JP5233021B2 - 油入電気機器における硫化銅生成量の推定方法、異常発生の診断方法、絶縁油中のジベンジルジスルフィド初期濃度の推定方法、および、異常発生の可能性の診断方法 - Google Patents

油入電気機器における硫化銅生成量の推定方法、異常発生の診断方法、絶縁油中のジベンジルジスルフィド初期濃度の推定方法、および、異常発生の可能性の診断方法 Download PDF

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Description

この発明は、変圧器等の油入電気機器における硫化銅生成量の推定方法、異常発生の診断方法、絶縁油中のジベンジルジスルフィド(以下、「DBDS」と略す。)初期濃度の推定方法、および、異常発生の可能性の診断方法に関する。より詳しくは、硫化腐食の原因となる硫黄系化合物と銅との反応生成物の絶縁油中濃度により油入電気機器の硫化腐食を診断する技術に関する。
油入変圧器などの油入電気機器においては、通電媒体であるコイル銅に絶縁紙が巻きつけられており、隣り合うタ−ン間でコイル銅が短絡しないような構造が一般に採用されている。油入電気機器内において、これらのコイル銅および絶縁紙は、冷却媒体等の役割を担う絶縁油中に設置されている。
一方、油入電気機器に使用される絶縁油には、硫黄成分を含むものがある。この場合、絶縁油中の硫黄成分が銅部品と反応することで絶縁紙表面に導電性の硫化銅が析出し、隣り合うタ−ン間に導電路が形成されて絶縁破壊を引き起こす硫化腐食が発生する場合があることが知られている(例えば、非特許文献1)。
このような見地から、硫化銅が発生しにくい絶縁油の選定や硫化銅の抑制技術の開発が注目されている。しかし、油入電気機器に使用される絶縁油は、一般的に量が多く使用年数が長いため、交換が容易ではない。このため、硫黄成分を含む絶縁油を用いた個々の油入電気機器において、硫化銅の析出によって生じる絶縁破壊などの異常発生の可能性を予測できる方法が求められている。異常発生の可能性を予測することにより、個々の油入電気機器の状態に応じた適切な措置をとることができるためである。
硫化銅を析出させる絶縁油中の原因物質としては、DBDSが知られている(例えば、非特許文献2)。
DBDSから硫化銅が生成するメカニズムを図8を用いて説明する。図8に示されるように、硫化銅は、以下の3段階の反応によって生成することがこれまでの研究で分かっている(非特許文献3)。
(第1段階) DBDSが銅板に配位(吸着)する反応。
(第2段階) DBDSが銅と反応し、DBDS−Cu錯体を生成する反応。
(第3段階) DBDS−Cu錯体が、熱分解などにより、硫化銅と、ベンジルラジカルおよびベンジルスルフェニルラジカルに分解される反応。
したがって、硫化銅の生成によって、絶縁油中のDBDSが消費され、ベンジルラジカルおよびベンジルスルフェニルラジカルが生成される。このベンジルラジカルおよびベンジルスルフェニルラジカルは、同種のラジカル同士または2種のラジカルの間で起こる反応により、ビベンジルおよびジベンジルスルフィドを副生成物として生成する。したがって、これらの副生成物の生成量(濃度)を測定することにより、硫化銅の生成量に関する情報を得ることができると考えられる。
しかしながら、絶縁油中に酸化防止剤である2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノ−ル(以下、「DBPC」と略す。)が添加されている場合は、上記副生成物の量が少なくなってしまうため、硫化銅の生成量に関する正確な情報を得ることができないという問題があった。
CIGRE TF A2.31, "Copper sulphide in transformer insulation," ELECTRA, No. 224, pp. 20−23, 2006 F. Scatiggio, V. Tumiatti, R. Maina, M. Tumiatti M. Pompilli and R. Bartnikas, "Corrosive Sulfur in Insulating Oils: Its Detection and Correlated Power Apparatus Failures", IEEE Trans. Power Del., Vol. 23, pp. 508−509, 2008 S.Toyama, J.Tanimura, N.Yamada, E.Nagao, T.Amimoto, "Highly Sensitive Detection Method of Dibenzyl Disulfide and Elucidation of Mechanism of Copper Sulfide Generation in Insulating Oil", IEEE TDEI, Vol.16, No.2, pp509−515, 2009
