JP5230197B2 - 電子ビーム装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子ビームを発生するビーム発生器と、電子ビームを物体に集束させる対物レンズと、物体において散乱されるかまたは物体から放出される電子を検出するための少なくとも1つの検出器とを有する電子ビーム装置、特に走査型電子顕微鏡に関する。
電子ビーム装置、特に走査型電子顕微鏡は、物体(サンプル)の表面を検査するために、用いられる。この目的のために、走査型電子顕微鏡の場合、電子ビーム(以下、一次電子ビームという)がビーム発生器によって発生され、対物レンズによって、検査される物体へ集束される。偏向手段によって、一次電子ビームはラスタ状に、検査されるべき物体の表面上に導かれる。この場合、一次電子ビームの電子は物体と相互作用する。相互作用の結果として、特に電子が物体から放出される(いわゆる二次電子)か、あるいは、一次電子ビームの電子が後方散乱される(いわゆる後方散乱電子)。この場合、後方散乱電子は、50eVから物体における一次電子ビームの電子のエネルギまでの範囲にあるエネルギを有する。これに対し、二次電子は50eVよりも低いエネルギを有する。二次電子および後方散乱電子は、以下いわゆる二次ビームを形成し、検出器によって検出される。このことによって発生される検出信号は、結像のために用いられる。
電子ビーム装置は物体の面における電子ビームの非常に小さい直径によって達成される高い解像度を有する。物体が電子ビーム装置の対物レンズの近くに設けられているほど、解像度は一層よくなる。二次電子または後方散乱電子を検出するために、検出器は、この場合、対物レンズの内にまたは対物レンズとビーム発生器との間の領域に設けられている。更に、解像度を、特に、10keVよりも少ない一次電子エネルギの場合に、改善することができるのは、一次電子ビームの電子を電子ビーム装置内でまず加速し、最後に、対物レンズの内にまたは対物レンズと物体との間の領域で、所望の最終エネルギへと減速することによってである。このような電子ビーム装置は、例えばDE 198 28 476 A1に記載されている。
開口部を有しかつ一次電子ビームの光軸の回りに設けられている環状の検出器を具備する電子ビーム装置は知られている。この開口部は、電子ビーム装置の光路で一次電子ビームに影響を及ぼさないために、通常は、一次電子ビームのビーム横断面よりも著しく大きい。電子ビーム装置内での二次電子および後方散乱電子の戻りの軌道は、対物レンズによって、二次電子および後方散乱電子の異なったエネルギの故に影響を受ける。二次電子のビームのクロスオーバは、この場合、検査される物体において、後方散乱電子のビームのクロスオーバよりも近い位置にある。所定の作動条件の下で、特に、高い倍率の場合におよび対物レンズとサンプルの間の短い作動距離の場合、二次電子および/または後方散乱電子は、大部分の二次電子および後方散乱電子が検出器の開口部を通過するので、検出されない、かような軌道上に延びている。
DE 198 28 476 A1には、前記欠点を回避するための解決方法が記載されている。この公報から公知の電子ビーム装置の場合、二次電子および後方散乱電子用の、夫々1つの開口部を有する2つの検出器が、電子ビーム装置の光軸の方向に互いにずれて設けられている。ここでは、物体の付近に設けられた第1の検出器は、比較的大きな立体角で物体から出る電子を検出するために用いられる。これに対し、ビーム発生器の領域に設けられている第2の検出器は、比較的小さな立体角で物体から出て、一次電子ビームの通過のために設けられている、第1の検出器の開口部を通過する電子を検出するために用いられる。
解決のための他の提案はEP 0 661 727 A2から公知である。この公報は、ウィーンフィルタによって二次電子および後方散乱電子を異なった軌道上で種々の検出器へ向ける走査型電子顕微鏡に関する。このことの代わりに、検出器を、後方散乱電子および二次電子を別個にまたは同時に只1つの検出器によって検出することができる変換電極として、形成することが提案されている。
他のウィーンフィルタ装置はWO 00/36630から公知である。この公報は、物体から放出するオージェ電子を偏向するために用いられる2つまたは3つの連続するウィーンフィルタを有する走査型電子顕微鏡に関する。ウィーンフィルタにおける分散によって引き起こされた収差を補償するために、複数の四極子磁界(または電界)が複数のウィーンフィルタに重ね合わせられている。
EP 0 989 584 A1は、一次電子ビームのエネルギ幅を減じるために設けられておりかつ四極子フィルタとして形成されている2つのウィーンフィルタに関する。
