JP5225523B2 - セル検出機構 - Google Patents

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Description

【発明の属する技術分野】
この発明はカセットについての器具の状況を検出するための装置及び方法、特に液体滅菌剤を保持するカセットについてのカセット取り扱い装置の況を検出するための装置及び方法に関する。
【従来の技術】
本明細書で援用する米国特許第4,643,876号は滅菌システムを開示している。この滅菌システムは、過酸化水素等の揮発性の殺菌剤を真空滅菌チャンバに導入する。揮発性殺菌剤は気化してチャンバ全体及び滅菌すべきアイテムに拡散することが可能となる。所定の時間経過後、電気的エネルギーを電極に印加してプラズマを生成することで滅菌サイクルを完了する。
このシステムは、STERRAD(登録商標)滅菌システムとして成功裏に実用化されており、Advanced Sterilization Products, a Division of Ethicon, Inc., Irvine, Californiaから入手可能である。このシステムは病院や他の環境で使用されるもので、装置についての理解度に大きな隔たりがある人々によって一日中繰り返して操作される。操作者が誤動作させた場合の安全を確実なものにするために、このシステムは液体揮発性殺菌剤を滅菌チャンバに送達するための自動送達システムを用いる。液体殺菌剤、例えば過酸化水素は、正確に計量されて、硬いカセットハウジング内の壊れやすいセルに供給される。カセット及び送達システムの操作については、Williams他の米国特許第4,817,800号(1989年4月4日発行)、同第4,913,196号(1990年4月3日発行)、同第4,938,262号(1990年7月3日発行)、及び同第4,941,518号(1990年7月17日発行)により完全に記載されており、本明細書ではこれらの特許全てを援用する。上記の特許では、操作者は手作業でカセットハウジングを握り、それを滅菌器の中に挿入する。空になるとカセットが排出される。
従来の方法は、熱、蒸気、又はエチレン酸化物等の有毒で易燃性の薬品を用いた。熱又は蒸気はデリケートな医療器具を破壊してしまう可能性がある。有毒な薬品を滅菌に用いることは作業者に対するリスクを伴う。カセットシステムによる過酸化水素及びプラズマを用いた器具の滅菌は従来の滅菌システムよりも多くの利点が得られる。過酸化水素及びプラズマは、幅広い範囲の細菌、ウイルス、及び胞子を低温で殺し、熱に弱いデリケートな器具が破壊される可能性を最小限にする。さらに、過酸化水素はプラズマに晒されることで水と酸素とに分解されるので、有毒な副産物の処理を必要としない。さらに、カセットは該カセット内のセルに含まれる過酸化水素から操作者を隔離する。
本明細書で援用するWilliams等の米国特許第5,882,611号(1999年3月16日発行)及び同第5,887,716号(1999年3月30日発行)は、改良されたカセット及び送達システムを記述しており、カセットは保護用スリーブに入れられる。このスリーブは取り扱いの全ての段階でカセットを操作者の手から隔離し、使用済みカセットの外側に残存するかもしれない液体過酸化水素のいっさいの液滴を吸収することで、カセットから外に出た任意の滅菌剤から操作者を保護する。送達システムは自動的に、スリーブからカセットに排出し、液体殺菌剤を滅菌チャンバに送り、さらに使い切ったカセットを再びスリーブに挿入するもので、すべてが操作者が手で触ることなく行われる。さらに、カセットが既に使用されたのものではなく、またはカセットが期限切れであることを確かめるために処理に先立って送達システムによるカセットのチェックが行われる。
米国特許第5,882,611号に記述された送達システムは従来の送達システムよりも多くの利点があるが、改善の余地がある。送達システムは複雑かつ高価である。さらに、送達システム内でのカセットの位置を直接検出するのではなく、どのセルが注入器にあるかを判断するのをタイマーに行わせている。
【発明が解決しようとする課題】
したがって、既に説明したシステムと比較してより一層単純でより一層安価であり、操作者の手の接触を最小限に抑える送達システムが求められている。さらに、カセットに関する送達システム及び注入システムの状況が単にタイマを当てにするよりもより一層確かに判断できる送達システムが求められている。
本発明のカセット検出機構及び送達システムは、搬送及び注入システムにおいてカセットの位置の積極的な表示を提供する。さらに、送達システムは従来の送達システムと比べてより一層構成が簡単である。最後に、本発明の送達システムは、操作者の介入なしで、スリーブからのカセットの抜き取り、滅菌チャンバへの液体滅菌剤の送達、及び使い切ったカセットを再びスリーブへ挿入するという点において従来の搬送及び注入システムの利点を維持する。
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の態様は、少なくとも第1の経路と第2の経路とが存在する表面を持つ器具の表面の凹凸の検出を行うための検出機構に関する。検出機構は、少なくとも1つのコネクタ、第1の爪部、第2の爪部、及び第1の爪部又は第2の爪部の上に設けられたセンサを有する。第1の爪部の第1の端部は第1の爪部の移動が可能となるようにしてコネクタに接続されており、また第1の爪部の第2の端部はその表面上の第1の経路の一部分に接触する。第2の爪部の第1の端部は、第2の爪部の移動が可能となるようにしてコネクタに接続されており、また第2の爪部の第2の端部は第2の経路の一部分に接触する。センサは、第2の爪部に対する第1の爪部の位置を検出する。
好都合なことは、第1の経路及び第2の経路は一致しないことである。好ましくは、器具はカセットである。一実施形態では、カセットは殺菌剤を含む。好都合なことは、殺菌剤が過酸化水素を含むことである。好ましくは、コネクタはピボットであり、第1の爪部と第2の爪部とがピボットを軸にして回転する。好都合なことは、第1の爪部及び第2の爪部の動作は重力によるものである。別の実施形態では、第1の爪部及び第2の爪部の動作は1本以上のバネによる。
表面の凹凸は、器具の上面、底面、又は側面にあってもよい。センサは光電式センサ、電子機械式センサ、及び近接センサからなる群から選択してもよい。好都合なことは、第1の経路は第2の経路に隣接していることである。好ましくは、上記機構は制御ユニットをさらに有する。
本発明の別の態様は、第1の経路と第2の経路とを有するカセットの表面上の位置を検出するための検出機構に関するもので、第1の経路は少なくとも1つの溝を有し、第2の経路は相対的に滑らかである。そのような機構は、少なくとも1つのコネクタ、第1の爪部、第2の爪部、及び第1の爪部又は第2の爪部の上に設けられたセンサを有する。第1の爪部の第1の端部は第1の爪部の移動が可能となるようにしてコネクタに接続されており、また第1の爪部の第2の端部はその表面上の第1の経路の一部分に接触する。第2の爪部の第1の端部は、第2の爪部の移動が可能となるようにしてコネクタに接続されており、また第2の爪部の第2の端部は第2の経路の一部分に接触する。センサは、第2の爪部に対する第1の爪部の位置を検出して、カセットの溝部を検出する。
好ましくは、カセットは殺菌剤を含む。好都合なことは、殺菌剤が過酸化水素であることである。好ましくは、コネクタはピボットであり、第1の爪部と第2の爪部とがピボットを軸にして回転する。一実施形態では、爪部の動作は重力によるものである。別の実施形態では、爪部の動作は移動手段、例えば圧機構、空気圧機構、又は1本以上のバネによる。
本発明の別の態様は、滅菌システムに殺菌剤を注入するためにカセットを位置決めする方法に関する。この方法は、第1の経路及び第2の経路が形成された面を有するカセットを提供することを有し、第1の経路は少なくとも1つの溝部を有し、また第2の経路は相対的に滑らかである。この方法は、また、少なくとも1つのコネクタ、移動が可能となるようにしてコネクタに接続された2つの爪部、及び爪部に設けられたセンサを有する検出機構を提供することを有する。また、この方法は、滅菌システムの検出機構にカセットを挿入することを有する。一方の爪部の端部がカセットの表面の第1の経路の一部分と接触し、他方の爪部の端部がカセットの表面の第2の経路の一部分と接触する。2つの爪部間の相対的な位置はセンサによって判断され、それによってカセットの表面の第1の経路上にある2つの爪部の端部の位置が判断される。この方法はまた、カセットの表面上の第1の経路にある溝部に爪部が接するまでカセットを動かすことを有しており、これにより滅菌システムに殺菌剤を注入するためにカセットが位置決めされる。
