JP2005334655A5 - - Google Patents

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カセット組立体
本特許出願は2004年5月28日に出願されている米国特許出願第10/856,435号の一部継続出願であり、この文献の内容は本明細書において参考文献として含まれる。
本特許出願は器具滅菌装置に滅菌剤を配給するためのカセットに関連しており、特にこれらのカセットおよびその包装に関連している。
医療装置等のような器具を滅菌するための一例の一般的な方法はこれらの装置を過酸化水素等のような気相の化学滅菌剤に接触させることである。多くのこのような滅菌剤において、その滅菌剤を液体の形態で配給してこれを滅菌装置の中において気化することが好ましい。液体の滅菌剤を配給するための一例の特に便利で正確な方法は所定量の滅菌剤をカセットの中に入れてそのカセットを滅菌装置に配給することである。その後、この滅菌装置はカセットから滅菌剤を自動的に抜き取ってこれを滅菌処置のために用いる。一般的に、上記のようなカセットは等量の液体滅菌剤を含む多数個のセルを含み、滅菌剤の処置において1個以上のセルが用いられる。このようなシステムはカリホルニア州アービンのアドバンスド・ステリライゼーション・プロダクツ社(Advanced Sterilization Products)から入手可能なステラド(STERRAD)(登録商標)滅菌システムにおいて現在利用できる。
米国特許第4,817,800号、同第4,869,286号、同第4,899,519号、同第4,909,287号、同第4,913,196号、同第4,938,262号、同第4,941,518号、同第5,882,611号、同第5,887,716号および同第6,412,340号はそれぞれ本明細書において参考文献として含まれており、上記のようなカセットおよびカセットの中のセルから液体の滅菌剤を流出させるための方法を開示している。
米国特許第4,817,800号明細書 米国特許第4,869,286号明細書 米国特許第4,899,519号明細書 米国特許第4,909,287号明細書 米国特許第4,913,196号明細書 米国特許第4,938,262号明細書 米国特許第4,941,518号明細書 米国特許第5,882,611号明細書 米国特許第5,887,716号明細書 米国特許第6,412,340号明細書
上記のようなカセットまたはこのカセットを受容するスリーブの上にバーコードを用いることが知られている。一般的に、特定のモデルの滅菌装置が特定のカセットの設計を用いている。このカセット上のバーコードはカセットを設計する滅菌装置のモデル番号およびカセットの使用期限等のような情報を含むことができる。従って、もしも間違ったまたは使用期限切れのカセットを挿入すると、その滅菌装置は上記のコードを読み取ることによりそれを決定してそのカセットを拒絶できる。
本発明による滅菌装置のためのカセットは一定量の液体滅菌剤を含む1個以上のセルを有する本体部分を備えている。この本体部分はスリーブの中に受容されており、そのスリーブ上のバーコードがその内孔クレームを伴ってコード化されている。
好ましくは、上記バーコードは内孔クレームが関連している滅菌装置の種類またはモデルに対応する認識手段をその中にコード化している。
本発明の一例の態様において、上記の滅菌剤は過酸化水素溶液を含む。
上記内孔クレームは、本発明の一例の態様において、内孔の長さおよび内径を指定している。加えて、この内孔クレームはその内孔部を構成している材料を特定できる。このようなコード化は上記の長さおよび内径を表示する認識手段とすることができ、あるいは、実際の長さおよび内径をコード化できる。
本発明の一例の態様における上記のバーコードは上記スリーブの上に貼り付けたラベルの上に存在している。あるいは、そのスリーブの上に印刷される。
ましい実施形態において、上記カセットは複数のセルを有する。
従って、本発明によれば、器具滅菌装置に滅菌剤を配給するための新規なカセットおよびその包装が提供できる。
滅菌装置の全体の構成
図1は本発明によるカセット取扱システム12を用いている気相滅菌装置10をブロック図の形態で示している。この滅菌装置10は真空チャンバー14および当該チャンバーから排気するための真空ポンプ16を備えている。気化器18がカセット取扱システム12から液体滅菌剤を受け取り、その滅菌剤を蒸気の形態で真空チャンバー14に供給する。スクリーン・グリッド電極20が滅菌工程の一部分において内容物をプラズマ相に励起するために真空チャンバー14の中に備えられている。また、マイクロ・フィルター付きの通気孔22および弁24が無菌の空気を真空チャンバー14の中に入れてその内部の真空を解除することを可能にする。さらに、制御システム28が滅菌工程を制御するために滅菌装置10の中の主要な部品、センサー等の全てに連結している。
一般的な滅菌工程は真空チャンバー14の中に真空を引き込み、電極20に電力を供給して真空チャンバー14から水を蒸発して取り出す処理を含むと考えられる。その後、電極20は電力供給が停止されて、1トール(1.33×102 パスカル)よりも低い真空が真空チャンバー14に供給される。次に、過酸化水素溶液等のような滅菌剤が気化器18により気化されて真空チャンバー14の中に導入され、このチャンバーの中においてその滅菌剤は拡散して滅菌処理する物品に接触することによりその物品における微生物を殺菌する。この工程の終了時の近くにおいて、電力が再び電極20に供給され、滅菌剤がプラズマ相に励起される。その後、電極20の電力供給が低下して、フィルターにより濾過された空気が弁24を介して引き込まれる。この処理は繰り返すことができる。例えば、本明細書において参考文献として含まれるヤコブス(Jacobs)他の米国特許出願公開第20030235511号はこのような工程を詳細に例証している。
カセット保持システム
次に、図2乃至4において、本発明によるカセット保持システム12が示されている。このシステムは、独自に、カセットを保持するためのキャリジ32、リード・スクリュー36およびモーター38、抜取サブシステム40およびスキャナー42を備えている。
