JP5227779B2 - 脆性材料基板に貫通孔を形成する方法 - Google Patents

脆性材料基板に貫通孔を形成する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5227779B2
JP5227779B2 JP2008326640A JP2008326640A JP5227779B2 JP 5227779 B2 JP5227779 B2 JP 5227779B2 JP 2008326640 A JP2008326640 A JP 2008326640A JP 2008326640 A JP2008326640 A JP 2008326640A JP 5227779 B2 JP5227779 B2 JP 5227779B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scribe line
crack
cutter
forming
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008326640A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010149282A (ja
Inventor
圭介 富永
和哉 前川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsuboshi Diamond Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mitsuboshi Diamond Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsuboshi Diamond Industrial Co Ltd filed Critical Mitsuboshi Diamond Industrial Co Ltd
Priority to JP2008326640A priority Critical patent/JP5227779B2/ja
Priority to KR1020090128973A priority patent/KR101077840B1/ko
Priority to CN200910261369.7A priority patent/CN101759355B/zh
Priority to TW098144394A priority patent/TWI389857B/zh
Publication of JP2010149282A publication Critical patent/JP2010149282A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5227779B2 publication Critical patent/JP5227779B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B33/00Severing cooled glass
    • C03B33/02Cutting or splitting sheet glass or ribbons; Apparatus or machines therefor
    • C03B33/04Cutting or splitting in curves, especially for making spectacle lenses
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B26HAND CUTTING TOOLS; CUTTING; SEVERING
    • B26DCUTTING; DETAILS COMMON TO MACHINES FOR PERFORATING, PUNCHING, CUTTING-OUT, STAMPING-OUT OR SEVERING
    • B26D3/00Cutting work characterised by the nature of the cut made; Apparatus therefor
    • B26D3/06Grooving involving removal of material from the surface of the work
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B33/00Severing cooled glass
    • C03B33/02Cutting or splitting sheet glass or ribbons; Apparatus or machines therefor
    • C03B33/023Cutting or splitting sheet glass or ribbons; Apparatus or machines therefor the sheet or ribbon being in a horizontal position
    • C03B33/033Apparatus for opening score lines in glass sheets
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B33/00Severing cooled glass
    • C03B33/10Glass-cutting tools, e.g. scoring tools
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P40/00Technologies relating to the processing of minerals
    • Y02P40/50Glass production, e.g. reusing waste heat during processing or shaping
    • Y02P40/57Improving the yield, e-g- reduction of reject rates

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Forests & Forestry (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)
  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)

