JP5224888B2 - 超電導マグネットおよびそれを備えたマグネット装置 - Google Patents

超電導マグネットおよびそれを備えたマグネット装置 Download PDF

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本発明は、超電導マグネットおよびそれを備えたマグネット装置に関する。本発明は、医療用のMRI(Magnetic Resonance Imaging)装置に用いられる超電導マグネットおよびマグネット装置として好適なものである。
核磁気共鳴を使用した断層撮影(MRI撮影)は、X線を使用した断層撮影と比較すると被爆などの問題がなく、広く医療用途として利用されている。そしてMRI装置の磁場発生手段として使用されるマグネットには、低磁場用として永久磁石が用いられ、高磁場用として超電導マグネットが用いられている。一方、近年の高齢者増に呼応して認知症診断における脳機能の計測にMRI装置を用いる例が増えてきている。そしてMRI装置では、発生する磁場が高ければ高いほど信号強度が大きくなり分解能も向上するので、マグネットは高磁場化の傾向にあり、近年、超電導マグネットが主流となってきている。このような背景のもと、従来から、MRI装置に関する様々な技術が開示されている。例えば、特許文献に開示された下記のような技術がある。
特許文献1には、略円筒状に形成された静磁場用磁石と、この磁石の内側に配置された略円筒状の傾斜磁場コイルと、この傾斜磁場コイルの外周面に取り付けられたシムコイルと、傾斜磁場コイルの貫通型の穴に配置されたRFコイルとを備えるトンネルタイプのMRI装置が開示されている(特許文献1の図1参照)。特許文献1に記載されたようなトンネルタイプのMRI装置では、通常、磁場強度が均一な空間がマグネットの中心部分にあるため、トンネル形態の穴の奥に被験者を入れ、視野的に極めて閉塞した環境下において脳機能などの計測を実施することになる。このような測定方法では、視野が限られていることから生じる精神的なストレスが被験者にとって負担となる。さらに閉所恐怖症の被験者などは検査に対して苦痛を訴える場合もある。
また、メインコイルの中心から対称な位置に逆向きの磁場を発生するコイルを配置して、マグネット中心部にある程度の大きさの均一磁場空間を実現しようとするMRI装置用のマグネットに関する技術も開示されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2に記載されたMRI装置用のマグネットでは、上記のような逆向きの磁場を発生するコイルを用いないマグネットに比して、均一磁場空間の範囲をある程度広げることが可能となる。
特開2001−212107号公報 米国特許第5818319号明細書
しかしながら、特許文献2に記載されたマグネットにより形成される均一磁場空間は、あくまでマグネットの中心部にあり、均一磁場空間の範囲をある程度広げることができたとしても、マグネット端部から遠い位置に均一磁場空間が形成されることになってしまう。すなわち、特許文献2に記載された技術によっても、前記したような、視野が限られていることから生じる精神的なストレスが被験者にとって負担となる、といった問題を解決するにはいたらない。また、特許文献2に記載されたような逆向きの磁場を発生するコイルは磁場強度を弱めるため、逆向きの磁場を発生するコイルの配置は、一般に高磁場化の実現を妨げることになる。高磁場化を実現しないと、脳機能などの計測精度を高めることができない。したがって、脳機能などの計測におけるMRI装置のこれら問題を解決するには、高磁場の均一磁場空間をマグネット端面に近い位置に実現する必要がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、高磁場の均一磁場空間をマグネット端面に近い位置に形成し得る超電導マグネットを提供することである。
課題を解決するための手段及び効果
上記目的を達成するために本発明は、少なくとも超電導線材を巻回してなる複数のコイルブロックを具備してなるメインコイルを備えた超電導マグネットにおいて、均一磁場空間が前記メインコイルの片側端部に形成されるように、前記複数のコイルブロックが当該メインコイルの軸方向に沿って非対称に配置され、前記複数のコイルブロックは、正磁場を発生させる複数の正磁場コイルブロックと、逆磁場を発生させる逆磁場コイルブロックとで構成され、前記逆磁場コイルブロックが、前記片側端部であって、2つの前記正磁場コイルブロックの間に配置されていることを特徴とする超電導マグネットを提供する。
