JP5230003B2 - 射出成形機のエジェクタ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、射出成形機のエジェクタ装置に関し、特に、エジェクタプレートに各エジェクタロッドの一部又は全部を取外し可能に固定する為の磁力を発生させるマグネット式ロッド固定手段を備えたものである。
従来、射出成形機では、固定プラテンと可動プラテンに金型(固定金型と可動金型)が取付けられ、可動プラテンが固定プラテンに接近・離隔する方向へ駆動されて、金型の型閉めと型開きが行われる。型閉めされた金型内のキャビティに溶融状の合成樹脂が供給され、その溶融状の合成樹脂が硬化して成形品が形成され、金型の型開き後、エジェクタ装置により成形品が金型からエジェクトされる。
射出成形機のエジェクタ装置では、可動プラテンの背面側にエジェクタプレートが配設され、1又は複数のエジェクタピン(エジェクタロッド)が可動プラテンに摺動自在に挿通され、このエジェクタピンの基端部がエジェクタプレートに固定されている。エジェクタプレートがプラテンに対して接近・離隔する方向へ駆動されることで、エジェクタピンが進出したエジェクト位置と退入した待機位置とに亙って進退駆動される。
エジェクタピンは1本の連続した一体型のピンに構成され、このエジェクタピンの基端部をエジェクタプレートに固定する構造として、エジェクタピンをエジェクタプレートに貫通させ、エジェクタプレートにその背面側からリテーナプレートを複数のボルトで締結し、このエジェクタプレートとリテーナプレートとでエジェクタピンの基端鍔部を挟持した構造(例えば、特許文献1参照)や、エジェクタピンの基端部をエジェクタプレートに螺合締結した構造(例えば、特許文献2参照)が公知である。
特許文献3に記載の射出成形機のエジェクタ装置では、エジェクタプレートにエアシリンダがプラテンの方に向けて固定され、そのシリンダロッドにエジェクタピンの基端鍔部がジョイントを介して連結されている。エジェクタピンの基端鍔部は、ジョイントの凹部に軸直交方向から係合解除可能に係合され、ボルトで回り止めされた状態で固定されている。このボルトを取外してエジェクタピンを交換することができる。
尚、特許文献4に記載の射出成形機のエジェクタ装置では、エジェクタピンが、金型に組込まれて入れ子型に挿通された先端側エジェクタピンと、基端部がエジェクタプレートに固定された基端側エジェクタピンとを有し、基端側エジェクタピンにより先端側エジェクタピンが押動される。入れ子型の熱膨張によるエジェクタピンの作動不良を防止するために、先端側エジェクタピンの軸直交方向への移動を許容できる構造になっている。
特開平5−245847号公報 特開2000−301580号公報 特開2007−98957号公報 特開2005−254514号公報
従来の射出成形機のエジェクタ装置では、当該射出成形機において金型を交換する際、新たな金型(金型の形状やサイズ等)に応じてエジェクタピンの配置を変更するために、エジェクタピンを交換しなければならない場合がある。しかし、エジェクタピンは1本の連続した一体型のピンに構成されたものであり、特許文献1,2のようにエジェクタピンの基端部をエジェクタプレートに固定する構造では、エジェクタピンの交換作業負荷が大きく、エジェクタピンの交換に要する時間やコストが大きくなる。
即ち、特許文献1に記載のエジェクタ装置では、エジェクタピンを交換する場合、エジェクタプレートにリテーナプレートを着脱する、そのために、複数のボルトを操作する、しかも、リテーナプレートにその背面側からエジェクタピンを着脱する、という煩雑で負荷が大きい作業が必要になる。
特許文献2に記載のエジェクタ装置では、エジェクタピンを交換する場合、エジェクタピンを回転させて、エジェクタピンの基端部をエジェクタプレートに締結・締結解除する、特に、エジェクタピンの基端部をエジェクタプレートに締結する際には、エジェクタピンの基端ネジ部をエジェクタプレートのネジ穴に位置決めしつつ行う、そこでエジェクタピンを回転させる大きな力が必要になる、という負荷が大きい作業が必要になる。また、その際、エジェクタプレートが損傷する可能性もある。
特許文献3に記載のエジェクタ装置では、エジェクタピンの基端鍔部が、エアシリンダに連結されたジョイントの凹部に軸直交方向から係合解除可能に係合され、ボルトで回り止めされた状態で固定され、このボルトを取外してエジェクタピンを交換することができるが、そのエジェクタピンがプラテンに挿通された状態では、エジェクタピンの基端鍔部を軸直交方向へ移動させること、つまり、ジョイントへの連結・連結解除を行うことが困難であり、また、エジェクタピンの配置変更に対応するために、使用しないエアシリンダを含む複数のエアシリンダを設けておくことも非常に不合理である。
数百t〜千数百tクラスの中型・大型の射出成形機の場合、金型を交換する際、エジェクタピンの配置を変更する場合が多く、エジェクタピンの交換作業も度々必要になる。しかし、エジェクタピンの長さ、太さが大きくなり、例えば、650t程度の射出成形機では、エジェクタピンの直径が35〜50mm程度、長さが1m程度にもなるため、エジェクタピンの重量も重くなる。故に、エジェクタピンの交換作業負荷が非常に大きくなる。
本発明の目的は、エジェクタプレートに各エジェクタロッドの一部又は全部を磁力により取外し可能に固定するようにして、特に、当該射出成形機において金型を交換する際、エジェクタロッドを交換する場合に、そのエジェクタロッドの交換作業負荷を低減することができ、エジェクタロッドの交換に要する時間やコストを低減することができる、射出成形機のエジェクタ装置を提供することである。