Description

本発明は、脆性材料基板に貫通孔を形成する方法に関し、より詳細にはカッターを用いて脆性材料基板に貫通孔を形成する方法に関するものである。
脆性材料基板として例えばガラス基板に貫通孔を形成する場合、図11に示すように、ガラス基板1の表面を不図示のカッターホイールで閉曲線状にスクライブして、基板表面に対して垂直なクラック71からなるスクライブライン6を形成し(同図(a))、次にスクライブライン6で囲まれた領域を冷却して収縮させ(同図(b))、スクライブライン6で囲まれた領域を抜き落とし貫通孔11を形成していた(同図(c))。
しかし、この従来の方法では、スクライブライン6で囲まれた領域を収縮させる工程が必要となる。また、図12に示すように、この収縮が十分でないと、スクライブライン6で囲まれた領域を取り除く際に、クラック71を形成する対向面が接触・摩擦し、貫通孔11の周縁に微小な凹凸(以下、「コジリ」と記す)や貝殻状の欠け(以下、「ハマカケ」と記す)等が生じる。
そこで、例えば特許文献1では、図13に示すように、カッターホイール2によるスクライブによって、ガラス基板1の厚み方向に対して傾斜するクラック72をガラス基板1に形成し、スクライブライン6で囲まれた領域の抜き勾配を形成した後、当該領域に対して垂直方向に外力を加えて当該領域を取り除く技術が提案されている。
特開平7-223828
ところが、図14に示すように、本発明者等が実験したところでは、カッター2によって実際に形成されるクラック73は、ガラス基板1の表面からある程度深さまでは所望の傾斜角度で形成されるものの、それより深いところではクラック73の傾斜は基板厚み方向に対して急激に小さくなり、ガラス基板1の裏面側に近くなるとクラック73の傾斜は基板厚み方向、すなわち基板表面に対してほぼ垂直になることが判明した。
このようにクラック73が基板表面に対して垂直な部分Lを長く有していると、スクライブライン6で囲まれた領域を取り除く際に、クラック73を形成する対向面が接触・摩擦し、図12に示したように、貫通孔11の周縁にコジリやハマカケ等が生じる。
本発明はこのような従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、コジリやハマカケ等を貫通孔の周縁に発生させることなく、カッターを用いて脆性材料基板に貫通孔を円滑に形成する方法を提供することにある。
本発明によれば、カッターを用いたスクライブによって脆性材料基板に貫通孔を形成する方法であって、脆性材料基板の、貫通孔形成予定領域の外縁又は外縁の内側をカッターによってスクライブし、基板厚み方向に対して傾斜した第1クラックからなる第1スクライブラインを形成する工程と、第1スクライブラインの内側又は第1スクライブラインの外側の貫通孔形成予定領域の外縁を第1スクライブラインに沿ってカッターによってスクライブし、基板厚み方向に対して傾斜し、第1クラックに合流する第2クラックからなる第2スクライブラインを形成する工程とを有することを特徴とする脆性材料基板に貫通孔を形成する方法が提供される。この場合、第1スクライブラインを貫通孔形成予定領域の外縁に形成するときには、第1クラックを基板厚み方向に対して貫通孔形成予定領域の外向きに傾斜させ、第1スクライブラインを貫通孔形成予定領域の外縁の内側に形成するときには、第1クラックを基板厚み方向に対して貫通孔形成予定領域の内向きに傾斜させることによって、抜き勾配が確実に形成される。
ここで、基板厚み方向に対して傾斜したクラックを基板の厚み全体に確実に形成する観点からは、第1スクライブラインと第2スクライブラインとの間隔を0.1〜1mmの範囲とするのが好ましい。
また、カッターとしては、回転軸を共有する2つの円錐又は円錐台の合同な底面を接合した形状を有し、前記底面の円周部分を刃先稜線とし、この刃先稜線に、回転軸方向に対して所定角度傾斜した溝が周方向に所定間隔で形成されたものを用いてもよい。また、回転軸を共有する2つの円錐又は円錐台の合同な底面を接合した形状を有し、前記底面の円周部分を刃先稜線とし、前記2つの円錐又は円錐台の側面と前記底面とのなす角度が互いに異なるカッターを用いてもよい。
そしてまた、第1スクライブラインと第2スクライブラインとを異なるカッターで形成するようにしてもよい。
