JP5226028B2 - 車両用ポップアップフード装置 - Google Patents

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Description

本発明は、所定の条件下で車体に設けられたエンジンフードを上昇させる車両用ポップアップフード装置に関する。
従来、車両が衝突体に衝突したときに車両に備わるフードを押し上げてこのフードを衝突体に近づけ、早期にフードに衝突体を受け止めさせて衝突体の下方へのストロークに要する時間を大きくし、衝突体が受ける衝撃を弱める発明が開示されている。
一例として、特許文献1には、ボンネット12の後端下方にエアバッグ20を配置し、衝突時にエアバッグ20を膨らませてボンネット12(フード)を上方に押し上げるようにした車両の発明が開示されている。この特許文献1では、その図1及び図2に、エアバッグ20が膨らんでボンネット12を押し上げているときの変化の様子が側面視で模式的に示されている。
別の一例として、フードが理想剛体ではなくフードの幅方向両端側を急激に押し上げると撓んでしまうためにフードの幅方向中央側での上昇が遅れるという実情に鑑み、車両のエンジンルーム18の内側で車幅方向中央と車幅方向端部との間の中央位置にアクチュエータ90を配置し、衝突時にアクチュエータ90を作動させてフード70に上昇力を付与するポップアップフード装置の発明が開示されている。
国際公開第01/23226号(第8頁第17行〜第32行、第9頁第31行〜第10頁第2行、図1、図2) 特開2009−073273号公報(段落0004〜0005、0043〜0047、図1)
特許文献2に記載のポップアップフード装置では、二つのアクチュエータ90がフード70を二箇所で上昇させる。このため、フード70の車幅方向中央の部分の上昇が遅れ、衝突体の衝突箇所によっては、この衝突体が受ける衝撃が弱まらないことがある。さらに、このポップアップフード装置では、円柱状のピストンヘッド110がフード70を上昇させるために、フード70に振動が生じてしまう。
この点、特許文献1には、エアバッグ20が、ボンネット12における車幅方向のどの箇所を押し上げているかについて、記載がない。さらに、特許文献1の記載では、エアバッグ20が車両の前後方向に見て僅かな領域しか接触しておらず、これでは、エアバッグは、フード(ボンネット)がアクチュエータに押し上げられたときのフードの振動を抑えることができない。
本発明は、上記の点を鑑みてなされたものであり、車両の衝突時にフードを撓ませたり振動させたりすることなく安定して上昇させることを目的とする。
なお、特許文献2には、第3の実施の形態として、フードエアバッグ装置を設けた車両用ポップアップフード装置が記載されている(特許文献2の段落0073〜0081、図11、図12)。しかしながら、特許文献2の段落0076にもあるように、この第3の実施の形態では、「基本的に袋体208に供給されたガスの圧力がフードの上昇に寄与せずに、袋体208の膨張に寄与する」ものである。従って、特許文献2に記載の発明においてフードエアバッグ装置と、本発明に備わるエアバッグとは、機能が全く異なる。
本発明の車両用ポップアップフード装置は、
車両に設けられ上方に開口するエンジンルームの内側に配置され、前記エンジンルームを閉止するフードの下方に配置されるアクチュエータと、
前記エンジンルームの底部に配置されるエンジン本体と、
前記エンジン本体の上面に取り付けられるエンジンカバーと、
前記エンジンルームの内側に収容され、ガスによって膨らんだ状態で、車幅方向の長さは、エンジンルームの車幅方向の長さ以下であり、車両の前後方向の長さは、エンジンルームの前後方向の長さ以下である、少なくとも、前記フードの下面でWAD(Wrap
Around Distance)が1000mmとなる箇所を支持し、エンジン本体とエンジンカバーとの間又はエアバッグ袋体の膨張によって破壊されるような素材で形成されるエンジンカバーの内部のいずれか一に予め畳まれて収容されるエアバッグ袋体と、
前記車両に対する衝突を検出すると、前記アクチュエータを駆動して前記フードに上昇力を付与し、前記アクチュエータを駆動した後に、前記エアバッグ袋体を膨らませて前記フードの下面に沿わせて前記フードを支持させる駆動装置とを備える
あるいは、
車両に設けられ上方に開口するエンジンルームの内側に配置され、前記エンジンルームを閉止するフードの下方に配置されるアクチュエータと、
前記エンジンルームの底部に配置されるエンジン本体と、
