成長を開始または促進させることができる。したがって、本発明の方法により、任意の方向に結晶の成長を開始または促進させることが可能となり、結晶の形状、結晶の大きさ、結晶の成長速度を制御することが可能となる。結晶の成長を制御可能な、レーザー光照射位置の結晶からの距離は、レーザー光の強度、結晶の種類等によって異なり、また結晶成長の様子によって適宜調整することもできるが、例えば結晶の端部から1〜50μmの位置に照射することにより、結晶成長を制御することができる。
本発明の結晶の成長制御方法により、成長が止まっている結晶の成長を開始させ、または結晶の成長を促進させることができ、したがって、結晶の形状、結晶の大きさ、結晶の成長速度等を制御することができる。
結晶の形状、結晶の大きさ、結晶の成長速度等を制御することが可能になると、必要な時に必要な大きさの結晶が得られるようになり、例えば長時間に渡り回折像が得られる結晶や化合物のソーキングに適した結晶の取得が可能となる。こうした技術は、合理的創薬のみならず、生命科学の解明における中核技術になると予想される。さらに、自由に形状を制御した結晶は、次世代型デバイスにおいても中心的な役割を担うことは明かである。
さらに、多結晶化した試料に対しある結晶に注目して本発明の方法により成長促進させることで、複数の結晶を一つに融合することの実現が考えられる。この場合X線結晶構造解析が可能な大きな結晶を作成することが可能となる。
(装置)
図1は、本発明の方法を実施するためのレーザー光照射装置の一例を示す概略構成図である。レーザー光照射装置1において、連続波Nd3+:YVOレーザー2から照射されたレーザー光は、光学レンズ3、4を介しレーザー光径を調製され、さらにダイクロイックミラー5により反射され、対物レンズ6により集光されてスライドグラス7上に配置した目的溶液へと導かれる。レーザー光の照射を行う位置の制御は、スライドグラス7を載せているステージ(不図示)を移動させることにより行う。レーザー光の照射位置の確認、結晶成長の様子の確認は、スライドグラス7の下部に配置されているハロゲン光源8により集光レンズ9を介して溶液を照射し、対物レンズ6、ダイクロイックミラー5を通じて、CCDカメラ10にて撮像し、最終的にPC11によりモニターする。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
1.実験内容
図2は、本実験におけるレーザー光照射方法を示す図である。溶液調整にあたって、グリシンと重水を準備した。これらは、特に精製することなくそのまま用いた。60℃の雰囲気下において0.30gのグリシンを1gの重水に2〜3時間激しく振とうさせて溶解した。その後、放置して室温(25℃)までゆるやかに冷却しグリシンの過飽和溶液を調製した。本実施例では、5日間放置しても結晶生成が確認されなかったグリシン過飽和溶液を用いた。そして、図2(a)に示すように、グリシン過飽和溶液21を顕微鏡ステージ上に置いたカバーガラス22上に滴下して静置した。このときディッシュ(不図示)でふたをすることで重水の蒸発速度を調整した。そして、レーザー発振器として連続波Nd3+:YVOレーザーを用い、1064nmのレーザー光24を対物レンズ(40倍率、NA0.90)23を介して集光させて溶液21中に照射した。レーザー光24の強度は約400MW/cmであった。
2.実験結果
溶液21中にレーザー光24を集光させて照射したところ、数十秒後に照射位置から結晶が析出し成長することが確認された。図3(a)は、レーザー光の照射開始時の顕微鏡写真を示し、図3(b)は、レーザー光の照射開始16秒後の顕微鏡写真を示し、図3(c)は、レーザー光の照射開始31秒後の顕微鏡写真を示す。レーザー光の照射開始16秒後には結晶の生成が始まっていることが確認され、31秒後には結晶の生成がさらに進行し、より大きな結晶の存在が確認された。
3.考察
本発明の方法により、結晶が生成されることが確認された。
(実施例2)
1.実験内容
