JP5228677B2 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンとモータの間に第1クラッチを介装し、モータと駆動輪の間に第2クラッチを介装した駆動系を備えたハイブリッド車両の制御装置に関する。
従来、モータのみを動力源(エンジン停止)とする走行モードでの発進時や走行中に、アクセル踏み込み操作により加速要求がなされると、要求出力の増加に対しエンジンを始動させ、エンジンとモータを動力源とする走行モードに遷移する。この走行モードの遷移に際し、車両駆動力源と駆動車輪側との間に介装したトルク伝達容量が可変の発進クラッチのトルク伝達容量を、エンジン始動前の要求出力に対応したトルク伝達容量以上で、且つ、発進クラッチにスリップが生じるトルク伝達容量に制限する。その後、エンジンの回転上昇を待ってから、発進クラッチのトルク伝達容量をスリップが発生しないトルク伝達容量に増加させることで、エンジン回転上昇時の負荷を軽減してエンジン出力を素早く上昇させ、この上昇した出力を駆動車輪側へと伝達するハイブリッド車両の制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−225860号公報
しかしながら、従来のハイブリッド車両の制御装置にあっては、油圧で駆動する発進クラッチのトルク指示から実トルク相当まで油圧が上昇する応答時間が、エンジンに対しトルク指示が出てから実トルクが追従するまでの応答時間に対して長いため、エンジンの回転上昇を待ってから発進クラッチにトルク指示を出すと、応答時間の差分だけエンジントルクが駆動車輪側に伝達されるのが遅れてしまう。この結果、ドライバーのアクセル操作にあらわれる加速要求に対し、クラッチが応答するまで車両加速が停滞し、ドライバーに違和感を与える、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、車両の加速応答性を確保することができると共に、ドライバーのアクセル操作に対するドライバビリティを向上できるハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のハイブリッド車両の制御装置では、エンジンとモータの間に第1クラッチを介装し、前記モータと駆動輪の間に第2クラッチを介装した駆動系を備えている。そして、前記第1クラッチを開放し前記モータを動力源とする電気自動車走行モードのとき、加速要求があると前記エンジンを前記モータにより始動するエンジン始動要求を出し、前記第1クラッチを締結し前記エンジンと前記モータを動力源とするハイブリッド車走行モードに遷移するモード遷移制御手段を有する。
前記モード遷移制御手段は、エンジン始動要求があると前記第2クラッチをスリップ締結し、前記第2クラッチのスリップ移行完了判断前のスリップ判定中から前記第1クラッチを締結して前記エンジンの始動を開始し、前記エンジンが完爆した後に前記第1クラッチをロックアップ締結する前記第1クラッチの予測制御を行うと共に、前記第2クラッチのスリップ移行完了判断があると、前記第2クラッチを前記エンジンの完爆前から目標駆動力相当となるようにトルク容量制御を開始する前記第2クラッチの予測制御を行う。
よって、本発明のハイブリッド車両の制御装置にあっては、モード遷移制御手段において、エンジン始動要求があると第2クラッチがスリップ締結され、第2クラッチのスリップ移行完了判断前のスリップ判定中から第1クラッチを締結してエンジンの始動が開始される。そして、エンジンが完爆した後に第1クラッチがロックアップ締結される。一方、第2クラッチは、第2クラッチのスリップ移行完了判断があると、エンジンの完爆前から目標駆動力相当となるようにトルク容量制御が開始される。
例えば、第1クラッチへ指示が出てからトルクが出るまでの応答時間は、エンジンへ指示が出てからトルクが出るまでの応答時間に比べて長くなる。このため、エンジンの回転数上昇を待ってから第1クラッチをロックアップ締結すると、エンジン自体のトルクは出ていても駆動輪へ伝達されるエンジントルク分は、第1クラッチにてトルクが出るまで待たなければならないことになる。
これに対し、第1クラッチの締結開始タイミングを早期タイミングとする第1クラッチの予測制御と、第2クラッチトルク容量をエンジンの完爆前から予め確保する第2クラッチの予測制御を採用している。このため、エンジン始動の早期化作用とクラッチ応答時間の遅れ影響の排除作用が達成され、発進時や中間加速時に加速応答性が確保される。
この結果、車両の加速応答性を確保することができると共に、ドライバーのアクセル操作に対するドライバビリティを向上できる。
以下、本発明のハイブリッド車両の制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1の制御装置が適用された後輪駆動によるFRハイブリッド車両(ハイブリッド車両の一例)を示す全体システム図である。
実施例1におけるFRハイブリッド車両の駆動系は、図1に示すように、エンジンEngと、フライホイールFWと、第1クラッチCL1と、モータジェネレータMG(モータ)と、第2クラッチCL2と、自動変速機ATと、プロペラシャフトPSと、ディファレンシャルDFと、左ドライブシャフトDSLと、右ドライブシャフトDSRと、左後輪RL(駆動輪)と、右後輪RR(駆動輪)と、を有する。なお、FLは左前輪、FRは右前輪である。
前記エンジンEngは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンであり、エンジンコントローラ1からのエンジン制御指示に基づいて、エンジン始動制御やエンジン停止制御やスロットルバルブのバルブ開度制御が行われる。なお、エンジン出力軸には、フライホイールFWが設けられている。
前記第1クラッチCL1は、前記エンジンEngとモータジェネレータMGの間に介装されたクラッチであり、第1クラッチコントローラ5からの第1クラッチ制御指示に基づいて、第1クラッチ油圧ユニット6により作り出された第1クラッチ制御油圧により、スリップ締結とスリップ開放を含み締結・開放が制御される。
前記モータジェネレータMGは、ロータに永久磁石を埋設しステータにステータコイルが巻き付けられた同期型モータジェネレータであり、モータコントローラ2からの制御指示に基づいて、インバータ3により作り出された三相交流を印加することにより制御される。このモータジェネレータMGは、バッテリ4からの電力の供給を受けて回転駆動する電動機として動作することもできるし(以下、この状態を「力行」と呼ぶ)、ロータがエンジンEngや駆動輪から回転エネルギを受ける場合には、ステータコイルの両端に起電力を生じさせる発電機として機能し、バッテリ4を充電することもできる(以下、この動作状態を「回生」と呼ぶ)。なお、このモータジェネレータMGのロータは、ダンパーを介して自動変速機ATの入力軸に連結されている。
