JP5225180B2 - 受信装置 - Google Patents

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本発明は、検波方式が選択可能な受信装置に関する。
従来、デジタル位相変調波を検波する方式として、同期検波方式と遅延検波方式が広く使用されている。同期検波方式は、伝送路が送信信号に及ぼす正確な位相や振幅情報が必要となる。一般の伝送路に対しては等化器を用いた同期検波が使われ、優れた誤り特性が得られる。一方、遅延検波方式は、受信信号の位相遷移から送信信号を推定する。伝送路が送信信号に及ぼす位相や振幅の変化が遅い場合、伝送路の情報が無くても同期をとらずに復調ができる。しかし、遅延検波方式では、ビット誤り率が同期検波の誤り率の最低でも2倍となる。また、変調多値数が大きい場合、ビット誤り率の劣化量が増加する。一方、同期検波方式では、受信装置が持つ伝搬路が信号に及ぼす位相および振幅情報が正確でなければ、ビット誤り率は著しく劣化する。
そのため、伝送路特性を測定し、遅延検波方式または同期検波方式を選択して長所を使い分けるハイブリッド方式がある。具体的には、下記特許文献1において、伝送路のマルチパス量が多い場合は振幅の変動が大きくなり遅延検波方式の誤り率特性が劣化するため、マルチパス量が少ないときには遅延検波方式を選択し、大きいときには同期検波方式を選択する技術が開示されている。また、下記特許文献2において、受信信号レベルを検出し、受信信号レベルの大きいときには同期検波方式を選択し、小さいときには遅延検波方式を選択する技術が開示されている。また、下記特許文献3、4において、送受信機で既知のシンボル(パイロットシンボル)を使用し、符号間干渉量または信号判定誤差から後続のデータ信号区間用の検波方式を選択する技術が開示されている。
特開平6−062068号公報 特開平7−023072号公報 特開平6−164661号公報 特開2005−167475号公報
しかしながら、上記従来の技術(特許文献1、2)によれば、マルチパス量が多い場合、あるいは受信信号レベルが高い環境でも、突発的な伝送路の変動には受信装置は対応できない。そのため、伝送路推定装置が伝送路を追尾できない場合には、同期検波方式でもビット誤り率が劣化する、という問題があった。また、マルチパス量が少ない場合、あるいは受信信号レベルが低い環境でも、突発的な伝送路の変動には受信装置は対応できない。そのため、シンボル毎に頻繁に伝送路が変動するような場合には、遅延検波方式でもビット誤り率が劣化する、という問題があった。
また、上記従来の技術(特許文献3、4)によれば、データ信号区間の途中でも伝送路状況が突発的な位相回転や雑音により変わる可能性がある。この場合、選択された検波方式の特性が劣化する、という問題があった。また、伝送路推定を行った場合、伝送路変動が著しい場合には、パイロットシンボル区間から遠ざかるにつれ、推定精度が劣化しビット誤り率が高くなる、という問題があった。また、同じ環境において、遅延検波方式ではデータフレーム前半に起こった誤判定が後半の判定に影響し、ビット誤り率が劣化する、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、伝送路状況が突発的に変動する場合においても、ビット誤り率の劣化を抑える検波方式を選択可能な受信装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、シンボル毎にM点(Mは2のべき乗)のいずれかにマッピングされるPSK(Phase Shift Keying)信号を受信する受信手段と、前記受信手段にて受信した信号である受信信号に基づいてシンボル毎にM個の同期検波用尤度を算出し、当該M個の同期検波用尤度、および最も大きい同期検波用尤度に対応する復調後の第1のビット信号を出力する同期検波手段と、前記受信信号に基づいてシンボル毎にM個の遅延検波用尤度を算出し、当該M個の遅延検波用尤度、および最も大きい遅延検波用尤度に対応する復調後の第2のビット信号を出力する遅延検波手段と、前記同期検波用尤度に基づいてシンボル毎に同期検波用信頼値を算出して出力する同期検波用信頼値計算手段と、前記遅延検波用尤度に基づいてシンボル毎に遅延検波用信頼値を算出して出力する遅延検波用信頼値計算手段と、シンボル毎に、対応する同期検波用信頼値と遅延検波用信頼値を比較し、同期検波用信頼値の方が大きい場合は前記第1のビット信号を出力し、遅延検波用信頼値の方が大きい場合は前記第2のビット信号を出力する選択手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、伝送路状況が突発的に変動する場合でも、ビット誤り率の劣化を抑える検波方式を選択することができる、という効果を奏する。