請求項1の発明は、射出成形機のプラテンに取付けられる金型から成形品をエジェクトする射出成形機のエジェクタ装置において、前記プラテンに貫通状に形成された複数のロッド挿通孔(ピン挿通孔)と、前記複数のロッド挿通孔の全部又は一部に摺動自在に挿通される複数のエジェクタロッド(エジェクタピン)と、前記プラテンの背面側に配設されたエジェクタプレートと、前記プラテンに対してエジェクタプレートをプラテンに接近・離隔する方向へ駆動するエジェクタ駆動手段と、前記エジェクタプレートに各エジェクタロッドの一部又は全部を取外し可能に固定する為の磁力を発生させるマグネット式ロッド固定手段とを備え、前記複数のエジェクタロッドは、前記複数のロッド挿通孔の全部又は一部に摺動自在に挿入され且つ基端部がエジェクタプレートに固定された複数のベースロッドと、これらベースロッドの少なくとも一部のベースロッドに着脱可能な複数の着脱ロッドとを有し、前記マグネット式ロッド固定手段は、各着脱ロッドの基端部をベースロッドの先端部に磁力で吸着させることを特徴としている。
使用するエジェクタロッドを、プラテンに取付けられる金型に基づいて、必要なエジェクタロッドの一部又は全部をエジェクタプレートに装着して構成することができる。当該射出成形機において金型を交換する際、新たな金型に応じて、プラテンの金型固定面側から、不必要なエジェクタロッドの一部をエジェクタプレートから取外し、また、新たに必要なエジェクタロッドの一部をエジェクタプレートに装着するようにして、エジェクタプレートを交換することができる。
請求項1の従属請求項として、マグネット式ロッド固定手段が、エジェクタプレートに各エジェクタロッドの一部を取外し可能に固定する為の磁力を発生させる場合、次の構成を採用可能である。
記ベースロッドの基端部がエジェクタプレートに螺合締結される(請求項)。
前記金型を磁力で吸着させる複数のマグネットユニットを備えたクランププレートがプラテンの金型固定面に固定され、このクランププレートに前記複数のロッド挿通孔に夫々連通する複数のプレート側ロッド挿通孔が形成される(請求項)。前記エジェクタロッドが突出したエジェクト位置のときに、ベースロッドの先端部が金型よりもプラテン側に位置するように構成される(請求項)。
前記マグネット式ロッド固定手段は、各ベースロッドの先端部に周方向に等間隔おきに設けられた複数のマグネットであって周方向に隣り合うマグネットの磁極が反対になるように配置された複数の第1マグネットと、各着脱ロッドの基端部に周方向に等間隔おきに設けられた複数のマグネットであって周方向に隣り合うマグネットの磁極が反対になるように配置された複数の第2マグネットとを備える(請求項)。前記マグネット式ロッド固定手段は、磁極が反対の第1,第2マグネットの周方向位置を一致させることで着脱ロッドの基端部をベースロッドの先端部に吸着させ、この状態から、着脱ロッドをベースロッドに対して回転させることで磁極が同じ第1,第2マグネットの反発力を利用して、着脱ロッドをベースロッドから取外し可能に構成する(請求項)。
前記マグネット式ロッド固定手段は、各ベースロッドの先端部と着脱ロッドの基端部の少なくとも一方に設けられたマグネットを有し、前記着脱ロッドの基端部とベースロッドの先端部とが吸着された状態から、着脱ロッドをベースロッドに対して回転させることで吸着力を低下させる吸着力低下手段を備える(請求項)。前記各ベースロッドの先端部と着脱ロッドの基端部の一方の中央部分に形成された係合穴と、この係合穴に係合するように各ベースロッドの先端部と着脱ロッドの基端部の他方の中央部分に突出状に取付けられた非磁性体製の係合ピンとを備える(請求項)。
請求項1の射出成形機のエジェクタ装置によれば、前記の複数のロッド挿通孔、複数のエジェクタロッド、エジェクタプレート、エジェクタ駆動手段を備えるとともに、特に、エジェクタプレートに各エジェクタロッドの一部又は全部を取外し可能に固定する為の磁力を発生させるマグネット式ロッド固定手段を備えたので、プラテンの金型固定面側から各エジェクタロッドの一部又は全部をエジェクタプレートに簡単に確実に着脱することができる。使用するエジェクタロッドを、プラテンに取付けられる金型に基づいて、必要なエジェクタロッドの一部又は全部をエジェクタプレートに装着して構成することができる。そして、当該射出成形機において金型を交換する際、新たな金型に応じて、プラテンの金型固定面側から、不必要なエジェクタロッドの一部又は全部をエジェクタプレートから取外し、また、新たに必要なエジェクタロッドの一部又は全部をエジェクタプレートに装着するようにして、エジェクタプレートを簡単に交換することができる。つまり、エジェクタロッドの交換作業負荷を低減することができ、故に、エジェクタロッドの交換に要する時間やコストを低減することができる。
しかも、複数のエジェクタロッドは、複数のロッド挿通孔の全部又は一部に摺動自在に挿入され且つ基端部がエジェクタプレートに固定された複数のベースロッドと、これらベースロッドの少なくとも一部のベースロッドに着脱可能な複数の着脱ロッドとを有し、マグネット式ロッド固定手段は、各着脱ロッドの基端部をベースロッドの先端部に磁力で吸着させるので、当該射出成形機で使用予定の複数種類の金型に基づく配置にて、複数のベースロッドをエジェクタプレートに予め固定しておくことで、当該射出成形機において金型を交換する際、新たな金型に応じて、プラテンの金型固定面側から、不必要な着脱ロッドをベースロッドから取外し、また、新たに必要な着脱ロッドをベースロッドに装着するようにして、着脱ロッドを簡単に交換することができ、その際、ベースロッドを含むエジェクタロッド全部ではなく、着脱ロッドだけを交換すればよいため、エジェクタロッドの交換作業負荷を一層低減することができる。