本発明によれば、微小間隙を介して又は直接接合された2枚の脆性材料基板に、カッターを用いたスクライブによって貫通孔を形成する方法であって、前記2枚の脆性材料基板の一方に、貫通孔形成予定領域の外縁をカッターによってスクライブし、基板厚み方向に対して傾斜した第1クラックからなる第1スクライブラインを形成する工程と、第1スクライブラインの内側を第1スクライブラインに沿ってカッターによってスクライブし、基板厚み方向に対して傾斜し、第1クラックに合流する第2クラックからなる第2スクライブラインを形成する工程と、前記2枚の脆性材料基板のもう一方に、第1スクライブラインよりも外側をカッターによってスクライブし、基板厚み方向に対して傾斜した第3クラックからなる第3スクライブラインを形成する工程と、第3スクライブラインの外側を第3スクライブラインに沿ってカッターによってスクライブし、基板厚み方向に対して傾斜し、第3クラックに合流する第4クラックからなる第4スクライブラインを形成する工程とを有することを特徴とする脆性材料基板に貫通孔を形成する方法が提供される。この場合、第1クラックを基板厚み方向に対して貫通孔形成予定領域の外向きに傾斜させ、第3クラックを基板厚み方向に対して貫通孔形成予定領域の内向きに傾斜させることによって、抜き勾配が確実に形成される。
また、本発明によれば、微小間隙を介して又は直接接合された2枚の脆性材料基板に、カッターを用いたスクライブによって貫通孔を形成する方法であって、前記2枚の脆性材料基板の一方に、貫通孔形成予定領域の外縁よりも内側をカッターによってスクライブし、基板厚み方向に対して傾斜した第1クラックからなる第1スクライブラインを形成する工程と、第1スクライブラインの外側の貫通孔形成予定領域の外縁を第1スクライブラインに沿ってカッターによってスクライブし、基板厚み方向に対して傾斜し、第1クラックに合流する第2クラックからなる第2スクライブラインを形成する工程と、前記2枚の脆性材料基板のもう一方に、第1スクライブラインよりも内側をカッターによってスクライブし、基板厚み方向に対して傾斜した第3クラックからなる第3スクライブラインを形成する工程と、第3スクライブラインの内側を第3スクライブラインに沿ってカッターによってスクライブし、基板厚み方向に対して傾斜し、第3クラックに合流する第4クラックからなる第4スクライブラインを形成する工程とを有することを特徴とする脆性材料基板に貫通孔を形成する方法が提供される。この場合、第1クラックを基板厚み方向に対して貫通孔形成予定領域の内向きに傾斜させ、第3クラックを基板厚み方向に対して貫通孔形成予定領域の外向きに傾斜させることによって、抜き勾配が確実に形成される。
本発明に係る貫通孔の形成方法では、基板厚み方向に対して傾斜した第1クラックからなる第1スクライブラインを形成した後、さらに、第1スクライブラインの内側又は外側を、第1スクライブラインに沿ってスクライブし、基板厚み方向に対して傾斜し、第1クラックに合流する第2クラックからなる第2スクライブラインを形成するので、スクライブラインで囲まれた領域の抜き勾配が確実に形成される。これにより、スクライブラインで囲まれた領域を抜き取って形成した貫通孔の周縁にコジリやハマカケといった不具合は生じない。
また、微小間隙を介して又は直接接合された2枚の脆性材料基板の場合にも、前述の2つスクライブラインをそれぞれの基板に形成することにより、コジリやハマカケが生じることなく円滑に貫通孔を形成することができる。
以下、本発明に係る貫通孔の形成方法についてより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。
本発明に係る貫通孔の形成方法の一実施形態を示す工程図を図1及び図2に示す。これらの図は、脆性材料基板であるガラス基板に円形の貫通孔を開ける場合の工程図であって、図1は斜視図、図2は縦断面図である。まず図1(a)に示すように、円盤形状で外周部に刃先が形成されたカッターホイール2を用いて、ガラス基板1上の、貫通孔形成予定領域の外縁をスクライブして第1スクライブライン31を形成する。このスクライブによってガラス基板1には、図2(a)に示すような、浅い所で半径方向外方に広がるように傾斜し、深い所では基板表面に対して略垂直な第1クラック41が形成される。