磁場強度を高めるには、コイルブロックを構成する線材に流れる電流密度を高める必要があるが、この電流密度を高めると線材に作用する張力(フープ応力)が大きくなり、何らの対策を施さないと、このフープ応力に線材が耐えられなくなる。しかしながら、本発明の上記構成によると、2つの正磁場コイルブロックの間に逆磁場コイルブロックが配置されることにより、逆磁場コイルブロックと正磁場コイルブロックとは互いに反発しあうので、コイルブロックを構成する線材が受ける力は当該コイルブロックの中心部分に向かうようになる。そのため、コイルブロック全体としてみれば、その線材が受ける力は互いに打ち消されあって弱められる。すなわち、コイルブロックを構成する線材に流れる電流密度を高めるなどしても、2つの正磁場コイルブロックの間に逆磁場コイルブロックを配置することにより、コイルブロック全体としてその線材が受ける力を抑制することができる。また、複数のコイルブロックを非対称に配置することで、マグネット端面に近い位置に均一磁場空間を形成できる。これらにより、高磁場の均一磁場空間をマグネット端面に近い位置に形成することができる。
また本発明において、前記コイルブロックが、エポキシ含浸されていることが好ましい。この構成によると、コイルブロックを構成する線材間の隙間はエポキシで埋められ、線材どうしはエポキシを介して強固に固定される。すなわち、コイルブロックを構成する線材は位置ズレを生じにくくなる。これにより、コイルブロックに発生するクエンチを抑制することができ、高磁場の均一磁場空間をより形成しやすくなる。
さらに本発明において、前記エポキシ含浸されたコイルブロックと、巻枠体のコイルブロック取付面との間の隙間に、ワックスが浸透されていることが好ましい。
この構成によると、巻枠体のコイルブロック取付面と、コイルブロックを構成する線材との間の凹凸が減少する。これにより、コイルブロックに発生するクエンチをより抑制することができ、高磁場の均一磁場空間をさらに形成しやすくなる。
さらに本発明において、前記メインコイルの径方向外側に配置される筒状のシールドコイルをさらに備え、前記均一磁場空間が形成される側の前記メインコイルの端部と、当該均一磁場空間が形成される側の前記シールドコイルの端部との間に、前記軸方向において段差が設けられて、当該シールドコイルの端部が当該メインコイルの端部よりも内側に位置させられ、前記メインコイルおよび前記シールドコイルを支持するための支持構造部材が、前記段差部に配置されることが好ましい。
この構成によると、本発明の超電導マグネットを備えたマグネット装置において、均一磁場空間をマグネット装置端面により近い位置に形成することができる。
さらに本発明において、前記逆磁場コイルブロックが、前記均一磁場空間が形成される側の前記メインコイルの端から2つ目のコイルブロックとして配置されていることが好ましい。この構成によると、逆磁場コイルブロックをマグネット端面により近い位置に配置できるので、均一磁場空間をマグネット端面により近い位置に形成することができる。
また本発明は、その第2の態様によれば、本発明の超電導マグネットを備えていることを特徴とするマグネット装置を提供する。このマグネット装置によると、高磁場の均一磁場空間をマグネット装置端面に近い位置に形成することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る超電導マグネット61を構成するメインコイル51のコイルブロック配置を示す模式断面図である。図5は、比較対照として示した従来技術に係るメインコイルのコイルブロック配置を示す模式断面図である。
(従来技術に係るコイルブロック配置)
まず、本実施形態の比較対照として挙げた従来技術に係るコイルブロック配置について説明する。図5に示したように、従来技術に係るメインコイルは、筒状に形成された正磁場コイルブロック33と、正磁場コイルブロック33の外側に配置された2つの逆磁場コイルブロック32と、正磁場コイルブロック33の外側に配置された2つの正磁場コイルブロック31とを有している。ここで、正磁場コイルブロックとは、正磁場を発生させるコイルブロックのことをいい、正磁場とは、ある所定の方向に向かう磁場のことをいう。これに対し、逆磁場コイルブロックとは、逆磁場を発生させるコイルブロックのことをいい、逆磁場とは、正磁場の磁場方向に対して反対方向に向かう磁場のことをいう。
