JP5228680B2 - 電動式パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電動モータを駆動して所要の操舵補助力をステアリングギヤに付与する電動式パワーステアリング装置に関する。
電動式パワーステアリング装置は、電動モータを駆動して、ギヤハウジングに取り付けられたウォームに噛み合うウォームホイールを所要の操舵補助力で回転させ、ウォームホイールを有する出力軸を回転させて、ステアリングギヤに連結されたタイロッドを移動させて、車輪の向きを変更している。
このような電動式パワーステアリング装置は、特許文献1に示すように、入力軸と出力軸をトーションバーで連結し、操舵トルク伝達時の車輪側の抵抗によって、トーションバーに生じる捩れをトルクセンサで検出し、電動モータを駆動して、出力軸に所要の操舵補助力を付与している。
一般の4輪自動車では問題になることは少ないが、レーシングカーや多目的ビークルでは、ハンドルからステアリングシャフトに大きな曲げ荷重が作用し、その曲げ荷重によってトーションバーが曲げられる。その結果、トーションバーの捩れが操舵トルクを正確に反映しなくなるため、出力軸に適切な操舵補助力を付与することができなくなる。
特許文献1で、トーションバーが貫通する出力軸の軸方向の端部を、トーションバーの軸方向の端部よりも外側で軸受によって軸支すれば、大きな曲げ荷重がステアリングシャフトに作用しても、その曲げ荷重によって、出力軸やトーションバーが曲げられることは無い。しかし、出力軸の軸方向の端部に軸受を配置すると、ギヤハウジングが大きくなって、重量の増加や車室内の所要スペースが大きくなる不具合が生じる。
特開2007−276743号公報
本発明は、ステアリングシャフトに作用する大きな曲げ荷重によって、トーションバーに曲げモーメントが作用することを防止するとともに、重量の増加や車室内の所要スペースの増大を抑制して、小型軽量化を可能にした電動式パワーステアリング装置を提供することを課題とする。
上記課題は以下の手段によって解決される。すなわち、第1番目の発明は、ギヤハウジング、上記ギヤハウジングに回転可能に軸支され、車輪側に回転を伝達する出力軸、上記出力軸にハンドル側の回転を伝達する中空軸、上記中空軸に形成された軸方向貫通孔に内嵌し、軸方向の一端が中空軸のハンドル側の端部にピンで結合され、軸方向の他端が上記出力軸にトルク伝達可能に係合したトーションバー、上記トーションバーに作用するトルクを検出するトルクセンサ、上記トルクセンサの検出値に応じて所定の操舵補助力を出力する電動モータ、上記電動モータによって回転駆動され、上記出力軸に連結されたウォームホイールと噛み合うウォーム、上記中空軸に外嵌し、中空軸とトーションバーのピンによる結合部よりも車輪側で、中空軸にトルク伝達可能に係合する中空のトルク伝達筒、上記トルク伝達筒の外周のハンドル側の端部に形成され、ハンドルの回転が伝達されるセレーション、上記ギヤハウジングとトルク伝達筒との間に介挿され、トルク伝達筒と中空軸との係合部と、中空軸とトーションバーのピンによる結合部との間の軸方向位置で、トルク伝達筒を回転可能に軸支する軸受、上記トルク伝達筒の内周と中空軸の外周との間に、上記軸受による軸支部よりもハンドル側の軸方向の全長にわたって形成された隙間であって、トルク伝達筒に負荷される曲げ荷重によるトルク伝達筒の弾性変形量よりも大きく形成された隙間を備えていることを特徴とする電動式パワーステアリング装置である。
第2番目の発明は、第1番目の発明の電動式パワーステアリング装置において、上記軸受が上記トルク伝達筒の軸方向に隣接して少なくとも二個配置されていることを特徴とする電動式パワーステアリング装置である。
番目の発明は、第1番目の発明の電動式パワーステアリング装置において、上記トルク伝達筒と中空軸との係合が圧入による係合であることを特徴とする電動式パワーステアリング装置である。
番目の発明は、第番目の発明の電動式パワーステアリング装置において、上記トルク伝達筒と中空軸との係合が、中空軸の外周に形成された雄セレーションに、中空軸の雄セレーションよりも硬度の低いトルク伝達筒の内径孔を塑性変形させながら圧入して係合させたものであることを特徴とする電動式パワーステアリング装置である。