請求項の射出成形機のエジェクタ装置によれば、ベースロッドの基端部がエジェクタプレートに螺合締結されるので、ベースロッドの基端部をエジェクタプレートに固定する構造を簡単化することができる。
請求項の射出成形機のエジェクタ装置によれば、金型を磁力で吸着させる複数のマグネットユニットを備えたクランププレートがプラテンの金型固定面に固定され、このクランププレートに複数のロッド挿通孔に夫々連通する複数のプレート側ロッド挿通孔が形成されたので、プラテンへの金型の取付けと取外しを簡単に確実に行うことができ、それで以て、請求項1,2と同様の効果を奏する。
請求項の射出成形機のエジェクタ装置によれば、エジェクタロッドが突出したエジェクト位置のときに、ベースロッドの先端部が金型よりもプラテン側に位置するように構成されたので、使用しないベースロッドが金型と干渉して作動不良が起こることを防止することができる。
請求項の射出成形機のエジェクタ装置によれば、マグネット式ロッド固定手段は、各ベースロッドの先端部に周方向に等間隔おきに設けられた複数のマグネットであって周方向に隣り合うマグネットの磁極が反対になるように配置された複数の第1マグネットと、各着脱ロッドの基端部に周方向に等間隔おきに設けられた複数のマグネットであって周方向に隣り合うマグネットの磁極が反対になるように配置された複数の第2マグネットとを備えたので、着脱ロッドを交換する際、第1,第2マグネットの周方向位置が一致する着脱ロッドの回転位置において、着脱ロッドの基端部をベースロッドの先端部に確実に吸着させ、また、着脱ロッドをベースロッドに対して回転させることで磁極が同じ第1,第2マグネットの反発力を利用して、着脱ロッドをベースロッドから簡単に取外しできる。
請求項の射出成形機のエジェクタ装置によれば、マグネット式固定手段は、磁極が反対の第1,第2マグネットの周方向位置を一致させることで着脱ロッドの基端部をベースロッドの先端部に吸着させ、この状態から、着脱ロッドをベースロッドに対して回転させることで磁極が同じ第1,第2マグネットの反発力を利用して、着脱ロッドをベースロッドから取外し可能に構成したので、請求項6と同様の効果を奏する。
請求項の射出成形機のエジェクタ装置によれば、マグネット式ロッド固定手段は、各ベースロッドの先端部と着脱ロッドの基端部の少なくとも一方に設けられたマグネットを有し、着脱ロッドの基端部とベースロッドの先端部とが吸着された状態から、着脱ロッドをベースロッドに対して回転させることで吸着力を低下させる吸着力低下手段を備えたこので、マグネット式ロッド固定手段の構造を簡単化して、着脱ロッドの基端部をベースロッドの先端部に確実に吸着させ、また、着脱ロッドをベースロッドに対して回転させることでベースロッドから簡単に取外しできる。
請求項の射出成形機のエジェクタ装置によれば、各ベースロッドの先端部と着脱ロッドの基端部の一方の中央部分に形成された係合穴と、この係合穴に係合するように各ベースロッドの先端部と着脱ロッドの基端部の他方の中央部分に突出状に取付けられた非磁性体製の係合ピンとを備えたので、この係合穴と係合ピンによる位置決め機能により、しかも、係合ピンが非磁性体製であるため、係合ピンと係合穴側のベースロッドと着脱ロッドの一方との間に磁力による不要な吸着力が発生するのを抑制することができて、プラテンの金型固定面側から、着脱ロッドをベースロッドに確実に円滑に着脱することができ、更に、係合穴と係合ピンとの係合により、ベースロッドの先端部と着脱ロッドの基端部とが折れて分断されるのを防止できる。
射出成形機のプラテンに取付けられる金型から成形品をエジェクトする本発明の射出成形機のエジェクタ装置は、プラテンに貫通状に形成された複数のロッド挿通孔、複数のロッド挿通孔の全部又は一部に摺動自在に挿通される複数のエジェクタロッド、プラテンの背面側に配設されたエジェクタプレート、プラテンに対してエジェクタプレートをプラテンに接近・離隔する方向へ駆動するエジェクタ駆動手段、エジェクタプレートに各エジェクタロッドの一部又は全部を取外し可能に固定する為の磁力を発生させるマグネット式ロッド固定手段を備えている。
図1〜図3に示すように、射出成形機1は、金型M(固定金型M1と可動金型M2)が取付けられる相対向する1対のプラテン2,3(固定プラテン2と可動プラテン3)、金型Mの型締めと型開きを行うために可動プラテン3を固定プラテン2に接近・離隔する方向に駆動する油圧シリンダ(又は駆動モータ)を有するプラテン駆動機構4、可動プラテン3を前記接近・離隔する方向に移動自在にガイド支持する4本のガイドロッド5、型締めされた金型M内のキャビティに溶融状態の合成樹脂を供給する射出筒6aを有する射出機構6、可動金型M2から成形品をエジェクトするエジェクタ装置7を備えている。
固定金型M1は固定プラテン2の金型固定面2aに複数のメカ式のクランプ装置(図示略)により固定され、同様に、可動金型M2は可動プラテン3の金型固定面3aに複数のメカ式のクランプ装置(図示略)により固定されている。この金型固定面2a,3aにはサイズ・形状が異なる複数種類の金型を着脱可能である。
この射出成形機1で射出成形を行う場合、プラテン駆動機構4により可動プラテン3が固定プラテン2に接近する方向に駆動され、図1に示すように、可動金型M2が固定金型M1に押圧されて型締め状態となり、この状態で、射出筒6aの先端から金型M内のキャビティに溶融状の合成樹脂が供給されて成形品が成形される。その後、プラテン駆動機構4により可動プラテン3が固定プラテン2から離隔する方向に駆動され、図2に示すように、可動金型M2が固定金型M1から離隔して型開き状態となり、この状態で、エジェクタ装置7により成形品が可動金型M2からエジェクトされる。