2つの逆磁場コイルブロック32は、メインコイルの軸方向Zにおいて、メインコイルの中心に対して対称となるように、その中央部に配置されている。2つの正磁場コイルブロック31は、軸方向Zにおいて、メインコイルの中心に対して対称となるように、その両端部に配置されている。コイルブロック31〜33は、液体ヘリウム容器7の中に収容されている。また各コイルブロックは、超電導線材(不図示)がソレノイド状に巻かれてなるものである。
コイルブロック31・32に比して巻数が多い(軸方向Zに長い)正磁場コイルブロック33は、高磁場を実現するためのものである。コイルブロック31・32は、均一磁場空間Aの範囲を広げるためのものである。逆磁場コイルブロック32は、均一磁場空間Aの範囲を広げることに寄与するが、その一方、均一磁場空間Aの磁場強度を弱めてしまう。したがって、磁場空間の磁場強度を強めるには、正磁場コイルブロック33の巻数(巻線ターン数)を増やすか、コイルブロックを構成する線材に流れる電流密度を高める必要がある。しかしながら、コイルブロックの巻数を増やすと、正磁場コイルブロック33の全長が長くなってしまい、均一磁場空間Aはメインコイルの端面からより遠ざかってしまう。一方、線材に流れる電流密度を高めると線材に作用する張力(フープ応力)が大きくなり、フープ応力に線材が耐えられなくなってしまう。フープ応力とは、磁場強度Bと線材に流れる電流密度Jと線材の巻線半径Rとの積(BJR)のことをいう。また、図5に示したように、複数のコイルブロック31〜33を軸方向Zに沿って対称に配置する配置方法では、均一磁場空間Aをマグネット中心部に形成することになり、マグネット端面に近い位置に形成することは難しい。
(本実施形態に係るコイルブロック配置)
次に、本実施形態に係るコイルブロック配置について説明する。図1に示すように、本実施形態の超電導マグネット61を構成するメインコイル51は、直列に配置された5つのコイルブロック1〜5と、コイルブロック1〜5が外周に取り付けられた筒状の巻枠体6とを有している。なお、超電導マグネット61は、メインコイル51と、電気回路(不図示)とからなる。電気回路は、メインコイル51に電流を流すとともにメインコイル51をクエンチなどから保護するための回路(保護回路)である。巻枠体6はアルミニウム材またはステンレス材などの非磁性材料からなる(他の実施形態においても同様)。巻枠体6には、その外周にコイルブロック1〜5が取り付けられる複数の凹部(溝部)が形成されている。コイルブロック1〜5は、いずれも線材が環状に巻かれてなるものであり、線材は、ニオブ・チタン(NbTi)合金系の極細多芯線を銅母材に埋め込んだ超電導線材である(他の実施形態においても同様)。なお、コイルブロック1〜5を収容する液体ヘリウム容器7と巻枠体6とを別体としてもよいし、巻枠体6を液体ヘリウム容器7と共通化してもよい。
5つのコイルブロック1〜5は、均一磁場空間Aがメインコイル51の片側端部に形成されるように、メインコイル51の軸方向Zに沿って非対称に配置されている。換言すれば、コイルブロック1〜5は、メインコイル51の軸方向Zにおいて、メインコイル51の中心に対して非対称となるように配置されている。コイルブロックの非対称な配置をさらに説明すると、例えば、巻枠体6の一方の端部に取り付けられたコイルブロック5の巻数は、巻枠体6の他方の端部に取り付けられたコイルブロック1の巻数よりも多い(コイルブロック5はコイルブロック1よりも強い磁場を発生させる)。また、コイルブロック1とコイルブロック5とでは、コイルブロックの外径および厚さが異なる。このように、メインコイル51の中心に対して軸方向Zにおいてコイルブロック配置が非対称となるように、コイルブロックは配置されている。
コイルブロック1〜3・5は、正磁場コイルブロックであり、コイルブロック4は、逆磁場コイルブロックである。この逆磁場コイルブロック4は、巻枠体6の一方の端部において、2つの正磁場コイルブロック3・5に挟まれるように当該正磁場コイルブロック3・5の間に配置されている。従来技術に係るコイルブロック配置と対比して記載すれば、本発明に係る逆磁場コイルブロック4と正磁場コイルブロック3・5との間の距離は、図5に示した従来技術に係る逆磁場コイルブロック32と正磁場コイルブロック31との間の距離よりも短い。すなわち、逆磁場コイルブロック4は、正磁場コイルブロック3・5の近くに配置されている。さらには、詳しくは後述するが、逆磁場コイルブロック4は、正磁場コイルブロック3・5を構成する線材が当該逆磁場コイルブロック4から力を受ける(影響を受ける)位置に配置されている。