上記キャリジ32はカセット34を保持するために下部パネル44、サイド・パネル46および上部パネル48、さらにこれら上部パネル48および下部パネル44のそれぞれにおける小さな垂直方向のフランジ50および52を含む。これらの下部、サイドおよび上部のパネル44,46および48はキャリジの入口54において外側に広がっていてカセット34の挿入を容易にしている。さらに、各フランジ50および52における2個のスプリング・キャッチ部材56がカセット34の不規則な表面に係合してそのカセット34をキャリジ32の中に確実に位置決めする。
キャリジ32はリード・スクリュー36に沿って移動し、上方のレール58の上に支持される。下部パネル44に取り付けられていてねじ付きの開口部62およびねじ無しの開口部63を有しているリード・スクリュー・ナット60が上記リード・スクリュー36を受容してこのリード・スクリュー36の回転に応じて上記キャリジ32の水平方向の移動を生じる。さらに、フランジ64が上部パネル48から外側に延出していて、フランジ66がサイド・パネル46から外側に延出しており、これらのフランジはそれぞれ上方のレール58を受容するための開口部69を有している。モーター38は好ましくはステッピング・モーターであり、リード・スクリュー36に接続していてフレーム68に対するカセット34の水平方向の位置を正確に制御する。
抜取組立体40は上方の針70および下方の針72を含み、これらはそれぞれ内孔を有する構成である。さらに、上方の針は当該上方の針70を通して空気を押し出すことのできる空気ポンプに接続している。一方、下方の針72は弁76に接続しており、その場所から気化器18に配管されている。
上記スキャナー42はカセット34上のバーコード80を読み取ると共に使用済カセット収集ボックス84上のバーコード82を読み取ることができるように配向されている。これにより、カセット34がキャリジ32の中に挿入されると、スキャナー34がカセットのバーコード80を読み取る。このバーコード80は好ましくはロット番号および使用期限日を含むカセット34の内容物に関する情報を伴ってコード化されている。さらに、この情報はカセット34が新しく適正な種類であるか否かおよびそのカセット34が前にシステム内において用いられていて少なくとも部分的に空であるか否かを決定するために使用できる。すなわち、上記コードは制御システム28に伝達され、この制御システム28が上記の決定を行なう。
上記スキャナー42はまたキャリジ32がスキャナー42の内側かこれから離れて移動する場合に使用済カセット収集ボックスのバーコード82も監視できる。それぞれの使用済カセット収集ボックス84は好ましくは2個のバーコード82を有しており、それぞれ1個が反対側の角にあり、スキャナー42は使用済カセット収集ボックス84のいずれの端部が最初に挿入されるかにかかわらずこれらの1個を監視できるようになっている。さらに、この使用済カセット収集ボックス84が充たされると、その使用済のカセット34がバーコード82を遮断し、これにより別の使用済みのカセット34を受容するための能力が無いことが制御システム28に警告される。好ましくは、このメッセージは、表示スクリーン(図示されていない)上等において、使用者に出力される。また、上記カセット34が空であれば、使用済みのカセット34を受容する能力を有する使用済カセット収集ボックス84が滅菌装置10の中に配置されるまで、そのカセットは取り出されず、新しい工程も行なわれない。
前方フラッグ86および後方フラッグ88がキャリジのサイド・パネル46から外側および下方に突出している。これらはスロット・センサー92の中のスロット90の中を摺動し、このセンサー92は、光ビームの遮断等により、そのスロット90内の各フラッグの存在を検出する。このようなスロット・センサー92の中における前方フラッグ86および後方フラッグ88の移動は制御システム28に対するキャリジ32の相対位置情報を与える。
上記キャリジ32の上部パネル48は上方のレール58の回りに回転できる。この場合に、上部パネル48とサイド・パネル46との間のばね94が上部パネル48に下方にバイアス力を加えることにより、カセット34をキャリジ32の中に保持する。さらに、処理用のカム96がサイド・パネル46の後方に支持されていて、取出タブ98に整合しており、この取出タブ98は上部パネル48から外側および下方に延出していて、上部パネル48が上方に回転する時にサイド・パネル46の中の開口部100の中に突入できる。この上部パネル48の回転はカセット34に対する保持を解除して、取出タブ98の開口部100の中への突入により、そのカセット34をカートリッジ32から使用済カセット収集ボックスの中に押し出す。
上記処理用のカム96は上部パネル48の回転を制御する。このカム96は概ね三角形の形状であり、外側に向いている面部102、前方に向いている面部104および後方に向いている面部106を有している。次に、図5において、上記カム96は回転のために上方に延出しているスピンドル108に取り付けられている。この場合に、ばね110が処理用のカム96に反時計方向にバイアス力を加えて、その外側に向いている面部102を迫台112に接触させている。キャリジ32が内側に移動すると、取出タブ98が処理用のカム96の後方に向いている面部106の上に乗り上がり、処理用のカム96が時計方向に回転して取出タブ98は上部パネル48を回転せずに通過することができる。しかしながら、キャリジ32が外側に移動すると、取出タブ98は処理用のカム96の前方に向いている面部104の上に乗り上がる。さらに、このような動作の間に、処理用のカム96の外側に向いている面部102と迫台112との間の接触により処理用のカム96の回転が阻止される。この結果、取出タブ98のカム動作によりこのタブはサイド・パネル46に向かって横方向に移動し、これにより上部パネル48が上方に動作してカセット34がキャリジ32から放出される。