次に、図1(b)に示すように、第1スクライブライン31よりも内側で且つ第1スクライブライン31と同心円状にカッターホイール2によってスクライブを行い第2スクライブライン32を形成する。このスクライブによって、図2(b)に示すように、浅い所では半径方向外方に広がる傾斜が小さく、深くなると傾斜が急に大きくなって第1クラック41に合流する第2クラック42が形成される。これによって、第1スクライブライン31で囲まれた領域をガラス基板1から抜き落とすための、基板表面に対して垂直な部分L(図2(c)に図示)の短い抜き勾配が形成される。
ここで、同じカッターホイール2を用いて第2クラック42を形成した場合でも、第2クラック42が第1クラック41と平行とならずに第1クラック41に合流するのは、第1クラックの形成によって、その周辺の脆性材料内部の応力の状態が変化し、クラックが形成されていない部分と異なる状態になるためであると考えられる。直線状のスクライブラインを形成する通常のスクライブにおいても、基板の端辺付近に端辺に沿ってスクライブラインを形成すると、スクライブラインに沿って形成されるクラックが端辺側に傾斜する傾向のあることが確認されている。したがって、第2クラック42が第1クラック41に合流するようにするためには、例えば第1スクライブライン31と第2スクライブライン32との間隔を、基板1の厚みやカッターホイール2の圧接力などを考慮しながら調整する必要がある。第1スクライブライン31と第2スクライブライン32との間隔は、通常は0.1〜1mmの範囲が好ましい。第1スクライブライン31と第2スクライブライン32との間隔を広げすぎると、第2クラック42は第1クラック41と略平行に形成され、第1クラック41と合流しなくなる。逆に第1スクライブライン31と第2スクライブライン32との間隔を狭くしすぎると、第1クラック41における基板表面に対して垂直な部分L(図2(c)に図示)が長くなり、第1スクライブライン31で囲まれた領域をガラス基板1から抜き落とす際にコジリやハマカケなどが発生するおそれがある。
そして図1(c)及び図2(c)に示すように、第1スクライブライン31で囲まれた領域に対して下方に力を加えると、第1クラック41及び第2クラック42によって形成された抜き勾配によって、当該領域は容易に抜け落ち、ガラス基板1に貫通孔11が形成される。なお、第1クラック41がガラス基板1の裏面まで達していなかった場合であっても、上記外力が加わることによって、第1クラック41はガラス基板1の裏面まで進展するので、貫通孔11の形成に支障を来すおそれはない。もちろん、ガラス基板1に外力を加える前に、ガラス基板1を加熱及び/又は冷却して膨張・収縮させて、第1クラック41をガラス基板1の裏面まで進展させるようにしても構わない。このようにガラス基板1に外力を加える前にガラス基板1を膨張・収縮させておくと、第1スクライブライン31で囲まれた領域をガラス基板から抜き落とす際も処理が一層円滑に行えるようになる。
本発明の方法で貫通孔11を形成できる脆性材料基板1としては、従来公知のものが挙げられる。例えば、ガラス、セラミック、シリコン、サファイア等の脆性材料基板が挙げられる。また、本発明の方法で貫通孔11を形成できる脆性材料基板1の厚みは、脆性材料基板の材質等によって異なるが、脆性材料基板がガラス基板の場合にはおおよそ2mm程度の厚さまで貫通孔を形成できる。また貫通孔11の大きさとして特に限定はなく、一般に小さい径の貫通孔ほど形成しにくいところ、本発明の方法では直径15mm程度の貫通孔であっても容易に形成することができる。
本発明で使用するカッター2としては、基板厚み方向に対して傾斜したクラックを形成できるものであれば特に限定はない。本発明の方法で好適に使用できるカッターの一例を図3〜図5に示す。図3はカッターの全体斜視図、図4(A)は図3の矢印Aから見た刃先稜線の部分拡大図、図4(B)は図3の矢印Bから見た刃先稜線の部分拡大図、そして図5は溝部分での垂直断面図である。図3に示すカッター2aは、回転軸22を共有する2つの円錐台の合同な底面を接合した形状を有し、底面の円周部分に刃先稜線21が形成されている。このカッターホイール2aでは、刃先稜線21に、回転軸方向に対して所定角度傾斜した溝23が周方向に所定間隔で形成されている。このカッタホイール2aを用いてスクライブを行うと、図5において、下方に向かって左方向に傾斜したクラックが形成される。溝23のピッチとしては20〜200μmの範囲が好ましい。溝23の両端での深さは、深さdが2〜2500μmの範囲、深さdが1〜20μmの範囲が好ましい。