図1は、送信装置の構成例を示す図である。 図2は、8PSK信号点とマッピングされたビットを示す図である。 図3は、グレイ符号化された16PSKシンボルとマッピングされるビットの関係を示す図である。 図4は、受信装置の構成例を示す図である。 図5は、検波方式を選択する処理を示すフローチャートである。 図6は、8PSKの尤度計算において候補の情報シンボルとビットを示す図である。 図7は、受信装置の構成例を示す図である。 図8は、各復調方法における決定領域を示す図である。 図9は、復調方法を選択する処理を示すフローチャートである。
以下に、本発明にかかる受信装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
最初に、本発明にかかる受信装置に対して信号を送信する送信装置について説明する。図1は、送信装置の構成例を示す図である。送信装置は、グレイエンコーダ部1と、MPSK(M Phase Shift Keying)エンコーダ部2と、差動符号化部3と、送信アンテナ部4と、を備える。グレイエンコーダ部1は、入力した情報ビットをグレイ符号化する。MPSKエンコーダ部2は、符号化されたビットをマッピングする。ここでは、Mを2のべき乗の整数とする。差動符号化部3は、マッピングされた信号を差動符号化する。送信アンテナ部4は、差動符号化された信号を送信する。
送信装置では、情報ビットbkとしてlog2Mビットが入力されると、グレイエンコーダ部1でグレイ符号化する。MPSKエンコーダ部2では、グレイ符号化されたビットをM点ある信号点の1点にマッピングする。ここでは、一例としてPSK(Phase Shift Keying)信号を使用する。差動符号化部3で、マッピングされた信号dkを差動符号化する。その後、送信アンテナ部4から差動符号化された信号skを受信装置へ送信する。ここで使用される送信装置は、従来と同等である。
従来のPSKエンコード手法においてk番目のPSKシンボルをdkとすると、送信信号skは、「sk=sk-1k」の様に示すことができる。ここでは、「s0=1」とする。グレイマッピング後の信号状態を示すため、一例として、8PSK(M=8)信号点とマッピングされたビットを示す。図2は、8PSK(M=8)信号点とマッピングされたビットを示す図である。グレイ符号化されたシンボルを、d(0) k、…、d(M-1) kとする。一般に、MPSKの情報シンボルは、複素数でd(l) k=ei2πl/Mとして示すことができる。ここでは、i=sqrt(−1)である(「√」を「sqrt」とする)。M=16の場合のシンボルとビットの関係を図3に示す。図3は、グレイ符号化された16PSKシンボルとマッピングされるビットの関係を示す図である。16シンボルの場合でも、シンボルが1つ移動するごとに、4桁で示すビットのうちの1つのビットの値が変更される。
つづいて、本実施の形態の受信装置について説明する。図4は、受信装置の構成例を示す図である。受信装置は、受信アンテナ部5と、同期検波部6と、遅延検波部7と、同期検波用信頼値計算部8と、遅延検波用信頼値計算部9と、選択部10と、を備える。
受信アンテナ部5は、送信装置から送信された信号を受信する。同期検波部6は、受信信号を復調し、シンボルごとに同期検波判定用尤度を計算する。遅延検波部7は、受信信号を復調し、シンボルごとに遅延検波判定用尤度を計算する。同期検波用信頼値計算部8は、同期検波部6からの同期検波判定用尤度に基づいて同期検波方式における信頼値を計算する。遅延検波用信頼値計算部9は、遅延検波部7からの遅延検波判定用尤度に基づいて遅延検波方式における信頼値を計算する。選択部10は、各検波用信頼値計算部からの信頼値を比較し、どちらの検波方式によって得られたビットを出力するか選択する。
具体的に、受信信号に対して検波方式を選択する方法について説明する。図5は、検波方式を選択する処理を示すフローチャートである。最初に、受信装置において、初期設定と、復調方法の設定を行う(ステップS1)。具体的には、初期設定としてk=0とし、復調方法として、NPSKのNの値をM(N=M)とする。つぎに、受信装置では、kの値を「k=k+1」とし、受信信号rkを受信する(ステップS2)。ここでは、k番目に受信した信号をrkとする。受信アンテナ部5は、受信信号rkを同期検波部6および遅延検波部7の両方へ出力する。
