JPH06325719A - 荷電粒子線装置 - Google Patents
荷電粒子線装置Info
- Publication number
- JPH06325719A JPH06325719A JP5112884A JP11288493A JPH06325719A JP H06325719 A JPH06325719 A JP H06325719A JP 5112884 A JP5112884 A JP 5112884A JP 11288493 A JP11288493 A JP 11288493A JP H06325719 A JPH06325719 A JP H06325719A
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- JP
- Japan
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- lens
- electrode
- sample
- secondary electrons
- pole
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 効率良く2次電子を検出する事のできる荷電
粒子線装置を得る。 【構成】 上極(2b)の内径より下極(2a)の内径
を大きくすると共に、上極(2b)と下極(2a)との
間のギャップが下方を向いている電磁レンズ(対物レン
ズ)2の上方に二次電子検出用の電極(5)を設けて、
試料(3)から得られた二次電子を電磁レンズ(2)の
開口を通して検出すると共に、収束型の静電レンズ(7
…7A、7B、7C)を、電極(5)より下方でかつそ
の少くとも一部が下極(2a)より上方にあるように、
上極(2b)の付近に設けた走査型の荷電粒子線装置で
ある。
粒子線装置を得る。 【構成】 上極(2b)の内径より下極(2a)の内径
を大きくすると共に、上極(2b)と下極(2a)との
間のギャップが下方を向いている電磁レンズ(対物レン
ズ)2の上方に二次電子検出用の電極(5)を設けて、
試料(3)から得られた二次電子を電磁レンズ(2)の
開口を通して検出すると共に、収束型の静電レンズ(7
…7A、7B、7C)を、電極(5)より下方でかつそ
の少くとも一部が下極(2a)より上方にあるように、
上極(2b)の付近に設けた走査型の荷電粒子線装置で
ある。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、荷電粒子線装置に関す
るものである。
るものである。
【0002】
【従来の技術】荷電粒子線装置としての走査型電子顕微
鏡を例にして、以下説明する。従来のこの種の装置の対
物レンズの付近は、図7の様な構造であった。図7に於
て、1は電子線、2は電磁レンズ、3は試料、4は2次
電子の軌跡、5は2次電子検出器、6はコンタクトホー
ル等から電子を引き出す2次電子引き上げ電極である。
鏡を例にして、以下説明する。従来のこの種の装置の対
物レンズの付近は、図7の様な構造であった。図7に於
て、1は電子線、2は電磁レンズ、3は試料、4は2次
電子の軌跡、5は2次電子検出器、6はコンタクトホー
ル等から電子を引き出す2次電子引き上げ電極である。
【0003】電子線1は図示されていない電子銃から放
出され、これも図示されていない照射レンズにより一旦
収束された後、対物レンズとしての電磁レンズ2により
試料3上に収束される。この間、電子線1は照射レンズ
通過後、これも図示されていない偏向器により試料3上
を2次元的に走査される。
出され、これも図示されていない照射レンズにより一旦
収束された後、対物レンズとしての電磁レンズ2により
試料3上に収束される。この間、電子線1は照射レンズ
通過後、これも図示されていない偏向器により試料3上
を2次元的に走査される。
【0004】試料3に入射した電子線1は、試料3と相
互作用して、その一部が反射電子となり、また、試料3
から2次電子等を放出させる。走査型電子顕微鏡の場合
には、試料3の表面の情報を観察したい場合が多いた
め、表面近くから放出される2次電子4を信号として検
出することが多い。2次電子4は検出器5によって検出
され、画像信号として表示される。
互作用して、その一部が反射電子となり、また、試料3
から2次電子等を放出させる。走査型電子顕微鏡の場合
には、試料3の表面の情報を観察したい場合が多いた
め、表面近くから放出される2次電子4を信号として検
出することが多い。2次電子4は検出器5によって検出
され、画像信号として表示される。