好都合なことは、判断及び移動のステップが繰り返されることである。好ましくは、カセットは殺菌剤を含む。一実施形態では、この方法は滅菌システムに殺菌剤を注入することも有する。好ましくは、センサは、光電式センサ、電子機械式センサ、及び近接センサからなる群から選択される。好都合なことは、第1の経路と第2の経路とが一致しないことである。好ましくは、殺菌剤は過酸化水素である。
【発明の実施の形態】
本発明の装置は、カセットアセンブリからカセットを抜き取り、カセットを送達システムの中に送り、送達システム内のカセットの位置を検出し、カセットを注入システムで利用可能にし、送達システム内でカセットの位置を進めることでカセットの別の部分を注入システムで利用可能にし、カセット内のセルを使い切るまでこの操作を繰り返し、空になったカセットをカセットアセンブリに戻し、さらに送達システムから空になったカセットアセンブリを排出することを目的とした送達システム及びカセット検出機構を備える。カセット検出機構は、カセット上の溝部に隣接する平坦な隆起部と比較して、カセットの溝部上での溝部内の溝と溝部内の平坦な隆起部との間の高さの変化を検出することで、カセットに関する送達システムの状況の直接表示を提供する。
この装置はカセット用の検出機構に絡めて説明されるが、この装置は幅広く適用可能であり、滅菌のためのカセットに関する搬送装置の状況の検出に限定されるものではない。このカセット検出機構は、一定の高さ又は厚さを有する部分に、比較的かなり接近した位置にある高さ又は厚さが変動する部分を持つ、任意の器具の高さ又は厚さの変動の判断に用いることができる。また、上記機構は、検出する部分の両方とも高さが変化する場合であっても、1つの器具のある部分の高さを隣接する部分の高さと比較することが可能である。したがって、本発明の装置は、幅広い範囲のプロダクト及びプロセスに幅広く適用される。例えば、この装置は半導体の複数の層の相対的厚さを判断するのに適用することができる。
カセット、カセットアセンブリ、及びカセットをカセットアセンブリから抜き取る装置は、米国特許第5,887,716号に記述されている。これらのカセット及びカセットアセンブリは本発明の装置の一部ではないが、本発明の方法及び装置は米国特許第5,887,716号のカセット及びアセンブリを利用する。ただし、他のカセット及びカセットアセンブリもこの装置及び方法での使用に適している。本発明の装置及び方法を理解するために、これらのカセット及びカセットアセンブリを説明することが必要である。したがって、本発明の装置及び方法の説明に先立って、これらのカセット及びカセットアセンブリを説明する。
カセットアセンブリ
図1は、カセット24が含まれるスリーブ22を有するカセットアセンブリ20を示す図である。図2はカセットアセンブリ20の構成要素をより詳細に説明するための分解図である。スリーブ22は、開口端部23と閉端部25とを有し、段ボール紙からなる内層26と吸引性のある板紙材料からなる外層28とを有する。カセット24は、細長い矩形状のプラスチック製カセットケース30を有する。このカセットケース30は、58重量%の過酸化水素の溶液を含む複数のセル32を有する。図3(A)に示すように、カセットケース30はセルストリップ38を取り込んで囲むもので、下側ハウジング部分36と該下側ハウジング部分36と嵌合する上側ハウジング部分34とからなる。セルストリップ38は、可撓性材料からなり、複数のセル32を有する。各セル32は、正確に定量された所定量の過酸化水素40を含む。もちろん、過酸化水素40の代わりに他の液状滅菌剤を含むものであってもよい。好ましくは、カセットケース30及びセルストリップ38は、それぞれ適当なポリマー、例えばポリスチレン及びポリエチレンからなる。しかし、当業者はそれらの材料を他の材料に置き換えることが可能であることを認識するであろう。
好ましくは、各々のセル32へのアクセスは、カセットケース30に形成された孔44に中空針42を通すことによって可能である。図2にもどると、スリーブ内層26は、カセット24を包む。したがって、もし使用後に過酸化水素溶液の小さな液滴がカセット24の外側に残っているとすると、該液滴はスリーブ内層26を構成する段ボールによって吸収され、それによって操作者の手や衣服に過酸化水素の液滴が触れるようなことが防げる。スリーブ内層26は、以下の説明で明らかになるであろういくつかの他の重要な機能を提供する。スリーブ内層26は、1対の平行な折り目46に沿って折り畳まれ、これにより上板48、端板50、及び下板52が形成される。一対の縦方向の折り目54が第1の側板56と第2の側板58とを形成する。大きな開口部60が上板48に形成されており、該開口部60はスリーブ開口端部23の方向に先端が向いた矢形状に開口している。また、タブ62は、小さな縦に細長い切り抜きからなり、該切り抜きの後側の端部66(スリープ閉端部25側)で付着したままであり、その付着部分を折り目68としてタブ62が180°折り曲げられる。
図1及び図2に示すように、ラベル70、好ましくはバーコード等のコンピュータ読み取り可能表示部72を有するラベル70によって、カセットアセンブリ20を識別する。スリーブ内層26の大きな幅方向に延びる矩形状の窓開口部74は、ラベル70を目で見ることを可能とする窓となる。矩形状の切り抜き76が窓開口部74のすぐ後ろに位置し、該切り抜き76に嵌合する厚紙からなる取り外し板78を形成する。ラベル70は、表示部72とは反対側の面に接着剤を有し、取り外し板78に付着し、かつ切り抜き76と窓開口部74との間の内側スリーブ上板48に付着する。図6乃至図9に示すように、これによってヒンジ部80が形成され、取り外し板78が切り抜き76に嵌合し、ラベル表示部72が窓開口部74から見ることができない図7に示す位置からヒンジ部80を軸にして、ラベル表示部72が窓開口部74から見ることが可能となる図9に示す位置へラベル70を180°回転させることができる。
図2にもどると、内側スリーブ上板48のスリーブ開口端部23の近傍の幅方向側縁部に切り抜き82が形成され、また別の切り抜き84が内側スリーブの第1の側板56及び第2の側板58に沿って形成されており、それによってスリーブ内層26からカセット24にアクセスすることができる。切り抜き82及び84と位置合わせして、同様の切り抜き86がスリーブ外層28に形成されており、それによってスリーブ22全体からカセット24にアクセスすることができる。
図2及び図5は、スリーブ外層28の構造を最も良く示すものである。スリーブ外層28は、厚紙素材を折り畳んで形成されるが、もちろん他の紙材料、例えば適切なポリマーを折り畳んで形成してもよい。また、ここで開示された構造と等価の構造をいくつかの別の様式で成形又は形成することも可能である。縦方向の折り目90は、上板92、底板94、第1の側板96、及び第2の側板98を形成する。これらはそれぞれスリーブ内層26の上板48、下板52、第1の側板56、及び第2の側板58に対応する。縦方向の折り目90は、接着用折り返し部100も形成し、この接着用折り返し部100が第1の側板96を封止することでスリーブ外層28の3次元構造が形成される。サイドタブ102及び折り畳み可能な折り返し部104は、スリーブ外層28の閉端部25を形成する。もちろん、接着用折り返し部等の他の閉包手段を代わりに用いることも可能である。上板92に形成された矢形状の開口部106及び矩形状の窓部108は、対応するスリーブ内層26の開口部60及び74と位置合わせされる。第2の側板98の矩形状の窓部110は、カセット24の表示部112を見るために設けられている。
