JP5232618B2 - 回転電機 - Google Patents

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本発明は、発電機や電動機さらには電動発電機等の回転電機に関する。
回転電機においては、結線リングがコイルエンドに配置される形式のものがある。結線リングの固定方法としては、例えば、特許文献1に開示されているような方法が知られている。特許文献1に記載の固定方法では、結線リングに形成された孔と絶縁ボビンに形成された鉤状の突起部とを嵌合させることで、結線リングを固定子鉄心に装着された絶縁ボビンに固定している。
特開2005−130580号公報
しかし、上述したように鉤状の突起部と孔との嵌合により結線リングを固定する構造においては、寸法公差による僅かな隙間が嵌合部分にあるため、結線リングを完全に固定することができない。ところで、車両駆動用に用いられる回転電機は、広い温度領域や、激しい振動環境での使用が想定される。そのため、激しい振動環境下において結線リング全体が振動を受けると、コイルと結線リング導電部の接続部に過大な応力が発生する可能性があり、耐久寿命の点で問題がある。
請求項1の発明による回転電機は、回転子と、回転子の外周に微小隙間を介して配置された固定子とを備え、固定子には、内径側に複数の磁極面を有した鉄心と、複数の磁極面に対応して鉄心に装着された複数の絶縁ボビンと、絶縁ボビンを介して鉄心に巻回された複数のコイルと、コイルエンドに配置され、複数のコイルに電気的に接続される導電部を、電気絶縁性の支持部で支持する結線リングとが設けられ、支持部は、絶縁ボビンのコイルエンド部の径方向外周側に隙間を介して配置されると共に鉄心の軸方向端面に当接する脚部を有し、支持部に設けられた脚部の径方向内周面および絶縁ボビンに設けられたコイルエンド部の径方向外周面のいずれか一方に凹部または孔を形成すると共に支持部に設けられた脚部の径方向内周部および絶縁ボビンに設けられたコイルエンド部の径方向外周面の他方に形成された径方向に突出する凸部を凹部または孔に挿入し凹部または孔、およびコイルエンド部と脚部との間の隙間に接着剤を充填すると共に、その充填された接着剤の一部を鉄心の軸方向端面に接触させるようにしたことを特徴とする。
請求項5の発明による回転電機は、回転子と、回転子の外周に微小隙間を介して配置された固定子とを備え、固定子には、内径側に複数の磁極面を有した鉄心と、複数の磁極面に対応して鉄心に装着された複数の絶縁ボビンと、絶縁ボビンを介して鉄心に巻回された複数のコイルと、コイルエンドに配置され、複数のコイルに電気的に接続される導電部を、電気絶縁性の支持部で支持する結線リングとが設けられ、支持部の鉄心に対向する面に凹部を形成し、鉄心の、支持部に対向する面のコアバック部に形成された突起を凹部に挿入し、凹部内に接着剤を充填したことを特徴とする。
本発明によれば、導電部のコイル接続部分に過大な応力が作用するのを防止することができる。
以下、図を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
−第1の実施の形態−
図1〜4は、本発明による回転電機の第1の実施の形態を説明する図である。図1は回転電機100を示す斜視図である。図2は、固定子の一部を示す図である。回転電機100は、微小隙間を介して同軸上に配置された回転子50と固定子20とを備えている。
回転子50は、不図示の軸受けにより支持されたシャフト52と、シャフト52に固定された回転子鉄心54とを備えている。回転子鉄心54は積層された電磁鋼板から成り、回転子鉄心54の外周側に形成された複数の穴には、マグネット56がそれぞれ挿入されている。