前記フードの下面かつ前記エンジン本体の上面に配置されるフードインシュレータと、
前記エンジンルームの内側に収容され、ガスによって膨らんだ状態で、車幅方向の長さは、エンジンルームの車幅方向の長さ以下であり、車両の前後方向の長さは、エンジンルームの前後方向の長さ以下である、少なくとも、前記フードの下面でWAD(Wrap
Around Distance)が1000mmとなる箇所を支持し、前記フードと前記フードインシュレータとの間又はエアバッグ袋体の膨張によって破壊されるような素材で形成される前記フードインシュレータの内部のいずれか一に収容されるエアバッグ袋体と、
前記車両に対する衝突を検出すると、前記アクチュエータを駆動して前記フードに上昇力を付与し、前記アクチュエータを駆動した後に、前記エアバッグ袋体を膨らませて前記フードの下面に沿わせて前記フードを支持させる駆動装置とを備える。
本発明によれば、車両が衝突体に衝突した場合にはエアバッグ袋体がフードの下面の全体を下方から押し上げてフードの撓みを抑え、したがって、車両の衝突時にフードを撓ませたり振動させたりすることなく安定して上昇させることができる。
第一の実施の形態における、車両用ポップアップフード装置が適用された車両の前方側部分の平面図である。 第一の実施の形態における、車両の前方側部分の斜視図である。 第一の実施の形態における、車両の前方側部分の左断面図である。 第一の実施の形態における、車両の前方側部分の正面断面図である。 (a)〜(c)は、第一の実施の形態における、エアバッグ袋体の畳み方を示す説明図である。 第一の実施の形態における、エアバッグ袋体が展開した状態での車両の前方側部分の平面図である。 第一の実施の形態における、エアバッグ袋体が展開した状態での車両の前方側部分の正面断面図である。 (a)〜(d)は、第一の実施の形態における、エアバッグ袋体が展開する様子を示す車両の前方側部分の左断面図である。 第二の実施の形態における、車両の前方側部分の左断面図である。
実施の一形態を、図1ないし図8に基づいて説明する。説明の便宜上、本実施の形態を第一の実施の形態と呼ぶ。図1は、車両用ポップアップフード装置201が適用された車両101の前方側部分の平面図である。図2は、車両101の前方側部分の斜視図である。なお、図2は、フェンダーカバー105、エンジン本体117、エンジンカバー118及びフード121を省略して示している。車両101は、ボディシェル102を備える。ボディシェル102は、骨格部材としての左右一対のカウルサイドアッパメンバ103を備える。カウルサイドアッパメンバ103は、概ね、その長手方向を車両101の前後方向に向けて配置される。これらのカウルサイドアッパメンバ103の間は、エンジンルーム104とされている。エンジンルーム104は、上方に開口している。また、カウルサイドアッパメンバ103には、車両101の前側の意匠面を構成するフェンダーカバー105が、車幅方向外方側から取り付けられる。フェンダーカバー105は、各カウルサイドアッパメンバ103の車幅方向外側と上方側とを覆う。
エンジンルーム104には、一対のサスペンションタワー106が配置される。各サスペンションタワー106は、車幅方向外側へ開口し且つ車幅方向内側に張り出すよう湾曲する側壁107と、この側壁107の上端を閉塞する上壁108とを含む。各サスペンションタワー106は、いずれも、溶接等によりカウルサイドアッパメンバ103に固定される。各サスペンションタワー106には、各前輪(図示せず)に対応したサスペンション(図示せず)が配置される。
サスペンションタワー106よりも後方側には、カウル110が設けられている。カウル110は、車幅方向に延びて左右のカウルサイドアッパメンバ103の間に架け渡され、各カウルサイドアッパメンバ103に一体的に連結される。このカウル110は、エンジンルーム104における車両101の後方側の側面となっている。
カウルサイドアッパメンバ103の後端側の上面には、フードヒンジ111が設けられる。フードヒンジ111は、ヒンジベース体112と、ヒンジ可動体113と、を有する。ヒンジベース体112は平板状で、厚さ方向を車幅方向に一致させて車両101の前後方向に延びる部材である。ヒンジベース体112における車両101の前方側の端部の下端からは、平板状の基部114が水平に延出する。基部114は、フードヒンジ111の上面にボルト等で締結固定される。ヒンジ可動体113は、略L字形に形成された平板状の部材であり、厚さ方向を車幅方向に一致させて車両101の前後方向に延びる。ヒンジ可動体113における車両101の前方の上面は、フード121(後述)の下面で後方側の部分を支持するフード支持部115となっている。また、ヒンジベース体112における車両101の後方の部分とヒンジ可動体113における車両101の後方の部分とは、車幅方向に延びるシャフト116により連結される。このため、ヒンジ可動体113とは、このシャフト116の軸回り方向に回動自在となっている。
