JP5223835B2 - ヘッドマウントディスプレイ - Google Patents

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Description

本発明は、ヘッドマウントディスプレイに関する。詳細には、撮像手段を備えたシースルー型ヘッドマウントディスプレイに関する。
従来より、コンテンツデータに応じて強度変調された光を外光と共にユーザの眼に入射させ、コンテンツデータに応じた表示を外景と重ねて行う表示手段を備え、ユーザの頭部に装着して用いられるシースルー型ヘッドマウントディスプレイ(以下、「HMD」という)が知られている。
このHMDは、作業マニュアル等のコンテンツを表示する手段として、医療、工場等の現場で活用され始めており、今後広く普及が期待されている。
特に、撮像手段を備え、HMDの装着者であるユーザの視野範囲を撮像可能としたHMDは、作業状況などを撮像することができることから、作業マニュアルや作業記録などを容易に作ることができ、有用である。
このように撮像手段を備えたHMDにおいて、特許文献1では、撮像範囲を示す撮像画枠を外景に重ねて表示するものが提案されている。このように撮像範囲を示す撮像画枠を表示することで、ユーザは、外景のどの範囲を撮像手段が撮像するかを容易に把握することができる。
特開2005−221888号
しかし、上記特許文献1では、撮像画枠が断片的に撮像範囲の四隅に配置されるのみであるため、ユーザはその撮像画枠を視認しにくい。しかも、HMDを作業の補助機器として用いる場合、コンテンツを参照して作業中に外景を撮像しようとすると、表示される内容が、全体的な表示となるコンテンツから、表示面積が極めて小さい撮像画枠へと変更されてしまい、撮像画枠の把握に手間取ってしまう。
本発明は、上述したような課題に鑑みてなされたものであり、撮像範囲を明確に把握することができるHMDを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、コンテンツデータに応じて強度変調された光を外光と共にユーザの眼に入射させ、前記コンテンツデータに応じた表示を外景と重ねて行う表示手段を備えたシースルー型ヘッドマウントディスプレイにおいて、前記ユーザの視野範囲と重なる前記表示手段の表示領域の一部を撮像する撮像手段と、前記コンテンツデータを取得する取得手段と、前記取得手段で取得したコンテンツデータを加工して、当該コンテンツデータに応じた表示領域のうちの一部であって前記撮像手段の撮像範囲と重なる領域の輝度を、前記表示領域のうち前記撮像範囲と重なる領域以外の領域に対して低減させ、前記撮像範囲と重なる領域において前記ユーザによる外景の視認を可能にする加工手段と、前記取得手段で取得したコンテンツデータに応じた表示と前記加工手段によって加工したコンテンツデータに応じた表示とを選択的に前記表示手段により実行させる制御手段と、を備えることとした。
また、上記目的を達成するために、請求項2に係る発明は、コンテンツデータに応じて強度変調された光を外光と共にユーザの眼に入射させ、前記コンテンツデータに応じた表示を外景と重ねて行う表示手段を備えたシースルー型ヘッドマウントディスプレイにおいて、前記ユーザの視野範囲と重なる前記表示手段の表示領域の一部を撮像する撮像手段と、前記コンテンツデータを取得する取得手段と、前記取得手段で取得したコンテンツデータを加工して、当該コンテンツデータに応じた表示領域のうちの一部であって前記撮像手段の撮像範囲と重なる領域の輝度を、前記表示領域のうち前記撮像範囲と重なる領域以外の領域の輝度は保ちつつ低減させ、当該領域において前記ユーザによる外景の視認を可能にする加工手段と、前記取得手段で取得したコンテンツデータに応じた表示と前記加工手段によって加工したコンテンツデータに応じた表示とを選択的に前記表示手段により実行させる制御手段と、を備えることとした。
また、請求項に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載のシースルー型ヘッドマウントディスプレイにおいて、前記撮像手段は、前記撮像手段の撮像範囲を変更する変更手段をさらに備え、前記加工手段は、前記変更手段により変更された前記撮像手段の撮像範囲に対応させて、前記輝度を低減させる領域を変更することに特徴を有する。
また、請求項に係る発明は、請求項に記載のシースルー型ヘッドマウントディスプレイにおいて、前記変更手段は、ズーム光学機構及び/又はパンチルト機構を備えたことに特徴を有する。
また、請求項に係る発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載のシースルー型ヘッドマウントディスプレイにおいて、前記撮像手段から出力される画像データを前記加工手段で加工したコンテンツデータと合成して、前記取得手段で取得したコンテンツデータに応じた表示領域のうち前記撮像手段の撮像範囲と重なる領域に、前記撮像手段の撮像画像を嵌め込んだ画像のデータを生成する合成手段を備えたことに特徴を有する。
また、請求項に係る発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載のシースルー型ヘッドマウントディスプレイにおいて、前記制御手段は、ユーザによる所定操作に基づき、前記表示手段に表示させるコンテンツデータを、前記取得手段で取得したコンテンツデータから前記加工手段によって加工したコンテンツデータへ切り替えることに特徴を有する。
本発明では、コンテンツデータを加工して、このコンテンツデータに応じた表示領域のうち撮像手段の撮像範囲と重なる領域の輝度を低減させ、当該領域において前記ユーザによる外景の視認を可能とした。したがって、コンテンツデータに応じた表示から撮像範囲に対応する一部が、ユーザから視認可能に切り抜かれた状態となり、コンテンツデータの加工前後の表示の差が鮮明に現れるため、ユーザは撮像範囲の把握が極めて容易になる。すなわち、撮像範囲を明確に把握することができるHMDを提供することができる。