本発明は、油入電気機器中の絶縁油にDBPCが添加されている場合でも、絶縁油中の成分を分析することにより硫化銅の生成量を高い精度で推定することができ、油入電気機器における異常(硫化腐食)発生の可能性を高い精度で予測できる方法を提供することを目的とする。
DBPCは、図1に示すようなラジカルを生成し、ラジカル連鎖を抑制することで油の酸化劣化を防止するために添加されているが、本発明者らは、このDBPCから生成するラジカルとDBDSから生成するラジカルが反応することを見出した。よって、DBPCから生成するラジカルとDBDSから生成するラジカルとの反応生成物を分析することにより、DBPCを添加した絶縁油における硫化銅量をより正確に算出することができる。
すなわち、本発明は、油入電気機器における硫化銅の生成量を推定する方法であって、
(1) 前記油入電気機器から採取した絶縁油中に含まれる1種以上の特定の生成物の量を測定する第1工程、および、
(2) 前記特定の生成物の量に基づいて、前記硫化銅の生成量を推定する第2工程を含み、
前記特定の生成物は、DBPCから生成するラジカルとDBDSから生成するラジカルとの反応生成物を含む、硫化銅生成量の推定方法である。
前記油入電気機器は、DBPCを含む絶縁油が使用された油入電気機器であることが好ましい。
前記油入電気機器から採取した絶縁油をガスクロマトグラフ質量分析装置により分析し、M/Z=310のフラグメントイオンピ−ク若しくはM/Z=219のフラグメントイオンピ−クのピ−ク面積値、または、これらのピ−ク面積値の合算値を用いて、前記DBPCから生成するラジカルとDBDSから生成するラジカルとの反応生成物の量を求めることが好ましい。
前記1種以上の特定の生成物は、さらに、ベンジルアルコ−ル、ベンズアルデヒド、安息香酸、ジベンジルスルホキシド、トルエン、ビベンジルおよびジベンジルスルフィドからなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物を含むことが好ましい。
前記第2工程は、
前記1種以上の特定の生成物の各濃度をベンゼン環のモル濃度に変換し、それらを合計した総モル濃度を算出する第2−1工程、および、
前記総モル濃度に基づいて、前記硫化銅の生成量を推定する第2−2工程
を含むことが好ましい。
また、本発明は、上記方法を用いて推定された前記硫化銅の生成量に基づいて、油入電気機器の異常発生を診断する、異常発生の診断方法にも関する。
また、本発明は、油入電気機器における絶縁油中のジベンジルジスルフィドの初期濃度を推定する方法であって、
(1) 前記油入電気機器から採取した絶縁油中に含まれる1種以上の特定の生成物の濃度を測定する第1工程、および、
(2) 前記1種以上の特定の生成物の濃度に基づいて、前記ジベンジルジスルフィドの初期濃度を推定する第2工程を含み、
前記1種以上の特定の生成物は、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノ−ルから生成するラジカルとジベンジルジスルフィドから生成するラジカルとの反応生成物、ならびに、ベンジルアルコ−ル、ベンズアルデヒド、安息香酸、ジベンジルスルホキシド、トルエン、ビベンジルおよびジベンジルスルフィドからなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物を含み、
前記第2工程は、
前記1種以上の特定の生成物の各濃度をベンゼン環のモル濃度に変換し、それらを合計した総モル濃度を算出する第2−1工程、
前記総モル濃度から、あらかじめ作成した検量線を用いてDBDSの減少量を算出する第2−2工程、および、
前記DBDSの濃度と前記DBDSの減少量とから、前記DBDSの初期濃度を算出する第2−3工程を含む、絶縁油中のDBDS初期濃度の推定方法にも関する。
さらに、本発明は、上記方法を用いて推定されたDBDSの初期濃度に基づいて、油入電気機器の異常発生を診断する、異常発生の可能性の診断方法にも関する。
本発明においては、絶縁油中におけるDBPCから生成するラジカルとDBDSから生成するラジカルの反応生成物の量を測定することにより、油入電気機器中の絶縁油にDBPCが添加されている場合でも、硫化銅の生成量を高い精度で推定することができ、油入電気機器における異常(硫化腐食)の発生を高い精度で診断できる。