【0005】さて、半導体装置製造に於て露光又はエッ
チングされたパターンの線幅を測定する場合、非破壊検
査の為、観察される試料3は金属を蒸着していないもの
になる。この為、電子ビームの加速電圧は1kV以下の
低加速電圧でないと、試料3に入射する電子ビームによ
る電流と、試料3から流出する、反射電子、2次電子、
アースに流れる電流等による電流との平衡が崩れ、帯電
現象が発生し、画像の観察がしにくくなる。
チングされたパターンの線幅を測定する場合、非破壊検
査の為、観察される試料3は金属を蒸着していないもの
になる。この為、電子ビームの加速電圧は1kV以下の
低加速電圧でないと、試料3に入射する電子ビームによ
る電流と、試料3から流出する、反射電子、2次電子、
アースに流れる電流等による電流との平衡が崩れ、帯電
現象が発生し、画像の観察がしにくくなる。
【0006】一方、走査型電子顕微鏡で、分解能に影響
するのは、主に回折収差、球面収差、色収差であり、加
速電圧が低い場合は、色収差が最も影響してくる。色収
差係数は、ほぼ対物レンズ2の主面から試料までの距離
に一致しているので、色収差を小さくするためには、試
料3を対物レンズ2に出来るだけ近づける必要があっ
た。
するのは、主に回折収差、球面収差、色収差であり、加
速電圧が低い場合は、色収差が最も影響してくる。色収
差係数は、ほぼ対物レンズ2の主面から試料までの距離
に一致しているので、色収差を小さくするためには、試
料3を対物レンズ2に出来るだけ近づける必要があっ
た。
【0007】すると、対物レンズ2と試料3との間には
2次電子検出器5をおけなくなり、対物レンズ2の上側
から2次電子を検出する事になる。この方式は、2次電
子4が対物レンズ2を通過する事から、スルー・ザ・レ
ンズ(TTL)方式と呼ばれている。TTL方式では、
検出器5の方向による非対称性が対物レンズ2を通過す
る時に緩和され、対称性の良い信号が得られる。
2次電子検出器5をおけなくなり、対物レンズ2の上側
から2次電子を検出する事になる。この方式は、2次電
子4が対物レンズ2を通過する事から、スルー・ザ・レ
ンズ(TTL)方式と呼ばれている。TTL方式では、
検出器5の方向による非対称性が対物レンズ2を通過す
る時に緩和され、対称性の良い信号が得られる。
【0008】さらに、分解能を上げるために、対物レン
ズ2の主面を試料3に近づけるようになってきている。
この為には、対物レンズ2の磁極の間に試料を入れる形
(インレンズ型)や、図7のように下極の内径を広げる
方法が取られるようになった。図7の場合、対物レンズ
2を通過する2次電子の量が少なくなるため、2次電子
が対物レンズ2を通過しやすくするように、2次電子引
き上げ用の電極6を取付け、正の電位を与えている。
ズ2の主面を試料3に近づけるようになってきている。
この為には、対物レンズ2の磁極の間に試料を入れる形
(インレンズ型)や、図7のように下極の内径を広げる
方法が取られるようになった。図7の場合、対物レンズ
2を通過する2次電子の量が少なくなるため、2次電子
が対物レンズ2を通過しやすくするように、2次電子引
き上げ用の電極6を取付け、正の電位を与えている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記の様な従来の技術
においては以下の様な問題点があった。インレンズ型や
下極の内径を大きくすると、磁力線が図8の破線の様に
なる。低倍率で観察する時は、高倍率の場合に比して走
査領域が広くなるので、1次電子ビームの走査位置が走
査領域の周辺部で電子光学系の軸から離れてくるから、
その場合には、2次電子も電子光学系の軸を外れた位置
から放出される。
においては以下の様な問題点があった。インレンズ型や
下極の内径を大きくすると、磁力線が図8の破線の様に
なる。低倍率で観察する時は、高倍率の場合に比して走
査領域が広くなるので、1次電子ビームの走査位置が走
査領域の周辺部で電子光学系の軸から離れてくるから、
その場合には、2次電子も電子光学系の軸を外れた位置
から放出される。
【0010】2次電子の様なエネルギーの小さい電子
は、磁力線に絡まるように動くので、電子光学系の軸か
ら外れた位置から放出された2次電子は、図8の様に、
磁力線に沿って移動し、対物レンズ2の磁極に当たって
しまう場合がある。この効果は強く、1次電子ビームが
大きく偏向した時は、試料からの2次電子は対物レンズ
2の磁極間を全く通過できない。
は、磁力線に絡まるように動くので、電子光学系の軸か
ら外れた位置から放出された2次電子は、図8の様に、