つぎに、各検波方式において尤度を計算する(ステップS3)。具体的には、同期検波部6が受信信号を復調し、M点の同期検波判定用尤度を計算する。また、遅延検波部7が受信信号を復調し、M点の遅延検波判定用尤度を計算する。図4において、同期検波部6および遅延検波部7からのk番目の情報シンボルの各検波判定用尤度を、それぞれm(l)C kとm(l)D kとする(1≦l≦M)。
ここで、情報シンボルdの複素共役をd*とし、k番目の情報シンボルの伝送路推定値をh'kとし、k−1差動符号化されたシンボルの予想値をs'k-1とする。また、k番目に送られたビットをlog2M×1の配列として式(1)で示す。なお、Tはベクトルの転置を示す。
Figure 0005225180
この場合、同期検波部6からのk番目の情報シンボルの同期検波判定用尤度m(l)C kを、「m(l)C k=Re{rk(h'ks'k-1(l) k*}」として表す。また、遅延検波部7からのk番目の情報シンボルの遅延検波判定用尤度m(l)D kを、「m(l)D k=Re{rk(rk-1(l) k*}」として表す。なお、「Re{x}」はxの実数部を指す。なお、本実施の形態では、伝送路推定方法に依存しないため、いかなる方法を使用してもよい。
各検波部は、計算した検波判定用尤度、および復調したビットを出力する。この場合、M点の情報シンボルから、最も尤度が高い情報シンボルd(j) kと最も尤度が高い差動復調されたビットb(j) kを選択する。候補点はM点あるのでjは0≦j≦M−1である。最大の尤度を式(2)で示す。
Figure 0005225180
一例として、8PSKの場合について説明する。図6は、8PSKの尤度計算において、候補の情報シンボルとビットを示す図である。図6において、尤度が最も高い情報シンボルはd(1) kである。この場合、尤度が最も高いビットはb(1) k=[001]Tである。
つぎに、各検波方式において信頼値を計算する(ステップS4)。具体的には、同期検波用信頼値計算部8が、同期検波判定用尤度に基づいて、同期検波用の信頼値を計算する。また、遅延検波用信頼値計算部9が、遅延検波判定用尤度に基づいて、遅延検波用の信頼値を計算する。本実施の形態では信頼値を式(3)のように定義する。
Figure 0005225180
同期検波方式と遅延検波方式の信頼値をそれぞれ、xC k、xD kと定義する。具体的には、同期検波用信頼値計算部8は、1番大きい同期検波判定用尤度と2番目に大きい同期検波判定用尤度に基づいて、信頼値xC kを算出する。同様に、遅延検波用信頼値計算部9は、1番大きい遅延検波判定用尤度と2番目に大きい遅延検波判定用尤度に基づいて、信頼値xD kを算出する。各信頼値計算部は、計算した信頼値と、尤度が最も高い差動復調されたビットを出力する。ここでは、同期検波用信頼値計算部8から出力するビットをbC kとし、遅延検波用信頼値計算部9から出力するビットをbD kとする。
選択部10は、信頼値xC kおよび信頼値xD kから、判定値P=xC k−xD kを計算する(ステップS5)。判定値P=xC k−xD k≦0の場合(ステップS5:Yes)、遅延検波用信頼値計算部9から出力されたビットbD kを選択して出力する(ステップS6)。判定値P=xC k−xD k>0の場合(ステップS5:No)、同期検波用信頼値計算部8から出力されたビットbC kを選択して出力する(ステップS7)。ビットを出力(ステップS6、S7)した後はステップS2へ戻り、k=k+1として次の受信信号rkについて、同様の処理を繰り返し実行する。
このように、選択部10は、各検波方式で計算した信頼値を比較し、信頼値の高い検波方式によって得られたビットを選択して出力する。
以上説明したように、本実施の形態では、受信装置は、シンボルごとに各検波方式の尤度の信頼値を計算し、信頼値の高い検波方式から得られたビットを選択して出力することとした。これにより、伝送路が高速に変動するような環境においても、シンボル単位で最適な検波方式の選択ができるため、正確な信号探知が可能となり、ビット誤り率の劣化を抑えることができる。
なお、信頼値の求め方は、式(3)の様な除算に限定するものではない。1番大きい尤度と2番目に大きい尤度との差が解ればよいので、例えば、式(4)の様に定義することも可能である。
Figure 0005225180
また、無線通信の場合について説明したが、これに限定するものではない。送受信手法に依存しないため、有線通信に適用することも可能である。また、誤り訂正無しの無線通信システムを想定して説明したが、これに限定するものではなく、誤り訂正符号化されたシンボルを受信する場合についても適用可能である。このように、各検波部から出力される尤度を用いて信頼値を計算する方法については、各種の通信形態で適用可能である。
実施の形態2.
