JP5233144B2 - 運転姿勢調整装置 - Google Patents

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本発明は、運転席に着座した運転者の運転姿勢を適正に調整するための運転姿勢調整装置に関するものである。
従来、例えば下記特許文献1に示されるように、運転席に着座する運転者の運転姿勢を調整する運転姿勢調整装置において、上記運転者の体格を検出する体格検出手段と、上記運転者が踏み操作するブレーキペダル等からなる足踏みペダルと、この足踏みペダルの近傍で昇降可能に配設された可動フロア部と、この可動フロア部の昇降位置を調整するフロア調整手段とを有し、このフロア調整手段により、上記体格検出手段で検出された運転者の体格に応じ、その体格が小さいほど、上記可動フロア部を上方に位置させるよう可動フロア部の昇降位置を調整することが行われている。また、上記運転姿勢調整装置には、運転席のシートクッションを車体の前後方向に移動させてその上下位置および前後位置を調整するとともに、これに連動してシートクッションの傾斜角度を調整することにより、運転者の体格に対応した着座姿勢を維持しつつ、その目線の位置やステアラングホイールに対する運転姿勢を調整するシート調整手段が設けられている。
特開2006−44422号公報
上記特許文献1に開示されているように、運転者の体格に応じて運転席のシートクッションを車体の前後方向に移動させてその上下位置および前後位置を調整するとともに、これに連動してシートクッションの傾斜角度を調整し、かつ足踏みペダルの近傍に配設された可動フロア部を昇降変位させるように構成した場合には、この可動フロア部の昇降変位量を適正に調整できれば、上記足踏みペダルの操作性を向上させることができる。しかし、上記のように運転者の体格に応じてシートクッションの前後位置および上下位置と傾斜角度とをそれぞれ変化させると、これに対応して運転者の着座姿勢が顕著に変化するため、上記可動フロア部の昇降変位量を適正に設定することが困難であり、運転者の着座姿勢が不安定になったり、足踏みペダル等の操作性が悪化したりすることが避けられないという問題があった。
すなわち、上記運転席に着座する運転者が交代した場合、新たに着座した運転者は、シート位置調整機構により運転席を前後移動させることにより、アイポイントの高さを適正アイラインに一致させて前方視界を確保しようとするが、上記運転席の前後移動に連動してシートクッションの上下位置および傾斜角度が同時に変化するため、運転席に対する運転者の着座姿勢、具体的には水平線に対する上半身の起立角度および大腿部と膝下部との折曲角度である膝角度等が変化するとともに、これに対応して上記足踏みペダルに対する操作性も変化することとなる。したがって、運転者の体格に対応して変化する足の大きさだけの違いにだけ着目して上記可動フロア部を昇降変化させたとしても、運転者の着座姿勢と足踏みペダルに対する操作性との両方を適正に確保することが困難であるという問題があった。
また、例えば低身長者がアイポイントの高さを適正アイラインに一致させるとともに、踏込ペダルの踏込位置に足を移動させることを目的として上記運転席を前方に移動させる際に、その移動範囲が大きいと、ステアリングハンドルやシフトノブに近付きすぎてこれらの操作性が悪化する可能性がある。逆に、高身長者がアイポイントの高さを適正アイラインに一致させるとともに、踏込ペダルの踏込操作性を確保することを目的として上記運転席を後方に移動させる際に、その移動範囲が大きいと、ステアリングハンドルやシフトノブから離れすぎてこれらの操作性が悪化する可能性がある。
本発明は、上記の事情に鑑み、運転者の体格が変化した場合においても、その着座姿勢と足踏みペダルに対する操作性とをそれぞれ適正に確保することができる運転姿勢調整装置を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る発明は、予め設定された範囲内で運転席を前後移動させるとともに、この運転席の前後移動に対応させてシートクッションの設置高さおよび座面角度を調整するシート位置調整機構と、上記運転席の前後位置の調整動作に連動して乗員の足元部に位置する可動フロア部を昇降駆動するフロア昇降機構とを備えた運転姿勢調整装置であって、上記シート位置調整機構は、所定の中身長者に対応する運転席の位置である前後移動範囲の中間位置から当該運転席を車体の前方側に移動させる動作に連動して車両の側面視でシートクッションを上方に移動させるとともに、その水平面に対する前上がりの傾斜角度が小さくなる方向に座面角度を変化させるように構成され、上記フロア昇降機構は、上記運転席の前方移動に対応して可動フロア部を上昇させるように設定された昇降駆動特性に基づき可動フロア部を駆動するように構成され、この昇降駆動特性は、上記運転席の前方移動に対応したシートクッションの上昇量と、シートクッションの上記前上がりの傾斜角度の変化及び前記中身長者よりも身長の低い低身長者の運転姿勢が前記中身長者の運転姿勢に比べて下腿部が伸ばし気味になることに起因するシートクッションと可動フロア部との間における鉛直方向の昇降補正値との和に基づき、運転席が前記中間位置から前方に移動するに従って可動フロア部の上昇率が漸減するように設定されているものである。
請求項2に係る発明は、予め設定された範囲内で運転席を前後移動させるとともに、この運転席の前後移動に対応させてシートクッションの設置高さおよび座面角度を調整するシート位置調整機構と、上記運転席の前後位置の調整動作に連動して乗員の足元部に位置する可動フロア部を昇降駆動するフロア昇降機構とを備えた運転姿勢調整装置であって、上記シート位置調整機構は、所定の中身長者に対応する運転席の位置である前後移動範囲の中間位置から当該運転席を車体の後方側に移動させる動作に連動して車両の側面視でシートクッションを下方に移動させるとともに、その水平面に対する前上がりの傾斜角度が大きくなる方向に座面角度を変化させるように構成され、上記フロア昇降機構は、上記運転席の後方移動に対応して可動フロア部を下降させるように設定された昇降駆動特性に基づき可動フロア部を駆動するように構成され、この昇降駆動特性は、上記運転席の前方移動に対応したシートクッションの下降量と、シートクッションの上記前上がりの傾斜角度の変化及び前記中身長者よりも身長の高い高身長者の運転姿勢が前記中身長者の運転姿勢に比べて下腿部が曲げ気味になることに起因するシートクッションと可動フロア部との間における鉛直方向の昇降補正値との和に基づき、運転席が前記中間位置から後方に移動するに従って可動フロア部の下降率が漸減するように設定されているものである。
請求項3に係る発明は、上記請求項1または2に記載の運転姿勢調整装置において、上記シート位置調整機構によりシートクッションの水平面に対する上記前上がりの傾斜角度を変化させる際に、このシートクッションおよびその後部に立設されたシートバックが一体的に駆動されるように構成されたものである。
上記請求項1に係る発明では、前方側への運転席の移動範囲を狭めつつ、低身長者等のアイポイントを適正アイラインに一致させることができるとともに、足裏の最適位置(拇子球部)を、踏込ペダルの操作ポイントに正確に当接させることが可能であり、上記踏込ペダルの操作性を良好状態に維持することができ、かつステアリングハンドルやシフトノブに近付きすぎてこれらの操作性が悪化する等の弊害を生じることなく、運転者の体格に応じてその運転姿勢を適正に調節できるという利点がある。しかも、最も多く使用される可能性が高い中身長者等がその運転姿勢の調整を行う場合には、その着座姿勢を適正姿勢に略一致させた状態で、上記シートクッションの位置調節およびフロアボードの高さ調節を適正に実行できるという利点がある。