また、本発明において、上記DBPCから生成するラジカルとDBDSから生成するラジカルの反応生成物の量に加えて、さらにベンジルアルコ−ル、ベンズアルデヒド、安息香酸、ジベンジルスルホキシド、トルエン、ビベンジルおよびジベンジルスルフィドからなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物を含む特定の生成物の量を測定することで、油入電気機器の種類によらず、絶縁油が酸素含有雰囲気下にある場合および酸素を含まない雰囲気下にある場合のいずれにおいても、硫化銅の生成量を高い精度で推定することができ、油入電気機器における異常(硫化腐食)の発生を高い精度で診断できる。
また、絶縁油中におけるDBPCから生成するラジカルとDBDSから生成するラジカルの反応生成物の量に基づいて、DBDSの初期濃度を推定することにより、高精度にDBDSの初期濃度を推定することができる。
(a)、(b)は、DBPCから生成する2種のラジカルの構造式を示す図である。 DBPCから生成するラジカル(図1(b))とベンジルラジカルの反応生成物の構造式を示す図である。 DBPCが添加されている絶縁油中でのビベンジル生成量および図2の化合物生成量と硫化銅量の関係を示すグラフである。 DBPCが添加されていない絶縁油中でのビベンジル生成量と硫化銅量の関係を示すグラフである。 空気中および窒素中における図2の化合物生成量と硫化銅量の関係を示すグラフである。 空気中および窒素中における副生成物の合計量と硫化銅量の関係を示すグラフである。 空気中および窒素中における副生成物の合計量とDBDSの減少量の関係を示すグラフである。 DBDSから硫化銅が生成するメカニズムを示す模式図である。
(実施形態1)
本実施形態においては、
油入電気機器から採取した絶縁油中に含まれる1種以上の特定の生成物として、DBPCから生成するラジカルとDBDSから生成するラジカルとの反応生成物のみの濃度が測定され、
この特定の生成物の量に基づいて、油入電気機器における硫化銅の生成量が推定される。
(1) 特定の生成物の測定
絶縁油中に含まれる特定の生成物(DBPCから生成するラジカルとDBDSから生成するラジカルとの反応生成物)の量(濃度)は、種々公知の方法を用いて測定することができ、例えば、ガスクロマトグラフ/質量分析器(GC/MS)を用いて測定することができる。
具体的には、絶縁油をGC/MSで分析し、例えば、M/Z(質量対電荷比)=310のフラグメントイオンピ−ク若しくはM/Z=219のフラグメントイオンピ−クのピ−ク面積値、または、これらのピ−ク面積値の合算値を用いて、DBPCから生成するラジカルとDBDSから生成するラジカルとの反応生成物の量を測定することができる。
なお、GC/MSのフラグメントイオンピ−クにより推定した結果、M/Z=310のフラグメントイオンピ−クは、DBPCから生成するラジカルとベンジルラジカルの反応生成物である4−ベンジル−2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル−2,5−シクロヘキサジエノン(構造式を図2に示す。以下、「図2の化合物」と略す。)に起因するピークであると考えられる。また、M/Z=219のフラグメントイオンピ−クも同様の化合物に起因するピークであると考えられる。
(2) 硫化銅生成量の推定
上記DBPCから生成するラジカルとDBDSから生成するラジカルとの反応生成物の量(濃度)に基づいて、油入電気機器における硫化銅の生成量を推定する方法としては、あらかじめ、上記反応生成物の濃度と硫化銅生成量との相関関係を示す検量線を作成する方法が挙げられる。かかる検量線は、例えば、上記反応生成物および硫化銅の初期濃度が既知の絶縁油を油入電気機器のモデルに充填し、所定の各条件下で、上記特定の生成物の増加濃度と硫化銅の増加濃度を測定することにより作成できる。
DBPCから生成するラジカルとベンジルラジカルとの反応生成物(例えば、図2の化合物)の量と硫化銅生成量との間には良好な相関性がある。DBPCから生成するラジカルとベンジルラジカルとの反応生成物を測定することにより、その温度における硫化銅生成量をより高精度に求めることができる。
なお、4−ベンジル−2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル−2,5−シクロヘキサジエノン(図2の化合物)は、DBPCから生成する図1(b)のラジカルとDBDSから生成するベンジルラジカルとの反応性生物である。これ以外のDBPCから生成するラジカル(図1(a)、(b)のラジカル)とDBDSから生成するラジカル(ベンジルラジカル、ベンジルスルフェニルラジカル)との反応生成物の量を測定した場合でも、同様にして硫化銅生成量を求めることができる。また、上記反応生成物の複数種を測定し、それらの総量に基づいて硫化銅生成量の推定を行ってもよい。