カセット34を挿入する前に、キャリジ32はその外側の位置に(図5において示されている左側の位置に)完全に後退する。さらに、この位置において、リード・スクリュー・ナット60における前端部114が停止部116に係合することにより、キャリジ32の位置が積極的に位置決めされる。次に、図6において、カセット34の手動の挿入により、キャリジ32が内側に(図6において示されている右側の方向に)移動して、前方フラッグ86をスロット・センサー92の中に移動する。この移動はカセット34を挿入することによる物理的な力により生じることが好ましいが、カセット34をキャリジ32の中に挿入する力を感じる際に上記ステッピング・モーター38にこの移動を行なわせることを可能にするためにトルクまたはその他のセンサーを適用することも可能である。このように、カセット34の挿入の力により上記の移動が生じることを可能にすることにより、カセット34をその移動を始める前にカートリッジ32の中に完全に支持することが確実に行なえる。
前方フラッグ86がスロット・センサー92により読み取られると、ステップ・モーター38が作動してキャリジ32を内側に移動する。次に、図7において、この段階中に、スキャナー42はカセット34上のバーコード80をスキャンする。さらに、制御システム28はこのバーコード80による情報を解釈し、そのカセット34が以前に滅菌装置10において用いられているか否かについて、そのカセットが新しい滅菌剤を収容しているか否かについて、さらに適宜に応じて別のデータを決定する。好ましくは、上記バーコード80の情報は無許可者が適当な滅菌処理のために必要な品質基準を満たし得ないカセットを作成することを防ぐためにコード化されている。
上記制御システム28がカセット34を拒絶する場合に、キャリジ32は取出タブ98が処理用のカム96を通過するように十分に内側に移動した後に、図5において示されている挿入位置に戻りその拒絶されたカセット34を排出する。一方、カセット34が許容される場合には、キャリジ32は図8において示されているようなホーム・ポジションまで内側に移動し続け、この位置において後方フラッグ88がスロット・センサー92をちょうど通過する。
次に、図9および図10において、カセット34は液体滅菌剤120を入れた複数のセル118を有している。種々の構造のカセットが使用可能である。しかしながら、図示のカセット34は耐衝撃ポリスチレン、高密度ポリエチレンまたは高密度ポリプロピレン等のような射出成形したポリマーにより形成されていることが好ましい硬質の外殻部分122を有しており、この外殻部分はそれぞれのセル118を囲っており、これらのセル118は低密度ポリエチレン等のような吹込成形したポリマーにより形成されている。しかしながら、これらのカセット・セル118を形成するためにさらに硬質の材料も使用可能であり、この場合には、上記外殻部分122を省くこともできる。さらに図示のカセット34において、外殻部分122を貫通している上方の孔124および下方の孔126が上記の上方および下方の孔70および72をその外殻部分に侵入させることを可能にしている。すなわち、上記セル118はこれらの針により容易に侵入できる材料により形成されている。さらに、このセル118をさらに丈夫な材料により形成する場合には、それぞれの針70および72により侵入される位置に薄い材料を備えることも可能である。
制御システム28は抜取サブシステム40の前方に種々のセル118を位置決めするための基準位置として図8のホーム・ポジションを用いる。この場合に、キャリジ32をこのホーム・ポジションから所定の距離だけ移動することにより、任意のセル118を抜取システム40に対向するように運ぶことができる。図9において、セルの1個が抜取システム40の前方に配置されている。次に、図11において、アクチュエータ128が抜取サブシステム40をカセット34に向けて駆動して上方および下方の針70および72を上方および下方の孔124および126に孔あけしてセル118の中に入れている。上記の針が完全に伸長した後に、空気ポンプ74が空気を上方の針70の中を通してセル118の中に送り込む。上記システムはセル118の中に各針を確実に配置して据えるために空気ポンプ74を始動して弁76を開口する前に数秒だけ待機する。滅菌剤120は下方の針72を通して流れ出し、気化器18に送られる。この滅菌剤120を抜き取るための十分な時間の経過後に、空気ポンプ74が停止して、アクチュエータが抜取サブシステム40をカセット34から後退させる。
気化器18は真空チャンバー14に接続しており、下方の針72が大気圧よりも低い圧力に容易に置かれることを可能にする。従って、ポンプ74は大気圧に曝す弁(図示されていない)により随意的に置き換えることができ、この場合に、中に入る大気圧の空気がセル118を空にする駆動力を与える。
上記の上方および下方の針70および72を用いる代わりに、2個の内孔部が貫通している1本の針で十分である。すなわち、この内孔部の内の1個が加圧した気体を供給して、他の1個が液体の滅菌剤を抜き取る。さらに別の構成はセル118を垂直方向に孔あけし、あるいは、実質的に、そのセル118の上側の部分から、好ましくは、二重内孔式の針により行なう。この構成はセル118に入る針により形成される穴の周囲における漏れを最少にすると考えられる。また、このような侵入方法は針の先端部分をセル118の最下点のさらに近くに到達させてその抜取りの効率を最大にすることができる。例えば、セル118の内容物の全部よりも少なく抜き取ることを望む場合に、一例の方法はそのセル118内の抜き取りが望まれる高さに下方の針72または上述した二重内孔式の針等のような、滅菌剤を抜き取る針を位置決めすることであると考えられる。これにより、その位置よりも上の液体滅菌剤は抜き取られて、その下の滅菌剤は残ることになる。このような構成は上述した垂直方向に移動する針の場合に特に好都合である。