エジェクタ装置7について詳しく説明する。
尚、図1に矢印で示す左右方向を左右方向として適宜説明する。
図1〜図9に示すように、エジェクタ装置7は、可動プラテン3に左右方向に貫通状に形成された複数(例えば、13個)のロッド挿通孔10と、複数のロッド挿通孔10の全部に摺動自在に挿通される左右方向に長い複数(例えば、13本)のエジェクタロッド11と、可動プラテン3の背面側(左側)に配設されたエジェクタプレート12と、可動プラテン3に対してエジェクタプレート12を可動プラテン3に接近・離隔する左右方向へ駆動するエジェクタ駆動機構13と、エジェクタプレート12に各エジェクタロッド11の一部である着脱ロッド16を取外し可能に固定する為の磁力を発生させるマグネット式ロッド固定機構14とを備えている。
複数のロッド挿通孔10の数及び配置、各ロッド挿通孔10の直径、複数のエジェクタロッド11の数及び配置、各エジェクタロッド11の長さ及び直径、エジェクタプレート12のサイズ等は、射出成形機1で使用予定の複数種類の金型に基づいて設定されている。エジェクタ駆動機構13は、流体圧シリンダ13aを有するものである。エジェクタ駆動機構13により、可動プラテン3に対してエジェクタプレート12が左右方向へ駆動されることで、エジェクタピン11が進出したエジェクト位置(図2参照)と退入した待機位置(図1参照)とに亙って進退駆動される。
複数のエジェクタロッド11は、複数のロッド挿通孔10の全部に摺動自在に挿入され且つ基端部がエジェクタプレート12に固定された複数(例えば、13本)の磁性体製(例えば、鋼製)のベースロッド15と、これらベースロッド15の少なくとも一部のベースロッド15に着脱可能な複数の磁性体製(例えば、鋼製)の着脱ロッド16とを有する。エジェクタロッド11がエジェクト位置のときに、ベースロッド15の先端部が可動金型M2よりも可動プラテン3側(左側)に位置するように構成されている(図2参照)。
図4に示すように、各ベースロッド15の基端部(左端部)には、ベースロッド15のロッド本体15aよりも小径のネジ軸15bが形成され、このネジ軸15bがエジェクタプレート12に形成されたネジ穴12aに螺合され、ロッド本体15aとネジ軸15bとの境界の段部15cがエジェクタプレート12に押圧されることで、ベースロッド15の基端部がエジェクタプレート12に螺合締結されている。尚、ベースロッド15を回転させるため、ロッド本体15aの基端側外周部には、レンチ等の工具が係合する1対の平滑な係合面15dが形成されている。
複数の着脱ロッド16は、射出成形機1で使用予定の複数種類の金型に基づく数及び長さとなるように設けられている。例えば、各ロッド挿通孔10に対して、1本又は長さが異なる複数本の着脱ロッド16が設けられている。但し、直径が同じ複数の着脱ロッド16に対しては、同直径の1本の着脱ロッド16を使い回しするようにして、着脱ロッド16の数を減らすことができる。
図4〜図9に示すように、マグネット式ロッド固定機構14は、各着脱ロッド16の基端部(左端部)をベースロッド15の先端部(右端部)に磁力で吸着させるものであり、各ベースロッド15の先端部に設けられた複数(例えば、4個)の第1マグネット20と、各着脱ロッド16の基端部に設けられた複数(例えば、4個)の第2マグネット21とを備えている。ベースロッド15の先端面15eと着脱ロッド16の基端面16aは共に鉛直平滑面に形成され、これらの面15e,16a同士が当接して前記磁力により安定した状態で固定される。例えば、マグネット20,21はネオジウム磁石である。
複数の第1マグネット20は、ベースロッド15の先端部に、その中央部分の径方向外側において周方向に等間隔(例えば、90度間隔)おきに、且つ、周方向に隣り合うマグネット20の磁極が左右反対になるように配置されている。各第1マグネット20は、長さが短くてベースロッド15の直径の1/4程度の直径を有する丸軸形状に形成されている。複数の第1マグネット20は、その先端面がベースロッド15の先端面15eに臨むように、ベースロッド15に形成されたマグネット取付穴15fに嵌合固着されている。
同様に、複数の第2マグネット21は、着脱ロッド16の基端部に、その中央部分の径方向外側において周方向に等間隔(例えば、90度間隔)おきに、且つ、周方向に隣り合うマグネット21の磁極が左右反対になるように配置されている。各第2マグネット21は、長さが短くて着脱ロッド16の直径の1/4程度の直径を有する丸軸形状に形成されている。複数の第2マグネット21は、その基端面が着脱ロッド16の基端面16aに臨むように、着脱ロッド16に形成されたマグネット取付穴16bに嵌合固着されている。
そして、マグネット式固定機構14は、複数の第1,第2マグネット20,21を設けたことにより、図8に示すように、磁極が反対の第1,第2マグネット20,21の周方向位置を一致させることで着脱ロッド16の基端部をベースロッド15の先端部に吸着させ、この状態から、着脱ロッド16をベースロッド15に対して回転させることで磁極が同じ第1,第2マグネット20,21の反発力を利用して、着脱ロッド16をベースロッド15から取外し可能に構成してある。
