JP5224826B2 - ペレットストーブ - Google Patents

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Description

本発明は、間伐材などを粉砕圧縮加工して作った木質ペレットを燃焼させるペレットストーブに関する。
従来、木質ペレットを燃焼させる燃焼部と、この燃焼部へ供給するための木質ペレットを内部に収容する燃料タンクとを備えたペレットストーブが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−132634号公報
ところで、上述のようなペレットストーブでは、燃料タンクが装置本体に固定されているため、燃料タンクへの木質ペレットの補給は一般的に室内で行われている。このため、この補給の際に、室内に木質ペレットの粉塵が飛散して室内が汚れることがあった。
本発明は上記事実を考慮し、燃料タンクへの木質ペレットの補給の際に室内が汚れることを防止することができるペレットストーブを得ることが目的である。
請求項1に記載の発明に係るペレットストーブは、木質ペレットを燃焼させる燃焼部を備えた装置本体と、前記装置本体に対して着脱自在とされ、前記燃焼部へ供給するための木質ペレットを内部に収容する燃料タンクと、前記燃料タンクに設けられ、内部の木質ペレットを排出するための燃料排出口と、前記燃料タンクに設けられ、当該燃料排出口に対して水平方向にスライドすることにより、当該燃料排出口を開閉する開閉弁と、前記装置本体に設けられた前記燃料タンクを収容するタンク収容室と、前記開閉弁を開閉操作するための操作手段と、を有することを特徴としている。
請求項1に記載のペレットストーブでは、燃料タンクが装置本体に対して着脱自在とされている。このため、燃料タンクを装置本体から取り外して、室外で燃料タンクに木質ペレットを補給することができる。したがって、この補給の際に飛散する木質ペレットの粉塵によって、室内が汚れることを防止することができる。ここで、装置本体のタンク収容室内に収容された燃料タンクの燃料排出口に対して水平方向にスライドして開閉する開閉弁を開閉操作するための操作手段が装置本体に設けられている。このため、燃料タンクを装置本体に対して着脱する際に開閉弁を容易に開閉操作することができる。
請求項2に記載の発明に係るペレットストーブは、請求項1に記載のペレットストーブにおいて、前記操作手段は、前記装置本体の外壁における前記開閉弁と対向する位置に形成され、前記装置本体からの手動操作を可能とする貫通孔である、ことを特徴としている。
以上説明したように、本発明に係るペレットストーブでは、燃料タンクへの木質ペレットの補給の際に室内が汚れることを防止することができる。
図1には、本発明の実施形態に係るペレットストーブ10が縦断面図にて示されている。このペレットストーブ10は、装置本体11を備えており、この装置本体11は、中空の直方体状に形成された筐体12を備えている。筐体12の内部は、2枚の区画壁12A、12Bによって、燃焼室14と、空気通路16と、機械室18(タンク収容室)とに区画されている。
機械室18の上部には、燃料タンクとしてのカートリッジタンク70が設けられている。図2に示されるように、カートリッジタンク70は、軸線方向一端側(下端側)が絞り加工された円筒状に形成されており、軸線方向が筐体12の上下方向に沿う状態で機械室18内に収容されている。
機械室18の内壁には、カートリッジタンク70を支持するための複数の受け部材72及びガイド74が取り付けられている。カートリッジタンク70は、下端側の外周部(絞り加工された部分)が複数の受け部材72に当接することで装置本体11に対する下側及び周方向への相対移動を制限されており、上端側の外周部が複数のガイド74に当接することで装置本体11に対する周方向への相対移動を制限されている。
一方、図3に示されるように、機械室18の上端部は開口しており、この開口部は、板状に形成された蓋部材76によって閉塞されるようになっている。この蓋部材76は、一端部がヒンジ78を介して筐体12の区画壁12Bに連結されており、図1に示される閉塞位置と図3に示される開放位置との間で筐体12に対して回動可能とされている。なお、蓋部材76の他端部(ヒンジ78と反対側の端部)には、蓋部材76を開閉する際に用いる把持部80(ツマミ)が取り付けられている。
ここで、前述した複数の受け部材72及びガイド74は、カートリッジタンク70の筐体12に対する上側への相対移動を許容するようになっており、蓋部材76が開放位置へ回動されて機械室18の上端部が開口された状態(図3図示状態)では、カートリッジタンク70を装置本体11の上側へ引き上げて装置本体11から取り外せるようになっている(カートリッジタンク70が装置本体11に対して着脱可能とされている)。
なお、図2及び図3に示されるように、カートリッジタンク70の上端側には、取っ手83が取り付けられている。この取っ手83は、図2に実線で示される使用位置と、図2に二点差線で示される格納位置との間で回動可能にカートリッジタンク70に連結されており、カートリッジタンク70を装置本体11から取り外して持ち運ぶ際には、この取っ手83を利用することができる。
また、装置本体11から取り外したカートリッジタンク70を、機械室18の上端開口部から機械室18内へ降下させると、カートリッジタンク70の外周部が複数のガイド74及び受け部材72と摺接することで、カートリッジタンク70が所定の収容位置(図1に示される位置)へと案内されて支持される。
一方、カートリッジタンク70の下端部には、カートリッジタンク70を後述する燃料搬送装置20に接続するための円筒状の接続部70Aが設けられている。この接続部70Aには、開閉弁としてのシャッタ82が取り付けられている。このシャッタ82は、カートリッジタンク70の下端側開口部(燃料排出口70B)を閉塞する閉塞位置(図1の実線参照)と、この燃料排出口70Bを開放する開放位置(図1の二点差線参照)との間で接続部70Aに対して半径方向にスライド可能とされている。
シャッタ82の一端側は、筐体12の右側壁12C側へ突出しており、この右側壁12Cには、シャッタ82に対向する位置に、操作手段としてのシャッタ操作口84(貫通孔)が形成されている。このため、このシャッタ操作口84を介して、筐体12の外側から機械室18(タンク収容室)内へ手を挿入することができるようになっており、機械室18内のシャッタ82をスライド操作(開閉操作)することができるようになっている。なお、シャッタ82の一端部は、前記スライド操作の際にシャッタ82の一端部を把持しやすいように上側へ向けて屈曲されている。
上記構成のカートリッジタンク70の内部には、間伐材を粉砕圧縮加工して作った加工燃料である木質ペレットPが収容(貯蔵)される構成になっている。なお、本実施形態では、木質ペレットPは、直径が4ミリ〜7ミリ程度、長さが5ミリ〜20ミリ程度とされている。
一方、機械室18の下部でカートリッジタンク70の下方には、カートリッジタンク70内の木質ペレットPを、燃焼室14へ搬送するための燃料搬送装置20が設けられている。燃料搬送装置20の上端部には、カートリッジタンク70が所定の収容位置(図1に示される位置)に配置された状態で、カートリッジタンク70の接続部70Aが嵌合する円形の接続孔23が形成されており、当該嵌合状態では、カートリッジタンク70の内部と燃料搬送装置20の内部とが連通するようになっている。
燃料搬送装置20の内部には、上下2段の段違いに配置された上スクリュー21と下スクリュー22とが設けられている。これらの上スクリュー21及び下スクリュー22は、それぞれモータ24及びモータ25の駆動力によって回転されるようになっており、カートリッジタンク70内の木質ペレットPは、燃料排出口70Bから上スクリュー21によってかき出され、シュート28内へ搬送されて落下する。シュート28内を落下した木質ペレットPは、燃料搬送装置20の下段に配された下スクリュー22によって燃焼室14側へ押し出される(図3の矢印A参照)。燃焼室14内の下部には、平板状に形成されて燃焼部を構成するロストル32が設けられており、燃焼室14の内部へと搬送された木質ペレットPは、ロストル32の上面に供給される。
ロストル32の下方には、棒状の点火ヒータ34が設けられている。この点火ヒータ34は、所謂「セラミックヒータ」であり、ロストル32の板面に対して所定角度傾斜した状態でロストル32の下面に固定されている。点火ヒータ34の先端部は、ロストル32に形成された貫通孔36に挿通されて、ロストル32の上面から所定量突出している(例えば、5ミリ程度突出している)。このため、ロストル32の上面に木質ペレットPが供給されると、点火ヒータ34の先端部が木質ペレットPによって覆われる。
一方、ロストル32には、複数の通気孔40が形成されており、燃料搬送装置20の下方に設置された送風機42から空気取入室44内へ送気された空気(1次空気、図1の矢印B参照)が、通気孔40を通過して燃焼室14へ通風されるようになっている。
また、送風機42から送気された空気は、空気通路16にも流入し(図1の矢印C参照)、区画壁12Aに形成された空気墳孔50から燃焼室14内へ噴出される(2次空気)。さらに、空気通路16に流入した空気は、燃料搬送装置20側へ分岐した空気戻通路52へも流入し、燃料搬送装置20のシュート28上方から噴出されるようになっている。
ここで、本ペレットストーブ10では、上述した燃料搬送装置20のモータ24、25、点火ヒータ34、及び送風機42は、モータ25の下方に配設された制御回路38によって集中制御される構成になっており、ペレットストーブ10に搭載された図示しない電源スイッチが「ON」にされると、燃料搬送装置20のモータ24及び送風機42が作動すると共に、点火ヒータ34が通電される構成になっている。
なお、点火ヒータ34への通電時間は、制御回路38に接続された図示しないタイマーによって任意に設定可能とされており、点火ヒータ34への通電を開始してから所定時間(例えば、本実施形態では、1分乃至2分程度)経過すると、このタイマーによって自動的に通電を遮断される。
点火ヒータ34は通電によって発熱し、点火ヒータ34の先端部を覆っている木質ペレットPが加熱されて点火する。このとき、上述したように送風機42から空気取入室44へ送気された1次空気(図1の矢印B参照)が、ロストル32の通気孔40を通過して燃焼室14へ通風され、ロストル32の上面に搬送された木質ペレットPを燃焼させるようになっている。ロストル32上面の木質ペレットPが燃焼しているときには、カートリッジタンク70内の木質ペレットPが、燃料搬送装置20の上スクリュー21及び下スクリュー22によって順次ロストル32上に補充されて燃焼する。
ロストル32の上側には、上方から見てコ字形に形成された遮熱板35が設けられている。この遮熱板35は、木質ペレットPの燃焼によってロストル32の上方に立ち上る炎の熱が、筐体12の側壁に直に伝達されることを抑制するためのものであり、筐体12の側壁の温度が過度に上昇して当該側壁に塗布された耐熱塗料が剥がれ落ちることを抑制する。
一方、木質ペレットPの燃焼により燃焼室14内に乾溜可燃性ガスが充満し、木質ペレットPの燃焼を阻害することがあるが、送風機42から送気され、区画壁12Aの通気孔50から燃焼室14内へ噴出される前述した2次空気によって、当該乾溜可燃性ガスの燃焼が促進されるようになっている。
また、送風機42から送気され、空気通路16及び空気戻通路52を通って燃料搬送装置20のシュート28上方から噴出される空気は、燃焼室14内に発生した燃焼ガスが、燃料搬送装置20側へ逆流することを防止する。
さらに、燃焼室14の上方で筐体12の上壁には、筒状に形成された煙筒62が設けられている。この煙筒62の筒内は、燃焼室14の内部に連通している。また、燃焼室14の内部には、平板材により形成されたバッフルプレート64が設けられており、筐体12の側壁とバッフルプレート64との間にガス通路66が形成されている。ガス通路66内には、複数の貫通孔が形成された板状の多孔板68が設けられており、燃焼室14内に発生した排気ガスは、ガス通路66及び煙筒62の筒内を介してペレットストーブ10の外部に排気され、煙筒62に接続された図示しない排気管を介して、例えば屋外に排出される。
一方、ロストル32の下側で燃焼室14の下部には、灰受皿58が配設されており、ロストル32上で燃焼した木質ペレットPの燃えカス(灰)は、上スクリュー21及び下スクリュー22によって新たにロストル32上に補充される木質ペレットPによって押し出され、灰受皿58内に落下するようになっている。なお、木質ペレットPは、燃え尽きても粉末状にはならず、原形を少し残した形で灰になるので、ロストル32の空気噴孔40から落下する灰は僅かであるが、空気噴孔40から空気取入室44内に落下した木質ペレットPの灰も、灰受皿58内に落下するようになっている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
上記構成のペレットストーブ10では、図示しない電源スイッチが「ON」にされると、燃料搬送装置20のモータ24、25が作動し、カートリッジタンク70内に貯蔵された木質ペレットPが、上スクリュー21及び下スクリュー22によって、燃焼室14内に配設されたロストル32の上面に搬送される。このため、ロストル32の上面から突出した点火ヒータ34の先端部が、木質ペレットPによって覆われる。
またこのとき、点火ヒータ34が通電されて発熱する。このため、点火ヒータ34の先端部を覆っている木質ペレットPが点火ヒータ34によって加熱されて点火する。さらにこのとき、送風機42が作動することで、送風機42から空気取入室44へ送気された空気(1次空気)が、ロストル32の空気噴孔40を通過し、ロストル32上面の木質ペレットPに供給される。これにより、木質ペレットPが燃焼する。そして、このように木質ペレットPが燃焼しているときには、カートリッジタンク70内の木質ペレットPが、燃料搬送装置20の上スクリュー21及び下スクリュー22によって順次ロストル32上に補充され、上記燃焼状態が維持される。
ここで、本ペレットストーブ10では、上述のような木質ペレットPの燃焼によってカートリッジタンク70内が空になった際には、カートリッジタンク70を装置本体11から取り外して木質ペレットPを補給することができる。
この場合、先ず筐体12のシャッタ操作口84を介して機械室18内へ手を挿入し、シャッタ82を閉塞位置(図1に実線で示される位置)へとスライドさせる。これにより、カートリッジタンク70の燃料排出口70Bが閉塞される。そして、図3に示されるように、装置本体11の蓋部材76を開放位置へ回動させると共に、カートリッジタンク70の取っ手83を把持して、カートリッジタンク70を装置本体11の上方へ引き上げれば、カートリッジタンク70を装置本体11から取り外すことができる。
このため、このペレットストーブ10では、装置本体11を室内に残したまま、カートリッジタンク70を室外へ持ち出すことができるので、カートリッジタンク70への木質ペレットPの補給を、室外(例えば、木質ペレットを貯蔵しておく物置場など)で行うことができる。したがって、この補給の際に飛散する木質ペレットPの粉塵によって、室内(装置本体11が置かれた部屋の中)が汚れることを防止することができる。
一方、カートリッジタンク70を装置本体11へ戻す際には、機械室18の上方からカートリッジタンク70を降下させれば、複数のガイド74及び受け部材72によってカートリッジタンク70が所定の収容位置へと案内されて支持される。この状態では、カートリッジタンク70の接続部70Aが燃料搬送装置20の接続孔23に嵌合し、カートリッジタンク70が燃料搬送装置20に連結される。この状態でシャッタ82を開放位置(図1に二点鎖線で示される位置)へとスライドさせると、カートリッジタンク70の内部が燃料搬送装置20の内部に連通し、カートリッジタンク70内の木質ペレットPが燃料搬送装置20に供給される。これにより、カートリッジタンク70内の木質ペレットPを燃料搬送装置20によってロストル32の上面に搬送することが可能になる。
以上説明したように、本実施形態に係るペレットストーブ10では、カートリッジタンク70が装置本体11に対して着脱自在とされているため、カートリッジタンク70への木質ペレットPの補給の際に室内が汚れることを防止することができる。
また、本実施形態に係るペレットストーブ10では、装置本体11の機械室18内に収容されたカートリッジタンク70のシャッタ82を開閉操作するためのシャッタ操作口84が装置本体11の筐体12に設けられているため、カートリッジタンク70を装置本体11に対して着脱する際にシャッタ82を容易に開閉操作することができる。
なお、上記実施形態では、装置本体11の筐体12に形成されたシャッタ操作口84が操作手段とされた構成にしたが、本発明はこれに限らず、例えば、筐体12に操作手段としてのレバーを取り付けると共に、このレバーが操作されることによってシャッタ82が開閉されるように構成してもよい。また、シャッタ82が電動で開閉されるように構成してもよい。
さらに、上記実施形態では、燃料タンクとしてのカートリッジタンク70が円筒状に形成された構成にしたが、本発明はこれに限らず、燃料タンクの形状は適宜設定変更することができる。
本発明の実施形態に係るペレットストーブの構成を示す縦断面図である。 図1に示されるペレットストーブの構成部材であるカートリッジタンクの構成を示す斜視図である。 図1に示されるペレットストーブの装置本体からカートリッジタンクが取り外された状態を説明するための縦断面図である。
符号の説明
10 ペレットストーブ
11 装置本体
18 機械室(タンク収容室)
32 ロストル(燃焼部)
70 カートリッジタンク(燃料タンク)
70B 燃料排出口
82 シャッタ(開閉弁)
84 シャッタ操作口(操作手段)
P 木質ペレット

Claims (2)

  1. 木質ペレットを燃焼させる燃焼部を備えた装置本体と、
    前記装置本体に対して着脱自在とされ、前記燃焼部へ供給するための木質ペレットを内部に収容する燃料タンクと、
    前記燃料タンクに設けられ、内部の木質ペレットを排出するための燃料排出口と、
    前記燃料タンクに設けられ、当該燃料排出口に対して水平方向にスライドすることにより、当該燃料排出口を開閉する開閉弁と、
    前記装置本体に設けられた前記燃料タンクを収容するタンク収容室と、
    前記開閉弁を開閉操作するための操作手段と、
    を有するペレットストーブ。
  2. 前記操作手段は、前記装置本体の外壁における前記開閉弁と対向する位置に形成され、前記装置本体からの手動操作を可能とする貫通孔である、請求項1に記載のペレットストーブ。
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