図3(B)及び図5は、どのようにしてカセット24が所定の位置で保持されるかを詳細に説明するためのものである。スリーブ外層28の底板94の前端部116にある幅方向の折り目114は、ヒンジ部118を形成し、該ヒンジ部118を軸にして保持用折り返し部120が回転する。この保持用折り返し部120は、折り目114からタグ122まで延び、またその終端部124はカセット24をスリーブ22内に保持するためにカセット24と係合する。カセット24に穴開けされた複数の孔44のそれぞれを囲む環状ポスト126が設けられており、孔44が該環状ポスト126を軸方向に貫いている。環状ポスト126は、図3(B)に最も良く示されるように、終端部124が接する垂直方向に延びる環状の側壁部128を有する。保持用折り返し部120は、スリーブ22にカセット24を保持する上で驚くほど良好な働きをする。かなり激しい振動であってもスリーブ22からカセット24が外れることはない。
過酸化水素が充填された複数のセル32を有する新規なカセットアセンブリ20は、以下のように構成される。すなわち、カセット24はスリーブ内層26に収納される。ラベル70は、該ラベル70の表示部72が窓開口部74及び108を通して目で見ることができる図9に示す位置に折り畳まれる。また、タブ62は後方を向くように180°以上折り畳まれる。セル32はカセットケース30内のチャンバーに収納され、またその外面132が丸みを帯びている。タブ62がこの丸みを帯びた外面132に係合することで、カセット24とスリーブ22との間の移動に対してある程度の抵抗が与えられる。スリーブ内層26はスリーブ外層28に収納される。この際、保持用折り返し部120がスリーブ内層26に重なるようにしてスリーブ22の中に折り畳まれ、保持用折り返し部120の終端部124はカセット24の垂直方向に延びる環状側壁部128と接し、それによってスリーブ内層26及びカセット24をスリーブ外層28の中に保持する。
図10は、カセットアセンブリ20を上側から見た斜視図である。カセット24は、スリーブ22の開口端部23から押し出されており、カセット24の特徴がさらに示されている。カセットケース30の上側ハウジング部分34の上部にある矢印134は、カセット24の前進方向を示す。さらに、カセット24の右側縁部140に向けて複数の溝部138が延びており、また溝部138と溝部138との間に平坦な隆起部144が設けられている。平坦な隔離隆起部146は、セル(図9では図示せず)を覆う上側ハウジング部分34の一部である湾曲したセル用カバー150から溝部138を隔てる。湾曲したセル用カバー150及びその下に横たわるセル(図示せず)には、カセット24の前端部156から番号が割り当てられる。前端部154に最も近いセル用カバー150及びその下に横たわるセルの番号は1であり、前端部154に最も遠いセル用カバー150及びその下に横たわるセルの番号は10である(図示せず)。各々の溝部138は、カセット24の前端部154に最も近い側に垂直な縁部156を有する。溝部138の傾斜部分158は、この垂直な縁部156の下端から約30°の角度で上向いてゆき、平坦な隆起部144と交わる。カセット24の右側縁部140上には10個の溝部138が存在し、該カセット24の10個のセルに対応している。カセット24の別の実施形態では、異なる数の溝部138及びセルを有するものとすることができる。
カセット自動抜き取り機構
カセットアセンブリ20は、米国特許第5,882,611号に開示されたカセット自動抜き取り機構での使用を意図していたものである。以下に説明するように、既に説明された抜き取り機構を単純化し、さらに該抜き取り機構に対してカセット割り出し(indexing)機構を付け加える。図11乃至図17は、カセット自動抜き取り機構160の一実施形態を説明するためのものである。図11は、カセット自動抜き取り機構160と、これに挿入されるカセットアセンブリ20を示す図である。図11のカセット24は、カセットアセンブリ20のスリーブ22から部分的に抜き出されている。注入アセンブリ162は、図11の下端部、すなわちカセット24の下に位置している。注入アセンブリ162は、米国特許第4,869,286号、同第4,909,287号、同第4,913,196号、同第4,938、262号、及び同第4,941,518号に記載された注入アセンブリと基本的に同じである。なお、本明細書ではこれらの米国特許の開示内容を援用することで、インクジェットアセンブリ162についての詳細な説明を省略する。
カセット20は、左側機械加工ガイド168と右側機械加工ガイド170との間のカセット自動抜き取り機構160に囲まれている。バーコード読み取り装置172は、左側機械加工ガイド168の一部分であるバーコード読み取り装置ブラケット174に取り付けられている。モータ178もまた左側機械加工ガイド168に厳重に取り付けられている。シャフト180は第1の端部で軸継手182を介してモータ178に接続されており、右側機械加工ガイド170のベアリング184を貫通し、さらに第2の端部でシャフト止め輪186によって所定の位置に保持される。軸継手182によってシャフト180がモータ178に接続されている。軸継手182上に複数のネジ183が設けられており、それによってモータ178をシャフト180に強固に接続させることが可能である。メインテナンスのために、軸継手182のネジ183を単に緩めることでシャフト180からモータ178を取り外すこともできる。上部ローラガイド192はシャフト180上に強固に取り付けられている。シャフト180、軸継手182、及び上部ローラガイド192はすべてモータ178の回転に連動して回転する。
フラグ198の第1の端部、爪部202の第1の端部、及びブラケット爪部206の第1の端部はすべて肩付きネジ210を軸にして自由に回転する。肩付きネジ210は、右側機械加工ガイド170のネジ孔(図示せず)に螺合する。フラグ198の第1の端部、爪部202の第1の端部、及びブラケット爪部206の第1の端部は、それぞれ肩付きネジ210が通る丸孔を有する。フラグ198の第2の端部、爪部202の第2の端部、及びブラケット爪部206の第2の端部は、互いに独立して上下することが可能である。なぜならフラグ198の第1の端部、爪部202の第1の端部、及びブラケット爪部206の第1の端部は、肩付きネジ210を軸にして回転するからである。図11で右側機械加工ガイド170に面して見た場合、フラグ198の第1の端部にある孔はフラグ198の右側端部にあり、また爪部202及びブラケット爪部206の第1の端部にそれぞれある孔は、爪部202及びブラケット爪部206の左側端部にそれぞれある。爪部202の第1の端部とブラケット206の第1の端部とがコネクタとしての肩付きネジ210に接続されているが、他の形態のコネクタを用いて爪部202とブラケット爪部206とを接続させることも可能である。
爪部202の第2の端部は、図16及び図17に最も良く示されているように、さらに下側に向いた爪舌部208を有する。カセット24がカセット自動抜き取り機構160に存在し、かつカセット24が部分的にスリーブ22から抜き出されている場合、爪舌部208及びブラケット爪部206の第2の端部の下側部分は、カセット24の上側ハウジング部分34に接触している。
センサ212は、ブラケット爪部206の第2の端部の先端に設けられている。図11に示す実施形態のセンサ212は、概略“U”字形形状を有している。センサ212は、この“U”の第1の腕部分に光源(図示せず)を備え、また“U”の第2の腕部分に光受容器(図示せず)を備える。爪部202の第2の端部の先端は、より一層明確に図15及び図18(A)で示されるように、センサ212の第1の腕部分と第2の腕部分との間を通る。多数のセンサ212のいずれも本発明の装置及び方法に適しているが、1つの適当なセンサ212は、SUNX/Ramco Electric Co., 1207 Maple, West Des Moines, Iowa 50265から入手可能なPM−R44スーパースモールスロットセンサである。センサ212は、該センサ212の“U”の2つの腕部分の間にある爪部202の先端の存在を検出する。なぜなら、爪部202の先端は、センサ212の“U”の第2の腕部分にある光受容器に光が達しないようにセンサ212の“U”の第1の腕部分からの光をブロックするからである。爪部202の存在を示す他のセンサ212もまた本発明の装置及び方法の実施形態に適用可能である。爪部202の第2の端部及び爪舌部208は、ブラケット爪部206及び該ブラケット爪部206に設けられたセンサ212の動きとは独立して上下することができる。なぜなら、爪部202の第1の端部及びブラケット爪部206の第1の端部は、ともに肩付きネジ210を軸にして自由に回転するからである。