ところで、車両101は、フード121を備える。フード121は、エンジンルーム104の上方に位置し、このエンジンルーム104を閉止する。フード121の下面で車両101の後方側の部分は、フード支持部115に支持される。
また、車両101は、エンジン本体117を備える。エンジン本体117は、エンジンルーム104の底部をなすパネル119に固定取付され、このエンジンルーム104の略中央に位置付けられる。エンジン本体117は、車両101を走行させるための駆動源の一部を構成する。また、エンジン本体の上面には、エンジンカバー118が取り付けられる。エンジンカバー118は、エンジン本体117に設けられたボス孔(図示せず)に車両上下方向に差し込まれている。このため、エンジンカバー118は、下方から押し上げられることによって容易に外れるようになっている。
車両用ポップアップフード装置201は、このような車両101に導入される。車両用ポップアップフード装置201は、アクチュエータ202と、エアバッグ袋体203と、駆動装置204と、を備える。
アクチュエータ202は、エンジンルーム104の内側かつ車両101の後方側で左右のカウルサイドアッパメンバ103のそれぞれに寄せて、左右に一対配置される。各アクチュエータ202は、いずれも、シリンダ206と、ピストン207(図7参照)と、ピストンヘッド208と、を有する。シリンダ206は、上下方向に延びる円筒体である。このシリンダ206は、サスペンションタワー106の側壁107のうち、エンジンルーム104における車両101の後方側でフードヒンジ111の近傍でフード支持部115よりも後方側となる箇所に固定される。ピストン207は、軸207a(図7参照)を有し、この軸207aをシリンダ206の内部から上方に突出させている。ピストンヘッド208は、円柱形状をなし、軸207aの上端に設けられる。
シリンダ206の下端には、ガスジェネレータ209が連結する。ガスジェネレータ209の内部には、例えば、燃焼することで瞬時にガスを発生させるガス発生剤やこのガス発生剤を点火する点火装置等が収容される。このガスジェネレータ209は、エンジンルーム104内に配置されたコンピュータ構成のエンジンコントロールユニット210(ECU)に電気的に接続している。
図3は、車両101の前方側部分の左断面図である。図4は、車両101の前方側部分の正面断面図である。エアバッグ袋体203は、図5に示すように予め畳まれた状態で、エンジンルーム104の内側で、エンジン本体117とエンジンカバー118との間に収容される。
駆動装置204は、インフレータ211と、センサ212と、前述したガスジェネレータ209と、前述したエンジンコントロールユニット210と、を有する。インフレータ211は、燃焼することで瞬時にガスを発生させるガス発生剤やこのガス発生剤を点火する点火装置等を収容している。このインフレータ211は、熱害を防止するために、エンジンルーム104内ではなく、カウル110よりも車両101の後方側に配置される。インフレータ211は、エンジンコントロールユニット210(図1参照)に電気的に接続している。
センサ212は、車両101に対する衝突を検出すると、エンジンコントロールユニット210に対して衝突信号を出力する。このセンサ212は、一例として、図3に示すように、カウル110よりも車両101の後方側でインフレータ211の近傍に配置される。
エンジンコントロールユニット210は、車両101に対する衝突が発生した場合に、アクチュエータ202を駆動させる。より詳細には、エンジンコントロールユニット210は、センサ212からの衝突信号の入力を判定すると、点火信号をガスジェネレータ209内の点火装置に入力する。この点火装置は、点火信号が入力されると、ガス発生剤を点火しガスを発生させて、このガスをシリンダ206の内部に送り込む。このガスは、シリンダ206の内圧を上昇させて、ピストンヘッド208を上方に移動させる。このとき、ピストンヘッド208は、フード121の下面でフードヒンジ111の近傍でフード支持部115よりも後方側の箇所に接触し、フード121を上方に押し上げる。これにより、フード121における車幅方向の両縁部分や、車両101の後方側の縁部分が持ち上がる。