また、逆磁場コイルブロック4は、正磁場コイルブロック1よりも巻数の多い(強い磁場を発生させる)正磁場コイルブロック3・5が配置される側のメインコイル51の端から2つ目のコイルブロックとして配置されている。メインコイル51の端から3つ目、4つ目・・・のコイルブロックとして配置するのに比して、逆磁場コイルブロック4をメインコイル51端面により近い位置に配置できるので、均一磁場空間Aをマグネット端面により近い位置に形成することができる。
(高BJR設計)
逆磁場コイルブロック4を設けることにより均一磁場空間Aの範囲を広げることができ、このことは均一磁場空間Aをマグネット端面に近い位置に配置させることに寄与するものではあるが、その一方、均一磁場空間Aの磁場強度を弱めてしまう。前記したように、磁場空間の磁場強度を強める(磁場強度の低下を補償する)方法としては、コイルブロックを構成する線材に流れる電流密度を高める方法があるが、この方法では、線材に作用する張力(フープ応力)が大きくなってしまう。線材単独では、この大きな応力に耐えることはできない。
一方、従来の設計において採用されていたBJR(フープ応力)基準は、通常200MPa以下、高い基準でも300MPa程度であった。この基準を上回る応力では、励磁途中でマグネットがクエンチして定格磁場に到達できないという定説がある。しかしながら、本発明者は、コイルブロックの配置を見直し、2つの正磁場コイルブロック3・5に挟まれるように当該正磁場コイルブロック3・5の間に逆磁場コイルブロック4を配置することにより、高BJR設計を採用してもクエンチが発生することなく、高磁場空間の形成が可能であることを見出した。その根拠となる解析結果を図2に示す。図2は、各コイルブロック断面において、各線材が受ける力の大きさと方向をベクトル表示した図である。
図2に示した5つのコイルブロック11〜15は、図1に示したコイルブロック1〜5に相当するものである。コイルブロック11〜13・15は、正磁場コイルブロックであり、コイルブロック14は、逆磁場コイルブロックである。この逆磁場コイルブロック14は、2つの正磁場コイルブロック13・15に挟まれるように当該正磁場コイルブロック13・15の間に配置されている。また、正磁場コイルブロック15の外側には、逆磁場コイルブロック16が配置されている。逆磁場コイルブロック16は、シールドコイルを構成するコイルブロックである。また、コイルブロック11〜16内の矢印は、各コイルブロック断面において各線材が受ける力の大きさと方向をベクトル表示したものであり、この矢印が長いほど高BJR(高フープ応力)であることを示す。
図2からわかるように、正磁場コイルブロック13・15を構成する各線材において、局所的にはBJR(フープ応力)の大きなところがあっても、正磁場コイルブロック13・15を構成する各線材が逆磁場コイルブロック14から力を受けることにより(逆磁場コイルブロック14と正磁場コイルブロック13・15とは互いに反発しあう)、それぞれの線材に働く力はコイルブロックの中心に向かっており、コイルブロック全体としてみれば力が打ち消されあって、コイルブロックに作用する全体としての力(body force)は弱められている。このため、コイルブロック全体としての変位が抑制され、特定の線材に過大な強度を必要とはしなくなる。すなわち、2つの正磁場コイルブロック13・15に挟まれるように当該正磁場コイルブロック13・15の間に逆磁場コイルブロック14を配置することにより、コイルブロック全体としてその線材が受ける力を抑制することができ、線材に流れる電流密度を高めたとしても(高BJR設計を採用したとしても)クエンチを防止できるのである。その結果、高磁場の均一磁場空間をマグネット端面に近い位置に形成することができる。
なお、正磁場コイルブロック15は、さらに逆磁場コイルブロック16の影響も受けている。すなわち、前記したと同様に、正磁場コイルブロック15を構成する各線材が逆磁場コイルブロック16からも力を受けることにより、コイルブロック全体としてみれば力が打ち消されあって、コイルブロックに作用する全体としての力(body force)は弱められる。