図6に、本発明で使用するカッターの他の形態を示す。同図(A)は図3の矢印Aから見た刃先稜線の部分拡大図、同図(B)は図3の矢印Bから見た刃先稜線の部分拡大図である。この図に示すように、溝23の形状はV字状であってもよい。この場合、V字状の溝23のピッチ、及び溝23の両端の深さd,dとしては前記形態の好適範囲がここでも例示される。なお、同図(A)に示す溝の形状は、U字状やV字状の他、鋸刃状、凹形状などの形状であっても構わない。
図7に、本発明の方法で好適に使用できるカッターの他の例を示す。この図のカッターホイール2bは、回転軸を共有する2つの円錐台の合同な底面を接合した形状を有し、底面の円周部分に刃先稜線21が形成されている点は図3に示すカッターホイール2aと同じであるが、2つの円錐台の側面と底面とのなす角度θ1と角度θ2が異なっている点で相違する。この図に示すカッタホイール2bを用いてスクライブを行うと、図3のカッタホイール2aと同様に、図7において、下方に向かって左方向に傾斜したクラックが形成される。なお、クラックの傾斜は、通常は、2つの円錐台の側面と底面とのなす角度θ1と角度θ2との差に比例し、角度θ1と角度θ2との差が大きくなるほどクラックの傾斜は大きくなる。
カッターとしてカッタホイールを用いる場合、その外径は1mm〜10mmの範囲が好ましい。カッターホイールの外径が1mmよりも小さいと、取り扱い性及び耐久性が低下することがあり、外径が10mmより大きいと、スクライブの際に傾斜クラックが深く形成されないことがある。より好ましいカッターホイール外径は1mm〜5mmの範囲である。また、カッタホイールにかける荷重及びスクライブ速度は、脆性材料基板の種類や厚みなどから適宜決定されるが、通常、カッタホイールにかける荷重は0.05〜0.4MPaの範囲、スクライブ速度は10〜500mm/secの範囲である。
以上例示したカッターホイールは、回転軸を共有する2つの円錐台の合同な底面を接合した形状を有していたが、図8に示すような、回転軸を共有する2つの円錐の合同な底面を接合した形状を有したカッタホイール2cを用いてももちろん構わない。
本発明の方法において、第1スクライブライン31と第2スクライブライン32とで異なるカッターホイールを使用してもよい。すなわち、第2スクライブライン32を形成する際に、基板厚み方向に対して第2クラック42が第1クラック41よりも強く傾斜するカッターホイールを用いてもよい。
図9に、本発明に係る方法の他の実施形態を示す。この図に示す貫通孔の形成方法は、微小間隙を介して又は直接接合された2枚の脆性材料基板(例えばガラス基板)1a,1bに貫通孔を形成する方法である。まず図9(a)に示すように、円盤形状で外周部に刃先が形成されたカッターホイール2を用いて、上ガラス基板1aの貫通孔形成予定領域の外縁をスクライブし、第1クラック41からなる第1スクライブライン31を形成する。次に、図9(b)に示すように、第1スクライブライン31よりも内側で且つ第1スクライブライン31と同心円状にカッターホイール2によってスクライブを行い、第2クラック42からなる第2スクライブライン32を形成する。前述のように、この第2クラック42は第1クラック41に合流し、第1スクライブライン31で囲まれた領域を上ガラス基板1aから抜き取るための、基板表面に対して垂直な部分L(図2(c)に図示)の短い抜き勾配が形成される。
次に、図9(c)に示すように、下ガラス基板1bの貫通孔形成予定領域の外縁よりも内側で且つ第1スクライブライン31よりも外側を、カッターホイール2を用いてスクライブし、第3クラック43からなる第3スクライブライン33を形成する。次いで、同図(d)に示すように、第3スクライブライン33よりも外側にある貫通孔形成予定領域の外縁をカッターホイール2によってスクライブし、第4クラック44からなる第4スクライブライン34を形成する。前述のように、この第4クラック44は第3クラック43に合流し、第4スクライブライン34で囲まれた領域を下ガラス基板1bから抜き取るための、基板表面に対して垂直な部分L(図2(c)に図示)の短い抜き勾配が形成される。
そして図9(e)に示すように、第1スクライブライン31で囲まれた領域に対して下方に力を加えると、第1クラック41と第2クラック42とによって形成された抜き勾配によって上ガラス1aの貫通孔形成予定領域が上ガラス基板1aから抜け落ち、第3クラック43と第4クラック44とによって形成された抜き勾配によって下ガラス1bの貫通孔形成予定領域が下ガラス基板1bから抜け落ちる。これによって2枚積層されたガラス基板1a,1bに貫通孔11が形成される。