本実施の形態では、伝搬路が激しく変動し、各検波方式の信頼値が低下した場合に、信頼値を計算するための演算量を減らす方法について説明する。実施の形態1と異なる部分について説明する。
図7は、本実施の形態にかかる受信装置の構成例を示す図である。受信装置は、受信アンテナ部5と、同期検波部6aと、遅延検波部7aと、同期検波用信頼値計算部8と、遅延検波用信頼値計算部9と、選択部10aと、を備える。同期検波部6aは、受信信号を復調し、シンボルごとに同期検波判定用尤度を算出する。また、受信状況に応じて尤度結合を行う。遅延検波部7aは、受信信号を復調し、シンボルごとに遅延検波判定用尤度を算出する。また、受信状況に応じて尤度結合を行う。選択部10aは、各検波用信頼値計算部からの信頼値を比較し、どちらの検波方式によって得られたビットを出力するか選択する。また、信頼値の評価に基づいて、尤度結合および復調方法の変更を指示する。
ここでは、適応復調方式を採用する。適応復調方式は、送信装置では一定の多値変調方式を用いるが、受信装置において信頼性の高いビットだけを選ぶ手法である。適応復調を行うことにより、信頼値の計算に必要な演算量を減らすことができる。一例として、8PSKを使った適応復調について説明する。図8は、各復調方法における決定領域を示す図である。8PSK復調を行った場合、従来から使用されている最尤検波に基づいて、遅延検波された信号をd'k=rk* k-1と表す。同様に、従来から使用されている最尤検波に基づいて、同期検波された信号をd'k=rk(h'ks'k-1*と表す。例として、図8において、遅延検波信号を黒い四角で示す。
8PSK復調が行われた場合、検波信号が領域A3に入るので、遅延検波部7aはビット「010」を出力する。QPSK復調が行われた場合、同じ検波信号は領域B1に入るので、遅延検波部7aは上位2ビットにあたる「01」を出力し、最後の1ビットを無視する。BPSK復調が行われた場合、同じ検波信号は領域C0に入るので、遅延検波部7aは上位1ビットの「0」を出力し、最後の2ビットを無視する。このように、復調値が下がるにつれて領域の数が減るため、信頼値を求める際の計算回数を減らすことができる。
一例として、8PSK変調で送信され、QPSK復調を行った場合の信頼値計算について説明する。下記のアルゴリズムの中で、m(j) k,Nとxk,Nは、NPSK復調の場合の尤度と信頼値を示す。また、bk,Nはbkの上位log2Nビットを示す。例えば、QPSKの尤度はm(l) k,4と示す。そして、bk,4は3ビット中の上位2ビットになる。まず、実施の形態1と同様に、m(0) k,8、m(1) k,8、…、m(7) k,8を計算し、つぎに、尤度結合を「m(n) k,4=m(2n) k,8+m(2n+1) k,8、(0<n<3)」の様に定義して計算する。その後、下記の式(5)に基づいて最大の尤度を求め、下記の式(6)に基づいて信頼値を算出する。
Figure 0005225180
Figure 0005225180
同期検波方式と遅延検波方式の信頼値をそれぞれxC k,4、xD k,4と定義する。選択部10aは、判定値P=xC k,4−xD k,4≦0の場合、遅延検波用信頼値計算部9から出力されたビットbD k,4を選択し、判定値P=xC k,4−xD k,4>0の場合、同期検波用信頼値計算部8から出力されたビットbC k,4を選択する。
上記のアルゴリズムで示す様に、8PSK復調の場合は信頼値を求めるために1シンボルあたり7回の計算が必要であるが、QPSK復調を行うことで半分以下の3回で信頼値を求めることができるため、演算量を減らすことができる。さらに、BPSK復調を行った場合、信頼値を求めるための計算は1回のみとなる。ただし、QPSK復調を行う事によって復調されたビット数が1ビット減り、また、BPSK復調の場合は2ビット減ることになるので、信頼値計算の演算量と復調ビット数のトレードオフが発生する。
復調方法の選択は、信頼値xC k,Nまたは信頼値xD k,Nの値によって判断する。信頼値の最小値は1なので、「xmax,N=max(xC k,N、xD k,N)」が1に近い場合、出力されたビットの信頼性が低いと判断する。ここでは、信頼性を評価する判定式を「xmax,N−1>α」とする。αは、信頼性を評価するために予め設定された閾値である。信頼性が低いと評価された場合、同じシンボルのN/2復調が行われる。なお、復調値がN=2の場合(BPSK)は、BPSK復調を継続する。
具体的に、復調方法を選択する方法について説明する。図9は、復調方法を選択する処理を示すフローチャートである。ここでは、最大尤度を、式(7)で示す。また、信頼値を式(8)の様に定義し、同期検波方式と遅延検波方式の信頼値をそれぞれ、xC k,N、xD k,Nと定義する。
Figure 0005225180
Figure 0005225180
選択部10aは、判定値P=xC k,N−xD k,Nを計算し(ステップS5a)、判定値P=xC k,N−xD k,N≦0の場合(ステップS5a:Yes)、つぎに、信頼値の評価としてxD k,N−1>αかどうかを確認する(ステップS11)。xD k,N−1>αの場合(ステップS11:Yes)、遅延検波用信頼値計算部9から出力されたビットbD k,Nを選択して出力する(ステップS6a)。その後ステップS2へ戻り、同様の処理を継続する。
D k,N−1≦αの場合(ステップS11:No)、復調方法として設定されていたNの値をN/2に変換する(ステップS12)。変換後の値がN=1の場合(ステップS13:Yes)、N=2に戻して(ステップS14)、遅延検波用信頼値計算部9から出力されたビットbD k,Nを選択して出力する(ステップS6a)。変換後の値がN=1ではない場合(ステップS13:No)、各検波方式において変換後の復調方法に対応する尤度結合を行う(ステップS15)。具体的には「m(n) k,N=m(2n) k,2N+m(2n+1) k,2N」の計算を行う。その後、結合した各検波判定用尤度から信頼値を計算する(ステップS4)。この場合、最大尤度は、式(7)から求めることができる。以降の処理は、上記同様である。
なお、復調方法を変更した場合、受信装置は、以降に受信する信号に対して、変更後の復調方式に基づいて復調を行う処理を継続する。例えば、ステップS3における尤度計算は、変更後の復調方式に基づいて行うこととする。
ステップS5aに戻って、判定値P=xC k,N−xD k,N>0の場合(ステップS5a:No)、つぎに、信頼値の評価としてxC k,N−1>αかどうかを確認する(ステップS16)。xC k,N−1>αの場合(ステップS16:Yes)、同期検波用信頼値計算部8から出力されたビットbC k,Nを選択する(ステップS7a)。その後ステップS2へ戻り、同様の処理を継続する。
C k,N−1≦αの場合(ステップS16:No)、復調方法として設定されていたNの値をN/2に変換する(ステップS17)。変換後の値がN=1の場合(ステップS18:Yes)、N=2に戻して(ステップS19)、同期検波用信頼値計算部8から出力されたビットbC k,Nを選択して出力する(ステップS7a)。変換後の値がN=1ではない場合(ステップS18:No)、各検波方式において変換後の復調方法に対応する尤度結合を行う(ステップS15)。以降の処理は、先述のステップS15の場合と同様である。
以上説明したように、本実施の形態では、信頼値の評価を行い、信頼値が閾値よりも低くなった場合は、復調方法を変更する適応復調を行うこととした。これにより、伝送路の変動が激しく信頼値が低下した場合は、信頼値の計算に必要な演算量を減らすことができる。
なお、各検波部が尤度結合を実行する場合について説明したが、これに限定するものではない。尤度結合を実行する構成を別に設けることとしてもよい。
以上のように、本発明にかかる受信装置は、デジタル位相変調波を検波することに有用であり、特に、検波方式を選択できる場合に適している。
1 グレイエンコーダ部
2 MPSKエンコーダ部
3 差動符号化部
4 送信アンテナ部
5 受信アンテナ部
6、6a 同期検波部
7、7a 遅延検波部
8 同期検波用信頼値計算部
9 遅延検波用信頼値計算部
10、10a 選択部

Claims (4)

  1. シンボル毎にM点(Mは2のべき乗)のいずれかにマッピングされるPSK(Phase Shift Keying)信号を受信する受信手段と、
    前記受信手段にて受信した信号である受信信号に基づいてシンボル毎にM個の同期検波用尤度を算出し、当該M個の同期検波用尤度、および最も大きい同期検波用尤度に対応する復調後の第1のビット信号を出力する同期検波手段と、
    前記受信信号に基づいてシンボル毎にM個の遅延検波用尤度を算出し、当該M個の遅延検波用尤度、および最も大きい遅延検波用尤度に対応する復調後の第2のビット信号を出力する遅延検波手段と、
    前記同期検波用尤度に基づいてシンボル毎に同期検波用信頼値を算出して出力する同期検波用信頼値計算手段と、
    前記遅延検波用尤度に基づいてシンボル毎に遅延検波用信頼値を算出して出力する遅延検波用信頼値計算手段と、
    シンボル毎に、対応する同期検波用信頼値と遅延検波用信頼値を比較し、同期検波用信頼値の方が大きい場合は前記第1のビット信号を出力し、遅延検波用信頼値の方が大きい場合は前記第2のビット信号を出力する選択手段と、
    を備えることを特徴とする受信装置。
  2. シンボル毎にM点(Mは2のべき乗)のいずれかにマッピングされるPSK(Phase Shift Keying)信号を受信する受信手段と、
    前記PSK信号の復調値(M以下の2のべき乗)を設定し、当該復調値に基づいて復調方法を設定する復調方法設定手段と、
    前記受信手段にて受信した信号である受信信号に基づいてシンボル毎に前記復調値と同数の同期検波用尤度を算出し、当該同期検波用尤度、および最も大きい同期検波用尤度に対応する復調後の第1のビット信号を出力する同期検波手段と、
    前記受信信号に基づいてシンボル毎に前記復調値と同数の遅延検波用尤度を算出し、当該遅延検波用尤度、および最も大きい遅延検波用尤度に対応する復調後の第2のビット信号を出力する遅延検波手段と、
    前記同期検波用尤度に基づいてシンボル毎に同期検波用信頼値を算出して出力する同期検波用信頼値計算手段と、
    前記遅延検波用尤度に基づいてシンボル毎に遅延検波用信頼値を算出して出力する遅延検波用信頼値計算手段と、
    シンボル毎に、対応する同期検波用信頼値または遅延検波用信頼値と所定のしきい値とを比較し、その結果に基づいて各検波用尤度の尤度結合および復調方法の変更を指示する選択手段と、
    前記同期検波用尤度を結合し、結合後の同期検波用尤度、および最も大きい結合後の同期検波用尤度に対応する復調後の第1のビット信号を出力する同期検波用尤度結合手段と、
    前記遅延検波用尤度を結合し、結合後の遅延検波用尤度、および最も大きい結合後の遅延検波用尤度に対応する復調後の第2のビット信号を出力する遅延検波用尤度結合手段と、
    を備え、
    前記選択手段は、前記対応する同期検波用信頼値と遅延検波用信頼値のうち、大きい方の検波用信頼値と前記しきい値を比較し、当該検波用信頼値の方が大きい場合は、同期検波用信頼値の方が遅延検波用信頼値よりも大きいときは第1のビット信号を出力し、遅延検波用信頼値の方が同期検波用信頼値よりも大きいときは第2のビット信号を出力し、一方、当該検波用信頼値の方が小さい場合は、各検波用尤度の尤度結合および復調方法の変更を指示し、
    各検波用尤度結合手段は、前記選択手段から尤度結合の指示を受けた場合、各検波用尤度の数が当該指示を受けた時点の各検波用尤度の数の1/2になるように尤度結合を行い、尤度結合後の各検波用尤度、および第1のビット信号または第2のビット信号を各検波用信頼値計算手段へ出力し、
    前記復調方法設定手段は、前記選択手段から復調方法の変更の指示を受けた場合、復調値を、当該指示を受けた時点の復調値の1/2になるように変更し、変更後の復調値に基づいて復調方法を変更する、
    ことを特徴とする受信装置。
  3. 前記同期検波用信頼値計算手段は、同期検波用信頼値を、入力された同期検波用尤度のうち、最大の同期検波用尤度と2番目に大きい同期検波用尤度との比に基づいて算出し、
    前記遅延検波用信頼値計算手段は、遅延検波用信頼値を、入力された遅延検波用尤度のうち、最大の遅延検波用尤度と2番目に大きい遅延検波用尤度との比に基づいて算出する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の受信装置。
  4. 前記同期検波用信頼値計算手段は、同期検波用信頼値を、入力された同期検波用尤度のうち、最大の同期検波用尤度と2番目に大きい同期検波用尤度との差に基づいて算出し、
    前記遅延検波用信頼値計算手段は、遅延検波用信頼値を、入力された遅延検波用尤度のうち、最大の遅延検波用尤度と2番目に大きい遅延検波用尤度との差に基づいて算出する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の受信装置。
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