更に、EP-A-910 109 A1からは、磁気性の単極レンズおよび静電レンズを有し、電子ビームに影響を及ぼすための対物レンズが公知である。静電レンズは、互いに異なる電位を有する第1および第2の電極を具備する。ここでは、静電レンズは電子ビームの方向に、磁気性の単極レンズの近くに設けられており、静電レンズの2つの電極のうちの一方は、多極として形成されている。更に、複数の電極と共に複数のウィーンフィルタを形成するために、磁気性の多極素子からなる装置が設けられている。これらのウィーンフィルタは、一次電子ビームが影響を受けず、これに対し、物体(サンプル)において放出された複数の二次電子および後方散乱電子が偏向され、光軸の外の検出器に供給され、検出器が、2つの信号を共にまたは適切な構成物によって分離して検出することができるように、調整されることが可能である。
ウィーンフィルタのすべての解決策の欠点は、走査型電子顕微鏡の場合の比較的労力および費用のかかる実現である。何故ならば、走査型電子顕微鏡のビーム案内管を通常はセグメント化せねばならないからである。
従って、電子ビーム装置では、物体に後方散乱されまたは物体から放出される電子の検出を容易化しかつ改善する課題が、本発明の基礎になっている。
上記課題は、請求項1,27または28夫々に記載の特徴を有する電子ビーム装置および方法によって解決される。本発明の好都合な実施の形態は、これらの請求項に従属する請求項の特徴から明らかである。
本発明では、電子ビーム装置、特に走査型電子顕微鏡は、電子ビームを発生するためのビーム発生器と、電子ビームを物体に集束するための対物レンズと、物体に後方散乱されまたは物体から放出される電子を検出するための少なくとも1つの検出器とにより形成されている。検出器は、電子ビームを物体の方向に通過させるための通過開口部を有する。更に、相前後して接続されている第1および第2の四極子手段が設けられている。
本発明に係わる電子ビーム装置は、二次電子ビームまたは後方散乱ビームのビーム横断面を適切に調整することによって、二次電子ビームまたは後方散乱ビームの検出を改善することができるという知識に基づく。この場合、調整は、二次電子または後方散乱電子のビームが四極子手段によって形成されて、非常に僅かな部分のみが、検出器の通過開口部を通過することができるように、なされる。二次電子または後方散乱電子のはるかに多い部分は、検出器の検出面に当たり、検出される。少なくとも1つの他の四極子手段によって、一次電子ビームへの作用が補償される。従って、本発明は、単純な、軸方向に設けられた構造によって、二次電子または後方散乱電子の高い検出率を保証する。磁気性のおよび静電形の四極子の使用も可能である。四極子の必要な励起の強さは、実施の形態に応じて変化する。特に、四極子のより強い励起を有する実施の形態で、このことによって発生された等級の高いエラーが、解像度を制限するとき、これらのエラーは、等級の高い磁気性のまたは静電形の多極素子によって、該エラーが解像度を最早制限しないまでに、訂正されることが可能である。
検出器を電子ビームの光軸に対し対称的に電子ビーム装置に設けることが提案されていることは好ましい。更に、他の好ましい実施の形態では、第1および第2の四極子手段を同方向に励起することが提案されている。
対物レンズの球状の開口の故に、開口絞りを、電子ビームの光路で、複数の四極子手段のうちの1の前に設けることが好都合である。開口絞りが、他の四極子手段よりも近くにビーム発生器に設けられている第1の四極子の上方に設けられているとき、楕円形の開口部を有する開口絞りが適切である。何故ならば、円形の開口部を有する開口絞りを第1の四極子手段の上方に設ける場合には、対物レンズに、楕円形の光束が得られるからである。このことは、対物レンズの球面収差の故に、不都合である。楕円形の開口部を有する開口絞りの代わりに、第1の四極子手段と検出器との間に、円形の開口部を有する開口絞りを設けることが提案されている。かようにしても、円形の光束が対物レンズに得られる。前記2つの代替の実施の形態では、ビーム発生器における電子ビームのビーム横断面が、横断面が優位偏光方位を有するように、選択されることが提案されている。何故ならば、この優位偏光方位に対しより大きな角度範囲からの電子が使用されるからである。
