JP5232289B2 - 半導体装置における熱抵抗の測定方法および測定装置 - Google Patents

半導体装置における熱抵抗の測定方法および測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、半導体装置における熱抵抗を測定する測定方法および測定装置に関する。
例えば、半導体集積回路の動作時における発熱の状態を把握することは、当該回路を安定して動作させるためや、当該回路を組み込んだ装置の熱設計を行う上で重要である。半導体装置の発熱の状態を把握するには、半導体装置における熱抵抗を測定する必要がある。
そこでまず、半導体装置における熱抵抗を求めるためには、半導体装置のpn接合部の温度を知る必要があるが、これを直接測定することはできない。しかし、pn接合の順方向電圧の温度依存性を利用すれば、間接的にpn接合部の温度を知ることができる。そこで、半導体装置の温度を変化させて、温度変化の前後におけるpn接合の順方向電圧の差を測定し、この電圧差をpn接合部の温度依存性を利用して、接合温度に換算することができる。さらに、換算して求めた接合温度から熱抵抗を求めることができる。
そこで、特開2004−245756号公報では、製品に組み込まれた半導体部品の動作状態におけるジャンクション温度を推定する方法が提案されている。この推定方法では、半導体部品のpn接合部に電圧を印加して、pn接合部に流れる順方向電流を測定することを行っている。
また、特開2000−111416号公報では、対象の半導体集積回路装置内におけるデバイス接合温度を正確に測定する接合温度の測定方法および測定装置が提案されている。この測定方法および測定装置では、半導体集積回路に十分小さい測定用電流を供給し、pn接合の順方向電圧を測定することを行っている。
さらに遡ると、特開昭53−145479号公報を始め、特開昭60−008762号公報、特開昭60−076673号公報、特開昭61−108978号公報などで開示されている熱抵抗測定方法などでは、いずれも半導体装置に含まれるpn接合に順方向の電流を流して発熱させて、熱抵抗を測定している。
特開2004−245756号公報 特開2000−111416号公報 特開昭53−145479号公報 特開昭60−008762号公報 特開昭60−076673号公報 特開昭61−108978号公報
このように、従来示された熱抵抗の測定方法の多くは、pn接合に順方向の電流を流して発熱させていた。このため、熱抵抗測定方法において、集積回路(以下、ICともいう)や大規模集積回路(以下、LSIともいう)等、その内部に多くの半導体素子が形成されている半導体装置を測定の対象とした場合、測定精度を向上させるためには、以下のことが重要となる。すなわち、
(1)半導体装置内で測定対象とする動作エリアが特定できていること、
(2)動作エリア内で動作する半導体素子のタイプが判明していること、
(3)当該半導体素子に供給される電力供給量が正確に把握できていること、
である。
また、熱抵抗の測定方法において、温度変化による電気特性の変化を測定するための温度検知用素子についても、その動作エリアが特定されていること、動作する半導体素子のタイプが判明していることが重要となる。
しかし、ICやLSI等その内部に多くの半導体素子が形成され、種々の機能を有している半導体装置において、pn接合に順方向の電流を流して発熱させる動作が一般に複雑であり、動作エリアや動作する半導体素子のタイプを特定することや、電力供給量を正確に把握することは、困難であった。
具体的には、pn接合に順方向の電流を流して発熱させると、温度の上昇とともに電圧が低下する傾向にあるので、さらに発熱量を増やすためには、より多くの電流を流す必要があった。その結果、電流は、電圧の低い部分により多く流れるため、並列に接続された寄生素子や寄生回路を内包するpn接合における特性ばらつきにより、局所的に温度が高くなり、半導体内の温度分布に斑(むら)を増大させることになっていた。また、電流の増大により、給電用の配線部には多くの電流が流れ、結果的に配線部の温度上昇にも繋がっていた。
そこで、本発明の目的は、熱抵抗の測定に際して、半導体装置の発熱領域の温度ができるだけ均一となるような発熱手段を用いて熱抵抗を測定する、半導体装置における熱抵抗の測定方法および測定装置を提供することである。
本発明による半導体装置における熱抵抗の測定方法および測定装置は、測定に伴う半導体装置の温度を変化させる方法に特徴を有し、半導体装置に存在している複数の回路ブロックにおける複数のpn接合の並列する構造において、pn接合が降伏状態になるように電流を流して発熱させる方法である。
すなわち本発明による、請求項1に記載の半導体装置における熱抵抗の測定方法は、
複数の回路ブロックを有し、該回路ブロックは複数のpn接合の並列する構造が存在している半導体装置にて、該半導体装置の温度を変化させるとともに、前記複数のpn接合のうち、所定の第1のpn接合に発熱に影響しない順方向の微小な電流を流して発生する発生電圧を測定し、該発生電圧から半導体装置の熱抵抗を算出する、半導体装置における熱抵抗の測定方法において、
前記回路ブロックの前記複数のpn接合のうち、前記第1のpn接合以外の第2のpn接合は複数あり、
前記半導体装置の温度を変化させる方法は、前記複数の第2のpn接合が降伏状態になるように電流を流して発熱させる方法であり、前記複数の第2の各pn接合が降伏状態になるように電流を流すとき、前記複数の第2のpn接合の初期状態として各pn接合における電圧が異なっていることを特徴とする。
請求項1に記載の半導体装置における熱抵抗の測定方法において、
前記発生電圧を、前記第2のpn接合が降伏状態になるように電流を流して発熱させる前後でそれぞれ少なくとも1回測定し、該測定した発生電圧の変化から、前記半導体装置の定常熱抵抗を算出することが好ましい。
本発明による、請求項3に記載の半導体装置における熱抵抗の測定方法は、
複数の回路ブロックを有し、該回路ブロックは複数のpn接合の並列する構造が存在している半導体装置にて、該半導体装置の温度を変化させるとともに、前記複数のpn接合のうち、所定の第1のpn接合に発熱に影響しない順方向の微小な電流を流して発生する発生電圧を測定し、該発生電圧から半導体装置の熱抵抗を算出する、半導体装置における熱抵抗の測定方法において、
前記半導体装置の温度を変化させる方法は、前記複数のpn接合のうち、前記第1のpn接合以外の第2のpn接合が降伏状態になるように電流を流して発熱させる方法であり、
前記発生電圧を、前記第2のpn接合が降伏状態になるように電流を流して発熱させながら複数回測定し、該測定した発生電圧の変化から、前記半導体装置の過渡熱抵抗を算出することを特徴とする
本発明による、請求項4に記載の半導体装置における熱抵抗の測定方法は、
複数の回路ブロックを有し、該回路ブロックは複数のpn接合の並列する構造が存在している半導体装置にて、該半導体装置の温度を変化させるとともに、前記複数のpn接合のうち、所定の第1のpn接合に発熱に影響しない順方向の微小な電流を流して発生する発生電圧を測定し、該発生電圧から半導体装置の熱抵抗を算出する、半導体装置における熱抵抗の測定方法において、
前記半導体装置の温度を変化させる方法は、前記複数のpn接合のうち、前記第1のpn接合以外の第2のpn接合が降伏状態になるように電流を流して発熱させる方法であり、
前記第2のpn接合が降伏状態になるように電流を流して発熱させながら、前記半導体装置の電源端子とグランド端子との間に所定の電圧をかけて、前記半導体装置内に構成されうる寄生素子および/または寄生回路の動作を抑制することを特徴とする。
また本発明による、請求項5に記載の半導体装置における熱抵抗の測定装置は、
複数の回路ブロックを有し、該回路ブロックは複数のpn接合の並列する構造が存在している半導体装置における熱抵抗を算出するための熱抵抗の測定装置において、
前記複数のpn接合のうち、所定の第1のpn接合に発熱に影響しない順方向の微小な電流を流す第1電源と、
前記第1のpn接合に発生する発生電圧を測定する電圧測定回路と、
前記複数のpn接合のうち、前記第1のpn接合以外の第2のpn接合が降伏状態になるように電流を流すための第2電源と、
前記半導体装置内に構成されうる寄生素子および/または寄生回路の動作を抑制するために、前記半導体装置の電源端子とグランド端子との間に、所定の電圧をかける第3電源と、
前記第1電源と、前記第2電源と、前記電圧測定回路と、前記第3電源とにおける各動作を制御する制御装置とを備え、
前記第2電源により前記第2のpn接合が降伏状態になるように電流を流して発熱させるときに、前記第3電源により前記半導体装置の電源端子とグランド端子との間に所定の電圧をかけながら、前記発生電圧を測定する制御手段と、
前記第1のpn接合に発生する複数の発生電圧から、前記半導体装置の熱抵抗を算出する算出手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明による半導体装置における熱抵抗の測定方法および測定装置において、半導体装置の温度を変化させる方法は、複数の回路ブロックを有し、該回路ブロックは複数のpn接合の並列する構造が存在している半導体装置のpn接合に、逆バイアスを印加することと理解されてもよい。
本発明による半導体装置における熱抵抗の測定方法および測定装置は、半導体装置の温度を変化させる方法を、半導体装置の複数のpn接合のうち、第1のpn接合以外の第2のpn接合が降伏状態になるように電流を流して発熱させている。
このため、測定対象である半導体装置の発熱領域における温度をできるだけ均一になるように発熱させることができるので、半導体装置の熱抵抗を精度よく測定できる。
さらに、本発明による半導体装置における熱抵抗の測定方法および測定装置は、半導体装置内に構成されうる寄生素子および/または寄生回路の動作を抑制するための構成を備えている。その結果、寄生素子および/または寄生回路の動作を抑制できると、熱抵抗の測定への影響を抑えられるので、精度のよい熱抵抗の測定が可能となる。それとともに、熱抵抗の測定に際して、本来構成されるべきでない寄生素子および/または寄生回路が動作することによって、半導体装置が破壊されるのを防ぐことができる。
なお、本明細書において、半導体装置とは、その内部にある機能を有する複数の回路ブロックを有し、該回路ブロックは複数のpn接合を備えて構成される半導体装置をいう。例えば、モノリシック集積回路であり、アナログIC、デジタルIC、Micro Controller Unit(MCU)、Micro-Processing Unit(MPU)、Application Specific Integrated Circuit(ASIC)、Digital Signal Processor(DSP)、Programmable Logic Device(PLD)、Complex Programmable Logic Device(CPLD)、Field-Programmable Gate Array(FPGA)、Dynamic Random Access Memory(DRAM)、Synchronous Dynamic Random Access Memory(SDRAM)、フラッシュメモリ、A/Dコンバータ、D/Aコンバータなど、一定の機能を有した集積回路である。
図1は、従来法により、半導体装置の複数のpn接合に、順バイアスの電流を流して、熱抵抗を測定する様子を示す模式図である。 図2は、熱抵抗の測定におけるタイミングチャートである。 図3は、半導体装置の順バイアスによる発熱の温度状態の一例を示すサーモグラフィである。 図4は、半導体装置の電流−電圧特性を示す図(その1)である。 図5は、半導体装置の電流−電圧特性を示す図(その2)である。 図6は、半導体素子単体の電流−電圧特性を示す図である。 図7は、相補型金属酸化膜半導体装置の断面模式図である。 図8は、相補型金属酸化膜半導体装置内に構成される寄生素子の様子を示す断面模式図である。 図9は、相補型金属酸化膜半導体装置の順バイアス動作時の断面模式図であり、電流の経路を示す図である。 図10は、順バイアスにより発熱させた場合における、温度検知用と兼用される発熱用のpn接合の電流−電圧特性を示す図である。 図11は、本発明による半導体装置における熱抵抗の測定装置のブロック構成図である。 図12は、相補型金属酸化膜半導体装置の逆バイアス動作時の断面模式図であり、電流の経路を示す図である。 図13は、逆バイアスにより発熱させた場合における、逆バイアスの対象となるpn接合の逆バイアス時の電流−電圧特性を示す図である。 図14は、本発明による半導体装置の熱抵抗の測定方法の様子を示す模式回路図である。 図15は、熱抵抗の測定におけるタイミングチャートである。 図16は、本発明による半導体装置の逆バイアスによる発熱状態の一例を示すサーモグラフィである。 図17は、図16に示したサーモグラフィの温度分布を3次元表示した図である。 図18は、逆バイアスによる発熱状態をシミュレーションによって求めた半導体装置のサーモグラフィで、パッケージの状態を表す図である。 図19は、同じく半導体装置のサーモグラフィで、半導体チップ部を透視した状態を表す図である。
本発明による半導体装置における熱抵抗の測定方法およびその測定装置を、以下に従来法と比較しながら、詳細に説明する。
上述したように、一般的に熱抵抗を求めるために、半導体装置の温度を変化させて、温度変化の前後でpn接合の順方向電圧の差を測定し、この電圧差をpn接合の温度依存性を利用して、接合温度に換算している。さらに、換算して求めた接合温度から、熱抵抗を求めることができる。
(従来法の順バイアスによる発熱)
そこで、半導体装置における熱抵抗を測定するために、従来法では、pn接合に順バイアスをかけて発熱させている。図1は、従来法による熱抵抗の測定装置100の模式図である。従来法は、その内部に複数のpn接合が回路的に並列に配列される半導体装置において、複数のpn接合に順方向の電流を流して発熱させて、熱抵抗を測定している。測定対象の半導体装置20は、実装基板30にマウントされている。
そして、従来法では、順バイアスによる発熱の前後に、スイッチSWを切り換えて、複数のpn接合に、発熱に影響しない程度の微小な電流を流して発生する発生電圧の変化を、発熱の前後でそれぞれ読み取り、熱抵抗を測定している。なお、この従来法による熱抵抗の測定におけるタイミングチャートを図2に示す。
図2において、Imは温度測定用に印加する微小電流を、IHeatは発熱用に印加する電流を、VHeatは発熱時の印加電圧を、Vmは温度測定時の発生電圧をそれぞれ表し、横軸は時間軸である。
図2からわかるように、まずt0からt1の間、発熱前の発生電圧Vm1を測定するための微小電流を流している。つぎにt1からt2の間、発熱用の順バイアス電流を印加している。そのとき、印加電圧VHeatは、発熱による温度上昇に伴って徐々に低くなっている。そしてt2からt4の間、発熱後の発生電圧Vm2を測定するための微小電流を流している。そのとき、t2からt3の間遅延時間を設け、t3のタイミングで発熱後の電圧Vm2を測定している。
そして、発生電圧Vmは、図示したように、t2のタイミングで微小電流の投入した直後に急激に変化し、その後徐々に増加している。
図2に示したように、発熱前の発生電圧をVm1と、発熱後の発生電圧をVm2とから、発熱による電圧変化量ΔVmは、次の式(1)で求められる。
(数1)
ΔVm=Vm1−Vm2 式(1)
この発熱による電圧変化量ΔVmは、半導体装置の温度上昇量ΔTに換算することができる。ΔVmは、上述のように、半導体の温度変化と相関関係があることが知られている。つまり、pn接合の順方向に発生する電圧は、温度の一次関数で表すことができ、その一次関数における傾きは、Kファクタと呼ばれ、以下の式(2)で表される。
(数2)
K=ΔVm/ΔT[mV/℃] 式(2)
例えば、シリコンダイオードの場合であれば、Kファクタは約−2mV/℃である。なお、厳密な測定には、対象の半導体装置の個々において、ΔVmと半導体の温度変化との相関関係を確認する必要がある。
さらに、電圧変化量ΔVmを換算して求めた温度上昇量ΔTと、発熱させるために要した電力Wとから、次の式(3)により、半導体装置における熱抵抗値TRが算出される。なお、単位は[℃/W]である。
(数3)
TR=ΔT/W 式(3)
この説明において、半導体装置の順バイアス動作による発熱とは、半導体装置における並列に配列されるpn接合の順バイアス動作による発熱のみならず、3端子構造を持つバイポーラ型またはユニポーラ型トランジスタにおける順バイアス動作による発熱も含めるものとする。
上述したような従来法においては、半導体装置を順バイアス動作により、均等に発熱させることが困難である、という問題点を指摘できる。
まず、従来法では、半導体装置は順バイアス動作により均等に発熱することが重要である。つまり、半導体装置内で並列に配列されるpn接合が、順バイアス動作により均等に発熱することを前提として、半導体装置内の動作エリアと発熱のための電力とを精度よく見積もることができるとされる。したがって、半導体装置は順バイアス動作により均等に発熱することが重要である。
しかし、実際に順バイアス動作によると、半導体装置は不均一な温度状態になることが多い。図3は、半導体装置の順バイアスによる発熱時の温度状態の一例を示すサーモグラフィである。元のサーモグラフィは、温度が色別で表示されているが、出願図面ではグレースケール表示になっている。図3から、半導体装置の上側半分の温度が高くなっていることが読み取れる。
この理由について、以下に説明する。図3に示された半導体装置において、半導体に複数含まれるpn接合を順バイアス動作させたときの電流−電圧特性は、温度の上昇とともに電圧が減少する方向に変化する(図10参照のこと)。したがって、半導体装置を一定以上の温度に上昇させるためには、より多くの電流を流すこととなり、並列に接続された寄生素子や寄生回路を内包するpn接合の特性ばらつきによる影響が顕在化し、半導体装置は不均一な温度状態になる。また、多くの電流が流れる影響で給電用のワイヤ付近の温度も高くなっている。図3の半導体装置の場合、チップ内において15℃の温度のばらつきがあった。
このように、従来法では、半導体装置を順バイアス動作により、均等に発熱させることが困難である、という問題点がある。半導体装置の全体を均等に発熱させることができないと、半導体内の動作エリアと発熱のための電力を精度よく見積もることができず、半導体の熱抵抗の測定が正しくできなくなってしまう。
また従来法では、半導体装置における並列に配列されるpn接合を順バイアス動作させたとき、温度条件に拘わらず、電流−電圧特性が安定していることが重要である。このことも、半導体を順バイアス動作により、均等に発熱させることが困難である、という問題点につながっている。
図4と図5に、その内部に複数含まれるpn接合が並列に配列されている半導体装置に、発熱に影響しない程度の微小な電流を流したときの電流−電圧特性を示す。また図4と図5とは、温度変化に伴う電流−電圧特性のドリフト特性を表した図でもある。
図4より、温度の電流レンジが10-3Aオーダーの領域では、温度の上昇につれて、電流−電圧曲線が電圧の減少する方向にドリフトしているが、電流−電圧曲線の温度変化に関する温度係数は一定ではないことがわかる。
一方、電流レンジが10-4A〜10-5Aオーダーの領域では、温度の上昇につれて、電流−電圧曲線のドリフトする方向が反転している温度域が存在している。加えて、電流−電圧曲線の温度変化に関する温度係数は、さらにばらつきが大きくなっている。
図5より、電流レンジが10-3A〜10-1Aオーダーの領域では、一部ドリフトの傾向がなだらかでない箇所が見受けられる。
ここで図6に、pn接合が1つの半導体素子における、温度変化に伴う電流−電圧特性の例を示す。図6から明らかなように、温度変化に伴う電流−電圧特性は、温度の違いに拘わらず同じ変化の傾向を示し、ドリフトの方向も一定であることがわかる。
図4と図6の比較からも、その内部に複数含まれるpn接合が並列に配列されている半導体装置は、その電流−電圧特性に不確定な因子を含んでいることがわかる。これは、半導体装置が拡散構造を有しており、複数含まれるpn接合が並列に配列されていることによるものと考えられ、拡散技術を使って製造される半導体装置における根本的な問題といえる。
図7に、拡散技術を使って製造される半導体装置の一例として、相補型金属酸化膜半導体(以下、CMOSと略す)の断面模式図を示す。図7からわかるように、VCCとGNDとの間には多数のpn接合領域が存在している。また、図7中の矢印は、p型基板(Psub)からn型井戸(Nwell)の間で形成されるpn接合の順方向に、電流が流れている様子を表している。
図7に示された接続状態では、図8に示したように、CMOS内に寄生素子や寄生回路が存在することになる。図8に示したCMOSでは、VCC端子に接続されているp型領域と、n型領域と、GND端子に接続されているp型領域とが、p型基板(Psub)とn型井戸(Nwell)と境界領域で、寄生素子であるトランジスタを構成している。なお寄生素子や寄生回路は、破線で示している。
この状態で、順バイアスを印加して発熱させると、CMOS内の部位によっては、動作状態が異なるとともに、流れる電流量にも差を生じてくる。
図9は、図8で示したCMOSに、順バイアス印加用の電源142により、順バイアスを印加したときの様子を表す断面模式図であって、電流の流れる方向を矢印で示している。なお寄生素子や寄生回路は、破線で示している。
図10は、順バイアスにより発熱させた場合における、温度検知用と兼用される発熱用のpn接合の電流−電圧特性を示す図である。実線のグラフが常温時の電流−電圧特性であり、破線のグラフが温度上昇時の電流−電圧特性である。図10の電流−電圧特性からわかるように、半導体の温度が上昇したとき、pn接合に発生する電圧が低くなることがわかる。
このような順バイアス動作を続けると、半導体装置内で温度の高い箇所により多くの電流を流すこととなり、寄生素子や寄生回路を内包するpn接合の電圧の低い部位に電流が集中することにより、局所的に高温部ができることになる。したがって、半導体装置内の部位毎の発熱量の差がより大きくなり、その結果、半導体装置内の部位間の温度差が大きくなってしまう。そのため、半導体の全面が均一に発熱するという、半導体装置の熱抵抗の測定方法の前提条件が崩れてしまうことになる。つまり、従来法による半導体装置の熱抵抗の測定方法では、精度のよい測定が困難である。
(本発明による発熱手段)
つぎに、本発明による半導体装置における熱抵抗の測定方法、および測定装置の実施形態について説明する。
これまで説明してきた従来法に対して、本発明による半導体装置における熱抵抗の測定方法および測定装置では、発熱手段として、pn接合が降伏状態になるように電流を流して発熱させる方法であることを特徴としている。
ここで、pn接合が降伏状態になることについて説明する。
まず、カソード側(n型領域)の方がアノード側(p型領域)よりも高い電圧になるように、電圧を印加することを逆バイアスをかけるという。この場合、n型領域に正孔、p型領域に電子を注入することになるので、それぞれの領域において多数キャリアが不足する。すると、接合部付近の空乏層がさらに大きくなり、内部の電界も強くなるため、拡散電位が大きくなる。この拡散電位が外部から印加された電圧を打ち消すように働くため、逆方向には電流が流れにくくなる。
実際の素子では、逆バイアス状態でもごくわずかに逆方向の電流が流れている。この電流を、漏れ電流とかドリフト電流と呼ぶ。さらに逆バイアスを増してゆくと、アヴァランシェ降伏と呼ばれる降伏現象を起こして、急激に電流が流れるようになる。このときの電圧を降伏電圧という。また、この状態を降伏状態といい、降伏状態になることによって急激に逆方向の電流が増加している領域を、降伏領域という。この降伏領域では、電流の変化に比して電圧の変化が小さくなる。
また、本発明における発熱手段は、半導体装置のpn接合に、逆バイアスを印加することと理解されてもよい。
図11は、本発明による半導体装置における熱抵抗の測定装置のブロック構成図である。半導体装置における熱抵抗の測定装置1は、測定装置本体10と、半導体装置20をマウントする実装基板30と、それらを接続する電線とを含んで構成される。
装置本体10は、温度検知用と発熱用の電流を供給する電源部40と、PC(またはマイクロコントローラ)50と、このPC(またはマイクロコントローラ)50に制御され、温度検知用と発熱用の電流の投入と切断とを制御するタイミングコントローラ60と、PC(またはマイクロコントローラ)50の状態や測定結果を表示する結果表示部70と、複数の電圧モニター回路81,82と、複数の電流モニター回路91,92と、を含んで構成されている。なお、電源部40には、温度検知用の電流回路41と、発熱用の電流回路42とが接続され、それぞれ第1電源と、第2電源とを構成している。さらに、寄生素子や寄生回路が構成されて誤動作することを防止するための誤動作防止電源43を備えていることが好ましい。
実装基板30は、測定対象となる半導体装置20をマウントし、半導体装置の各端子と装置本体の各端子とを接続するようになっている。そして、PC(またはマイクロコントローラ)によって、温度検知用の電流と発熱用の電流が、後述するタイミングチャートに従って制御されて、熱抵抗を測定する仕組みになっている。
図12は、本発明をCMOSに適用し、第2電源によってpn接合が降伏状態になるように電流を流して発熱させたとき、CMOS内の様子を表す断面模式図であって、電流の流れる方向を矢印で示している。なおこの場合、寄生素子や寄生回路は構成されていない。
