以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明を適用した写真シール作成装置の一実施の形態の例を示す図である。
図1の写真シール作成装置1は、撮影や編集等の作業の娯楽性を高め、それらの作業を利用者にゲーム(遊戯サービス)として行わせ、撮影画像や編集済み画像を写真シールやデータとして利用者に提供する代わりに、利用者より代金を受け取るゲーム装置(遊戯サービス提供装置)である。
この写真シール作成装置1が実行する写真シール作成ゲームにおいて、利用者は、ゲームの代金を投入し、写真シール作成装置1に設けられたカメラを用いて自分自身等を撮影し、その撮影画像に対して背景画像を合成したり、後述する「ペン」や「スタンプ」等の編集ツールにより合成用画像を加える等の編集(落書き編集)を行い、撮影画像を彩り豊かなものにデザインする。そしてゲーム終了後、利用者は、編集済み画像が印刷された写真シール等を成果物として受け取る。
このような写真シール作成装置1は、通常、ゲームセンタや観光地の店舗等に設置される。つまり、写真シール作成装置1は、例えば、メーカや販売会社などから、それらの店舗の経営者に販売される。写真シール作成装置1を購入した経営者は、店舗(例えばゲームセンタ)にその写真シール作成装置1を設置して管理・運営し、女子高校生や女子中学生に代表される一般の利用者に写真シール作成ゲームを有料でプレイさせ、その代金により収益を上げる。
従って、店舗の経営者にとって、写真シール作成装置1の収益率の高さが重要となる。つまり、写真シール作成装置1は、単位時間当たりの収益率が高い方が望ましい。また、通常の店舗の場合、床面積や構造等の制限により、写真シール作成装置1の設置場所が限定される。従って、写真シール作成装置1は、単位床面積当たりの収益率が高い方が望ましい。さらに、各店舗の広さや形状は通常同じでなく、かつ、写真シール作成装置1とともに設置される他のゲーム機等も異なるため、設置場所の自由度が高いほど望ましい。
収益率を向上させる方法として、例えば、写真シール作成ゲームの回転率を向上させる方法がある。つまり、所定の時間内にプレイされるゲーム数を増加させることにより単位時間当たりの収益率を増加させる方法である。しかしながら、写真シール作成ゲームをプレイする利用者がいなければ収益率は向上しない。従って、写真シール作成装置1の写真シール作成ゲームに対する、利用者の期待度や満足度を向上させることも重要となる。
例えば、写真シール作成装置1は、ゲームをプレイしたことのない利用者が「プレイしてみたい」と思うような期待度の高い機能を設けることにより利用者数を増加させることができる。また、一度プレイした利用者が「楽しかった、もう一度プレイしたい」と思うような満足度の高い機能を設けることにより、写真シール作成装置1は、いわゆるリピータを増加させ、利用者数をさらに増加させることができる。その結果、写真シール作成装置1の収益が向上する。
利用者にとって、写真シール作成装置1には、大きく分けて、写真シール作成ゲームをプレイすること(写真シールの作成作業)と、成果物として写真シール用画像や写真シールを得ること(完成した写真シールそのもの)の2つの娯楽性がある。
前者の、写真シール作成作業の娯楽性を向上させる方法としては、例えば、撮影機能や、落書き編集等の編集機能の多機能化、操作性の向上、またはプレイ時間や待ち時間の調整等がある。後者の、完成した写真シールそのものの娯楽性を向上させる方法としては、例えば、シール紙の品質向上、高画質印刷、および特殊色印刷等のようなハードウェアの向上や、写真シールの画像に対する利用者の満足度を向上させることなどがある。
また、主な利用者層である女子高校生や女子中学生は、得られた写真シールを所有物に貼り付けるだけでなく、その写真シールを交換したり、その写真シールを話題にして会話を行ったりする。従って、例えば、写真シールの画像内容が、派手だったり、面白かったり、希少性が高かったり、目新しさがあったりする場合、その写真シールを利用者自身が気に入ることもあるが、それだけでなく、その写真シールを話題として会話が盛り上がることも考えられる。
また、このような写真シールの利用により、写真シール自体が写真シール作成装置1の広告としての役割も果たすこともある。従って、写真シールの娯楽性を向上させることは、単にその利用者の満足度を向上させるだけでなく、他者の期待度を向上させ、評判の広がりによる集客、即ち、いわゆる口コミによる新規利用者を増やすことも期待することができる。
つまり、写真シール作成ゲームにおいて、利用者らが気に入るような画像を作成することができる機能を提供することにより、利用者の写真シール作成ゲームに対する満足度だけでなく、写真シールに対する満足度も向上させることができ、さらに、写真シールの話題性や広告効果等も同時に向上させることができる。
写真シール作成装置1は、このような特徴を有するが、その筐体10は、図1に示すように、撮影ユニット12、編集ユニット13、天井ストロボユニット14、および背景カーテンユニット15の4つのユニットに大きく分けられる。
撮影ユニット12は、利用者等を被写体として撮影する機能を有しており、後述する内部の撮影空間において被写体の撮影が行われる。この撮影ユニット12は、大きく、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bの2つに分けられる。
前方ユニット12Aは、撮影空間の前方とされる側のユニットであり、撮影空間の利用者の撮影に関する処理を行ったり、利用者の写真シール作成ゲームに関する操作を受け付けたりする。後方ユニット12Bは、撮影空間の後方とされる側のユニットであり、前方ユニット12Aによる利用者の撮影の際に、背景の役割を果たすユニットである。この後方ユニット12Bの内部は、空洞(空間)となっており、利用者が撮影を行う際に利用される撮影空間の一部として構成される。この後方ユニット12Bの内部には、利用者がポーズをとるために利用するステージ等が設けられるようにしてもよい。
編集ユニット13は、利用者が撮影画像に対する落書き編集等を行うための構成(例えば、モニタ、タッチパネル、およびタッチペン等)が設けられている。後述するように1つの筺体からなる編集ユニット13は、2組の利用者が同時に編集作業を行うことができるように、2つの面のそれぞれに、落書き編集等を行うための構成が設けられている。後述するように、写真シール作成装置1は、複数の写真シール作成ゲームを並列的に実行することができる。換言すれば、複数組の利用者が、同時に写真シール作成装置1において写真シール作成ゲームをプレイすることができる。編集ユニット13は、写真シール作成ゲームのプレイの回転率を向上させるために、それらの複数組の利用者が同時に落書き編集を行うことができるように、2つの落書き編集等を行うための構成が設けられている。