前記第2クラッチCL2は、前記モータジェネレータMGと左右後輪RL,RRの間に介装されたクラッチであり、ATコントローラ7からの第2クラッチ制御指示に基づいて、第2クラッチ油圧ユニット8により作り出された制御油圧により、スリップ締結とスリップ開放を含み締結・開放が制御される。なお、第1クラッチ油圧ユニット6と第2クラッチ油圧ユニット8は、自動変速機ATに付設されるAT油圧コントロールバルブユニットCVUに内蔵している。
前記自動変速機ATは、例えば、前進7速/後退1速等の有段階の変速段を車速やアクセル開度等に応じて自動的に切り換える有段変速機であり、前記第2クラッチCL2は、専用クラッチとして新たに追加したものではなく、自動変速機ATの各変速段にて締結される複数の摩擦締結要素のうち、トルク伝達経路に配置される最適なクラッチやブレーキを選択している。そして、前記自動変速機ATの出力軸は、プロペラシャフトPS、ディファレンシャルDF、左ドライブシャフトDSL、右ドライブシャフトDSRを介して左右後輪RL,RRに連結されている。
前記第1クラッチCL1としては、例えば、ピストン14aを有する油圧アクチュエータ14により締結・開放が制御される乾式単板クラッチが用いられる。前記第2クラッチCL2としては、例えば、比例ソレノイドで油流量および油圧を連続的に制御できる湿式多板クラッチや湿式多板ブレーキが用いられる。このハイブリッド駆動系は、第1クラッチCL1の締結・開放状態に応じて、電気自動車走行モード(以下、「EVモード」という。)とハイブリッド車走行モード(以下、「HEVモード」という。)の2つの走行モードを有する。「EVモード」は、第1クラッチCL1を開放状態とし、モータジェネレータMGの動力のみで走行するモードである。「HEVモード」は、第1クラッチCL1を締結状態とし、エンジンEngとモータジェネレータMGの動力で走行するモードである。
次に、ハイブリッド車両の制御系を説明する。
実施例1におけるFRハイブリッド車両の制御系は、図1に示すように、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、インバータ3と、バッテリ4と、第1クラッチコントローラ5と、第1クラッチ油圧ユニット6と、ATコントローラ7と、第2クラッチ油圧ユニット8と、ブレーキコントローラ9と、統合コントローラ10と、を有して構成されている。なお、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、第1クラッチコントローラ5と、ATコントローラ7と、ブレーキコントローラ9と、統合コントローラ10とは、情報交換が互いに可能なCAN通信線11を介して接続されている。
前記エンジンコントローラ1は、エンジン回転数センサ12からのエンジン回転数情報と、統合コントローラ10からの目標エンジントルク指示と、他の必要情報を入力する。そして、エンジン動作点(Ne,Te)を制御する指示を、エンジンEngのスロットルバルブアクチュエータ等へ出力する。
前記モータコントローラ2は、モータジェネレータMGのロータ回転位置を検出するレゾルバ13からの情報と、統合コントローラ10からの目標MGトルク指示および目標MG回転数指示と、他の必要情報を入力する。そして、モータジェネレータMGのモータ動作点(Nm,Tm)を制御する指示をインバータ3へ出力する。なお、このモータコントローラ2では、バッテリ4の充電状態をあらわすバッテリSOCを監視していて、このバッテリSOC情報は、モータジェネレータMGの制御情報に用いられると共に、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給される。
前記第1クラッチコントローラ5は、油圧アクチュエータ14のピストン14aのストローク位置を検出する第1クラッチストロークセンサ15からのセンサ情報と、統合コントローラ10からの目標CL1トルク指示と、他の必要情報を入力する。そして、第1クラッチCL1の締結・開放を制御する指示をAT油圧コントロールバルブユニットCVU内の第1クラッチ油圧ユニット6に出力する。
前記ATコントローラ7は、アクセル開度センサ16と、車速センサ17と、第2クラッチ油圧センサ18からの情報を入力する。そして、Dレンジを選択しての走行時、アクセル開度APOと車速VSPにより決まる運転点がシフトマップ上で存在する位置により最適な変速段を検索し、検索された変速段を得る制御指示をAT油圧コントロールバルブユニットCVUに出力する。なお、シフトマップとは、アクセル開度と車速に応じてアップシフト線とダウンシフト線を書き込んだマップをいう。
上記自動変速制御に加えて、統合コントローラ10から目標CL2トルク指示を入力した場合、第2クラッチCL2の締結・開放を制御する指示をAT油圧コントロールバルブユニットCVU内の第2クラッチ油圧ユニット8に出力する第2クラッチ制御を行う。
さらに、走行モード切り替え制御時等において、統合コントローラ10から目標変速段指示を入力した場合、通常の自動変速制御での変速指示に優先し、目標変速段への変速制御や目標変速段を維持する変速段固定制御を行う。
前記ブレーキコントローラ9は、4輪の各車輪速を検出する車輪速センサ19と、ブレーキストロークセンサ20からのセンサ情報と、統合コントローラ10からの回生協調制御指示と、他の必要情報を入力する。そして、例えば、ブレーキ踏み込み制動時、ブレーキストロークBSから求められる要求制動力に対し回生制動力だけでは不足する場合、その不足分を機械制動力(液圧制動力やモータ制動力)で補うように、回生協調ブレーキ制御を行う。
前記統合コントローラ10は、車両全体の消費エネルギを管理し、最高効率で車両を走らせるための機能を担うもので、モータ回転数Nmを検出するモータ回転数センサ21と、第2クラッチ出力回転数N2outを検出する第2クラッチ出力回転数センサ22等からの情報およびCAN通信線11を介して情報を入力する。そして、エンジンコントローラ1へ目標エンジントルク指示、モータコントローラ2へ目標MGトルク指示および目標MG回転数指示、第1クラッチコントローラ5へ目標CL1トルク指示、ATコントローラ7へ目標CL2トルク指示および目標変速段指示、ブレーキコントローラ9へ回生協調制御指示を出力する。
図2は、実施例1のクラッチ制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラ10にて実行される演算処理を示す制御ブロック図である。図3は、FRハイブリッド車両の統合コントローラ10でのモード選択処理を行う際に用いられるEV-HEV選択マップを示す図である。以下、図2及び図3に基づき、実施例1の統合コントローラ10にて実行される演算処理の概略を説明する。
前記統合コントローラ10は、図2に示すように、目標駆動力演算部100と、モード選択部200と、目標充放電演算部300と、動作点指示部400とを有する。
前記目標駆動力演算部100では、目標駆動力マップを用いて、アクセル開度APOと車速VSPとから、目標駆動力tFoOを演算する。
前記モード選択部200では、図3に示すEV-HEV選択マップを用いて、アクセル開度APOと車速VSPとから、「EVモード」または「HEVモード」を目標走行モードとして選択する。但し、バッテリSOCが所定値以下であれば、強制的に「HEVモード」を目標走行モードとする。