さらに、図12において、制御システム28が新しい用量の滅菌剤120が望まれることを決定するたびに、ステップ・モーター38がカセットを移動して抜取サブシステム40の前方の次のセル118を位置決めして、新しい抜き取り操作が行なわれる。多数回の抜き取り操作が滅菌工程において用いられる。この場合に、カセット34が枯渇すると、キャリジ32は挿入位置に向かって移動し、これにより、取出タブ98が廃棄用カム96の上に乗り上がり、上部パネル48を上方に回転して、取出タブ98を開口部100の中に突入させることにより、そのカセット34を上述したように且つ図13において示されているようにキャリジ32から押し出す。この結果、そのカセット34は使用済カセット収集ボックス84の中に落下して、キャリジ32が図5において示されているような挿入位置に戻る。
上記において、カセット取扱システムの動作がある程度詳細に説明されている。図14は、ブロック図の形態で、カセット取扱システム12の基本的な動作を示している。
内孔クレーム
一般的に、滅菌装置およびこれらの工程のパラメータは可能な最も難しい負荷または充填物を内部において滅菌する場合に過度に制限しないようにこれらの装置の滅菌処理を可能にするために最適化されている。滅菌するために最も難しい領域の一つである長くて狭い内孔部は滅菌処理の効力、すなわち、特定の直径および長さを有する装置を滅菌するためのその能力を定める場合の実際の基準になる。すなわち、滅菌処理ができる内孔部が長く狭くなるほど、その滅菌工程の有効性が高い。従って、滅菌装置は、例えば、1mm×100mm等のような、内孔部の直径×内孔部の長さの内孔クレームを達成していると言える。この内孔クレームはまたその内孔部を形成している材料も含むことができる。一般的に、この内孔クレームは米国食品医薬品局等のような調整機関により認可されているクレームになるが、滅菌装置および工程が効果的に滅菌処理できる内孔部を単に表現することもできる。一般的に、滅菌処理はその難しい微生物において6の対数の程度の減少を必要とする。例えば、過酸化水素に基づく滅菌処理において、好ましい目的の微生物はゲオバシラス・ステアロサーモフィラス(Geobacillus stearothermophilus)である。
滅菌装置が常にその最高の内孔クレームを達成するように動作するのではなく、滅菌処理のために内部に充填される装置に応じて上記滅菌装置10を異なる工程において動作することが望ましいことも有り得る。好ましくは、オペレータは充填されている最も難しい内孔の装置に基づいて滅菌装置10を充填する場合に内クレームを選択してその内孔クレームを制御システム28に記録する。あるいは、これらの装置は、その装置が充填される時にスキャンされるバーコード等により、それ自体でコード化することができ、そのスキャンした最も難しい内孔の装置に基づいて特定の内孔クレームに合う適当な工程を選択する。例えば、上記滅菌装置にプログラムされる一組の内孔クレームに合う工程は以下の工程、すなわち、(a)1mm×1,000mm、(b)1mm×500mm、(c)2mm×100mm、および(d)内孔部無し等を含むようにできる。さらに、低い内孔クレームに対応する工程は、比較的に少量の滅菌剤の注入、低濃度の滅菌剤の使用、短い接触時間、または比較的に低い要求真空度(比較的に高い圧力)等により調節可能である。一般に、比較的に低濃度の滅菌剤の使用は滅菌する器具の比較的に穏やかな処理において利点を提供できる。
異なる内孔部の滅菌工程の最適化における柔軟性を備えるために、好ましくは、内クレームの工程に対応して最適化された滅菌剤の充填物を有するカセット34が供給される。好ましくは、この内孔クレームはカセット34を使用する滅菌装置のモデルおよび使用期限日等のような別のデータと共にバーコード80においてコード化されている。
上記バーコード80において示されているデータのレイアウトは以下のフィールド、すなわち、(a)カセット34を使用する滅菌装置のモデル(3個の2進数字−ルック・アップ・テーブルを伴う)、(b)使用期限日(固定日からの月数を表す8個の2進数字)、(c)内孔クレーム(3個の2進数字−ルック・アップ・テーブルを伴う)を含む。あるいは、上記内孔クレームは、好ましくはそれぞれミリメートルおよびデシメートルの単位での、別々の内径および長さのフィールドにより表現することも可能である。さらに、以下の表1−1の最後の行において示されているように、異なる寸法を有する幾つかの内孔部は、それにもかかわらず、同等の処理の要求条件を有することができる。好ましくは、滅菌装置の制御システムがこれらの等価物に対してプログラムされた状態で、これらの同等の内孔部の1個がバーコード上にコード化される。なお、多くのコード化の様式が本発明の範囲内において可能である。
以下の表1−1および表1−2は特定の内孔部を処理するために工程における特定のパラメータを変更可能にする方法をそれぞれ示している。
Figure 2005334655
Figure 2005334655
単に内孔部のデータを記録するだけでなく、上記制御システム28は多数の入力を受け取ってその情報を用いて次の滅菌処理工程をどのように行なうべきかを決定するように構成できる。これらの入力情報は、充填物が包装されているか無包装であるか(セントラル・サプライ・ルーム(Central Supply Room)「CSR」ラップの中等)、充填物の重量、物品数(さらに好ましくは、剛性または柔軟な内視鏡等のような物品の特定の種類の数)、プラスチックの割合等のような充填物の材料、種々のポリアミド、ポリウレタン、シリコーン・ゴム、PVC、ポリメチル・メタクリレートおよびポリスルホンを含むがこれらに限定されない過酸化水素に対して高い吸収性のポリマーの存在または割合、および完全な滅菌処理または単に高度な消毒のいずれを必要とするかを含むことができる。さらに、これらの入力情報の幾つかは適当なセンサーの追加により上記装置により決定することができ、例えば、上記充填物の重量は好ましくは上記滅菌装置10に組み込まれている特定の形態のスケールによるかプラズマの出力の測定により決定できる。
上記滅菌装置10は温度、圧力、滅菌剤の濃度およびプラズマの出力を測定するセンサーを含む多くのセンサーを有している。これらは使用者の入力情報と共に、最も効率的な様式で充填物を適当に処理するように滅菌処理工程のパラメータを調節するために、上記制御システムにより用いられる。以下の表2は幾つかの使用者の入力情報に対応して工程を変更可能にする方法を示している。