撮影空間の上方に設けられる天井ストロボユニット14は、撮影タイミングに合わせて撮影空間内に向けてストロボ発光するフラッシュを内蔵する。この天井ストロボユニット14には、さらに内部に蛍光灯が配置されており、撮影空間(撮影空間内の利用者)を常時照らす照明としても機能する。撮影空間は、後述するように簡易的に閉鎖的な空間として構成される。従って、外部より光が進入しづらく、暗くなりがちで利用者の操作性が低下する恐れがある。天井ストロボユニット14が、その照明により撮影空間を明るく照らすことにより、そのような恐れを回避し、操作性を向上させることができる。なお、このような照明は前方ユニット12Aや後方ユニット12Bにも設けられている。
また、後方ユニット12Bの上部には、例えば、背景に利用する可動式のカーテン(背景カーテン)を備える背景カーテンユニット15が設けられている。この背景カーテンユニット15は、例えば、互いに色または柄の異なる巻き取り式のカーテンが複数吊設されている。例えば、明るい色の単色、外国の絵本のようなお洒落でかわいい柄、彩り豊かなポップで(大衆向けの)お洒落な柄等、主な利用者である女性の若者に人気の高い色や柄が複数揃えられる。
前方ユニット12Aに設けられたカメラやストロボ等の撮影機能と連動して動作し、撮影の際に、例えば利用者に選択された色のカーテンを下ろし、その他のカーテンを巻き取る。このように動作することにより、背景カーテンユニット15は、容易に利用者の所望のデザインや、撮影モード等に応じたデザインの背景を提供することができる。これにより、写真シール作成装置1は、画像(写真シール)に対する利用者の満足度を向上させることができる。
なお、カーテンユニット15が備えるカーテン(背景カーテン)の枚数は任意である。例えば、カーテンユニット15に1枚の背景カーテンのみが吊設されるようにしてもよい。また、この場合、写真シール作成装置1が、合成用の背景画像を複数種類用意し、その中から利用者により選択された背景画像を撮影画像に合成するようにしてもよい。このようにすることにより、写真シール作成装置1に設けられる物理的な背景カーテンが1枚のみであっても、写真シール作成装置1は、利用者の多様な好みに対応することができる。
照明16は、写真シール排出部に光を照射するように取り付けられている。
図2は、図1の写真シール作成装置1を、編集ユニット13側より見た斜視図である。
編集ユニット13は、図2に示すように、前方ユニット12Aの、後方ユニット12B側の面(つまり、撮影空間側の面)と反対の面に隣接して設置される。編集ユニット13の、前方ユニット12Aに直交する2つの側面には、利用者が撮影画像に対する落書き編集等を行うための第1編集インタフェース13Aと第2編集インタフェース13Bがそれぞれ設けられている。つまり、編集ユニット13には、写真シール作成ゲームを行う複数組の利用者が、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bを結ぶ方向と直交する向きに、編集ユニット13を挟んで対向する状態で編集作業を行うことができるように、2つの編集インタフェースが設けられている。これらの編集インタフェースの構成の詳細については後述する。
また、編集ユニット13の、撮影ユニット12と対向する面には、写真シール作成ゲームがプレイされることにより作成された写真シールが排出されて利用者に提供される写真シール排出部13Cが設けられている。
図3は、写真シール作成装置1の設置例を示す外観図である。
写真シール作成装置1がゲームセンタ等に設置される場合、例えば図3に示されるように、撮影ユニット12や編集ユニット13を囲むように、カーテン21が設けられる。このカーテン21は、撮影作業が行われる撮影空間や編集作業が行われる編集空間等を簡易的に囲み、各空間の閉鎖性を向上させている。つまり、カーテン21は、例えば、各空間内の環境を安定させることにより、高画質な撮影や編集画面の見易さ等に寄与したり、各空間外からの視界を遮断し、利用者が外部からの視線を意識せずに撮影や編集等の作業を行うことができるようにしたりする。
このカーテン21の外側の面は、通常、広告を掲載する場所として利用され、設置場所において注目度が高まるように、写真シール作成装置1の機種名や機種のイメージを表す派手なデザイン画が印刷される。
以上のような写真シール作成装置1は、利用者の各組に対して、それぞれ、写真シール作成ゲームをプレイさせる。写真シール作成装置1は、複数の写真シール作成ゲームを同時に進行させることができる。つまり、写真シール作成装置1は、同時に複数の組に写真シール作成ゲームをプレイさせることができる。このとき、各組の利用者は、写真シール作成装置1に設けられた複数の空間を移動しながら、写真シール作成ゲームの各作業を行い、ゲームを進行させる。
写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う空間の移動について、図4を参照して説明する。
図4は、利用者のゲーム中に、写真シール作成装置1を上から見た平面図である。図4に示すように、利用者は、外部(利用者Aまたは利用者A')から、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bの間を通って、図中点線で示される、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bとの間に形成される、撮影作業を行う撮影空間32に入場し、代金を投入することで写真シール作成ゲームを開始する(利用者B)。もし、前の組の利用者が撮影空間32を使用中であれば(撮影作業中であれば)、利用者は、ユニット外部において待機する(利用者Aまたは利用者A')。
代金が投入され、写真シール作成ゲームが開始されると、利用者(利用者B)は、前方ユニット12Aの正面に設けられたカメラやモニタを利用して自分自身等を撮影させる撮影作業を行う。
撮影作業が終了すると利用者は、得られた撮影画像の中から編集対象画像として保存するものを選択し、表示された移動案内にしたがって、撮影作業を行った撮影空間32から、図中点線で示す、編集作業を行う編集空間へと移動する。
編集ユニット13の、前方ユニット12Aから見て右側(第1編集インタフェース13Aの前方)に第1編集空間33Aが設けられ、左側(第2編集インタフェース13Bの前方)に第2編集空間33Bが設けられている。つまり、この写真シール作成装置1においては、第1編集空間33Aの利用者(利用者C)および第2編集空間33Bの利用者(利用者C')の、合計2組の利用者が同時に編集作業を行うことができる。撮影空間32の利用者(利用者B)は、この2つの編集空間のうち、空いている方に案内される。第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bに移動すると、利用者は、落書き編集作業を行う。以下において、第1編集空間33Aと第2編集空間33Bとを区別する必要の無い場合、編集空間33と称する。
その後、落書き編集が終了すると、利用者(利用者Cまたは利用者C')は、次に、印刷設定作業を行い、分割数等の設定を行う。そして印刷が開始されると、利用者は、その印刷中に携帯端末への画像の送信、アンケート入力、ミニゲーム等を行う。そして、印刷が終了すると、写真シール排出部13C前方の印刷物受取領域34に移動し(利用者D)、排出された写真シール紙を受け取り、写真シール作成ゲームを終了する。