前記目標充放電演算部300では、目標充放電量マップを用いて、バッテリSOCから目標充放電電力tPを演算する。
前記動作点指示部400では、アクセル開度APOと、目標駆動力tFoOと、目標走行モードと、車速VSPと、目標充放電電力tP等の入力情報に基づき、動作点到達目標として、目標エンジントルクと目標MGトルクと目標MG回転数と目標CL1トルクと目標CL2トルクと目標変速段を演算する。そして、目標エンジントルク指示と目標MGトルク指示と目標MG回転数指示と目標CL1トルク指示と目標CL2トルク指示と目標変速段指示を、CAN通信線11を介して各コントローラ1,2,5,7に出力する。
図4は、実施例1の統合コントローラ10にて実行されるアクセル踏み込み発進制御処理の流れを示すフローチャートである。以下、各ステップについて説明する(モード遷移制御手段)。
ステップS40では、車速VSPとアクセル開度APOを判定基準にエンジン始動条件が判断され、Yes(エンジン始動条件成立)の場合はエンジン始動要求フラグを立ててステップS41へ進み、No(エンジン始動条件不成立)の場合はステップS40での判断を繰り返す。なお、ICE(Internal Combustion Engineの略)とは、内燃機関のことであり、以下、「ICE」の表記を「エンジン」にて読み替える。
ステップS41では、ステップS40でのエンジン始動条件成立との判断、あるいは、ステップS42でのスリップ移行条件不成立の判断に続き、第2クラッチCL2にスリップを発生させるCL2スリップ移行制御を実行し、ステップS42へ移行する(第2クラッチスリップ移行制御部)。
ここで、CL2スリップ移行制御では、下記の指示を出す。
・第2クラッチトルク容量TTCL2を、ステップで第2クラッチトルク容量TTCL2×安全率(0.5〜0.8)まで下げる。つまり、第2クラッチCL2の応答性を上げるためステップ変化させる。
・モータトルク制御は、目標駆動力相当分のトルクに、第1クラッチCL1のストロークを見て第1クラッチCL1の締結容量分のトルクを上乗せしたモータトルクTTMGを得る指示とする。つまり、モータトルク制御中に第1クラッチCL1の応答が速かった場合、第1クラッチCL1側に駆動分のモータトルクを取られないためである。
・第1クラッチCL1に対し締結指示を出す。締結容量は車速VSPとアクセル開度APOによるマップで決める(150Nm〜700Nm)。つまり、第1クラッチCL1の応答性とスリップ移行判定時間を予測し、スリップ移行制御中に締結指示を出す。
・エンジンEngに対しフューエルカットを解除する指示を出す。
ステップS42では、ステップS41でのCL2スリップ移行制御に続き、第2クラッチCL2がスリップに移行したか否かを判断し、Yes(CL2スリップ移行完了判断)の場合はステップS43へ移行し、No(CL2スリップ移行中判断)の場合はステップS41へ戻る(第2クラッチスリップ移行判定部)。
ここで、第2クラッチCL2がスリップに移行したとの判断は、下記の条件にて行う。
・目標駆動力が小さい場合(低開度発進)
第2クラッチCL2端で差回転50rpm(インプット端120rpm)を判定基準として、CL2スリップ移行完了と判断し、次のステップへ遷移する。
・目標駆動力が大きい場合(中〜高開度発進)
一定時間経過でCL2スリップ移行完了と判断し、次のステップへ遷移する。
ステップS43では、ステップS42でのCL2スリップ移行完了判断、あるいは、ステップS44での一定時間を経過していないとの判断に続き、第1段階のエンジン始動制御フェーズを実行し、ステップS44へ移行する(第1エンジン始動制御フェーズ部)。
ここで、第1段階のエンジン始動制御フェーズでは、下記の指示を出す。
・第2クラッチトルク容量TTCL2をランプで上昇させる指示を出す。ただし、上限トルクは、(MG上限トルク−第1クラッチトルクTCL1)とする。
・モータジェネレータMGは、トルク制御から回転数制御へ変更する。
・第1クラッチCL1の締結指示により、エンジン回転をクランキングする。
・モータ目標回転数TNMGは、トランスミッションインプット回転数+目標スリップ回転数とする指示を出す。ただし、エンジンアイドル回転(1000rpm)を下限とする。
ステップS44では、ステップS43での第1段階のエンジン始動制御フェーズに続き、一定時間が経過したか否かを判断し、Yes(一定時間経過)の場合はステップS45へ移行し、No(一定時間を経過していない)の場合はステップS43へ戻る(時間経過判定部)。
ここで、一定時間は、第1段階のエンジン始動制御フェーズに入ったことをトリガーとし、アクセル開度APOと車速VSPによるマップで決める。具体的には、アクセル開度APOが高開度であるほど短い時間に設定し、アクセル開度APOが低開度であるほど長い時間に設定する。
ステップS45では、ステップS44での一定時間が経過したとの判断、あるいは、ステップS46でモータジェネレータMGとエンジンEngの差回転が一定を越えているとの判断に続き、第2段階のエンジン始動制御フェーズを実行し、ステップS46へ移行する(第2エンジン始動制御フェーズ部)。
ここで、第2段階のエンジン始動制御フェーズでは、下記の指示を出す。
・エンジン始動制御フェーズに入ってから一定時間で第2クラッチCL2へのトルク上限値を解除し、ランプで第2クラッチトルク容量TTCL2を上昇させる指示を出す。なお、解除するまでの時間はアクセル開度APOと車速VSPによるマップで決める。また、第2クラッチトルク容量TTCL2のランプ(変化率制限)は、アクセル開度APOによるテーブルで決める。具体的には、アクセル開度APOが大開度であるほど第2クラッチトルク容量TTCL2の変化率を大きく設定する。つまり、第2クラッチCL2の油圧応答性を予測し、エンジン完爆前に第2クラッチCL2にエンジン始動後のトルク指示を与える。
ステップS46では、ステップS45での第2段階のエンジン始動制御フェーズに続き、モータジェネレータMGとエンジンEngの差回転が一定以下であるか否かを判断し、Yes(差回転が一定以下)の場合はステップS47へ移行し、No(差回転が一定を越えている)の場合はステップS45へ戻る。
ステップS47では、ステップS46での差回転が一定以下との判断、あるいは、ステップS48での第1クラッチCL1がロックアップでないとの判断に続き、第3段階のエンジン始動制御フェーズを実行し、ステップS48へ移行する。
ここで、第3段階のエンジン始動制御フェーズでは、下記の指示を出す。
・第1クラッチトルク容量TTCL1をステップで700Nmへ上昇させる締結指示(第1クラッチCL1のロックアップ指示)を出す。
ステップS48では、ステップS47での第3段階のエンジン始動制御フェーズに続き、第1クラッチCL1がロックアップであるか否かを判断し、Yes(CL1がL/Uである)の場合はステップS49へ移行し、No(CL1がL/Uでない)の場合はステップS47へ戻る。