Figure 2005334655
本発明の一例の態様において、使用者は1個以上の標準の工程の間に、あるいは、1個以上の使用者がプログラムした工程の間に、工程を設計するために充填物および処理のデータを入力することを最初に選択する。さらに、この充填物のデータを入力するという選択において、使用者は最初に滅菌処理または高度な消毒が必要か否かを最初に選択することができる。この場合に、滅菌処理が選択されると、使用者はその充填物が包装された内容物または物品を含むか否かを入力することが好ましい。第2に、使用者は充填物が内孔を含むか否かを入力する。この場合に、内孔の無い充填物であれば、その全体の重量および充填物における材料が入力される。これらの入力は物品ごとまたは集合物として行なうことができる。一方、内孔が有る場合には、その内孔の長さおよび内径等のような付加的なデータが入力される。この場合においても、このデータは最も難しい単一の内孔として、あるいは物品ごとに入力できる。第3に、使用者は予備加熱または水分除去の工程を充填物に対して行なう必要があるか否か等のような充填物の調製情報を入力する。あるいは、上記制御システムは上記の工程を入力されたデータに基づいて行なう必要があるか否かを推奨するか決定することができる。しかしながら、これらの工程は全体の処理時間を延ばす可能性があり、一部の場合において、使用者は工程を速めるためにこれらの使用を除外することを望むことが有り得る。第4に、使用者は滅菌剤の供給源(全体またはカセットごと)、滅菌剤の濃度、滅菌剤の容積および滅菌剤の種類に関するデータを入力する。この場合においても、このデータの一部はその入力されるデータに基づいて上記制御システムにより別に推奨または決定することができ、このことは例えばどの種類のカセットを装填すべきかについてのメッセージを使用者に提供することもできる。最後に、残留物の除去に関する情報、すなわち、工程の終了時に残留物の除去工程を行なうべきか否か、および、熱、プラズマ、無菌空気のパージ、真空またはこれらの組み合わせを採用する必要があるか否かについての情報が入力される。この場合においても、この情報は入力されるデータに基づいて上記制御システムにより別に推奨または決定できる。なお、使用者はこの工程の構成を省いてこれを類似の装置における後の工程の工程メニューから選択可能にすることができる。さらに、種々の名称を将来において適当な工程の容易な検索を可能にするために、手続き用の装置の設定等により、工程の構成に加えることができる。
工程変更の決定は、好ましくは試験データにより裏付けされている、負荷または充填物の変更に関連する既知の工程の変更に基づいて工程修正を採用するテーブルの自動照合に基づいて行なうことができる。例えば、直径および内径(ID)を変える内孔に関する試験は曝露時間および信頼性の高い滅菌処理を行なう滅菌剤の濃度を決定できる。加えて、積算した滅菌剤の曝露(量および時間)の計算も採用可能である。例えば、種々の実験が特定の積算した滅菌剤の曝露により特定の内孔部を有効に滅菌できることを示している場合に、その量または時間が変化しているが全体の集積された曝露条件は信頼性の高い滅菌処理を達成する状態に維持されている。
上記カセット34および使用済カセット・ボックス84におけるバーコードを読み取るシステムは、一般的にRFIDタグとして知られている、高周波認識タグにより置き換えることができる。例えば、RFIDシステム130が図15において示されている。このシステム130はSPDTリード・リレー134を介して上記キャリジ32の上に配置されているカセット挿入アンテナ136および上記使用済カセット・ボックス84の下に配置されているカセット廃棄アンテナ138に接続しているコントローラ132を含む。一方、それぞれのカセット34はカセットRFIDタグ140を担持している。同様に、それぞれの使用済カセット収集ボックス84は収集ボックスRFIDタグを担持している。好ましくは、上記コントローラ132はテキサス・インストルメンツ・マルチファンクション・リーダー・モジュール(Texas Instruments multifunction reader module)S4100を含み、上記RFIDタグ140および42はテキサス・インストルメンツRFIDタグ(Texas Instruments RFID tag)RI−101−112Aを含み、これらはそれぞれテキサス州ダラスのテキサス・インストルメンツ社(Texas Instruments)から入手可能である。
上記制御システム28(図1)は上記アンテナの内の1個、例えば、カセット挿入アンテナ136を選択してこのアンテナを上記RFIDコントローラ132に連繋するために信号をリレー134に送る。これにより、このアンテナはカセット34およびその内容物を認識するカセット挿入RFIDタグ140上に記憶されている情報を読み取る。この読取情報はバーコードを用いて読み取られる情報に類似しているが、好ましくは、上記RFIDタグ140はその上部に記憶されている情報を更新する能力を有している。従って、カセット34の中の個々のセル118の充填状態等のような付加的なデータもそのRFIDタグ上に保管できる。これにより、カセット34が除去されてその滅菌装置10あるいは別の滅菌装置10の中に再挿入される場合に、上記制御システム28はそのカセット34内の個々のセル118のそれぞれの状態を知ることができる。このことは部分的に使用したカセット34の再使用を可能にする。また、上記RFIDタグ140はバーコード80よりも多くのデータを保持できるので、カセット34およびその内容物および製造に関するさらに多くのデータをその上に含むことができる。