本発明の他の実施の形態では、第1および第2の四極子手段に追加して第3の四極子手段を設けることが提案されている。この場合、第1の、第2のおよび第3の四極子手段が相前後して接続されている。つまり、この実施の形態が、相前後の接続によって、物体の最も近くに設けられた四極子手段によって発生された複数の仮想の電子源が常に合することを保証する、という考えが生じた。ビーム発生器として作用する電子源の、対物レンズを通っての物体への結像が、この場合、同一の作動距離上で、X方向およびY方向になされる。X方向およびY方向は、ここでは、2つのベクトルによって与えられている。これらのベクトルは、一次電子ビームのビーム横断面が位置してなる面を規定する。従って、一次電子ビームのビーム横断面は、この四極子手段の後では、円形である。
3つの四極子手段を有する前記実施の形態が、2つの四極子手段が同一方向に励起されており、1つの四極子手段がこの方向に対し反対方向に励起されているように、形成されていることは好都合である。複数の四極子手段のうちの2の間に設けられた他の四極子手段は、電子ビームの横断面が、最後の四極子手段に、(一次電子のビーム路の方向に)円形を有することを保証する。この場合、この最後の四極子手段は、対物レンズの近くに設けられており、この四極子手段によって発生された、ビーム発生器の仮想の電子源が、物体の面に対し平行な面に合することを保証する。このことによって、一次電子ビームの横断面は、最後の四極子手段による結像後にも、常に回転対称である。
検出器が複数の四極子手段のうちの2の間に設けられていることは好ましい。更に、四極子手段を磁気性のまたは静電形の四極子として形成することが提案されている。
本発明の他の実施の形態では、第2の四極子手段は、第1の四極子手段よりも物体により近くに設けられている。更に、第2の四極子手段は対物レンズの領域に設けられている。第1の四極子手段が、ビーム発生器の領域に設けられていることは好ましい。
更に、本発明の実施の形態は、電子ビーム装置、特に走査型電子顕微鏡に関する。この電子ビーム装置には、電子ビームを発生させるためのビーム発生器と、電子ビームを物体に集束するための対物レンズとが設けられている。対物レンズは、ビーム発生器に向けられた面と、物体に向けられた面とを有し、磁気レンズおよび静電レンズを有する。静電レンズは第1および第2の電極を有し、第2の電極は物体側に設けられており、物体との、第1の電極よりも近い距離を有する。更に、物体側に設けられている少なくとも1つの四極子手段が設けられている。第2の電極は、少なくとも部分的に、この四極子手段を形成する。本発明に係わるこの電子ビーム装置は、既にはるかに上で記述した特徴を有する。
この実施の形態では、四極子手段が物体(サンプル)の非常に近くに設けられているということは利点である。従って、四極子手段は、一次電子ビームの電子によりも、物体から放出された二次電子に一層強く作用する。更に、四極子手段は、一次電子ビームを物体の面に亘って走査するために、同時に、偏向ユニットとしても形成されることができる。
追加的に、複数の四極子手段のうちの1を、放出された電子(二次電子)のクロスオーバの上方に設けられることも利点である。このクロスオーバでは、物体から放出された電子(二次電子)が結像される。このことは、特に大きな数の二次電子が検出器に当たり、検出されることができることを可能にする。
本発明に係わるこの電子ビーム装置の好ましい実施の形態では、四極子手段は、開口部を有する構成部材を含み、電子ビームは、この開口部を通って物体の方向に進む。構成部材の開口部が非円形、特に楕円形に形成されていることは好ましい。この非円形の開口部は強い静電性のかつ僅かに磁気性の非点収差を発生させる。非点収差によって四極子磁界(または電界)が発生される。
構成部材を第2の電極に設けることは好都合である。特に、構成部材を第2の電極に統合することが提案されている。第2の電極が、物体側に設けられた面を有し、この面には、前記構成部材が設けられていることは好ましい。例えば、構成部材を、複数のアイソレータによって第2の電極から分離された状態で、第2の電極に取着することができる。この実施の形態は、電極が同時に接触防止装置として用いられるので、検査されるサンプルが第2の電極と接触されないという利点を有する。
特別な実施の形態では、構成部材および第2の電極は、事前設定可能な電位にある。この場合、第2の電極の電位が可変に調整可能であることは好ましい。かようにして、弱い四極子磁界(または電界)または強い四極子磁界(または電界)の間では、第2の電極の電位の適切な選択によって、選択がなされることが可能である。構成部材がアースされていることは好ましい。