番目の発明は、第番目の発明の電動式パワーステアリング装置において、上記トルク伝達筒と中空軸との係合が、トルク伝達筒に形成された雌セレーションに、トルク伝達筒の雌セレーションよりも硬度の低い中空軸の外周を塑性変形させながら圧入して係合させたものであることを特徴とする電動式パワーステアリング装置である。
本発明の請求項1の電動式パワーステアリング装置では、中空軸に外嵌し、中空軸とトーションバーのピンによる結合部よりも車輪側で、中空軸にトルク伝達可能に係合する中空のトルク伝達筒と、トルク伝達筒の外周のハンドル側の端部に形成され、ハンドルの回転が伝達されるセレーションと、ギヤハウジングとトルク伝達筒との間に介挿され、トルク伝達筒と中空軸との係合部と、中空軸とトーションバーのピンによる結合部との間の軸方向位置で、トルク伝達筒を回転可能に軸支する軸受と、トルク伝達筒の内周と中空軸の外周との間に、軸受による軸支部よりもハンドル側の軸方向の全長にわたって形成された隙間を備えている。
従って、トルク伝達筒に大きな曲げ荷重が負荷されて、トルク伝達筒が弾性変形しても、トルク伝達筒の内周と中空軸との間には隙間が形成されている。そのため、トーションバーには曲げ荷重が作用せず、トーションバーの捩れが操舵トルクを正確に反映するため、車輪側に適切な操舵補助力を付与することが可能となる。
また、トルク伝達筒を回転可能に軸支する軸受が、トルク伝達筒と中空軸との係合部と、中空軸とトーションバーのピンによる結合部との間の軸方向位置に配置されている。従って、電動式パワーステアリング装置が大きくならず、重量の増加や車室内の所要スペースの増大が抑制されて、電動式パワーステアリング装置の小型軽量化が可能となる。
本発明の請求項2の電動式パワーステアリング装置では、トルク伝達筒を回転可能に軸支する軸受がトルク伝達筒の軸方向に隣接して少なくとも二個配置されているため、トルク伝達筒の曲げ剛性が向上し、好ましい。
本発明の請求項3の電動式パワーステアリング装置では、トルク伝達筒の内周と中空軸の外周との間の隙間が、トルク伝達筒に負荷される曲げ荷重によるトルク伝達筒の弾性変形量よりも大きく形成されているため、トーションバーに曲げ荷重が作用するのを確実に防止できる。
本発明の請求項4の電動式パワーステアリング装置では、トルク伝達筒と中空軸との係合が圧入による係合であるため、回転方向のガタ感が減少する。
本発明の請求項5及び請求項6の電動式パワーステアリング装置では、トルク伝達筒の内周と中空軸の外周をセレーション圧入しているため、捩りに対する強度、耐久性が向上し、大トルクが負荷される電動式パワーステアリング装置に適している。
以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。図1は本発明の実施例の電動式パワーステアリング装置20のギヤハウジング部分の縦断面図である。図1に示すように、電動式パワーステアリング装置20のギヤハウジング21には、中空軸11と出力軸23が同一中心軸線上に配置されている。
出力軸23は軸受(深みぞ形ラジアル玉軸受)41によって、カバー22に回転可能に軸支されている。カバー22は、ギヤハウジング21の左側開放端を覆っている。中空軸11と出力軸23は、トーションバー24によって連結されている。
出力軸23の右端寄りには円盤状の芯金52が圧入され、芯金52の外周には、ウォーム53と噛み合うウォームホイール51が圧入されている。出力軸23に対する芯金52の圧入は、セレーション圧入(出力軸23の右端外周の雄セレーションを焼き入れして硬度を高くし、芯金52の生材の内径孔に雄セレーションを圧入し、内径孔を塑性変形させる)である。ウォーム53は、図示しない電動モータによって回転駆動される。出力軸23の左端(車体前方側端部の車輪側)には、雄セレーション231が形成され、この雄セレーション231が、図示しない自在継手、中間シャフト、ステアリングギヤ等を介してタイロッドに連結され、図示しない車輪を操舵する。