(実施形態2)
本実施形態においては、
油入電気機器から採取した絶縁油中に含まれる1種以上の特定の生成物として、DBPCから生成するラジカルとDBDSから生成するラジカルとの反応生成物に加えて、ベンジルアルコ−ル、ベンズアルデヒド、安息香酸、ジベンジルスルホキシド、トルエン、ビベンジルおよびジベンジルスルフィドからなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物の量が測定され、
この特定の生成物の量に基づいて、油入電気機器における硫化銅の生成量が推定される。
開放型変圧器などのように、油入電気機器の絶縁油が空気雰囲気下(酸素含有雰囲気下)にある場合は、上記トルエン、ビベンジル、ジベンジルスルフィドおよびDBDSが、ほとんど生成しない場合がある。このような場合、従来のようにトルエン、ビベンジル、ジベンジルスルフィドおよびDBDSの生成量が、硫化銅の生成量に対して相関性を示さず、これらの副生成物の生成量を測定しても、硫化銅の生成量に関する正確な情報を得ることができない場合がある。
これは、酸素濃度が高い環境下において、ベンジルラジカルが酸素の影響によりベンジルペルオキシドラジカルに変化し、さらにベンジルアルコ−ルまたはベンズアルデヒドまたは安息香酸に変化するためであることが分かっている。同様に、ベンジルスルフェニルラジカルは、ジベンジルスルホキシドに変化することが分かっている。
したがって、本実施形態においては、DBPCから生成するラジカルとDBDSから生成するラジカルとの反応生成物に加えて、ベンジルアルコ−ル、ベンズアルデヒド、安息香酸、ジベンジルスルホキシド、トルエン、ビベンジルおよびジベンジルスルフィドの全ての化合物の量を測定することが好ましい。これら全ての化合物の量に基づいて硫化銅生成量の推定を行うことで、絶縁油中の酸素濃度の変化に影響を受けず、より高精度な硫化銅生成量の推定を行うことができる。ただし、他の生成物よりも量が格段に少ない生成物については測定を行わないこととしてもよい。これにより、測定対象を減らすことができる。
(1) 特定の生成物の濃度測定
絶縁油中に含まれる1種以上の特定の生成物の各濃度は、種々公知の方法を用いて測定することができ、例えば、ガスクロマトグラフ/質量分析器(GC/MS)を用いて測定することができる。
(2) 硫化銅生成量の推定
本実施形態では、上記の絶縁油中に含まれる特定の生成物を測定し、各成分の濃度をベンゼン環のモル濃度に変換し、それらを合計した総モル濃度(N)に基づいて、硫化銅の生成量を推定する。
上記総モル濃度(N)に基づいて、油入電気機器における硫化銅の生成量を推定する方法としては、あらかじめ、上記総モル濃度(N)と硫化銅生成量との相関関係を示す検量線を作成する方法が挙げられる。かかる検量線は、例えば、上記特定の生成物および硫化銅の初期濃度が既知の絶縁油を油入電気機器のモデルに充填し、所定の各条件下で、上記特定の生成物の増加濃度と硫化銅の増加濃度を測定することにより作成できる。
(3) 異常発生の診断
さらに、本実施形態において推定された硫化銅の生成量を、実施形態1と同様にして、特定の基準値(閾値)と比較することで、油入電気機器における異常発生を診断することができる。
実施形態1と同様に、異常が発生していると診断された変圧器については、優先的に必要な措置をとるように注意を促すことができる。
(実施形態3)
本実施形態においては、
油入電気機器から採取した絶縁油中に含まれる1種以上の特定の生成物として、実施形態2と同様の特定の生成物の濃度が測定され、さらにDBDSの濃度が測定され、
この特定の生成物の各濃度およびDBDSの濃度に基づいて、油入電気機器における絶縁油中のDBDSの初期濃度が推定される。
DBDSの初期濃度は、異常発生の可能性を診断する指標として重要である。
(1) 特定の生成物およびDBDSの濃度測定
絶縁油中に含まれる特定の生成物の濃度は、種々公知の方法を用いて測定することができ、例えば、ガスクロマトグラフ/質量分析器(GC/MS)を用いて測定することができる。