本発明の他の実施の形態では、検出器の開口部は調整可能であり、すなわち、開口部の拡張は調整可能である。検出器の開口部がスリット形または楕円形に形成されていることは好ましい。更に、追加的にまたはその代わりに、検出器が少なくとも2つの検出器要素で形成されており、これらの検出器要素は、検出器の開口部を形成するように、相対して設けられていることが提案されている。例えば、検出器要素は、検出器要素の位置決めによって開口部の拡張を調整することができる調整手段に設けられている。更に、検出器を変換電極(Konversionselektrode)として形成することが提案されていることは好ましい。この変換電極に当たる二次電子または後方散乱電子も、同様に、エネルギの少ない二次電子を発生させる。これらの二次電子を、検出器、例えばシンチレーション検出器によって検出することができる。実際また、検出器を、複数の四極子手段のうちの1の四極子手段の焦点に設けることも利点である。
更に、本発明は、電子ビームを発生するためのビーム発生器と、電子ビームを物体に集束するための対物レンズと、物体に後方散乱されまたは物体から放出される電子を検出するための少なくとも1つの検出器とを具備し、対物レンズは、ビーム発生器に向けられた面と、物体に向けられた面とを有し、検出器は、電子ビームを物体の方向に通過させるための通過開口部を有してなる電子ビーム装置、特に走査型電子顕微鏡に関する。更に、物体側で対物レンズに設けられている少なくとも1つの四極子手段が設けられている。電子ビーム装置が、既にはるかに上で記載された前記複数の特徴を有することは好ましい。
本発明は、複数の電子を電子ビーム装置中で検出する方法にも関する。この方法では、一次電子ビームを発生させ、電子ビーム装置の中へ導く。一次電子ビームが、検査される物体に当たる際に、二次電子を形成する電子(二次電子および後方散乱電子)を発生させる。一次電子ビームは、発生後に、第1の四極子を通過し、この四極子は、一次電子ビームのビーム横断面を形成し、一次電子ビームは、続いて、検出器の開口部を通って、検査される物体の方向に進む。続いて、一次電子ビームは、第2の四極子を通過し、この四極子は、一次電子ビームのビーム横断面を形成し、ビーム横断面は、再度、実質的に回転対称である。更に、二次ビームは第2の四極子を通過し、この第2の四極子によって形成され、二次ビームの電子の僅かな部分のみが、検出器の開口部を通って進み、はるかに大きな部分が検出器によって検出される。
以下、本発明に係わる方法を更に下で再度詳述する。
本発明は電子用ビーム装置に限定されない。
むしろ、本発明を、上記複数の特徴の少なくとも1つの特徴を有するあらゆる粒子ビーム装置ために、特にイオンビーム装置のためにも用いることができる。
以下、本発明を、図面を用いて複数の実施の形態に基づいて詳述する。
以下、本発明を、走査型電子顕微鏡の形態の粒子ビーム装置すなわち電子ビーム装置の例を挙げて詳述する。しかし、本発明は走査型電子顕微鏡に限定されない。むしろ、本発明は、如何なる粒子ビーム装置にも、特にイオンビーム装置にも使用される。
図1は本発明の原理的な作用方法を示す。一次電子ビーム1が、走査型電子顕微鏡の光軸に沿って延びている。そこまで発散する一次電子ビーム1は、まず、走査型電子顕微鏡の光路に設けられた第1の四極子(四極子の作用が矢印によって略示されている)を通過する。四極子は、一次電子ビーム1を第1の方向(X方向)に集束しかつこの方向に対し垂直の第2の方向(Y方向)にデフォーカスする円柱レンのように作用する。続いて、一次電子ビーム1は、開口絞り22を通過する。開口絞りの機能は既に上に記述した。開口絞り22の位置が、一次電子ビーム1のビーム横断面が物体面で回転対称であるように、選択されていることは好ましい。続いて、一次電子ビーム1は、検出器(図示せず)が設けられていてなる検出面を通過する。一次電子ビーム1の縦軸は、好ましくは細長く形成されている、検出器の開口部3と同一の方向に整列されている。検出器の開口部3は、一次電子ビーム1がスムーズに開口部3を通ることができるような少なくとも1つの広がりを有する。他の好都合な実施の形態は、検出器の丸い開口部を示す。この開口部は、表面の必要な質をもって細長い開口部よりも容易に製造されることができ、一次電子ビームによる影響を減じる。
検出器の後方へは、他の四極子(作用が矢印によって略示されている)が接続されている。この場合、X方向における第1の四極子の集束は、電子源側で第2の四極子から非点収差の中間画像を形成するためには、十分に強い。これに対し、実施の形態で、Y方向では、カソード(ビーム発生器)とサンプルとの間に中間画像はない。
第2の四極子は、第1の四極子と同一方向に励起されている。すなわち、前者の四極子は、同一方向(X方向)に集束するように作用する。一次電子ビーム1の横断面は、一次電子ビーム1が再度回転対称である(丸い)ように、集束されかつデフォーカスされる。続いて、対物レンズ4は、一次電子ビーム1を、図示しないサンプル上へと集束させる。この場合、焦点5はサンプル上に点状に形成されている。
一次電子ビーム1が、サンプルに当ると、電子は、物体から放出され(いわゆる二次電子)、電子は物体で後方散乱される(いわゆる後方散乱電子)。二次電子および後方散乱電子の全体が二次ビーム2である。二次ビーム2は、加速され、対物レンズ4によって検出器へ集束される。この場合、二次電子および後方散乱電子は、検出器と対物レンズ4の間に接続された四極子を通過する。四極子は、この実施の形態では、磁気性の四極子としてデザインされている。四極子は、二次電子および/または後方散乱電子のビーム2が楕円形状に形成されることを引き起こす。楕円の大きな軸(縦軸)が、細長く形成された開口部3の場合、細長く形成された、検出器の開口部3の、その縦軸に対し垂直に整列されている。二次ビームの広がりによって、二次電子および/または後方散乱電子の僅かな部分のみが、検出器の開口部3の中を通過する。更に大きな部分が検出器の検出面に当たる。従って、第2の四極子は二次ビームの広がりのために用いられる。第2の四極子の、一次電子ビームへの影響は、第1の四極子によって補償される。
図2は、2つの磁気性の四極子7,8を有する走査型電子顕微鏡10の略図を示す。これらの四極子は同方向に励起され、同じ方向に作用する。走査型電子顕微鏡10は、電子源11(カソード)の形態のビーム発生器と、抽出電極(Extraktionselektrode)兼制御電極12およびアノード13を有する。このアノードは、同時に走査型電子顕微鏡10のビーム案内管14の一端である。電子源11が熱形フィールド・エミッタであることは好ましい。電子源11から放出される電子は、電子源11とアノード13の間の電位差に基づいて、アノード電位で加速される。
ビーム案内管14は、対物レンズとして作用する磁気レンズ4の磁極片17に形成されている孔の中を延びている。磁極片17には、既に久しい前から知られているコイル16が設けられている。ビーム案内管14の後方には静電形の遅延装置が接続されている。この遅延装置は、電極18と、ビーム案内管14のサンプル側端部に形成された管形電極(Rohrelektorde)15からなる。かくて、管形電極15が、ビーム案内管14と共に、アノード電位にあるのに対し、電極18およびサンプル9は、アノード電位に比較して低い電位にある。かようにして、一次電子ビームの電子を、サンプルの検査のために必要な所望の低いエネルギへ減速することができる。更に、一次電子ビームを偏向させて、サンプル9の上面を走査することができる偏向装置21が設けられている。
一次電子ビームとサンプル9との相互作用に基づいて生じる二次電子または後方散乱電子を検出するために、走査型電子顕微鏡10のビーム案内管14で対物レンズ4の上方に設けられている検出器19が設けられている。検出器は変換電極(Konversionselektrode)として形成されていてもよい。この検出器は、検出器に当たる二次電子または後方散乱電子の場合、同様に、図示しない検出器によって検出されることできる低いエネルギの二次電子を発生する。更に、検出器19が細長く形成された開口部3を有することは好ましい。この開口部がスリット形または楕円形の形状を有し、この形状の拡張が調整可能である。図示した実施の形態では、検出器19は、相対移動可能に設けられている2つの検出器要素からなる。
丸い開口部を有する開口絞り22を四極子7の上方に設けることによって、対物レンズ4において一次電子ビームの楕円形の横断面が得られる。しかし、このことは、対物レンズ4の開口収差の故に、利点ではない。従って、開口絞り22が四極子7の上方に設けられているとき(図3を参照せよ)、開口絞り22は楕円形の開口部を有するほうがよい。このことの代わりに、丸い絞り開口部を有する開口絞り22を四極子7と検出器19の間に設けて、一次電子ビームの回転対称的なまたは少なくともほぼ回転対称的な(丸い)横断面が対物レンズ4に生じるようにすることが提案されていてもよい。
図4は本発明の他の実施の形態を示す。図4に示した走査型電子顕微鏡10は、図2および3に示した走査型電子顕微鏡にほぼ対応する。しかしながら、この実施の形態は、2つの四極子の代わりに、3つの四極子7,8および20を有する。第1の四極子7がビーム発生器11の領域に設けられているのに対し、第2の四極子8は対物レンズ4の領域に設けられている。第3の四極子20は第1の四極子7と検出器19の間に設けられている。