上記請求項2に係る発明では、後方側への運転席の移動範囲を狭めつつ、高身長者等のアイポイントを適正アイラインに一致させることができるとともに、足裏の最適位置(拇子球部)を、踏込ペダルの操作ポイントに正確に当接させることが可能であり、上記踏込ペダルの操作性を良好状態に維持することができ、かつステアリングハンドルやシフトノブから離れすぎてこれらの操作性が悪化する等の弊害を生じることなく、運転者の体格に応じてその運転姿勢を適正に調節できるという利点がある。しかも、最も多く使用される可能性が高い中身長者等がその運転姿勢の調整を行う場合には、その着座姿勢を上記適正姿勢に略一致させた状態で、上記シートクッションの位置調節およびフロアボードの高さ調節を適正に実行できるという利点がある。
上記請求項3に係る発明では、シート位置調整機構によりシートクッションの水平面に対する傾斜角度を変化させる際に、このシートクッションおよびその後部に立設されたシートバックを一体的に駆動するように構成したため、乗員の着座姿勢を適正状態に保持することができるとともに、シートクッションの前後移動量および上下移動量を大きくすることなく、運転者のアイポイントを適正ラインに対して正確かつ容易に一致させることができる。
図1〜図4は、本発明に係る運転姿勢調整装置の実施形態を示している。この運転姿勢調整装置は、運転席1を前後移動させるとともに、この運転席1の前後移動に対応させてシートクッション35の設置高さおよび座面角度を調整するシート位置調整機構2と、運転席1に着座した運転者が、アクセルペダル11またはブレーキペダル12等からなる踏込ペダルを操作する際に足の踵部が載置される可動フロア部、つまり上記運転席1の着座した運転者の足元部に位置する車体フロア3の上面を覆うように設置されたフロアボード5を昇降変位させるフロア昇降機構6とを備えている。
上記車体フロア3の上面には、遮音機能および断熱機能等を有するフェルト材またはグラスウール等のインシュレータ(図示せず)と、その上面を被覆するカーペット材等の表層材とを備えた従来周知のフロアトリム材(図示せず)が設置されている。なお、図2において、符号13はフットレストである。上記フロアボード5は、図3および図4に示すように、ダッシュパネル8の下端部にヒンジ部材14を介して前端部が枢支された前側ボード15と、その後端部にヒンジ部材16を介して折曲可能に連結された後側ボード17とを有している。上記前側ボード15の前方部は、上記アクセルペダル11およびブレーキペダル12等からなる踏込ペダルの下方に設置されるとともに、その側方部には上記フットレスト13との干渉を回避するように切り欠かれた干渉回避部20が設けられている。
上記フロアボード5の後側ボード17は、車体フロア3の左右に配設されたサイドシルと中央部に配設されたフロアトンネルとの間の略全域を覆うように、その幅寸法が設定されている。上記フロアボード5の設置部の後方側には、運転席1が設置されるとともに、その前端部下方にフロアトンネルとサイドシルとを連結するクロスメンバ24が配設され、かつこのクロスメンバ24の前方側には、上記後側ボード17の後方部をスライド自在に支持する左右一対のガイドレール25が設置されている。また、上記フロアボード5の上面には、パイル材および裏打ち材等からなる一枚の表層マット材23が上記前側ボード15および後側ボード17の両方を覆うように設置されている。
上記ガイドレール25は、図4および図5に示すように、車体フロア3上に取り付けられた断面コ字状体からなり、上記後側ボード17の後部下面に突設されたグロメット27が係脱可能に係止されるスライダー28を保持するように構成されている。そして、後述するフロアボード5の昇降変位に応じ、上記スライダー28がガイドレール25に沿って車体の前後方向にスライド変位することにより、後側ボード17の後部が、ガイドレール25によって支持されつつ、前後移動するようになっている。
上記フロア昇降機構6は、図3、図4および図6に示すように、先端部が前側ボード15の後部下面に枢支された左右一対の駆動リンク31と、前後両端部が車体フロア3の上面に軸受部材を介して回転自在に支持された左右一対のねじ軸32と、このねじ軸32を回転駆動する一対の駆動ケーブル33と、上記ねじ軸32に螺着されるとともに車体フロア3の上面に沿ってスライド自在に支持されたスライドブロック34とを有し、このスライドブロック34の側面に上記駆動リンク31の基端部が枢支されている。そして、上記駆動リンク31と、この駆動リンク31の基端部を車体フロア3に沿って前後移動させるねじ軸32と、上記駆動ケーブル33およびスライドブロック34とにより、上記フロア昇降機構6が構成されている。このフロア昇降機構6は、上記フロアボード5の下方部に配設されている。
上記駆動ケーブル33は、可撓性を有する筒状体内に回転力を伝達可能なケーブル材が回転可能に保持されたものであり、後述するようにシート位置調整機構2から入力された回転力をねじ軸32に伝達するように構成されている。そして、この回転力に応じてねじ軸32が正転駆動されると、上記スライドブロック34がねじ軸32に沿って車体の前方側にねじ送りされることにより、駆動リンク31の後端部が前方に押動されるとともに、これに対応して駆動リンク31の前端部が押し上げられる。この結果、上記駆動リンク31が倒伏状態から起立状態に移行し、この駆動リンク31を介して前側ボード15の後辺部が上方に押動されることにより、上記ヒンジ部材14を支点として前側ボード15が図1および図4の仮想線で示す下降位置から図4の実線で示す上昇位置に揺動変位することになる。
一方、上記フロアボード5の後側ボード17は、その前辺部がヒンジ部材16により前側ボード15の後端部に連結されているため、この前側ボード15の上昇動作に対応して後側ボード17の前辺部が上方に押動されるとともに、その後辺部が上記ガイドレール25によって車体フロア3に支持されつつ、車体の前方側に移動するように構成されている。これにより上記前側ボード15と後側ボード17との連結部が上昇してフロアボード5が側面視で山側に折曲した状態に移行することになる。
また、上記駆動ケーブル33によってねじ軸32が逆転駆動されることにより、スライドブロック34がねじ軸32に沿って車体の後方側に移動すると、上記駆動リンク31が起立状態から倒伏状態に移行して、前側ボード15の後辺部が図4の実線で示す上昇位置から図1および図4の仮想線に示すように下降するとともに、後側ボード17が車体フロア3に沿った下降位置に移行するようになっている。そして、上記フロアボード5は、後述するように運転席1を前後移動範囲の中間位置から車体の前方側に移動させる動作および運転席1を前後移動範囲の中間位置から車体の前方側に移動させる動作に応じ、予め設定された駆動特性に基づいて昇降変位するように構成されている。
上記運転席1は、車室前部の運転席側および助手席側にそれぞれ個別に設置されたセパレートタイプのシートであり、乗員の着座面を構成するシートクッション35と、このシートクッション35の後端部から上方に立ち上がるシートバック36と、このシートバック36の上端部に取り付けられたヘッドレスト37とを備え、車体フロア3に設けられたシート位置調整機構2により、シートクッション35の前後位置および上下位置と、車体フロア3に対する設置角度とが調整可能に支持されている。
図7および図8に示すように、上記シート位置調整機構2は、前上がりの傾斜状態で車体フロア3上に設置された左右一対のシートレール39と、このシートレール39に沿って運転席のシートクッション35を車体の前後方向にスライド変位させるスライド駆動部40と、運転席1の前後移動に連動して上記シートクッション35の後端部を昇降変位させるチルト駆動部41とを有している。