トーションバー24は、中空軸11に形成された軸方向貫通孔114に内嵌している。トーションバー24は、出力軸23にその左端(車体前方側端部の車輪側)が圧入され、その右端(車体後方側端部のハンドル側)がピン25によって、中空軸11の右端に連結されている。
出力軸23とトーションバー24の圧入は、セレーション圧入(トーションバー24外周の雄セレーションを焼き入れして硬度を高くし、出力軸23の生材の内径孔にトーションバー24の雄セレーションを圧入し、内径孔を塑性変形させる)である。また、トーションバー24は、中空軸11の軸方向貫通孔114の左端に、ブッシュ26によって外周を軸支されている。
トーションバー24に作用するトルクを検出するトルクセンサ61は、センサーシャフト部62、検出コイル63、円筒部材64から構成されている。センサーシャフト部62は、中空軸11の左端(車体前方側端部の車輪側)に一体的に形成され、検出コイル63は、ギヤハウジング21との間に隙間を有し、ギヤハウジング21の内側に圧入した板バネでギヤハウジング21に固定されている。円筒部材64は、センサーシャフト部62の外周と、検出コイル63の内周との間の隙間に配置されている。
円筒部材64は出力軸23の右端(車体後方側端部)にかしめによって固定され、センサーシャフト部62には、軸方向に延びた複数の凸条が円周方向に等間隔に形成されている。円筒部材64には、検出コイル63に対向する位置に、円周方向に等間隔に複数の長方形の窓が形成されている。
中空軸11には、中空のトルク伝達筒12が外嵌している。トルク伝達筒12は、中空軸11の右端(トーションバー24と中空軸11のピン25による結合部)よりも車体前方側(車輪側)で、中空軸11にトルク伝達可能に係合している。トルク伝達筒12と中空軸11の係合は、トルク伝達筒12の内径孔121と中空軸11の雄セレーション111のセレーション圧入(中空軸11の雄セレーション111を焼き入れして硬度を高くし、トルク伝達筒12の生材の内径孔121に雄セレーション111を圧入し、内径孔121を塑性変形させる)による係合である。
ギヤハウジング21とトルク伝達筒12との間には、トルク伝達筒12を回転可能に軸支する二個の軸受(深みぞ形ラジアル玉軸受)42、43が、トルク伝達筒12の軸方向に隣接して介挿されている。軸受42、43は、トルク伝達筒12と中空軸11のセレーション係合部と中空軸11の右端との間の軸方向位置に配置されている。トルク伝達筒12を中空軸11に圧入すると、圧入部のトルク伝達筒12の外径寸法が膨張するため、圧入部から軸方向にずらした位置に軸受42、43を配置するのが好ましい。
トルク伝達筒12の内周122と中空軸11の外周112との間には、隙間が形成されている。この隙間は、トルク伝達筒12と中空軸11とのセレーション係合部から中空軸11の右端までの軸方向の全長にわたって形成されている。このトルク伝達筒12の内周122と中空軸11の外周112との間の隙間は、トルク伝達筒12と中空軸11とのセレーション係合部から形成する必要はなく、軸受42、43によるトルク伝達筒12の軸支部から、中空軸11の右端までの軸方向の全長にわたって形成してもよい。
また、トルク伝達筒12の右端(車体後方側端部のハンドル側)には、雄セレーション123が形成され、この雄セレーション123が、図示しないステアリングシャフトを介してハンドル(丸ハンドルでもバーハンドルでもよい)に連結され、ハンドルの回転がトルク伝達筒12に伝達される。
トルク伝達筒12に大きな曲げ荷重が負荷されると、この曲げ荷重によって、トルク伝達筒12が弾性変形する。トルク伝達筒12の内周122と中空軸11の外周112との間の隙間は、このトルク伝達筒12の弾性変形量よりも大きく設定されている。従って、中空軸11、トーションバー24には曲げ荷重が作用せず、トーションバー24の捩れが操舵トルクを正確に反映するため、出力軸23に適切な操舵補助力を付与することが可能となる。
トルク伝達筒12に大きな曲げ荷重が負荷されると、この曲げ荷重によって、トルク伝達筒12が弾性変形するとともに、軸受42、43の内輪と外輪との間に傾きが生じる。しかし、本発明の実施例に示すように、トルク伝達筒12を少なくとも二個の軸受42、43でギヤハウジング21に軸支すれば、曲げ荷重による軸受42、43の内輪と外輪との間の傾きが小さくなるため、トルク伝達筒12の変形が小さくなり、好ましい。
