JP5233139B2 - レンズの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、曲面加工されたパネル同士を貼り合わせたレンズの製造方法に関する。
従来、曲面状のパネルを貼り合わせて光学備品を製造する製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載のものは、偏光フィルムの表・裏に合成樹脂板を貼り合わせた遮光板を加工して所望の曲面形状に形成したサングラス用レンズである。このサングラス用レンズでは、一次加工および二次加工を経て段階的に曲面を形成して所望の形状に加工される製造方法が採られている。
特開2004−226789号公報
ところで、上記特許文献1のような従来のレンズの製造方法では、偏光フィルムの表裏に合成樹脂板を貼り付けて遮光板を形成している。しかしながら、偏光フィルムに合成樹脂板を貼り付ける工程で接着剤を用いる場合、接着剤の粘度の違いにより偏光フィルム全体に均一に接着剤を広げることが困難であり、気泡が入ってしまったり、歪みができてしまったりする不都合が発生するという問題があった。
本発明は、上記のような問題に鑑みて、良好な光学部品を製造するレンズの製造方法を提供することを1つの目的とする。
本発明のレンズの製造方法は、曲面加工された一対のパネルを貼り合わせてレンズを製造するレンズの製造方法であって、前記一対のパネルは、それぞれ、一対の玉部を備え、前記一対の玉部を連結する連結部が形成され、当該レンズの製造方法は、前記一対のパネルのうち少なくとも接着剤を塗布する一方のパネルの接着面をプラズマ処理するプラズマ処理工程と、前記一方のパネルに沿った面形状を有する押え治具に前記一方のパネルを載置することによって、前記プラズマ処理工程にてプラズマ処理された前記接着面を水平に固定し、この接着面上に所定粘度の接着剤を滴下する接着剤滴下工程と、前記接着剤滴下工程の後、前記接着面に他方のパネルの接着面を当接させて前記一対のパネルを貼り合わせる貼付工程と、を備え、前記貼付工程は、前記一方のパネルの面に対して略直交する方向から前記一対のパネルを押さえつける押圧工程と、前記押圧工程により前記一対のパネルを重ね合わせた状態で、周囲の気圧を減圧する減圧工程と、を備え、前記押え治具は、前記一方のパネルの略中心部を水平に維持する水平部と、前記レンズの曲面に応じた曲面形状に形成される曲面部と、を備えた台座部を備え、前記接着剤滴下工程では、前記一方のパネルの略中心部に、前記接着剤を滴下することを特徴とする。
この発明によれば、プラズマ処理工程により一対のパネルのうち少なくとも一方のパネルの接着面にプラズマ処理を施している。これにより、接着剤の濡れ性が改善されて、接着剤が接着面全体に均一に広がりやすくなる。したがって、パネル間に気泡が入りにくくなり、歪みの発生も抑えることができ、良好な光学部品を製造できる。また、プラズマ処理により、パネルからの接着剤の流れ落ちをも防止できる。また、減圧工程により、一対のパネルを重ね合わせた状態で減圧されるため、これらのパネル間に気泡などが入った場合でも良好に気泡を抜くことができ、よりパネル同士を密着させることがでる。したがってより良好に気泡や歪みを防止することができる。
また、本発明のレンズの製造方法では、前記減圧工程は、前記周囲の気圧を0.5気圧以下に減圧することが好ましい。
この発明によれば、パネル間に気泡などが入った場合でも良好に気泡を抜くことができる。したがってより良好に気泡や歪みを防止することができる。
さらに、本発明のレンズの製造方法では、前記貼付工程は、前記パネルの曲面形状に沿った面形状を有する押え治具に前記パネルを載置し、前記パネルの面に対して略直交する方向から前記一対のパネルを押さえつける押圧工程を備えることを特徴とする
この発明によれば、貼付工程では、パネルの曲面形状に沿う曲面を有する押え治具にパネルを配置し、パネルを面方向に対して略直交する方向に押さえつけてパネルを貼り合わせる押圧工程を備えている。これにより、パネルが押圧されることで接着剤が接着面全体に均一に広げることができ、より良好にムラや歪みを防止することができる。
そして、本発明のレンズの製造方法では、前記接着剤滴下工程では、粘度が10〜1000mPa・sの接着剤を滴下することが好ましい。