即ち、図8に示すように、磁極が反対の第1,第2マグネット20,21の周方向位置が一致した状態で、周方向に隣り合う合計4つの第1,第2マグネット20,21による磁路が図8に矢印で示す磁路になって吸着力が最大になる。そして、この状態から着脱ロッド16を90度回転させると、各第1,第2マグネット20,21による磁路が図9に示す磁路になって吸着力が無くなり反発力が最大になる。
各着脱ロッド16の基端部の中央部分には係合穴25が形成され、各ベースロッド15の先端部の中央部分には、係合穴25に係合するように非磁性体製(例えば、ステンレス製)の係合ピン26が右方突出状に固定的に取付けられている。係合ピン26は、その基端側部分がベースロッド15に形成されたピン取付凹部15gに嵌合固着されている。そのために、係合ピン26に形成された段付き孔26aにボルト27が挿入され、その頭部が段付き孔26aの段部を係止した状態で、ボルト27がベースロッド15に螺合締結されている。係合ピン26が係合穴25にスムーズに挿入し得るように、係合ピン26の先端外周部にはテーパ部26bが形成されている。
以上説明した射出成形機1のエジェクタ装置7の作用・効果について説明する。
エジェクタ装置7は、複数のロッド挿通孔10、複数のエジェクタロッド11、エジェクタプレート12、エジェクタ駆動機構13を備えるとともに、特に、エジェクタプレート12に各エジェクタロッド11の一部である着脱ロッド16を取外し可能に固定する為の磁力を発生させるマグネット式ロッド固定機構14を備えたので、可動プラテン3の金型固定面3a側から各エジェクタロッド11の着脱ロッド16をエジェクタプレート12に簡単に確実に着脱することができる。
ここで、複数のエジェクタロッド11は、複数のロッド挿通孔10の全部に摺動自在に挿入され且つ基端部がエジェクタプレート12に固定された複数のベースロッド15と、これらベースロッド15の少なくとも一部のベースロッド15に着脱可能な複数の着脱ロッド16とを有し、マグネット式ロッド固定機構14は、各着脱ロッド16の基端部をベースロッド15の先端部に磁力で吸着させるものである。つまり、使用するエジェクタロッド11を、可動プラテン3に取付けられる金型に基づいて、必要な着脱ロッド16をベースロッド15に装着して構成することができる。
従って、射出成形機1で使用予定の複数種類の金型に基づく配置にて、複数のベースロッド15をエジェクタプレート12に予め固定しておくことで、当該射出成形機1において金型を交換する際、新たな金型に応じて、可動プラテン3の金型固定面3a側から、不必要な着脱ロッド16をベースロッド15から取外し、また、新たに必要な着脱ロッド16をベースロッド15に装着するようにして、エジェクタロッド11(着脱ロッド16)を簡単に交換することができ、その際、ベースロッド15を含むエジェクタロッド11の全部ではなく、着脱ロッド16だけを交換すればよい。つまり、エジェクタロッド11の交換作業負荷を大幅に低減することができ、故に、エジェクタロッド11の交換に要する時間やコストを大幅に低減することができる。
ベースロッド15の基端部がエジェクタプレート12に螺合締結されるので、ベースロッド15の基端部をエジェクタプレート12に固定する構造を簡単化することができる。エジェクタロッド11が突出したエジェクト位置のときに、ベースロッド15の先端部が可動金型M2よりも可動プラテン3側に位置するように構成されたので、使用しないベースロッド15が可動金型3と干渉して作動不良が起こることを防止することができる。
マグネット式ロッド固定機構14は、各ベースロッド15の先端部に周方向に等間隔おきに設けられた複数のマグネット20であって周方向に隣り合うマグネット20の磁極が反対になるように配置された複数の第1マグネット20と、各着脱ロッド16の基端部に周方向に等間隔おきに設けられた複数のマグネット21であって周方向に隣り合うマグネット21の磁極が反対になるように配置された複数の第2マグネット21とを備えた。
従って、マグネット式固定機構14は、磁極が反対の第1,第2マグネット20,21の周方向位置を一致させることで着脱ロッド16の基端部をベースロッド15の先端部に吸着させ、この状態から、着脱ロッド16をベースロッド15に対して回転させることで磁極が同じ第1,第2マグネット20,21の反発力を利用して、着脱ロッド16をベースロッド15から取外し可能に構成することができる。
つまり、着脱ロッド16を交換する際、第1,第2マグネット20,21の周方向位置が一致する着脱ロッド16の回転位置において、着脱ロッド16の基端部をベースロッド15の先端部に確実に吸着させ、また、着脱ロッド16をベースロッド15に対して回転させることで磁極が同じ第1,第2マグネット20,21の反発力を利用して、着脱ロッド16をベースロッド15から簡単に取外しできる。
各ベースロッド15の先端部の中央部分に形成された係合穴25と、この係合穴25に係合するように各着脱ロッド16の基端部の他方の中央部分に突出状に取付けられた非磁性体製の係合ピン26とを備えたので、この係合穴25と係合ピン26による位置決め機能により、しかも、係合ピン26が非磁性体製であるため、係合ピン26と着脱ロッド16との間に磁力による不要な吸着力が発生することを抑制することができるので、可動プラテン3の金型固定面3a側から、着脱ロッド16をベースロッド15に確実に円滑に着脱することができ、更に、係合穴25と係合ピン26と係合により、ベースロッド15の先端部と着脱ロッド16の基端部とが折れ分断されるのを防止することができる。
次に、実施例2〜4について説明する。但し、実施例1と実質的に同一の構成には同一の符号を付し、異なる構成についてのみ説明する。