また、採取した絶縁油中のDBDSの(残存)濃度を測定する方法としては、種々公知の方法を用いることができるが、例えば、ガスクロマトグラフで分析する方法が挙げられる(例えば、S. Toyama, J. Tanimura, N. Yamada, E. Nagao and T. Amimoto, “High sensitive detection method of dibenzyl disulfide and the elucidation of the mechanism of copper sulfide generation in insulating oil”, Doble Client Conf., Boston, MA, USA, Paper IM-8A, 2008 参照)。
(2) DBDS初期濃度の推定
本実施形態における絶縁油中のDBDS初期濃度の推定方法は、
上記特定の生成物の各濃度をベンゼン環のモル濃度に変換し、それらを合計した総モル濃度(N)を算出する工程(第2−1工程)、
上記総モル濃度(N)から、あらかじめ作成した検量線を用いてDBDSの減少量を算出する工程(第2−2工程)、および、
上記DBDSの濃度と上記DBDSの減少量とから、DBDSの初期濃度を算出する工程(第2−3工程)を含む。
したがって、本実施形態では、あらかじめ、上記特定の生成物の総モル濃度(N)とDBDSの減少量との相関関係を示す検量線が作成される。かかる検量線は、例えば、DBDSの初期濃度が既知の絶縁油を油入電気機器のモデルに充填し、一定の条件下で前記特定の生成物の総モル濃度(N)とDBDSの減少量を求めることによって作成できる。
実施形態2と同様にして、上記特定の生成物の濃度から、ベンゼン環のモル濃度の総モル濃度(N)を算出し、算出された総モル濃度(N)から上記検量線を用いてDBDSの減少量が算出される。
そして、DBDSの初期濃度は、下記式(1):

「DBDSの初期濃度」=「DBDSの濃度」+「DBDSの減少量」 ・・・(1)

から算出される。
硫化銅原因物質であるDBDSは、硫化銅の生成によりその量が減少する。よって、稼動開始から年月を経た油入電気機器から採取した絶縁油にDBDSが含まれていなかったからといって、その変圧器が硫化銅による不良に対して安全であるとはいえない。また、その変圧器における硫化銅生成量はDBDSの濃度に依存するといえる。よって、硫化銅に対するリスクを見積もる際には、その油入電気機器の稼動開始時におけるDBDSの初期濃度を推定することは重要である。
(3) 異常発生の可能性の診断
以上のようにして推定されたDBDSの初期濃度を、特定の基準値(閾値)と比較することで、油入電気機器における異常発生の可能性を診断することができる。
ここで、DBDSの初期濃度の閾値は、例えば、広く絶縁油の腐食性硫黄の試験として用いられている試験で閾値を決める方法が挙げられる。この種の試験としては、例えば、国内ではJIS C 2101の17(腐食性硫黄試験)が、海外ではASTM D 1275Bなどがよく用いられている。ここで、ASTMとは、「American Society for Testing and Materials」の略である。
例えば、JIS C 2101の17を用いて、下記の手順で閾値を決定できる。まず、JIS C 2101の17で腐食性を示さない絶縁油を準備する。このような絶縁油としては、例えば、アルキルベンゼンやαオレフィンなど硫黄を含まない合成油が好適に用いられる。この絶縁油に所定量(例えば、50、100、150、200ppm)のDBDSを溶解し試料油とする。このようにして作成した試料油を用いてJIS C 2101の17.2〜17.5に記載の方法で試験を実施し、同17.6に記載の方法で腐食性を判定する。この結果、例えば、DBDSの濃度が50および100ppmの試料油が非腐食性を示し、150および200ppmの試料油が腐食性を示した場合、非腐食性を示した上限である100ppmを閾値とすることができる。
DBDSの初期濃度が、このような特定の基準値(閾値)以上であった場合には、当該油入電気機器は硫化銅の析出による不具合(異常)が発生する可能性があると診断される。異常発生の可能性があると診断された変圧器については、優先的に必要な措置をとるように注意を促すことができ、計画的に対処することができる。
本実施形態においては、硫化銅生成量ではなく、DBDSの初期濃度に基づいて異常発生の診断を行うため、閾値を設定することが容易になる。本発明により算出された硫化銅生成量は、油入電気機器内で発生する硫化銅の全量を示しており、発生した硫化銅の付着箇所を特定することは容易でない。また、DBDSの初期濃度は硫化銅生成速度に比例しており、DBDSの初期濃度により、閾値を設定する方が容易であるためである。
(実施例1)