この発明によれば、接着剤滴下工程において、粘度が10〜1000mPa・sの低粘度な接着剤を用いている。ここで、接着剤の粘度が10mPa・sよりも小さいと、滴下された接着剤が流れてしまい、パネルから流れ落ちるなどの不都合がある。また、接着剤の粘度が1000mPa・sより大きいと、粘度が大きくなりすぎるため接着剤に広がりが悪く、気泡や歪が発生しやすくなる。これに対して、本発明のように、粘度が10〜1000mPa・sの接着剤を用いることで、パネルの形状が曲面である場合でも、面形状に沿って接着剤が全体に広がりやすく、接着剤自体の層厚さにもムラがなく、歪などの発生を抑えることができる。
また、本発明のレンズの製造方法では、前記接着剤は、エポキシ系接着剤またはウレタン系接着剤であることが好ましい。
この発明によれば、接着剤としてエポキシ系接着剤またはウレタン系接着剤を用いている。これにより、フィルムやプラスチックなどを良好に接着でき、耐久性が良好で変形にも強いため、曲面形状の光学部品などにも良好な接着性を維持することができる。
そして、本発明のレンズの製造方法では、前記一対のパネルのうち一方のパネルは、液晶パネルであり、他方のパネルは、カバーレンズであることが好ましい。
この発明によれば、液晶パネルにカバーレンズを接着させている。これにより、液晶パネルとカバーレンズとを気泡や歪みがない状態で密着させて貼り合わせることができ、サングラスなど、所定波長の光を通さない良好な光学部品を製造することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔レンズの構成〕
図1は、本発明の実施の形態に係るレンズの概略を示す図である。図2は、本実施の形態の液晶パネルの概略を示す図である。
図1において、100は、光学部品としてのレンズであり、このレンズ100は、例えばサングラスなど、所定波長の光を遮断し、その他の波長の光を透過する。また、レンズ100は、図1に示すように、例えば眼鏡などの形状に合わせた曲面形状に形成されている。また、このレンズ100は、眼球の位置に対応する一対の玉部と、これら玉部を連結する連結部とを備え、連結方向に長手となる形状の、いわゆるゴーグルタイプのレンズに形成されている。
具体的には、レンズ100は、パネルとしての液晶パネル110と、一対のパネルとしてのカバーレンズ120とを備えている。
液晶パネル110は、表裏のそれぞれにカバーレンズ120が接着固定され、カバーレンズ120により保護されている。液晶パネル110は、図2に示すように、互いに対向する一対の透明保護フィルム111,112を備えている。そして、これらの透明保護フィルム111,112の互いに対向する対向面には、それぞれ透明電極面111A,112Aが設けられている。これらの透明電極面111A,112Aの間には、液晶物質113および色素結晶114が封入されている。そして、透明電極面111A,112Aは、例えば導電性部材115により接続され、所定の電圧が印加されている。これにより、液晶物質113および色素結晶114が透明電極面111A,112Aの対向方向に配向方向が変化する。
カバーレンズ120は、例えばポリカーボネートなどの合成樹脂により形成されている。このカバーレンズ120としては、傷防止のため表面にハードコード膜を製膜したカバーレンズ120を使用することも可能である。このカバーレンズ120は、上記したように、液晶パネル110の表面および裏面にそれぞれ配置され、接着剤により接着固定されている。ここで接着剤としては、例えばエポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤を用いることができる。
〔レンズの製造方法〕
次に、上述したようなレンズ100の製造方法について説明する。
図3は、レンズの製造工程を示すフローチャートである。図4は、押圧工程にて使用する押え治具の概略構成を示す図である。図5は、接着剤滴下工程にて滴下される接着剤の滴下位置を模式的に示す図である。図6は、押圧工程における押圧状態を示す図である。
図3において、レンズ100は、プラズマ処理工程S101、接着剤滴下工程S102、押圧工程S103、減圧工程S104、および硬化工程S105の各工程を経て、液晶パネル110とカバーレンズ120とを接着することにより製造される。なお、押圧工程、減圧工程、および硬化工程により本発明の貼付工程が構成される。
プラズマ処理工程S101では、液晶パネル110およびカバーレンズ120の互いに対向する接着面に、それぞれプラズマ処理を施す。これにより、接着面が親水化し、表面濡れ性が改善される。ここで、プラズマ処理は、プラズマ電圧が0.1kV〜5kV、圧力が1Pa〜100Paである状態で、10sec〜10minで実施する。
接着剤滴下工程S102では、プラズマ処理工程S101にて接着面を処理した液晶パネル110およびカバーレンズ120のいずれか一方を図4に示すような押え治具200に載置する。