上記シートクッション35は、そのクッション本体部を下方から覆うように配設されたクッションフレーム42を備え、このクッションフレーム42の下方には、上面が開口した断面コ字状部材からなる上記シートレール39が設けられている。このシートレール39内には上面に突片45が突設されたスライダー44がスライド自在に配設されるとともに、この突片45の上端部がクッションフレーム42の下方部に枢支軸46を介して枢支されている。また、上記スライダー44には、スライド駆動部40のねじ軸47が螺合されるねじ孔が形成されている。
上記スライド駆動部40のねじ軸47は、シートレール39内に配設されて前後両端部が軸受部材により回転自在に支持されるとともに、その後端部が図示を省略した動力伝達ケーブルを介して駆動モータ(図示せず)に連結されている。そして、上記駆動モータから動力伝達ケーブルを介してねじ軸47に駆動力が伝達され、このねじ軸47が回転駆動されることにより、上記スライダー44がシートレール39に沿ってねじ送りされるように構成されている。上記ねじ軸47の前端部には、フロアボード5のフロア昇降機構6に駆動力を伝達する駆動ケーブル48がカップリング49を介して接続されている。
上記シート位置調整機構2のチルト駆動部41は、クッションフレーム42の後部下方に突設された支持プレート50と、ガイドレール25の側面に固定されて鉛直方向に立設されたガイド板51と、上記支持プレート50に突設されたガイドピン52とを有し、上記ガイド板51には、前上がりの傾斜部を有するガイド溝53が形成され、このガイド溝53に沿って上記ガイドピン52が摺動自在に支持されている。そして、上記スライド駆動部40のねじ軸47により上記スライダー44がねじ送りされて、シートクッション35の前方部がガイドレール25に沿って前後移動するのに応じ、上記ガイド板51のガイド溝53に沿って上記ガイドピン52が摺動することにより、シートクッション35の後方部が昇降駆動されてシートクッション35の水平面に対する傾斜角度が変化するとともに、このシートクッション35およびその後部に立設されたシートバック36が一体的に駆動されるように構成されようになっている。
上記スライド駆動部40の駆動力を上記フロアボード5のフロア昇降機構6に伝達する上記駆動ケーブル48は、可撓性を有する外筒体により回転自在に支持されたケーブル材からなり、その先端部は、図9に示すように、第1伝達ボックス61内に導入されている。この第1伝達ボックス61内には、図10に示すように、駆動ケーブル48の先端部が連結されてこれと一体に回転するウォームギア62と、このウォームギア62により回転駆動されるウォームホイール63とが配設され、このウォームホイール63には、下方の第2伝達ボックス64に突設されたスプライン軸65が挿入されて係合される係合孔が形成されている。そして、上記駆動ケーブル48の回転力がウォームギア62を介してウォームホイール63に伝達されることにより、このウォームホイール63が回転駆動されるとともに、その回転力が上記スプライン軸65を介して第2伝達ボックス64に伝達されるようになっている。
上記第2伝達ボックス64内には、スプライン軸65と一体に回転する第1ベベルギア66と、この第1ベベルギア66により回転駆動される第2ベベルギア67とが配設されている。この第2ベベルギア67には、上記一対の駆動ケーブル33がそれぞれ一体に回転するように止着されることにより、この第2ベベルギア67の回転力が上記フロア昇降機構6の駆動ケーブル33に伝達されるように構成されている。なお、上記スライド駆動部40の駆動ケーブル48と、フロア昇降機構6の駆動ケーブル33との間には、上記ウォームギア62およびウォームホイール63からなる減速機構が配設されることにより、上記スライド駆動部40の駆動ケーブル48からフロア昇降機構6の駆動ケーブル33に回転駆動力を伝達する際に、その回転速度が例えば10分の1に減速されるように構成されている。
また、上記第2伝達ボックス64は、運転席1の前方側に配設された上記クロスメンバ24の前方側に配設されて取付ボルトにより車体フロア3に固定されるとともに、その上方に第1伝達ボックス61が重ね合わされた状態で、これらが連結ボルトにより一体に連結されるように構成されている。上記第2伝達ボックス64の上方に第1伝達ボックス61を重ね合わせる際に、第1伝達ボックス61内に配設されたウォームホイール63の係合孔に上記スプライン軸65が挿入されることにより、これらが一体に連結されるようになっている。そして、上記スライド駆動部40によりスライダー44をねじ送りしてシートクッション35をガイドレール25に沿って前後移動させる際に、その駆動力が上記駆動ケーブル48および第1,第2伝達ボックス61,64を介して上記フロア昇降機構6の駆動ケーブル33に伝達されることにより、この駆動ケーブル33および上記ねじ軸32が回転駆動されて上記スライドブロック34が車体の前後方向にねじ送りされ、上記駆動リンク31が倒伏状態から起立状態に移行し、あるいは起立状態から倒伏状態に移行して上記前側ボード15の後辺部が昇降駆動されるように構成されている。
上記スライド駆動部40によりシートクッション35を、例えば図1および図7に示す後方位置から図11に示す前方位置にスライド変位させる際には、シートクッション35の前方部がシートレール39に沿ってスライド変位して徐々に上昇するとともに、上記ガイドピン52がガイド板51のガイド溝53に沿って車体の前方側に摺動することにより、シートクッション35の後端部が押し上げられてシートクッション35が揺動変位する。この結果、上記シートクッション35の前方移動に応じ、水平面に対するその傾斜角度が次第に小さくなってシートクッション35の座面角度が水平に近い設置状態となるとともに、これに対応してシートバック36が後傾状態から直立に近い状態に変位することになる。
例えば、上記運転席1に背の低い低身長者Aが着座する際に、図外の操作スイッチを操作して上記スライド駆動部40の駆動モータを作動させることにより、運転席1を車体の前方側にスライド変位させると、図11に示すようにシートクッション35の前方部がガイドレール25に沿って上昇するとともに、シートクッション35の後方部が押し上げられて車両の側面視でシートクッション35の水平面に対する傾斜角度が小さくなる方向に座面角度が変化する。これに応じて上記低身長者Aの上半身が起立状態となるとともに、そのアイポイントa1が身長に対応して前部上方に移動することにより、約8°の角度で前下がりに傾斜する適正アイラインLに一致、つまり低身長者Aの下方視界がフロントウインドの下端部およびボンネット上面に沿ったラインに上記アイポイントa1が一致し、かつ足裏の拇子球部がアクセルペダル11等からなる足踏みペダルの操作ポイント11bに当接するように、上記シートクッション35の前後移動量、昇降変位量および座面角度の変化量が設定されている。
一方、上記運転席1に背の高い高身長者Cが着座する際に、上記スライド駆動部40により運転席1を最後端位置にスライド変位させると、図1に示すように、シートクッション35の前方部がガイドレール25に沿って下降するとともに、シートクッション35の後方部が押し下げられて車両の側面視でシートクッション35の水平面に対する傾斜角度が大きくなる方向に座面角度が変化することにより、高身長者Cのアイポイントc1が適正ラインLに一致するとともに、足裏の拇子球部がアクセルペダル11等からなる足踏みペダルの操作ポイント11bに当接するように、上記シートクッション35の前後移動量、昇降変位量および座面角度の変化量が設定されている。