まず、ASTM D 1275Bで硫黄を含まないことを確認済みのDBPCが4000ppm添加された絶縁油を準備した。次に、この絶縁油にDBDSを300ppmの濃度となるように添加した。この絶縁油4グラムと銅板を10ccの内容積を持つ瓶に封入し、内部の気体を窒素置換してゴム栓を施した後に150℃で所定の時間(1、2、3、5、7、9時間)加熱した。
所定の時間加熱した後の絶縁油をGC/MSで分析し、M/Z=310のフラグメントイオンピ−クの面積値を用いて、DBPCから生成するラジカルとDBDSから生成するラジカルとの反応生成物(図2の化合物)の濃度を測定した。これとは別に、銅板に生成した硫化銅の量を銅板の重量変化により測定した。また、絶縁油中のビベンジルの濃度もGC/MSにより測定した。
図2の化合物の濃度と硫化銅生成量との関係を図3に示す。併せて、ビベンジル量と硫化銅生成量との関係についても図3に示す。
図3に示すように、図2の化合物の量と硫化銅生成量との間には良好な相関性がある。このことから、図2の化合物の量を測定することにより、その温度における硫化銅生成量を求められることが分かる。
一方、硫化銅生成量が増加してもビベンジル生成量はほとんど増加しておらず、ビベンジル量と硫化銅生成量と間に相関性がないことが分かる。
なお、比較のために、絶縁油中にDBPCが添加されていない以外は上記と同様の実験を行った。この結果、得られたビベンジル量と硫化銅生成量との関係を図4に示す。図3とは対照的に、図4ではビベンジル量と硫化銅生成量との間に良好な相関性がみられる。このことから、本発明の方法が、特にDBPCの添加されている絶縁油に対して有用であることが分かる。
以上のことから、DBPCから生成するラジカルとDBDSから生成するラジカルとの反応生成物の量を測定することにより、DBPCが添加されている絶縁油中においても、硫化銅生成量をより高精度に求めることができることが分かる。
(実施例2)
<窒素中>
実施例1と同じ実験を行い、測定対象として、図2の化合物に加えて、さらに絶縁油に含まれるベンジルアルコ−ル、ベンズアルデヒド、安息香酸、ジベンジルスルホキシド、ビベンジル、およびジベンジルスルフィドをガスクロマトグラフ/質量分析器(GC/MS)で分析し、これら化合物の濃度を求めた。そして、生成物の各濃度をベンゼン環のモル濃度に変換し、それらを合計した総モル濃度(N)を求めた。
<空気中>
また、ゴム栓に、内径が数ミリメ−トルのステンレス管を貫通せしめ、絶縁油が自由に空気と接触できるようにした以外は、実施例1と同様の実験を行ない、上記と同様にしてベンゼン環の総モル濃度(N)を求めた。
上記の空気中と窒素中での実験について、図2の化合物生成量と硫化銅生成量との関係を図5に示す。図5に示すように、窒素中での図2の化合物生成量と硫化銅量との間には良好な相関性があり、図2の化合物生成量を求めることによりその温度における硫化銅量を求めることができる。しかしながら、空気中では図2の化合物生成量が少なくなり、図2の化合物生成量から硫化銅生成量を求めることができなくなることが分かる。
次に、上記の空気中と窒素中での実験について、Nと硫化銅生成量との関係を図6に示す。図6に示したように、Nと硫化銅量との間には良好な相関性があり、Nを求めることによりその温度における硫化銅量を求めることができる。
また、図6から明らかなように、空気中と窒素中でほぼ同じ直線関係を示す。この結果から、Nを用いる(図2の化合物に加えて、さらに、ベンジルアルコ−ル、ベンズアルデヒド、安息香酸、ジベンジルスルホキシド、トルエン、ビベンジルおよびジベンジルスルフィドからなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物を測定し、測定した各濃度をベンゼン環のモル濃度に変換した総モル濃度(N)に基づいて、硫化銅生成量を推定する)ことにより、絶縁油中の酸素濃度に影響されることなく硫化銅生成量を求めることができることが分かる。すなわち、変圧器の種類(例えば、開放型変圧器または密閉型変圧器)によらず、硫化銅生成量を精度良く推定できる。
(実施例3)
実施例2と同様の実験を行なってNを求め、さらに、絶縁油中のDBDSの残存濃度をGC/MSにより測定して、DBDSの減少量(初期濃度−残存濃度)を求めた。得られたNとDBDS減少量との関係を図7に示す。
図7に示されるように、NとDBDS減少量とは良好な相関性を示す。このことから、経年変圧器から採取した絶縁油を分析しNを求めることにより、DBDSの減少量が得られ、上記式(1)からDBDSの初期濃度を求めることができることが分かる。