固定子20は、図2に示すように、固定子鉄心24と、固定子鉄心24が収納されるハウジング22と、絶縁ボビン26と、コイル28と、結線リング30とを備えている。本実施の形態の回転電機では、固定子鉄心24には分割コア構造が採用されており、外周側を連結するように円形に配置された複数の固定子鉄心24がハウジング22内に収められている。固定子鉄心24の内径側の面240は磁極面を形成している。図1に示す例では、固定子鉄心24の個数は24コであり、U相、V相およびW相のコイル28が8回繰り返して装着されている。なお、本発明は、分割コア構造に限らず適用することができる。
内周側に磁極面を有した固定子鉄心24は、電磁鋼板(例えば、珪素鋼板)を積層して形成される。各固定子鉄心24には、その側面周囲を囲むように、樹脂成形品で形成された絶縁ボビン26が設けられている。コイル28は、各固定子鉄心24に装着された絶縁ボビン26に電線を複数層巻回すことにより形成される。
コイルエンドに配置された結線リング30は、各固定子鉄心24に巻回されたコイル28を電気的に接続する。結線リング30は、リング状の導電部34N、34U、34V、34Wと、その導電部34N、34U、34V、34Wを絶縁しつつ、機械的に支持する絶縁支持部36とにより構成されている。絶縁支持部36には、断面形状がU字形状である円形の溝が、同心円を成すように4本形成されており、導電部34N、34U、34V、34Wは、それらの溝に収められている。導電部34N、34U、34V、34Wは、U相、V相、W相の各ターミナル32U、32V、32Wに入力される電力を各コイル28へ配電する。なお、導電部34Nは、中性点用の導電部である。コイル28と導電部34N、34U、34V、34Wとは、接合部38において溶接により接合されている。
図3は、固定子20の軸方向断面の一部を拡大して示したものである。図4の(a)は、図3のA−A断面図、(b)はB−B断面図、(c)は結線リング30の絶縁支持部36の一部を示す図である。絶縁ボビン26のコイルエンド部の外周側には、径方向に突出する突起3が形成され、突起3の下側には溝3aが形成されている。一方、絶縁支持部36の、上記突起3に対向する部分には、弾性変形部1が形成されている。弾性変形部1の下端部分には鉤状部1aが形成されており、鉤状部1aは溝3aの縁に係合している。
絶縁支持部36は、導電部34N、34U、34V、34Wが装着される部分と、固定子鉄心24の端面に接する脚部36aとで構成されている。脚部36aは円周上に等間隔で複数設けられおり、その個数および間隔は、各脚部36aがそれぞれ絶縁ボビン26と対向するように設定されている。固定子鉄心24の数が24個の場合には、例えば、8個の脚部36aが等間隔で形成されている。図4(c)は、絶縁支持部36の脚部36aの部分を示したものである。各脚部36aには、上述した弾性変形部1が形成されている。なお、図4(c)では、弾性変形部1の鉤状部1aが見えるように、脚部36aの一部を破断面で示した。
図2,3に示すように、各固定子鉄心24には、コイル28が巻回された絶縁ボビン26がそれぞれ装着される。各コイル28の巻き始めおよび巻き終わりのコイル端末は、コイルエンド方向に引き出されている。結線リング30を、固定子鉄心24の軸方向端(コイルエンド部)に軸方向から配置すると、絶縁支持部36の貫通孔36bを介して導電部34N、34U、34V、34Wの接続部38に挿通される。
このとき、脚部36aに形成された弾性変形部1の鉤状部1aが、突起3の縁部分に当接する。突起3の縁は面取りされて斜面になっているため、鉤状部1aが外周側に押し広げられるように、弾性変形部1が弾性変形する。そして、脚部36aが固定子鉄心24の端面に当すると、鉤状部1aの一部が溝3a内に入り込むと共に、鉤状部1aが溝3aの縁に係合する。その結果、絶縁支持部36がコイルエンドに固定される。その後、各接続部38においてコイル端末を溶接することで、各コイル28が導電部34N、34U、34V、34Wに接続される。