上記使用済収集ボックス・アンテナ138は使用済収集ボックスRFIDタグ142を読み取って使用済カセット収集ボックス84の存在の有無を決定する。さらに、上記ボックス84に対応する特異的な認識手段、すなわち、そのボックス84の収容能力、ボックス84の中に現在どれだけカセット34があるか、およびその中のどれだけのセル118が空でないか等のような別のデータを上記RFID142上に含むことができる。また、上記制御システム28は上記ボックスがさらに多くの使用済みのカセット34に対して余裕があるか否かを決定するためにそのボックスの中に取り出されているカセット34の数を追跡することができる。さらに、上記アンテナ138はカセットRFIDタグ140を読み取り、上記ボックス84の中のカセット34の数を数えることもできる。この場合に、上記ボックス84が満杯であれば、制御システム28は、スクリーン上のメッセージ等により、オペレータに警告する。このメッセージはさらに上記ボックス84の中のカセット34に関する情報も含むことができる。例えば、全てのカセット34が完全に排液されているわけではない場合に、オペレータはそのことを知り、さらに注意深い廃棄を指示することが可能であるか否かを決めることができる。
上記のようなRFID技法は以下の米国特許において開示されており、これらのそれぞれは本明細書において参考文献として含まれる。米国特許第6,600,420号、同第6,600,418号、同第5,378,880号、同第5,565,846号、同第5,347,280号、同第5,541,604号、同第4,442,507号、同第4,796,074号、同第5,095,362号、同第5,296,722号、同第5,407,851号、同第5,528,222号、同第5,550,547号、同第5,521,601号、同第5,682,143号および同第5,625,341号。
RFIDタグは一般的にアンテナおよび薄い形態の要素に製造されている集積回路を含むので、カセット34等の物体の上に目立たずに置くことができる。上記アンテナ136および138により送られる高周波エネルギーは各RFIDタグ140および142の中のアンテナの中に十分な電流を誘発してそれぞれの中の集積回路に電力供給できる。しかしながら、一部の種類のRFIDタグは独自の電力供給源を担持していて比較的に長い検出範囲を有しているが、このことはさらに費用を高め、現在の使用において適正でないと思われる。
図16は上記RFIDタグ140および142の中のメモリーに対応するメモリー・マップを示している。先ず、64ビットの独自のID(UID)が工場において設定されており、変更はできない。すなわち、それぞれのRFIDタグはその独自の特異的な数をここに有している。次に、64個の32ビットのブロックが使用者によりプログラムできる。これらのブロックは製造日、使用期限日、製品のID、製造番号、ロット番号、製造場所、セルの充填状態、滅菌剤の強度および種類、滅菌装置10内における消費時間等のような情報に対して配置できる。
一部の滅菌剤は熱の影響を受ける。上記RFIDタグ140は随意的に温度補正器具を含み、そのタグにおけるその情報を更新できる。例えば、最高温度または一定時間の期間にわたる過剰な温度等のような、設計上の温度プロファイルを超えると、そのカセット34を制御システム28により拒絶することができる。例えば、温度測定用のRFIDタグがドイツ国、ドレスデンのKSW−マイクロテック社(KSW-Microtec)およびカナダ国、ブリテイッシュ・コロンビア、ケロウナのアイデンテック・ソリューションズ社(Identec Solutions, Inc.)から入手可能である。例えば、カセット34が支持される滅菌装置10の内部は周囲温度よりも高くなる可能性がある。従って、最長の滞留時間(保存寿命に関する)をタグ140に記入すること、あるいは、カセットが滅菌装置内において消費した時間をタグ140において更新することが遊離であると考えられる。
上記滅菌装置10の中の滅菌剤測定用の装置を試験するために、1個以上のセル118の中に水またはその他の流体を有しているカセット34を備えることが有利であると考えられる。さらに、このようなカセットの特別な性質およびその内容物に関する情報を上記のRFIDタグ上に書き込むことができる。
程中において、上記滅菌装置がセル118の内容物の一部分のみを必要とする可能性がある。例えば、特定の工程が1個半のセルの内容物を必要とする可能性がある。この場合に、そのセル118の半分だけ充填されている状態を記憶して、次の工程においてそのセル118を排液可能にすることができる。
好ましくは、上記タグ140および142とコントローラ132との間の連絡はコード化されている。例えば、上記UIDは8ビットのマスター・キーにより排他的論理和にしてそのデータをコード化するための多様化したキーを形成することができる。この場合に、データ・エンクリプション・スタンダード(DES)トリプルDES、アシンメトリカル・エンクリプション・スタンダード(AES)、またはRSAセキュリティ等のようなコード化アルゴリズムを上記のコード化において使用できる。さらに、上記RFIDコントローラ132は制御システム28内のデータおよびアルゴリズムを読み取ってそのデータを解読することによりその記憶されている情報を現わす。
上記カセット34と滅菌装置10との間の通信のために別の方法を使用することもできる。例えば、情報をコード化した磁気片等のようにカセット34上に磁気により記憶して、滅菌装置上の磁気読取装置により読み取ることができる。また、無線技法は日々安価になっており、カセット34が活性な送信機および電力供給型のRFIDタグ等のような電力供給源(すなわち、電池)またはブルートウース802.11bまたはその他の通信用標準物を含むことも考えられる。
さらに、滅菌装置10はその製造者または配給業者等のような中央の供給源に返信するように組み立てて、その性能およびカセット34の性能に関する情報を供給することも可能である。この結果、性能が不良であるカセット34が確認可能になり、例えば、滅菌装置内の滅菌剤モニターが工程中に滅菌剤を検出しない場合に、その中の空のカセットまたは不良の滅菌剤等のような特定の故障を指示する。この結果、不適当に製造したバッチのカセット34を速やかに確認して回収できるようになる。また、上記の通信は電話、携帯小形無線機または無線電話ネットワークまたはインターネットを介して行なうこともできる。