図12は、運転席1の前後移動に応じたシートクッション35の駆動特性およびフロアボード3の駆動特性を示すグラフであり、図12の実線は、運転席1に着座した乗員がその着座姿勢を維持することを前提とした駆動特性(第1駆動特性)を示し、図12の破線は、運転席1に着座した乗員がその着座姿勢を変化させることを前提とした駆動特性(第2駆動特性)を示している。
図12の実線で示すように、上記運転席1のシートクッション35の前後移動範囲が210mmに設定されるとともに、図13に示すように、身長が168cm程度の平均的な体型を有する中身長者Bが適正姿勢で運転席1に着座して、そのシートクッション35を上記前後移動範囲の略中央部からなる中間位置に設定することにより、上記中身長者Bのアイポイントb1が適正アイラインLに一致するように構成されたシート位置調整機構2において、まず上記運転席1に着座した乗員の着座姿勢を維持した状態の第1駆動特性に基づく、運転姿勢の調整動作を以下に説明する。
例えば150cm程度の身長を有する低身長者Aが、上記中身長者Bと同じ姿勢(適正姿勢)で着座し(図13の仮想線参照)、上記シートクッション35を前後移動範囲の略中間位置から前方に105mm程度移動させるとともに、これに連動して上記シートクッション35を25mm程度上方に移動させるように上記シートクッション35の駆動特性が設定されている。これにより上記シートクッション35上に適正姿勢で着座した低身長者Aのアイポイントa1、腰部a2および踵部a3は、図13の矢印Mに示すように、その上昇量が25mmとなるように平行移動するとともに、上記低身長者Aの足裏にある拇子球部a4がアクセルペダル11等の操作ポイント11bに当接するようになっている。
上記運転席1に着座した乗員の適正姿勢とは、長期間に亘り安楽状態を維持できるとともにペダル操作に適した着座姿勢であり、具体的には、足首角度θ1が90°、膝角度θ2が125°、腰骨部から肩部までの上半身と大腿部との折曲角度(θ5)が95°程度であり、かつ水平線に対して太腿部がなす角度であるサイ角(θ3)の適正角度は、上記シートクッション35の傾斜角度αに1.5°程度を加算した値であることが、人間工学実験によって確認されている。そして、上記シートクッション35の前後移動および昇降移動に応じた足裏面における拇子球部a4の移動軌跡は、上記適正姿勢における各乗員の節角度、大腿部および膝下部の長さ等に基づいて、演算またはシミュレーション等により求めることができる。
すなわち、図13に示す実施形態では、上記シートクッション35を前後移動範囲の略中間位置から前方に105mm程度移動させるとともに、これに連動して上記シートクッション35を25mm程度上方に移動させるように上記シートクッション35の移動特性を設定すれば、低身長者Aおよび中身長者Bの着座姿勢を適正姿勢に維持しつつ、それぞれの足裏面における拇子球部a4,b4をアクセルペダル11等からなる足踏みペダルの操作ポイント11bに当接させることが可能となる。
上記シートクッション35の上昇量(25mm)は、中身長者Bと低身長者Aとのアイポイント差の平均値、つまり座高差に相当するアイポイントa1およびb1の上下差平均(90mm程度)よりも小さいため、上記シートクッション35の設置角度、つまり水平線に対するシートクッション35の傾斜角度αを変化させて上半身を回転させなければ、低身長者Aのアイポイントa1の前方移動と適正アイラインLの傾斜とに起因して適正アイポイント高さが20mm程度低下することを考慮しても、図13に示すように、上記低身長者Aのアイポイントa1が適正アイラインLの下方に位置することになる。なお、上記適正アイポイント高さの低下量(2mm程度)は、運転席1の前方移動距離(105mm)と上半身の回転によるアイポイントa1の前後移動量(約40mm)とを加算した値(145mm)に、tan8°(=0.1405)を積算することにより求められる。
したがって、上記のようにシートクッション35を中間位置から前方側に105mm程度移動させるのに応じ、上記シート位置調整機構2のチルト駆動部41によりシートクッション35の後端部を上昇させ、シートクッション35の傾斜角度(サイ角+1.5°)αを、例えば18°から15°に変化させ、アクセルペダル11等からなる踏込ペダルの回動支点11aまたは操作ポイント11bを支点に、上記低身長者Aの上半身を回転させて起立させるように移動させることにより、上記踏込ペダルに対する足裏の当接位置を変化させることなく、低身長者Aのアイポイントa1を上方に移動させて上記適正アイラインLに一致させるようにしている。
上記低身長者Aの上半身が回転することに起因したアイポイントa1の上方移動量Pは、アクセルペダル11の操作ポイント11bに当接する足裏の拇子球部a4からアイポイントa1までの距離(図17の例では1040mm程度)と、sinβ′・cosβとの積により求められる。なお、上記βは、足裏の母子球部a4とアイポイントa1とを結ぶ線分の水平線対する傾斜角度(約34°)であり、β′は、低身長者Aの上半身が回転することに起因した上記傾斜角度βの変化量は、上記シートクッション35の角度変化に対応した値(3°)である。
具体的に計算すると、上記低身長者Aの上半身が回転することに起因したアイポイントa1の上方移動量は約45mmとなり、この値と、運転席1の前方移動および適正アイラインLが前下がりに傾斜している起因したアイポイントa1の低下量(20mm程度)と、シートクッション35の上昇量(25mm)とを加算することにより求められるアイポイントa1の上方移動量Pの合計値は、上記中身長者Bと低身長者Aとのアイポイント差の平均値に略対応した値(約90mm)となる。したがって、上記のように運転席1を前方移動させるのに応じてシートクッション35を上昇させるとともに、低身長者Aの上半身が回転させることにより、足裏の拇子球部a4をアクセルペダル11の操作ポイント11bに当接させた状態で、低身長者Aのアイポイント1を適正アイラインLに一致させることができる。
上記低身長者Aの上半身が回転することに起因したアイポイントa1の上方移動量Pの計算は、図17に示すように、低身長者Aにおける膝下部A1の長さが41cm、大腿部A2の長さが38cm、腰部a2から肩部a5までの上半身A3の長さが42cm、肩部a5からアイポイントa1までの首部A4の長さが17cmであり、かつ上記低身長者Aが足首角度θ1を90°、膝下部A1と大腿部A2との折曲角度からなる膝角度θ2を125°、サイ角θ3を16.5°、上記上半身A3と大腿部A2との折曲角度θ5を95°、上半身A3と首部A4との折曲角度θ6を135°に設定した姿勢(適正姿勢)で着座していると仮定して行った。
なお、上記シートクッション35は、その前部下方にある枢支軸46を支点として揺動変位し、上記低身長者Aの上半身も上記枢支軸46を支点に回転する。したがって、上記シートクッション35の揺動変位だけでは、踏込ペダルの操作ポイント11b等を支点として低身長者Aの上半身を回転させることはできず、見かけ上において踏込ペダルの操作ポイント11b等を支点に低身長者Aの上半身を回転させるためには、上記シートクッション35の揺動変位とともに、シートクッション35をシートレール39に沿って前部上方に移動させる必要がある。これにより、最終的なシートクッション35の前方移動距離は、上記値(105mm)よりも大きくなる。
また、図14の仮想線で示すように、例えば188cm程度の身長を有する高身長者Cが適正姿勢で上記運転席1に着座し、上記シートクッション35を前後移動範囲の中間位置から後方側に105mm程度移動させる際に、これに連動して上記シートクッション35を25mm程度下方に移動させるように上記シートクッション35の移動特性を設定すれば、上記シートクッション35上に適正姿勢で着座した高身長者Cのアイポイントc1、腰部c2および踵部c3は、図14の矢印Nに示すように、その下降量が25mmとなるように平行移動し、上記高身長者Cの拇子球部c4をアクセルペダル11の操作ポイント11b等に当接させることが可能となる。