ところで、図2に示すように、溝3aと弾性変形部1との係合部分には、寸法公差上わずかに隙間が生じる。そのため、絶縁ボビン26に対して結線リング30を完全に固定することはできず、隙間の分だけ結線リング30がずれる可能性がある。そこで、本実施の形態では、溝3aと弾性変形部との隙間に接着剤を充填し、結線リング30が絶縁ボビン26に対して完全に固定されるようにした。図3,4では、ハッチングを施した部分が接着剤5である。図3,4に示すように、接着剤5は、溝3a内、および突起3と弾性変形部1との隙間に充填され、さらに、弾性変形部1とハウジング22との隙間にも充填されている。
本実施の形態では、上述したように係合部分の隙間に接着剤5を充填した。しかし、このような接着剤5の充填を行わない従来の場合、結線リング30と絶縁ボビン26との間においては、各接続部38において各コイル28のコイル端末と導電部34N、34U、34V、34Wとが接続されるとともに、鉤状部1aと溝3aとが係合した状態になっているのみである。係合部分には上述したような隙間の発生が避けられないため、回転電機100が激しい振動環境におかれた場合には、絶縁ボビン26に対して、結線リング30が径方向にずれるように振動しやすい。その結果、結線リング30全体が振動し、コイル28と導電部34N、34U、34V、34Wとの接続部38に過大な応力が発生する可能性がある。
一方、本実施の形態では、係合部分の隙間に接着剤5を充填しているので、絶縁支持部36が絶縁ボビン26に対して径方向にずれることがない。そのため、振動環境下においても、絶縁リング26に対して結線リング30が振動するのを防止することができ、コイル28と導電部34N、34U、34V、34Wとの接続部38に、過大な応力が発生するのを防ぐことができる。
ハイブリッド自動車においては、車両を駆動する回転電機がトランスミッション内に搭載される場合がある。そのような場合には、回転電機100はオートマチックトランスミッションフルード(ATF)に曝されることとなり、−50℃近辺から200℃近辺までの激しい温度変化を繰返し受ける。
樹脂成形品で構成される絶縁支持部36は、鉄系材料で構成される固定子鉄心24や、銅で構成される導電部34N、34U、34V、34Wなどの周囲の部品に対して線膨張係数が大きいため、それぞれの部品の境界面で熱応力が発生する。そのため、結線リング30の絶縁支持部36を固定子鉄心に接着して固定する方法の場合、絶縁支持部36と固定子鉄心24の接着剤境界面で熱応力が発生し、接着剤5が固定子鉄心24から剥離する可能性がある。
また、回転電機100に温度変化がある場合、接続部38におけるコイル28と導電部34N、34U、34V、34Wについて、回転電機軸心に対する半径方向の熱変位量は次のように考えられる。コイル28は固定子鉄心24に巻かれているため、コイル側の熱変位量は固定子鉄心24の線膨張係数に依存し、比較的小さい。一方、導電部側の熱変位量は、導電部34N、34U、34V、34Wを支持している絶縁支持部36の線膨張係数に依存し、コイル側に比べて大きくなる。
そのため、従来のように、接着剤のみで結線リング30を固定子鉄心24に接着固定し、剥離が生じた場合や、嵌合構造のみを採用した場合には、熱変位量の違いによって絶縁ボビン26に対して結線リング30が半径方向にずれることになる。その結果、コイル28と導電部34N、34U、34V、34Wとの接続部38に、過大な熱応力が発生することになる。
しかしながら、本実施の形態では、図3に示すように溝3a内および突起3と弾性変形部1との隙間に接着剤5を充填しているので、接着剤5と固定子鉄心24との界面に剥離が生じても、絶縁ボビン26と結線リング30との固定を維持し続けることができる。なお、絶縁ボビン26や絶縁支持部36は樹脂成形品で形成されるため、接着剤5との間の線膨張係数の差が小さく、温度サイクル下においても剥離は生じにくい。
また、溝3a内に接着剤5が充填されているため、構成部品に上述したような線膨張係数の違いがあったとしても、絶縁ボビン26に対して結線リング30はずれることができず、接続部38における過大な熱応力の発生を防止することができる。