第1および第2の四極子7,8は同方向に励起されている。これに対し、第3の四極子20は他の2つの四極子7,8と反対方向に励起されている。四極子7によって、入射する回転対称的な一次電子ビームを楕円形に形成する。続いて、一次電子ビームが検出器19の開口部3を通過する。この開口部が細長く形成されていることは好ましい。3つの四極子の使用の故に、電子源の、両方向(X方向およびY方向)における更なる小型化がなされる。更に、カソードの回転対称的なビーム配置がサンプルに結像される。従って、サンプルにおける仮想の電子源の画像の、その大きさは、両方向で同じ大きさである。このことによって、一次電子ビームの横断面は、四極子8の後に常に回転対称的である。第3の四極子20によって、四極子8では、一次電子ビームの、常に1つの回転対称的な(丸い)横断面が発生される。このことを達成するためには、この四極子の励起は、四極子7の励起に対し常に逆であらねばならない。
原理的には、第3の四極子20は、ビーム案内管14の全領域に設けられていてもよい。しかし、個々の四極子の励起が不可避的に非常に強いことを防止するために、第3の四極子が検出器19の開口部3の近くに設けられていることは好ましい。
図示のように、四極子8は(静電形で)二次電子用のクロスオーバの上方に設けられている。かくして、四極子8は二次電子に作用して、二次電子ビームの拡張(Ausdehnung)は、検出器19の開口部3に対し垂直方向に増大し、それ故に、より多数の二次電子が検出器19に入射する。
図5および6は走査型電子顕微鏡10における一次電子ビーム1のコースを示す。この場合、図5はX方向における断面図を示し、図6はY方向における断面図を示す。X方向では、一次電子ビーム1は四極子7によってまず集束され、すなわち、光軸6に対し向けられる。四極子20は、一次電子ビームが検出器19に当たる前に、デフォーカスすべく一次電子ビーム1に作用する。次に、一次電子ビーム1は、検出器19の開口部を通過する。四極子8は集束すべく一次電子ビーム1に作用し、一次電子ビーム1を対物レンズ4に結像する。図6はY方向における断面図を示す。まず、一次電子ビーム1が四極子7の故にデフォーカスされる。四極子20は、一次電子ビーム1が検出器19の開口部を通過する前に、集束すべく一次電子ビーム1に作用する。これに対し、四極子8は、一次電子ビームが対物レンズ4に当たる前に、デフォーカスすべく一次電子ビーム1に作用する。
図7は、磁気レンズの複数の磁極片23,24および静電レンズの複数の電極25,26を有する対物レンズ4の物体側端部の図を略示する。対物レンズの装置および機能は従来の技術から知られている。電極26は、開口部30を有する防護カバーの形態に形成されている。電極は、図示しないスプリングクランプ装置によって、対物レンズ4に保持される。上で既述のように、四極子手段を、物体側で、静電レンズ25,26の手前に設けることは好都合である。何故ならば、四極子磁界(または電界)が、一次電子ビームの「速い」電子へよりも、「遅い」二次電子へ一層強く作用するからである。更に、二次電子のビームの高さ従ってまた作用度が一次電子ビームに比較して著しく高い。この場合、電極26を四極子手段の部分として形成することが提案されている。この実施の形態を、例えば、本発明のこれまで記載した実施の形態でも、実現することができる。
図8は、四極子の形態の四極子手段を、断面図で略示する。電極26には、複数のアイソレータ28を介して、非円形の開口部29を有する他の電極27が設けられている。図8aは図8に示す矢印方向Aから見た平面図を示す。この平面図は90°回転されている。電極27は、この実施の形態では、アースに接続されており、これに対し、電極26は可変電位にある。従って、弱い四極子(同様にアースに接続されている電極26)と、強い四極子(プラスの電位にある電極26)との間で切換を行なうことができる。
前記実施の形態は、弱い四極子の場合に、四極子磁界(または電界)が、電極26の下方に位置している、電極27の非円形の開口部29を通って、静電レンズの磁界(または電界)通過によってのみ実現されるという利点を有する。更に、この実施の形態は特に容易かつ安価な解決策である。同時に、電極27は接触防止装置として用いられる。それ故に、検査されるサンプルは電極26と接触されない。
図9および9aは、物体側で対物レンズに設けられた、本発明に基づく四極子手段の、他の実施の形態を示す。この実施の形態も、図7に示す実施の形態のように、静電レンズの電極26を有し、電極26も同様に開口部30を有する。電極26の、物体に向いた側には、複数のアイソレータを介して、直径上に設けられた2つの電極要素の形態の電極27が設けられている。電極26および27は、四極子磁界(または電界)が発生されるような夫々1つの電位を有する。