また、エンジンコントロールユニット210は、車両101に対する衝突が発生した場合に、エアバッグ袋体203を膨らませることも行う。より詳細には、エンジンコントロールユニット210は、センサ212からの衝突信号の入力を判定すると、点火信号をインフレータ211内の点火装置に入力する。この点火装置は、点火信号が入力されると、ガス発生剤を点火しガスを発生させて、このガスをエアバッグ袋体203内に送り込む。このガスは、エアバッグ袋体203の内圧を上昇させて、エアバッグ袋体203を展開させる。
なお、本実施の形態では、エンジンコントロールユニット210は、センサ212からの衝突信号の入力を判定すると、先にガスジェネレータ209内の点火装置に点火信号を入力し、その後に続けて、インフレータ211内の点火装置に点火信号を入力する。エンジンコントロールユニット210による点火信号の入力の時間差は、最長で、エンジンコントロールユニット210がガスジェネレータ209に対して突信号を送出してからピストンヘッド208がフード121に接触するまでに要する時間である。
図5(a)〜図5(c)は、エアバッグ袋体203の畳み方を示す説明図である。エアバッグ袋体203は、予め畳まれた状態でエンジンルーム104内に収容され、インフレータ211から送り込まれたガスによって膨み平面視略矩形形状に展開する。エアバッグ袋体203の車幅方向の長さは、エンジンルーム104の車幅方向の長さ以下であり、より好ましくは一対のフェンダーカバー105の離間距離に等しい。また、エアバッグ袋体203における車両101の前後方向の長さは、エンジンルーム104の前後方向の長さ以下であって、少なくともカウル110からWAD(Wrap Around Distance;地面から車両形状に沿って測定した長さ)が1000mmとなる箇所Q(図8(d)参照)までの長さよりも長い。また、エアバッグ袋体203には、その内部を上下方向に仕切る仕切部205(図8(c)、図8(d)も参照)が車幅方向一杯に形成される。この仕切部205は、車両101の前方側と後方側とに対応するように二箇所に設けられる。その結果、エアバッグ袋体203の内部は、中央空間203aと、中央空間203aよりも車両101の後方側に位置する後方空間203bと、中央空間203aよりも車両101の前方側に位置する前方空間203cと、に区画される。また、仕切部205において車幅方向の略中央位置には、隣り合う空間を連通する連通部205aが設けられている。さらに、中央空間203aの下面中央には、インフレータ211に連結しインフレータ211からのガスが送り込まれる連通口213が形成されている。
エアバッグ袋体203は、まず、車幅方向の両側部分が上になるように折り畳まれる(図5(a)→図5(b))。続いて、エアバッグ袋体203は、車両101における前後方向の両側部分が上になるように仕切部205までロール状に巻かれる(図5(b)→図5(c))。このように折り畳まれたり巻かれたりしてまとめられた結果、エアバッグ袋体203では、中央空間203aの上方に前方空間203cと後方空間203bとが位置することになる。このように畳まれたエアバッグ袋体203は、前方空間203cを車両101の前方に向けてエンジン本体117(図3、図4等参照)とエンジンカバー118(図3、図4等参照)との間に収容される。
図6は、エアバッグ袋体203が展開した状態での車両101の前方側部分の平面図である。図7は、エアバッグ袋体203が展開した状態での車両101の前方側部分の正面断面図である。なお、図6では、フード121を省略して示している。上記のように構成される車両101に対して衝突が生じると、まず、駆動装置204(図1、図3参照)がガスジェネレータ209内の点火装置に点火信号を入力して、アクチュエータ202を駆動し、ピストンヘッド208を上昇させてフード121における車幅方向の両縁部分や車両101の後方側の縁部分を持ち上げる。続けて、駆動装置204は、インフレータ211内の点火装置に点火信号を入力する。これにより、エアバッグ袋体203は、展開を開始する。