なお、第1〜3段階のエンジン始動制御フェーズでは、エンジン回転数が500rpm以上になるとエンジン完爆であるとの完爆判定を行う。そして、モータジェネレータ回転とエンジン回転が一定差回転以内となり、かつ、第1クラッチCL1がロックアップであると判定されると、次の「WSC(Wet Start Clutchの略)モード」へ遷移する。
ステップS49では、ステップS48での第1クラッチCL1がロックアップL/Uであるとの判断、あるいは、ステップS50でのロックアップ車速を越えていないとの判断に続き、「WSC走行モード」を実行し、ステップS50へ移行する。
ここで、「WSC走行モード」とは、第2クラッチCL2のトルク容量により駆動力をコントロールして走行するモードをいう。また、「WSC走行モード」では、第2クラッチトルク容量TTCL2を目標駆動力相当までランプで上昇する指示を出す。なお、ランプ(変化率勾配)は、ステップS45と同じくアクセル開度APOによるテーブルで決める。
ステップS50では、ステップS49での「WSC走行モード」の実行に続き、ロックアップ車速を越えたか否かを判断し、Yes(ロックアップ車速越え)の場合はステップS51へ移行し、No(ロックアップ車速未満)の場合はステップS49へ戻る。
ここで、ロックアップ車速としては、一定車速(例えば、13km/h)にて与え、ロックアップ車速を越えると、「HEVモード」への遷移を指示する。
ステップS51では、ステップS50でのL/U車速を越えたとの判断、あるいは、ステップS52でのCL2差回転が一定を越えているとの判断に続き、第2クラッチCL2のスリップ収束制御を実行し、ステップS52へ移行する。
ここで、第2クラッチCL2のスリップ収束制御では、下記の指示を出す。
・目標MG回転数を、ランプで入力回転数へ収束させる指示を出す。
・目標第2クラッチスリップ回転数を、0rpmへランプで低下させる指示を出す。
ステップS52では、ステップS51でのCL2スリップ収束制御に続き、第2クラッチCL2の差回転が一定回転以下であるか否かを判断し、Yes(CL2差回転が一定回転以下)の場合はステップS53へ移行し、No(CL2差回転が一定回転を越えている)の場合はステップS51へ戻る。
ステップS53では、ステップS52でのCL2差回転が一定回転以下との判断、あるいは、ステップS54での第2クラッチCL2がL/Uではないとの判断に続き、第2クラッチCL2のスムースロックアップ制御を実行し、ステップS54へ移行する。
ここで、第2クラッチCL2のスムースロックアップ制御では、下記の指示を出す。
・ATコントローラ7に対しスムースロックアップの指示を出す。
・ATコントローラ7は第2クラッチCL2の油圧をランプで上昇させる指示を出す。
・モータジェネレータMGを回転数制御からトルク制御に切り替える指示を出す。
ステップS54では、ステップS53でのCL2スムースロックアップ制御に続き、第2クラッチCL2がロックアップになったか否かを判断し、Yes(L/U判定)の場合はステップS55へ移行し、No(L/Uでない)の場合はステップS53へ戻る。
ここで、第2クラッチCL2のロックアップ判定は、第2クラッチCL2の差回転がゼロもしくはゼロに近い一定回転数以下でロックアップであると判定する。
ステップS55では、ステップS54での第2クラッチCL2のL/U判定、あるいは、ステップS56での一定時間経過していないとの判断に続き、第2クラッチCL2のロックアップ制御を実行し、ステップS56へ移行する。
ここで、第2クラッチCL2のロックアップ制御では、下記の指示を出す。
・ATコントローラ7に対し第2クラッチCL2をロックアップする指示を出す。
・ATコントローラ7は第2クラッチCL2にフル油圧の指示を出す。
ステップS56では、ステップS55でのCL2ロックアップ制御に続き、一定時間(油圧応答時間)を経過したか否かを判断し、Yes(一定時間経過)の場合はステップS57へ移行し、No(一定時間経過していない)の場合はステップS55へ戻る。
ステップS57では、ステップS56での一定時間経過との判断に続き、エンジンEngとモータジェネレータMGを動力源として走行する「HEVモード」へ遷移する。
次に、作用を説明する。
まず、「現行の発進制御とその課題」の説明を行い、続いて、実施例1のFRハイブリッド車両の制御装置における作用を、「アクセル踏み込み発進制御作用」、「発進制御での各フェーズにおける特徴的作用」に分けて説明する。
[現行の発進制御とその課題]
図5は、現行のハイブリッド制御システムにて実行されるアクセル踏み込み発進制御処理の流れを示すフローチャートである。図6は、現行のハイブリッド制御システムにて実行されるアクセル踏み込み発進制御で「HEVモード」に遷移する際のアクセル開度APO・ブレーキスイッチBRAKE_SW・エンジントルクTENG・モータトルクTTMG・第1クラッチトルク容量TTCL1・第1クラッチストロークCL1_MCST・第2クラッチトルク容量TTCL2・第2クラッチ油圧Prs_CL2・第2クラッチ目標スリップ回転数Target_CL2_Slip_Rev・モータ目標回転数TNMG・モータ実回転数RNMG・エンジン回転数Tacho・トランスミッションインプット回転数Input Revを示すタイムチャートである。
以下、ブレーキ停車から全開発進するときに予め定めた手順に沿った制御(シーケンス制御)での各フェーズでの処理内容とフェーズ遷移条件について、図5および図6に記載した(1)〜(10)の共通符号を用いて説明する。
(1)EVクリープ
・ブレーキスイッチがオフで立てられるフラグにより、モータトルクTTMG/第2クラッチトルク容量TTCL2を目標駆動力相当に指示する。
(2)EV_out条件
・車速/アクセル開度を判定基準にENG始動要求フラグを立てる。
(3)差回転発生フェーズ(CL2_slipを発生させる)
・モータトルクTTMGは目標駆動力相当を指示する。
・第2クラッチトルク容量TTCL2をランプで20Nmまで低下させる。
(4)差回転判定
・第2クラッチCL2端で差回転50rpm(Input端120rpm)が発生したことを判定基準に次モードへ遷移する。
(5)Eng始動フェーズ
・第1クラッチトルク容量TTCL1をステップで150Nmに上昇する。
・第2クラッチトルク容量TTCL2を上昇する。ただし。上限トルクは、M/G上限トルク−CL1トルク(150Nm)とする。
・MGはトルク制御から回転数制御へ変更する。目標回転はOUTREV+目標slip回転とするが、エンジンアイドル回転(1000rpm)を下限とする。
(6)完爆判定
・Eng回転500rpm以上を判定基準にエンジン始動後フェーズへ遷移する。
(7)Eng始動後フェーズ
・第2クラッチトルク容量TTCL2を上昇(制限なし)する。
・第1クラッチトルク容量TTCL1をステップで700Nmへ上昇する。
(8)L/U指示
・一定車速(13km/h)を越えると「HEVモード」へ遷移指示する。
(9)スムースL/Uフェーズ
・モータ目標回転数TNMGをトランスミッションインプット回転数Input Revへ収束する。
・第2クラッチトルク容量TTCL2にL/U指示する。