図7ないし9に示した実施の形態が、電子ビーム装置で、対物レンズの、ビーム発生器の方に設けられた面に、例えば既にはるかに上で記述した方法で設けられている他の四極子を有することは好ましい。この他の四極子は、物体側で対物レンズに設けられた四極子手段によって発生される一次電子ビームの、その非点収差を補償するために、設けられている。
本発明の原理的な機能方法の略図を示す。 2つの四極子を有する走査型電子顕微鏡の断面略図を示す。 2つの四極子を有する走査型電子顕微鏡の他の断面略図を示す。 3つの四極子を有する走査型電子顕微鏡の断面略図を示す。 図4に示す走査型電子顕微鏡内での、一次電子ビームのX方向における光路の、その略図を示す。 図4に示す走査型電子顕微鏡内での、一次電子ビームのY方向における光路の、他の略図を示す。 走査型電子顕微鏡の対物レンズの、物体側に設けられた形成物の、その略図を示す。 物体側に設けられた四極子手段の略図を示す。 物体側に設けられた四極子手段の他の略図を示す。 物体側で対物レンズに設けられた他の四極子手段の略図を示す。 物体側で対物レンズに設けられた他の四極子手段の他の略図を示す。
符号の説明
1 一次電子ビーム
2 二次ビーム
3 検出器の開口部
4 対物レンズ
5 サンプル上の焦点
6 光軸
7 四極子
8 四極子
9 サンプル
10 走査型電子顕微鏡
11 電子源
12 抽出電極
13 アノード
14 ビーム案内管
15 管形電極
16 磁気レンズのコイル
17 対物レンズとして作用する磁気レンズの磁極片
18 電極
19 検出器
20 四極子
21 偏向装置
22 開口絞り
23 磁極片
24 磁極片
25 電極
26 電極
27 電極
28 アイソレータ
29 開口部
30 開口部

Claims (28)

  1. 電子ビーム(1)を発生するためのビーム発生器(11)と、
    前記電子ビーム(1)を物体(9)上に集束させるための対物レンズ(4,17)と、
    前記物体(9)で後方散乱されまたは前記物体から放出される電子(2)を検出するための少なくとも1つの検出器(19)であって、前記電子ビーム(1)を前記物体(9)の方向に通過させるための通過開口部(3)を有する検出器(19)と、
    第1および第2の四極子手段とを具備し、
    前記第1の四極子手段(7)は、前記電子ビーム(1)に関して、前記検出器(19)の上流側に配置され、前記第2の四極子手段(8)は、前記電子ビームに関して、前記検出器(19)の下流側に配置され、
    前記第2の四極子手段(8)は、前記物体(9)で後方散乱されまたは前記物体(9)から放出される電子(2)のビームの横断面を成形し、前記第1の四極子手段(7)は、前記第2の四極子手段(8,26,27)が前記電子ビーム(1)に与える影響を補償することを特徴とする電子ビーム装置(10)。
  2. 前記検出器(19)は、前記電子ビーム(1)の光軸(6)に対し対称的に、記電子ビーム装置(10)に設けられている、請求項1に記載の電子ビーム装置。
  3. 前記第1および第2の四極子手段(7,8)は、同一方向に励起される、請求項1または2に記載の電子ビーム装置。
  4. 前記四極子手段のうちの一方(8)の前方に、開口絞り(22)が設けられている、請求項1から3のいずれか1項に記載の電子ビーム装置。
  5. 前記開口絞り(22)は、前記第1の四極子手段(7)と前記検出器(19)との間に設けられている、請求項4に記載の電子ビーム装置。
  6. 前記第2の四極子(8)を通過した後に前記電子ビーム(1)の横断面が円形となるように、前記第1の四極子手段(7)および前記検出器(19)の間に、第3の四極子手段(20)が設けられている、請求項1から5のいずれか1項に記載の電子ビーム装置。
  7. 前記第1および第2の四極子手段(7,8)は、同一方向に励起され、第3の四極子手段(20)は、この方向に対し反対方向に励起される、請求項6に記載の電子ビーム装置。
  8. 前記検出器(19)は、前記第1および第2の四極子手段(7,8)の間に設けられている、請求項1から7のいずれか1項に記載の電子ビーム装置。
  9. 前記四極子手段(7,8,20,26,27)は、磁気的なまたは静電形の四極子として形成されている、請求項1から8のいずれか1項に記載の電子ビーム装置。
  10. 前記第2の四極子手段(8)は、前記第1の四極子手段(7)よりも前記物体(9)により近くに設けられており、前記第2の四極子手段(8)は前記対物レンズの領域に設けられている、請求項1から9のいずれか1項に記載の電子ビーム装置。