次に、図17および図18において、使用済のカセット収集ボックス84は好ましくは印刷した厚紙またはその他の素材の単一のシートから組み合わせられている。図17は広げた状態のブランク(素材片)150を示しており、図18は使用済カセット収集ボックス84を形成するために組み合わせた状態のブランク150を示している。
上記ブランク150は一連の折り線(点線で示されている)および切り込み線により下部パネル152、サイド・パネル154、端部パネル156および上部パネル158に分割されている。さらに、組み合わせ用のタブ160が各サイド・パネル154から横方向に延出している。さらに別の組み合わせ用のタブ162が各端部パネル156から横方向に延出している。また、使用済カセット収集ボックス84を図18において示されている形態に組み合わせた場合にその箱84の内部における上方の角部に見える位置においてバーコード82が各サイド・パネル154上に印刷されている。さらに、一対の上部フラップ係止用のタブ164が各上部フラップ158から延出していて、箱84が閉じている時に対向している上部フラップ158の中の各スロット166の中に嵌合し、箱84が開いている時に下部パネル152とサイド・パネル154の交差線における各スロット168の中に嵌合する。
上記の箱を組み合わせるために、各サイド・パネル154の組み合わせ用のタブ160を上方に折った後に、各サイド・パネル154を上方に折り、これにより各組み合わせ用のタブ160を下部パネル152と各端部パネル156との間の交差線に整合する。その後、各端部パネル156を上方に折り、端部パネル組み合わせ用の各タブ162を各組み合わせ用のタブ160の上に下方に折る。さらに、端部パネル組み合わせ用の各タブ162における係止用のタブ170を下部パネル152と各端部パネル156との間の交差線における各スロット172の中に嵌合する。
上記ボックス84を図18において示されているような開口状態にするために、各上部フラップ158を外側に下方に折り、各係止用のタブ164を各スロット168の中に嵌合する。その後、この箱84が使用済のカセットで充たされると、各上部フラップ158をその上まで上方に折り、係止用の各タブ164を対向している上部フラップ158の各スロット166の中に嵌合できる。このような特異的な組み合わせ用の構成は各上部フラップ158がじゃまにならずに使用済みのカセット34を容易に開口した箱84の中に落下させることができ、さらに、箱84が充たされた後にその箱84を容易に閉じることも可能である。
図19はカセット34に類似しているカセット200を示している。しかしながら、このカセット200は外側スリーブ202の中に嵌合しており、このスリーブ202はカセット200を保護し、好ましくは、液体滅菌剤を吸収する性質があり、滅菌工程後にカセット200上に残る可能性のある滅菌剤のあらゆる液滴がこのスリーブ202により吸収されて、使用者の滅菌剤に対する接触を防ぐことができる。図20は別のカセット取扱システム204の中のカセット200を示している。
上記システム204において、カセット200およびスリーブ202は開口部205の中に入る。その後、ローラー207がカセット200およびスリーブ202をシステム204の中に移動し、フラップ208上のバーコード206がスリーブ202の窓211を通してバーコード読取装置210により読み取られ、その上方が制御システム212に渡される。この制御システム212は適当なカセット200がシステム204の中に挿入されていることを調べた後に、スリーブ202からそのカセット200を抜き取るようにローラーに信号を送る。好ましくは、上記バーコード206は既に論じられているように内クレームを伴ってコード化されている。
さらに、上記カセット200がスリーブ202に戻される時に、上記フラップ208が経路から押し出されるために、そのカセット200およびスリーブ202がシステム204の中に再挿入される場合にそのフラップ208が読み取られなくなるので、使用済みのカセット200の使用が防止できる。もちろん、このフラップ208を用いる代わりに、バーコードをフラップを伴わずに上記スリーブ202またはカセット200の上に印刷して窓211を通して見えるようにすることも可能である。この場合に、使用していないカセットを保証するための既に論じられている方法が用いられることが好ましい。
カセットに対する包装
図21は上記カセット34に類似しているカセット302に対する包装システム300を示している。このカセット302は透明な液体不透過性の外側ラップ304の中に収容されている。ラベル306およびバーコード308がラップ304を通して見える。さらに、RFIDまたはその他のタグが上記バーコード308に置き換わるか、これを補うことができる。上記ラップ304は好ましくは透明な延伸したポリプロピレンにより形成されている。また、吸収性のウエブ310がラップ304の内側に貼り付けられていて、過酸化水素を収容している部分の周りのカセット302を囲っている。この吸収性のウエブ310は好ましくは超吸収性のポリマーを含浸しているメルト・ブローしたポリプロピレンの不織状の基材により形成されている。本発明の目的において、上記用語の「超吸収性のポリマー(superabsorbent polymer)」は0.5psigの圧力下にカセット302の液体滅菌剤の中においてその材料の重量の少なくとも30倍を吸収して保持することができる材料を意味する。適当な超吸収性のポリマーは種々のポリアクリルアミドおよびポリアクリレートを含み、特に、架橋したポリアクリル酸ナトリウムを含む。さらに、一例の適当な超吸収性のウエブはテネシー州ナッシュビルのBPAファイバーウエブ社(BPA Fiberweb)から入手可能なコーマ(Korma)HY0301038である。
上記の包装システムは好ましくは、例えば、接着剤の結合により、上記吸収性のウエブ310を透明なポリプロピレンのシート312およびその上に配置されているカセット302に貼り付けることにより形成されている(図22を参照されたい)。これらのシート312およびウエブ310はカセット302の周囲に包装されていて、これらの端の部分は貼り付けられてシール314を形成している。