・第2クラッチ目標スリップ回転数Target_CL2_Slip_Revを0rpmへランプで低下する。
(10)L/U判定
・「HEVモード」へ遷移する。
上記のように、現行では、図6に示す(3)の差回転発生フェーズ領域を経過し、図6に示す(4)の時点にて第2クラッチCL2の差回転が判定されたら、図6に示す(5)のEng始動フェーズ領域に進み、第1クラッチトルク容量TTCL1をステップで150Nmに上昇し、第2クラッチトルク容量TTCL2を上昇することで、エンジンEngを始動する。
このため、図6に示す(2)EV_out条件が成立してから、第2クラッチCL2の差回転判定を待って、エンジンEngの始動を開始することになり、エンジン始動の開始タイミングが遅れる。
そして、図6に示す(6)の時点にてエンジン完爆が判定されると、図6に示す(7)のWSC走行モード領域にて、第2クラッチトルク容量TTCL2を上昇(制限なし)し、第1クラッチトルク容量TTCL1をステップで700Nmへ上昇するようにしている。
一方、油圧作動による第1クラッチCL1と第2クラッチCL2は、油圧指示が出てから伝達トルクが出るまでの応答時間は、エンジンEngへトルク指示が出てからトルクが出るまでの応答時間に比べて長くなる。
このため、エンジンEngが完爆判定(エンジン回転500rpm以上を判定基準)されるまで回転数が上昇するのを待ってから、第1クラッチCL1をロックアップ締結(ステップで700Nmへ上昇)すると、エンジンEng自体のトルクは出ていても駆動輪へ伝達されるエンジントルク分は、第1クラッチCL1と第2クラッチCL2にてトルクが出るまで待たなければならないことになる。
したがって、アクセル踏み込み操作時点(図6のte0)からエンジン始動時点(図6のte1)が遅れることで、エンジン始動後のエンジン完爆判定時点(図6のte2)が遅れることになる。加えて、エンジン完爆判定時点(図6のte2)からクラッチ応答を待ってエンジントルクTENGが発生することで、エンジントルクTENGの発生時点(図6のte3)がさらに遅れることになる。この2つの遅れ理由により、アクセル踏み込み操作時点(図6のte0)からエンジントルクTENGの発生時点(図6のte3)までの発進応答性に劣ることになる。
[アクセル踏み込み発進制御作用]
図7は、実施例1のFRハイブリッド車両の制御装置にて実行されるアクセル踏み込み発進制御で「HEVモード」に遷移する際のアクセル開度APO・ブレーキスイッチBRAKE_SW・エンジントルク・エンジン目標トルク・モータトルク・第1クラッチトルク容量・第1クラッチストローク・第2クラッチトルク容量・第2クラッチ油圧・第2クラッチ目標スリップ回転数・モータ目標回転数・モータ実回転数・エンジン回転数・トランスミッションインプット回転数を示すタイムチャートである。
Dレンジを選択したままでブレーキONにて停車している状態(図3のA点)から、ブレーキOFFにすると同時にアクセルを全開域(図3のB点)まで踏み込んで発進するシーンについて説明する。この場合、エンジン始動要求が出ることで、図4のフローチャートにおいて、ステップS40→ステップS41→ステップS42へと進む。そして、ステップS42にてCL2スリップ移行中であると判断されている間は、ステップS41→ステップS42へと進む流れが繰り返され、ステップS41にて「CL2スリップ移行制御」が実行される。
そして、ステップS42にてCL2スリップ移行完了であると判断されると、ステップS42からステップS43→ステップS44へと進み、ステップS44にて一定時間を経過していないと判断されている間は、ステップS43→ステップS44へと進む流れが繰り返され、ステップS43にて「第1段階のエンジン始動制御フェーズ」が実行される。
そして、ステップS44にて一定時間経過であると判断されると、ステップS44からステップS45→ステップS46へと進み、ステップS46にてモータジェネレータMGとエンジンEngの差回転が一定回転を越えていると判断されている間は、ステップS45→ステップS46へと進む流れが繰り返され、ステップS45にて「第2段階のエンジン始動制御フェーズ」が実行される。
そして、ステップS46にてモータジェネレータMGとエンジンEngの差回転が一定回転以下であると判断されると、ステップS46からステップS47→ステップS48へと進み、ステップS48にて第1クラッチCL1がロックアップでないと判断されている間は、ステップS47→ステップS48へと進む流れが繰り返され、ステップS47にて「第3段階のエンジン始動制御フェーズ」が実行される。
そして、ステップS48にて第1クラッチCL1がロックアップであると判断されると、ステップS48からステップS49→ステップS50へと進み、ステップS50にてロックアップ車速を越えていないと判断されている間は、ステップS49→ステップS50へと進む流れが繰り返され、ステップS49にて「WSC走行モード」が実行される。
そして、ステップS50にてロックアップ車速を越えたと判断されると、ステップS50からステップS51→ステップS52へと進み、ステップS52にて第2クラッチCL2の差回転が一定回転を越えていると判断されている間は、ステップS51→ステップS52へと進む流れが繰り返され、ステップS51にて「CL2スリップ収束制御」が実行される。
そして、ステップS52にて第2クラッチCL2の差回転が一定回転以下であると判断されると、ステップS52からステップS53→ステップS54へと進み、ステップS54にて第2クラッチCL2がロックアップでないと判断されている間は、ステップS53→ステップS54へと進む流れが繰り返され、ステップS53にて「CL2スムースL/U制御」が実行される。
そして、ステップS54にて第2クラッチCL2がロックアップであると判断されると、ステップS54からステップS55→ステップS56へと進み、ステップS56にて一定時間経過していないと判断されている間は、ステップS55→ステップS56へと進む流れが繰り返され、ステップS55にて「CL2L/U制御」が実行される。
そして、ステップS56にて一定時間経過したと判断されると、ステップS56からステップS57へと進み、ステップS57にて、エンジンEngとモータジェネレータMGを動力源として走行する「HEVモード」へと遷移される。
上記のように、実施例1では、図7に示すように、時刻t1にてエンジン始動要求があると、第2クラッチCL2をスリップ締結し、第2クラッチCL2のスリップ判定中から第1クラッチCL1を締結し、時刻t2からエンジンEngの始動を開始している。そして、エンジンEngが完爆した後の時刻t3にて第1クラッチCL1をロックアップ締結すると共に、第2クラッチCL2をエンジンEngの完爆前から目標駆動力相当となるようにトルク容量制御を行う。すなわち、第1クラッチCL1の締結開始タイミングを早期タイミングとする第1クラッチCL1の予測制御と、第2クラッチトルク容量TTCL2をエンジンEngの完爆前から予め確保する第2クラッチCL2の予測制御を採用している。
