JP5227094B2 - 燃料電池車両 - Google Patents
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Description
すると水素センサは、車両の外部からの視認が困難であって手や工具を入れにくい位置に配置されることになる。このために、車両メンテナンスの際に、検査用ガスを吹き付けて水素センサの点検をしようとすると、車両から構成部材の一部を取り外す必要が生じ、点検作業が煩雑化する問題がある。
そこで従来技術として、離れた位置から水素センサの近傍に検査用ガスを導くための配管を予め車両に取り付けて、点検作業を容易にする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、この電力系デバイスが、車室の下側にレイアウトされる場合は、車両走行時に路面から水、泥、ゴミ跳ね上げをまともに受けることから、この通気孔が可能な限り上部に位置することが望まれている。
<第1実施形態>
図1は、本発明に係る燃料電池車両10(以下、単に「車両10」と記載する)の第1実施形態を示す断面図であるである。
車両10は、乗員空間であるキャビンC、及びこのキャビンCとの連続空間であるとともに荷物を収納するトランクルームTを含む車室を有している。
この車室は、その下面側を仕切る下面パネル20と、フロントガラス26、ルーフパネル27、リアゲート28及びサイドドア(図示せず)により形成されている。そして、この下面パネル20に対し車室とは反対側には、燃料ガス(水素ガス)を消費して発電する燃料電池システム30の主要部が配置される空間が形成されている。
また、この燃料電池システム30に対向する下面パネル20の表面には、漏洩した燃料ガス(H2)を検知する検知センサ40(第1検知センサ40A,第2検知センサ40B)が設けられている。
そして、この燃料電池31、燃料補給路34a、及びアノード系補機35の接続部分やその他の部分から水素が漏洩した場合、水素の低比重性によりセンタコンソールSの内側上部に滞留することになる。この滞留した水素は第1検知センサ40Aに感知されることになる。
アノード系補機35は、分岐したエア補給路33aが接続し、前記カソード極に供給されるエア流量に対応したパイロット圧(信号圧)が付与されている。そして、このパイロット圧に対応した流量の燃料ガス(H2)を燃料電池31のアノード極(図示せず)に供給するものである。
つまり、アノード系補機35は、このパイロット圧(信号圧)に基づいて水素の供給圧力を機械的に調整し、燃料電池31のアノード極(図示せず)に付与する水素圧力と、カソード極に付与するエア圧力との関係が一定になるようにしている。
そして、この通気孔67から配管系60が延びて、その先端に位置する連通孔66が検知センサ40に向かって開口している。
配管系60は、検知センサ40に向かって開口する連通孔66を有し反対側が第1接続端64となっている第1配管61と、電源管理制御部50A(電力系デバイス50)の密閉空間に通じるとともに通気孔67から延びる経路がこの通気孔67よりも低い位置を通過してから第1配管61の第1接続端64に連結する第2配管62と、第1接続端64及び第2接続端65に両端が連結/分断が自在となるように接続する連結管63とから構成されている。
つまり、配管系60が前記したような特徴的な構成を有するために、検知センサ40を点検するための第1配管61を、電源管理制御部50A(電力系デバイス50)の呼吸配管として共用することができる。そして、検知センサ40の点検と同時に第2配管62のクリーニングもついでに実行されることになる。
つまり、第2配管62が、通気孔67から第1接続端64又は第2接続端65の部分までに至る経路において下り傾斜を含むことを特徴としている。
このように配管系60が構成されることにより、内部に付着した液滴は、傾斜を下って配管系60が連結/分断される部分に集積する。そして、この連結を分断した際に配管系60の内部に存在する水分が一掃されることになる。
連結管63は、胴体が蛇腹状に成形された金属管である場合もある。また全長にわたり可撓性を有する必要はなく、第1接続端64又は第2接続端65の距離を離して、連結管63を長くとって、連結/分断する部分の近傍のみ可撓性をもたせてもよい。さらに、連結管63の接続端のうち一方のみに可撓性をもたせてもよい。
なお連結管63は、必須の構成要素ではなく、第1配管61又は第2配管62のいずれか一方の端部が連結管63の機能を担保するように構成されていれば、別体として設ける必要はない。
図3は、電源管理制御部50A(電力系デバイス50)が、リア側に配置されている高圧二次電池50B(電力系デバイス50)と一体化している場合に設けられる配管系60を有する燃料電池車両10の第2実施形態を示している。
この場合も、配管系60は、通気孔67から経路が延びて、この通気孔67よりも低い位置を迂回するように通過してから検知センサ40の近傍に先端部分を配置させ、この先端部分に検知センサ40に向かって開口する連通孔66を形成している。
なお、図示することが省略されているが、連通孔66を有する第1配管と、通気孔67から延びる第2配管とは、適宜連結管63を介して自在に連結/分断するように連絡している。
図4は、燃料ボンベ34の近傍に配置された第2検知センサ40B(40)の点検用配管に、電力系デバイス(図示は高圧二次電池50B)の内部空間に通じる配管としての機能も担わせた燃料電池車両10の第3実施形態を示している。
この場合も、配管系60は、通気孔67から経路が延びて、この通気孔67よりも低い位置を迂回するように通過してから検知センサ40の近傍に先端部分を配置させ、この先端部分に検知センサ40に向かって開口する連通孔66を形成している。
なお、図示することが省略されているが、連通孔66を有する第1配管と、通気孔67から延びる第2配管とは、適宜連結管63を介して自在に連結/分断するように連絡している。
20 下面パネル
30 燃料電池システム
31 燃料電池
33 エアコンプレッサ
34 燃料ボンベ
35 アノード系補機
36 カソード系補機
40,40A 第1検知センサ(検知センサ)
40,40B 第2検知センサ(検知センサ)
41 走行モータ
42 アクセルペダル
50,50A 電源管理制御部(電力系デバイス)
50,50B 高圧二次電池(電力系デバイス)
60 配管系
61 第1配管
62 第2配管
63 連結管
64 第1接続端
65 第2接続端
66 連通孔
67 通気孔
C キャビン(車室)
T トランクルーム(車室)
Claims (3)
- 車室の下面側を仕切る下面パネルに対し前記車室とは反対側に設けられ燃料ガスを消費して発電する燃料電池を有する燃料電池システムと、
前記燃料電池システムに対向する前記下面パネルの表面に設けられ漏洩した前記燃料ガスを検知する検知センサと、
前記検知センサに向かって開口する連通孔を有する第1配管と、
内部圧変動を防止する通気孔が開口する密閉空間に収容されているとともに前記燃料電池の電力制御を担う電力系デバイスと、
前記密閉空間に通じるとともに前記通気孔から延びる経路がこの通気孔よりも低い位置を通過してから第1配管に対して自在に連結/分断する第2配管と、を備えることを特徴とする燃料電池車両。 - 請求項1に記載の燃料電池車両において、
前記第1配管の第1接続端及び第2配管の第2接続端に対して両端が接続するとともに可撓性をもたせて前記連結/分断を自在にする連結管を備えることを特徴とする燃料電池車両。 - 請求項1又は請求項2に記載の燃料電池車両において、
前記通気孔から前記連結/分断が自在な部分に至る経路において下り傾斜を含むことを特徴とする燃料電池車両。
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