ここで、押え治具200の構成について説明する。押え治具200は、図4に示すように、台座部210と、押え部220とを備えている。
台座部210は、レンズ100を載置する載置部211を備えている。この載置部211は、レンズ100の輪郭形状と略同一形状に形成され、略中央部に水平に維持される水平部212と、この水平部212に連続形成されて、レンズ100の曲面に応じた曲面形状に形成される曲面部213とを備えている。また、この台座部210は、例えばシリコンゴムなどの弾性部材により形成されている。
押え部220は、台座部210の載置部211と対向する押え面221が、載置部211と略同一曲面形状に形成されている。すなわち、押え面221は、水平部212に対向する水平押え部222と、曲面部213に対向する曲面押え部223と、を備えている。
そして、接着剤滴下工程S102では、台座部210の載置部211に、液晶パネル110およびカバーレンズ120のいずれか一方を、接着面が押え部220に対向する状態に載置する。ここで、液晶パネル110の裏面にカバーレンズ120を接着する場合には、載置部211にカバーレンズ120を載置する。また、液晶パネル110の表面にカバーレンズ120を接着する場合には、液晶パネル110を載置部211に載置する。
この時、載置されるパネル110,120の略中央部が水平部212に載置されるように配置する。また、図示しない固定具で、例えばパネル110,120の周縁部を保持して台座部210に固定する構成などとしてもよい。
この後、載置された液晶パネル110またはカバーレンズ120に、接着剤を滴下する。この接着剤としては、例えばエポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤などが利用できる。また、この接着剤滴下工程では、低粘度の接着剤を滴下する。ここで、接着剤の粘度としては、10mPa・s〜1000mPa・sが好ましく、より好ましくは50〜500mPa・sである。接着剤の粘度が10mPa・sより小さい場合、粘度が低すぎるため滴下した接着剤が流れてしまい、例えば液晶パネル110やカバーレンズ120の周縁から流れ落ちてしまうなどの不都合がある。また、接着剤の粘度が1000mPa・sより大きい場合、粘性が大きすぎるため接着剤が広がらず、気泡や歪みの原因となる。これに対して、上記のような粘度が10mPa・s〜1000mPa・sの接着剤を用いると、接着剤が広がりやすく、液晶パネル110とカバーレンズ120とを貼り合わせた際に気泡や歪みが入りにくく、良好な接着性を実現可能となる。
また、接着剤を滴下する位置は、図5に示すように、液晶パネル110やカバーレンズ120の略中心位置、すなわち台座部210の水平部212に載置される位置近傍で、液晶パネル110またはカバーレンズ120の長手方向に略直交する縦方向に沿って滴下する。接着剤の滴下量としては、液晶パネル110やカバーレンズ120の接着面の面積にもよるが、接着面の表面積が約50cmである場合、0.4cmの接着剤を1滴の滴下量が0.025〜0.03cmとなるように滴下することが好ましく、この場合、接着剤の膜厚は約80μmとなる。
押圧工程S103では、液晶パネル110およびカバーレンズ120を重ね合わせる。具体的には、押え治具200の台座部210に液晶パネル110が載置されている際には、カバーレンズ120を重ね合わせ、台座部210にカバーレンズ120が載置されている際には、液晶パネル110を重ね合わせる。そして、台座部210と押え部220とにより、液晶パネル110およびカバーレンズ120を挟持し、図6に示すように押え部220を台座部210側に押圧する。ここで、押え部220により、液晶パネル110およびカバーレンズ120を例えば5kgf程度の低押圧力で押圧することが好ましい。これにより、液晶パネル110やカバーレンズ120を破損することなく、これら液晶パネル110およびカバーレンズ120の接着面間の全面に接着剤を押し広げることが可能となる。
減圧工程S104では、押圧工程S103にて液晶パネル110およびカバーレンズ120を押圧した状態で、周囲の圧力を減圧させる。ここで、減圧された圧力としては、0.5気圧以下が好ましく、より好ましくは0.1気圧である。この減圧工程により、液晶パネル110およびカバーレンズ120の接着面間に気泡などが存在した場合でも、減圧により接着面間の気泡が外方に逃がされ、良好に気泡や歪みを防止することが可能となる。