一例として、接続部38で発生する熱応力の解析結果を、絶縁支持部36が固定子鉄心24に完全に固定されている場合(本実施形態の構造の場合)と、絶縁支持部36が固定子鉄心24に固定されていない場合(従来の構造の場合)とで比較する。解析においては、回転電機100がΔt=−150℃の温度変化を受けた場合を条件としている。解析結果によれば、結線リング30が固定子鉄心24に固定されていない場合に溶接部(接続部38)に発生する半径方向の熱応力は1919MPaであった。
一方、結線リング30が固定子鉄心24に固定されている場合に発生する半径方向の熱応力は155MPaであり、結線リング30が固定子鉄心24に固定されていない場合と比べて、約8%まで低減している。すなわち、本実施の形態のように、凹部と凸部との挿入部分に接着剤5を充填して結線リング30が固定子鉄心24に固定されている状態とすることにより、接合部38における耐久寿命が大幅に向上することを示している。
なお、上述した実施の形態では、絶縁ボビン26のコイルエンド部に突起3を形成して、その下側に凸部である鉤状部1aが入り込む凹部としての溝3aを形成するようにした。しかし、必ずしも突起3を形成する必要はなく、絶縁ボビン26のコイルエンド部に凸部である鉤状部1aが入り込む凹部が形成されていればよい。接着剤5はその凹部内に充填される。
−第2の実施形態−
図5,6は、本発明による回転電機の第2の実施形態を示す図である。図5は、図3の場合と同様の断面を示す図である。図5では、絶縁ボビン26と絶縁支持部36との固定部分の形状が、図3に示した第1の実施の形態と異なっている。図6は、固定部分の形状を分かりやすく示したものであり、(a)は絶縁支持部36を固定子鉄心24側から見た場合の斜視図であり、(b)は絶縁支持部36側から見た固定子鉄心24のコイルエンド部分の斜視図である。
図6()に示すように、絶縁ボビン26の外周側鍔部分には、鉤状の爪26aが形成されている。一方、図6()に示すように、絶縁支持部36に形成された脚部36aの、爪26aに対向する位置には、爪26aが入り込む孔36cが形成されている。孔36cは、脚部36aを半径方向に貫通するように形成されている。脚部36aの下端面の内縁部分は面取り加工が施され、斜面36dとなっている。
図5に示すように、固定子鉄心24のコイルエンド部に、結線リング30を軸方向に沿って装着すると、脚部36aの斜面36dが絶縁ボビン26の爪26aに当接する。爪26aが形成された鍔部分は、結線リング30を押し下げると内周側に弾性変形し、図5のように、脚部36aが固定子鉄心24の端面に当接した状態になると弾性変形が元に戻り、爪26aが脚部36aの孔36cに入り込む。その後、挿入部分の隙間に、具体的には孔36cの内部、および脚部36aと絶縁ボビン26の鍔部分との隙間に、接着剤5が充填される。なお、爪26aが孔36cに入り込んだときに、爪26aが孔36cの縁に係合するように構成しても良い。
第2の実施の形態の構成においても、絶縁支持部36の孔36cに絶縁ボビン26の凸部(爪26a)が入り込む構造を採用するとともに、孔36c内に接着剤5を充填して、孔36cと爪26aとの隙間に接着剤5を充填するようにしたので、結線リング30は固定子鉄心24に完全に固定されることになる。また、熱応力により接着剤界面で剥離が発生しても、接着剤5は隙間に保持されたままなので、結線リング30の固定を維持し続けることができる。その結果、回転電機100を振動環境や温度サイクルのかかる環境で使用しても、コイル28と導電部34N、34U、34V、34Wとの接合部38に、過大な応力が発生するのを防止することができる。
−第3の実施形態−
図7,8は、本発明による回転電機の第3の実施形態を示す図である。図7は、図5と同様の箇所の断面を示す図であり、絶縁ボビン26と絶縁支持部36との固定部分の形状が第2の実施の形態とは異なっている。図8は、第2の実施の形態の図6に対応する図であり、(a)は絶縁支持部36を固定子鉄心24側から見た場合の斜視図であり、(b)は絶縁支持部36側から見た固定子鉄心24のコイルエンド部分の斜視図である。
図8()に示すように、絶縁ボビン26の外周側鍔部分には突起3が形成されている。突起3は、固定子の軸に対して水平に断面したときの形状がT字形状となっている。一方、図8()に示すように、絶縁支持部36に形成された脚部36aの、突起3に対向する位置には、突起3が挿入される溝36eが形成されている。溝36eの水平断面形状も、T字形状をしている。溝36eは絶縁支持部36を上下方向(厚さ方向)に貫通している。
固定子鉄心24のコイルエンド部に結線リング30を装着する際には、絶縁ボビン26の突起3を絶縁支持部36の溝36eに挿入するようにして装着する(図7参照)。溝36eは導電部34Vを載置する面まで貫通しているので、その開口部(図7参照)から接着剤5を溝36e内に充填する。接着剤5を充填することにより、突起3の側面と溝36eとの間の隙間が接着剤5で満たされ、結線リング30の絶縁支持部36が固定子鉄心24のコイルエンド部に完全に固定される。
第3の実施の形態の構成においても、絶縁支持部36と絶縁ボビン26との間に、凹部と凸部との挿入構造(溝36eおよび突起3)を形成するとともに、その挿入部分の隙間に接着剤5を充填するようにしているので、結線リング30は固定子鉄心24に完全に固定されることになる。また、熱応力により接着剤界面で剥離が発生しても、接着剤5は隙間内に保持されたままなので、結線リング30の固定を維持し続けることができる。その結果、回転電機100を振動環境や温度サイクルのかかる環境で使用しても、コイル28と導電部34N、34U、34V、34Wとの接合部38に、過大な応力が発生するのを防止することができる。
−第4の実施形態−
図9,10は、本発明による回転電機の第4の実施形態を示す図である。図9は、上述した図7と同様の箇所の断面を示す図であり、絶縁ボビン26と絶縁支持部36との固定部分の形状が第3の実施の形態とは異なっている。図10は、第3の実施の形態の図8に対応する図であり、(a)は絶縁支持部36を固定子鉄心24側から見た場合の斜視図であり、(b)は絶縁支持部36側から見た固定子鉄心24のコイルエンド部分の斜視図である。
図10(b)に示すように、絶縁ボビン26のコイルエンド部には突起3が形成され、さらに、その突起3に鉤状部31が形成されている。一方、図10(a)に示すように、絶縁支持部36には、突起3が挿入される溝36eと、鉤状部31が入り込む孔36gが形成されている。
固定子鉄心24のコイルエンド部に結線リング30を装着する際には、絶縁ボビン26の突起3が絶縁支持部36の溝36eに挿入されるように装着する(図10参照)。装着時に、脚部36aの底面内縁部分が鉤状部31の斜面に当接するので、結線リング30を固定子鉄心24側に押し込むことで、鉤状部31が形成されている支持部30が内側に弾性変形する。そして、結線リング30を脚部36aの底面が固定子鉄心24の端面に接するまで押し込むと、鉤状部31が絶縁支持部36の孔36g内に入り込み、鉤状部31が孔36gの縁に係合する。その結果、結線リング30が絶縁支持部36に固定される。
その後、絶縁支持部36の上面側に形成されている溝36eの開口部から、接着剤5を溝36e内に充填する。溝36e内に接着剤5を充填することにより、溝36e内における支持部30の隙間や、鉤部31が入り込んだ孔36g内に接着剤が充填される。その結果、絶縁支持部36(すなわち結線リング30)が固定子鉄心24のコイルエンド部に完全に固定される。そして、熱応力により接着剤界面で剥離が発生した場合でも、絶縁ボビン26に対する絶縁支持部36の固定が維持される。
−第5の実施形態−