図13は、pn接合が降伏状態になるように電流を流して発熱させた場合における、対象となるpn接合の電流−電圧特性を示す図である。図13の電流−電圧特性からわかるように、半導体装置の温度が上昇したとき、pn接合に発生する電圧が高くなる傾向を示している。
本発明による半導体装置における熱抵抗の測定では、このような温度特性を持つ発熱手段を利用しているので、半導体装置の温度をできるだけ均一になるように発熱させることができる。
pn接合が降伏状態になるように電流を流す発熱手段によると、半導体装置の温度をできるだけ均一になるように発熱させることができる理由を以下に説明する。
まず前提として、その内部に複数のpn接合が回路的に並列に配列される半導体装置において、pn接合が降伏状態になるように電流を流すとき、初期状態として各pn接合における電圧が異なっているときを考える。
この状態で、電流は、電圧の低いpn接合に多く流れ、電圧の高いpn接合には流れにくい。そうすると、電圧の低いpn接合に多くの電流が流れるので、発熱して温度が上昇することになる。温度が上昇したpn接合では、電圧が高くなるので、電流が流れにくくなる。電流が流れにくくなると、そのpn接合の発熱量が低下するので、温度が上昇しにくくなる。
その結果、pn接合が降伏状態になるように電流を流す発熱手段によると、半導体装置内における温度ができるだけ均一になるようになるので、半導体装置における熱抵抗の測定における前提条件が満たされることになる。つまり、本発明によれば、熱抵抗が精度よく測定できるようになる。
図14に、その内部に複数のpn接合が回路的に並列に配列される半導体装置において、複数のpn接合が降伏状態になるように電流を流して発熱させている様子の模式図を示す。
さらに図15に、本発明による熱抵抗の測定のタイミングチャートを示す。図15において、Vccは寄生素子や寄生回路の動作を抑制するために印加する電圧を、Imは測定用の微小電流を、IHeatは発熱用の電流を、VHeat発熱用の電圧を、Vmは温度検知用のpn接合の電圧をそれぞれ表し、横軸は時間軸である。
図15において、まずt0からt1の間、発熱前の発生電圧Vm1を測定するための微小電流を、温度検知用のpn接合に流している。つぎにt1からt2の間、発熱させるためにpn接合が降伏状態になるように電流を半導体に流している。それと同時にVccには寄生素子や寄生回路の動作を抑制するための電圧を印加している。このとき、印加電圧VHeatは徐々に上昇している。そしてt2からt4の間、発熱後の発生電圧Vm2を測定するための微小電流を流している。そのとき、t2からt3の間遅延時間を設け、t3のタイミングで発熱後の電圧Vm2を測定している。
そして、発生電圧Vmは、図示したように、t2のタイミングで微小電流の投入した直後に急激に変化し、その後徐々に増大している。なお、遅延時間は、発生電圧Vmを安定的に測定するために設けたものであり、1ミリ秒以内から1秒以内とすればよく、理想的には1ミリ秒以内とすればよい。
そして、発熱による電圧変化量ΔVmは、上述の式(1)で求められ、その電圧変化量ΔVmからは換算して求めた温度上昇量ΔTと、発熱させるために要した電力Wとから、半導体装置の熱抵抗値TRは、上述の式(3)より算出される。
続いて、本発明のpn接合が降伏状態になるように電流を流すことによる発熱状態について説明する。
半導体装置における熱抵抗を測定することにおいて、このような発熱領域がどの領域になるかを正確に知ることは重要である。発熱領域を知るためには、半導体表面のパターンレイアウトをよく観察するとよい。より正確に発熱領域を知るためには、サーモグラフィの観察結果と、パターンレイアウトを比較するとよい。
図16は、半導体装置の発熱状態を示すサーモグラフィである。また図17は、図16に示したサーモグラフィの温度分布を、グレースケールでもよりわかりやすくするために、コントラストを調整した図である。図16に示した半導体装置では、目的のブロックを発熱させるべく当該装置の端子を選択しており、目的のブロックが発熱領域となっており、その部分に対応して温度の高い領域が認められる。図16のサーモグラフィの観察からは、図3に比較して、発熱領域内で局所的な高温領域は認められない。
つぎに、温度検知用のpn接合について説明する。温度検知用のpn接合は、半導体内で並列に配置されたpn接合ではなく、pn接合が降伏状態になるように電流を流すことによって発熱させる領域にあるpn接合を用いることが好ましい。
ある機能を有する半導体装置では、例えば、アナログ回路用電源ブロックやデジタル回路用電源ブロックは、半導体装置内で独立して配置される場合が多く、さらにブロック内に複数の端子を含んでいる場合が多い。そこで、一例として、アナログ回路用電源ブロックに、pn接合が降伏状態になるように電流を流して発熱させる場合、当該電源ブロック内の2つの端子間に構成される保護ダイオードのpn接合を温度検知に用いると、発熱領域の温度を精度よく測定することができる。
(具体例)