本実施形態の概要を示す説明図である。 本実施形態の概要を示す説明図である。 本実施形態に係るHMDの外観を示した説明図である。 画像表示ユニットの構成を示した説明図である。 本実施形態に係るHMDの電気的構成及び光学的構成を示した説明図である。 表示制御部の電気的構成を示したブロック図である。 本実施形態に係るHMDのメイン処理を示したフローチャートである。 スタンバイモード処理を示したフローチャートである。 カメラ調整及び画像加工処理を示したフローチャートである。 録画モード処理を示したフローチャートである。
以下、本実施形態に係るHMDの一例について、図面を参照して説明する。なお、本実施形態では、HMDを、画像情報に基づいて強度変調した光を2次元的に走査し、その走査された光を当該HMDの使用者である観察者の眼に投射して網膜上に結像させる網膜走査型として説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、画像情報に応じて強度変調した光を観察者の眼に入射させ、当該画像情報に応じた画像を表示するシースルー型HMDであれば全てに適用することができる。
〔HMDの概要〕
まず、本実施形態に係るHMDの概要について、図面を参照して説明する。図1は箱に収納された物品類を保管する作業現場において、荷山Nを構成する各箱A〜Eの検品作業マニュアルの作成を開始しようとしているユーザPを示した説明図である。なお、ここで作成しようとしている検品作業マニュアルは、文字や図形などの解説文書とともに、静止画や動画が表示されるマニュアルである。
図1(a)の拡大図に示すように、HMD1は、制御ユニット部2と、画像表示ユニット4とを備えている。制御ユニット部2は、コンテンツデータ(ここでは解説文書)に応じて強度変調された光を出射し、画像表示ユニット4は、外光及び制御ユニット部2から出射された光をハーフミラー3を介してユーザPの眼に入射する。これにより、HMD1は、コンテンツデータに応じた表示を外景と重ね合わせて表示する。すなわち、HMD1は、シースルー型のHMDである。
また、画像表示ユニット4には、撮像手段としてのCCDカメラ5aを内蔵した撮像部5が備えられる。CCDカメラ5aにて撮像した静止画や動画(以下、「撮像画像」という。)は、制御ユニット部2により記憶される。
そして、ユーザPは、画像表示ユニット4により表示される解説文書を参照しながら、この解説文書の内容に合った静止画や動画を撮像して検品作業マニュアルを作成することができる。以下、荷山Nを構成する各箱A〜Eの検品作業マニュアルを作成する手順を説明する。
まず、荷山Nを構成する各箱A〜Eの検品作業マニュアルの作成を開始しようとするユーザPからは、図1(b)に示すように、荷山Nの前面に解説文書Kが表示されて見える。
ここで、ユーザPが制御ユニット部2に備えられた所定のボタンを操作すると、HMD1は撮像画像を記録可能な状態となる。なお、以下の説明においてこの状態を「スタンバイモード」といい、動画及び静止画を含め撮像画像を記録することを「録画」という。
このとき、図2(a)の左側の図に示すように、ユーザPの視界内に表示されている解説文書Kの一部が矩形状に欠失してファインダー領域Fが形成され、ハーフミラー3越しに荷山Nの一部が視認される。なお、本概要説明では、ファインダー領域Fの輝度をゼロとして矩形状に欠失させることとしたが、必ずしもファインダー領域Fの輝度をゼロとする必要はない。例えば、荷山Nの一部が視認できる程度に、ファインダー領域Fの輝度が低減されてもよい。
このファインダー領域Fは、コンテンツデータに応じた表示領域のうち、撮像部5に内蔵したCCDカメラ5aの撮像範囲に対応する領域の輝度をゼロとすることで(低減することで)形成される。そのため、ファインダー領域Fを通して視認される荷山Nの一部の構図は、実際に撮像される静止画や動画の構図と略同じになる。なお、以下の説明において、コンテンツデータに応じた表示領域のうちCCDカメラ5aの撮像範囲と重なる領域を「重複領域」といい、コンテンツデータに応じた表示領域の重複領域の輝度を低減させる加工を「画像加工」といい、画像加工を行った画像を「加工画像」といい、この加工画像のデータを「加工画像データ」という。
したがって、図2(a)の右側の図に示すように、ユーザPがファインダー領域F越しに箱Aを見て、所定のボタンを操作することにより、制御ユニット部2にはユーザPが見たファインダー領域F内の構図と略同じ構図で録画されることとなる(以下、「録画モード」という。)。
このように、本実施形態に係るHMD1は、コンテンツデータに応じた表示領域(ここでは、表示された解説文書が相当)のうち、CCDカメラ5aの撮像範囲と重なる領域の輝度を低減させて加工画像とし、ファインダー領域FにおいてユーザPによる外景の視認を可能にしている。そのため、ユーザPはHMD1をスタンバイモードや録画モードとした際に、撮像範囲を可及的速やかに、かつ、明確に把握することが可能となる。
また、後に詳述するが、HMD1は、CCDカメラ5aの撮像範囲をズームしたり、パンチルトしたりする機構を備えている。
したがって、図2(a)に示した顔の位置のままで、例えばパンチルトを行うボタンを操作することによりCCDカメラ5aが撮像部5内で移動して、図2(b)の右側の図に示すように箱Bを捉えるとともに、加工画像のファインダー領域Fの位置も移動し、ユーザPに対して箱Bを視認させることとなる。以下、本実施形態に係るHMD1について、より詳細に説明する。
〔HMD1の具体的構成及び動作〕
本実施形態に係るHMD1(図3(a)参照)は、ユーザPの腰部に装着する制御ユニット部2と、ユーザPが頭部に装着する頭部装着具6と、制御ユニット部2と頭部装着具6と接続する伝送ケーブル7とを備えている。
制御ユニット部2には、表示制御部10が備えられている。この表示制御部10は、同じく制御ユニット部2に内蔵した後述のコンテンツ記憶部11に記憶されたコンテンツデータに基づいて、画像信号Sを形成する。また、制御ユニット部2には光源部12が備えられている。光源部12は、前述の画像信号Sに応じて各色(R,G,B)毎に強度変調されたレーザ光により形成される画像光を伝送ケーブル7へ出射する。
また、制御ユニット部2には、電源ボタン13や操作入力部14が配設されている。操作入力部14は、パンチルトボタン15a,15b,15c,15dや、録画ボタン16a、録画停止ボタン16b、ズームインボタン17a、ズームアウトボタン17bを備えている。これらの電源ボタン13や操作入力部14の各ボタンは、表示制御部10に電気的に接続されている。なお、以下、ズームインボタン17a及びズームアウトボタン17bを総称して「ズームボタン」ともいう。
さらに、制御ユニット部2には、標準設定と合成設定とを切り替える設定切替スイッチ19が備えられている。この設定切替スイッチ19は、左右方向へつまみ19aを移動させてモードを選択するスライドスイッチである。なお、標準設定や合成設定については後に詳述する。
また、制御ユニット部2には、外部入出力端子20が設けられている。この外部入出力端子20により、外部からの画像信号を入力したり、図示しないパーソナルコンピュータ等との間で画像信号を形成するためのコンテンツデータなどを送受信したりすることができる。なお、ここでコンテンツデータとは、文字を表示させるためのデータ、画像を表示させるためのデータ及び動画を表示させるためのデータのうちの少なくとも1つのデータで構成される画像情報であり、例えば、パーソナルコンピュータ等で使用される文書ファイルや画像ファイル、動画ファイル等である。
頭部装着具6は、ユーザPの頭部に装着した状態において、伝送された画像光を走査してユーザPの眼110に投射し、ユーザPに対して画像を表示するものであり、外景を撮像する機能も有している。具体的には、図3(a)及び図3(b)に示すように、頭部装着具6は、画像表示ユニット4と、支持フレーム21とで構成される。
画像表示ユニット4は、図4に示すように、伝送ケーブル7より伝送されてきた画像光Lbを2次元方向に走査してユーザPの眼110に入射させ、ユーザPの眼110の網膜上で画像光Lbを2次元方向に走査する。これにより、ユーザPに画像情報に応じた画像を視認させることができる。
この画像表示ユニット4には、ユーザPの眼110と対向する位置にハーフミラー3が設けられている。外光Laはハーフミラー3を透過してユーザPの眼110に入射され、画像表示ユニット4から出射される画像光Lbはハーフミラー3で反射してユーザPの眼110に入射する。これにより、ユーザPは外光Laによる外景に画像光Lbによる画像を重ねて視認することができる。なお、以下の説明において、この画像表示ユニット4と、伝送ケーブル7と、光源部12とを併せて表示部22と称する。この表示部22は、コンテンツデータに応じて強度変調された光を外光と共にユーザの眼に入射させ、コンテンツデータに応じた表示を外景と重ねて行う表示手段として機能する。
このようにHMD1は、画像を光学的に導いて表示する表示部22を備え、外光Laを透過しつつ、画像光LbをユーザPの眼110に投射するシースルー型のヘッドマウントディスプレイである。
また、画像表示ユニット4には、その先端部23に連結部材24を介して撮像部5が取り付けられている。
この撮像部5の内部には、CCDカメラ5aが配設されている。CCDカメラ5aは、ハーフミラー3にて反射した外光Laを受光することで、外景を撮像する。なお、このCCDカメラ5aは、録画ボタン16aが半押し状態又は全押し状態となった際に撮像動作を行う。
また、撮像部5には、CCDカメラ5aによる撮像画像のズームを行うズーム光学機構25と、CCDカメラ5aを撮像部5内部で移動させるパンチルト機構26が備えられている。このズーム光学機構25及びパンチルト機構26は、CCDカメラ5aの撮像範囲を変更する変更手段として機能するものである。
特にパンチルト機構26は、前述のファインダー領域Fから見える部分の外光Laであってハーフミラー3にて撮像部5方向へ反射された外光Laの光軸と、CCDカメラ5aの光軸とが同一軸上となるように、CCDカメラ5aの移動軌跡が凹球面状となるよう制御する。
次に、HMD1の電気的構成及び光学的構成について図5を参照しながら説明する。図5に示すように、制御ユニット部2内には、表示制御部10と、光源部12とが備えられている。
(表示制御部10)
表示制御部10は、比較的大容量の記憶領域を有するコンテンツ記憶部11に予め記憶されたコンテンツデータを読み出し、このコンテンツデータを画像信号Sに変換して、光源部12に供給する。また、表示制御部10は、外部入出力端子20を介して外部接続した図示しない機器類から供給されるコンテンツデータを画像信号Sに変換し、光源部12に供給することもできる。
また、表示制御部10には、画像データ記憶部27が電気的に接続されている。画像データ記憶部27は、HMD1が標準モードの際にCCDカメラ5aにて撮像した画像のデータや、後述する合成画像のデータを記憶する。なお、コンテンツ記憶部11や画像データ記憶部27は、例えば、ハードディスクの如き磁気的記憶媒体や、CD−Rの如き光学的記録媒体や、フラッシュメモリ等とすることができる。
また、表示制御部10には、電源ボタン13や操作入力部14が電気的に接続されている。電源ボタン13が押下されることにより、表示制御部10は、図示しない電源部からの電力を供給したり停止したりする。また、表示制御部10は、操作入力部14への操作、すなわち、パンチルトボタン15a,15b,15c,15dや、録画ボタン16a、録画停止ボタン16b、ズームボタン17a,17bの操作を検知する。
特に、録画ボタン16aは、半押しした状態と、完全に押下した状態とで異なる信号を送出するスイッチとしており、表示制御部10は、ユーザPが録画ボタン16aを半押ししている状態と、完全に押下した状態とを判別可能としている。本実施形態に係るHMD1では、ユーザPがこの録画ボタン16aを半押し状態としたときにスタンバイモードとなってコンテンツ画像上にファインダー領域Fが現れ、押下状態としたときに、録画が開始される構成としている。なお、以下の説明において、ユーザPがこの録画ボタン16aを押していない状態を「解放状態」ともいう。
さらに、表示制御部10には、標準設定と合成設定とを切り替える設定切替スイッチ19(図1参照)が電気的に接続されている。
この設定切替スイッチ19は、HMD1が録画モードの際に、CCDカメラ5aで撮像した撮像画像をそのまま録画する標準設定と、撮像画像のデータと、加工画像データとを合成して、重複領域に撮像画像を嵌め込んだ画像(以下、「合成画像」という。)を録画する合成設定とを切り替えるスイッチである。
光源部12は、ユーザPの眼に表示するための画像を形成する画像光を生成する部位であり、表示制御部10に電気的に接続される駆動信号供給回路30が備えられている。駆動信号供給回路30は、表示制御部10から供給された画像信号Sに基づいて、表示画像を形成するための要素となる後述の各駆動信号31r,31g,31bを画素単位で生成する。また、駆動信号供給回路30は、後述の高速走査部32で使用される高速駆動信号33と、低速走査部34で使用される低速駆動信号35とをそれぞれ出力する。
また、光源部12には、R(赤色)レーザ37、G(緑色)レーザ38、B(青色)レーザ39をそれぞれ駆動するためのRレーザドライバ41、Gレーザドライバ42、Bレーザドライバ43が設けられている。R,G,Bレーザドライバ41,42,43は、駆動信号供給回路30から画素単位で出力されるR,G,B駆動信号31r,31g,31bをそれぞれ受信し、R,G,B駆動信号31r,31g,31bに応じた大きさの駆動電流をR,G,Bレーザ37,38,39に出力する。これにより、各レーザ37,38,39は、画像信号Sに基づいて生成された各駆動信号31r,31g,31bに応じてそれぞれ強度変調されたレーザ光(「光束」とも呼ぶ。)を出射する。各レーザ37,38,39は、例えば、半導体レーザや高調波発生機構付き固体レーザとして構成することが可能である。なお、半導体レーザを用いる場合は駆動電流を直接変調して、レーザ光の強度変調を行うことができるが、固体レーザを用いる場合は、各レーザそれぞれに外部変調器を備えてレーザ光の強度変調を行う必要がある。
さらに、光源部12には、各レーザ37,38,39より出射されたレーザ光を平行光にコリメートするように設けられたコリメート光学系45,46,47と、このコリメートされたレーザ光を合波するためのダイクロイックミラー48,49,50と、合波されたレーザ光を伝送ケーブル7に導く結合光学系51とが設けられている。従って、各レーザ37,38,39から出射したレーザ光は、コリメート光学系35,36,37によってそれぞれ平行化された後に、ダイクロイックミラー38,39,40に入射される。その後、これらのダイクロイックミラー38,39,40により、各レーザ光が波長選択的に反射または透過して結合光学系51に達し、集光されて伝送ケーブル7へ出力される。
(画像表示ユニット4)
画像表示ユニット4は、伝送ケーブル7を介して入射する画像光を走査してユーザPの眼110に投射する。この画像表示ユニット4には、走査部60と、第2リレー光学系64と、ハーフミラー3と、撮像部5とが備えられている。走査部60は、光源部12で生成され、伝送ケーブル7を介して出射されるレーザ光(画像光)を2次元方向に走査する。
具体的には、走査部60には、伝送ケーブル7を介して出射されるレーザ光を平行光化するコリメート光学系62と、このコリメート光学系62で平行光化されたレーザ光を画像表示のために第1の方向に往復走査する高速走査部32とが設けられている。また、走査部60には、高速走査部32で第1の方向に走査されたレーザ光を、第1の方向と直交する第2の方向に走査する低速走査部34と、高速走査部32と低速走査部34との間に設けられた第1リレー光学系63とが設けられている。走査部60により走査されたレーザ光は、走査部60から第2リレー光学系64へ向けて出射される。なお、前述の第1の方向及び第2の方向は、例えば、表示する画像の水平方向を第1の方向をとし、表示する画像の垂直方向を第2の方向とすることが可能であるが、第1の方向が垂直方向、第2の方向が水平方向であっても良いのは言うまでもない。本実施形態に係るHMD1は、第1の方向を水平方向、第2の方向を垂直方向として説明する。
高速走査部32及び低速走査部34は、伝送ケーブル7から入射されたレーザ光を、画像としてユーザPの網膜110bに投影可能な状態にするために、水平方向と垂直方向に走査して走査光束とする光学系である。高速走査部32は、レーザ光を水平方向に走査するための偏向面(反射面)32bを有する共振型の偏向素子32aと、この偏向素子32aを共振させて偏向面32bを揺動させる駆動信号を高速駆動信号33に基づいて発生する高速走査駆動回路32cを備えている。一方、低速走査部34は、レーザ光を垂直方向に走査するための偏向面(反射面)34bを有する非共振型の偏向素子34aと、この偏向素子34aの偏向面34bを非共振状態で強制的に揺動させる駆動信号を低速駆動信号35に基づいて発生する低速走査制御回路34cとを備えている。そして、低速走査部34は、表示すべき画像の1フレームごとに、水平方向に走査された画像を形成するためのレーザ光を垂直方向に走査して2次元走査された画像を形成している。なお、偏向素子32a,34aとしてガルバノミラーなどを用いることができる。
また、高速走査部32と低速走査部34との間でレーザ光を中継する第1リレー光学系63は、偏向素子32aの偏向面32bによって水平方向に走査されたレーザ光を偏向素子34aの偏向面34bに収束させる。そして、このレーザ光が偏向素子34aの偏向面34bによって垂直方向に走査され、画像光Lbとして第2リレー光学系64へ向け出射される。
第2リレー光学系64には、正の屈折力を持つ第1レンズ64aと第2レンズ64bとが直列配置されている。第2リレー光学系64は、走査部60によって走査されたレーザ光を収束させ、ハーフミラー3を介してユーザPの眼110にその瞳孔110aから入射する。これによってユーザPは、網膜110b上に投影されたレーザ光よる画像を認識することができる。
また、本実施形態に係る画像表示ユニット4には、撮像部5が備えられている。撮像部5は、ハーフミラー3を介して外光Laを受光し外景を撮像するCCDカメラ5aと、CCDカメラ5aに備えられた図示しないレンズ系を操作してズームイン又はズームアウトを行うズーム光学機構25と、CCDカメラ5aを凹球面状の軌跡に沿って移動させることによりパンチルトを行うパンチルト機構26とを備えている。
CCDカメラ5aは、重複領域に該当する部分の外景をハーフミラー3を介して撮像し、撮像信号5bとして表示制御部10へ送信する。
ズーム光学機構25は、HMD1がスタンバイモード又は録画モードの際に、ユーザPが操作入力部14のズームボタン17a,17bを操作することで表示制御部10より出力されるズーム信号25aに応じて、CCDカメラ5aのレンズ系を操作する。
パンチルト機構26は、HMD1がスタンバイモード又は録画モードの際に、ユーザPが操作入力部14のパンチルトボタン15a,15b,15c,15dを操作することで表示制御部10より出力されるパンチルト信号26aに応じて、CCDカメラ5aの移動を行う。
〔表示制御部10の電気的構成〕
次に、表示制御部10の構成について、図6を参照しながら説明する。図6は、表示制御部10の電気的構成を示したブロック図である。
表示制御部10は、CPU100と、ROM101と、RAM102と、駆動信号供給回路用インターフェース103と、駆動信号供給回路用VRAM104と、CCDカメラ用インターフェース105と、CCDカメラ用VRAM106と、周辺機器用インターフェース107と、通信インターフェース108とを備える。これらの表示制御部10の構成要素は、システムバス109を介して相互に接続されている。
ROM101には、CPU100で実行されることにより、後述するフローチャートに従った処理を実現するためのプログラムが記憶されている。
RAM102は、ROM101に記憶されているプログラムをCPU100が実行する際に参照する各種変数などを記憶しておく一時記憶領域として機能する。
駆動信号供給回路用インターフェース103は、駆動信号供給回路30との接続を担うものであり、駆動信号供給回路用VRAM104を参照して、画像信号Sを生成し駆動信号供給回路30に供給する。なお、駆動信号供給回路用VRAM104のデータは、CPU100によって書き込まれる。すなわち、CPU100はコンテンツ記憶部11から周辺機器用インターフェース107を介してコンテンツデータを読み出し、駆動信号供給回路用VRAM104に書き込んで展開するようにしている。
CCDカメラ用インターフェース105は、CCDカメラ5aとの接続を担うものであり、CCDカメラ5aから送信される撮像信号を受信して所定のデータに変換し、CCDカメラ用VRAM106に書き込みを行う。
周辺機器用インターフェース107は、表示制御部10に接続された周辺機器類の動作制御や信号の送受信を担うものである。この周辺機器用インターフェース107には、コンテンツ記憶部11や、電源ボタン13や、操作入力部14や、設定切替スイッチ19や、ズーム光学機構25や、パンチルト機構26や、画像データ記憶部27が接続されている。
周辺機器用インターフェース107は、CPU100からの命令により、コンテンツ記憶部11からコンテンツデータを読み出し、RAM102上の所定アドレスに書き込みを行う。
電源ボタン13や操作入力部14から送信される操作信号を受信した周辺機器用インターフェース107は、それぞれに対応するRAM102上の所定アドレスに、これらのボタンの操作があった旨を示すフラグを立てる。また、周辺機器用インターフェース107は設定切替スイッチ19のスライド位置を監視しており、そのスライド位置をRAM102上の所定アドレスに書き込みを行う。
また、操作入力部14のズームボタン17a,17bをユーザPが操作した際には、周辺機器用インターフェース107は、CPU100からの命令により、ズーム光学機構25に対してズーム信号を送信する。
また、操作入力部14のパンチルトボタン15a,15b,15c,15dをユーザPが操作した際には、周辺機器用インターフェース107は、CPU100からの命令により、パンチルト機構26に対してパンチルト信号26aを送信する。
また、周辺機器用インターフェース107は、画像データ記憶部27に対して、撮像画像や合成画像の書き込みや読み出しを行う。
なお、上述のRAM102上に記憶されるフラグや設定切替スイッチ19のスライド位置は、後述のフローチャートに示す処理を実行する際に、CPU100から参照可能としており、これによりCPU100は各種ボタンやスイッチなどのユーザPによる操作を検出する。
通信インターフェース108は、表示制御部10に接続された機器類との信号の送受信を担うものであり、外部入出力端子20が接続されている。
〔表示制御部10の処理動作〕
次に、HMD1における表示制御部10での処理について、図7〜図10を用いて説明する。図7は、本実施形態に係るHMD1のメイン処理を示したフローチャートであり、図8はメイン処理にて実行されるスタンバイモード処理を示したフローチャートであり、図9はスタンバイモード処理や録画モード処理にて実行されるカメラ調整及び画像加工処理を示したフローチャートであり、図10は録画モード処理を示したフローチャートである。
まず、図7のメイン処理から順に説明する。表示制御部10のCPU100は、RAM102のアクセス許可、作業領域を初期化等の初期設定を実行する(ステップS11)。
次にCPU100は、コンテンツ画像表示処理を実行する(ステップS12)。このコンテンツ画像表示処理でCPU100は、駆動信号供給回路用インターフェース103に対し、コンテンツ記憶部11より取得したコンテンツデータに応じて強度変調された光を出射させるための画像信号Sを生成するよう命令し、表示部22にコンテンツデータに応じた表示を行わせる。
次にCPU100は、RAM102の所定アドレスを参照し、録画ボタン16aが半押し状態、または、全押し状態であるか否かについて判断を行う(ステップS13)。ここで、録画ボタン16aが半押し状態または全押し状態であると判断した場合(ステップS13:Yes)には、CPU100は、処理をステップS14へ移す。一方、ステップS13において、録画ボタン16aが半押し状態または全押し状態ではないと判断した場合(ステップS13:No)には、CPU100は処理をステップS15へ移す。なお、CPU100が本ステップS13を実行することにより、後述の取得手段で取得したコンテンツデータに応じた表示と、後述の加工手段によって加工したコンテンツデータに応じた表示とを選択的に表示手段により実行させる制御手段として機能する。また、CPU100が、ユーザPの操作により変化する録画ボタン16aの状態を判断して本ステップS13を実行することにより、ユーザによる所定操作に基づき、表示手段に表示させるコンテンツデータを、後述の取得手段で取得したコンテンツデータから後述の加工手段によって加工したコンテンツデータへ切り替える制御手段となる。
ステップS14においてCPU100は、スタンバイモード処理を実行する。このスタンバイモード処理が行われている間は、CCDは撮り回し状態、すなわち、フレームレート毎にCCDカメラ5aから撮像信号がCCDカメラ用VRAM106に送られる状態となる。このスタンバイモード処理については、図8を参照しながら後に詳述する。このステップS14を終えると、CPU100は処理をステップS15へ移す。
ステップS15においてCPU100は、電源ボタン13や図示しない画像停止ボタンが押下されるなどして、画像表示が停止されたか否かについて判断を行う。ここで画像表示が停止されていないと判断された場合(ステップS15:No)には、CPU100は、処理を再びステップS12へ戻す。一方、画像表示が停止されたと判断された場合(ステップS15:Yes)には、CPU100は、処理を終了する。
次に、メインフローにおけるステップS14にて実行されるスタンバイモード処理について図8を参照しながら説明する。
まず、スタンバイモード処理においてCPU100は、カメラ調整及び画像加工処理を実行する(ステップS21)。このカメラ調整及び画像加工処理については、図9を参照しながら後に詳述する。
次にCPU100は、RAM102の所定アドレスを参照し、録画ボタン16aが全押し状態であるか否かについて判断を行う(ステップS22)。ここで録画ボタン16aが全押し状態であると判断された場合(ステップS22:Yes)には、CPU100は処理をステップS23へ移す。
ステップS23においてCPU100は、録画モード処理を実行する。この録画モード処理については、図10を参照しながら後に詳述する。この録画モード処理を終了するとCPU100は、処理をメインフローへ戻す。
一方、ステップS22において、録画ボタン16aが全押し状態ではないと判断された場合(ステップS22:No)には、CPU100は処理をステップS24へ移す。
ステップS24においてCPU100は、録画ボタン16aの半押し状態が維持されているか、または、録画ボタン16aを解放してから5秒以内であるか否かについて判断を行う。ここで前記条件に合致すると判断した場合(ステップS24:Yes)には、CPU100は再び処理をステップS21へ戻す。一方、前記条件に合致しないと判断した場合(ステップS24:No)には、CPU100は処理をメインフローへ戻す。なお、本実施形態では、ズームボタン17a,17bやパンチルトボタン15a,15b,15c,15dの操作状態にかかわらず、録画ボタン16aを解放してから5秒経過すると処理をメインフローへ戻す(ファインダー領域Fをなくす)こととしたが、ズームボタン17a,17bやパンチルトボタン15a,15b,15c,15dを操作している場合には、録画ボタン16aを解放してから5秒経過しても、ファインダー領域Fを形成したままの状態を維持するよう構成しても良い。
次に、スタンバイモード処理におけるステップS21にて実行されるカメラ調整及び画像加工処理について図9を参照しながら説明する。
まず、カメラ調整及び画像加工処理においてCPU100は、RAM102の所定アドレスを参照し、ズームボタン17a,17bの操作があるか否かについて判断を行う(ステップS31)。ここで、ズームボタン17a,17bの操作があったと判断した場合(ステップS31:Yes)には、CPU100は処理をステップS32へ移す。
ステップS32においてCPU100は、ズーム処理を実行する。このズーム処理でCPU100は、周辺機器用インターフェース107に、ズーム光学機構25に対し、押下したズームボタン17a,17bの種類や、押下時間に応じたズーム信号を送出させるよう命令する。このズーム処理を終了するとCPU100は、処理をステップS33へ移す。
一方、ステップS31においてズームボタン17a,17bの操作がないと判断した場合(ステップS31:No)には、CPU100は処理をステップS33へ移す。
ステップS33においてCPU100は、RAM102の所定アドレスを参照し、パンチルトボタン15a,15b,15c,15dの操作があるか否かについて判断を行う。ここで、パンチルトボタン15a,15b,15c,15dの操作があったと判断した場合(ステップS33:Yes)には、CPU100は処理をステップS34へ移す。
ステップS34においてCPU100は、パンチルト処理を実行する。このパンチルト処理でCPU100は、周辺機器用インターフェース107に、パンチルト機構26に対し、押下したパンチルトボタン15a,15b,15c,15dの種類や、押下時間に応じたパンチルト信号を送出させるよう命令する。このパンチルト処理を終了するとCPU100は、処理をステップS35へ移す。
一方、ステップS33においてパンチルトボタン15a,15b,15c,15dの操作がないと判断した場合(ステップS33:No)には、CPU100は処理をステップS35へ移す。
ステップS35においてCPU100は、周辺機器用インターフェース107に対して、コンテンツ記憶部11からコンテンツデータを取得し、RAM102上の所定アドレスに書き込むよう命令する。なお、CPU100が本ステップS35を実行することにより、コンテンツデータを取得する取得手段として機能する。
なお、本実施形態に係るHMD1は、上述のように、制御ユニット部2内に内蔵したコンテンツ記憶部11よりコンテンツデータを取得することとしたが、これに限定されるものではない。例えば、外部入出力端子20に、コンテンツデータを備える外部接続機器が接続され、HMD1は、この外部接続機器からコンテンツデータを取得しても良い。
次にCPU100は、RAM102上のコンテンツデータを加工して、コンテンツデータを構成する文字や図形のうち、表示される場所が重複領域内となる文字や図形を重複領域外に移動させるレイアウト変更処理を実行する(ステップS36)。なお、重複領域は、表示されるコンテンツデータ上の座標との対応がとられている。具体的には、画像が視認される方向と画角とは、画像表示ユニット4では定まっている。また、CCDカメラ5aの方向と視野角とは、ズーム信号25a及びパンチルト信号26aをモニタすることで分かる。そして、両者の関係から、画像上のどの位置が重複領域となるのかが分かることとなる。
次にCPU100は、レイアウト変更処理が施されたコンテンツデータのうち、重複領域に該当する部分の輝度に関するデータを、輝度を低下させるデータに書き換えてファインダー領域Fを形成し、加工画像データを生成する(ステップS37)。なお、CPU100が前述のステップS36及び本ステップS37を実行することにより、取得手段で取得したコンテンツデータを加工して、重複領域の輝度を低減させ、当該領域において前記ユーザによる外景の視認を可能にする加工手段として機能する。本ステップS37を終えたCPU100は、処理を分岐前のフローに戻す。
次に、スタンバイモード処理におけるステップS23にて実行される録画モード処理について図10を参照しながら説明する。
まず、録画モード処理においてCPU100は、カメラ調整及び画像加工処理を実行する(ステップS41)。このカメラ調整及び画像加工処理については、先に図9を用いて述べたため、説明を省略する。
次にCPU100は、CCDカメラ用VRAM106上の撮像画像データを、RAM102の所定アドレスにコピーする。(ステップS42)。
次にCPU100は、RAM102の所定アドレスを参照し、設定切替スイッチ19の設定が合成設定であるか否かについて判断を行う(ステップS43)。ここで設定切替スイッチ19の設定が合成設定であると判断した場合(ステップS43:Yes)には、処理をステップS44へ移す。一方、設定切替スイッチ19の設定が合成設定ではないと判断した場合(ステップS43:No)には、CPU100は、処理をステップS45へ移す。
ステップS44においてCPU100は、ステップS41にてRAM102上に形成された加工画像データのうち、ファインダー領域Fに該当する部分のデータを、撮像画像データで置換して合成画像を生成する。なお、CPU100が本ステップS44を実行することにより、撮像手段から出力される画像データを加工手段で加工したコンテンツデータと合成して、取得手段で取得したコンテンツデータに応じた表示領域のうち撮像手段の撮像範囲と重なる領域に、撮像手段の撮像画像を嵌め込んだ画像のデータを生成する合成手段として機能する。
ステップS45においてCPU100は、生成された画像データを画像データ記憶部27に書き込むよう、周辺機器用インターフェース107に対して命令する。具体的には、設定切替スイッチ19が合成設定であった場合には、画像データ記憶部27に合成画像データが書き込まれて録画され、設定切替スイッチ19が標準設定であった場合には、画像データ記憶部27に撮像画像データが書き込まれて録画されることとなる。
次にCPU100は、RAM102の所定アドレスを参照し、録画停止ボタン16bが押下されたか否かについて判断を行う(ステップS46)。ここで録画停止ボタン16bは押下されていないと判断した場合(ステップS46:No)には、CPU100は処理を再びステップS41へ戻す。一方、録画停止ボタン16bが押下されたと判断した場合(ステップS46:Yes)には、CPU100は処理をスタンバイモード処理へ戻す。
このように、本実施形態に係るHMD1は、上述してきたフローチャートの処理に従って、動作することとなる。
上述してきたように、本実施形態に係るHMD1によれば、コンテンツデータを加工して、このコンテンツデータに応じた表示領域のうちCCDカメラ5aの撮像範囲と重なる領域(重複領域)の輝度を低減させ、当該領域においてユーザPによる外景の視認を可能としたため、コンテンツデータに応じた表示から撮像範囲に対応する一部が、ユーザから視認可能に切り抜かれた状態となり、コンテンツデータの加工前後の表示の差が鮮明に現れるため、ユーザは撮像範囲の把握が極めて容易になる。
また、ズーム光学機構25やパンチルト機構26により変更されたCCDカメラ5aの撮像範囲に対応させて、輝度を低減させる領域を変更することとしたため、撮像範囲の把握の容易さを維持しつつ、ユーザは所望の範囲を撮像することが可能となる。
また、コンテンツデータに応じた表示のうちで所望の範囲が撮像範囲となって見られなくなったときでも、撮像範囲を上下左右に動かすことにより、撮像範囲を移動させて所望の範囲を見ることが可能となる。
また、CCDカメラ5aから出力される撮像画像データを加工画像データと合成して、重複領域に撮像画像を嵌め込んだ画像のデータを生成する合成手段を備えることとしたため、コンテンツデータに応じた表示の一部に撮像画像を嵌め込んだ画像のデータ(合成画像データ)を生成することができ、例えば、作業説明書と実作業の画像とを合成したコンテンツを生成することが容易となる。
また、ユーザPによる所定操作に基づき、表示部22に表示させるコンテンツデータを、加工画像データへ切り替えることとしたため、ユーザPの所望するタイミングで、ファインダー領域Fを出現させることができる。
最後に、上述した各実施の形態の説明は本発明の一例であり、本発明は上述の実施の形態に限定されることはない。このため、上述した各実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
本実施形態に係るHMD1では、変更手段としてズーム光学機構25とパンチルト機構26を用いることによりCCDカメラ5aを物理的に動かす構成としたが、これに限定されるものではなく、例えば、CCDカメラ5aで撮像する範囲とコンテンツ画像の表示範囲とを略一致させ、得られた撮像画像データを適宜トリミングするなどしてデジタルズームやデジタルパンチルトを再現し、CCDカメラ5aの撮像範囲を変更するよう構成しても良い。
また、本実施形態に係るHMD1では、撮像範囲とファインダー領域Fとを一致させる構成としたが、これに限定されるものではなく、略一致する構成としても良い。
また、録画モード中のさらなる機能として、所定操作により、撮像範囲の大きさを変えずに、ファインダー領域の大きさを変更可能に構成しても良い。具体的には、録画モード中に形成されるファインダー領域Fで、コンテンツ画像が見づらいときには、例えば所定のスイッチを操作することにより、撮像範囲はそのままで、ファインダー領域Fの大きさが縮小する構成とする。このような構成とすることにより、コンテンツ画像がファインダー領域Fにより見えにくいことがあっても、かかる問題に対応させることができる。なお、録画モード中においてユーザPは、すでに撮像範囲がわかっているので、撮像の中心さえ分かっていればよく、コンテンツ画像の見やすさを優先させることが可能である。
1 HMD
2 制御ユニット部
3 ハーフミラー
4 画像表示ユニット
5a CCDカメラ
10 表示制御部
11 コンテンツ記憶部
12 光源部
16a 録画ボタン
19 設定切替スイッチ
22 表示部
25 ズーム光学機構
26 パンチルト機構
27 画像データ記憶部
100 CPU
101 ROM
102 RAM
110 眼
F ファインダー領域
La 外光
Lb 画像光
P ユーザ
S 画像信号

Claims (6)

  1. コンテンツデータに応じて強度変調された光を外光と共にユーザの眼に入射させ、前記コンテンツデータに応じた表示を外景と重ねて行う表示手段を備えたシースルー型ヘッドマウントディスプレイにおいて、
    前記ユーザの視野範囲と重なる前記表示手段の表示領域の一部を撮像する撮像手段と、
    前記コンテンツデータを取得する取得手段と、
    前記取得手段で取得したコンテンツデータを加工して、当該コンテンツデータに応じた表示領域のうちの一部であって前記撮像手段の撮像範囲と重なる領域の輝度を、前記表示領域のうち前記撮像範囲と重なる領域以外の領域に対して低減させ、前記撮像範囲と重なる領域において前記ユーザによる外景の視認を可能にする加工手段と、
    前記取得手段で取得したコンテンツデータに応じた表示と前記加工手段によって加工したコンテンツデータに応じた表示とを選択的に前記表示手段により実行させる制御手段と、
    を備えたことを特徴とするシースルー型ヘッドマウントディスプレイ。
  2. コンテンツデータに応じて強度変調された光を外光と共にユーザの眼に入射させ、前記コンテンツデータに応じた表示を外景と重ねて行う表示手段を備えたシースルー型ヘッドマウントディスプレイにおいて、
    前記ユーザの視野範囲と重なる前記表示手段の表示領域の一部を撮像する撮像手段と、
    前記コンテンツデータを取得する取得手段と、
    前記取得手段で取得したコンテンツデータを加工して、当該コンテンツデータに応じた表示領域のうちの一部であって前記撮像手段の撮像範囲と重なる領域の輝度を、前記表示領域のうち前記撮像範囲と重なる領域以外の領域の輝度は保ちつつ低減させ、当該領域において前記ユーザによる外景の視認を可能にする加工手段と、
    前記取得手段で取得したコンテンツデータに応じた表示と前記加工手段によって加工したコンテンツデータに応じた表示とを選択的に前記表示手段により実行させる制御手段と、
    を備えたことを特徴とするシースルー型ヘッドマウントディスプレイ。
  3. 前記撮像手段は、前記撮像手段の撮像範囲を変更する変更手段をさらに備え、
    前記加工手段は、前記変更手段により変更された前記撮像手段の撮像範囲に対応させて、前記輝度を低減させる領域を変更することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシースルー型ヘッドマウントディスプレイ。
  4. 前記変更手段は、ズーム光学機構及び/又はパンチルト機構を備えたことを特徴とする請求項に記載のシースルー型ヘッドマウントディスプレイ。
  5. 前記撮像手段から出力される画像データを前記加工手段で加工したコンテンツデータと合成して、前記取得手段で取得したコンテンツデータに応じた表示領域のうち前記撮像手段の撮像範囲と重なる領域に、前記撮像手段の撮像画像を嵌め込んだ画像のデータを生成する合成手段を備えたことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のシースルー型ヘッドマウントディスプレイ。
  6. 前記制御手段は、ユーザによる所定操作に基づき、前記表示手段に表示させるコンテンツデータを、前記取得手段で取得したコンテンツデータから前記加工手段によって加工したコンテンツデータへ切り替えることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のシースルー型ヘッドマウントディスプレイ。
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