図11は、本発明による回転電機の第5の実施形態を示す図であり、固定子10の結線リング固定部分を示す。絶縁ボビン26には、突起3が形成されている。ハウジング側から見た突起3の形状はT字形状となっている。一方、絶縁支持部36に設けられた脚部36aには、溝36hが形成されている。結線リング30は、絶縁支持部36の脚部36aに形成された溝36h内に絶縁ボビン26の突起3が入り込むように装着される。溝36h内には接着剤5が充填され、溝36hと突起3との隙間にも接着剤5が入り込んでいる。
本実施の形態においても、絶縁ボビン26のコイルエンド部に形成された突起3が絶縁支持部36の溝36h内に入り込み、それらの間に接着剤5が充填されているので、結線リング30が完全に固定される。また、熱応力により接着剤5と固定子鉄心24との境界面に剥離が発生した場合でも、結線リング30の固定を維持し続けることができる。
以上説明した実施の形態では、固定子20は、内径側に複数の磁極面を有した鉄心24と、複数の磁極面240に対応して鉄心24に装着された複数の絶縁ボビン26と、絶縁ボビン26を介して鉄心24に巻回された複数のコイル28と、コイルエンドに配置され、複数のコイル28に電気的に接続される導電部34N〜34Wを、電気絶縁性の支持部(絶縁支持部36)で支持する結線リング30とを備え、絶縁ボビン36および支持部36の一方に形成された凹部または孔に、絶縁ボビン26および支持部36の他方に形成された凸部が挿入され、少なくとも凹部または孔を含む挿入部分に接着剤5を充填するようにした。その結果、支持部36と絶縁ボビン26との固定が維持され、コイル28と導電部34N〜34Wとの接続部に過大な応力が加わるのを防止することができる。
−第6の実施形態−
図12は、本発明による回転電機の第6の実施形態を示す図であり、図11の場合と同様に、固定子10の結線リング固定部分を示す。絶縁支持部36の構造は、図11に示した第5の実施の形態の場合と同一であり、脚部36aには溝36hが形成されている。一方、溝36hに入り込んでいるのは、固定子鉄心24の端面に形成された突起24aである。固定子鉄心24は電磁鋼板を積層して形成されるが、突起24aは、結線リング側最上部の電磁鋼板のコアバック部をプレス加工することにより形成されている。
溝36h内には接着剤5が充填されている。回転電機に熱サイクルがかけられた場合でも、樹脂成形品で形成される絶縁ボビン26および絶縁支持部36と接着剤5との間には、熱応力による剥離が生じることはない。一方、固定子鉄心24と接着剤5とに境界面には、線膨張率の相違から、熱応力による剥離が生じる可能性がある。しかし、第6の実施の形態の場合には、単に固定子鉄心24の端面に接着剤が接触しているのではなく、固定子鉄心24の突起24aが接着剤5の内部に入り込んでいるため、境界面に剥離が生じたとしても、固定子鉄心24に対する絶縁支持部36の固定は維持されることになる。
なお、以上の説明はあくまでも一例であり、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではない。例えば、上述した実施の形態では、3相の回転電機を例に説明したが、本発明は3相に限らず適用することができる。また、上述した実施形態同士をどのように組み合わせることも可能である。
回転電機100を示す斜視図である。 固定子20の一部を示す図である。 図2に示した固定子20の、軸方向断面の一部を示す拡大図である。 (a)は図3のA−A断面図、(b)は図3のB−B断面図、(c)は絶縁支持部36の一部を示す図である。 第2の実施の形態における、固定子20の断面を示す図である。 絶縁ボビン26と絶縁支持部36との固定部分の形状を示す図であり、(a)絶縁支持部36を示し、(c)は固定子鉄心24のコイルエンド側を示す。 第3の実施の形態における、固定子20の断面を示す図である。 第3の実施の形態における、絶縁ボビン26と絶縁支持部36との固定部分の形状を示す図であり、(a)絶縁支持部36を示し、(c)は固定子鉄心24のコイルエンド側を示す。 第4の実施の形態における、固定子20の断面を示す図である。 第4の実施の形態における、絶縁ボビン26と絶縁支持部36との固定部分の形状を示す図であり、(a)絶縁支持部36を示し、(c)は固定子鉄心24のコイルエンド側を示す。 本発明による回転電機の第5の実施形態を示す図であり、固定子10の結線リング固定部分を示す。 本発明による回転電機の第6の実施形態を示す図であり、図11の場合と同様に、固定子10の結線リング固定部分を示す。