磁力線に沿って移動し、対物レンズ2の磁極に当たって
しまう場合がある。この効果は強く、1次電子ビームが
大きく偏向した時は、試料からの2次電子は対物レンズ
2の磁極間を全く通過できない。
【0011】2次電子を引き出すためだけの電極6で
は、等電位面が図8の実線の様になってしまい、試料か
らの電子は発散され、更に磁極に当たり易くなってしま
う。本発明は、この様な従来技術の問題点に鑑みて為さ
れたもので効率良く2次電子を検出する事を目的とす
る。
は、等電位面が図8の実線の様になってしまい、試料か
らの電子は発散され、更に磁極に当たり易くなってしま
う。本発明は、この様な従来技術の問題点に鑑みて為さ
れたもので効率良く2次電子を検出する事を目的とす
る。
【0012】
【課題を解決する為の手段】上記の問題点の解決のため
に本発明では、上極の内径より下極の内径を大きくする
と共に、上極と下極との間のギャップが下方を向いてい
る電磁レンズから構成された対物レンズ又は、上極と下
極との間に試料を設置できる電磁レンズから構成された
インレンズ型対物レンズを有し、前記電磁レンズの上方
に二次電子検出用の電極を設けて、試料から得られた二
次電子を前記電磁レンズの開口を通して検出する走査型
の荷電粒子線装置において、収束型の静電レンズを、前
記電極より下方でかつその少なくとも一部が前記下極よ
り上方にあるように、前記上極の付近に設けた。
に本発明では、上極の内径より下極の内径を大きくする
と共に、上極と下極との間のギャップが下方を向いてい
る電磁レンズから構成された対物レンズ又は、上極と下
極との間に試料を設置できる電磁レンズから構成された
インレンズ型対物レンズを有し、前記電磁レンズの上方
に二次電子検出用の電極を設けて、試料から得られた二
次電子を前記電磁レンズの開口を通して検出する走査型
の荷電粒子線装置において、収束型の静電レンズを、前
記電極より下方でかつその少なくとも一部が前記下極よ
り上方にあるように、前記上極の付近に設けた。
【0013】この静電レンズは多段に構成したり、一部
を電磁レンズの磁極の兼用により構成することができ
る。
を電磁レンズの磁極の兼用により構成することができ
る。
【0014】
【作用】本発明では、静電レンズの収束作用により電子
光学系の軸対象に収束電界ができるので、2次電子が磁
力線に絡まるように移動しても、静電レンズの収束電界
によって2次電子を磁力線の作用から解き放ち、対物レ
ンズの磁極に2次電子があたるのを防ぎ、効果的に2次
電子を検出用電極に導くことが出来る。
光学系の軸対象に収束電界ができるので、2次電子が磁
力線に絡まるように移動しても、静電レンズの収束電界
によって2次電子を磁力線の作用から解き放ち、対物レ
ンズの磁極に2次電子があたるのを防ぎ、効果的に2次
電子を検出用電極に導くことが出来る。
【0015】また、静電レンズを多段に構成することに
よって、上述の如き収束作用により磁極に2次電子があ
たるのを防ぎ、効果的に2次電子を収束させる事が出来
るばかりでなく、1個の静電レンズに与える電圧は低く
出来るため、色収差に影響する静電レンズの安定度を低
く出来る。さらに、磁極を静電レンズの一部とすること
によって、対物レンズを構成する電磁レンズの内径を変
える必要がなくなり、収差を低く保てる。
よって、上述の如き収束作用により磁極に2次電子があ
たるのを防ぎ、効果的に2次電子を収束させる事が出来
るばかりでなく、1個の静電レンズに与える電圧は低く
出来るため、色収差に影響する静電レンズの安定度を低
く出来る。さらに、磁極を静電レンズの一部とすること
によって、対物レンズを構成する電磁レンズの内径を変
える必要がなくなり、収差を低く保てる。
【0016】なお、本発明によれば、電極や磁極にあた
る2次電子の量を少なく出来るため、炭化物等による汚
染も軽減できる。
る2次電子の量を少なく出来るため、炭化物等による汚
染も軽減できる。
【0017】
【実施例】図1は、本発明の第1実施例で、走査型電子
顕微鏡の対物レンズの付近の情報を示したものであり、
その他の構成は従来と同じであるため図には示していな
い。図1において、1は1次電子線の軌跡、2は対物レ
ンズとしての電磁レンズ、3は試料、4は2次電子線の
軌跡、5は2次電子検出器、7は収束型静電レンズであ
る。収束型静電レンズ7は円筒状の電極7A、7B、7
Cからなり、電極7A、7Cはアース、7Bには正の電
位を与え、2次電子検出器5の下方でかつアース電極7
Cと正電極7Bとが電磁レンズ2の下極2aより上方に