また、図7から明らかなように、空気中と窒素中でほぼ同じ直線関係を示す。よって、Nを用いることにより絶縁油中の酸素濃度によらずDBDSの初期濃度を求めることができることが分かる。すなわち、変圧器の種類(例えば、開放型変圧器または密閉型変圧器)によらず、DBDSの初期濃度を精度良く推定できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

Claims (8)

  1. 油入電気機器における硫化銅の生成量を推定する方法であって、
    (1) 前記油入電気機器から採取した絶縁油中に含まれる1種以上の特定の生成物の量を測定する第1工程、および、
    (2) 前記特定の生成物の量に基づいて、前記硫化銅の生成量を推定する第2工程を含み、
    前記特定の生成物は、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノ−ルから生成するラジカルとジベンジルジスルフィドから生成するラジカルとの反応生成物を含む、硫化銅生成量の推定方法。
  2. 前記油入電気機器は、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノ−ルを含む絶縁油が使用された油入電気機器である、請求項1に記載の硫化銅生成量の推定方法。
  3. 前記油入電気機器から採取した絶縁油をガスクロマトグラフ質量分析装置により分析し、M/Z=310のフラグメントイオンピ−ク若しくはM/Z=219のフラグメントイオンピ−クのピ−ク面積値、または、これらのピ−ク面積値の合算値を用いて、前記2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノ−ルから生成するラジカルとジベンジルジスルフィドから生成するラジカルとの反応生成物の量を求める、請求項1または2に記載の硫化銅生成量の推定方法。
  4. 前記1種以上の特定の生成物は、さらに、ベンジルアルコ−ル、ベンズアルデヒド、安息香酸、ジベンジルスルホキシド、ビベンジルおよびジベンジルスルフィドからなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の硫化銅生成量の推定方法。
  5. 前記第2工程は、
    前記1種以上の特定の生成物の各濃度をベンゼン環のモル濃度に変換し、それらを合計した総モル濃度を算出する第2−1工程、および、
    前記総モル濃度に基づいて、前記硫化銅の生成量を推定する第2−2工程
    を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の硫化銅生成量の推定方法。
  6. 請求項1に記載の方法を用いて推定された前記硫化銅の生成量に基づいて、油入電気機器の異常発生を診断する、異常発生の診断方法。
  7. 油入電気機器における絶縁油中のジベンジルジスルフィドの初期濃度を推定する方法であって、
    (1) 前記油入電気機器から採取した絶縁油中に含まれる1種以上の特定の生成物の濃度を測定する第1工程、および、
    (2) 前記1種以上の特定の生成物の濃度に基づいて、前記ジベンジルジスルフィドの初期濃度を推定する第2工程を含み、
    前記1種以上の特定の生成物は、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノ−ルから生成するラジカルとジベンジルジスルフィドから生成するラジカルとの反応生成物、ならびに、ベンジルアルコ−ル、ベンズアルデヒド、安息香酸、ジベンジルスルホキシド、ビベンジルおよびジベンジルスルフィドからなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物を含み、
    前記第2工程は、
    前記1種以上の特定の生成物の各濃度をベンゼン環のモル濃度に変換し、それらを合計した総モル濃度を算出する第2−1工程、
    前記総モル濃度から、あらかじめ作成した検量線を用いてジベンジルジスルフィドの減少量を算出する第2−2工程、および、
    前記ジベンジルジスルフィドの濃度と前記ジベンジルジスルフィドの減少量とから、前記ジベンジルジスルフィドの初期濃度を算出する第2−3工程を含む、絶縁油中のジベンジルジスルフィド初期濃度の推定方法。
  8. 請求項7に記載の方法を用いて推定されたジベンジルジスルフィドの初期濃度に基づいて、油入電気機器の異常発生を診断する、異常発生の可能性の診断方法。
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