上記シートクッション35、アイポイントc1および腰部c2の上昇量(25mm)は、上記中身長者Bと高身長者Cとのアイポイント差の平均値(100mm程度)よりも小さいため、上記シートクッション35の設置角度を変化させなければ、高身長者Cのアイポイントc1の後方移動と適正アイラインLの傾斜とに起因して適正アイポイント高さが20mm程度上昇することを考慮しても、上記高身長者Cのアイポイントc1が適正アイラインLの上方に位置することになる。
したがって、上記のようにシートクッション35を中間位置から後方側に105mm程度移動させるとともに、上記チルト駆動部41によりシートクッション35の後端部を下降させることにより、シートクッション35の傾斜角度αを、例えば18°から21°に変化させ、かつアクセルペダル11等からなる踏込ペダルの操作ポイント11b等を支点に、上記高身長者Cの上半身を回転させて後傾させるように移動させることにより、この高身長者Cのアイポイントc1を下方に移動させて適正アイラインLに一致させるように構成している。
上記高身長者Cの上半身が回転することに起因したアイポイントc1の下方移動量は、アクセルペダル11の操作ポイント11bに当接する足裏の拇子球部c4からアイポイントc1までの距離に、tanβ´・cosβとの積により求められる。なお、上記βは、高身長者Cの母子球部4とアイポイント1とを結ぶ線分の水平線対する傾斜角度は、約34°であり、β´は高身長者Cの上半身が回転することに起因した上記傾斜角度βの変化量は、3°である。
上記高身長者Cおよび低身長者Aの体格がその身長に比例して各部が変化すると仮定して具体的に計算すると(図18参照)、足裏の拇子球部c4からアイポイントc1までの距離は約1300mmとなるとともに、上記高身長者Cの上半身が回転することに起因したアイポイントc1の下方移動量Qは、約56mmとなり、この値と、運転席1の前方に移動および適正アイラインLが前下がりに傾斜している起因したアイポイントの低下量(20mm程度)と、シートクッション35の上昇量(25mm)とを加算することにより求められるアイポイントc1の下方移動量Qの合計値(約101mm)は、上記中身長者Bと高身長者Cとのアイポイント差の平均値に対応した値(約100mm)と略一致する。したがって、上記のように運転席1を方移動させるのに応じてシートクッション35を下降させるとともに、身長者の上半身回転させることにより、足裏の拇子球部c4をアクセルペダル11の操作ポイント11bに当接させた状態で、高身長者Cのアイポイントc1を適正アイラインLに一致させることができる。なお、この場合においても、見かけ上で踏込ペダルの操作ポイント11b等を支点に高身長者の上半身を回転させるためには、上記シートクッション35の揺動変位とともに、シートクッション35をシートレール39に沿って後部下方に移動させる必要がある。
また、上記低身長者Aが運転席1に着座し、上記シート位置調整機構2により運転席1を車体の前方側に移動させるとともに、この動作に連動して上記フロア昇降機構6の駆動リンク31を倒伏状態から起立状態に移行させることにより、上記フロアボード5を図4および図11に示す上昇位置に変位させる動作が行われる。上記フロア昇降機構6によるフロアボード5の昇降動作、具体的には運転者の踵部が載置される可能性が最も高い部位となる足踏みペダルの回動支点11aから250mm程度後方に位置する部位の昇降変動作は、図12に示すように、運転席1の前方移動に対応したシートクッション35の上昇量と、その傾斜角度αの変化に対応した昇降補正値とにより設定された駆動特性に基づいて実行されるように構成されている。
すなわち、図13に示すように、運転席1に着座する乗員が中身長者Bから低身長者Aに変化することにより、両者の体格差に応じてシートクッション35を前後移動範囲の中間位置から前方側に105mm程度移動させるとともに、シートクッション35を25mm程度上昇させ、かつこれに連動してシートクッション35の傾斜角度αを18°から15°に変化させるように構成された運転姿勢調整装置では、図15の矢印Mに示すように低身長者Aの踵部a3が上記シートクッション35とともに平行に移動する。
さらに、上記シートクッション35の傾斜角度αが18°から15°に変化し、サイ角θが16.5°から13.5°に変化するのに応じ、上記低身長者Aの水平線に対する足裏の傾斜角度θ4が51.5°から48.5°に変化するとともに、これに対応して低身長者Aの踵部a3がさらに上方に移動するため、上記シートクッション35の上昇量と、その傾斜角度αの変化に対応した昇降補正値とを加算することにより求められた駆動特性に基づき、上記踵部a3の上方移動量を求めることができる。
上記足裏の傾斜角度θ4が変化することに起因した踵部a3の上方移動量(昇降補正値)は、上記アクセルペダル11の踏込高さ、つまり踵部a3から操作ポイント11bに当接する足裏の拇子球部a4までの距離と、sin(θ4′)・cos(θ4)との積により求められる。なお、θ4′は、シートクッション35の傾斜角度αが変化するのに対応した足裏の傾斜角度θ4の変化量である。例えば、足裏の傾斜角度θ4が51.5°に設定された図13に示す実施形態において、上記低身長者Aの足裏サイズが230mmであるとともに、つま先から足裏の母子球部a4までの距離が45mmであると仮定すると、その低身長者Aにおけるアクセルペダル11の踏込高さが185mm程度となり、かつ足裏の傾斜角度θ4の変化量が3°であるため、上記低身長者Aに対する昇降補正値は、9mm程度となる。
例えば図13に示すように、中間位置にある運転席1に低身長者Aが着座してシートクッション35を移動させる前の状態における踵部a3が、上記運転席1に着座した中身長者Bの踵部b3よりもやや下方に位置しているが、その値が極めて小さい場合には、これを無視して両踵部a3,b3が同じ高さであると仮定し、上記シートクッション35を前後移動範囲の中間位置から前方側に105mm程度移動させる際におけるシートクッション35の上昇量と、上記シートクッション35の傾斜角度αを18°から15°に変化させる動作に連動して変化する足裏の傾斜角度θ4に対応した昇降補正値と基づき、上記フロア昇降機構6によるフロアボード5の昇降変位量を表す駆動特性を設定することが可能である。そして、このフロアボード5の駆動特性に基づき、上記フロア昇降機構6を介してフロアボード5を昇降駆動するように構成すれば、運転席1に着座する乗員の体格が変化した場合においても、その踵部a3,b3をフロアボード5上に載置した状態で、足裏の最適位置(拇子球部4,4)を、アクセルペダル11等からなる踏込ペダルの操作ポイント11bに対して正確に当接させることが可能であり、踏込ペダルの操作性を良好状態に維持することができる。
なお、上記のように中間位置にある運転席1に低身長者Aが着座してシートクッション35を移動させる前の状態における踵部a3と、上記運転席1に着座した中身長者Bの踵部b3との上下差が小さく両者が略同じ高さ位置にある場合には、上記フロアボード5の上方移動量が、上記シートクッション35の前方移動に対応したその上方移動量と、上記昇降補正値との合計値になるため、上記フロアボード5の上方移動量が、シートクッション35の前方移動に対応したその上方移動量よりも常に大きな値となる。このため、上記運転席1の前方移動に応じ、上記シートクッション35とその下方に位置するフロアボード5との鉛直方向距離が減少するように上記フロアボード5の駆動特性が設定されることになる。言い換えれば、上記昇降補正値が、運転席1の前方移動に応じて変化する上記シートクッション35とフロアボード5と間における鉛直方向距離の変化量を示し、この昇降補正値は運転席1の前方移動に応じて直線的に変化するように設定されている。