スリーブセンサ216は、フラグ198よりも上において右側機械加工ガイド170に固定されている。カセットアセンブリ20がカセット自動抜き取り機構160に存在する時、フラグ198の第2の端部はカセットアセンブリ20のスリーブ22によって押し上げられ、フラグ198の第2の端部198をスリーブセンサ216に接触させる。したがって、スリーブセンサ216はカセット自動抜き取り機構160にカセットアセンブリ20が存在することを検出する。ガイドベース218は、カセット自動抜き取り機構160の一端部で左側機械加工ガイド168及び右側機械加工ガイド170を相互に接続する。この一端部にカセットアセンブリ20が挿入される。
図12は、カセット自動抜き取り機構160の別の斜視図であって、別の特徴局面を示している。すなわち、図12に示すカセット自動抜き取り機構160にはカセットアセンブリ20が存在しない。左側機械加工ガイド168と右側機械加工ガイド170とを接続しているガイドベース218は、カセットアセンブリ20のスリーブ開口端部23が先に挿入される向きでカセットアセンブリ20が納されるように寸法が定められた収納スロット220を有する。矩形状をなした収納スロット220は、下壁部222、2つの側壁部224、及び上壁部(図12では図示せず)によって形作られている。収納スロット220は、バネで付勢されたドア226によって覆われる。バネで付勢されたドア226は、カセットアセンブリ20が収納スロット220に存在しない場合に収納スロット220を閉じる一方で、カセットアセンブリ20に対して下向の力を与えることで下壁部222との間に強固にカセットアセンブリ20を保持する。
下壁部222、2つの側壁部224、及び上壁部は、左側機械加工ガイド168の内壁部、右側機械加工ガイド170の内壁部、及び左側機械加工ガイド168を右側機械加工ガイド170に接続する底板230の上面によって形作られた矩形状の領域に通じている。カセットアセンブリ20がカセット自動抜き取り機構160に存在する時、底板230はカセットアセンブリ20を支える。端部止めブラケット232は、ガイドベース218から最も離れた底板230の一端で2つのネジ及びナットによって該底板230に取り付けられている。端部止めブラケット232の端部は、上に向いてカセット24のための端部止め234を形成し、スリーブ22から完全にカセット24が取り除かれるのを防ぐ。
図13は、上から見たカセット自動抜き取り機構160を示す図である。左側底部ローラガイド240及び右側底部ローラガイド242は、下部シャフト244に強固に取り付けられている。下部シャフト244は、左側機械加工ガイド168及び右側機械加工ガイド170を貫通して延びており、回転自在となるようにベアリングに取り付けられている。下部シャフト244はモータ178に接続されておらず、カセット自動抜き取り機構160にカセットアセンブリ20が存在しない場合には、下部シャフト244、左側底部ローラガイド240、及び右側底部ローラガイド242はシャフト180及び上部ローラガイド192から自由に独立して回転することが可能である。ソレノイド248が右側機械加工ガイド170に取り付けられている。ソレノイド248が作動すると、該ソレノイド248は爪部202を持ち上げる。
図14は、カセット自動抜き取り機構160及び注入システム162の側面図である。シャフト180と下部シャフト244との相対位置が図14に示されている。下部シャフト244は、該下部シャフト244の各端部に設けられた下部シャフト止め輪246によって所定の位置に保持されている。フラップオープナ250は、右側機械加工ガイド170の底部に設けられている。
カセット自動抜き取り機構の操作
カセット感知機構を有するカセット自動抜き取り機構160の操作を次に説明する。
カセット自動抜き取り機構へのカセットアセンブリの挿入
セットアセンブリ20は、そのスリーブ開口端部23が先になるように、カセット自動抜き取り機構160の収納スロット220に挿入される。カセット自動抜き取り機構160にカセットアセンブリ20を挿入することで、フラグ198の第2の端部が持ち上がる。フラグ198の第2の端部は、スリーブセンサ216に接触し、制御ユニット(図示せず)、例えば滅菌プロセスで使用する制御ユニットへ信号を送る。任意の適当な制御ユニットを用いることができ、例えばマイクロプロセッサに基づく自動制御システム及び並行処理コントローラをここに記載した操作の様々な局面を制御するために使用することができる。制御ユニットはバーコードリーダ172を起動する。このバーコードリーダ172は、スリーブ外層28の矩形状の窓部108及び内層26の横方向に延びる矩形状の窓開口部74を通してカセット24のラベル表示部72を読み取る。ロットコード及び貯蔵期限を含むラベル情報は制御ユニットに送られる。もし、カセット42が貯蔵期限を過ぎているか、もしくは欠陥を有するものであるならば、該カセット42は拒絶され、カセットアセンブリ20はカセット自動抜き取り機構160から取り除かれる。
もしカセットの使用が可能であるならば、制御ユニットはモータ178を起動し、該モータが反時計方向に回転して上部ローラガイド192を回転させる。回転する上部ローラガイド192はスリーブ外層28の上板92に接触し、カセットアセンブリ20をカセット自動抜き取り機構160のさらに奥へ引き込む。左側底部ローラガイド240及び右側底部ローラガイド242は、スリーブ外層28の底板94に接触し、カセットアセンブリ20の動きによって回転する。
カセットアセンブリ20がカセット自動抜き取り機構160の中に十分な距離移動した場合、スリーブ22の前方の縁部164がフラップオープナ250(図14参照)に接してスリーブ22の動きを停止させる。フラップオープナ250はカセット24と保持用折り返し部120との間を滑動して保持用折り返し部120を下方向に回転させてカセット24との係合を解除させる。スリーブ22の前方の縁部164がフラップオープナ250と接触している間に、カセットアセンブリ20はカセット自動抜き取り機構160の中に十分な距離移動し、上部ローラガイド192がスリーブ20の外層28の矢形の開口部106と内層26の矢形の開口部60とを通してカセット24の上部に接触する。フラップオープナ250がスリーブ22の動きを停止させているので、上部ローラガイド192の回転がカセット24を、図11に示すように、スリーブ20の外層28の開口端部23から引き抜く。
左側底部ローラガイド240及び右側底部ローラガイド242はスリーブ内層26の切り抜き82及び84と外層28の切り抜き86を通してカセット24に接触する。切り抜き82,84及び86は図2に示されている。左側底部ローラガイド240及び右側底部ローラガイド242は束縛がないので、カセット24が上部ローラガイド192の回転によって動かされる時に回転する。左側底部ローラガイド240及び右側ローラガイド242は、単にカセット24を支持するだけであり、カセット24をスリーブ20から引き出す手助けはしない。
爪部とバケット爪部との相対的な動き
図15は、カセット24が部分的にスリーブ22から抜き出された後のカセット自動抜き取り機構160内のカセット24を示す図である。ソレノイド248を含むカセット自動抜き取り機構160のいくつかの構成要素は、明瞭化のために図15から除いてある。爪部202の第2の端部の先端は、図18(A)に示すように、ブラケット爪部206の先端にあるセンサ212の“U”字をなす2本の腕部間に位置している。爪舌部208及びブラケット爪部206の第2の端部の底部は、カセットケース30の上側ハウジング部分34に置かれている。
カセット自動抜き取り機構160のカセット感知機構部分の操作は、カセット24がカセット自動抜き取り機構160を通過するのに伴う爪部202及びブラケット爪部206の相対的動作に依存している。したがって、カセット自動抜き取り機構160の残りの動作を説明する前に、爪部202及びブラケット爪部206の動きを明す
図15は爪舌部208及びブラケット爪部206の第2の端部の底部がカセットケース30の上側ハウジング34における異なる部分に置かれることを示す図である。図15では、爪舌部208は、カセット24の右側縁部140に延びている第3の溝部138の底部に置かれる。ブラケット爪部206の第2の端部の底部は、湾曲したセルのカバー150から溝部138を隔離する平坦な隔離隆起部146上に置かれている。
カセット24は上部ローラガイド192の回転によってカセット自動抜き取り機構160の中を移動するにつれて、爪舌部208がプラスチック製カセットケース30の上側ハウジング部分34にある溝部138、該溝部138の傾斜部分158、及び平坦な隆起部144を横断するので、爪舌部208及び爪部202の第2の端部が上下する。
例えば、もし図15の爪舌部208が第1の溝部138の底部にあるならば、爪舌部208が平坦な隆起部144に達するまで溝部138の傾斜部分158を横切るにつれて爪舌部208が持ち上がる。爪舌部208の垂直方向の位置は、該爪舌部208が平坦な隆起部144を通過しているときは不変である。次に、爪舌部208が第2の溝部138に落ちる。したがって、爪舌部208及び爪部202の第2の端部は爪舌部208がカセットケース30の上部ハウジング部分34の表面の溝部138、該溝部138の傾斜部分158、及び平坦な隆起部144を横切るにつれて、上下する。
それとは対称的に、ブラケット爪部206の第2の端部の底部は、湾曲したセルカバー150と溝部138とを隔離する隔離隆起部146上に置かれる。カセット24がカセット自動抜き取り機構160の中を移動するとき、平坦な隔離隆起部146の高さは一定であるため、ブラケット爪部206の第2の端部が垂直方向において同一の高さに保たれる。爪舌部208及び爪202の第2の端部は、カセット24がカセット自動抜き取り機構160の中を移動するにつれて上下し、一方ブラケット爪部206の第2の端部はその間、垂直方向の高さが一定したままである。
センサによるカセット上の爪部の位置の検出
図16及び図17は、どのようにして爪部202とブラケット爪部206との垂直方向の相対的な位置がカセットケース30の上側ハウジング部分34上の爪舌部208の位置の判断に使用することができるかを説明するためのものである。
図16において、爪舌部208は溝部138の底部にある。したがって、爪部202の第2の端部は、爪舌部208がカセットケース30の上側ハウジング部分34と接している状況としては、可能な限り垂直方向の位置が低くなっている。ブラケット爪部206の第2の端部の垂直方向の位置は、ブラケット爪部206の第2の端部がカセットケース30の上側ハウジング部分34と接している状態で固定される。なぜなら、ブラケット爪部206の第2の端部はカセットケース30の平坦な隆起部114に接しているからである。平坦な隆起部144は高さが不変である。
爪部202の第2の端部の先端の位置を明確に説明するために、図16では、センサ212の“U”字形のうちの右側機械加工ガイド170に近い腕部を不図示としている。爪部202の第2の端部の先端は、センサ212の“U”字の2本の腕部の間に位置しており、このことは図18(A)に明瞭に図示されている。また、もしセンサ212の“U”字形の右側機械加工ガイド170に近い腕部が省略されていない場合、爪部202の第2の端部の先端を明瞭に示すことができない。ブラケット爪部206のセンサ212の“U”字形の残りの腕部の光線252は、爪部202の第2の端部の先端よりも上に見える。したがって、爪舌部208が図16に示すように溝部138の底部にある場合にセンサ212の“U”字形の除かれた腕部分にある光受容器(図示せず)が光線252を受ける。
図17において、爪舌部208は図10に示すようにカセットケース30の第1の溝部138と矢印134との間のカセット24の上側ハウジング部分34の平坦な隆起部144と接触している。第1の溝部138と矢印134との間の平坦な隆起部144は、カセットケース30の残りの平坦な隆起部144と同一の高さを有する。図17において、センサ212の“U”字形のうちの右側機械加工ガイド170に近い腕部が図16と同様に取り除かれている。
カセット24の上側ハウジング部分34にある平坦な縁部144は、溝部138よりも高い。図17に示すように、爪部202の第2の端部の先端の垂直方向の位置は、爪舌部208が平坦な縁部144に接触している場合に、爪部202が光線252(図17において極細線で示す)をブロックするのに十分な高さにある。したがって、センサ212の“U”字形のうちの第2の腕部にある光受容器(図示せず)は、カセット24の上側ハウジング部分34にある平坦な縁部144上に爪舌部208がある場合に、光線252に晒されない。
もし爪舌部208が溝部138の底部にあるならば、図16に示すように、センサ212の光受容器は光線252を観測する。もし爪舌部208が平坦な縁部144に接している場合、爪部202の先端は光線252をブロックする。なぜなら爪部208の先端は爪舌部202が溝部138内にある場合よりも垂直方向の位置が高いからである。したがって、爪舌部208が溝部138内にあるか、平坦な縁部144上にあるかどうかを、爪部202がセンサ212の光線252をブロックするかどうかを判断することで判断することができる。もし光線252がブロックされると、該光線252はセンサ212の“U”字形のうちの第2の腕部の光受容器に入力されない。
カセット自動抜き取り機構の動作の説明
再びカセット自動抜き取り機構160の動作について説明する。ユーザがカセットアセンブリ20をカセット自動抜き取り機構160に挿入すると、フラグ198がカセットアセンブリ20によって持ち上がり、スリーブセンサ216に接触する。スリーブセンサ216は中央処理装置(図示せず)に信号を送り、モータ178を起動させて反時計方向に回転させる。上部ローラガイド192はスリーブ22からカセット24を引き出す。スリーブ20の前方の縁部164は爪部202及びブラケット爪部206の両方を持ち上げる。爪部202はブラケット爪部206のセンサ212の光線252を阻止する(図17参照)。
中央処理装置にあるソフトウェアは、クロックを起動して爪部202が溝部138に達する前に爪部202及びブラケット爪部206が一緒に乗る時間を測定する。爪部202が溝部138に達した場合、爪舌部208は溝部138に落ちて光線250を開く(図16参照)。ソフトウェアは、爪舌部208が溝部138の垂直な縁部156に接触するようにモータ178の回転を時計方向に逆転させる。
この時点で、セル32は注入するのに適当な位置に置かれる。注入アセンブリ162の中空針42がカセット24内のセル32(図3(A)参照)を貫通する。セル32内の過酸化水素40又は他の滅菌剤が排出されて滅菌チャンバに送られる。この機構の動作は、Williams他の米国特許第4,817,800号(1989年4月4日発行)、同第4,913,196号(1990年4月3日発行)、同第4,938,262号(1990年7月3日発行)、及び同第4,941,518号(1990年7月17日発行)により完全に記載されており、本明細書ではこれらの特許全てを援用する。
次のセル32が利用される場合、ソフトウェアはモータ178を起動させて該モータ178を反時計方向に回転させる。モータ178が起動するとクロックも起動される。爪舌部208が溝部138の傾斜部分158を横切ると、爪舌部208及び爪部202の第2の端部が溝部138の傾斜部分158に接触することによって持ち上がる。ある点で、爪部202の第2の端部が光線252をブロックする。光線252は爪舌部208が平坦な縁部144を横切るので爪部202の上端部によってブロックされたままとなる。爪舌部208が次の溝部138に落ちると、光線252はもはや爪部202の先端によってブロックされず、センサ212からの信号が制御ユニットへ送られる。制御ユニットにあるソフトウェアはモータ178の回転を時計方向に逆転させ、それによって爪舌部208が溝部138の垂直方向の縁部156に接触する。注入アセンブリ162上の中空針42は、再びカセット24のセル32(図3(A))を貫通する。セル32内の過酸化水素40又は他の滅菌剤が排出されて滅菌チャンバに送られる。このようなプロセスは最後のセル32が使用されるまで繰り返される。中央処理装置は、処理されたセルの数を記録し、それによってセルの全てが使用され、かつカセット24が使い切られた時を判断する。