したがって、エンジン始動の早期化作用とクラッチ応答時間の遅れ影響の排除作用が達成される。つまり、アクセル踏み込み操作時点(図7のt1)から第1クラッチCL1を締結することで、現行に比べエンジン始動時点(図7のt2)が早期となる。これに伴い、エンジン始動後のエンジン完爆判定時点(図7のt2')も早期となる。加えて、エンジン完爆判定時点(図7のt2')では既に第1クラッチCL1が締結されているし、第2クラッチトルク容量TTCL2も出ているため、エンジン完爆判定時点(図7のt2')から遅れることなくほぼ同時タイミングの時点(図7のt2")にてエンジントルクTENGが発生することになる。これらの理由により、アクセル踏み込み操作時点(図7のt1)からエンジントルクTENGの発生時点(図7のt2")までの応答時間が現行よりも短い時間となり、発進応答性を確保することができると共に、全開発進のように加速発進を意図するドライバーのアクセル操作に対するドライバビリティを向上できる。
[発進制御での各フェーズにおける特徴的作用]
実施例1のアクセル踏み込み発進制御は、「CL2スリップ移行制御フェーズ(ステップS41とステップS42)」、「ICE始動制御フェーズ(ステップS43〜ステップS48)」、「WSC走行モードフェーズ(ステップS49とステップS50)」、「CL2スムースL/U制御フェーズ(ステップS51〜ステップS56)」に分けることができる。以下、各フェーズにおける特徴的作用を説明する。
*CL2スリップ移行制御フェーズ(ステップS41とステップS42)
CL2スリップ移行制御フェーズのステップS41では、第2クラッチCL2の第2クラッチトルク容量TTCL2が、ステップで第2クラッチトルク容量TTCL2×安全率(0.5〜0.8)まで下げられる。つまり、第2クラッチCL2の応答性を考慮して、最も早く動くように、ステップ変化させる。
したがって、第2クラッチCL2のスリップ移行を早めることになり、エンジン始動までの時間を短縮することができ、車両発進応答性が向上する。
CL2スリップ移行制御フェーズのステップS41では、第1クラッチCL1に対し締結指示を出す。締結容量は車速VSPとアクセル開度APOによるマップで決める。
したがって、油圧クラッチである第1クラッチCL1の油圧応答性とスリップ移行判定時間を予測し、スリップ移行制御中に締結指示を出すことで、エンジン始動制御に入った時点でクランキングを開始することができ、車両発進応答性が向上する。
また、アクセル開度APOと車速VSPによってエンジン出力を早く出したい場合があり、例えば、発進時の中〜高開度時はクランキングトルクを通常時より大きくすることで、クランキング時間を短縮することができ、車両発進応答性が向上する。
CL2スリップ移行制御フェーズのステップS42では、目標駆動力が小さい場合(低開度発進)には、第2クラッチCL2端で差回転50rpm(インプット端120rpm)を判定基準として、CL2スリップ移行完了と判断する。また、目標駆動力が大きい場合(中〜高開度発進)には、一定時間経過でCL2スリップ移行完了と判断する。
したがって、低開度発進時には、差回転により精度良くCL2スリップ移行完了を判断することができる。そして、加速応答性が要求される中〜高開度発進時には、回転センサの検出限界によるスリップ判定時間の最低時間を無視し、CL2スリップ移行制御フェーズを早く終わらせ、ICE始動制御フェーズへ移行させることができるので、車両発進応答性が向上する。
*ICE始動制御フェーズ(ステップS43〜ステップS48)
ICE始動制御フェーズのステップS43では、第2クラッチトルク容量TTCL2を上限トルクにより制限しつつランプで上昇させる指示を出す。ステップS44で一定時間が経過したと判断されると、ステップS45では、第2クラッチCL2へのトルク上限値を解除し、ランプで第2クラッチトルク容量TTCL2を上昇させる指示を出す。
したがって、第2クラッチトルク容量TTCL2を上限トルクによる制限で、エンジン始動中にスリップを維持することができる。そして、第2クラッチCL2の応答性とエンジン完爆が同期するように予測し、第2クラッチCL2にエンジン完爆判定前にトルク制限を解除して目標駆動力相当値のトルク指令を出すことで停滞感を無くし、車両発進応答性が向上する。
ICE始動制御フェーズのステップS44では、第2クラッチCL2へのトルク上限値を解除するまでの一定時間を、エンジン始動制御フェーズに入ったことをトリガーとし、アクセル開度APOが高開度であるほど短い時間に設定し、アクセル開度APOが低開度であるほど長い時間に設定する。
すなわち、クランキング時間が高開度側では早くなり、また開度によってエンジン完爆後のエンジンEngに対する要求駆動力が変わってくる。
したがって、高開度では一定時間を短く設定し、第2クラッチCL2の油圧が目標駆動力相当まで到達する時間を短縮することで停滞感をなくし、車両発進応答性が向上する。また、低開度では一定時間を長く設定することで、クランキング時間の変化にも対応することができる。
ICE始動制御フェーズのステップS45では、第2クラッチトルク容量TTCL2のランプ(変化率制限)は、アクセル開度APOが大開度であるほど第2クラッチトルク容量TTCL2の変化率を大きく設定する。
したがって、アクセル開度APOが高開度では強い加速感で出るし、アクセル開度APOが低開度では加速感が抑えられるというように、アクセル開度APOに応じて駆動力(加速感)をコントロールすることができ、例えば、アクセル踏み込み発進時には発進応答性が向上する。
ICE始動制御フェーズのステップS47では、第1クラッチトルク容量TTCL1をステップで700Nmへ上昇させる締結指示(第1クラッチCL1のロックアップ指示)を出す。
したがって、第1クラッチCL1が同期した時点でエンジンEngの吹き上がりを防止できると共に、エンジントルクを多く駆動輪へ伝達することができる。
*WSC走行モードフェーズ(ステップS49とステップS50)
WSC走行モードフェーズのステップS49では、第2クラッチトルク容量TTCL2を目標駆動力相当までランプで上昇する指示を出す。このとき、ランプ(変化率勾配)は、アクセル開度APOによるテーブルで決める。
したがって、「WSC走行モード」において、アクセル開度APOに応じて駆動力(加速感)をコントロールすることができる。
*CL2スムースL/U制御フェーズ(ステップS51〜ステップS56)
CL2スムースL/U制御フェーズのステップS51では、目標MG回転数を、ランプでインプットシャフト入力回転数へ収束させる指示を出す。
したがって、緩やかに入力回転と出力回転を合わせることで、引きショックを防止することができる。
CL2スムースL/U制御フェーズのステップS53では、回転を同期させた上で、第2クラッチCL2の油圧をランプで上昇させる指示を出す。
したがって、第2クラッチCL2の油圧をステップで上昇させる場合に比べ、駆動力の繋がりを滑らかにすることができる。
CL2スムースL/U制御フェーズのステップS55では、第2クラッチCL2にフル油圧の指示を出す。次のステップS56で一定時間(油圧応答時間)を経過したと判断されると、エンジンEngとモータジェネレータMGを動力源として走行する「HEVモード」へ遷移する。
