JP5233416B2 - 信号波形生成回路及び信号波形生成方法 - Google Patents
信号波形生成回路及び信号波形生成方法Info
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Description
例えば、DTMF信号の生成の場合、2種類の周波数の信号を生成する必要があるため、メモリには、高周波数用の正弦波の波形データを記録したテーブルと、低周波数用の正弦波の波形データを記録したテーブルとを用意している。そして、サンプリングタイミングごとにカウンタでカウンタ値を加算し、加算したカウンタ値によりテーブルのアドレスを指定して波形データを逐次読み出し、DTMF信号を生成している(例えば、特許文献1参照)。
図1に示す信号波形生成回路1は、基準クロック生成部2と、第1処理部3と、第2処理部4と、データテーブル5と、加算器7とを有している。
また、第1処理部3は、カウンタ処理部31と、データテーブル参照部32と、プリエンファシス処理部33とを有している。第2処理部4は、カウンタ処理部41と、データテーブル参照部42とを有している。
なお、第1処理部3のカウンタ処理部31及びデータテーブル参照部32と、第2処理部4のカウンタ処理部41及びデータテーブル参照部42とは同一の処理を行う。このため、以下では代表してカウンタ処理部31とデータテーブル参照部32の処理について説明する。
しかしながら、プリエンファシス処理に乗算器や、特許文献2に開示のアッテネータを使用すると、回路規模が大きくなってしまい信号波形生成回路の小型化の妨げとなる。
本実施例の信号波形生成回路100は、基準クロック生成部2と、第1処理部110と、第2処理部4と、データテーブル5と、補完テーブル6と、加算器7とを有している。
図4に補完テーブル6の構成を示す。補完テーブル6は、横軸が補完テーブル6のアドレスを示し、縦軸がプリエンファシス処理により補完される信号レベルを示している。図4に示す補完テーブル6には、正弦波信号の信号レベルに対して、2dB分のプリエンファシスを実現する補完データが記録されている。補完テーブル参照部111は、補完テーブル6から補完分の信号レベルを補完データとして読み出し、加算器112に出力する。
次に、第1処理部110から出力される正弦波信号と、第2処理部210から出力される正弦波信号との周波数の切り替えを行う。DTMF信号の周波数の切り替えは、制御部10がカウンタ処理部31、41のカウンタをリセットし、制御部10により設定された周波数となるようにカウンタ処理部31、41の基準クロックのカウントを変更する。
そして、最後に、第1処理部110と第2処理部210とで行われていたデエンファシス処理を停止させる。制御部10は、加算器112の処理を減算処理から加算処理に切り替える。加算器112は、データテーブル参照部32によりデータテーブル5から読み出された正弦波信号の信号レベルに、図4に示す補完テーブル6から読み出された補完分の信号レベルを加算する。
また、制御部10は、補完テーブル参照部211の動作を停止させる。これにより、補完テーブル参照部211からは補完データが加算器212に出力されない。このため、データテーブル参照部42によりデータテーブル5から読み出された正弦波信号の信号レベルがそのまま加算器212から加算器7に出力される。
カウンタ処理部31でカウント値がカウントアップされると(ステップS1/YES)、カウント値がデータテーブル参照部32と補完テーブル参照部111と制御部10とに出力される。同様に、カウンタ処理部41でカウント値がカウントアップされると(ステップS1/YES)、カウント値がデータテーブル参照部42と制御部10とに出力される。
データテーブル参照部32、42は、取得したカウント値を読み出しアドレスとしてデータテーブル5を参照し、データテーブル5から正弦波信号の信号レベルを取得する。補完テーブル参照部111は、取得したカウント値を読み出しアドレスとして補完テーブル6を参照し、補完テーブル6から補完データを取得する。
また、制御部10は、カウンタ処理部31、41からカウント値をそれぞれ取得すると、取得したカウント値に基づいてデエンファシス処理の開始タイミングであるか否かをそれぞれ判定する(ステップS2)。カウント値からデエンファシス処理の開始タイミングであると判定すると(ステップS2/YES)、制御部10はデエンファシス処理を開始させる(ステップS3)。制御部10は、カウンタ処理部31のカウント値からデエンファシス処理の開始タイミングであると判定すると、加算器112を加算処理から減算処理に切り替える指示信号を加算器112に出力する。また、制御部10は、カウンタ処理部41のカウント値からデエンファシス処理の開始タイミングであると判定すると、第2処理部210の補完テーブル参照部211に動作の開始を指示する。動作の開始指示を受けた補完テーブル参照部211は、カウンタ処理部41から取得したカウント値を読み出しアドレスとして補完テーブル6を参照し、補完テーブル6から補完データを取得する。取得した補完データは、補完テーブル参照部211から加算器212に出力される。