また、トルク伝達筒12を回転可能に軸支する軸受42、43が、トルク伝達筒12と中空軸11とのセレーション係合部と中空軸11の右端(トーションバー24と中空軸11のピン25による結合部)との間の軸方向位置に配置されている。従って、ギヤハウジング21が大きくならず、重量の増加や車室内の所要スペースの増大が抑制されて、電動式パワーステアリング装置の小型軽量化が可能となる。
本発明の電動式パワーステアリング装置20の組立手順は下記の通りである。すなわち、まず、出力軸23に、ウォームホイール51が圧入された芯金52、トーションバー24、円筒部材64を圧入する。
次ぎに、中空軸11をトーションバー24に外嵌し、中空軸11を出力軸23に対して相対回転させて、図示しないマスター検出コイルで、センサーシャフト部62の表面の凸条と円筒部材65の窓との間の位相を、磁気的中立状態にする。この磁気的中立状態で、中空軸11とトーションバー24にピン孔251を加工し、このピン孔251にピン25を打ち込んで、中空軸11とトーションバー24を連結する。
トルク伝達筒12を中空軸11に外嵌し、トルク伝達筒12の内径孔121を中空軸11の雄セレーション111に圧入し、内径孔121を塑性変形させて雄セレーション111に係合させる。センサーシャフト部62の左端は出力軸23の右端面に当接している。従って、トルク伝達筒12を中空軸11に圧入しても、中空軸11は左方には動かされず、トーションバー24には圧入時の荷重が加わらず、トーションバー24が曲がることはない。
トルク伝達筒12を中空軸11に圧入する際に、トルク伝達筒12の雄セレーション123と出力軸23の雄セレーション231の位相を合わせれば、ハンドルと車輪の中立位置を、高精度に一致させることが可能となる。
この、出力軸23、ウォームホイール51、トーションバー24、中空軸11、トルク伝達筒12が組み付けられた軸組み付け品を、検出コイル63、軸受42、43が組み付けられたギヤハウジング21に組み付ける。軸組み付け品の組み付けは、ギヤハウジング21に、図1の左側(車体前方側)から挿入する。次ぎに、軸受41が組み付けられたカバー22を、ギヤハウジング21に図1の左側(車体前方側)から組み付ければ、電動式パワーステアリング装置20の組立が完了する。
この電動式パワーステアリング装置20を車体に組み付け、図示しないハンドルを操作すると、ハンドルの回転がトルク伝達筒12に伝達される。トルク伝達筒12の回転力が、トルク伝達筒12の内径孔121と中空軸11の雄セレーション111、中空軸11、ピン25、トーションバー24を介して出力軸23に伝達される。
この時、車輪側の抵抗によって、中空軸11と出力軸23を連結するトーションバー24に捩れが生じ、センサーシャフト部62の表面の凸条と円筒部材64の窓との間に相対回転が生じる。
この相対回転で、センサーシャフト部62に発生する磁束が増減し、この磁束の増減を検出コイル63がインダクタンスの変化として検出する。この検出結果から、トーションバー24に作用するトルクを検出し、図示しない電動モータを駆動してウォーム53を所要の操舵補助力で回転させる。ウォーム53の回転は、ウォームホイール51、芯金52、出力軸23を介して車輪に伝達され、運転者の操舵トルクを軽減する。
上記実施例では、中空軸11の雄セレーション111を焼き入れして硬度を高くし、トルク伝達筒12の生材の内径孔121に雄セレーション111を圧入し、内径孔121を塑性変形させている。他の例として、トルク伝達筒12に形成した雌セレーションを焼き入れして硬度を高くし、中空軸11の生材の外周にトルク伝達筒12の雌セレーションを圧入し、中空軸11の生材の外周を塑性変形させてもよい。
図2(1)は、本発明の実施例の電動式パワーステアリング装置20で、大トルクが負荷された時のトルク伝達経路を示す要部の縦断面図、図2(2)は図2(1)のA−A断面図である。
図2(1)、(2)に示すように、大トルクが中空軸11に負荷された時に、トーションバー24に過大な捩れ応力が作用するのを防止するために、中空軸11と出力軸23との間には、ストッパが形成されている。