したがって、第2クラッチCL2の油圧をランプで上げた後、フル締結油圧を指示し、油圧応答時間を待ってから「HEVモード」へ遷移するため、駆動力の繋がりを滑らかにしながら「HEVモード」へ遷移することができる。
次に、効果を説明する。
実施例1のFRハイブリッド車両の制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) エンジンEngとモータ(モータジェネレータMG)の間に第1クラッチCL1を介装し、前記モータと駆動輪(左後輪RLと右後輪RR)の間に第2クラッチCL2を介装した駆動系を備え、前記第1クラッチCL1を開放し前記モータを動力源とする電気自動車走行モード(「EVモード」)のとき、加速要求があると前記エンジンEngを前記モータにより始動するエンジン始動要求を出し、前記第1クラッチCL1を締結し前記エンジンEngと前記モータを動力源とするハイブリッド車走行モード(「HEVモード」)に遷移するモード遷移制御手段を有するFRハイブリッド車両の制御装置において、前記モード遷移制御手段(図4)は、エンジン始動要求があると前記第2クラッチCL2をスリップ締結し、前記第2クラッチCL2のスリップ判定中から前記第1クラッチCL1を締結して前記エンジンEngの始動を開始し、前記エンジンEngが完爆した後に前記第1クラッチCL1をロックアップ締結すると共に、前記第2クラッチCL2を前記エンジンEngの完爆前から目標駆動力相当となるようにトルク容量制御を行う。このため、車両の加速応答性を確保することができると共に、ドライバーのアクセル操作に対するドライバビリティを向上できる。
(2) 前記モード遷移制御手段(図4)は、前記第2クラッチCL2をスリップ締結に移行するとき、前記第2クラッチCL2のトルク容量をステップで下げる第2クラッチスリップ移行制御部(ステップS41)を有する。このため、第2クラッチCL2のスリップ移行を早めることで、エンジン始動までの時間を短縮することができる。この結果、ハイブリッド車両の発進応答性や中間加速応答性を向上させることができる。
(3) 前記モード遷移制御手段(図4)は、目標駆動力が所定値以上のときは設定時間により前記第2クラッチCL2のスリップを判定し、目標駆動力が所定値より小さいときは差回転により前記第2クラッチCL2のスリップを判定する第2クラッチスリップ移行判定部(ステップS42)を有する。このため、特に加速応答性が要求される中〜高開度での発進時や中間加速時において、回転センサの検出限界によるスリップ判定時間の最低時間を無視してスリップ移行制御フェーズを早く終わらせ、エンジン始動制御フェーズへ移行させることができる。この結果、ハイブリッド車両の発進応答性や中間加速応答性を向上させることができる。
(4) 前記第2クラッチスリップ移行制御部(ステップS41)は、エンジン始動クラッチである前記第1クラッチCL1に対し、前記第2クラッチCL2のスリップ移行制御中からクラッチ応答性を予測して締結指示を出す。このため、第2クラッチCL2のスリップ移行判定終了(エンジン始動制御フェーズへの移行)と同時にエンジンクランキングを開始することができる。この結果、ハイブリッド車両の発進応答性や中間加速応答性を向上させることができる。
(5) 前記モード遷移制御手段(図4)は、前記エンジンEngをクランキングさせるとき、アクセル開度APOと車速VSPにより決まる運転点が高い駆動力要求時であることを示すほど、前記第1クラッチCL1の容量を大容量側に設定するエンジン始動制御フェーズ部(ステップS43〜ステップS48)を有する。このため、アクセル開度APO・車速VSPによってエンジン出力を早く出したい場合があり、特に、中〜高開度による発進時や中間加速時には、クランキングトルクを通常時より大きくすることで、クランキング時間を短縮することができる。この結果、ハイブリッド車両の発進応答性や中間加速応答性を向上させることができる。
(6) 前記エンジン始動制御フェーズ部(ステップS43〜ステップS48)は、エンジン始動制御フェーズの開始から、前記第2クラッチCL2の上限トルクを制限する第1エンジン始動制御フェーズ部(ステップS43)と、エンジン始動制御フェーズが開始されてから前記第2クラッチCL2の応答性予測により定めた設定時間の経過を判定する時間経過判定部(ステップS44)と、エンジン始動制御フェーズが開始されてから設定時間を経過すると、前記第2クラッチCL2の上限トルク制限を解除する第2エンジン始動制御フェーズ部(ステップS45)と、を有する。このため、第1クラッチトルク容量によりエンジンクランキング時間が予測可能なため、エンジンEngが目標駆動力を出力可能な回転に到達する前に第2クラッチCL2の油圧応答性を予測して第2クラッチCL2に対しトルク制限を解除して目標駆動力相当のトルク指示を出すことで、車両の停滞感を無くすことができる。この結果、ハイブリッド車両の発進応答性や中間加速応答性を向上させることができる。
(7) 前記時間経過判定部(ステップS44)は、前記第2クラッチCL2の上限トルク制限を解除するまでの設定時間を、アクセル開度APOが高開度であるほど短い時間に設定し、アクセル開度APOが低開度であるほど長い時間に設定する。このため、アクセル開度APOが高開度のときには、車両の停滞感を無くすことができ、車両の加速応答性が向上する。また、アクセル開度APOが低開度のときには、クランキング時間の変化に対応することができる。
(8) 前記第2エンジン始動制御フェーズ部(ステップS45)は、前記第2クラッチCL2の上限トルク制限を解除した後、目標駆動力相当まで前記第2クラッチCL2のトルク容量を上げていくとき、アクセル開度APOが大開度であるほどトルク容量変化率を大きく設定する。このため、アクセル開度APOが高開度であるほど強い加速感を出すことができる。この結果、ハイブリッド車両の発進応答性や中間加速応答性を向上させることができる。
以上、本発明のハイブリッド車両の制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、アクセル全開踏み込みによる発進シーンでの「EVモード」から「HEVモード」へモード遷移制御を行う例を示した。しかし、全開以下のアクセル踏み込みによる発進シーンでの「EVモード」から「HEVモード」へモード遷移制御する例としても良い。さらに、「EVモード」での走行中に、アクセル踏み込みによる加速要求を出すことで、「HEVモード」へモード遷移制御を行うような中間加速シーンの例であっても良い。
実施例1では、自動変速機ATに内蔵された摩擦締結要素を第2クラッチCL2とするFRハイブリッド車両への適用例を示したが、第2クラッチCL2を自動変速機や無段変速機等の変速機構とは別に設けたFRハイブリッド車両に対しても適用することができる。さらに、FFハイブリッド車両に対しても適用することができる。要するに、エンジンとモータと第1クラッチと第2クラッチを駆動系に備えたハイブリッド車両の制御装置であれば適用できる。