溶液21として、自然成長が止まっている小さな結晶の存在が確認されたグリシン過飽和溶液を用いた点以外、実施例1と同様の方法により実験を行った。レーザー光24は、結晶面から18μmの位置に照射した。
2.実験結果
溶液21中の結晶面から18μmの位置にレーザー光24を集光させて照射したところ、結晶が成長を開始し、レーザー光24の照射開始から18秒後には、結晶がレーザー光24の集光位置に到達した。図4(a)はレーザー光24の照射開始時点の顕微鏡写真を示し、図4(b)はレーザー光24の照射開始時点から18秒後の顕微鏡写真を示す。
なお、レーザー光の集光位置に結晶が到達するとその成長が停止した。結晶面の成長速度は、集光位置から結晶面までの距離が近づくほど非線形的に増加していることが確認された。
3.考察
本発明の結晶成長制御方法により、結晶成長を開始させることができることが確認された。
(実施例3)
1.実験内容
溶液21として、自然成長している小さな結晶と、その周辺に複数の小さな結晶の存在が確認されたグリシン過飽和溶液を用いた点以外、実施例1と同様の方法により実験を行った。レーザー光24は、自然成長している結晶の伸長方向に集光させて照射した。
2.実験結果
自然成長している結晶の伸長方向にレーザー光24を集光させて照射したところ、その成長速度が飛躍的に増加することが観察された。また、レーザー光24を集光させて照射している位置に向かって結晶が成長すると同時に、成長している結晶の周辺の結晶が溶解して縮小する様子が観察された。
3.考察
本発明の結晶成長制御方法により、結晶成長を促進させることができることが確認された。
本発明の方法は、タンパク質の結晶構造解明による生命現象解明、タンパク質の結晶構造に基づいた合理的創薬(医薬品開発)、超高速電気デバイスなど次世代型デバイスの分野に有用である。
本発明の方法を実施するためのレーザー光照射装置の一例を示す概略構成図である。 実施例1におけるレーザー光照射方法を示す図である。 実施例1において取得された顕微鏡写真を示す図である。 実施例2において取得された顕微鏡写真を示す図である。
符号の説明
1 レーザー光照射装置
2 連続波Nd3+:YAGレーザー
3,4 光学レンズ
5 ダイクロイックミラー
6 対物レンズ
7 スライドガラス
8 ハロゲン光源
9 集光レンズ
10 CCDカメラ
11 PC
21 グリシン過飽和溶液
22 カバーガラス
23 対物レンズ
24 レーザー光

Claims (12)

  1. 結晶化対象の溶質が溶解している溶液に対し、連続波レーザー光を集光させて照射し、前記溶質の結晶を生成させる工程を有する、結晶生成方法。
  2. 前記連続波レーザー光の波長が355〜1200nmであり、かつ強度が1MW/cm〜1GW/cmである、請求項1に記載の結晶生成方法。
  3. 前記溶液が過飽和溶液である、請求項1または2に記載の結晶生成方法。
  4. 前記溶質がタンパク質である、請求項1乃至3いずれかに記載の結晶生成方法。
  5. 前記溶質が有機物である、請求項1乃至3いずれかに記載の結晶生成方法。
  6. 結晶化対象の溶質が溶解し、かつ前記結晶化対象の結晶が存在している溶液に対し、前記結晶の近傍に連続波レーザー光を集光させて照射し、前記結晶の成長を促進させるまたは前記結晶の成長を開始させる工程を有する、結晶成長制御方法。
  7. 前記結晶の形状を制御する、請求項6に記載の結晶成長制御方法。
  8. 前記結晶の大きさを制御する、請求項6または7に記載の結晶成長制御方法。
  9. 前記連続波レーザー光の波長が355〜1200nmであり、かつ強度が1MW/cm〜1GW/cmである、請求項6乃至8いずれかに記載の結晶成長制御方法。
  10. 前記溶液が過飽和溶液である、請求項6乃至9いずれかに記載の結晶成長制御方法。
  11. 前記溶質がタンパク質である、請求項6乃至10いずれかに記載の結晶成長制御方法。
  12. 前記溶質が有機物である、請求項6乃至10いずれかに記載の結晶成長制御方法。
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