一方、図14に示すように運転席1に着座する乗員が中身長者Bから高身長者Cに変化し、運転席1を後方側に105mm程度移動させた場合には、図16の矢印Nに示すように、上記高身長者Cの踵部c3が、シートクッション35の前方移動および上方移動と平行に後部下方へ移動するとともに、上記シートクッション35の傾斜角度αが、例えば18°から21°に変化するのに応じ、上記高身長者Cの水平線に対する足裏の傾斜角度θ4が51.5°から54.5°に変化する。また、この足裏の傾斜角度θ4の変化に対応して高身長者Cの踵部c3がさらに下方に移動するため、上記シートクッション35の下方移動に対応した踵部c3の下降量と、シートクッション35の傾斜角度αの変化に対応した昇降補正値とに基づき、上記踵部3の下方移動量を求めることができる。
上記足裏の傾斜角度θ4が変化することに起因した踵部c3の上方移動量(昇降補正値)は、上記アクセルペダル11の踏込高さ、つまり踵部c3から操作ポイント11bに当接する足裏の拇子球部a4までの距離と、sin(θ4′)・cos(θ4)との積により求められる。例えば足裏の傾斜角度θ4が51.5°に設定された図15に示す実施形態において、上記高身長者Cの足裏サイズが290mmであるとともに、つま先から足裏の母子球部a4までの距離が55mmであると仮定すると、高身長者Cにおけるアクセルペダル11の踏込高さが約235mmであり、足裏の傾斜角度θ4の変化量θ4′が3°であるため、上記高身長者Cに対する昇降補正値は、−11mm程度となる。
例えば図14に示すように、中間位置にある運転席1に高身長者Cが着座してシートクッション35を移動させる前の状態における踵部c3と、上記運転席1に着座した中身長者Bの踵部b3とが略同じ高にある場合には、上記シートクッション35を前後移動範囲の中間位置から後方側に105mm程度移動させる際におけるシートクッション35の下降量と、上記シートクッション35の傾斜角度αを18°から21°に変化させる動作に連動して変化する足裏の傾斜角度θ4に対応した昇降補正値と、上記踵部b3,c3の差を加算することにより上記フロアボード5の駆動特性を求めることができる。そして、この駆動特性に基づき、上記フロア昇降機構6によりフロアボード5を昇降駆動するように構成すれば、運転席1に着座する乗員の体格が変化した場合においても、その踵部b3,c3をフロアボード5上に載置した状態で、常に足裏の最適位置(拇子球部b4,c4)を、アクセルペダル11等からなる踏込ペダルの操作ポイント11bに正確に当接させることが可能となり、上記踏込ペダルの操作性を良好状態に維持することができる。
なお、上記のように中間位置にある運転席1に高身長者Cが着座してシートクッション35を移動させる前の状態における踵部c3と、上記運転席1に着座した中身長者Bの踵部b3との上下差が小さく両者が略同じ高さ位置にある場合には、上記フロアボード5の下方移動量が、上記シートクッション35の後方移動に対応したその下方移動量と、上記昇降補正値との合計値になるため、上記フロアボード5の下方移動量はシートクッション35の後方移動に対応したその下方移動量よりも常に大きな値となる。このため、上記運転席1の後方移動に応じ、上記シートクッション35とその下方に位置するフロアボード5との鉛直方向距離が増大するように上記フロアボード5の駆動特性が設定される。また、上記昇降補正値が、運転席1の後方移動に応じて変化する上記シートクッション35とフロアボード5と間における鉛直方向距離の変化量を示し、この昇降補正値は運転席1の後方移動に応じて直線的に変化するように設定されている。
上記のようにシート位置調整機構2とフロア昇降機構6とを備えた運転姿勢調整装置において、上記シート位置調整機構2により運転席1を前後移動範囲の中間位置から車体の前方側に移動させる動作に連動して車両の側面視でシートクッション35の水平面に対する傾斜角度αを変化させるとともに、図12の実線で示すように、上記運転席1の前方移動に対応したシートクッション35の昇降変位量と、その傾斜角度αの変化に対応した昇降補正値とにより設定された第1駆動特性に基づき、上記フロア昇降機構6によりフロアボード5を昇降変位させるように構成した場合には、上記運転席1に着座する乗員の体格に応じて運転席1を前後にスライド変位させるとともに、シートクッション35を上昇変位させ、かつシートクッション35の水平面に対する傾斜角度αを変化させることにより、上記シートクッション35に対する乗員の着座中心を表す腰部a2の位置等を、上記乗員の身長に対応して前部上方または後部下方に移動させるとともに、上半身を起立角度変化させることができ、これらの相乗作用によって各乗員の着座姿勢を適正状態に維持しつつ、そのアイポイントa1を適正アイラインLに一致させることができる。
しかも、上記運転席1の前後移動に対応したシートクッション35の昇降変位量と、その傾斜角度αの変化に対応した昇降補正値とにより設定された駆動特性に基づき、上記フロア昇降機構6によりフロアボード5からなる可動フロア部を昇降させるように構成したため、上記乗員の体格が変化した場合においても、各乗員の着座姿勢を適正状態に維持しつつ、常に足裏の最適位置(拇子球部)を、アクセルペダル11等からなる踏込ペダルの操作ポイント11bに正確に当接させることが可能であり、上記踏込ペダルの操作性を良好状態に維持できるという利点がある。
次に、図12の破線で示すように、上記運転席1のシートクッション35の前後移動範囲が170mmに設定されたシート位置調整機構2を有する運転姿勢調整装置による運転姿勢の調整動作について、以下に説明する。この運転姿勢調整装置では、図12の実線で示す第1駆動特性に比べてシートクッション35の前方移動範囲および後方移動範囲がそれぞれ20mm程度短くなることに起因して、運転席1が前方移動および後方移動することによる適正アイポイント高さの変化量が、それぞれ3mm程度小さくなるので、これを補うために、上記シートクッション35の前後移動に連動したシートクッション35の昇降変位量を増大させ、このシートクッション35の最大上昇量および最大下降量をそれぞれ28mmに設定している。
また、上記運転席1に着座した乗員の上半身は、図12の実線で示す第1駆動特性の場合と同様の動きをするため、シートクッション35の傾斜角度αも同様の動きをするようにその第2駆動特性が設定されている。つまり、運転席1が前後移動範囲の中間位置から前方側に向けて85mm程度移動する間に、上記シートクッション35の傾斜角度αが18°から15°に変化し、かつ運転席1が前後移動範囲の中間位置から方側に向けて185mm程度移動する間に、上記シートクッション35の傾斜角度αが18°から21°に変化するように、上記第2駆動特性が設定されている。
一方、上記フロアボードの第2駆動特性は、運転席1の前方移動に対応してフロアボードを上昇させるとともに、運転席1が上記中間位置から前方に移動するのにしたがって上記フロアボードの上昇率が漸減し、かつ運転席1の後方移動に対応してフロアボードを下降させるとともに、運転席1が上記中間位置から後方に移動するのにしたがって上記フロアボードの上昇率が漸減するように設定されている。
図17は、運転席1に着座した低身長者Aが最前方位置に移動した状態を示している。この図17において、実線は、図12の実線で示す第1駆動特性に基づいてシートクッション35の傾斜角度αを変化させた場合における低身長者Aの着座姿勢を示し、かつ仮想線は、図12の破線で示す第2駆動特性に基づいてシートクッション35の傾斜角度αを変化させた場合における低身長者Aの着座姿勢を示している。