すなわち、図2(2)に拡大して示すように、中空軸11の左端外周と出力軸23の右端内周の嵌合部には、ストッパ113、232が形成されている。ストッパ113、232は、等角度間隔に各8個形成され、トルクが中空軸11に負荷されない時には、回転方向の隙間βを有している。大トルクが中空軸11に負荷されると、ストッパ113、232が当接し、トーションバー24に過大な捩れ応力が作用するのを防止している。
しかし、ストッパ113、232が当接してからも、トルク伝達筒12、中空軸11は、図2(1)に実線で示すトルク伝達経路T1に沿ったトルクの伝達によって、トルク伝達筒12、中空軸11が若干捩れる。トルク伝達経路T1は、トルク伝達筒12、トルク伝達筒12の内径孔121と中空軸11の雄セレーション111、中空軸11、
ストッパ113、232、出力軸23を通る経路である。
このトルク伝達筒12、中空軸11の若干の捩れによって、トーションバー24も、図2(1)に破線で示すトルク伝達経路T2に沿ったトルクの伝達によって、若干捩れる。
トルク伝達経路T2は、トルク伝達筒12、トルク伝達筒12の内径孔121と中空軸11の雄セレーション111、中空軸11、ピン25、トーションバー24、出力軸23を通る経路である。
ストッパ113、232が当接してからのトーションバー24の捩れは、トーションバー24の耐久性に影響するため、できる限り小さいことが望ましい。本発明の実施例では、トルク伝達経路T1のうち、トルク伝達筒12は直径が大きく形成されているため、ほとんど捩れない。
従って、トルク伝達経路T1のうち、トルク伝達筒12の内径孔121と中空軸11の雄セレーション111との係合部とストッパ113、232との間(図2(1)の長さL1の範囲)の中空軸11だけが捩れることになる。
図3は、中空軸(入力軸)11の軸方向の端部を、トーションバー24の軸方向の端部よりも外側で、軸受42、43によって軸支した場合に、大トルクが負荷された時のトルク伝達経路を示す要部の縦断面図である。
図3の構造では、ストッパ113、232(図2(2)参照)が当接してからのトルクトルク伝達経路T1は(図3に実線で示す)、中空軸11、ストッパ113、232、出力軸23を通る経路である。従って、中空軸11のほぼ軸方向の全長に相当する長さL2にわたって、中空軸11が捩れることになる。中空軸11は直径が小さく、捩れる長さL2も長いため、中空軸11が大きく捩れ、トーションバー24の捩れも大きくなって、トーションバー24の耐久性が低下する。
これに対して、図2に示す本発明の実施例では、トルク伝達経路T1のうち、トルク伝達筒12は直径が大きく形成されているため、ほとんど捩れず、長さL1の範囲の中空軸11だけが捩れることになる。そのため、トーションバー24の捩れも小さく、トーションバー24の耐久性に及ぼす悪影響を軽減することが可能となる。
また、ストッパ113、232が当接してからのトーションバー24の捩れが小さいため、中空軸11の剛性(トルク伝達筒12の内径孔121と中空軸11の雄セレーション111との係合部よりもピン25側)は、トーションバー24の小さな捩れに耐えられる程度の剛性で済む。
本発明の実施例では、入力側の中空軸11に形成された軸方向貫通孔114にトーションバー24が内嵌し、中空軸11のハンドル側の端部に、ピン25でトーションバー24が結合された形式の電動式パワーステアリング装置20に適用した例を示した。
変形例として、出力側の中空軸11に形成された軸方向貫通孔にトーションバー24が内嵌し、中空軸11の車輪側の端部に、ピン25でトーションバー24が結合された形式の電動式パワーステアリング装置20に適用してもよい。
具体的には、出力側の中空軸11に中空のトルク伝達筒を外嵌し、ピン25と中空軸11との結合部よりもハンドル側で、中空軸11にトルク伝達筒をトルク伝達可能に係合させる。
このトルク伝達筒の外周の車輪側の端部には、トルク伝達筒の回転を車輪側に伝達する雄セレーションを形成する。また、ギヤハウジング21とトルク伝達筒との間に、トルク伝達筒と中空軸11との係合部と、中空軸11とトーションバー24とのピン25による結合部との間の軸方向位置に、トルク伝達筒を回転可能に軸支する軸受を配置すればよい。また、トルク伝達筒の内周と中空軸11の外周との間には、軸受による軸支部よりもピンとの結合部側の軸方向の全長にわたって、隙間を形成すればよい。