なお、以上のような写真シール作成ゲームにおいて、撮影空間32の利用者Bが、編集空間33に移動すると、撮影空間32が未使用になるので、写真シール作成装置1は、新たな組の利用者に撮影空間32を使用させることができる。さらに、第1編集空間33Aの利用者C、または、第2編集空間33Bの利用者C'が、印刷物受取領域34に移動すると、その第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bが未使用になるので、写真シール作成装置1は、新たな組の利用者に、その第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bを使用させることができる。
つまり、写真シール作成装置1は、写真シール作成ゲームの、単位時間辺りおよび単位床面積辺りの回転率を向上させるために、撮影空間32、第1編集空間33A、第2編集空間33B、および印刷物受取領域34を用いて、同時に、複数組の利用者に、写真シール作成ゲームをプレイさせることができる(多重接客を行うことができる)。
なお、このような筐体10の構成は任意であり、上述した以外の構成であってもよい。同様に、多重接客の仕方も任意である。
次に、各ユニットの構成について説明する。
図5は、前方ユニット12Aの構成例を示す図である。図5の正面12A−1は、撮影空間32内に面する側面であり、撮影作業を行う利用者にとって前方に位置する面である。つまり、利用者は、撮影空間32において、基本的にこの正面12A−1に向かって(前方ユニット12A側を向いて)撮影作業を行う。
この正面12A−1には、撮影空間32内の被写体を撮影するカメラ51、例えば、カメラ51により光電変換されてリアルタイムに(即時)取り込まれている取り込み画像に背景や前景等の画像を合成した合成画像(動画像)を表示するライブビューモニタ(タッチパネルモニタ52)が設けられている。また正面12A−1には、この他にも、撮影空間32内を照明したり、カメラ51による撮影タイミングに合わせてフラッシュ光を発光したりする照明装置53−1乃至照明装置53−7、各種GUI(Graphical User Interface)画像を表示するとともに、画面上に重畳されたタッチパネルにより利用者の指示を受け付けるタッチパネルモニタ52、写真シール作成ゲームの代金が投入される硬貨投入返却口55、撮影作業に関する案内や効果音等の音声が出力されるスピーカ56−1およびスピーカ56−2、並びに撮影作業中の利用者の手荷物等を置くための荷物置場57が設けられている。
カメラ51は、CCD(Charge Coupled Device)を利用した撮像素子等により構成され、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程において、撮影空間32内の利用者を撮像し、動画像を取り込み画像として取り込む。カメラ51により取り込まれた取り込み画像は、一部が切り出されたり、背景等の画像が合成されたりして、ライブビューモニタに即時的に表示される。また、所定のタイミングでカメラ51により取り込まれた取り込み画像は、そのタイミングのフレームの画像が抜き出され、撮影画像(静止画像)として保存される。
なお、カメラ51として、CCDの代わりに、例えばCMOSセンサを用いたカメラを使用してもよい。勿論、これら以外にも、利用者を撮影し、デジタル画像データを得られるものであればどのようなカメラを用いるようにしてもよい。また、カメラ51の個数も設置位置も任意である。
タッチパネルモニタ52は、例えば、撮影作業中の利用者が撮影結果を確認しながら立ち位置や姿勢を決定することができるようにするために、カメラ51により取り込まれた取り込み画像を即時的に(リアルタイムに)表示するライブビューモニタの機能も兼ねる。このとき、ライブビューモニタ(タッチパネルモニタ52)に表示される取り込み画像は、例えば、背景や前景等、利用者に指定された画像が合成されたり、その画像の画サイズ等に合わせて一部分が切り出されたり(トリミングされたり)する。
照明装置53−1乃至照明装置53−7は、複数の、蛍光灯およびストロボ発光可能な照明装置により構成され、撮影空間32を明るくし、操作性や安全性を確保するために、撮影空間32を常時照らすとともに、撮影画像の画質を向上させるために、撮影タイミングに対応するタイミングでストロボ発光し、撮影される利用者に光を多様な角度から照射する。
例えば、カメラ51の左下部に設けられた照明装置53−9および右下部に設けられた照明装置53−10は、利用者の唇の画質を向上させるために、撮影タイミングに対応するタイミングでストロボ発光する。また、カメラ51の上部に設けられた照明装置53−7の形状はハート型となっている。これにより、写真シール作成装置1をかわいいストロボのある写真シール作成装置として利用者に記憶させ、収益性の向上を図ることができる。
なお、以下において、照明装置53−1乃至照明装置53−7を互いに区別して説明する必要の無い場合、照明装置53と称する。
タッチパネルモニタ52は、CRTディスプレイやLCD等により構成され、さらにその表示画面上に無色透明のタッチパネルが重畳されている。利用者は、例えば指等でタッチパネルをタップ(接触または近接)することにより、位置情報(利用者の指示)を入力することができる。
タッチパネルモニタ52は、撮影の設定、案内、確認等の撮影作業に関する情報を提示したり、操作入力を受け付けたりするためのGUI画像を表示し、タッチパネルによってそのGUI画像に対する利用者の操作入力を受け付けたりする。
硬貨投入返却口55は、利用者が写真シール作成ゲームの代金として硬貨を投入したり、投入に失敗した硬貨やお釣りの硬貨を返却したりするユーザインターフェースである。
スピーカ56−1およびスピーカ56−2は、写真シール作成ゲームの撮影作業における案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音等の音声を適宜出力する。スピーカ56−1およびスピーカ56−2を互いに区別する必要のない場合、スピーカ56と称する。なお、スピーカ56の数および設置位置は任意である。
荷物置場57は、撮影時における利用者の手荷物の置き場所として利用する棚である。荷物置場57は、撮影の邪魔にならないような位置、即ち、利用者が撮影ポーズをとるのに邪魔にならず、かつ、照明装置53の光の照射の妨げとならない位置に設けられている。利用者は、手荷物を荷物置場57に置くことにより、より快適に撮影作業を行うことができる。
勿論、前方ユニット12Aの正面12A−1に上述した以外の構成が設けられるようにしてもよい。
次に、編集ユニット13の構成について説明する。
図6は、編集ユニット13の、撮影ユニット12側から見て右側面の構成例(第1編集空間33A側の構成例)を示す図である。