加算器112、212は、データテーブル参照部32、42から取得した正弦波信号の信号レベルから補完テーブル参照部111、211から取得した補完分の信号レベルを減算して、デエンファシス処理を実施する。
これにより、第1処理部110からは、プリエンファシス処理が施された正弦波信号が出力され、第2処理部210からは、プリエンファシス処理が施されていない正弦波信号が出力される。
外部入力信号等によって周波数の変更が指示されると、カウンタ処理部31、41のカウント値に基づいてデエンファシス処理が開始される。同様に、デエンファシス処理の開始からカウンタ処理部31、41のカウント値が所定値となると、DTMF信号の周波数切り替えが行われる。同様に、DTMF信号の周波数の切り替えからカウンタ処理部31、41のカウント値が所定値となると、デエンファシス処理が停止される。
これ以外に、第1処理部110、第2処理部210から出力される正弦波信号の信号レベルがゼロクロスするタイミングで周波数の切り替えとデエンファシス処理の開始及び終了タイミングを判定することもできる。この場合、制御部10は、カウンタ処理部31、41から正負判定値をそれぞれ取得し、取得した正負判定値の正から負、または負から正への変化に基づいてゼロクロス判定をそれぞれに行う。制御部10は、正負判定結果によりカウンタ処理部31、41と、加算器112と、補完テーブル参照部211とを制御する。
図9に示す例では、外部入力信号等によって周波数の変更が指示された後に、生成する正弦波信号の信号レベルが最初にゼロクロスするタイミングでデエンファシス処理を開始している。
また、生成する正弦波信号の信号レベルが2回目にゼロクロスするタイミングで、カウンタ処理部31、41のカウンタをリセットし、DTMF信号の周波数の切り替えを行う。
また、生成する正弦波信号の信号レベルが3回目にゼロクロスするタイミングで、デエンファシス処理を停止し、本来の出力レベルでDTMF信号の出力を開始する。
カウンタ処理部31でカウント値がカウントアップされると(ステップS11/YES)、カウント値がデータテーブル参照部32と補完テーブル参照部111と制御部10とに出力される。同様に、カウンタ処理部41でカウント値がカウントアップされると(ステップS11/YES)、カウント値がデータテーブル参照部42と制御部10とに出力される。
データテーブル参照部32、42は、カウント値を読み出しアドレスとしてデータテーブル5を参照し、データテーブル5から正弦波信号の信号レベルを取得する。補完テーブル参照部111は、カウント値を読み出しアドレスとして補完テーブル6を参照し、補完テーブル6から補完データを取得する。
また、制御部10は、カウンタ処理部31、41からカウント値と共に正負判定値をそれぞれ取得し、取得した正負判定値に基づいてゼロクロス判定をそれぞれに行う。制御部10は、周波数変更指示を入力してから正負判定値が最初に正から負、または負から正に変化するタイミングにより(ステップS12)、デエンファシス処理の開始タイミングを判定する(ステップS13)。カウンタ処理部31から取得した正負判定値が正から負、又は負から正に変化している場合には、制御部10は加算器112を加算処理から減算処理に切り替える指示信号を出力する。また、カウンタ処理部41から取得した正負判定値が正から負、又は負から正に変化している場合には、制御部10は、第2処理部210の補完テーブル参照部211に動作の開始指示を出力する。動作の開始指示を受けた補完テーブル参照部211は、カウンタ処理部41から取得したカウント値を読み出しアドレスとして補完テーブル6を参照し、補完テーブル6から補完データを取得する。取得した補完データは、補完テーブル参照部211から加算器212に出力される。
加算器112、212は、データテーブル参照部32、42から取得した正弦波信号の信号レベルから補完テーブル参照部111、211から取得した補完分の信号レベルを減算して、デエンファシス処理を実施する。
図11には、DTMF信号の周波数切り替え時に、カウンタ処理部31、41のカウンタ値をゼロクリアせず、カウンタ値を引き継いでDTMF信号の周波数の切り替えを行った場合を示す。また、図12には、カウンタ処理部31、41のカウンタ値をゼロクリアした後にDTMF信号の周波数切り替えを行った場合を示す。
図11と図12とを比較した場合、図11では正弦波のピーク点を通らない信号波形が繰り返し出力されており、DTMF信号の出力として歪が大きいことを示している。一方、図12は正弦波のピーク点を通る波形出力となっており、歪が少ないことを示している。