実施例2のエジェクタ装置7Aは、実施例1のマグネット式ロッド固定機構14を変更したものである。図10〜図14に示すように、マグネット式ロッド固定機構14Aは、各ベースロッド15の先端部に設けられたリング状の第1マグネット30と、各着脱ロッド16の基端部に設けられたリング状の第2マグネット31を有し、着脱ロッド16の基端部とベースロッド15の先端部とが吸着された状態から、着脱ロッド16をベースロッド15に対して回転させることで吸着力を低下させる吸着力低下機構35を備えている。例えば、マグネット30,31はネオジウム磁石である。
第1,第2マグネット30,31は同形状で、その内径が係合ピン25の直径と略同じである。第1マグネット30は、係合ピン25に外嵌された状態で、その先端面がベースロッド15の先端面15eに臨むように、ベースロッド15に形成されたマグネット取付穴15hに嵌合固着されている。第2マグネット31は、その基端面が着脱ロッド16の基端面16aに臨むように、しかも、第1マグネット30と磁極が逆になるように、着脱ロッド16に形成されたマグネット取付穴16cに嵌合固着され、その内周面が係合穴25の内周面の一部を構成している。
吸着力低下機構35は、ベースロッド15にその軸心を中心とする円弧状に形成されたテーパ凹溝36と、このテーパ凹溝36に係合可能に着脱ロッド16の基端部に突出状に取付けられた係合ピン37とで構成されている。テーパ凹溝36は、第1マグネット30の径方向外側に比較的短い長さで設けられている。テーパ溝部36の周方向一端部において、テーパ溝部36のテーパ面36aがベースロッド15の先端面15eに連なり、テーパ溝部36の周方向他端部に段部36bが形成されている。
この吸着力低下機構35では、係合ピン37がテーパ凹溝36の段部36b付近に収容されて、ベースロッド15の先端面15eと着脱ロッド16の基端面16aとを接触させ、第1,第2マグネット30,31の磁力で確実に吸着させることができる。この状態から、係合ピン37が段部36bから離隔する方向へ、着脱ロッド16を回転させると、係合ピン37がテーパ面36aに係合して、着脱ロッド16の回転力が、着脱ロッド16をベースロッド15から離隔させる方向の力に変換される。つまり、着脱ロッド16を回転させることで、ベースロッド15から離隔させて、吸着力を低下させることができる。
ベースロッド15の先端部に着脱ロッド16の基端部を取付ける際、係合ピン37がベースロッド15の先端面15eに当接した場合、そこから、着脱ロッド16を回転させることで、係合ピン37をテーパ凹溝36の段部36b付近に収容して、ベースロッド15の先端面15eと着脱ロッド16の基端面16aとを接触させることができる。この場合、着脱ロッド16を、前記吸着力を低下させる方向と反対方向へ回転させることで、係合ピン37が段部36bに係合し、そうすると、着脱ロッド16が回転不能になるため、これにより、ベースロッド15の先端面15eと着脱ロッド16の基端面16aとが接触したということを確認することができる。
このエジェクタ装置7Aによれば、マグネット式ロッド固定機構14Aは、各ベースロッド15の先端部と着脱ロッド16の基端部の両方に設けられた第1,第2マグネット30,31を有し、着脱ロッド16の基端部とベースロッド15の先端部とが吸着された状態から、着脱ロッド16をベースロッド15に対して回転させることで吸着力を低下させる吸着力低下機構35を備えたこので、マグネット式ロッド固定機構14Aの構造を簡単化して、着脱ロッド16の基端部をベースロッド15の先端部に確実に吸着させ、また、着脱ロッド16をベースロッド15に対して回転させることでベースロッド15から簡単に取外しできる。
次に、参考技術について説明する。
参考技術に係るエジェクタ装置7Bは、実施例1のエジェクタロッド11とマグネット式ロッド固定機構14を変更したものである。図15、図16に示すように、複数のエジェクタロッド11Bは、夫々、1本の連続した磁性体製(例えば、鋼製)の一体型エジェクタロッド11Bに構成され、複数のロッド挿通孔10の全部又は一部に摺動自在に挿通されるものである。尚、エジェクタプレート12も磁性体製(例えば、鋼製)である。
マグネット式ロッド固定機構14Bは、エジェクタプレート12に各一体型エジェクタロッド11Bを固定する為の磁力を発生させるために、エジェクタプレートのうちの一体型エジェクタロッドが当接する部位に設けられた複数(例えば、4個)の第1マグネット40と、各一体型エジェクタロッド11Bの基端部に設けられた複数(例えば、4個)の第2マグネット41とを有し、一体型エジェクタロッド11Bとエジェクタプレート12とが吸着された状態から、一体型エジェクタロッド11Bを回転させることで吸着力を低下させる吸着力低下機構35Bを備えている。例えば、マグネット40,41はネオジウム磁石である。
実施例1の複数の第1マグネット20がベースロッド15の先端部に取付けられる構造と基本的に同様に、複数の第1マグネット40がエジェクタプレート12に取付けられ、実施例1の複数の第2マグネット30が着脱ロッド16の基端部に取付けられる構造と基本的に同様に、複数の第2マグネット41が一体型エジェクタロッド11Bの基端部に取付けられている。
故に、マグネット式ロッド固定機構13Bは、磁極が反対の第1,第2マグネット40,41の周方向位置を一致させることで一体型エジェクタロッド11Bの基端部をエジェクタプレート12に吸着させ、この状態から、一体型エジェクタロッド11Bをエジェクタプレート12に対して回転させることで磁極が同じ第1,第2マグネット40,41の反発力を利用して、一体型エジェクタロッド11Bをエジェクタプレート12から取外し可能に構成され、これにより吸着力低下機構35Bが構成されている。