なお、下ガラス基板1bに第3スクライブライン33、第4スクライブラインをこの順で形成した後、上ガラス基板1aに第1スクライブライン31、第2スクライブライン32をこの順で形成しても、上記実施形態と同様に、2枚積層されたガラス基板1a,1bに貫通孔11が形成される。
以上、説明した実施形態では貫通孔11の平面形状は円形状であったが、本発明の方法で形成される貫通孔の平面形状はこれに限定されるものではなく、いかなる形状であっても構わない。
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが本発明はこれらの例に何ら限定されるものではない。
実施例1
スクライブ装置(「MP500A」三星ダイヤモンド工業社製)に、厚さ1.1mmのソーダガラス基板を取り付け、第1のスクライブを行い円形の第1スクライブラインを形成した。次に、同じカッターホイールを用いて、第1スクライブラインから0.2mm内側に同心円状に第2のスクライブを行い第2スクライブラインを形成した。なお、使用したカッターホイールの仕様及びスクライブ条件は下記の通りである。
そして、第1スクライブライン及び第2スクライブラインと交差する位置でソーダガラス基板を垂直に切断し、その断面を観察した。図10にソーダガラス基板の断面拡大写真を示す。
(傾斜溝付きカッタホイール)
直径 :2.0mm
厚さ :0.65mm
刃先角度:130°
溝の数 :135
溝の深さ:(d)20μm、(d)10μm
(スクライブ条件)
スクライブ荷重:0.22MPa
切込み量 :0.20mm
吸着圧 :約−35kPa
実施例2及び実施例3
第1スクライブラインと第2スクライブラインとの距離を0.3mm及び0.4mmとした以外は実施例1と同様にして、ソーダガラス基板に第1スクライブラインと第2スクライブラインとを形成した後、ソーダガラス基板を垂直に切断してその断面を観察した。図10にソーダガラス基板の断面拡大写真を合わせて示す。
図10から明らかなように、実施例1〜3のソーダガラス基板では、第1のスクライブによって、基板厚み方向に対して半径方向外方へ傾斜し、基板の裏面側にほぼ達する第1クラック41が形成されている。そして、第1のスクライブの内側に同心円状に形成された第2クラック42は、基板の表層では第1クラック41と略平行で、深くなると急に外方へ傾斜して第1クラック41に合流している。第2クラックが第1クラックに合流する位置は、第1スクライブラインと第2スクライブラインとの間隔が大きいほど基板厚み方向に深くなっている。第2クラックが第1クラックに合流する位置が基板厚み方向に深いほど、図2(c)に示した基板表面に対して垂直な部分Lが短くなるので、第1スクライブラインで囲まれた領域をソーダガラス基板から抜き落としやすくなる。
本発明に係る方法は、いわゆるコジリやハマカケ等を貫通孔の周縁に発生させることなく、カッターを用いて脆性材料基板に貫通孔を円滑に形成することができ有用である。
本発明に係る貫通孔の形成方法の一例を示す工程図である。 図1の各工程に対応する縦断面図である。 本発明で使用するカッターホイールの一例を示す斜視図である。 図3の矢印A及び矢印Bから見たカッターホイールの拡大図である。 図3のカッターホイールの部分拡大断面図である。 本発明で使用するカッターホイールの他の例を示す部分拡大図である。 本発明で使用するカッターホイールの他の例を示す部分拡大断面図である。 本発明で使用するカッターホイールのさらに他の例を示す斜視図である。 本発明に係る貫通孔の形成方法の他の例を示す工程図である。 実施例1〜3のソーダガラス基板の断面拡大写真である。 従来の貫通孔の形成方法を示す工程図である。 従来の貫通孔の形成方法における不具合を示す斜視図である。 従来の他の貫通孔の形成方法を示す工程図である。 従来の方法により実際に形成されるクラックの形状を示した模式図である。
符号の説明
1 ガラス基板(脆性材料基板)
1a 上ガラス基板
1b 下ガラス基板
2 カッターホイール
2a,2b,2c カッターホイール
11 貫通孔
21 刃先稜線
22 回転軸
23 溝
31 第1スクライブライン
32 第2スクライブライン
33 第3スクライブライン
34 第4スクライブライン
41 第1クラック
42 第2クラック
43 第3クラック
44 第4クラック

