JP5231793B2 - 操舵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、操舵制御を行う操舵装置に関する。
従来から、モータの駆動力によって、運転者によるステアリングをアシストする電動パワーステアリング(以下、「EPS(Electric Power Steering)」とも呼ぶ。)が提案されている。また、車速や路面状況に応じて操舵軸に反力トルクを付与する反力モータ(反力装置)が知られている。例えば、特許文献1には、操舵軸にトーションバー(剛性部)を備えるステアバイワイヤ式の操舵装置が記載されている。
特開2004−314891号公報
ところで、従来のドライビングシミュレータ等の反力装置においては、ステアリングへの入力回転角より得られた摩擦項や粘性項に基づいて反力トルクを求めていた。しかしながら、このような反力装置では、ステアリング系の動特性や車両の動特性などを考慮して反力トルクを求めていなかったため、実車の操舵フィーリングを適切に模擬することが困難であった。なお、上記した特許文献1には、実車の操舵フィーリングを模擬可能な反力装置についての記載はない。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、実車の反力特性を適切に模擬することができ、実車の操舵フィーリングを実現することが可能な操舵装置を提供することを目的とする。
本発明の1つの観点では、ステアリングの操作に応じた反力トルクを付与する操舵装置は、前記ステアリングへの入力回転角とステアリング系回転角との差分に基づいてトーションバーの剛性を模擬することによって、付与すべき前記反力トルクを演算する反力トルク演算手段を備え、前記ステアリング系回転角は、パワーステアリングにおけるモータの動特性を模擬することによって算出された、前記ステアリングにおけるメインシャフトの回転角である
上記の操舵装置は、モータや油圧などを用いて、ステアリングの操作に応じた反力トルクを付与するために好適に利用される。具体的には、反力トルク演算手段は、ステアリングへの入力回転角とステアリング系回転角との差分に基づいてトーションバーの剛性を模擬することによって、付与すべき反力トルクを演算する。つまり、トーションバーの剛性を演算上に設けて、反力トルクを演算する。また、ステアリング系回転角は、入力回転角とは異なる回転角であり、演算上で規定された回転角に相当する。具体的には、ステアリング系回転角は、パワーステアリングにおけるモータの動特性を模擬することによって算出された、ステアリングにおけるメインシャフトの回転角である。
上記の操舵装置によれば、演算上におけるトーションバーのねじれ分により、実際の入力回転角に対して遅れがあり、更に若干小さなステアリング系回転角を得ることができる。よって、実車の反力特性を適切に模擬することができ、実車の操舵フィーリングを実現することが可能となる。具体的には、操舵初期において適度な剛性を与えることができると共に、操舵に対して適度なヒステリシスを持たせることができる(即ち、操舵に対する車両のヨー角速度の変化が過敏になってしまうことを抑制することができる)。
上記の操舵装置の他の一態様では、前記ステアリング系回転角は、少なくとも、前記反力トルク、摩擦項、及び粘性項に基づいて算出される。
上記の操舵装置において好適には、前記ステアリング系回転角及び当該ステアリング系回転角における角速度に基づいて、摩擦項と粘性項とを演算する手段を更に備える。
また、好適には、前記反力トルク演算手段は、下記のように文字・記号を定義すると、
SW:ステアリングの慣性モーメント
SW:ステアリング部分の粘性係数
SW:ステアリング部分の摩擦
mt:パワーステアリングのモータ及びステアリング系の慣性モーメント
mt:パワーステアリングの制御における減衰係数
:ステアリング系の摩擦
:トーションバーの剛性
:前輪の横力
ξ:キャスター+ニューマティックトレイル
:ステアリングのトータルギヤ比
in:ステアリングへの入力トルク
θ:入力回転角
θ:ステアリング系回転角
以下の式(1)及び式(2)で表されたモデルに従って、反力トルクを演算することができる。
Figure 0005231793
Figure 0005231793
式(1)及び式(2)を用いることにより、操舵初期の応答の遅れや、車両応答のゲイン低下を適切に模擬することが可能となる。また、演算において、パワーステアリングやステアリング系の慣性モーメントの項があるため、慣性感を適切に出すことができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
[装置構成]