あるように、電磁レンズ2の上極2b付近に設置され
る。
顕微鏡の対物レンズの付近の情報を示したものであり、
その他の構成は従来と同じであるため図には示していな
い。図1において、1は1次電子線の軌跡、2は対物レ
ンズとしての電磁レンズ、3は試料、4は2次電子線の
軌跡、5は2次電子検出器、7は収束型静電レンズであ
る。収束型静電レンズ7は円筒状の電極7A、7B、7
Cからなり、電極7A、7Cはアース、7Bには正の電
位を与え、2次電子検出器5の下方でかつアース電極7
Cと正電極7Bとが電磁レンズ2の下極2aより上方に
あるように、電磁レンズ2の上極2b付近に設置され
る。
【0018】次に、図2を用いて第1実施例の動作を説
明する図2の実線は図1の静電レンズによる電位分布を
示すもので、破線は電磁レンズ2による磁力線を示すも
のである。光軸Oから離れた試料3上の位置から放出さ
れた2次電子は、磁力線の影響で電磁レンズ2の磁極の
方向に移動してゆくが、収束型静電レンズの7A、7
B、7Cの電場によって、光軸O方向に力を受けて方向
を変え、磁場の影響がほとんど無い場所まで移動し、2
次電子検出器5に入射して検出される。
明する図2の実線は図1の静電レンズによる電位分布を
示すもので、破線は電磁レンズ2による磁力線を示すも
のである。光軸Oから離れた試料3上の位置から放出さ
れた2次電子は、磁力線の影響で電磁レンズ2の磁極の
方向に移動してゆくが、収束型静電レンズの7A、7
B、7Cの電場によって、光軸O方向に力を受けて方向
を変え、磁場の影響がほとんど無い場所まで移動し、2
次電子検出器5に入射して検出される。
【0019】図3は本発明の第2実施例で、1は1次電
子線の軌跡、2は対物レンズとしての電磁レンズ、3は
試料、4は2次電子線の軌跡、5は2次電子検出器、8
A、8B、8C、8D、8Eは多段静電レンズを構成す
る円筒状電極である。多段静電レンズを構成する円筒状
電極のうち、電極8A、8C、8Eはアース、電極8
B、8Dは正の電位を与え、2次電子検出器5の下方で
かつ正電極8B、8D、アース電極8C、8Eは電磁レ
ンズ2の下極2aより上方にあるように電磁レンズ2の
上極2b付近に設置される。
子線の軌跡、2は対物レンズとしての電磁レンズ、3は
試料、4は2次電子線の軌跡、5は2次電子検出器、8
A、8B、8C、8D、8Eは多段静電レンズを構成す
る円筒状電極である。多段静電レンズを構成する円筒状
電極のうち、電極8A、8C、8Eはアース、電極8
B、8Dは正の電位を与え、2次電子検出器5の下方で
かつ正電極8B、8D、アース電極8C、8Eは電磁レ
ンズ2の下極2aより上方にあるように電磁レンズ2の
上極2b付近に設置される。
【0020】次に、図4を用いて第2実施例の動作を説
明する。図4の実線は図3の多段静電レンズによる電位
分布で、破線は電磁レンズ2による磁力線である。光軸
Oから離れた試料3上の位置から放出された2次電子は
磁力線の影響で電磁レンズ2の磁極の方向に移動してゆ
くが、収束型静電レンズ(電極7A、7B、7C)の電
場によって、光軸O方向に力を受け方向を変えるが、、
まだ電磁レンズ12の磁極と衝突する角度の為、もう一
度静電レンズ(電極7C、7D、7E)の電場によっ
て、光軸O方向に力を受け方向を変え、磁場の影響がほ
とんど無い場所まで移動し、2次電子検出器5に入射し
て検出される。図5は本発明の第3実施例で、1は1次
電子線の軌跡、2は電磁レンズ、3は試料、4は2次電
子線の軌跡、5は2次電子検出器、7A、7B、7Cは
収束型静電レンズを構成する電極である。アース電極7
Aは電磁レンズ2の上極2bの一部を兼用しており、電
極7Cはアース、電極7Bには正の電位を与え、2次電
子検出器5の下方でかつアース電極7Cと正電極7Bと
が電磁レンズ2の下極2aより上方にあるように電磁レ
ンズ2の上極2b付近に設置される。
明する。図4の実線は図3の多段静電レンズによる電位
分布で、破線は電磁レンズ2による磁力線である。光軸
Oから離れた試料3上の位置から放出された2次電子は
磁力線の影響で電磁レンズ2の磁極の方向に移動してゆ
くが、収束型静電レンズ(電極7A、7B、7C)の電
場によって、光軸O方向に力を受け方向を変えるが、、
まだ電磁レンズ12の磁極と衝突する角度の為、もう一
度静電レンズ(電極7C、7D、7E)の電場によっ
て、光軸O方向に力を受け方向を変え、磁場の影響がほ
とんど無い場所まで移動し、2次電子検出器5に入射し
て検出される。図5は本発明の第3実施例で、1は1次
電子線の軌跡、2は電磁レンズ、3は試料、4は2次電