例えば、図3、図6に示す信号波形生成回路は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等による専用回路もしくはCPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)等によるソフト(プログラム)処理、いずれの方法においても実現が可能である。
また、図2に示すデータテーブル5や、図4に示す補完テーブル6には、正弦波信号の1/4周期の波形データを記録しておく例を示したが、生成する信号波形を余弦波信号としたり、1/4周期以外の波形を記録しておくこともできる。
また、上述した実施例2では、DTMF信号の信号レベルの1回目のゼロクロスでデエンファシス処理を開始し、2回目のゼロクロスでDTMF信号の周波数を変更し、3回目のゼロクロスでデエンファシス処理を解除していた。このゼロクロスの検出回数は任意に設定することができる。例えば、2回目のゼロクロスでデエンファシス処理を開始し、4回目のゼロクロスでDTMF信号の周波数を変更し、6回目のゼロクロスでデエンファシス処理を解除してもよい。
また、図3に示す信号波形生成回路100と、図6に示す信号波形生成回路200では、補完テーブル6を1つ設けていたが、補完する信号レベルに応じて複数の補完テーブルを設けてもよい。補完テーブル参照部111、211は、制御部10により指示された補完テーブルを参照して補完データを取得する。
2 基準クロック生成部
3 第1処理部
4 第2処理部
5 データテーブル(第1のデータテーブル)
6 補完テーブル(第2のデータテーブル)
7、112、212 加算器
10 制御部
31、41 カウンタ処理部
32、42 データテーブル参照部(信号生成手段)
111 、211 補完テーブル参照部(信号生成手段)
Claims (6)
- 信号波形を表す振幅データのうちの所定期間部分の振幅データを記憶した第1のデータテーブルと、
前記振幅データの振幅を補正する補正データの前記所定期間部分を記憶した第2のデータテーブルと、
前記第1のデータテーブルから読み出した振幅データに、前記第2のデータテーブルから読み出した補正データを加算して信号を生成する信号生成手段と、
を有することを特徴とする信号波形生成回路。 - 前記信号生成手段は、生成する信号の周波数を切り替える前に、前記第1のデータテーブルから読み出した前記振幅データから前記第2のデータテーブルから読み出した前記補正データを減算して、デエンファシス処理を行うことを特徴とする請求項1記載の信号波形生成回路。
- 前記信号生成手段は、生成する信号の振幅がゼロクロスするタイミングで、前記デエンファシス処理の開始と、信号の周波数の切り替えとの少なくとも一方を行うことを特徴とする請求項2記載の信号波形生成回路。
- 前記信号生成手段が前記第1のデータテーブルと前記第2のデータテーブルとを参照するためのアドレスを基準クロックをカウントして生成するカウント手段を有し、
前記カウント手段は、信号の周波数の切り替え時に、前記カウント手段のカウント値をクリアすることを特徴とする請求項2又は3記載の信号波形生成回路。 - 信号波形を表す振幅データを記憶した第1のデータテーブルと、
前記振幅データを補正するための補正データを記憶した第2のデータテーブルと、
前記第1のデータテーブルから読み出した前記振幅データを、前記第2のデータテーブルから読み出した前記補正データで補正して信号を生成する信号生成手段と、
前記信号生成手段が前記第1のデータテーブルと前記第2のデータテーブルとを参照するためのアドレスを基準クロックをカウントして生成するカウント手段とを有し、
前記信号生成手段は、生成する信号の周波数を切り替える前に、前記第1のデータテーブルから読み出した前記振幅データから前記第2のデータテーブルから読み出した前記補正データを減算して、デエンファシス処理を行い、
前記カウント手段は、信号の周波数の切り替え時に、前記カウント手段のカウント値をクリアすることを特徴とする信号波形生成回路。 - 信号波形の生成方法であって、
信号波形を表す振幅データのうちの所定期間部分の振幅データを記憶した第1のデータテーブルから振幅データを読み出すステップと、
前記振幅データの振幅を補正する補正データの前記所定期間部分を記憶した第2のデータテーブルから補正データを読み出すステップと、
前記第1のデータテーブルから読み出した振幅データに、前記第2のデータテーブルから読み出した補正データを加算して信号を生成するステップと、
を有することを特徴とする信号波形生成方法。
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