(コイルブロックのエポキシ含浸およびワックス含浸)
次に、図3は、コイルブロックのエポキシ含浸およびワックス含浸について説明するための図である。図3(a)は、エポキシ含浸およびワックス含浸されたコイルブロック23がその外周に配置された巻枠体22を示す模式断面図である。図3(b)は図3(a)のC部拡大図であり、図3(c)は図3(a)のD部拡大図である。図3に示したように、コイルブロック23はエポキシ含浸およびワックス含浸されていることが好ましい。
図3(a)に示すように、巻枠体22は、筒状部材22bと、筒状部材22bの両端部に形成されたフランジ22aとを有している。フランジ22aおよび筒状部材22bで形成される溝部にコイルブロック23が配置されている。
図3(b)に示すように、コイルブロック23は、環状に巻かれてなる超電導線材24と、超電導線材24層間に挟みこまれたガラスクロス25と、超電導線材24どうしの隙間に充填されたエポキシ樹脂27とを有している。また図3(c)に示すように、コイルブロック23と、フランジ22aの側面22c(コイルブロック取付面22c)との間の隙間には、ワックス28が浸透されている。さらに詳しくは、コイルブロック23と、コイルブロック取付面22cとの間の隙間にマイラーシート28が挟みこまれ、そして、挟みこまれたマイラーシート28とコイルブロック23との間の隙間および当該マイラーシート28とコイルブロック取付面22cとの間の隙間にワックス28が浸透されている。ワックス28としては、例えば、パラフィンワックスや密蝋が挙げられる。マイラーシート28は、電気を絶縁する電気絶縁シートである。マイラーシートの他にはテフロン(登録商標)製シートなども挙げられる。
エポキシ含浸およびワックス含浸の方法について説明する。まず、超電導線材24の各層間にガラスクロス25を挟みこみながら巻枠体22に巻き線を行う。そして、超電導線材24が巻き回された巻枠体22を容器(不図示)に入れ、この容器内にエポキシ樹脂27を流し込み、超電導線材24どうしの隙間にエポキシ樹脂27を充填する。なお、超電導線材24どうしの隙間に空隙が形成されないように(エポキシ樹脂27を良好に充填するために)、エポキシ樹脂27の充填を真空環境下で行うことが好ましい。次に、エポキシ含浸されたコイルブロック23をいったん巻枠体22から剥がし、そして、コイルブロック23とコイルブロック取付面22cとの間にマイラーシート28を挟んで再度組み立てる。そして、再組み立てした巻枠体22を容器(不図示)に入れ、この容器内にワックス28を流し込み、コイルブロック23とコイルブロック取付面22cとの間にワックス28を含浸(浸透)させる。なお、ワックス28含浸はエポキシ含浸と同様に真空環境下で行うことが好ましい。また、エポキシ含浸されたコイルブロック23をいったん巻枠体22から剥がし、その後、再組み立てを行うため、2つのフランジ22aのうち少なくとも一方のフランジ22aは、再組み立て前に筒状部材22bに固定される。
コイルブロック23をエポキシ含浸することにより、コイルブロック23を構成する超電導線材24間の隙間はエポキシ樹脂27で埋められ、線材どうしがエポキシ樹脂27を介して強固に固定される。すなわち、コイルブロック23を構成する超電導線材24は相互の位置ズレを生じにくくなる。これにより、電流密度を高めたとしてもコイルブロック23に発生するクエンチを抑制することができ、高磁場の均一磁場空間をより形成しやすくなる。また、図1および図2に示したようなコイルブロック配置では、コイルブロックを構成する線材は、図2に示したような力を受けるので、コイルブロック23をエポキシ含浸することにより、コイルブロック全体としての力(body force)をより低減することができる。
また、エポキシ含浸されたコイルブロック23と、巻枠体22のコイルブロック取付面22cとの間の隙間に、さらにワックス28を浸透させることにより、コイルブロック取付面22cと、コイルブロック23を構成する超電導線材24との間の凹凸が減少する。これにより、コイルブロック23に発生するクエンチをより抑制することができる。
(エポキシ含浸およびワックス含浸による効果の検証)
コイルブロックのエポキシ含浸およびワックス含浸による効果の検証を行った。以下にその結果を記載する。