半導体として、マイクロコントローラの機能を有するLSIを用い、そのアナログ回路用電源ブロックに、pn接合が降伏状態になるように電流を流して発熱させ、当該ブロックに含まれる保護ダイオードのpn接合における温度依存性を利用して、熱抵抗の測定を行った。その結果、マイクロコントローラの熱抵抗値TRは、55.1℃/Wと算出された。
この具体例の各種データを用いて、熱抵抗値TRをシミュレーションにより求めたところ、53.2℃/Wと算出された。測定値とシミュレーション値とを比較すると、pn接合が降伏状態になるように電流を流して発熱させた場合、シミュレーションの誤差は、−3%であった。
これに対して、この具体例で順バイアスによる発熱の場合、熱抵抗値TRの測定値は17.8℃/Wであり、シミュレーション値は33.5℃/Wと算出された。順バイアスによる発熱の場合、シミュレーションの誤差は、+188%と大きな乖離があった。この結果から、順バイアスによる発熱を用いた測定には、シミュレーションの妥当性もさることながら、順バイアスによる発熱の条件等の妥当性についても、検討すべきことが示唆されていると考えられる。
以上の結果から、半導体装置における熱抵抗の測定において、pn接合が降伏状態になるように電流を流して発熱させると、実測値とシミュレーションの結果とがよく一致していることが明らかになった。
以上では、図15にて説明したように、発生電圧は、pn接合が降伏状態になるように電流を流して発熱させた前後でそれぞれ1回測定している。これがオーソドックスな測定方法であるが、これに限られることなく、測定値の精度を上げるために複数回測定してもよい。
さらに、pn接合が降伏状態になるように電流を流して発熱させながら、発生電圧を複数回測定して、熱抵抗を算出してもよい。この方法によれば、半導体装置が温度変化している最中の熱抵抗を算出することも可能となる。
このほか、発熱前の発生電圧を測定して、接合温度に換算する代わりに、発熱前の半導体装置の接合温度は、周囲の温度または半導体装置の表面温度と仮定することも可能であり、これらの温度を発熱前の接合温度として熱抵抗を算出することも可能である。
そして、pn接合が降伏状態になるように電流を流して発熱させた後、微小電流を流して発生電圧を測定する。この場合は、上述したΔVmではなく、発熱後に測定したVm2から接合温度を計算することができる。つまり、Kファクタを抽出した一次関数に代入すれば、接合温度に換算することが可能である。
例えば、発熱前の半導体装置の温度を熱電対等で測定しT1とし、発熱後の半導体装置の温度をVm2から換算してT2とすると、ΔT(T2−T1)を求めることができる。そして、このΔTを発熱させるために要した電力(W)で割れば(ΔT/W)、熱抵抗を求めることができる。なお、この方法では、発熱前の半導体装置の接合温度が、周囲の温度または半導体装置の表面温度と一致していることが重要となる。
以上の説明では、半導体装置における熱抵抗の測定においては、半導体装置がその内部に有する複数の回路ブロックのうち、ある特定の回路ブロックに、pn接合が降伏状態になるように電流を流して発熱させて熱抵抗を測定するものであり、半導体装置の全体における熱抵抗を測定したものではない。当該回路を安定して動作させるためや、当該回路を組み込んだ装置の熱設計を行う上では、半導体装置の全体における熱抵抗の値が必要となってくる。
そこで、半導体装置における熱抵抗の測定で得られるデータを、シミュレーション技術と組み合わせて、半導体装置の全体における熱抵抗を求めることを検討する。
まずは、上述したように、既存の熱シミュレーションソフトを用い、対象となる半導体装置の設計データにおける物理情報と形状情報からシミュレーションモデルを構築し、半導体装置のある特定の回路ブロックが発熱した場合における熱抵抗の値を、まず求めてみる。
そして、その値が本発明による半導体装置における熱抵抗の測定で得られる値と比較して、誤差が小さくてよく一致していると認められれば、用いたシミュレーションモデルが正しいモデルであるとする。もし、誤差が大きくて一致していると認められなければ、用いたシミュレーションモデルの細部を再検討し、考慮できていない部分を修正した上で、再度上述した検証を繰り返す。
こうして、正しいと認められたシミュレーションモデルを使って、発熱領域を半導体装置の実際の動作領域に設定したシミュレーションを実施する。こうすることによって、当該回路を安定して動作させるためや、当該回路を組み込んだ装置の熱設計を行う上で必要な、半導体装置の実際の動作領域における熱抵抗の値がシミュレーションによって求めることができる。
図18と図19は、pn接合が降伏状態になるように電流を流して発熱させた状態を、シミュレーションによって求めた半導体装置のサーモグラフィである。図18は、パッケージされている半導体装置のそのまま状態の図であり、図19は、半導体装置内部の半導体チップ部を透視した状態の図である。図18は、半導体装置としてQFPパッケージをモデルとしてシミュレーションしており、パッケージのセンタ付近の全体に白く明るい部分が半導体チップ部を示している。さらに、図19において、半導体チップとして示している領域の右上にある局所的な黒の濃い部分が、発熱領域を示している。