上記第1駆動特性に基づいてシートクッション35の傾斜角度αを変化させた場合、足首角度θ1が90°、膝下部A1と大腿部A2との折曲角度からなる膝角度θ2が125°、腰骨部a2から肩部a3までの上半身A3と大腿部A2との折曲角度θ5が95°、かつ水平線に対して太腿部A2がなす角度であるサイ角θ3の適正角度は、上記シートクッション35の傾斜角度α(15°)から1.5°を減算した値である13.5°となることにより、長期間に亘り安楽状態を維持できるとともにペダル操作に適した姿勢(適正姿勢)が維持されている。
これに対して上記第2駆動特性に基づいてシートクッション35の傾斜角度αを変化させた場合、足首角度θ1および上半身A3の起立角度が上記第1駆動特性の場合と同じに設定されているが、膝角度θ2が125°から130°に変化するとともに、これに対応して上記サイ角θ3が13.5°から10.5°に変化している点で第1駆動特性の場合と異なっている。これは、第2駆動特性の場合、運転席1の中間位置から前後への移動範囲が20mmだけ短くなることに対応して下腿部を伸ばし気味にした着座姿勢をとることにより、足裏の拇子球部a4を足踏みペダルの操作ポイントに当接させようとするためである。
上記のように膝角度θ2を5°だけ変化させるとともに、サイ角θ3を3°だけ変化させると、足裏面の傾斜角度θ4が48.5°から50.5°に変化し、かつこれに対応して踵部a3が5mm程度(=185mm×sinθ4′×cosθ4)だけ下方に移動する。このことは、上記姿勢変化に拘わらず足裏の拇子球部a4を足踏みペダルの操作ポイントに当接させるためには、上記第1駆動特性の場合に比べてフロアボード5の高さを5mm程度下方に位置させる必要があること、つまり上記運転席1の最前方位置における昇降補正値が4mm程度になることを意味している。この結果、上記シートクッション35の上昇量と昇降補正値との和で求められる上記フロアボード5の昇降駆動特性は、運転席1が上記中間位置から前方に移動するにしたがってフロアボードの上昇率が漸減するように設定される。
図18は、運転席1に着座した高身長者Cが最後方位置に移動した状態を示している。この図18において、実線は、図12の実線で示す第1駆動特性に基づいてシートクッション35の傾斜角度αを変化させた場合における高身長者Cの着座姿勢を示し、かつ仮想線は、図12の破線で示す第2駆動特性に基づいてシートクッション35の傾斜角度αを変化させた場合における高身長者Cの着座姿勢を示している。
上記第2駆動特性に基づいてシートクッション35の傾斜角度αを変化させた場合、足首角度θ1および上半身A3の起立角度が上記第1駆動特性の場合と同じに設定されているが、膝角度θ2が125°から118°に変化するとともに、これに対応して上記サイ角θ3が19.5°から24.5°に変化している点で第1駆動特性の場合と異なっている。これは、第2駆動特性の場合、運転席1の中間位置から後側への移動範囲が20mmだけ短くなることに対応して下腿部を曲げ気味にした着座姿勢をとることにより、足裏の拇子球部c4を足踏みペダルの操作ポイントに当接させようとするためである。
上記のように膝角度θ2を7°だけ変化させるとともに、サイ角θ3を5°だけ変化させると、足裏面の傾斜角度θ4が54.5°から52.5°に変化し、かつこれに対応して踵部cが7mm程度(=235mm×sinθ4′×cosθ4)だけ上方に移動する。このことは、上記姿勢変化に拘わらず足裏の拇子球部4を足踏みペダルの操作ポイントに当接させるためには、上記第1駆動特性の場合に比べてフロアボード5の高さを7mm程度上方に位置させる必要があること、つまり上記運転席1の最後方位置における昇降補正値が4mmになることを意味している。この結果、上記シートクッション35の上
昇量と昇降補正値との和で求められる上記フロアボード5の昇降特性は、運転席1が上記中間位置から後方に移動するにしたがってフロアボードの下降率が漸減するように設定される。
上記のようにシート位置調整機構2より、運転席1を前後移動範囲の中間位置から車体の前方側に移動させる動作に連動して車両の側面視でシートクッション35を上方に移動させるとともに、その水平面に対する傾斜角度αが小さくなる方向に座面角度を変化させ、かつ上記フロア昇降機構6により、運転席1の前方移動に対応してフロアボード5からなる可動フロア部を上昇させるとともに、運転席1が上記中間位置から前方に移動するにしたがって上記フロアボード5の上昇率が漸減するように設定された第2駆動特性に基づき、フロアボード5を駆動するように構成した場合には、上記第1駆動特性に基づいて運転席1のシートクッション35およびフロアボード5を駆動する場合に比べて、前側への運転席1の移動範囲を狭めつつ、上記低身長者Aのアイポイントa1を適正アイラインLに一致させることができるとともに、常に足裏の最適位置(拇子球部a4,b4)を、アクセルペダル11等からなる踏込ペダルの操作ポイント11bに正確に当接させることが可能であり、上記踏込ペダルの操作性を良好状態に維持できるという利点がある。
したがって、ステアリングハンドルやシフトノブに近付きすぎてこれらの操作性が悪化する等の弊害を生じることなく、運転者の体格に応じてその運転姿勢を適正に調節できるという利点がある。しかも、最も多く使用される可能性が高い上記中身長者Bに近い体格を有する運転者がその運転姿勢の調整を行う場合には、その着座姿勢を上記適正姿勢に略一致させた状態で、上記シートクッション35の位置調節およびフロアボード5の高さ調節を適正に実行できるという利点がある。
また、上記のようにシート位置調整機構2より、運転席1を前後移動範囲の中間位置から車体の後方側に移動させる動作に連動して車両の側面視でシートクッション35を下方に移動させるとともに、その水平面に対する傾斜角度αが大きくなる方向に座面角度を変化させ、かつ上記フロア昇降機構6により、運転席1の後方移動に対応してフロアボード5からなる可動フロア部を下降させるとともに、運転席1が上記中間位置から後方に移動するにしたがって上記フロアボード5の上昇率が漸減するように設定された第2駆動特性に基づき、フロアボード5を駆動するように構成した場合には、上記第1駆動特性に基づいて運転席1のシートクッション35およびフロアボード5を駆動する場合に比べて、後側への運転席1の移動範囲を狭めつつ、上記高身長者Cのアイポイントc1を適正アイラインLに一致させることができるとともに、常に足裏の最適位置(拇子球部c4,b4)を、アクセルペダル11等からなる踏込ペダルの操作ポイント11bに正確に当接させることが可能であり、上記踏込ペダルの操作性を良好状態に維持できるという利点がある。
したがって、ステアリングハンドルやシフトノブから離れすぎてこれらの操作性が悪化する等の弊害を生じることなく、運転者の体格に応じてその運転姿勢を適正に調節できるという利点がある。しかも、最も多く使用される可能性が高い上記中身長者Bに近い体格を有する運転者がその運転姿勢の調整を行う場合には、その着座姿勢を上記適正姿勢に略一致させた状態で、上記シートクッション35の位置調節およびフロアボード5の高さ調節を適正に実行できるという利点がある。
なお、上記シート位置調整機構2のチルト駆動部41によりシートクッション35の水平面に対する傾斜角度αを変化させる際に、このシートクッション35およびその後部に立設されたシートバック36を一体的に駆動するように構成した上記実施形態に代え、このシートバック36の立設角度を一定値に維持しつつ、上記シートクッション35の傾斜角度αだけを変化させるように構成することも可能である。