まず、2個のコイルフォーマー(巻枠体)を準備し、各コイルフォーマーに対してガラスクロスを挟みながら巻き線を施した。そのあと、一方のマグネット(巻き線を施したコイルフォーマー)はエポキシで真空含浸を行い、他方のマグネットはワックスで真空含浸を行った。
ワックス含浸したマグネットに通電(励磁テスト)したところ、BJR=248MPa、283MPa、270MPa、263MPa、という値でクエンチし、2回目の通電ではBJR値が上昇したものの、そのあと単調にクエンチ発生時のBJR値が減少するという傾向を示した。励磁テスト後、このマグネットを切断して断面観察を試みようとしたが、線材がばらばらに崩れ形をとどめていなかった。
一方、エポキシ含浸したマグネットは、BJR=595MPa、670MPa、735MPa、789MPa、798MPa、813MPa、というように1回目の通電から、前記のワックス含浸のみしたマグネットの倍以上の高応力に耐えることが実証され、クエンチ発生時のBJR値はその後も上昇した。励磁テスト後、このマグネットを切断して断面観察を試みたところ、線材の間には隙間なくエポキシが充填されており、コイルブロック全体が一体となって合力に耐えていることがわかった。
なお、エポキシ含浸したマグネットに対して、さらに前記した方法でワックス真空含浸し(コイルブロックとコイルフォーマーのコイルブロック取付面との間の隙間にワックスを浸透させ)、励磁テストをしたところ、BJR=775MPa、820MPa、というクエンチ履歴を示した。1回目の通電から700MPaをはるかに超えるBJR値に到達したのは、ワックスが界面に浸透して凹凸を消し、摩擦を低減した結果である。
(マグネット装置)
図4は、本発明の一実施形態に係るマグネット装置54を示す模式断面図である。図4に示すように、マグネット装置54は、超電導マグネット62と、超電導マグネット62のメインコイル52およびシールドコイル53が収容された液体ヘリウム容器7と、液体ヘリウム容器7の両端に設けられた支持構造部材21と、液体ヘリウム容器7の外側に設けられた輻射シールド8と、輻射シールド8の外側に設けられた断熱真空容器9とを有している。液体ヘリウム容器7には液体ヘリウムが入れられている。支持構造部材21は、メインコイル52およびシールドコイル53を、液体ヘリウム容器7を介して支持するための部材である。
超電導マグネット62は、筒状のメインコイル52と、メインコイル52の径方向外側に配置される筒状のシールドコイル53と、電気回路(不図示)とからなる。電気回路は、コイル52・53に電流を流すとともにコイル52・53をクエンチなどから保護するための回路(保護回路)である。シールドコイル53は、マグネット装置54からの漏れ磁場を小さくするためのコイルである。
メインコイル52は、直列に配置された6つのコイルブロック41〜46と、コイルブロック41〜46が外周に取り付けられた筒状の巻枠体17とを有している。シールドコイル53は、直列に配置された2つの逆磁場コイルブロック47・48と、逆磁場コイルブロック47・48が外周に取り付けられた筒状の巻枠体20とを有している。6つのコイルブロック41〜46は、均一磁場空間Aがメインコイル52の片側端部に形成されるように、メインコイル52の軸方向Zに沿って非対称に配置されている。また、この6つのコイルブロック41〜46は、全てエポキシ含浸されている。
コイルブロック41〜44・46は、正磁場コイルブロックであり、コイルブロック45は、逆磁場コイルブロックである。この逆磁場コイルブロック45は、巻枠体17の一方の端部において、2つの正磁場コイルブロック44・46に挟まれるように当該正磁場コイルブロック44・46の間に配置されている。また、逆磁場コイルブロック45は、メインコイル52の端から2つ目のコイルブロックとして配置されている。
さらに、均一磁場空間Aが形成される側のメインコイル52の端部と、当該均一磁場空間Aが形成される側のシールドコイル53の端部との間に、マグネットの軸方向Zにおいて段差Sが設けられ、シールドコイル53の端部がメインコイル52の端部よりも内側(マグネットの中心側)に配置されている。そして、この段差S部分に支持構造部材21が配置されている。また、支持構造部材21の先端突起部21aが段差S部分におさまるように段差Sの大きさが決められている。段差Sを設けることでメインコイル52の端部をマグネット装置54の端面に近づけることができるので、マグネット装置54の端面により近い位置に均一磁場空間Aを形成することができる。なお、本実施形態のように支持構造部材21の先端突起部21aが段差S部分に完全におさまるように(段差S部分から外側へ全くはみださないように)されることは、マグネット装置54の端面に近い位置に均一磁場空間Aを形成するうえで好ましいことであるが、必ずしもこの必要はない。ただし、メインコイル52の端とシールドコイル53の端との間の軸方向Zにおける距離は、少なくとも4cm以上であることが好ましい。