図8(a)〜図8(d)は、エアバッグ袋体203が展開する様子を示す車両101の前方側部分の左断面図である。エアバッグ袋体203に対してインフレータ211からガスが送り込まれると、このガスはエアバッグ袋体203における中央空間203aを膨らます。また、このガスは、ロール状に巻かれた後方空間203bを車両101の後方側に展開させ、ロール状に巻かれた前方空間203cを車両101の前方側に展開させる(図8(a))。これとほぼ同時に、インフレータ211からのガスは、エアバッグ袋体203における車幅方向に折り畳まれた部分P(図5(b)参照)を車幅方向に展開させる。これにより、中央空間203aは膨張しフード121の下面を支持する(図5(b)及び図8(b)参照)。このとき、エンジンカバー118は、フード121の膨張によって上方に押し上げられる。これにより、エンジンカバー118は、エンジン本体117のボス孔(図示せず)から外れ、フード121とエアバッグ袋体203との間に挟まれる。また、エアバッグ袋体203はエンジンルーム104内で車幅方向一杯に展開し、エアバッグ袋体203の車幅方向の両端部分はフェンダーカバー105の近傍まで到達する。
続いて、インフレータ211からのガスは、連通部205a(図5(a)参照)を通過して、膨張し切れていない後方空間203b及び前方空間203c(図8(c))を膨張させる。これにより、後方空間203bにおける車両101の後端部分はカウル110の近傍まで到達する(図8(d))。また、前方空間203cにおける車両101の前端部分は、WADが1000mmとなる箇所Qよりも車両101の前方側まで延びる。そして、後方空間203bと前方空間203cとは、いずれも膨張してフード121の下面を支持する(図8(d)参照)。
ここで、前述したように、エンジンコントロールユニット210は、衝突信号の入力を判定すると、先にガスジェネレータ209内の点火装置に点火信号を入力し、その後に続けて、インフレータ211内の点火装置に点火信号を入力する。このため、フード121は、まず、アクチュエータ202によって持ち上げられる。これにより、畳まれたエアバッグ袋体203の上方には、エアバッグ袋体203が展開するための空間が確保される。これにより、エアバッグ袋体203が展開しやすくなり、フード121の下面に沿って一気に展開してフード121の下面の全体を支持する。
このように、本実施の形態の車両用ポップアップフード装置201によれば、車両101が衝突体(例えば、人間)に衝突した場合にはエアバッグ袋体203がフード121の下面の全体を下方から押し上げてフード121の撓みを抑える。したがって、車両101の衝突時に、フード121は、撓んだり振動したりすることなく、安定して上昇する。
また、本実施の形態の車両用ポップアップフード装置201では、エアバッグ袋体203が箇所Qよりも車両101の前方側まで展開してフード121の下面を支持する。この箇所Qは、一般に、フード121において、地面GLに立っている人間に車両101がその正面から衝突した場合にこの人間の頭部が接触する部分である。このため、車両101が人間に正面衝突した場合でも、この人間の頭部の下方へのストロークに要する時間を大きくし、人間の頭部が受ける衝撃を弱めることができる。
さらに、本実施の形態の車両用ポップアップフード装置201では、車両101の衝突時に、まずアクチュエータ202によってフード121が持ち上がり、畳まれたエアバッグ袋体203の上方に空間が確保された後に、エアバッグ袋体203が展開する。このため、エアバッグ袋体203は、展開のときにフード121に干渉されにくくなり、フード121の下面に沿って一気に展開して、フード121の下面を素早く支持し、確実にフード121の撓みや振動を抑えることができる。
本実施の形態(第一の実施の形態)に対する別の実施の形態として、エアバッグ袋体203がエンジンカバー118の内部に収容されるようにしてもよい。このとき、エンジンカバー118は、エアバッグ袋体203の膨張によって破壊されるような素材で形成される必要がある。
また、エンジンカバー118とフード121との間に、フード121の下面に沿ってエアバッグ袋体203が展開するのに充分な空間が確保されている場合、本実施の形態(第一の実施の形態)に対するさらに別の実施の形態として、エンジンコントロールユニット210が、衝突信号の入力を判定した場合に、インフレータ211内の点火装置に点火信号を入力し、これと同時もしくはこれ以降に、ガスジェネレータ209内の点火装置に点火信号を入力するようにしてもよい。
次いで、実施の別の一形態を、図9に基づいて説明する。説明の便宜上、本実施の形態を第二の実施の形態と呼ぶ。この場合、第一の実施の形態と同一の部分については同一の符号を付し、説明も省略する。図9は、車両101の前方側部分の左断面図である。本実施の形態では、フード121の下面にフードインシュレータ122が取り付けられている。そして、エアバッグ袋体203は、フードインシュレータ122とフード121との間に収容されている。このエアバッグ袋体203は、カウル110から、WADが1000mmとなる箇所Qよりもさらに車両101の前方の領域に掛けて設けられている。