本発明の実施例の電動式パワーステアリング装置のギヤハウジング部分の縦断面図である。 (1)は、本発明の実施例の電動式パワーステアリング装置で、大トルクが負荷された時のトルク伝達経路を示す要部の縦断面図、(2)は(1)のA−A断面図である。 中空軸の軸方向の端部を、トーションバーの軸方向の端部よりも外側で軸受によって軸支した場合に、大トルクが負荷された時のトルク伝達経路を示す要部の縦断面図である。
符号の説明
11 中空軸
111 雄セレーション
112 外周
113 ストッパ
114 軸方向貫通孔
12 トルク伝達筒
121 内径孔
122 内周
123 雄セレーション
20 電動式パワーステアリング装置
21 ギヤハウジング
22 カバー
23 出力軸
231 雄セレーション
232 ストッパ
24 トーションバー
25 ピン
251 ピン孔
26 ブッシュ
41 軸受(深みぞ形ラジアル玉軸受)
42、43 軸受(深みぞ形ラジアル玉軸受)
51 ウォームホイール
52 芯金
53 ウォーム
61 トルクセンサ
62 センサーシャフト部
63 検出コイル
64 円筒部材
T1、T2 トルク伝達経路

Claims (5)

  1. ギヤハウジング、
    上記ギヤハウジングに回転可能に軸支され、車輪側に回転を伝達する出力軸、
    上記出力軸にハンドル側の回転を伝達する中空軸、
    上記中空軸に形成された軸方向貫通孔に内嵌し、軸方向の一端が中空軸のハンドル側の端部にピンで結合され、軸方向の他端が上記出力軸にトルク伝達可能に係合したトーションバー、
    上記トーションバーに作用するトルクを検出するトルクセンサ、
    上記トルクセンサの検出値に応じて所定の操舵補助力を出力する電動モータ、
    上記電動モータによって回転駆動され、上記出力軸に連結されたウォームホイールと噛み合うウォーム、
    上記中空軸に外嵌し、中空軸とトーションバーのピンによる結合部よりも車輪側で、中空軸にトルク伝達可能に係合する中空のトルク伝達筒、
    上記トルク伝達筒の外周のハンドル側の端部に形成され、ハンドルの回転が伝達されるセレーション、
    上記ギヤハウジングとトルク伝達筒との間に介挿され、トルク伝達筒と中空軸との係合部と、中空軸とトーションバーのピンによる結合部との間の軸方向位置で、トルク伝達筒を回転可能に軸支する軸受、
    上記トルク伝達筒の内周と中空軸の外周との間に、上記軸受による軸支部よりもハンドル側の軸方向の全長にわたって形成された隙間であって、トルク伝達筒に負荷される曲げ荷重によるトルク伝達筒の弾性変形量よりも大きく形成された隙間
    を備えていること
    を特徴とする電動式パワーステアリング装置。
  2. 請求項1に記載された電動式パワーステアリング装置において、
    上記軸受が上記トルク伝達筒の軸方向に隣接して少なくとも二個配置されていること
    を特徴とする電動式パワーステアリング装置。
  3. 請求項1に記載された電動式パワーステアリング装置において、
    上記トルク伝達筒と中空軸との係合が圧入による係合であること
    を特徴とする電動式パワーステアリング装置。
  4. 請求項に記載された電動式パワーステアリング装置において、
    上記トルク伝達筒と中空軸との係合が、中空軸の外周に形成された雄セレーションに、中空軸の雄セレーションよりも硬度の低いトルク伝達筒の内径孔を塑性変形させながら圧入して係合させたものであること
    を特徴とする電動式パワーステアリング装置。
  5. 請求項に記載された電動式パワーステアリング装置において、
    上記トルク伝達筒と中空軸との係合が、トルク伝達筒に形成された雌セレーションに、トルク伝達筒の雌セレーションよりも硬度の低い中空軸の外周を塑性変形させながら圧入して係合させたものであること
    を特徴とする電動式パワーステアリング装置。
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