図6において、この右側面には、第1編集インタフェース13Aが設けられている。その上側には、カーテン21等で仕切られているために暗くなる第1編集空間33Aを照らすための照明装置71が設けられている。この照明装置71により、写真シール作成装置1は、利用者の編集作業効率の低下を抑制し、第1編集空間33Aの安全性を向上させることができる。なお、図6の例においては、編集ユニット13の、照明装置71が設けられている第1編集インタフェース13Aの上側の部分が、第2編集空間33B側に貫通しており、照明装置71は、第1編集空間33Aと第2編集空間33Bとで共有されている。つまり、照明装置71は、第1編集空間33Aだけでなく第2編集空間33Bも照明し、安全性を向上させる。なお、この照明装置71の設置位置および個数は任意である。
第1編集インタフェース13Aには、タブレット内蔵モニタ72、2本のタッチペン73−1およびタッチペン73−2、並びに、スピーカ74が設けられている。
タブレット内蔵モニタ72は、タッチペン73−1またはタッチペン73−2により位置情報を入力可能な無色透明のタブレットが、CRTディスプレイやLCD等の、画像を表示可能な表示デバイスの表示画面上に重畳されることにより構成される。従って、タブレット内蔵モニタ72は、表示デバイスにより単にGUI画像等を表示するだけでなく、タブレットにより利用者からの入力操作を受け付ける。タブレット内蔵モニタ72には、例えば、撮影空間における撮影作業により得られた撮影画像を編集する編集作業用のGUI画像からなる編集画面が表示される。
タッチペン73−1とタッチペン73−2は、タブレット内蔵モニタ72の左右近傍に、左右1本ずつ所定のアタッチメントにより編集ユニット13に着脱可能に固定されており、同じ組の2人の利用者が、これらのタッチペンをそれぞれ使用することにより、同時に、写真シール作成作業の編集作業の工程をプレイすることができるようになされている。なお、以下において、タッチペン73−1およびタッチペン73−2を互いに区別して説明する必要のない場合、単にタッチペン73と称する。
そのタッチペン73は、編集ユニット13内部に設置されたシステムと有線(または無線)により電気的に接続されている。タッチペン73は、タブレット内蔵モニタ72のタブレットと連携して動作する。利用者がタッチペン73を操作して、タブレットをタップする(タッチペン73とタブレット内蔵モニタ72の表示画面を接触(または近接)させる)ことにより、タブレットは、利用者からの入力を受け付ける入力手段として動作する。なお、タッチペン73の設置本数、設置位置、及び形状等は任意である。
スピーカ74は、例えば、案内音声、効果音、またはBGM等、写真シール作成ゲームの編集作業に関する音声を出力する。このスピーカ74は、タブレット内蔵モニタ72の右側に配置される。右利きの利用者は、タッチペン73を右手で持ちながら編集作業を行うため、編集ユニット13に寄りかかりながら編集作業を行う場合であっても、タブレット内蔵モニタ72の右側に寄りかかる可能性は少ない。従って、タブレット内蔵モニタ72の右側にスピーカ74を配置することにより、右利きの利用者が編集ユニット13に寄りかかりながら編集作業を行う場合であっても、利用者がスピーカ74を塞ぎ、音声が聞こえなくなることを防止することができる。なお、スピーカ74の設置個数、デザイン、および形状等は任意である。
なお、編集ユニット13の第2編集空間33B側の構成も、図6に示す第1編集空間33A側の構成と基本的に同様であるので、その説明については省略する。以下においては、図6に示す構成例は、編集ユニット13の第2編集空間33B側の構成を説明する場合にも適用する。
図7は、編集ユニット13の、写真シール排出部13Cの構成例を示す図である。
図7に示すように、写真シール排出部13Cには、第1編集空間33Aにおいて編集作業を行った利用者が作成した写真シール(つまり、第1編集インタフェース13Aが操作されて作成された写真シール)と、第2編集空間33Bにおいて編集作業を行った利用者が作成した写真シール(つまり、第2編集インタフェース13Bが操作されて作成された写真シール)が排出される写真シール排出口81が設けられている。
編集ユニット13内部には、プリンタが設置されており、第1編集インタフェース13Aまたは第2編集インタフェース13Bが操作されて作成された印刷用の画像は、そのプリンタによりシール紙に印刷される。プリンタより出力された写真シールは、この写真シール排出口81より排出される。
次に、写真シール作成装置1の内部の構成例について説明する。
図8は、写真シール作成装置1の機能的構成例を示すブロック図である。以上において説明した部分と同じ部分については、同じ番号を付してある。
図8において、写真シール作成装置1は、写真シール作成装置1の装置全体を制御する処理部である制御装置101を有しており、その制御装置101には、記憶部102、通信部103、ドライブ104、ROM(Read Only Memory)106、RAM(Random Access Memory)107、撮影部112、編集部113、およびプリンタ114がそれぞれ所定のバスを介して接続される。
記憶部102は、例えばハードディスクやフラッシュメモリ等のような不揮発性の記憶媒体を有しており、制御装置101より供給される各種設定情報をその記憶媒体に保存したり、記憶媒体に記録されている設定情報を読み出して制御装置101に供給したりする。なお、この記憶媒体は、情報を記憶することができるものであれば、どのようなものであってもよい。
通信部103は、例えばインターネットや公衆電話回線網等のような外部のネットワーク(図示せず)を介して、または単に通信ケーブル(図示せず)を介して、他の通信装置(図示せず)に接続され、制御装置101に制御されて、例えば利用者の携帯型電話機などの携帯端末、利用者のパーソナルコンピュータ、または中央管理サーバ等のような他の通信装置と通信を行う。例えば、通信部103は、制御装置101より通信信号として供給される送信信号を他の通信装置に送信したり、他の通信装置より供給された受信信号を通信信号として制御装置101に供給したりする。
ドライブ104には、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク、および、半導体メモリなどのリムーバブルメディア105が適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムやデータが、必要に応じて制御装置101に供給され、記憶部102等に保存されたり、インストールされたりする。
ROM106には、制御装置101において実行されるプログラムやデータが予め格納されており、ROM106は、制御装置101の指示に基づいて、プログラムやデータを制御装置101に供給する。RAM107は、制御装置101が処理するデータやプログラムを一時的に保持する。
撮影部112は、撮影ユニット12に関するブロックであり、背景カーテンユニット15、硬貨処理部121、照明装置53、カメラ51、タッチパネルモニタ52、およびスピーカ56を有する。
背景カーテンユニット15は、制御装置101より供給される背景制御信号に基づいて、提供する背景の選択、すなわち、可動式の背景カーテンの上げ下ろし(展開や収納)等を行う。なお、この背景の選択は利用者が手動で行うようにしてもよい。
硬貨処理部121は、制御装置101から入力される起動信号に応じて起動し、硬貨投入返却口55に硬貨が投入されると、利用者による写真シール作成装置1の代金支払いに関する処理(ゲーム参加受け付け等)を行い、起動信号を制御装置101に供給する。制御装置101は、この起動信号に応じて、課金処理や案内等をタッチパネルモニタ52およびスピーカ56に行わせる。
照明装置53は、制御装置101より供給される照明制御信号に基づいて、点灯したり、消灯したり、またはフラッシュ光を発光したりする。
カメラ51は、制御装置101に制御されて、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程において、撮影空間32内の利用者等を被写体として撮影を行う。例えば、カメラ51は、制御装置101の制御の下、動画像を取りこみ、取り込まれた動画像データを制御装置101に供給する。また、カメラ51は、制御装置101より供給されるシャッタ制御信号に基づいて、メカシャッタを動作させる等して、撮影画像(静止画像)の取得を行い、取得した静止画像データを制御装置101に供給する。
タッチパネルモニタ52は、制御装置101より供給されるRGB信号に基づく画像(撮影画像を用いて作成された合成画像やGUI画像)を表示する。また、タッチパネルモニタ52は、利用者が、自分自身の指等を用いてタッチパネルにタップすると、その位置情報を表す信号を入力信号として制御装置101に供給する。制御装置101は、その入力信号が表す位置情報を解析し、表示画像に対して利用者が入力した情報や指示を特定し、受け付ける。なお、タッチパネルモニタ52は、制御装置101より供給されるRGB信号に基づく画像(取り込み画像を用いて作成された合成画像)を表示するライブビューモニタとしても利用される。
スピーカ56は、例えば、制御装置101より供給される音声信号の音声(撮影作業の案内音声、効果音、またはBGM等)を出力する。
編集部113は、編集ユニット13に関するブロックであり、第1編集インタフェース13Aに対応する第1編集部113Aと、第2編集インタフェース13Bに対応する第2編集部113Bよりなる。第1編集部113Aおよび第2編集部113Bは互いに同一の構成を有しており、以下の説明は、第1編集部113Aについて行うが、第2編集部113Bにも適用可能である。
第1編集部113Aは、図6を参照して説明したように、タブレット内蔵モニタ72、タッチペン73−1およびタッチペン73−2、並びに、スピーカ74を有する。
タブレット内蔵モニタ72は、上述したように、CRTディスプレイやLCD等の表示デバイスよりなる編集用モニタ141と、編集用モニタ141の表示画面上に重畳された無色透明のタブレット142により構成される。タブレット内蔵モニタ72は、制御装置101より供給されるRGB信号に対応する、編集入力用のGUIや撮像画像等、編集に関する画像を、編集用モニタ141に表示する。また、利用者が、タッチペン73−1またはタッチペン73−2を操作してタブレット142にタップすると、タブレット内蔵モニタ72は、その位置情報を表す信号を入力信号として制御装置101に供給する。制御装置101は、その入力信号が表す位置情報を解析し、表示画像に対して利用者が入力した情報や指示を特定し、受け付ける。つまり、撮影画像に対する編集入力は、これらの構成を用いて行われる。
スピーカ74は、制御装置101より供給される音声信号の音声(編集作業の案内音声、効果音、またはBGM等の、写真シール作成ゲームの編集作業の工程に関する音声)を出力する。
プリンタ114は、編集部113により行われた編集作業結果をシール紙に印刷する。プリンタ114は、制御装置101より第1編集部113Aにより行われた編集作業結果を取得すると、シール紙ユニット161よりシール紙162を取得し、編集作業結果をシール紙162に印刷する。プリンタ114は、印刷を終了すると、その印刷されたシール紙162を写真シールとして写真シール排出口81より排出し、利用者に提供する。
次に、制御装置101について説明する。図9は、制御装置101が有する機能ブロックの構成例を示す図である。図9に示すように、制御装置101は、写真シール作成ゲームを開始する際に投入される代金(硬貨)に関する処理や、利用者の撮影等の、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程に関する処理を行う撮影処理部202、撮影画像に対する落書き編集等の、写真シール作成ゲームの編集作業の工程に関する処理を行う編集処理部203、シール紙の印刷等の、写真シール作成ゲームの印刷の工程に関する処理を行う印刷処理部204、および、編集作業を終了した利用者を接客する写真シール作成ゲームの事後接客の工程に関する処理を行う事後接客処理部205を有する。
つまり、制御装置101は、写真シール作成ゲームの各工程に関する処理を行う。
これらの中で、編集処理部203は、写真シール作成ゲームの編集作業の工程において、利用者による、撮影作業の工程において得られた撮影画像に対する落書き編集に関する処理や、撮影画像から携帯端末へ送信する画像を作成する処理を行う。
例えば、編集処理部203は、GUI画像を表示したり、利用者による落書き編集入力を受け付けたり、その落書き編集入力に応じた合成用画像を作成し、それを撮影画像に合成したりする。つまり、編集処理部203は、利用者に対して、撮影画像に対する落書き編集機能を提供する。この落書き編集機能として、どのような機能が提供されるようにしてもよいが、例えば、フリーハンドの線等で撮影画像に落書きを行う落書きペン機能や、所定の画像を撮影画像の任意の位置に合成するスタンプ機能等がある。
また、編集処理部203は、撮影した画像の中で人物の周りに所定幅で色や柄をつけることにより、その人物にいわゆるオーラがついたように見えるような画像処理を施す編集機能を提供するようになされている。ここでオーラは、被写体である人物の輪郭に沿った様々な装飾画像を意味する。
さらに、編集処理部203は、複数の文字や図形などのスタンプ画像を利用者が設定し、タッチペンを動かしてタッチペンの軌軸に沿って連続的にスタンプ画像を撮影画像に貼り付けることができるコロコロスタンプと称される編集機能を提供するようになされている。
さらに、編集処理部203は、オーラの中に利用者が設定した文字や図形などを自動的に貼り付ける「コロ文字オーラ」と称される画像処理を施す編集機能を提供するようになされている。「コロ文字オーラ」は、いわば、人物の周りに所定幅でつけられたオーラの軌跡に沿ってコロコロスタンプを貼り付けたような視覚的効果を与えるものである。
図10は、図9の編集処理部203の「コロ文字オーラ」の編集機能に関する、さらに詳細な構成例を示す機能ブロック図である。
図10の例において、編集処理部203は、「コロ文字オーラ」の編集機能に関する構成として、パレット表示制御部221、コロ文字オーラ制御部222、編集指示入力制御部223および編集画像更新制御部224を有する。
パレット表示制御部221は、「コロ文字オーラ」の編集を行うために必要となるコンテンツパレットの表示を制御する。ここで、コンテンツパレットは、ペン機能、スタンプ機能などを制御するGUIとされる。
図11は、編集処理において編集用モニタ141に表示される画像301の例を示す図である。同図は、2人の利用者が編集作業を行なう場合のGUI画像の例を示す図であり、同図の画像302−1と画像302−2は、それぞれ撮影空間における撮影作業により得られた画像とされる。例えば、利用者のうち1人が画像302−1に対する編集を行い、他の1人の利用者は画像302−2に対する編集を行なうようになされている。
上述したように、編集作業は、タッチペン73−1またはタッチペン73−2を用いて行なわれ、画面下側の所定の領域に表示されたコンテンツパレット304−1またはコンテンツパレット304−2の任意のボタンを選択することにより、画像の編集として入力される文字、図形などの選択が行なわれる。
図11の画像301において、画面左下側に表示されたコンテンツパレット304−1が「コロ文字オーラ」の編集を行うために必要となるコンテンツパレットとされる。
また、画像301の領域305−1と領域305−2には、パレット選択ボタンが表示されている。この例では、「スペシャル」、「ペン」、「スタンプ」、・・・「コロコロ」のボタンが表示されている。
コンテンツパレット304−1またはコンテンツパレット304−2は、それぞれ領域305−1または領域305−2において選択されたボタンに対応して表示されるものとされる。図11の例では、領域305−1の「文字」のボタンが選択され、さらにタブ341−1が選択されてコンテンツパレット304−1が表示されている。また、領域305−2の「ペン」のボタンが選択され、さらにタブ341−2が選択されてコンテンツパレット304−2が表示されている。
「コロ文字オーラ」の編集を行うために必要となるコンテンツパレット304−1には、文字列表示部321が表示されている。利用者は、例えば、タッチペン73−1を用いて文字パレット322に表示されている文字のうち任意の文字を文字列表示部321に表示させることができる。この例では、最大10文字からなる文字列を文字列表示部321に表示させることができる。
なお、文字パレット322は、文字だけでなく図形も含まれており、文字列表示部321には、文字と同様に図形を表示させることもできるが、ここでは便宜上、図形を含むものも文字列と称している。
コンテンツパレット304−1には、ボタン331が表示されており、ボタン331には「オーラにする」と表示されている。
利用者は、文字列表示部321に文字列を表示させてボタン331を押下する操作を行うことにより、文字列表示部321に表示された文字列が貼り付けられたオーラを、画像302−1に表示させることができる。
図10に戻って、コロ文字オーラ制御部222は、図11を参照して上述したように編集される「コロ文字オーラ」を編集の対象となる画像(例えば、画像302−1)に合成する処理を制御する。
図12は、従来のオーラの例を示す図である。同図に示される画像に表示されている2人の人物の周りのハッチングされた領域371がオーラとされる。この例では、利用者372と利用者373が被写体の人物とされ、利用者372と利用者373の画像の輪郭に沿って領域371が生成されている。
「コロ文字オーラ」の場合、図12の領域371に、利用者が設定した文字列が表示されることになる。しかしながら、画像の中の人物と人物の間(隙間)にもオーラが合成されるので、この領域に表示される文字や図形が重なり合って見づらい画像となってしまうことが懸念される。
図13は、画像の中の人物と人物の隙間のオーラの中で表示される文字や図形が重なり合ってしまう場合の例を示す図である。
同図の例では、「A HAPPY NEW YEAR」という文字列(各単語の間にハート型の図形が含まれている)が貼り付けられた「コロ文字オーラ」が表示されている。図中の円で示される領域391は、画像の中の人物と人物の隙間となり、この領域においては文字や図形が重なり合って見づらい画像となっている。
なお、オーラの中の文字列は、第1文字目から順番に図中左側の人物の周りのオーラに貼り付けられ、その後、図中右側の人物の周りのオーラに貼り付けられている。
図14は、本発明を適用した写真シール作成装置1の編集処理において貼り付けられるオーラの画像の例を示す図である。
同図においては、ハッチングされた領域383が背景とされ、画像の中の人物381と人物382の隙間にもオーラが合成されている。また、この例では、「smile☆」という文字列が貼り付けられた「コロ文字オーラ」が表示されている。なお、「コロ文字オーラ」の各文字の周囲の円は、各文字の表示のために必要となる領域を表すために便宜上示されたものである。この円で示される領域は、例えば、「コロ文字オーラ」の各文字や図形が重なりあったりせずに表示するために必要な領域として、オーラの合成に伴って自動的に設定されるものとする。
図14の例では、図中左の人物381の周囲のオーラの左から順番に文字列が貼り付けられている。すなわち、図中左下から「s」、「m」、「i」、・・・と右上方向に向かって文字が貼り付けられ、人物381の頭上に位置する領域391には、「s」の文字が貼り付けられている。その後、右下方向に向かって「m」、「i」、「l」、・・・と文字が貼り付けられ、図中中央下の領域392には「l」の文字が貼り付けられている。この領域392が、人物381の周囲のオーラの右下端に該当する。
領域392の右に隣接する領域393は、図中右の人物382の周囲のオーラの左下端に該当する。この例では、領域392に「l」の文字が貼り付けられているので、領域393には「e」の文字が貼り付けられている。その後、上方向に向かって「☆」、「s」、「m」と文字が貼り付けられ、領域394には「i」の文字が貼り付けられている。
領域394の上に隣接する領域395は、図中左の人物381の周囲のオーラの領域と重なり合ってしまうため、領域394の「i」の文字に続く「l」の文字は、領域396に貼り付けられている。
その後、右上方向に向かって「e」、「☆」、「s」と文字が貼り付けられ、さらに右下方向に向かって「m」、「i」、「l」、「e」、「☆」と文字が貼り付けられている。
このように、コロ文字オーラ制御部222は、画像の中の人物と人物の隙間にもオーラが合成される場合、オーラの中で表示される文字や図形が重なり合ってしまうときは、左の人物のオーラの文字を優先して貼り付けるようになされている。図14の例では、領域395においてオーラの中で表示される文字や図形が重なり合ってしまうので、左の人物381のオーラの文字「e」が貼り付けられている。
なお、オーラの中で表示される文字や図形が重なり合ってしまうか否かは、「コロ文字オーラ」の各文字の周囲の円が重なり合うか否かによって判断される。
あるいはまた、「コロ文字オーラ」の隣接する各文字の基準点同士の距離が予め設定された距離だけ離れているか否かによって判断されるようにしてもよい。例えば、図15に示されるように、「s」の文字と「m」の文字が「コロ文字オーラ」の中の隣接する文字であるとする。この場合、領域401に表示される文字「s」の中心点411と、領域402に表示される文字「m」の中心点412とをそれぞれ基準点とし、中心点411と中心点412との距離が、文字表示領域である円の半径Rの2倍未満である場合、オーラの中で表示される文字や図形が重なり合ってしまうと判断されるようにしてもよい。
ここで、文字表示領域は、当該文字表示領域内に文字や図形が入るように設定された領域であり、例えば、円形の領域として予め設定されている。また、文字表示領域は、表示される文字や図形に応じて異なる大きさに設定されるようにしてもよい。従って、より一般化して記載すると、第1文字の文字表示領域の半径がR1であり、第2文字の文字表示領域の半径がR2である場合、第1文字の中心点(基準点)と第2文字の中心点(基準点)との距離がR1+R2未満であるとき、オーラの中で表示される文字や図形が重なり合ってしまうと判断されることになる。
このようにすることで、例えば、図13に示される場合と比較して、「コロ文字オーラ」を見易く表示することができる。
あるいはまた、画像の中の人物と人物の隙間にもオーラが合成される場合、オーラの中で表示される文字や図形が重なり合ってしまうときは、その領域に文字が貼り付けられないようにしてもよい。
図16は、画像の中の人物と人物の隙間にもオーラが合成される場合、オーラの中で表示される文字や図形が重なり合ってしまうとき、その領域に文字が貼り付けられないようにする場合の例を示す図である。
同図においては、ハッチングされた領域433が背景とされ、画像の中の人物431と人物432の隙間にもオーラが合成されている。また、この例では、「smile☆」という文字列が貼り付けられた「コロ文字オーラ」が表示されている。なお、「コロ文字オーラ」の各文字の周囲の円は、各文字の表示のために必要となる領域を表すために便宜上示されたものである。
図16の例においても、図14の場合と同様に、図中左の人物431の周囲のオーラの左から順番に文字列が貼り付けられている。すなわち、図中左下から「s」、「m」、「i」、・・・と右上方向に向かって文字が貼り付けられている。しかし、図16の例では、図14の場合と異なり、画像の中の人物431と人物432の隙間において、それぞれの周囲のオーラが重なり合う領域440には、文字が貼り付けられていない。
図16において便宜上表示されていた文字を囲む円を消去すると、図17に示されるような画像となる。
このように、コロ文字オーラ制御部222は、画像の中の人物と人物の隙間にもオーラが合成される場合、オーラの中で表示される文字や図形が重なり合ってしまうときは、その領域に文字や図形を貼り付けないようにしてもよい。
このようにすることで、例えば、図13に示される場合と比較して、やはり「コロ文字オーラ」を見易く表示することができる。
図10に戻って、編集指示入力制御部223は、編集指示の入力の受け付けを制御する。
編集画像更新制御部224は、編集指示入力制御部223により受け付けられた編集指示に対応するように、編集画像の表示を更新する。
次に、写真シール作成ゲームの流れについて、図18のフローチャートを参照して説明する。
写真シール作成ゲームを行う利用者は、最初に、前方ユニット12Aの硬貨投入返却口55にコインを投入し、ゲームの代金を支払う。硬貨処理部121は、このような硬貨投入を受け付け、起動信号を制御装置101に供給する。制御装置101の撮影処理部202は、ステップS1において、その起動信号に基づいて、代金が投入されたか否かを判定し、正当な代金が投入されたと判定した場合、処理をステップS2に進める。
ステップS2において、撮影処理部202は、撮影部112の各部を制御し、撮影空間32内において行われる、写真シール作成ゲームの撮影作業に関する処理である撮影処理を実行する。
撮影作業が終了すると、撮影処理部202は、ステップS3において、撮影作業を終えた撮影空間32内の利用者に対して、画像や音声によって第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bへの移動を促す移動案内処理を行う。
編集処理部203は、ステップS4において、編集空間33に移動した利用者に対して、写真シール作成ゲームの編集作業に関する処理である編集処理を行う。なお、編集処理の詳細については後述する。
編集作業が終了すると、印刷処理部204は、ステップS5において、プリンタ114を制御し、編集作業により得られた編集済み画像をシール紙に印刷する印刷処理を行う。ステップS6において、事後接客処理部205は、印刷終了待機中の利用者に対して、編集済み画像を投稿するミニゲーム、携帯端末に画像を転送する携帯送信サービス、アンケート入力等を事後接客サービスとして提供する事後接客処理を行う。
そして事後接客処理が終了すると、事後接客処理部205は、ステップS7において、編集空間33の利用者を印刷物受取領域34に移動させる移動案内処理を行う。また、印刷処理が終了すると、印刷処理部204は、ステップS8において、プリンタ114を制御して、印刷済みのシール紙を写真シール排出口81より排出し、写真シール作成ゲーム処理を終了する。
次に、図19のフローチャートを参照して、図18のステップS4において実行される編集処理の詳細な例を説明する。なお、この編集処理は、実際には、第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bのうち、図18のフローチャートに対応する写真シール作成ゲームをプレイする利用者が移動した方の編集空間に対して実行されるが、いずれの編集空間に対する場合も同様の処理が実行されるので、以下においては説明の簡略化のため、利用者が第1編集空間33Aに移動したか第2編集空間33Bに移動したかを特に明言せずに、編集空間33に移動したものとして説明する。
編集処理が開始されると、編集処理部203は、ステップS21において、撮影部112において得られた撮影画像を取得する。
ステップS22において、編集処理部203は、ステップS21で取得された撮影画像の中から落書き編集の対象とする撮影画像の選択を受け付ける。ここで選択された撮影画像が編集対象画像とされる。
ステップS23において、編集処理部203は、編集用モニタ141に、印刷画像のレイアウトパターンを選択するための画面を表示させ、利用者に印刷画像のレイアウトパターンを選択させる。
ステップS24において、編集処理部203は、編集用モニタ141に所定のGUI画面を表示し、事後接客サービスを選択させる。上述したように、事後接客処理部205は、印刷終了待機中の利用者に対して、編集済み画像を投稿するミニゲーム、携帯送信サービス、アンケート入力等を事後接客サービスとして提供する。編集処理部203は、印刷終了待機中にどの事後接客サービスを提供するかを、利用者に対し、予め用意された選択肢の中から選択させる。
ステップS25において、編集処理部203は、タブレット内蔵モニタ72から供給される入力信号に基づいて、編集開始ボタンが利用者により操作されたか否かを判定し、操作されたと判定するまで待機する。編集開始ボタンが操作されたと判定された場合、処理は、ステップS26に進む。
ステップS26において、編集処理部203は、図20を参照して後述する編集内容設定処理を実行する。
ステップS26の編集内容設定処理において、利用者は、編集画面において、編集対象画像の中から、落書き編集入力の対象とする編集画像を1つ選択する。そして、利用者は、タッチペン73を用いた編集画面内に表示される合成用画像を編集画像に合成する合成用画像合成指示の入力、即ち落書き編集入力を行う。
ここで、図20のフローチャートを参照して、図19のステップS26の編集内容設定処理の詳細な例について説明する。ここでは、「コロ文字オーラ」の合成を行う編集入力がなされる場合の編集内容設定処理の詳細な例について説明する。
ステップS51において、パレット表示制御部221は、コンテンツパレットを表示する。このとき、例えば、図11のコンテンツパレット304−1が「コロ文字オーラ」の編集を行うために必要となるコンテンツパレットとして表示される。
ステップS52において、編集指示入力制御部223は、文字、図形の設定を受け付ける。このとき、例えば、利用者が、タッチペン73−1を用いて文字パレット322に表示されている文字や図形のうち任意の文字などを文字列表示部321に表示させる。
ステップS53において、編集指示入力制御部223は、「オーラにする」のボタンが押下されたか否かを判定する。このとき、例えば、図11のボタン331が押下されたか否かが判定される。
ステップS53において、「オーラにする」のボタンが押下されたと判定された場合、処理は、ステップS54に進む。これにより、ステップS52の処理で文字列表示部321に表示された文字列をオーラの中の文字として表示する「コロ文字オーラ」の合成が行われることになる。
ステップS54において、コロ文字オーラ制御部222は、図19のステップS22の処理で選択された画像の中の人物の周囲にオーラの領域を設定する。
ステップS55において、コロ文字オーラ制御部222は、文字などの画像の表示位置を設定する。すなわち、ステップS52の処理で設定された文字列の各文字をステップS54の処理で設定されたオーラの領域の中に、例えば、左から右に向かって順番に配置する処理が行われる。
ステップS56において、コロ文字オーラ制御部222は、文字などの重なりが発生するか否かを判定する。すなわち、画像の中の人物と人物の隙間にもオーラが合成される場合、オーラの中で表示される文字や図形が重なり合ってしまうか否かが判定される。
なお、オーラの中で表示される文字や図形が重なり合ってしまうか否かは、上述したように、「コロ文字オーラ」の各文字の周囲の円(表示の領域)が重なり合うか否かによって判断される。あるいはまた、「コロ文字オーラ」の隣接する各文字の中心点同士の距離が予め設定された距離だけ離れているか否かによって判断されるようにしてもよい。
ステップS56において、文字などの重なりが発生すると判定された場合、処理は、ステップS57に進む。
ステップS57において、コロ文字オーラ制御部222は、文字などの画像の表示位置を再設定する。
このとき、例えば、図14を参照して上述したように、オーラの中で表示される文字や図形が重なり合ってしまうときは、左の人物のオーラの文字を優先して貼り付けるように文字などの画像の表示位置が再設定される。
なお、図14の例では、オーラの中の文字が左から右へ貼り付けられるようになされており、重なり合う場合は、左の人物のオーラの文字が優先して貼り付けられるようにしたが、勿論、オーラの中の文字が右から左へ貼り付けられるようにすることもでき、重なり合う場合は、右の人物のオーラの文字が優先して貼り付けられるようにしてもよい。
あるいはまた、図16を参照して上述したように、オーラの中で表示される文字や図形が重なり合ってしまうとき、その領域に文字が貼り付けられないように文字などの画像の表示位置が再設定される。
そして、編集画像更新制御部224により、表示位置が再設定された画像が編集用モニタ141に表示される。例えば、編集用モニタ141に表示される画像301の中の画像302−1の表示が「コロ文字オーラ」が合成されたものに更新されることになる。
一方、ステップS53において、「オーラにする」のボタンが押下されなかったと判定された場合、処理は、ステップS58に進む。ステップS58では、例えば、通常(従来)のコロコロスタンプの編集処理などが実行される。
このようにして、「コロ文字オーラ」の合成を行う編集入力がなされる場合の編集内容設定処理が実行される。
図19に戻って、ステップS26の処理の後、処理は、ステップS27に進む。
ステップS27において、編集処理部203は、編集処理が開始されてから所定の時間(制限時間)が経過したか、または、編集画面内に表示される編集処理の終了を指示するための終了ボタンが操作されたか否かを判定し、制限時間にも達しておらず、終了ボタンも操作されていないと判定した場合、編集処理部203は、処理をステップS26に戻し、それ以降の処理を繰り返す。
つまり、編集処理部203は、編集処理が開始してから所定の時間が経過した、または、終了ボタンが操作されたと判定されるまで、ステップS26とS27の処理を繰り返し、落書き編集入力に対する処理を行う。そして、ステップS27において、編集処理が開始してから所定の時間が経過した、または、終了ボタンが操作されたと判定した場合、編集処理部203は、処理をステップS28に進める。
ステップS28において、編集処理部203は、編集入力の受け付けを終了する。このとき、編集処理部203は、落書き編集が行われた編集済み画像を、印刷用の画像を作成するために印刷対象画像として保存する。ステップS28の処理後、処理は図18のステップS4に戻り、ステップS5以降の処理が行われる。
以上のような編集処理により編集作業は行われる。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフウェアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、例えば、図9に示されるように、装置本体とは別に、写真シール作成装置1の管理者にプログラムを配信するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini-Disk)(登録商標)を含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア105により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で管理者に配信される、プログラムが記録されているROM106や、記憶部102に含まれるハードディスクなどで構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
以上において、印刷媒体は、シール紙に限られるものではなく、例えば、所定のサイズの紙や、ポスター用の紙、テレホンカードなどのカード、あるいは、Tシャツなどの布地などに印刷するようにしてもよい。
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。なお、以上において、1つの装置として説明した構成を分割し、複数の装置として構成するようにしてもよい。逆に、以上において複数の装置として説明した構成をまとめて1つの装置として構成されるようにしてもよい。また、各装置の構成に上述した以外の構成を付加するようにしてももちろんよい。さらに、システム全体としての構成や動作が実質的に同じであれば、ある装置の構成の一部を他の装置の構成に含めるようにしてもよい。