子線の軌跡、5は2次電子検出器、7A、7B、7Cは
収束型静電レンズを構成する電極である。アース電極7
Aは電磁レンズ2の上極2bの一部を兼用しており、電
極7Cはアース、電極7Bには正の電位を与え、2次電
子検出器5の下方でかつアース電極7Cと正電極7Bと
が電磁レンズ2の下極2aより上方にあるように電磁レ
ンズ2の上極2b付近に設置される。
【0021】次に、図6を用いて第3実施例の動作を説
明する。図6の実線は図5の静電レンズ(電極7A、7
B、7C)による電位分布で、破線は電磁レンズ2によ
る磁力線である。光軸Oから離れた試料3上の位置から
放出された2次電子は、磁力線の影響で電磁レンズ2の
磁極の方向に移動してゆくが、収束型静電レンズ7A、
7B、7Cの電場によって、光軸O方向に力を受けて方
向を変え、磁場の影響がほとんど無い場所まで移動し、
2次電子検出器5に入射して検出される。
明する。図6の実線は図5の静電レンズ(電極7A、7
B、7C)による電位分布で、破線は電磁レンズ2によ
る磁力線である。光軸Oから離れた試料3上の位置から
放出された2次電子は、磁力線の影響で電磁レンズ2の
磁極の方向に移動してゆくが、収束型静電レンズ7A、
7B、7Cの電場によって、光軸O方向に力を受けて方
向を変え、磁場の影響がほとんど無い場所まで移動し、
2次電子検出器5に入射して検出される。
【0022】以上のように、いずれの実施例でも、磁力
線に束縛されそうな2次電子を収束型静電レンズの電界
により光軸Oに沿うように移動させることができるの
で、2次電子検出器5で確実に補促することができる。
なお、以上の実施例では多段静電レンズは正の電位とア
ース電位の電極により構成されていたが、その他の構成
でも収束型の静電レンズになればよい。具体的には、例
えばアース電極であったものに2次電子引出作用を持た
せるために弱い正電圧を印加したり、例えばアース電極
であったものに2次電子収束作用を強めるために弱い負
電圧を印加したり、例えばアース電極であったものを分
割して、それぞれに電圧を印加出来るようにして、アラ
イナー、スティグメータとして使用したりしてもよい。
線に束縛されそうな2次電子を収束型静電レンズの電界
により光軸Oに沿うように移動させることができるの
で、2次電子検出器5で確実に補促することができる。
なお、以上の実施例では多段静電レンズは正の電位とア
ース電位の電極により構成されていたが、その他の構成
でも収束型の静電レンズになればよい。具体的には、例
えばアース電極であったものに2次電子引出作用を持た
せるために弱い正電圧を印加したり、例えばアース電極
であったものに2次電子収束作用を強めるために弱い負
電圧を印加したり、例えばアース電極であったものを分
割して、それぞれに電圧を印加出来るようにして、アラ
イナー、スティグメータとして使用したりしてもよい。
【0023】また、本発明は、上極の内径より下極の内
径を大きくすると共に、上極と下極との間のギャップが
下方に向いている電磁レンズから構成された対物レンズ
の他に、上極と下極との間に試料を設置できる電磁レン
ズから構成されたレンズ型対物レンズを用いた場合にも
同様に適用できることは当然である。さらに、以上の実
施例は走査型電子顕微鏡を例にして説明したが、イオン
ビーム等他の荷電粒子を用いた装置でも二次電子を検出
できるものであるならば、同様に適用できる。
径を大きくすると共に、上極と下極との間のギャップが
下方に向いている電磁レンズから構成された対物レンズ
の他に、上極と下極との間に試料を設置できる電磁レン
ズから構成されたレンズ型対物レンズを用いた場合にも
同様に適用できることは当然である。さらに、以上の実
施例は走査型電子顕微鏡を例にして説明したが、イオン
ビーム等他の荷電粒子を用いた装置でも二次電子を検出
できるものであるならば、同様に適用できる。
【0024】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、低倍率
での観察でも、2次電子信号を充分検出出来る為、観察
位置の決定が容易になり、操作性が向上する。また、鏡
筒内の汚染も軽減される。
での観察でも、2次電子信号を充分検出出来る為、観察
位置の決定が容易になり、操作性が向上する。また、鏡
筒内の汚染も軽減される。
【図1】本発明の第1実施例の主要部を示す図である。
【図2】第1実施例の電位分布と磁力線と2次電子軌道
とを表す図である。
とを表す図である。
【図3】本発明の第2実施例の主要部を示す図である。
【図4】第2実施例の電位分布と磁力線と2次電子軌道