ここで、マグネット装置54に通電したところ、マグネット装置54の端面に近い場所に、3T(テスラ)の磁場強度の均一磁場空間Aを発生させることができた。これにより、視野が限られていることから生じる精神的なストレスが被験者にとって負担となる、といった脳機能を計測する際の問題を解消できるとともに、脳機能の計測精度を高めることができる。なお、3T(テスラ)の磁場強度の均一磁場空間Aをマグネット装置54の端面に近い場所に発生させるとき、コイルブロック44・46のBJR値は700MPa程度となっている。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することが可能なものである。
本発明の一実施形態に係る超電導マグネットを構成するメインコイルのコイルブロック配置を示す模式断面図である。 各コイルブロック断面において、各線材が受ける力の大きさと方向をベクトル表示した図である。 コイルブロックのエポキシ含浸およびワックス含浸について説明するための図である。 本発明の一実施形態に係るマグネット装置を示す模式断面図である。 従来技術に係るメインコイルのコイルブロック配置を示す模式断面図である。
符号の説明
1、2、3、5:正磁場コイルブロック
4:逆磁場コイルブロック
6:巻枠体(コイルフォーマー)
7:液体ヘリウム容器
27:エポキシ樹脂
51、52:メインコイル
53:シールドコイル
54:マグネット装置
61、62:超電導マグネット
A:均一磁場空間

Claims (6)

  1. 筒状の1つの巻枠体と、当該1つの巻枠体に超電導線材を巻回してなる複数のコイルブロックを具備してなるメインコイルを備えた超電導マグネットにおいて、
    均一磁場空間が前記メインコイルの片側端部に形成されるように、前記複数のコイルブロックが当該メインコイルの軸方向に沿って非対称に配置され、
    前記複数のコイルブロックは、正磁場を発生させる複数の正磁場コイルブロックと、逆磁場を発生させる逆磁場コイルブロックとで構成され、
    前記片側端部に配置された前記正磁場コイルブロックの巻数は、前記メインコイルの他方の端部に配置された前記正磁場コイルブロックの巻数よりも多くされており、
    前記逆磁場コイルブロックが、前記片側端部であって、2つの前記正磁場コイルブロックの間に配置されていることを特徴とする、超電導マグネット。
  2. 請求項1に記載の超電導マグネットにおいて、
    前記コイルブロックが、エポキシ含浸されていることを特徴とする、超電導マグネット。
  3. 請求項2に記載の超電導マグネットにおいて、
    前記エポキシ含浸されたコイルブロックと、巻枠体のコイルブロック取付面との間の隙間に、ワックスが浸透されていることを特徴とする、超電導マグネット。
  4. 請求項1〜3の1つに記載の超電導マグネットにおいて、
    前記メインコイルの径方向外側に配置される筒状のシールドコイルをさらに備え、
    前記均一磁場空間が形成される側の前記メインコイルの端部と、当該均一磁場空間が形成される側の前記シールドコイルの端部との間に、前記軸方向において段差が設けられて、当該シールドコイルの端部が当該メインコイルの端部よりも内側に位置させられ、
    前記メインコイルおよび前記シールドコイルを支持するための支持構造部材が、前記段差部に配置されることを特徴とする、超電導マグネット。
  5. 請求項1〜4の1つに記載の超電導マグネットにおいて、
    前記逆磁場コイルブロックが、前記均一磁場空間が形成される側の前記メインコイルの端から2つ目のコイルブロックとして配置されていることを特徴とする、超電導マグネット。
  6. 請求項1〜5の1つに記載の超電導マグネットを備えたマグネット装置。
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