Claims (7)

  1. カッターを用いたスクライブによって脆性材料基板に貫通孔を形成する方法であって、
    脆性材料基板の、貫通孔形成予定領域の外縁又は外縁の内側をカッターによってスクライブし、基板厚み方向に対して傾斜した第1クラックからなる第1スクライブラインを形成する工程と、第1スクライブラインの内側又は第1スクライブラインの外側の貫通孔形成予定領域の外縁を第1スクライブラインに沿ってカッターによってスクライブし、基板厚み方向に対して傾斜し、第1クラックに合流する第2クラックからなる第2スクライブラインを形成する工程とを有することを特徴とする脆性材料基板に貫通孔を形成する方法。
  2. 第1スクライブラインと第2スクライブラインとの間隔が0.1〜1mmの範囲である請求項1記載の方法。
  3. 回転軸を共有する2つの円錐又は円錐台の合同な底面を接合した形状を有し、前記底面の円周部分を刃先稜線とし、この刃先稜線に、回転軸方向に対して所定角度傾斜した溝が周方向に所定間隔で形成されたカッターを用いてスクライブを行う請求項1又は2記載の方法。
  4. 回転軸を共有する2つの円錐又は円錐台の合同な底面を接合した形状を有し、前記底面の円周部分を刃先稜線とし、前記2つの円錐又は円錐台の側面と前記底面とのなす角度が互いに異なるカッターを用いてスクライブを行う請求項1又は2記載の方法。
  5. 第1スクライブラインと第2スクライブラインとを異なるカッターで形成する請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 微小間隙を介して又は直接接合された2枚の脆性材料基板に、カッターを用いたスクライブによって貫通孔を形成する方法であって、
    前記2枚の脆性材料基板の一方に、貫通孔形成予定領域の外縁をカッターによってスクライブし、基板厚み方向に対して傾斜した第1クラックからなる第1スクライブラインを形成する工程と、第1スクライブラインの内側を第1スクライブラインに沿ってカッターによってスクライブし、基板厚み方向に対して傾斜し、第1クラックに合流する第2クラックからなる第2スクライブラインを形成する工程と、前記2枚の脆性材料基板のもう一方に、第1スクライブラインよりも外側をカッターによってスクライブし、基板厚み方向に対して傾斜した第3クラックからなる第3スクライブラインを形成する工程と、第3スクライブラインの外側を第3スクライブラインに沿ってカッターによってスクライブし、基板厚み方向に対して傾斜し、第3クラックに合流する第4クラックからなる第4スクライブラインを形成する工程とを有することを特徴とする脆性材料基板に貫通孔を形成する方法。
  7. 微小間隙を介して又は直接接合された2枚の脆性材料基板に、カッターを用いたスクライブによって貫通孔を形成する方法であって、
    前記2枚の脆性材料基板の一方に、貫通孔形成予定領域の外縁よりも内側をカッターによってスクライブし、基板厚み方向に対して傾斜した第1クラックからなる第1スクライブラインを形成する工程と、第1スクライブラインの外側の貫通孔形成予定領域の外縁を第1スクライブラインに沿ってカッターによってスクライブし、基板厚み方向に対して傾斜し、第1クラックに合流する第2クラックからなる第2スクライブラインを形成する工程と、前記2枚の脆性材料基板のもう一方に、第1スクライブラインよりも内側をカッターによってスクライブし、基板厚み方向に対して傾斜した第3クラックからなる第3スクライブラインを形成する工程と、第3スクライブラインの内側を第3スクライブラインに沿ってカッターによってスクライブし、基板厚み方向に対して傾斜し、第3クラックに合流する第4クラックからなる第4スクライブラインを形成する工程とを有することを特徴とする脆性材料基板に貫通孔を形成する方法。
JP2008326640A 2008-12-23 2008-12-23 脆性材料基板に貫通孔を形成する方法 Expired - Fee Related JP5227779B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008326640A JP5227779B2 (ja) 2008-12-23 2008-12-23 脆性材料基板に貫通孔を形成する方法
KR1020090128973A KR101077840B1 (ko) 2008-12-23 2009-12-22 취성 재료 기판에 관통구멍을 형성하는 방법
CN200910261369.7A CN101759355B (zh) 2008-12-23 2009-12-23 在脆性材料基板形成贯通孔的方法
TW098144394A TWI389857B (zh) 2008-12-23 2009-12-23 And a method of forming a through hole in a brittle material substrate