図1は、本実施形態に係る操舵装置50の概略構成図である。操舵装置50は、ステアリングホイール(以下、単に「ステアリング」と呼ぶ。)1と、コントローラ2と、モータ3とを備える。操舵装置50は、主に、ステアリング1の操作に応じた反力トルクをモータ3によって付与する装置である。なお、操舵装置50は、所謂ドライビングシミュレータに相当する。
ステアリング1は、ユーザにより操作され、シャフト1aを介してモータ3に接続されている。モータ3は、減速機や電動モータなどによって構成され、コントローラ2から供給される制御信号によって制御される。具体的には、モータ3は、反力トルクなどをシャフト1aを介してステアリング1に付与する。
コントローラ2は、図示しないCPU、ROM、RAM、及びA/D変換器などを含んで構成される。コントローラ2は、ステアリング1への入力回転角を取得し、これに基づいてモータ3に対する制御を行う。具体的には、コントローラ2は、モータ3より付与すべき反力トルクを演算してモータ3に対する制御を行う。なお、コントローラ2は、本発明における反力トルク演算手段に相当する。
次に、図2は、上記したコントローラ2における制御ブロックの概略図を示す。ここで、コントローラ2が行う処理について簡単に説明する。本実施形態では、コントローラ2は、電動パワーステアリング(EPS)におけるトーションバーの剛性やEPSにおけるモータ(以下、「EPSモータ」とも呼ぶ。)の動特性などを模擬したモデルに基づいて、反力トルクを演算する。即ち、コントローラ2は、実車の反力特性を模擬した反力トルクが付与されるように制御を行う。
具体的には、図2に示すように、コントローラ2は、EPSトーションバー剛性付加部21と、EPSアシストトルク算出部22と、EPSモータ動特性付加部23と、車両モデル付加部24と、摩擦項算出部25と、粘性項算出部26と、を備える。
EPSトーションバー剛性付加部21は、EPSにおけるトーションバーの剛性を加味して、反力トルクRTを求める。具体的には、EPSトーションバー剛性付加部21は、入力回転角θ及びステアリング系回転角θに基づいて、反力トルクRTを求める。詳しくは、EPSトーションバー剛性付加部21は、入力回転角θからステアリング系回転角θを減算した値に対してトーションバーの剛性を積算することによって、反力トルクRTを求める。そして、EPSトーションバー剛性付加部21は、求められた反力トルクRTを、EPSアシストトルク算出部22とEPSモータ動特性付加部23とに供給する。また、図2中の太線矢印で示すように、コントローラ2は、EPSトーションバー剛性付加部21で求められた反力トルクRTがモータ3より付与されるように、モータ3に対する制御を行う。なお、ステアリング系回転角θは、入力回転角θとは異なる回転角であり、図2に示すようなモデル上の演算によって求められた回転角に相当する。言い換えると、ステアリング系回転角θはメインシャフトの回転角に相当する。
EPSアシストトルク算出部22は、EPSアシスト特性を加味して、EPSアシストトルクAsTを求める。具体的には、EPSアシストトルク算出部22は、EPSトーションバー剛性付加部21より求められた反力トルクRTに基づいて、EPSアシストトルクAsTを求める。そして、EPSアシストトルク算出部22は、求められたEPSアシストトルクAsTをEPSモータ動特性付加部23に供給する。EPSモータ動特性付加部23は、EPSモータの動特性を加味して、ステアリング系回転角θを求める。具体的には、EPSモータ動特性付加部23は、EPSトーションバー剛性付加部21より求められた反力トルクRT、EPSアシストトルク算出部22より求められたEPSアシストトルクAsT、車両モデル付加部24より求められたセルフアライニングトルクSAT、及び摩擦項算出部25より求められた摩擦項、並びに粘性項算出部26より求められた粘性項に基づいて、ステアリング系回転角θを求める。そして、EPSモータ動特性付加部23は、求められたステアリング系回転角θを、EPSトーションバー剛性付加部21と車両モデル付加部24と摩擦項算出部25と粘性項算出部26とに供給する。更に、EPSモータ動特性付加部23は、ステアリング系角速度θ’も求める。この場合、EPSモータ動特性付加部23は、求められたステアリング系角速度θ’を、摩擦項算出部25と粘性項算出部26とに供給する。なお、ステアリング系角速度θ’は、メインシャフトにおける角速度に相当する。
車両モデル付加部24は、車両運動などを表した車両モデルを加味して、セルフアライニングトルクSATを求める。具体的には、車両モデル付加部24は、EPSモータ動特性付加部23より求められたステアリング系回転角θに基づいて、セルフアライニングトルクSATを求める。そして、車両モデル付加部24は、求められたセルフアライニングトルクSATをEPSモータ動特性付加部23に供給する。摩擦項算出部25及び粘性項算出部26は、それぞれ摩擦項及び粘性項を求める。具体的には、摩擦項算出部25及び粘性項算出部26は、EPSモータ動特性付加部23より求められたステアリング系回転角θ及びステアリング系角速度θ’に基づいて、それぞれ摩擦項及び粘性項を求める。そして、摩擦項算出部25及び粘性項算出部26は、求められた摩擦項及び粘性項をEPSモータ動特性付加部23に供給する。
なお、上記したコントローラ2は、車両に適用することができる。言い換えると、コントローラ2が行うような処理を、車両内のECUに対して行わせることも可能である。
[シミュレーション結果]
次に、図3及び図4に、上記した本実施形態に係る制御(コントローラ2による制御)を行った場合のシミュレーション結果の一例について示す。ここでは、比較のため、比較例に係る制御を行った場合のシミュレーション結果も、図3及び図4に示す。具体的には、比較例に係る制御では、入力回転角から摩擦項や粘性項を求めると共に、入力回転角から車両モデルを用いてセルフアライニングを求め、こうして求められた摩擦項、粘性項、セルフアライニングに基づいて反力トルクを求めるものである。つまり、比較例に係る制御では、トーションバーの剛性やEPSモータの動特性などを考慮せずに反力トルクを求める。言い換えると、比較例に係る制御では、前述したようなステアリング系回転角θを用いずに、入力回転角θを用いて反力トルクを求める。
図3は、シミュレーション結果例として操舵トルク(ステアリング1への入力トルク)に対する操舵角特性を示している。具体的には、図3(a)は本実施形態に係る制御によるシミュレーション結果を示しており、図3(b)は比較例に係る制御によるシミュレーション結果を示しており、それぞれ、横軸に操舵トルクを示し、縦軸に操舵角を示している。なお、操舵トルクは、例えばシャフト1aにトルクセンサを設けることによって取得される。この場合、図3中の破線領域A1及びA2に示すように、本実施形態に係る制御によれば、比較例に係る制御と比べて、操舵初期において、操舵トルクに応じて操舵角が適切に立ち上がっていることがわかる。つまり、本実施形態に係る制御によれば、操舵初期において適度な剛性を与えることができると言える。このような剛性は、トーションバーの剛性を模擬して反力トルクを求めたために実現されたものと考えられる。
図4は、シミュレーション結果例として操舵角に対するヨー角速度特性について示している。具体的には、図4(a)は本実施形態に係る制御によるシミュレーション結果を示しており、図4(b)は比較例に係る制御によるシミュレーション結果を示しており、それぞれ、横軸に操舵角を示し、縦軸にヨー角速度を示している。図4中の破線領域B1及びB2に示すように、本実施形態に係る制御によれば、比較例に係る制御と比べて、操舵角に対するヨー角速度の立ち上がりが遅いことがわかる。即ち、本実施形態に係る制御では、操舵角がある程度を超えてからヨー角速度が立ち上がっていることがわかる。よって、本実施形態に係る制御によれば、操舵に対して適度なヒステリシスを持たせることができると言える。したがって、本実施形態に係る制御を実車に対して行った場合には、操舵に対する車両のヨー角速度の変化が過敏になってしまうことを抑制することが可能となる。
以上のように本実施形態では、車両運動における入力回転角ではなく、ステアリング系回転角やステアリング系を全てモデル化して、反力トルクを求める。これにより、実車の反力特性を適切に模擬することができ、実車の操舵フィーリングを実現することが可能となる。具体的には、仮想のタイヤの転舵角に対して運動を解くことで、機械的なねじれにより、入力回転角より小さい角度となるステアリング系回転角を転舵角とすることができると共に、操舵に対する時間的遅れも生じさせることができる。
[具体的な演算方法]
次に、前述したコントローラ2内で実際に行われる演算方法、つまりコントローラ2内の各制御ブロック(図2参照)で行われる演算方法について説明する。
なお、以下の説明で使用する文字・記号の意味は、下記の通りである。
m:車両質量
:z軸周りの慣性モーメント
:前輪から重心までの距離
:後輪から重心までの距離
:前輪のコーナリングパワー
:後輪のコーナリングパワー
:前輪横力発生の時定数
:後輪横力発生の時定数
:前輪の横力
:後輪の横力
β:車体スリップ角
γ:ヨー角速度
δ:車輪の切れ角
v:車速
ξ:キャスター+ニューマティックトレイル
g:重力加速度
SW:ステアリングの慣性モーメント
SW:ステアリング部分の粘性係数
SW:ステアリング部分の摩擦
mt:EPSにおけるモータやステアリング系の慣性モーメント
mt:EPSの制御などにおける減衰係数
:ステアリング系の摩擦
:トーションバーの剛性
:ステアリングのトータルギヤ比
in:ステアリングへの入力トルク
:EPSアシスト
θ:入力回転角
θ:ステアリング系回転角
s:ラプラス演算子
上記の図2に示した各制御ブロックにて実現されるステアリング系のモデルは、以下の式(3)及び式(4)で表現される。
Figure 0005231793
Figure 0005231793
式(3)の左辺の第1項〜第3項は、実際の操舵装置50における機械部分に相当する。式(3)の左辺の第4項における計算は、コントローラ2内で行われる。具体的には、式(3)の左辺の第4項における「K(θ−θ)」部分は反力トルクRTに相当し、当該部分における計算はコントローラ2内のEPSトーションバー剛性付加部21で行われる。このような反力トルクRTに対してEPSアシストFを乗算することにより得られる値(即ち、式(3)の左辺の第4項より得られる値)は、EPSアシストトルクATに相当する。このEPSアシストトルクATは、EPSアシストトルク算出部22によって求められる。
なお、式(3)の左辺の第4項のように、反力トルクRTに対して「F」を乗算することによってEPSアシストトルクATを求めることに限定はされない。他の例では、「F(θ)・θ」を演算することによってEPSアシストトルクATを求めることができる。この場合、「F」はステアリング系回転角で規定される関数に相当し、式(3)の左辺の第4項における「F・K(θ−θ)」を「K(θ−θ)」に置き換えて、「F(θ)・θ」を式(3)の左辺の第5項として追加した演算式によりステアリング系のモデルが表現される。更に他の例では、EPSアシストを用いずにステアリング系のモデルを規定しても良い。この場合には、式(3)の左辺の第4項における「F・K(θ−θ)」を「K(θ−θ)」に置き換えた演算式により、ステアリング系のモデルが表現される。
式(4)の左辺における計算は、コントローラ2内で行われるものである。具体的には、式(4)の左辺の第1項は、EPSモータの動特性に相当する。このようなEPSモータの動特性は、EPSモータ動特性付加部23でステアリング系回転角θを求める際に用いられる。式(4)の左辺の第2項は粘性項に相当し、当該第2項における計算は粘性項算出部26で行われる。式(4)の左辺の第3項は摩擦項に相当し、当該第3項における計算は摩擦項算出部25で行われる。式(4)の左辺の第4項は、反力トルクRTに概ね相当し、当該第4項における計算はEPSトーションバー剛性付加部21で行われる。式(4)の左辺の第5項は、セルフアライニングトルクSATに相当し、当該第5項における計算は車両モデル付加部24で行われる。
ここで、上記した式(4)の左辺の第5項における計算を行う際に用いられる車両モデルについて説明する。
図5は、車両モデルの一例を説明するための図である。図5(a)は、2輪モデルとしての操舵装置51を示している。操舵装置51は、主に、ステアリング11と、ステアリングシャフト12と、トーションバー14と、モータ15と、減速機15aと、ラックアンドピニオン部16と、タイロッド17と、ナックルアーム18と、車輪19Fとを備える。操舵装置51は、電動パワーステアリング(EPS)システムによって構成されている。
ステアリング11は、ステアリングシャフト12を介して、ラックアンドピニオン部16に接続されている。ステアリングシャフト12には、主に、トーションバー14と減速機15aとが設けられている。トーションバー14は、ステアリング11からの入力に対してねじれるように構成されている。減速機15aは、ギヤなどによって構成され、モータ15から動力が付与され、これをステアリングシャフト12に対して伝達可能に構成されている。モータ15は、電動モータなどによって構成される。例えば、モータ15は、運転者による操舵をアシストするために、運転者による操舵に応じて操舵アシスト力を発生させると共に、操舵安定性及び操舵感などを向上させるために付加減衰力を発生させる。
ラックアンドピニオン部16は、ラックやピニオンなどによって構成され、ステアリングシャフト12から回転が伝達されて動作する。更に、ラックアンドピニオン部16にはタイロッド17及びナックルアーム18が連結されており、ナックルアーム18には車輪19Fが連結されている。この場合、タイロッド17及びナックルアーム18がラックアンドピニオン部16によって動作されることにより、ナックルアーム18に連結された車輪19Fが転舵されることとなる。
また、操舵装置51においては、図5(a)に示すように、ステアリング11における慣性モーメントは「ISW」であり、トーションバー14の剛性は「K」であり、モータ15の慣性モーメントは「Imt」であり減衰係数は「Cmt」である。また、ステアリング系は、粘性係数が「CSW」であり、摩擦として「F」が働く。この場合、ステアリング11は入力回転角θで回転し、ステアリングシャフト12はステアリング系回転角θで回転する。