本発明の半導体装置における熱抵抗の測定方法および測定装置によれば、半導体装置の熱抵抗の値を精度よく測定することができるだけでなく、シミュレーションにより算出した熱抵抗の値も精度よく求められる。その結果、半導体装置の熱設計において、精度よい基礎データが得られるので有用である。
1 熱抵抗の測定装置
10 測定装置本体
20 半導体装置
30 実装基板
40 電源
41 温度検知用の電流回路(第1電源)
42 発熱用の電流回路(第2電源)
43 誤動作防止電源(第3電源)
50 PC(またはマイクロコントローラ)
60 タイミングコントローラ
70 結果表示部
81,82 電圧モニター回路
91,92 電流モニター回路
100 従来法による熱抵抗の測定装置
141 接合温度を測定する測定用電流源
142 順バイアスを印加する発熱用電流源

Claims (5)

  1. 複数の回路ブロックを有し、該回路ブロックは複数のpn接合の並列する構造が存在している半導体装置にて、該半導体装置の温度を変化させるとともに、前記複数のpn接合のうち、所定の第1のpn接合に発熱に影響しない順方向の微小な電流を流して発生する発生電圧を測定し、該発生電圧から半導体装置の熱抵抗を算出する、半導体装置における熱抵抗の測定方法において、
    前記回路ブロックの前記複数のpn接合のうち、前記第1のpn接合以外の第2のpn接合は複数あり、
    前記半導体装置の温度を変化させる方法は、前記複数の第2のpn接合が降伏状態になるように電流を流して発熱させる方法であり、前記複数の第2の各pn接合が降伏状態になるように電流を流すとき、前記複数の第2のpn接合の初期状態として各pn接合における電圧が異なっていることを特徴とする半導体装置における熱抵抗の測定方法。
  2. 請求項1に記載の半導体装置における熱抵抗の測定方法において、
    前記発生電圧を、前記第2のpn接合が降伏状態になるように電流を流して発熱させる前後でそれぞれ少なくとも1回測定し、該測定した発生電圧の変化から、前記半導体装置の定常熱抵抗を算出する、半導体装置における熱抵抗の測定方法。
  3. 複数の回路ブロックを有し、該回路ブロックは複数のpn接合の並列する構造が存在している半導体装置にて、該半導体装置の温度を変化させるとともに、前記複数のpn接合のうち、所定の第1のpn接合に発熱に影響しない順方向の微小な電流を流して発生する発生電圧を測定し、該発生電圧から半導体装置の熱抵抗を算出する、半導体装置における熱抵抗の測定方法において、
    前記半導体装置の温度を変化させる方法は、前記複数のpn接合のうち、前記第1のpn接合以外の第2のpn接合が降伏状態になるように電流を流して発熱させる方法であり、
    前記発生電圧を、前記第2のpn接合が降伏状態になるように電流を流して発熱させながら複数回測定し、該測定した発生電圧の変化から、前記半導体装置の過渡熱抵抗を算出する、半導体装置における熱抵抗の測定方法。
  4. 複数の回路ブロックを有し、該回路ブロックは複数のpn接合の並列する構造が存在している半導体装置にて、該半導体装置の温度を変化させるとともに、前記複数のpn接合のうち、所定の第1のpn接合に発熱に影響しない順方向の微小な電流を流して発生する発生電圧を測定し、該発生電圧から半導体装置の熱抵抗を算出する、半導体装置における熱抵抗の測定方法において、
    前記半導体装置の温度を変化させる方法は、前記複数のpn接合のうち、前記第1のpn接合以外の第2のpn接合が降伏状態になるように電流を流して発熱させる方法であり、
    前記第2のpn接合が降伏状態になるように電流を流して発熱させながら、前記半導体装置の電源端子とグランド端子との間に所定の電圧をかけて、前記半導体装置内に構成されうる寄生素子および/または寄生回路の動作を抑制する、半導体装置における熱抵抗の測定方法。
  5. 複数の回路ブロックを有し、該回路ブロックは複数のpn接合の並列する構造が存在している半導体装置における熱抵抗を算出するための熱抵抗の測定装置において、
    前記複数のpn接合のうち、所定の第1のpn接合に発熱に影響しない順方向の微小な電流を流す第1電源と、
    前記第1のpn接合に発生する発生電圧を測定する電圧測定回路と、
    前記複数のpn接合のうち、前記第1のpn接合以外の第2のpn接合が降伏状態になるように電流を流すための第2電源と、
    前記半導体装置内に構成されうる寄生素子および/または寄生回路の動作を抑制するために、前記半導体装置の電源端子とグランド端子との間に、所定の電圧をかける第3電源と、
    前記第1電源と、前記第2電源と、前記電圧測定回路と、前記第3電源とにおける各動作を制御する制御装置とを備え、
    前記第2電源により前記第2のpn接合が降伏状態になるように電流を流して発熱させるときに、前記第3電源により前記半導体装置の電源端子とグランド端子との間に所定の電圧をかけながら、前記発生電圧を測定する制御手段と、
    前記第1のpn接合に発生する複数の発生電圧から、前記半導体装置の熱抵抗を算出する算出手段と、を備えることを特徴とする半導体装置における熱抵抗の測定装置。
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