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008326640A JP5227779B2 (ja) 2008-12-23 2008-12-23 脆性材料基板に貫通孔を形成する方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010149282A JP2010149282A (ja) 2010-07-08
JP5227779B2 true JP5227779B2 (ja) 2013-07-03

Family

ID=42490760

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008326640A Expired - Fee Related JP5227779B2 (ja) 2008-12-23 2008-12-23 脆性材料基板に貫通孔を形成する方法

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP5227779B2 (ja)
KR (1) KR101077840B1 (ja)
CN (1) CN101759355B (ja)
TW (1) TWI389857B (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106542727B (zh) * 2016-10-10 2019-03-05 华南理工大学 一种微磨削尖端精准诱导的曲面镜面脆裂成型方法
JP2020071968A (ja) * 2018-10-30 2020-05-07 三星ダイヤモンド工業株式会社 フレキシブル有機elディスプレイの製造方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2785906B2 (ja) * 1994-02-14 1998-08-13 日本板硝子株式会社 ガラス板の切断方法
JPH09278474A (ja) * 1996-04-08 1997-10-28 Nippon Sheet Glass Co Ltd ガラスホイルカッタおよびガラス板切断方法
JP4421697B2 (ja) * 1999-06-15 2010-02-24 三星ダイヤモンド工業株式会社 ブレイク装置
JP4342039B2 (ja) 1999-06-15 2009-10-14 三星ダイヤモンド工業株式会社 ガラススクライバー及びスクライブ方法
KR100789455B1 (ko) * 2002-02-20 2007-12-31 엘지.필립스 엘시디 주식회사 액정 패널의 절단 방법
JP4576621B2 (ja) * 2003-09-03 2010-11-10 学校法人日本大学 セラミックス製の円筒体の分割方法
JP2007039302A (ja) 2005-08-05 2007-02-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd ガラス基板割断方法およびガラス基板割断装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN101759355B (zh) 2014-01-08
TWI389857B (zh) 2013-03-21
CN101759355A (zh) 2010-06-30
JP2010149282A (ja) 2010-07-08
KR20100074061A (ko) 2010-07-01
KR101077840B1 (ko) 2011-10-28
TW201024239A (en) 2010-07-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5832064B2 (ja) カッター及びそれを用いた脆性材料基板の分断方法
WO2008087612A8 (en) Cutting disk for forming a scribed line
JP2009234874A (ja) カッターホイール及びその製造方法
JP2013049597A (ja) スクライビングホイール
JP5227779B2 (ja) 脆性材料基板に貫通孔を形成する方法
JP4836150B2 (ja) カッターホイール
TWI603930B (zh) Scoring wheel
JP2007145681A (ja) 切断刃および切断方法
TWI637923B (zh) Scoring wheel
TWI752132B (zh) 切刀輪
TWI752133B (zh) 切刀輪
KR200387033Y1 (ko) 판유리 절단용 절삭날
KR101605956B1 (ko) 커팅 휠 장치
JP6287720B2 (ja) 半導体装置の製造方法
TW201446675A (zh) 切割方法及切割設備
JP2012115991A (ja) スクライビングホイール
JP3213893U (ja) ガラスカッタホイール
KR101824529B1 (ko) 스크라이빙 휠
JP2016210169A (ja) スクライビングホイール
JPH0265156A (ja) 半導体ペレットの製造方法
JP2015191999A (ja) シリコン基板の分断方法
KR101287785B1 (ko) 스크라이빙 휠

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110922

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130221

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130312

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130318

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160322

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees