JP5225302B2 - ドレーン材の打設装置 - Google Patents
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Description
このドレーン材の打設方法では、ドレーン材を打ち込む深さに応じて、筒状部材及びドレーン材を継ぎ足せばよく、ドレーン材の打設場所の地表上に高さ制限がある場所でも、その高さ制限内の長さを有する筒状部材を用いて、ドレーン材の打ち込みを行うことができる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされるもので、構成部材、部品等に生じる負担の小さいドレーン材の打設装置を提供することを目的とする。
また、枠体は、筒状部材の長さに応じて、上下方向に積み重ねられた複数のユニット枠を備えるので、筒状部材の長さに応じて、積み重ねられたユニット枠の数を変えることによって、枠体の高さを調整でき、地上に高さ制限のある場所において、ドレーン材の打設装置の高さを、その制限内にするための作業を短時間で行うことが可能である。
更に、ドレーン材は、各筒状部材の上下にそれぞれ配置され、回転軸が傾動する上ローラ及び下ローラに掛け渡されているので、上ローラ及び下ローラに掛け渡されているドレーン材を容易に取り外すことができる。
また、突出部を貫通孔に嵌入して上下の筒状部材を連結した位置には、連結金具及び突出部を掛止する固定ピンが固定されるので、筒状部材を確実に連結することが可能である。
図1〜図4に示すように、本発明の一実施の形態に係るドレーン材の打設装置10は、先端にアンカー11が取り付けられ、ドレーン材供給手段12から送り出される帯状のドレーン材13を、軸方向に連結可能な筒状部材15〜19に挿通して地盤20に打ち込む装置であって、移動車両21と、移動車両21に搭載され、ドレーン材13が挿通された打設前の複数本の筒状部材15〜19を立てた状態で並列に保持する枠体22と、枠体22に保持された筒状部材15〜19を個々に吊り上げて打設位置に横移動させる搬送手段23とを有している。以下、これらについて詳細に説明する。
なお、ドレーン材供給手段12は、支持材26、水平軸27及びドラム28を有して構成されている。
枠体22は、立った状態の筒状部材15〜19の長さより高くなるように形成され、内側に、各筒状部材15〜19を立った状態で並列に配置して保持している。
本実施の形態では、枠体22は4つのユニット枠29〜32を備えているが、使用する筒状部材の長さに応じて、枠体の有するユニット枠の数を変更可能であり、そのユニット枠の数は、ドレーン材の打設を行う現場状況、即ち地上にある構造物等による高さ制限を考慮して決定できる。
筒状部材15〜19は、それぞれ等間隔で配置され、順に打設位置までの距離が遠くなるように、枠体22によって並列に保持されている。
なお、ブレース46は、ユニット枠30を記載する図3(A)のみに図示されているが、ユニット枠29、31、32にも同じ形状のブレース46が設けられている。
吊金具52は、下部に、筒状部材36の上端部を側方向から貫通したロックピン53が掛止される横溝54を備えた内側固定部材55と、内側固定部材55の上部に固定され、下部が筒状部材36の上端部に当接する円弧部材56とを有している。また、吊金具52には、円弧部材56に固定され、筒状部材36の上端部の外側面に当接する外側固定部材57が設けられている。
また、吊金具52には、円弧部材56に回動可能に取り付けられたU字状の回動部材58が設けられている。回動部材58は、先部中央にフック部51によって掛止される掛止孔58aを有し、基部両端が円弧部材56に設けられた水平突起59に回動可能に取り付けられている。そして、回動部材58は、円弧部材56に設けられたストッパー部60、60a、60b、60cによって、回動角度が制限されている。
なお、移動本体部50の横移動、及びフック部51の昇降は、手元盤(手元スイッチ)からの操作によってなすことができる。また、搬送手段23は、筒状部材15〜19についても、それぞれ打設位置まで横移動させた後に、下部が打ち込み機構35の高さとなるように搬送可能である。
ガイド手段38は、複数のガイド車輪62を有する移動本体部63と、移動本体部63の上部に基部が固定された水平支持棒材64とを有し、水平支持棒材64の先部には、ドレーン材13が掛け渡される補助ローラ65が取り付けられている。水平支持棒材64の上部には、ユニット枠29の上部に配置された歯付車輪65aに掛け渡されたチェーン65bの一端が固定され、チェーン65bの他端には、昇降可能なウエイト部材65cが取り付けられている。なお、ウエイト部材65にも、複数のガイド車輪62が設けられており、ウエイト部材65は、ガイド手段38に対して反対方向に移動する。
また、レール固定材37には、レール固定材37の長尺方向(上下方向)に沿って配置されたレール材66が設けられ、レール固定材37に対向配置されたレール固定材67には、レール材66に対向するレール材68が固定されている。ガイド手段38は、ガイド車輪62を転動可能にレール材66、68に当接しており、ガイド手段38は、レール材66、68に沿って、自在に上下動することができる。
ここで、ユニット枠29〜32にそれぞれ設けられたレール材ユニット70及び垂直プレートユニット71が上下に連設して形成されているので、レール固定材37及びレール固定材67は、ユニット枠29〜32を積み重ねることによって容易に形成可能である。
更に、ユニット枠29は、支持棒材73、74の下部に、筒状部材15〜19の側面部を左右両側から挟みこむように配置された対となる支持棒材77、78を備え、支持棒材73、74、77、78によって、筒状部材15〜19が左右方向(ガイドレール49の軸心方向(長手方向)と直交する方向)に倒れないようにしている。ユニット枠30、31についても、図3(B)に示すように、筒状部材15〜19の左右への倒れ防止のための支持棒材79、80が設けられている。なお、図3(B)には、ユニット枠30を記載している。
上ローラ40及び下ローラ40aは、ドレーン材13の上ローラ40から下ローラ40aに掛け渡された部分が垂直となるように配置され、ドレーン材13が筒状部材15の中央を挿通するようにしている。
シリンダ89は、制御盤からの入力によって伸縮して上ローラ40を傾動する。そして、上ローラ40は回転軸83を水平に保って上ローラ40にドレーン材13が掛け渡された状態を保持し、回転軸83を垂直にして、上ローラ40に掛け渡されたドレーン材13を解放する。
また、下ローラ40a〜44aは、上ローラ40〜41と同様に、片持ち構造を有し、操作盤からの入力によって傾動するので、下ローラ40a〜44aも、制御盤からの入力によって、それぞれ掛け渡されたドレーン材13を保持すること、及び、掛け渡された状態のドレーン材13を解放することが可能である。
打ち込み機構35には、モータを動力源に回転駆動する駆動車輪93が設けられ、駆動車輪93は、動力伝達ベルト94を介して動力を伝え、前ローラ91、91a及び後ローラ92、92aを回転することができる。よって、打ち込み機構35は、前ローラ91、91aと後ローラ92、92aの間に配置された筒状部材36(打ち込み機構35にセットされた筒状部材15〜19についでも同じ)を昇降して、筒状部材36を地盤20に打ち込むことや、地盤20に打ち込まれた筒状部材36を引き抜くことが可能である。なお、打ち込み機構35には、駆動車輪93の下部に配置された補助輪95と、前ローラ91、91aの後ローラ92、92aまでの距離を一定に保つタイロッド96が設けられている。
連結金具102は、対となる蒲鉾状の固定金材103、103aからなり、固定金材103、103aの間(即ち連結金具102の中央)に、筒状部材36の軸心に沿って配置された貫通孔104を形成している。
(1)作業者は、筒状部材36に装着されている吊金具52からフック部51を取り外す。
(2)打ち込み機構35の駆動車輪93を駆動して、筒状部材36の上端部が打ち込み機構35に近接するまで、筒状部材36及び筒状部材36に挿通されているドレーン材13を地盤20に打ち込む。
(3)次に、駆動車輪93を停止し、作業者は吊金具52を把持しているガイド手段38の固定アーム61、61aの把持状態を解放した後に、吊金具52を筒状部材36に固定しているロックピン53を取り除き、筒状部材36から吊金具52を取り外す。
(5)筒状部材15を吊り下げた状態の搬送手段23を打設位置まで横移動させた後に、レール材66、68の上部まで移動させたガイド手段38の固定アーム61、61aを筒状部材15に装着されている吊金具52に把持させ、次に、筒状部材15の下端部が筒状部材36の上端部に近接するまでフック部51と共に筒状部材15を下降する。
(6)そして、筒状部材15の突出部107を筒状部材36の上端部の貫通孔104に嵌入して、形成された横貫通孔110、110a及びパイプ貫通孔111、111aに固定ピン109bを嵌入して、筒状部材15と筒状部材36を連結する。
(7)打ち込み機構35の駆動車輪93を駆動して、筒状部材15、36と共に筒状部材15、36に挿通されているドレーン材13の地盤20への打ち込みを開始し、筒状部材15の上端部が打ち込み機構35に近接するまで、筒状部材15、36を打ち込む。
(8)筒状部材16〜19について順次、上記(4)〜(7)を繰り返す。
例えば、ドレーン材の打設装置が保持する筒状部材の数は6本に限定されず、他の数量の筒状部材を保持していてもよい。また、枠体の打設位置には、ドレーン材の打設を開始するまで筒状部材が配置されていない状態にすることができる。
更に、筒状部材の突出部及び吊金具の内側固定部材にはそれぞれ、横溝の代わりに固定ピン、ロックピンが挿入される横孔(貫通孔)を形成することもできる。
Claims (6)
- 先端にアンカーが取り付けられ、ドレーン材供給手段から送り出される帯状のドレーン材を、軸方向に連結可能な筒状部材に挿通して地盤に打ち込むドレーン材の打設装置であって、
移動車両と、該移動車両に搭載され、前記ドレーン材が挿通された打設前の複数本の前記筒状部材を立てた状態で並列に保持する枠体と、該枠体に保持された前記筒状部材を個々に吊り上げて打設位置に横移動させる搬送手段とを有し、
前記枠体は前記筒状部材の長さに応じて、上下方向に積み重ねられた複数のユニット枠を備え、かつ、前記各筒状部材に挿通された前記ドレーン材は、前記各筒状部材の上下にそれぞれ配置され、回転軸が傾動する上ローラ及び下ローラに掛け渡されていることを特徴とするドレーン材の打設装置。 - 請求項1記載のドレーン材の打設装置において、前記各筒状部材の上端部には、中央に貫通孔が形成された連結金具が設けられ、前記各筒状部材の下端部には前記貫通孔に嵌入する突出部が設けられ、しかも、前記突出部を前記貫通孔に嵌入して上下の前記筒状部材を連結した位置には、前記連結金具及び前記突出部を掛止する固定ピンが固定されることを特徴とするドレーン材の打設装置。
- 請求項2記載のドレーン材の打設装置において、前記突出部には、前記固定ピンが固定される横溝又は横孔が形成されていることを特徴とするドレーン材の打設装置。
- 請求項2又は3記載のドレーン材の打設装置において、前記筒状部材の上端部には、前記連結金具の前記固定ピンの固定位置にロックピンを取り付けて固定される吊具材が装着でき、前記搬送手段は、前記吊具材に掛止される昇降可能なフック部を有することを特徴とするドレーン材の打設装置。
- 請求項4記載のドレーン材の打設装置において、前記枠体には、立設されたレール材が設けられ、該レール材には、打設位置にある前記筒状部材の上端部に装着された前記吊具材を把持して、前記筒状部材と共に上下動するガイド手段が取り付けられていることを特徴とするドレーン材の打設装置。
- 請求項5記載のドレーン材の打設装置において、前記ガイド手段は、前記ドレーン材が掛け渡される補助ローラを有し、該補助ローラは、前記ガイド手段によって把持されている前記吊具材を装着した前記筒状部材に対する、その掛け渡された該ドレーン材の位置を固定することを特徴とするドレーン材の打設装置。
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