この時点で、ソフトウェアはソレノイド248を起動させるとともにモータ178を立ち上げて該モータ178を時計方向に回転させる。ソレノイド248が起動すると、爪部202が持ち上がり、カセット24上の溝部138の外へ爪舌部208が持ち上がる。モータ178の回転によって上部ローラガイド192が回転し、使い切ったカセット24をスリーブ22に押し込む。ソレノイド248を起動することによって爪部202を持ち上げることで、爪舌部208はカセット24上の溝部138の垂直な縁部156によって停止されることはない。カセット24はスリーブ22の中へ移動するので、カセット24の後方の端部はラベル70に接する。それによって図7に示す位置に向けて後方に回転する。この際、ラベルの表示72はスリーブ22の外側からは見えない。カセット24がスリーブ22に押し戻されると、上部ローラガイド192はスリーブ外層28の上板92に接触し、カセットアセンブリ20を収納スロット220から押し出す。
爪部202及びブラケット爪部206は、同一の肩付きネジ210を軸にして回転することから、カセット検出機構は、従来の装置よりも測定される器具の厚さを多様にすることができる。爪部202及びブラケット爪部206は測定される器具の表面における異なる経路を並んで移動することから、このカセット検出機構は爪部202の爪舌部208が横切る表面とブラケット爪部206の第2の端部の底部が横切る表面との間の高さの違いについて高い検出感度を持つ。測定された器具の表面における厚さの変化すなわちうねりはさほど重要ではない。なぜなら、カセット検出機構は互いに比較的近接した2つの面間の高さの違いを検出しているのであって、対象物の表面における互いに近接した二つの位置の相対厚さよりもかなり大きく変化しうる絶対的な高さを計測しているのではないからである。
さらに、他の従来の装置とは異なり、本発明の装置及び方法は測定されている器具の厚さによって測定精度が変動しない。装置及び方法は、器具の厚さの変動を比率に基づいてではなく、むしろ絶対的なものに基づいている。例えば、爪舌部208及びブラケット爪部206は上記表面上の2つの経路を行き来する。センサ212は、爪部202の先端部がセンサ212の光線252をブロックしているかどうかを判断する。爪部202の先端部が光線252をブロックするかどうかは、爪舌部208が置かれる経路とブラケット爪部206が置かれる経路との間の高さの差に依存している。センサ212の感度は測定されている器具の厚さに依存しない。
センサ212の他の実施形態も、本発明の装置及び方法の実施形態で利用することができる。装置の実施形態で使用することができるセンサ212のいくつかの実施形態としては、例えば電気機械式スイッチ及び近接センサが挙げられる。装置の実施形態で使用するための適当な機械式スイッチは、Honeywell Inc., 11 West Spring Street, Freeport, Illinois 61032から入手可能なマイクロスイッチである。幅広い範囲の電気機械式スイッチが本発明の装置の実施形態での使用に適しているが、特にMICRO SWITCH(商標)V7シリーズのマイクロスイッチはこの装置での使用に適している。
本発明の装置の実施形態で使用される適当な近接センサは、OMRON ELECTREONICS, INC., One East Commerce Drive, Schaumburg, Illinois 60173から入手可能である。本発明の装置での使用に適している近接センサの2つの種類は、誘導近接センサ(例えば、E2Eシリーズの誘導近接センサ)及び容量近接センサ(例えば、E2K−Xシリーズの容量近接センサ)であり、共にOMRONから入手可能である。本発明の装置で使用するのに適しているセンサ212の他の形態は当業者が容易に理解することができよう。
本発明の装置及び方法の実施形態は、厚さにおける単なる変動よりはむしろ物体表面の凹凸又は隆起の検出に使用することも可能である。装置の種々の実施形態を利用することによって、対象物の上面、側面または底面のいずれの凹凸も検出することが可能である。したがって、方法及び装置は物体の上面にある厚さの変化すなわち凹凸の計測に限定されない。
さらにこの装置は、既に説明及び図示したように、肩付きネジ210を持つ実施形態のように、爪部202及びブラケット爪部206が、コネクタとしての単一回転軸の周りを回転運動するものに限定されない。爪部202及びブラケット爪部206が単一の回転軸に設置された実施形態が好ましいといえども、例えば、爪部202及びブラケット爪部206は、二つのコネクタとしての2つの回転軸に設置されたものであってもよい。別の実施形態では、爪部202及びブラケット爪部206が回転方向ではなく直線的に移動する。図18乃至図20は、本発明の装置の実施形態として爪部202、ブラケット爪部206、及びセンサ212の取付関係の実施形態が示されている図である。
図18(A)及び図18(B)は、本発明の一実施形態にもとづく装置の一部分の上面図及び側面図を示すもので、爪部202及びブラケット爪部206がコネクタとしての単一のピボット260に設けられている。図18(A)及び図18(B)の実施形態は図11に示す実施形態と類似している。図11の肩付きネジ210は図18(A)及び図18(B)のピボット260の一実施形態である。
図18(A)及び図18(B)のセンサ212は、ブラケット爪部206の側面に設けられている。図18(A)及び図18(B)のセンサ212の実施形態は、図11に示す実施形態と類似しており、センサ212が“U”字形となっている。図18(A)はどのようにして爪部202の第2の端部がセンサ212の“U”字形の2つの腕部の間で横方向に配置されるかを明瞭に示す図である。
図18(B)はピボット260、爪部202、ブラケット爪部206、及びセンサ212を示す側面図であり、爪部202の第1の端部とブラケット爪部206の第2の端部とが共に、コネクタとしての単一のピボット260に取り付けられている。ブラケット爪部206の底部及び爪部202上の爪舌部208はともに検出面270に接している。爪部202の第1の端部及びブラケット爪部206の第1の端部は、共に単一の共通するピボット260を軸にして回転する。それによって、ブラケット爪部206の底部及び爪舌部208が検出面270の隆起すなわち凹凸に接すると、ブラケット爪部206の底部及び爪舌部208がそれぞれ別個に上下する。センサ212は、既に述べたように爪部202とブラケット爪部206との相対的な高さを検出する際に使用される。
図18(A)及び図18(B)に示す実施形態では、爪部202及びブラケット206は重力によって検出面270に保持される。したがって、図18(A)及び図18(B)に示す装置の実施形態は検出面270の上面のサンプリングには適しているが、該検出面270の側面又は底面については一般に適していない。なぜなら、重力は検出面270の側面及び底面に対して爪部202及びブラケット爪部206を保持させないからである。
図19(A)及び図19(B)に示す実施形態は、図18(A)及び図18(B)に示す実施形態と類似しているが、ブラケット爪部206及び爪部202が、コネクタとしての別々のピボット260に設けられている点が異なる。図19(A)及び図19(B)に示す実施形態は検出面270の上面を測定するのに有用であり、一般に検出面270の側面又は底面を測定するのに適していない。なぜなら、実施形態は検出面270と接触しているブラケット爪部206及び爪部202を保持するために重力に依存するからである。図18(A)及び図18(B)に示す実施形態と図19(A)及び図19(B)に示す実施形態は共に、重力によって検出面270に接触しているブラケット爪部206の底部及び爪舌部208を保持することが可能な傾いている検出面170の測定に利用することができる。
図20は本発明にもとづく装置の一部分の別の実施形態を示すもので、爪部202及びブラケット爪部206がコネクタとしての支持体274に取り付けられている。センサ212は、他の実施形態と同様にブラケット爪部206に取り付けられている。バネ276は支持体274と爪部208及びブラケット爪部206の両方との間に位置している。バネ276は爪部202及びブラケット爪部206を検出面207に対して押圧する。したがって、図20に示す実施形態は検出面270の底面及び側面を測定するために使用できる。なぜなら、図20の装置は検出面270上に爪部202及びブラケット爪部206を保つために重力に依存していないからである。バネ276は爪部202及びブラケット爪部206を検出面270に対して押圧する。図20に示す装置は、もちろん検出面270の上面を測定するために使用してもよい。バネ276の代わりに圧式又は空気圧式の機構を用いてもよい。センサ212は、他の実施形態と同様に爪部202の位置とブラケット爪部206の位置との間の差を測定する。図20の実施形態では、爪部202及びブラケット爪部206は回転するのではなく横方向に動き、検出面270の向きに関わりなく検出面270に乗る。