  11. 前記第1の四極子手段(7)は、前記ビーム発生器(11)の領域に設けられている、請求項1から10のいずれか1項に記載の電子ビーム装置。
  12. 前記対物レンズ(4,17)は、前記ビーム発生器(11)に向けられた面と、前記物体(9)に向けられた面とを有し、磁気レンズ(23,24)と、第1および第2の電極(25,26)を有する静電レンズ(25,26)を具備し、前記第2の電極(26)は物体側に設けられており、前記物体(9)との、前記第1の電極(25)よりも近い距離を有し、前記複数の四極子手段(26,27)のうちの一つは物体側に設けられており、前記第2の電極(26)は、少なくとも部分的に、この四極子手段を形成する、請求項1から11のいずれか1項に記載の電子ビーム装置。
  13. 前記複数の四極子手段(7,8、20)のうち、前記物体側に設けられた一つの四極子手段と異なる他の四極子手段は、前記物体(9)から放出される電子のクロスオーバの上方に設けられており、このクロスオーバには、前記物体から放出される電子が結像される、請求項12に記載の電子ビーム装置。
  14. 前記四極子手段は、開口部(29)を有する構成部材(27)を含み、前記電子ビームは、この開口部(29)を通って前記物体(9)の方向に進む、請求項12に記載の電子ビーム装置。
  15. 前記構成部材(27)の前記開口部(29)は、非円形に形成されている、請求項14に記載の電子ビーム装置。
  16. 前記構成部材(27)は、前記第2の電極(27)に設けられている、請求項12,14または15のいずれか1に記載の電子ビーム装置。
  17. 前記構成部材(27)は、前記第2の電極(26)に統合されている、請求項12または14ないし16のいずれか1に記載の電子ビーム装置。
  18. 前記第2の電極(26)は、物体側に設けられた面を有し、この面には、前記構成部材(27)が設けられている、請求項12または14ないし17のいずれか1に記載の電子ビーム装置。
  19. 前記構成部材(27)は、複数のアイソレータ(28)によって、前記第2の電極(26)から分離されている、請求項18に記載の電子ビーム装置。
  20. 前記第2の電極(26)は、事前設定可能な電位にあり、前記第2の電極(26)の電位は可変に調整可能である、請求項18または19に記載の電子ビーム装置。
  21. 前記構成部材(27)は、アースされている、請求項20に記載の電子ビーム装置。
  22. 前記検出器(19)は、調整可能な開口部(3)を有する、請求項1から21のいずれか1項に記載の電子ビーム装置。
  23. 前記検出器(19)の前記開口部(3)は、スリット形または楕円形に形成されている、請求項1に記載の電子ビーム装置。
  24. 前記検出器(19)は、前記複数の四極子手段のうちの1の四極子手段の焦点に設けられている、請求項23に記載の電子ビーム装置。
  25. 前記検出器(19)は、前記開口部(3)を形成するために、2つの検出器要素を有する、請求項1から24のいずれか1項に記載の電子ビーム装置。
  26. 前記検出器(19)は、検出されるべき2次電子を生成する変換電極を備える請求項1から25のいずれか1項に記載の電子ビーム装置。
  27. 電子を電子ビーム装置(10)中で検出する方法であって、一次電子ビーム(1)を発生させ、前記電子ビーム装置の中を導き、前記一次電子ビーム(1)が、検査される物体(9)に当たる際に、二次ビーム(2)を形成する電子を発生させる方法であり、
    前記一次電子ビーム(1)は、第1の四極子(7)を通過し、この四極子は、前記一次電子ビーム(1)のビーム横断面を形成し、前記一次電子ビーム(1)は、続いて、検出器(19)の開口部(3)を通って、前記検査される物体(9)の方向に進み、
    前記一次電子ビーム(1)は、続いて、第2の四極子(8)を通過し、この四極子は、前記一次電子ビーム(1)のビーム横断面を形成し、前記一次電子ビームは、実質的に回転対称であり、
    前記二次ビーム(2)は、前記第2の四極子(8)を通過し、この第2の四極子(8)によって形成され、前記二次ビーム(2)の電子の僅かな部分のみが、前記検出器(19)の前記開口部を通って進み、はるかに大きな部分が前記検出器(19)によって検出される。
  28. 前記第2の四極子(8)を通過した後に前記一次電子ビームの横断面が円形となるように、前記一次電子ビーム(1)は、前記第1の四極子(7)と前記検出器(19)との間に配置された第3の四極子(20)を通過する、請求項27に記載の方法。
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