更に、図5(b)には、車輪19F、19R(前輪19F及び後輪19R)に働く横力F、Fなどを示している。具体的には、車速v、車体スリップ角β、及び車輪19Fの切れ角δである車両に働く横力F、Fを示している。
上記の図5に示すような車両モデルは、以下の式(5)〜式(8)によって、運動やつり合いなどを表現することができる。
Figure 0005231793
Figure 0005231793
Figure 0005231793
Figure 0005231793
また、横力発生の遅れを考慮する場合には、式(7)及び式(8)の代わりに、ラプラス変換後の記述で表された式(9)及び式(10)を用いる。
Figure 0005231793
Figure 0005231793
このような式(5)〜式(8)、若しくは式(5)、式(6)、式(9)、式(10)を用いることによって、前述した式(4)の左辺の第5項を計算することができる。つまり、このような式から横力Fを求めて、この横力Fを式(4)の左辺の第5項に代入することによってセルフアライニングトルクSATを求めることができる。
以上の本実施形態に係るステアリング系のモデルによれば、直接入力して舵角、舵角速度で車両運動を解いたり、減衰を入れたりせずに、コントローラ2内における演算のトーションバーのねじれ分により、実際の入力回転角に対して遅れがあり、更に若干小さなステアリング系回転角を得ることができる。したがって、本実施形態によれば、実車の反力特性を適切に模擬することができ、実車の操舵フィーリングを実現することが可能となる。具体的には、操舵初期の応答の遅れや、車両応答のゲイン低下を適切に模擬することが可能となる。また、コントローラ2における演算において、EPSやステアリング系の慣性モーメントの項があるため、慣性感を出すことができる。
[変形例]
上記では電動パワーステアリングをモデル化する例を示したが、電動パワーステアリングの代わりに、油圧パワーステアリングをモデル化しても良い。つまり、前述した方法と概ね同様の方法によって、油圧パワーステアリングの特性(例えば、粘性や摩擦や慣性モーメントやアシスト特性など)を模擬して、モデル化しても良い。この場合には、油圧パワーステアリングにおける油圧を発生するポンプの特性なども考慮することが望ましい。
本実施形態に係る操舵装置の構成を示す概略図である。 コントローラにおける制御ブロックを示す概略図である。 シミュレーション結果例として操舵トルクに対する操舵角特性について示す図である。 シミュレーション結果例として操舵角に対するヨー角速度特性について示す図である。 車両モデルの一例を説明するための図である。
符号の説明
1 ステアリングホイール
2 コントローラ
3 モータ
21 EPSトーションバー剛性付加部
22 EPSアシストトルク算出部
23 EPSモータ動特性付加部
24 車両モデル付加部
25 摩擦項算出部
26 粘性項算出部
50 操舵装置

Claims (4)

  1. ステアリングの操作に応じた反力トルクを付与する操舵装置であって、
    前記ステアリングへの入力回転角とステアリング系回転角との差分に基づいてトーションバーの剛性を模擬することによって、付与すべき前記反力トルクを演算する反力トルク演算手段を備え
    前記ステアリング系回転角は、パワーステアリングにおけるモータの動特性を模擬することによって算出された、前記ステアリングにおけるメインシャフトの回転角であることを特徴とする操舵装置。
  2. 前記ステアリング系回転角は、少なくとも、前記反力トルク、摩擦項、及び粘性項に基づいて算出される請求項1に記載の操舵装置。
  3. 前記ステアリング系回転角及び当該ステアリング系回転角における角速度に基づいて、摩擦項と粘性項とを演算する手段を更に備える請求項1又は2に記載の操舵装置。
  4. 前記反力トルク演算手段は、
    SW:ステアリングの慣性モーメント
    SW:ステアリング部分の粘性係数
    SW:ステアリング部分の摩擦
    mt:パワーステアリングのモータ及びステアリング系の慣性モーメント
    mt:パワーステアリングの制御における減衰係数
    :ステアリング系の摩擦
    :トーションバーの剛性
    :前輪の横力
    ξ:キャスター+ニューマティックトレイル
    :ステアリングのトータルギヤ比
    in:ステアリングへの入力トルク
    θ:入力回転角
    θ:ステアリング系回転角
    とした場合に、以下の式(1)及び式(2)で表されたモデルに従って、
    Figure 0005231793
    Figure 0005231793
    前記反力トルクを演算する請求項1乃至のいずれか一項に記載の操舵装置。
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