硬化工程S105では、減圧工程S104にて減圧処理を実施した後の液晶パネル110およびカバーレンズ120を、元の大気圧に戻し、例えば60度に過熱したオーブンにて加熱する。これにより、接着剤が硬化し、液晶パネル110およびカバーレンズ120が接着される。
この後、プラズマ処理工程S101ないし硬化工程S105の各工程を再度実施して、液晶パネル110の他面側にもカバーレンズ120を接着させる。例えば、液晶パネル110の裏面にカバーレンズ120を接着した場合は表面にもカバーレンズ120を接着させる。また、液晶パネル110の表面にカバーレンズ120を接着した場合は、裏面にもカバーレンズ120を接着させる。以上により、液晶パネル110の表裏にカバーレンズ120が接着固定されるレンズ100が製造される。
[本実施の形態の作用効果]
上述したように、上記実施の形態のレンズ100の製造方法では、プラズマ処理工程S101にて、液晶パネル110およびカバーレンズ120の接着面をそれぞれプラズマ処理する。そして、接着剤滴下工程S102にて液晶パネル110およびカバーレンズ120のいずれか一方を接着面が押え部220に対向する状態で、略中央部が水平部212に載置される状態に固定し、この水平部212に載置される接着面近傍に、低粘度の接着剤を滴下する。この後、押圧工程S103にて、押え部220および台座部210で液晶パネル110およびカバーレンズ120を挟み込み、押え部220を台座部210側に押圧して貼り合わせ、硬化工程S105にて接着剤を硬化させて液晶パネル110およびカバーレンズ120を接着させている。
このため、プラズマ処理工程S101にて、液晶パネル110およびカバーレンズ120の接着面をプラズマ処理しているので、接着面の濡れ性を改善することができる。したがって、接着剤滴下工程S102にて滴下された接着剤を均一に接着面全体に広げることができるので、接着層の厚みを均一にでき、接着面間に気泡ができたり歪みが生じたりする不都合を防止することができる。また、接着面のプラズマ処理により、接着剤滴下工程S102にて接着剤が液晶パネル110やカバーレンズ120の周縁から流れ落ちる不都合をも防止できる。
また、滴下する接着剤として、10mPa・s〜1000mPa・sの低粘度の接着剤を用いている。
このため、接着剤の粘度が低いため、容易に接着面全体に接着剤をより良好に広げることができ、気泡や歪みを確実に防止できる。また、接着剤の粘度が低すぎないため、接着剤が接着面から流れ落ちるなどの不都合も防止でき、良好に接着剤を広げることができる。
さらに、接着剤としてエポキシ系接着剤またはウレタン系接着剤を用いている。
このため、液晶パネル110やカバーレンズ120の接着面が合成樹脂で形成されている場合でも、良好にこれらの接着面を接着することができる。また、耐久性に優れ、変形にも強いため、例えばレンズ100を利用者のサイズにあわせて変形させるなどした場合でも、接着剤が剥離せず、良好な接着性を維持することができる。
そして、押圧工程S103では、押え治具200の台座部210の上に液晶パネル110(カバーレンズ120)を載置し、接着面同士を対向させた状態でカバーレンズ120(液晶パネル110)を重ね合わせて、押え部220によりこれらの液晶パネル110およびカバーレンズ120を押さえつけて貼り合わせている。
このため、液晶パネル110およびカバーレンズ120の間の気泡を良好に押し出すことができるので、気泡や歪みの発生を良好に防止することができ、接着剤を接着面全体により良好に押し広げることができる。
また、減圧工程S104において、周囲の圧力を0.1気圧に減圧している。
このため、接着面同士の間に気泡が存在した場合でも、減圧によりこの気泡が押し出され、気泡や歪みの発生をより確実に防止することができる。
〔他の実施の形態〕
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、上記実施の形態では、液晶パネル110とカバーレンズ120とを貼り合わせた構成を示したが、例えば、カバーレンズ120同士を貼り合わせる構成や、偏光フィルムの表裏をカバーレンズ120で挟み込んで接着させる構成などとしてもよい。
また、上記実施の形態では、ゴーグルタイプのレンズを例示したが、例えば玉形状のレンズなど、その他の形状のものであってもよい。
また、レンズに限られず、複数の光学部材を接着剤により貼り合わせて構成される光学部品に本発明を適用することもできる。
また、プラズマ処理工程S101にて、液晶パネル110およびカバーレンズ120の双方をプラズマ処理したが、例えば接着剤滴下工程S102にて接着剤が滴下される一方側のみプラズマ処理を実施してもよい。