図21は、本発明の実施形態にもとづくカセット検出機構及びカセット自動抜き取り機構160とともに使用するのに適した滅菌器300を示す略図である。滅菌器300は、その構成要素及び使用方法が米国特許第4,756,882号(1988年7月12日発行)及び同第5,656,238号(1997年8月12日発行)により詳しく記載されており、本明細書ではこれらの特許を援用する。他の滅菌器もカセット自動抜き取り機構160及びカセット検出機構とともに使用するのに適していることから、図21の滅菌器は限定することを意味するものではない。滅菌器300は、真空チャンバ310、バルブ330によって真空チャンバ310に接続された真空ポンプ320、さらにバルブ350を有するラインによって真空チャンバ310に接続した適当な滅菌剤(例えば過酸化水素)の供給源340を有する。滅菌器300はまた、真空チャンバ310内のプラズマ発生器370に電気的に接続されたRF(高周波)ジェネレータ360と、ラインおよびバルブ390を介して真空チャンバ310に接続されたHEPAベント(vent)380とを有する。プロセス制御論理回路400、好ましくはプログラム可能なコンピュータは、真空チャンバ310に接続された構成要素の各々に接続されている。プロセス制御論理回路400は、滅菌プロセスを達成するために、適当な時刻に真空チャンバに接続された構成要素の各々の動作を指示する。
本発明の種々の実施形態のカセット自動抜き取り機構160及びカセット検出機構は、適当な滅菌剤の供給源340の実施形態の部分であり、カセット自動抜き取り機構160及びカセット検出機構はプロセス制御論理回路400によって制御可能である。真空チャンバ310は、滅菌すべき対象物を囲む。
この発明の実施形態及び用途を図示及び説明してきたが、本発明の範囲から離れることなく多くの変更が可能であることを当業者が容易に理解することは明らかであるに違いない。したがって、本発明は、特許請求の範囲の意図すること以外によって限定されるものではない。
好ましい実施態様は以下の通りである。
(A)少なくとも第1の経路と第2の経路とを有する表面を持つ器具のこの表面の凹凸を検出するための検出機構であって、
少なくとも1つのコネクタと、第1の爪部と、第2の爪部と、センサとを備え、
前記第1の爪部の第1の端部は、前記第1の爪部が移動可能となるようにして前記コネクタに接続されており、前記第1の爪部の第2の端部は前記表面上の前記第1の経路の一部分に接触し、
前記第2の爪部の第1の端部は、前記第2の爪部が移動可能となるようにして前記コネクタに接続されており、前記第2の爪部の第2の端部は前記表面上の前記第2の経路の一部分に接触し、
前記センサは、前記第2の爪部に対する前記第1の爪部の位置を検出するために前記第1の爪部又は前記第2の爪部に取り付けられていることを特徴とする検出機構。
(1)前記第1の経路及び前記第2の経路が同一ではない実施態様(A)に記載の検出機構。
(2)前記少なくとも1つのコネクタはピボットであり、前記第1の爪部及び前記第2の爪部は前記ピボットを軸にして回転する実施態様(A)に記載の検出機構。
(3)前記第1の爪部及び前記第2の爪部の動作は重力によるものである実施態様(A)に記載の検出機構。
(4)前記第1の爪部及び前記第2の爪部の動作は液圧機構、空気圧機構、及び少なくとも1本のバネからなる群から選択される移動機構によるものである実施態様(A)に記載の検出機構。
(5)前記表面の前記凹凸は前記器具の上面、底面、又は側面にある実施態様(A)に記載の検出機構。
(6)前記センサは光電式センサ、電子機械式センサ、及び近接センサからなる群から選択される実施態様(A)に記載の検出機構。
(7)前記第1の経路は前記第2の経路に隣接している実施態様(1)に記載の検出機構。
(8)制御ユニットをさらに有する実施態様(A)に記載の検出機構。
(9)前記器具はカセットである実施態様(A)に記載の検出機構。
(10)前記カセットは殺菌剤を含む実施態様(9)に記載の検出機構。
(11)前記殺菌剤は過酸化水素を含む実施態様(10)に記載の検出機構。
(12)前記第1の経路は少なくとも1つの溝部を有し、また前記第2の経路は比較的滑らかである実施態様(A)に記載の検出機構。
(13)前記第1の経路及び前記第2の経路はカセットの一面上にある実施態様(12)に記載の検出機構。
(B)器具の一面の凹凸を検出する方法であって、
第1の経路及び第2の経路を有する面を持つ器具を提供することと、
少なくとも1つのコネクタ、
第1の爪部が移動可能となるようにして前記コネクタに接続した第1の端部を有する前記第1の爪部、
第2の爪部が移動可能となるようにして前記コネクタに接続した第1の端部とを有する前記第2の爪部、及び、
前記第1の爪部又は前記第2の爪部に取り付けられたセンサを有する検出機構を提供することと、
前記第1の爪部の第2の端部が前記器具の前記表面上の前記第1の経路の一部分に接し、前記第2の爪部の第2の端部が前記器具の前記表面上の前記第2の経路の一部分に接するように、前記器具を前記検出機構に挿入することと、
前記センサによって前記第2の爪部に対する前記第1の爪部の位置を判断することと、
前記検出機構中で前記器具を動かすことと、
前記センサによって前記第1の爪部に対する前記第2の爪部の第2の位置を判断することと、
前記表面の凹凸を判断することと
を有することを特徴とする方法。
(14)前記器具を移動させることと、前記第2の爪部に対する前記第1の爪部の位置を判断することとを繰り返すことを備える実施態様(B)に記載の方法。
(15)前記第1の経路及び前記第2の経路は同一ではない実施態様(B)に記載の方法。
(16)前記少なくとも1つのコネクタはピボットであり、前記第1の爪部及び前記第2の爪部は前記ピボットを軸にして回転する実施態様(B)に記載の方法。
(17)前記センサは光電式センサ、電子機械式センサ、及び近接センサからなる群から選択される実施態様(B)に記載の方法。
(18)前記第1の経路は前記第2の経路に隣接している実施態様(15)に記載の方法。
(19)前記検出機構はさらに制御ユニットを備える実施態様(B)に記載の方法。
(20)前記器具はカセットである実施態様(B)に記載の方法。
(21)前記検出機構は滅菌システムに設けられる実施態様(20)に記載の方法。
(22)前記カセットは殺菌剤を含む実施態様(21)に記載の方法。
(23)前記殺菌剤は過酸化水素である実施態様(22)に記載の方法。
(24)前記第1の経路は少なくとも1つの溝部を有し、また前記第2の経路は比較的滑らかである実施態様(22)に記載の方法。
(25)前記第1の爪部の前記第2の端部が前記カセットの前記面上の前記第1の経路にある前記少なくとも1つの溝部に接するまで前記カセットを動かすことをさらに備え、それによって前記滅菌システムに殺菌剤を注入するための前記カセットを位置決めする実施態様(24)に記載の方法。
(26)前記殺菌剤を前記滅菌システムに注入することをさらに有する実施態様(25)に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】
スリーブ内にあるカセットの斜視図である。
【図2】
図1のカセット及びスリーブの分解組立図である。
【図3】
(A)は図2の2A−2A線に沿う断面図であり、(B)は図2の2B−2B線に沿う断面図である。
【図4】
図1のスリーブの内層を形成する広げられた半加工板の平面図である。
【図5】
図1の外層を形成する広げられた半加工板の平面図である。
【図6】
図4のスリーブ内層に取り付けられる識別ラベルの斜視図である。
【図7】
納位置で示された図6のラベルの断面図である。
【図8】
移動位置にあるラベルを示す図7と同様の断面図である。
【図9】
ラベルが開口部を通して目で見える露出位置にあるラベルを示す図7と同様の断面図である。