符号の説明
1:弾性変形部、
1a:鉤状部、
3,24a:突起
3a,36e,36h:溝
5:接着剤、
100:回転電機、
20:固定子、
50:回転子、
24:固定子鉄心、
26:絶縁ボビン、
26a:爪、
28:コイル、
30:結線リング、
34N,34U,34V,34W:導電部、
36:絶縁支持部、
36a:脚部、
36c:孔、
38:接続部、

Claims (5)

  1. 回転子と、前記回転子の外周に微小隙間を介して配置された固定子とを備え、
    前記固定子には、
    内径側に複数の磁極面を有した鉄心と、
    前記複数の磁極面に対応して前記鉄心に装着された複数の絶縁ボビンと、
    前記絶縁ボビンを介して前記鉄心に巻回された複数のコイルと、
    コイルエンドに配置され、前記複数のコイルに電気的に接続される導電部を、電気絶縁性の支持部で支持する結線リングとが設けられ、
    前記支持部は、前記絶縁ボビンのコイルエンド部の径方向外周側に隙間を介して配置されると共に前記鉄心の軸方向端面に当接する脚部を有し、
    前記支持部に設けられた前記脚部の径方向内周面および前記絶縁ボビンに設けられた前記コイルエンド部の径方向外周面のいずれか一方に凹部または孔を形成すると共に前記支持部に設けられた前記脚部の径方向内周部および前記絶縁ボビンに設けられた前記コイルエンド部の前記径方向外周面の他方に形成された径方向に突出する凸部を前記凹部または孔に挿入し
    前記凹部または孔、および前記コイルエンド部と前記脚部との間の前記隙間に接着剤を充填すると共に、その充填された接着剤の一部を前記鉄心の軸方向端面に接触させるようにしたことを特徴とする回転電機。
  2. 請求項1に記載の回転電機において、
    前記脚部には、径方向に弾性変形可能な片持ち梁状の弾性変形部が形成されると共に、その弾性変形部の先端内周面に前記凸部が形成され、
    前記コイルエンド部の前記径方向外周面には、前記凸部が挿入される凹部が形成され、
    前記接着剤は、一部が前記鉄心の軸方向端面に接触するように、前記凹部、前記コイルエンド部と前記脚部との隙間、および前記鉄心が保持されるハウジングと前記脚部との隙間にそれぞれ充填されることを特徴とする回転電機。
  3. 請求項1に記載の回転電機において、
    前記凸部は、前記絶縁ボビンのコイルエンド部から径方向に突出するように形成された突起であり、
    前記凹部は、前記支持部に形成された溝であることを特徴とする回転電機。
  4. 請求項3に記載の回転電機において、
    前記突起に鉤状の係合部を形成するとともに、前記係合部が係合する孔を前記溝に形成し、
    前記溝および前記孔に前記接着剤を充填することを特徴とする回転電機。
  5. 回転子と、前記回転子の外周に微小隙間を介して配置された固定子とを備え、
    前記固定子には、
    内径側に複数の磁極面を有した鉄心と、
    前記複数の磁極面に対応して前記鉄心に装着された複数の絶縁ボビンと、
    前記絶縁ボビンを介して前記鉄心に巻回された複数のコイルと、
    コイルエンドに配置され、前記複数のコイルに電気的に接続される導電部を、電気絶縁性の支持部で支持する結線リングとが設けられ、
    前記支持部の前記鉄心に対向する面に凹部を形成し、前記鉄心の、前記支持部に対向する面のコアバック部に形成された突起を前記凹部に挿入し、前記凹部内に接着剤を充填したことを特徴とする回転電機。
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