とを表す図である。
とを表す図である。
【図5】本発明の第3実施例の主要部を示す図である。
【図6】第3実施例の電位分布と磁力線と2次電子軌道
とを表す図である。
とを表す図である。
【図7】従来技術の主要部を示す図である。
【図8】従来技術による電位分布と磁力線と2次電子軌
道とを表す図である。
道とを表す図である。
1 1次電子線の軌道 2 電磁レンズ 3 試料 4 2次電子線の軌道 5 2次電子検出器 7 収束型静電レンズ 7A、7B、7C 電極 8A、8B、8C、8D、8E 電極
Claims (3)
- 【請求項1】 上極の内径より下極の内径を大きくする
と共に、上極と下極との間のギャップが下方を向いてい
る電磁レンズから構成された対物レンズ又は、上極と下
極との間に試料を設置できる電磁レンズから構成された
インレンズ型対物レンズを有し、前記電磁レンズの上方
に二次電子検出用の電極を設けて、試料から得られた二
次電子を前記電磁レンズの開口を通して検出する走査型
の荷電粒子線装置において、 収束型の静電レンズを、前記電極より下方でかつその少
なくとも一部が前記下極より上方にあるように、前記上
極の付近に設けたことを特徴とする荷電粒子線装置。 - 【請求項2】 前記静電レンズを多段に構成したことを
特徴とする請求項1に記載の荷電粒子線装置。 - 【請求項3】 前記静電レンズの一部に、前記電磁レン
ズの磁極の一部を兼用したことを特徴とする請求項1も
しくは請求項2記載の荷電粒子線装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5112884A JPH06325719A (ja) | 1993-05-14 | 1993-05-14 | 荷電粒子線装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5112884A JPH06325719A (ja) | 1993-05-14 | 1993-05-14 | 荷電粒子線装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06325719A true JPH06325719A (ja) | 1994-11-25 |
Family
ID=14597938
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5112884A Pending JPH06325719A (ja) | 1993-05-14 | 1993-05-14 | 荷電粒子線装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06325719A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002097851A1 (en) * | 2001-05-31 | 2002-12-05 | Hamamatsu Photonics K.K. | X-ray generator |
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JP2007534124A (ja) * | 2004-04-23 | 2007-11-22 | ヴィステック エレクトロン ビーム ゲーエムべーハー | 粒子光学照的射系用の照射コンデンサー |
JP2014063640A (ja) * | 2012-09-21 | 2014-04-10 | Jeol Ltd | 走査電子顕微鏡 |
KR20200005443A (ko) * | 2018-07-05 | 2020-01-15 | 가부시키가이샤 뉴플레어 테크놀로지 | 멀티 전자 빔 조사 장치, 멀티 전자 빔 조사 방법, 및 멀티 전자 빔 검사 장치 |
-
1993
- 1993-05-14 JP JP5112884A patent/JPH06325719A/ja active Pending
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US7046767B2 (en) | 2001-05-31 | 2006-05-16 | Hamamatsu Photonics K.K. | X-ray generator |
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EXPY | Cancellation because of completion of term |