また、各一体型エジェクタロッド11Bの基端部の中央部分には係合穴45が形成され、エジェクタプレート12には、係合穴45に係合するように非磁性体製(例えば、ステンレス製)の係合ピン46が右方突出状に固定的に取付けられている。実施例1の係合ピン26がベースロッド15の先端部に取付けられる構造と基本的に同様の構造で、係合ピン46がエジェクタプレート12に取付けられている。
このエジェクタ装置7Bによれば、当該射出成形機1において金型を交換する際、新たな金型に応じて、可動プラテン3の金型固定面3a側から、不必要な一体型エジェクタロッド11Bをエジェクタプレート12から取外し、また、新たに必要な一体型エジェクタロッド11Bをエジェクタプレート12に装着するように、一体型エジェクタロッド11Bを簡単に交換することができ、エジェクタロッド11Bの交換作業負荷を低減することができる。しかも、エジェクタプレート12には必要な一体型エジェクタロッド11Bのみを装着しておけばよいので、エジェクタ駆動機構4の負荷を低減することができる。
しかも、一体型エジェクタロッド11Bとエジェクタプレート12とが吸着された状態から、一体型エジェクタロッド11Bを回転させることで吸着力を低下させる吸着力低下機構35Bを備えたので、可動プラテン3の金型固定面3a側から一体型エジェクタロッド11Bを回転させて、エジェクタプレート12から一体型エジェクタロッド11Bを簡単に確実に取外すことができる。
図17、図18に示すように、実施例4の射出成形機1Cは、固定金型M1を固定プラテン2に固定する磁力式固定装置50と、可動金型M2を可動プラテン3に固定する磁力式固定装置60とを備えている。固定プラテン2側の磁力式固定装置50は、固定プラテン2の金型固定面2aに固定されたクランププレート51と、クランププレート51に組込まれた複数のマグネットユニット(図示略)とを備え、この複数マグネットユニットにより発生させた磁力で固定金型M1がクランププレート51に吸着される。
可動プラテン3側の磁力式固定装置60は、可動プラテン3の金型固定面3aに固定されたクランププレート61と、クランププレート61に組込まれた複数のマグネットユニット62とを備え、この複数のマグネットユニット62により発生させた磁力で可動金型M2がクランププレート61に吸着される。磁力式固定装置50,60の基本的な構成については、例えば、本願出願人が出願した特開2008−200927号公報に記載のものと同様であるので、説明を省略する。
このエジェクタ装置7Cは、実施例1のエジェクタロッド11を変更し、更に、クランププレート61に複数のロッド挿通孔10に夫々連通するように形成された複数のプレート側ロッド挿通孔65を有するものである。この複数のプレート側ロッド挿通孔65に干渉しないように、複数のマグネットユニット62が例えば図18に示す配置で設けられている。エジェクタロッド11Cは、実施例1と同様の複数のベースロッド15と、実施例1の着脱ロッド16よりも長さが長い複数の着脱ロッド16Cとを有する。
このエジェクタ装置7Cによれば、可動金型M2を磁力で吸着させる複数のマグネットユニット62を備えたクランププレート61が可動プラテン3の金型固定面3aに固定され、このクランププレート61に複数のロッド挿通孔10に夫々連通する複数のプレート側ロッド挿通孔65が形成されたので、可動プラテン3への可動金型M2の取付けと取外しを簡単に確実に行うことができ、それで以て、実施例1のエジェクタ装置7の効果と同様の効果を奏する。
尚、実施例1〜を次のように変更してもよい。
(1)実施例1,2,4において、複数のベースロッド15は、複数のロッド挿通孔10の一部に摺動自在に挿入されて、その基端部がエジェクタプレート12に固定される。つまり、複数のエジェクタロッド11,11Bが、複数のロッド挿通孔10の一部に摺動自在に挿通される。
(2)実施例1,3において、各ベースロッド15の先端部に、4個以外に2個や6個等の偶数個の第1マグネット20,40が設けられ、それら第1マグネット20,40が適当な形状且つサイズに形成されるとともに、周方向に適当な間隔を開けて等間隔おきに、且つ、周方向に隣り合うマグネット20,40の磁極が左右反対になるように配置される。同様に、各着脱ロッド16,16Cの先端部に、4個以外に2個や6個等の偶数個の第2マグネット21,41が設けられ、それら第2マグネット21,41が適当な形状且つサイズに形成されるとともに、周方向に適当な間隔を開けて等間隔おきに、且つ、周方向に隣り合うマグネット21,41の磁極が左右反対になるように配置される。
(3)実施例2において、各ベースロッド15の先端部に設けられた第1マグネット30、又は、着脱ロッド16の基端部に設けられた第2マグネット31を省略する。つまり、マグネット式固定機構14Aは、各ベースロッド15の先端部と着脱ロッド16の基端部の一方のみに設けられたマグネット30又は31を有する。
(4)実施例3において、実施例2のマグネット式固定機構14Aを採用し、更に、実施例2の吸着力低下機構35を採用する。この場合、各ベースロッド15の先端部に設けられた第1マグネット30、又は、着脱ロッド16,16Cの基端部に設けられた第2マグネット31を省略してもよい。
(5)実施例1〜において、エジェクタ駆動機構13については、その駆動源として流体圧シリンダの他に駆動モータを採用可能であり、こうしたアクチュエータにより、トグル機構やボールネジ機構を介してエジェクタプレート12を駆動する等、種々のエジェクタ駆動機構を採用可能である。