また、接着剤滴下工程S102において、接着剤を水平部212に載置される液晶パネル110(カバーレンズ120)の略中央部に縦方向に沿って滴下するとしたが、これに限らない。すなわち、上記実施の形態では、液晶パネル110(カバーレンズ120)の略中央部が縦方向に沿って水平になり、長手方向両端部に向かうに従って曲面形状となる形状に形成されているため、上記位置に滴下したものであり、例えば長手方向に略直交する縦方向に曲面形状となる液晶パネル110(カバーレンズ120)では、略中央部に長手方向に沿って接着剤を滴下するなどしてもよい。
〔実施例〕
次に、本発明の実施の形態に基づく実施例および比較例を説明する。具体的には、以下に示す方法でレンズを製造した。
(実施例1)
ゴーグルタイプのサングラス用のレンズ形状に曲面加工されたポリカーボネートパネルを2枚用意した。
先ず、プラズマ処理工程S101により、ポリカーボネートパネルの接着面にプラズマ処理を施した。プラズマ処理は、圧力10Pa、電圧1000Vの大気プラズマを1分間実施した。なお、接着面のみプラズマ処理を実施するため、非接着面はPETフィルムでマスキングを行い、非接着面にプラズマ処理の影響が及ばないようにした。
また、接着剤としてエポキシ樹脂EX810(ナガセ化成製)5.94gと、エポキシ樹脂硬化剤DX148(ジャパネポキシレジン製)5.00gを調合して5分間攪拌した。この後、攪拌時に巻き込んだ気泡を抜くために、減圧下での攪拌を実施した。気泡を抜いた後、25℃にて攪拌を続けた。そして、接着剤の調合開始から30分後に、この接着剤をスポイトにより吸い取り、接着剤滴下工程S102を実施した。すなわち、スポイトを用いて、台座部210に載置されたポリカーボネートパネルに接着剤を滴下した。
この後、押圧工程S103を実施した。すなわち、台座部210上で、2枚のポリカーボネートパネルの接着面同士を重ね合わせ、押え部220により上下から押えこんだ。
そして、押え部220および台座部210によりポリカーボネートパネルを押えたまま、硬化工程S105を実施した。すなわち、上記ポリカーボネートを60℃に設定したオーブンに5時間入れ、接着剤の硬化を実施した。
なお、貼り合わせ時の接着剤の粘度を測定したところ、200mPa・sであった。
(実施例2)
上記実施例1において、接着剤の調合開始時間から接着剤滴下工程S102までの経過時間を5分とした。この際、接着剤の粘度は、10mPa・sであった。その他は、実施例1と同様の手順によりポリカーボネートを貼り合わせた。
(実施例3)
上記実施例1において、接着剤の調合開始時間から接着剤滴下工程S102までの経過時間を15分とした。この際、接着剤の粘度は、50mPa・sであった。その他は、実施例1と同様の手順によりポリカーボネートを貼り合わせた。
(実施例4)
上記実施例1において、接着剤の調合開始時間から接着剤滴下工程S102までの経過時間を45分とした。この際、接着剤の粘度は、300mPa・sであった。その他は、実施例1と同様の手順によりポリカーボネートを貼り合わせた。
(実施例5)
上記実施例1において、接着剤の調合開始時間から接着剤滴下工程S102までの経過時間を1時間とした。この際、接着剤の粘度は、500mPa・sであった。その他は、実施例1と同様の手順によりポリカーボネートを貼り合わせた。
(実施例6)
上記実施例1において、接着剤の調合開始時間から接着剤滴下工程S102までの経過時間を1.5時間とした。この際、接着剤の粘度は、1000mPa・sであった。その他は、実施例1と同様の手順によりポリカーボネートを貼り合わせた。
(実施例7)
上記実施例1と同様の手順にて、押圧工程S103まで実施した。
この後、ポリカーボネートパネルを押え治具200で押えたまま、0.1気圧で30分間減圧する減圧工程S104を実施した。この後、気圧を1気圧に戻し、実施例1と同様に、硬化工程S105を実施した。
接着剤滴下工程S102における接着剤の粘度は、実施例1と同様に200mPa・sであった。
(比較例1)
上記実施例1において、接着剤の調合開始時間から接着剤滴下工程S102までの経過時間を3時間とした。この際、接着剤の粘度は、1200mPa・sであった。その他は、実施例1と同様の手順によりポリカーボネートを貼り合わせた。
(比較例2)
上記実施例1において、接着剤の調合開始時間から接着剤滴下工程S102までの経過時間を1時間とし、接着剤滴下工程S102の前に、この接着剤をトルエンを用いて10倍に希釈した。そして、希釈した接着剤を用いて接着剤滴下工程S102を実施した。この際、接着剤の粘度は、5mPa・sであった。その他は、実施例1と同様の手順によりポリカーボネートを貼り合わせた。