上記吸収性のウエブ310は好ましくは耐火性であり、滅菌剤に対して有害な反応を全く生じないことが好ましい。また、この超吸収性のポリマーの量はカセット内の滅菌剤の全てを吸収して、2乃至3ポンド/平方インチ(1.4×104 乃至2.1×104 パスカル)程度の外圧下においてもその滅菌剤を放出することなく保持するために十分であることが好ましい。さらに、前述の実施形態におけるようなスリーブを用いることができるが、このスリーブも耐火性であり滅菌剤に対して有害な反応を全く生じない材料により形成されていることが好ましい。また、滅菌剤の存在を示す色変化指示装置が上記外側のラップ304の中にあり、滅菌剤がカセット302から漏れ出ている場合にそのラップを開封しないように使用者に警告するためにそのラップを通して見ることができる。滅菌剤を水による溶液の状態で用いる場合に、上記指示装置は3M社から入手可能なウルトラ・シン・ウォーター・コンタクト・インジケーター・テープ(ULTRA THIN WATER CONTACT INDICATOR TAPE)5559等のように水の存在を指示できる。
以上において、本発明がその特定の実施形態に関連して特定的に説明されているが、この説明が例示ためであり限定を目的としていないこと、および添付の特許請求の各項が従来技術が許容し得る程度に広範囲に解釈されるべきであることが当然に理解されると考える。
本発明は器具滅菌装置に滅菌剤を配給するためのカセットおよびその包装に適用できる。本発明による滅菌装置のためのカセットは一定量の液体滅菌剤を含む1個以上のセルを有する本体部分を備えている。この本体部分はスリーブの中に受容されており、そのスリーブ上のバーコードがその内孔クレームを伴ってコード化されている。
本発明の具体的な実施態様は以下のとおりである。
(1)滅菌装置のためのカセットにおいて、
体部分、
前記本体部分の中の1個以上のセルを備えており、当該1個以上のセルの少なくとも1個が一定量の液体滅菌剤を収容しており、さらに
前記カセットに付随しているバーコードを備えており、このバーコードが内クレームをその中にコード化されているカセット。
(2)前記バーコードが前記内孔クレームが関連している滅菌装置の種類またはモデルに対する指示手段をその中にコード化されている実施態様1に記載のカセット。
(3)前記滅菌剤が過酸化水素の溶液を含む実施態様1に記載のカセット。
(4)前記内孔クレームが内孔の長さおよび内径を指定している実施態様1に記載のカセット。
(5)前記内孔クレームがその内孔を構成している材料を指定している実施態様4に記載のカセット。
(6)前記バーコードが前記内孔クレームに対応する長さおよび内径をその中にコード化されている実施態様1に記載のカセット。
(7)前記バーコードが前記内孔クレームに対応する材料をその中にコード化されている実施態様6に記載のカセット。
(8)前記バーコードが前記本体部分に取り付けられているラベルの上にある実施態様1に記載のカセット。
(9)前記バーコードが前記本体部分の上に印刷されている実施態様1に記載のカセット。
(10)さらに、複数のセルを備えている実施態様1に記載のカセット。
(11)さらに、前記本体部分の周囲にスリーブを備えており、前記バーコードがそのスリーブの上にある実施態様1に記載のカセット。
本発明によるカセットを用いている滅菌装置のブロック図である。 本発明によるカセット取扱システムの後部の斜視図である。 図2のカセット取扱システムの前部の斜視図である。 図2のカセット取扱システムの前部の斜視図であり、使用済カセット収集ボックスを示している。 図2のカセット取扱システムの後部の斜視図であり、挿入位置にあるキャリジを示している。 図2のカセット取扱システムの後部の斜視図であり、ホーム・ポジションに向かって移動している状態のキャリジを示している。 図2のカセット取扱システムの後部の斜視図であり、カセット上のバーコードを読み取る位置にあるキャリジを示している。 図2のカセット取扱システムの後部の斜視図であり、ホーム・ポジションにあるキャリジを示している。 図2のカセット取扱システムの前部の斜視図であり、カセットの第1のセルの口をあけるための位置にあるキャリジを示している。 カセットの断面図であり、内部におけるセルを示している。 図2のカセット取扱システムの前部の斜視図であり、カセットの第1のセルを孔あけしている抜取装置サブシステムにおける上下の針を示している。 図2のカセット取扱システムの前部の斜視図であり、カセットの最後のセルを孔あけする位置にある上記抜取装置サブシステムにおける上下の針を示している。 図2のカセット取扱システムの前部の斜視図であり、当該システムから取り出されているカセットを示している。 カセット取扱プロセスのフローチャートである。 RFID技法を用いている本発明のカセット取扱システムの代替的な実施形態の後部の斜視図である。 図15において示されているカセットのRFIDタグのメモリー・マップである。 図4の使用済カセット収集ボックスを形成するための広げた状態のブランク(素材片)の上面図である。 上記使用済カセット収集ボックスを形成するために組み合わせた状態の図17のブランクの斜視図である。 側スリーブを有する本発明によるカセットの斜視図である。 図19のカセットおよびスリーブを処理するためのカセット取扱システムの側面図である。 本発明による包装システムの中に受容されている本発明によるカセットの上面図である。 上記包装の最終的な閉鎖の前の図21のカセットおよび包装システムの上面図である。
10 滅菌装置
12 カセット取扱システム
14 真空チャンバー
16 真空ポンプ
18 気化器
20 電極
22 通気孔
24 弁
28 制御システム
32 キャリジ
34 カセット
36 リード・スクリュー
38 モーター
40 抜取サブシステム
42 スキャナー
70 上方の針
72 下方の針
80,82 バーコード
84 使用済カセット収集ボックス
96 廃棄用のカム
98 取出タブ
118 セル
120 滅菌剤
200 カセット
202 スリーブ
302 カセット
310 ウエブ
312 シート
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