(6)その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施例に種々の変更を付加した形態で実施可能で、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
実施例1のエジェクタ装置を有する射出成形機と金型(型閉め状態)の正面図である。 射出成形機と金型(型開き状態)の要部の正面図である。 図1のIII −III 線断面図である。 図1のIV−IV線断面図である。 ベースロッドの先端側部分の斜視図である。 着脱ロッドの基端側部分の斜視図である。 図4のVII −VII 線断面図である。 ベースロッドと着脱ロッドの吸着状態を示す図7のVIII−VIII線断面図である。 ベースロッドと着脱ロッドの非吸着状態を示す図8相当図である。 実施例2の図4相当の図である。 ベースロッドの先端側部分の斜視図である。 着脱ロッドの基端側部分の斜視図である。 吸着力低下機構の断面図である。 吸着力低下機構の断面図である。 参考技術に係るエジェクタ装置を有する射出成形機と金型の正面図である。 図15のXVI −XVI 線断面図である。 実施例のエジェクタ装置を有する射出成形機と金型の正面図である。 図17のXVIII −XVIII 線断面図である。
M2 可動金型
1 射出成形機
3 可動プラテン
3a 金型固定面
7,7A,7C エジェクタ装置
10 ロッド挿通孔
11,11C エジェクタロッ
2 エジェクタプレート
13 エジェクタ駆動機構
14,14 マグネット式ロッド固定機構
15 ベースロッド
16,16C 着脱ロッド
20,3 第1マグネット
21,3 第2マグネット
25,45 係合穴
26,46 係合ピン
35,35B 吸着力低下機構
61 クランププレート
62 マグネットユニット
65 プレート側ロッド挿通孔

Claims (8)

  1. 射出成形機のプラテンに取付けられる金型から成形品をエジェクトする射出成形機のエジェクタ装置において、
    前記プラテンに貫通状に形成された複数のロッド挿通孔と、
    前記複数のロッド挿通孔の全部又は一部に摺動自在に挿通される複数のエジェクタロッドと、
    前記プラテンの背面側に配設されたエジェクタプレートと、
    前記プラテンに対してエジェクタプレートをプラテンに接近・離隔する方向へ駆動するエジェクタ駆動手段と、
    前記エジェクタプレートに各エジェクタロッドの一部又は全部を取外し可能に固定する為の磁力を発生させるマグネット式ロッド固定手段とを備え
    前記複数のエジェクタロッドは、前記複数のロッド挿通孔の全部又は一部に摺動自在に挿入され且つ基端部がエジェクタプレートに固定された複数のベースロッドと、これらベースロッドの少なくとも一部のベースロッドに着脱可能な複数の着脱ロッドとを有し、
    前記マグネット式ロッド固定手段は、各着脱ロッドの基端部をベースロッドの先端部に磁力で吸着させることを特徴とする射出成形機のエジェクタ装置。
  2. 前記ベースロッドの基端部がエジェクタプレートに螺合締結されたことを特徴とする請求項1に記載の射出成形機のエジェクタ装置。
  3. 前記金型を磁力で吸着させる複数のマグネットユニットを備えたクランププレートがプラテンの金型固定面に固定され、このクランププレートに前記複数のロッド挿通孔に夫々連通する複数のプレート側ロッド挿通孔が形成されたことを特徴とする請求項に記載の射出成形機のエジェクタ装置。
  4. 前記エジェクタロッドが突出したエジェクト位置のときに、ベースロッドの先端部が金型よりもプラテン側に位置するように構成されたことを特徴とする請求項に記載の射出成形機のエジェクタ装置。
  5. 前記マグネット式ロッド固定手段は、各ベースロッドの先端部に周方向に等間隔おきに設けられた複数のマグネットであって周方向に隣り合うマグネットの磁極が反対になるように配置された複数の第1マグネットと、各着脱ロッドの基端部に周方向に等間隔おきに設けられた複数のマグネットであって周方向に隣り合うマグネットの磁極が反対になるように配置された複数の第2マグネットとを備えたことを特徴とする請求項に記載の射出成形機のエジェクタ装置。
  6. 前記マグネット式ロッド固定手段は、磁極が反対の第1,第2マグネットの周方向位置を一致させることで着脱ロッドの基端部をベースロッドの先端部に吸着させ、この状態から、着脱ロッドをベースロッドに対して回転させることで磁極が同じ第1,第2マグネットの反発力を利用して、着脱ロッドをベースロッドから取外し可能に構成したことを特徴とする請求項に記載の射出成形機のエジェクタ装置。
  7. 前記マグネット式ロッド固定手段は、各ベースロッドの先端部と着脱ロッドの基端部の少なくとも一方に設けられたマグネットを有し、
    前記着脱ロッドの基端部とベースロッドの先端部とが吸着された状態から、着脱ロッドをベースロッドに対して回転させることで吸着力を低下させる吸着力低下手段を備えたことを特徴とする請求項に記載の射出成形機のエジェクタ装置。
  8. 前記各ベースロッドの先端部と着脱ロッドの基端部の一方の中央部分に形成された係合穴と、この係合穴に係合するように各ベースロッドの先端部と着脱ロッドの基端部の他方の中央部分に突出状に取付けられた非磁性体製の係合ピンとを備えたことを特徴とする請求項5〜7の何れか1項に記載の射出成形機のエジェクタ装置。
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