(評価)
上記実施例1〜7および比較例1,2にて接着したポリカーボネートパネルの外観を視認により評価し、表1に示すような実験結果を得た。なお、貼り合わせ結果については、以下のように分類した。
◎:気泡、歪みが全くなく、外観が非常にきれいな状態
○:気泡、歪みが殆どなく、外観がきれいな状態
△:少量の気泡、または小さな歪みがある状態
×:多量の気泡、または大きな歪みがあり、外観上問題がある状態
Figure 0005233139
上記表1に示すように、接着剤の粘度が1200mPa・sである場合、接着剤に厚みのムラが生じ、外観の歪が大きくなってしまった。また、接着剤の粘度が5mPa・sである場合、接着剤滴下工程S102において、ポリカーボネートの曲面に沿って接着剤が流れてしまい、貼り合わせ後に気泡や接着剤がない箇所が多数存在した。
一方、接着剤の粘度が10〜1000mPa・sの際に気泡や歪みの小さい状態でポリカーボネートパネルを接着できた。また、粘度が50〜500mPa・sの際により良好に気泡や歪みを防止できた。さらに、減圧工程S104を実施することで、より効果的に気泡や歪みを防止できた。
本発明は、曲面加工されたパネル同士を貼り合わせたレンズを製造する製造方法に利用することができる。
本発明の実施の形態に係るレンズの概略を示す図である。 本実施の形態の液晶パネルの概略を示す図である。 レンズの製造工程を示すフローチャートである。 押圧工程にて使用する押え治具の概略構成を示す図である。 接着剤滴下工程にて滴下される接着剤の滴下位置を模式的に示す図である。 押圧工程における押圧状態を示す図である。
符号の説明
100…光学部品としてのレンズ
110…パネルとしての液晶パネル
120…パネルとしてのカバーレンズ
S101…プラズマ処理工程
S102…接着剤滴下工程
S103…押圧工程
S104…減圧工程。

Claims (5)

  1. 曲面加工された一対のパネルを貼り合わせてレンズを製造するレンズの製造方法であって、
    前記一対のパネルは、それぞれ、一対の玉部を備え、前記一対の玉部を連結する連結部が形成され、
    当該レンズの製造方法は、
    前記一対のパネルのうち少なくとも接着剤を塗布する一方のパネルの接着面をプラズマ処理するプラズマ処理工程と、
    前記一方のパネルに沿った面形状を有する押え治具に前記一方のパネルを載置することによって、前記プラズマ処理工程にてプラズマ処理された前記接着面を水平に固定し、この接着面上に所定粘度の接着剤を滴下する接着剤滴下工程と、
    前記接着剤滴下工程の後、前記接着面に他方のパネルの接着面を当接させて前記一対のパネルを貼り合わせる貼付工程と、を備え、
    前記貼付工程は、前記一方のパネルの面に対して略直交する方向から前記一対のパネルを押さえつける押圧工程と、
    前記押圧工程により前記一対のパネルを重ね合わせた状態で、周囲の気圧を減圧する減圧工程と、を備え
    前記押え治具は、
    前記一方のパネルの略中心部を水平に維持する水平部と、前記レンズの曲面に応じた曲面形状に形成される曲面部と、を備えた台座部を備え、
    前記接着剤滴下工程では、前記一方のパネルの略中心部に、前記接着剤を滴下する
    ことを特徴とするレンズの製造方法。
  2. 請求項1に記載のレンズの製造方法であって、
    前記減圧工程は、前記周囲の気圧を0.5気圧以下に減圧する
    ことを特徴とするレンズの製造方法。
  3. 請求項1または請求項2のいずれかに記載のレンズの製造方法であって、
    前記接着剤滴下工程では、粘度が10〜1000mPa・sの接着剤を滴下する
    ことを特徴とするレンズの製造方法。
  4. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載のレンズの製造方法であって、
    前記接着剤は、エポキシ系接着剤またはウレタン系接着剤である
    ことを特徴とするレンズの製造方法。
  5. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載のレンズの製造方法であって、
    前記一対のパネルのうち一方のパネルは、液晶パネルであり、他方のパネルは、カバーレンズである
    ことを特徴とするレンズの製造方法。
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