実施例1の制御装置が適用された後輪駆動によるFRハイブリッド車両(ハイブリッド車両の一例)を示す全体システム図である。 実施例1のクラッチ制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラ10にて実行される演算処理を示す制御ブロック図である。 FRハイブリッド車両の統合コントローラ10でのモード選択処理を行う際に用いられるEV-HEV選択マップを示す図である。 実施例1の統合コントローラ10にて実行されるアクセル踏み込み発進制御処理の流れを示すフローチャートである。 現行のハイブリッド制御システムにて実行されるアクセル踏み込み発進制御処理の流れを示すフローチャートである。 現行のハイブリッド制御システムにて実行されるアクセル踏み込み発進制御で「HEVモード」に遷移する際のアクセル開度APO・ブレーキスイッチBRAKE_SW・エンジントルクTENG・モータトルクTTMG・第1クラッチトルク容量TTCL1・第1クラッチストロークCL1_MCST・第2クラッチトルク容量TTCL2・第2クラッチ油圧Prs_CL2・第2クラッチ目標スリップ回転数Target_CL2_Slip_Rev・モータ目標回転数TNMG・モータ実回転数RNMG・エンジン回転数Tacho・トランスミッションインプット回転数Input Revを示すタイムチャートである。 実施例1のFRハイブリッド車両の制御装置にて実行されるアクセル踏み込み発進制御で「HEVモード」に遷移する際のアクセル開度APO・ブレーキスイッチBRAKE_SW・エンジントルク・エンジン目標トルク・モータトルク・第1クラッチトルク容量・第1クラッチストローク・第2クラッチトルク容量・第2クラッチ油圧・第2クラッチ目標スリップ回転数・モータ目標回転数・モータ実回転数・エンジン回転数・トランスミッションインプット回転数を示すタイムチャートである。
符号の説明
Eng エンジン
FW フライホイール
CL1 第1クラッチ
MG モータジェネレータ(モータ)
CL2 第2クラッチ
AT 自動変速機
PS プロペラシャフト
DF ディファレンシャル
DSL 左ドライブシャフト
DSR 右ドライブシャフト
RL 左後輪(駆動輪)
RR 右後輪(駆動輪)
FL 左前輪
FR 右前輪
1 エンジンコントローラ
2 モータコントローラ
3 インバータ
4 バッテリ
5 第1クラッチコントローラ
6 第1クラッチ油圧ユニット
7 ATコントローラ
8 第2クラッチ油圧ユニット
9 ブレーキコントローラ
10 統合コントローラ
11 CAN通信線

Claims (8)

  1. エンジンとモータの間に第1クラッチを介装し、前記モータと駆動輪の間に第2クラッチを介装した駆動系を備え、前記第1クラッチを開放し前記モータを動力源とする電気自動車走行モードのとき、加速要求があると前記エンジンを前記モータにより始動するエンジン始動要求を出し、前記第1クラッチを締結し前記エンジンと前記モータを動力源とするハイブリッド車走行モードに遷移するモード遷移制御手段を有するハイブリッド車両の制御装置において、
    前記モード遷移制御手段は、エンジン始動要求があると前記第2クラッチをスリップ締結し、前記第2クラッチのスリップ移行完了判断前のスリップ判定中から前記第1クラッチを締結して前記エンジンの始動を開始し、前記エンジンが完爆した後に前記第1クラッチをロックアップ締結する前記第1クラッチの予測制御を行うと共に、前記第2クラッチのスリップ移行完了判断があると、前記第2クラッチを前記エンジンの完爆前から目標駆動力相当となるようにトルク容量制御を開始する前記第2クラッチの予測制御を行う
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 請求項1に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記モード遷移制御手段は、前記第2クラッチをスリップ締結に移行するとき、前記第2クラッチのトルク容量をステップで下げる第2クラッチスリップ移行制御部を有する
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記モード遷移制御手段は、目標駆動力が所定値以上のときは設定時間により前記第2クラッチのスリップを判定し、目標駆動力が所定値より小さいときは差回転により前記第2クラッチのスリップを判定する第2クラッチスリップ移行判定部を有する
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記第2クラッチスリップ移行制御部は、エンジン始動クラッチである前記第1クラッチに対し、前記第2クラッチのスリップ移行制御中からクラッチ応答性を予測して締結指示を出す
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記モード遷移制御手段は、前記エンジンをクランキングさせるとき、アクセル開度と車速により決まる運転点が高い駆動力要求時であることを示すほど、前記第1クラッチの容量を大容量側に設定するエンジン始動制御フェーズ部を有する
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  6. 請求項5に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記エンジン始動制御フェーズ部は、エンジン始動制御フェーズの開始から、前記第2クラッチの上限トルクを制限する第1エンジン始動制御フェーズ部と、エンジン始動制御フェーズが開始されてから前記第2クラッチの応答性予測により定めた設定時間の経過を判定する時間経過判定部と、エンジン始動制御フェーズが開始されてから設定時間を経過すると、前記第2クラッチの上限トルク制限を解除する第2エンジン始動制御フェーズ部と、を有する
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  7. 請求項6に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記時間経過判定部は、前記第2クラッチの上限トルク制限を解除するまでの設定時間を、アクセル開度が高開度であるほど短い時間に設定し、アクセル開度が低開度であるほど長い時間に設定する
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  8. 請求項6または請求項7に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記第2エンジン始動制御フェーズ部は、前記第2クラッチの上限トルク制限を解除した後、目標駆動力相当まで前記第2クラッチのトルク容量を上げていくとき、アクセル開度が大開度であるほどトルク容量変化率を大きく設定する
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
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