しかし、上記の構成では、運転席1の前後移動時に、上半身の傾斜角度が変化することなく、この上半身に対する大腿部の折曲角度θ3だけが変化するため、乗員の着座姿勢を適正状態に保持することが困難であるとともに、シートクッション35の前後移動量および上下移動量を大きくしなければ、運転者のアイポイントを適正ラインLに一致させることができない等の弊害がある。したがって、上記実施形態に示すように、上記シート位置調整機構2のチルト駆動部41によりシートクッション35の水平面に対する傾斜角度αを変化させる際に、このシートクッション35およびその後部に立設されたシートバック36を一体的に駆動するように構成することが好ましい。
また、上記スライド駆動部40の駆動ケーブル48からフロア昇降機構6の駆動ケーブル33に回転駆動力を伝達することにより、上記フロアボード5を昇降駆動するように構成した実施形態に代え、フロアボード5を昇降駆動するための専用の駆動源を設けた構造としてもよい。しかし、上記実施形態に示すように、単一の駆動源(駆動モータ)によりシートクッション35の前後位置および上下位置を調整するとともに、フロアボード5を昇降駆動するように構成した場合には、簡単な構成で運転席1の位置と、フロアボード5の設置高さとを同時に調整できるという利点がある。
さらに、上記ヒンジ部材16により連結された上記前側ボード15と、後側ボード17とからなるフロアボード5により上記可動フロア部を構成するとともに、先端部が前側ボード15の後部下面に枢支された左右一対の駆動リンク31を起伏させることにより、上記フロアボード5を昇降駆動するように構成された上記実施形態に代え、一枚板からなるフロアボードによって上記可動フロア部を構成してもよく、かつ可動フロア部の下面から側方突設された係合ピンを斜め方向に延びるように形成されたガイド溝に沿って摺動させる等により、上記可動フロア部を昇降変位させるように構成してもよい。
また、上記シートクッション35の揺動支点となる連結軸をシートクッション35の後部に設けるとともに、シートクッション35の前部に設けられた係合ピンを、シートレール39の前方部に設けられたガイド溝等に沿って摺動させることにより、シートクッション35の前部を昇降変位させてその座面角度を変化させるように構成してもよい。
なお、上記実施形態では、駆動モータにより運転席1を前後移動させるとともに、駆動ケーブル48,34により回転駆動力を伝達してフロアボード5を昇降駆動するように構成しているが、上記駆動モータを廃止し、シートクッション35の前後移動ストロークを運転席1側とフロアボード側との間に巻回したワイヤに伝達して、このワイヤのストロークでフロアボード5を昇降駆動する構成としてもよい。この構成では、運転席1に着座した乗員がハンドルを握る等により上体を支えつつ腰部を前後移動させる人力が駆動源として、シートクッション35を前後移動させることができる。この場合、シートクッション35をシートレール39に対して前方に付勢するコイルばね等の付勢部材を設けることにより、例えば低身長者Aが運転席1に着座したままで、後方位置にあるシートクッション35を前部上方に移動させる動作を補助するように構成することが望ましい。
本発明に係る運転姿勢調整装置の実施形態を示す説明図である。 可動フロア部の具体的構成を示す平面図である。 可動フロア部の具体的構成を示す斜視図である。 フロアボードの後辺部の支持構造を示す正面断面図である。 フロアボードの後辺部の支持構造を示す正面断面図である。 フロア昇降機構の具体的構成を示す正面断面図である。 シート位置調整機構の構造を示す側面断面図である。 シート位置調整機構の構造を示す正面断面図である。 動力伝達機構の具体的構成を示す斜視図である。 動力伝達機構の具体的構成を示す断面図である。 運転席を前方に移動させた状態を示す説明図である。 フロアボードの駆動特性等を示すグラフである。 運転席に中身長者等が着座した状態を示す説明図である。 運転席に高身長者等が着座した状態を示す説明図である。 フロアボードの上方移動量を示す説明図である。 フロアボードの下方移動量を示す説明図である。 低身長者の着座姿勢を示す説明図である。 高身長者の着座姿勢を示す説明図である。
符号の説明
1 運転席
2 シート位置調整機構
3 車体フロア
5 フロアボード
6 フロア昇降機構
35 シートクッション
36 シートバック

Claims (3)

  1. 予め設定された範囲内で運転席を前後移動させるとともに、この運転席の前後移動に対応させてシートクッションの設置高さおよび座面角度を調整するシート位置調整機構と、上記運転席の前後位置の調整動作に連動して乗員の足元部に位置する可動フロア部を昇降駆動するフロア昇降機構とを備えた運転姿勢調整装置であって、
    上記シート位置調整機構は、所定の中身長者に対応する運転席の位置である前後移動範囲の中間位置から当該運転席を車体の前方側に移動させる動作に連動して車両の側面視でシートクッションを上方に移動させるとともに、その水平面に対する前上がりの傾斜角度が小さくなる方向に座面角度を変化させるように構成され、
    上記フロア昇降機構は、上記運転席の前方移動に対応して可動フロア部を上昇させるように設定された昇降駆動特性に基づき可動フロア部を駆動するように構成され、
    この昇降駆動特性は、上記運転席の前方移動に対応したシートクッションの上昇量と、シートクッションの上記前上がりの傾斜角度の変化及び前記中身長者よりも身長の低い低身長者の運転姿勢が前記中身長者の運転姿勢に比べて下腿部が伸ばし気味になることに起因するシートクッションと可動フロア部との間における鉛直方向の昇降補正値との和に基づき、運転席が前記中間位置から前方に移動するに従って可動フロア部の上昇率が漸減するように設定されていることを特徴とする運転姿勢調整装置。
  2. 予め設定された範囲内で運転席を前後移動させるとともに、この運転席の前後移動に対応させてシートクッションの設置高さおよび座面角度を調整するシート位置調整機構と、上記運転席の前後位置の調整動作に連動して乗員の足元部に位置する可動フロア部を昇降駆動するフロア昇降機構とを備えた運転姿勢調整装置であって、
    上記シート位置調整機構は、所定の中身長者に対応する運転席の位置である前後移動範囲の中間位置から当該運転席を車体の後方側に移動させる動作に連動して車両の側面視でシートクッションを下方に移動させるとともに、その水平面に対する前上がりの傾斜角度が大きくなる方向に座面角度を変化させるように構成され、
    上記フロア昇降機構は、上記運転席の後方移動に対応して可動フロア部を下降させるように設定された昇降駆動特性に基づき可動フロア部を駆動するように構成され、
    この昇降駆動特性は、上記運転席の前方移動に対応したシートクッションの下降量と、シートクッションの上記前上がりの傾斜角度の変化及び前記中身長者よりも身長の高い高身長者の運転姿勢が前記中身長者の運転姿勢に比べて下腿部が曲げ気味になることに起因するシートクッションと可動フロア部との間における鉛直方向の昇降補正値との和に基づき、運転席が前記中間位置から後方に移動するに従って可動フロア部の下降率が漸減するように設定されていることを特徴とする運転姿勢調整装置。
  3. 上記シート位置調整機構によりシートクッションの水平面に対する上記前上がりの傾斜角度を変化させる際に、このシートクッションおよびその後部に立設されたシートバックが一体的に駆動されるように構成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の運転姿勢調整装置。
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