本実施の形態の車両101に対して衝突が生じると、駆動装置204が駆動し、ガスジェネレータ209内の点火装置とインフレータ211内の点火装置とに対して点火信号を入力する。これにより、アクチュエータ202が駆動してフード121を開く。また、エアバッグ袋体203は膨張して展開し、フード121の下面を支持する。
このように、本実施の形態の車両用ポップアップフード装置201によっても、車両101が衝突体(例えば、人間)に衝突した場合には、エアバッグ袋体203がフード121の下面の全体を下方から押し上げてフード121の撓みを抑える。したがって、車両101の衝突時に、フード121は、撓んだり振動したりすることなく、安定して上昇する。
本実施の形態(第二の実施の形態)に対する別の実施の形態として、エアバッグ袋体203がフードインシュレータ122の内部に収容されていてもよい。このとき、フードインシュレータ122は、エアバッグ袋体203の膨張によって破壊されるような素材で形成される必要がある。
なお、本実施の形態(第二の実施の形態)では、エンジンコントロールユニット210が、衝突信号の入力を判定した場合に、インフレータ211内の点火装置に点火信号を先に入力しても、ガスジェネレータ209内の点火装置に点火信号を先に入力しても、略同時に点火信号を先に入力しても、いずれであってもよい。
101 車両
104 エンジンルーム
118 エンジンカバー
119 パネル(エンジンルームの底部)
121 フード
122 フードインシュレータ
201 車両用ポップアップフード装置
202 アクチュエータ
203 エアバッグ袋体
204 駆動装置
Q WADが1000mmとなる箇所

Claims (2)

  1. 車両に設けられ上方に開口するエンジンルームの内側に配置され、前記エンジンルームを閉止するフードの下方に配置されるアクチュエータと、
    前記エンジンルームの底部に配置されるエンジン本体と、
    前記エンジン本体の上面に取り付けられるエンジンカバーと、
    前記エンジンルームの内側に収容され、ガスによって膨らんだ状態で、車幅方向の長さは、エンジンルームの車幅方向の長さ以下であり、車両の前後方向の長さは、エンジンルームの前後方向の長さ以下である、少なくとも、前記フードの下面でWAD(Wrap
    Around Distance)が1000mmとなる箇所を支持し、前記エンジン本体と前記エンジンカバーとの間又はエアバッグ袋体の膨張によって破壊されるような素材で形成されるエンジンカバーの内部のいずれか一に予め畳まれて収容されるエアバッグ袋体と、
    前記車両に対する衝突を検出すると、前記アクチュエータを駆動して前記フードに上昇力を付与し、前記アクチュエータを駆動した後に、前記エアバッグ袋体を膨らませて前記フードの下面に沿わせて前記フードを支持させる駆動装置とを備える車両用ポップアップフード装置。
  2. 車両に設けられ上方に開口するエンジンルームの内側に配置され、前記エンジンルームを閉止するフードの下方に配置されるアクチュエータと、
    前記エンジンルームの底部に配置されるエンジン本体と、
    前記フードの下面かつ前記エンジン本体の上面に配置されるフードインシュレータと、
    前記エンジンルームの内側に収容され、ガスによって膨らんだ状態で、車幅方向の長さは、エンジンルームの車幅方向の長さ以下であり、車両の前後方向の長さは、エンジンルームの前後方向の長さ以下である、少なくとも、前記フードの下面でWAD(Wrap
    Around Distance)が1000mmとなる箇所を支持し、前記フードと前記フードインシュレータとの間又はエアバッグ袋体の膨張によって破壊されるような素材で形成される前記フードインシュレータの内部のいずれか一に収容されるエアバッグ袋体と、
    前記車両に対する衝突を検出すると、前記アクチュエータを駆動して前記フードに上昇力を付与し、前記アクチュエータを駆動した後に、前記エアバッグ袋体を膨らませて前記フードの下面に沿わせて前記フードを支持させる駆動装置とを備る車両用ポップアップフード装置。
JP2010088921A 2010-04-07 2010-04-07 車両用ポップアップフード装置 Expired - Fee Related JP5226028B2 (ja)

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