【図10】
スリーブから部分的に取り外されたカセットを有するカセットアセンブリの斜視図である。
【図11】
本発明にもとづくカセット検出機構及び送達システムに置かれた図1のカセット及びスリーブの斜視図である。
【図12】
図11の送達システム及びカセット検出機構の別の斜視図である。
【図13】
図11の送達システム及びカセット検出機構の上面図である。
【図14】
図11の送達システム及びカセット検出機構の側面図である。
【図15】
図11の送達システム及びカセット検出機構に置かれた図1のカセット及びスリーブの部分切欠斜視図であり、カセット検出機構の爪部がカセットの溝部に乗っている状態を示す図である。
【図16】
カセット検出機構上の爪部が該カセットの溝部の底部にある場合にセンサーの光線の位置を示す図11の送達システム及びカセット検出機構に置かれた図1のカセット及びスリーブの部分切欠斜視図である。
【図17】
カセットが送達システムに入る時に爪部がカセット上の平坦な隆起部の上部にある状態での光線の位置を想像線で示す図11の送達システム及びカセット検出機構に置かれた図1のカセット及びスリーブの部分切欠斜視図である。
【図18】
(A)は爪部及びブラケット爪部が共通のピボットに取り付けられているカセット検出機構の一実施形態の一部分の概略上面図であり、(B)は(A)のカセット検出機構の概略側面図である。
【図19】
(A)は爪部及びブラケット爪部が2つの異なるピボットに取り付けられているカセット検出機構の一実施形態の一部分を示す概略上面図であり、(B)は(A)のカセット検出機構の概略側面図である。
【図20】
支持体のバネに爪部及びブラケット爪部が取り付けられ、かつ爪部及びブラケット爪部が回転するのではなく横方向に移動するカセット検出機構の一実施形態の一部分を示す模式的側面図である。
【図21】
滅菌装置の略図である。

Claims (20)

  1. 器具の表面の凹凸を検出するための検出機構であって、前記表面はこの表面に沿った少なくとも第1の経路と前記第1の経路とは別の第2の経路とを有し、前記第1の経路は少なくとも1つの溝部を有し、前記第2の経路は比較的滑らかである、検出機構において、
    前記器具よりも上側に位置し、前記溝部を横切る方向に前記器具に対して直線的に移動することができる少なくとも1つのコネクタと、
    第1の爪部であって、前記第1の爪部の第1の端部は、前記コネクタの移動中、前記第1の爪部が上下方向に移動可能となるように前記コネクタに接続されており、前記第1の爪部の第2の端部は、当該第2の端部から下側に向って延びる爪舌部を備え、当該爪舌部は前記表面上の前記第1の経路の一部分に接触前記爪舌部は、前記第2の端部から延びる第1の面と前記第1の面に向って傾斜した第2の面とを含み、前記第2の面は、前記コネクタの進行方向を向いている、第1の爪部と、
    第2の爪部であって、前記第2の爪部の第1の端部は、前記コネクタの移動中、前記第2の爪部が、前記第1の爪部とは独立して上下方向に移動可能となるように前記コネクタに接続されており、前記第2の爪部の第2の端部は、当該第2の端部から延びる下側部分が前記表面上の前記第2の経路の一部分に接触する、第2の爪部と、
    前記第1の爪部又は前記第2の爪部に取り付けられていて、前記第2の爪部に対する前記第1の爪部の位置を検出するセンサと、
    を備えている、検出機構。
  2. 前記センサは、前記第2の爪部の前記第2の端部に対する前記第1の爪部の前記第2の端部の位置を検出するために前記第1の爪部の前記第2の端部又は前記第2の爪部の前記第2の端部に取り付けられている、請求項1に記載の検出機構。
  3. 前記少なくとも1つのコネクタはピボットであり、前記第1の爪部及び前記第2の爪部は前記ピボットを軸にして回転する、請求項1または2に記載の検出機構。
  4. 前記第1の爪部及び前記第2の爪部の動作は、重力によるものである、請求項1〜3のいずれかに記載の検出機構。
  5. 前記第1の爪部及び前記第2の爪部の動作は、液圧機構、空気圧機構、及び少なくとも1つのバネからなる群から選択される移動機構によるものである、請求項1〜3のいずれかに記載の検出機構。
  6. 前記センサは、光電式センサ、電子機械式センサ、及び近接センサからなる群から選択される、請求項1〜5のいずれかに記載の検出機構。
  7. 前記第1の経路は、前記第2の経路に隣接している、請求項1〜6のいずれかに記載の検出機構。
  8. 制御ユニットをさらに備える、請求項1〜7のいずれかに記載の検出機構。
  9. 前記器具は殺菌剤を収容するためのカセットである、請求項1〜8のいずれかに記載の検出機構。
  10. カセット自動抜き取りシステムにおける前記カセットの場所の表示を提供するために、前記カセット自動抜き取りシステムに組み込まれる、請求項9に記載の検出機構。
  11. 器具の表面の凹凸を検出する方法であって、
    表面にその表面に沿った第1の経路及び前記第1の経路とは別の第2の経路を有し、前記第1の経路は少なくとも1つの溝部を有し、前記第2の経路は比較的滑らかである器具を提供することと、
    前記器具よりも上側に位置し、前記溝部を横切る方向に前記器具に対して直線的に移動することができる少なくとも1つのコネクタ、
    第1の爪部であって、前記コネクタの移動中、前記第1の爪部が上下方向に移動可能となるように前記コネクタに接続された第1の端部、および第2の端部を有し、前記第2の端部が当該第2の端部から下側に向って延びる爪舌部を備え前記爪舌部は、前記第2の端部から延びる第1の面と前記第1の面に向って傾斜した第2の面とを含み、前記第2の面は、前記コネクタの進行方向を向いている、第1の爪部、
    第2の爪部であって、前記コネクタの移動中、前記第2の爪部が前記第1の爪部とは独立して上下方向に移動可能となるように前記コネクタに接続された第1の端部、および第2の端部を有する、第2の爪部、及び、
    前記第1の爪部又は前記第2の爪部に取り付けられたセンサ
    を備えた検出機構を提供することと、
    前記第1の爪部の第2の端部から延びる前記爪舌部が前記器具の前記表面上の前記第1の経路の一部分に接し、前記第2の爪部の第2の端部から延びる下側部分が前記器具の前記表面上の前記第2の経路の一部分に接するように、前記器具を前記検出機構に挿入することと、
    前記センサによって前記第2の爪部に対する前記第1の爪部の位置を判断することと、
    前記検出機構中で前記器具を動かすことによって前記コネクタを前記器具に対して移動させることと、
    前記センサによって前記第2の爪部に対する前記第1の爪部の第2の位置を判断することと、
    前記表面の凹凸を判断することと
    を含む、方法。
  12. 前記器具を動かすことと、前記第2の爪部に対する前記第1の爪部の位置を判断することとを繰り返すことを含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記少なくとも1つのコネクタはピボットであり、前記第1の爪部及び前記第2の爪部は前記ピボットを軸にして回転する、請求項11または12に記載の方法。
  14. 前記センサは、光電式センサ、電子機械式センサ、及び近接センサからなる群から選択される、請求項1113のいずれかに記載の方法。
  15. 前記第1の経路は、前記第2の経路に隣接している、請求項1114のいずれかに記載の方法。
  16. 前記検出機構はさらに制御ユニットを備える、請求項1115のいずれかに記載の方法。
  17. 前記器具は殺菌剤を収容するためのカセットである、請求項1116のいずれかに記載の方法。
  18. 前記検出機構は滅菌システムに設けられる、請求項17に記載の方法。
  19. 前記第1の爪部の前記第2の端部が前記カセットの前記表面上の前記第1の経路にある前記少なくとも1つの溝部に接するまで前記カセットを動かし、それによって前記滅菌システムに殺菌剤を注入するための前記カセットの位置を決めることをさらに含む、請求項17または18に記載の方法。
  20. 前記殺菌剤を前記滅菌システムに注入することをさらに含む、請求項19に記載の方法。
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