JP5223537B2 - レーザ溶接品質検査方法及び装置 - Google Patents

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本発明は、レーザ溶接品質検査方法及び装置に関する。
レーザビームを使用してワークを溶接するレーザ溶接(リモート溶接)においては、レーザビームの照射部分およびその近傍をCCDカメラで撮影して得られる画像を解析することにより、溶接品質を検査している(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−148353号公報
しかし、画像の解析は、ブローホール、アンダーフィル、未溶着等の不具合の検出には有効であるが、貫通穴の場合、その周囲の正常な部位に比較し、明暗パターンや輝度が著しく異なるとは限らず、高精度で検出することが困難である問題を有する。
本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決するためになされたものであり、レーザ溶接部位における貫通穴を高精度で検出し得るレーザ溶接品質検査方法及び装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一様相は、レーザ溶接品質検査方法であって、被溶接部材に対するレーザ溶接の完了後において、前記被溶接部材のレーザ溶接部位におけるレーザ照射面側あるいは前記レーザ照射面の逆側に、検査光照射手段によって検査光を照射し、前記被溶接部材を介して前記検査光照射手段の逆側に配置される光感知手段によって、前記検査光を検出した場合、前記レーザ溶接部位に貫通穴が存在していると判定し、前記検査光は、溶接用レーザビームを照射するレーザ照射手段から照射されるレーザビームからなり、前記検査光用レーザビームの照射スポットが前記レーザ溶接部位の全体を覆うように、前記検査光用レーザビームの焦点を調整することによって、前記レーザ溶接部位における前記検査光用レーザビームのパワー密度を、前記溶接用レーザビームのパワー密度に比較して低減させる
上記目的を達成するための本発明の別の一様相は、検査光照射手段、光感知手段判定手段およびパワー密度調整手段を有するレーザ溶接品質検査装置である。前記検査光照射手段は、被溶接部材に対するレーザ溶接の完了後において、被溶接部材のレーザ溶接部位におけるレーザ照射面側あるいはレーザ照射面の逆側に、検査光を照射するために使用される。前記光感知手段は、被溶接部材を介して検査光照射手段の逆側に配置される。前記判定手段は、光感知手段によって検査光を検出した場合、レーザ溶接部位に貫通穴が存在していると判定する。前記パワー密度調整手段は、前記レーザ溶接部位における検査光のパワー密度を調整するために使用される。前記検査光の光源は、溶接用レーザビームを照射するレーザ照射手段の光源を兼ねており、前記検査光は、レーザビームからなり、前記検査光照射手段は、前記レーザ照射手段を兼ねており、かつ、前記レーザ溶接部位に向かって照射される前記検査光用レーザビームの焦点を調整するための光学系を有し、前記パワー密度調整手段は、前記光学系からなり、前記検査光用レーザビームの照射スポットが前記レーザ溶接部位の全体を覆うように、前記検査光用レーザビームの焦点を調整することによって、前記検査光用レーザビームのパワー密度を低減する
本発明の一様相に係るレーザ溶接品質検査方法および本発明の別の一様相に係るレーザ溶接品質検査装置によれば、貫通穴を通過した検査光用レーザビームを検出することで貫通穴の有無を判定しているため、照射スポットがレーザ溶接部位の全体を覆うように、検査光用レーザビームの焦点を調整する場合、検査光用レーザビームを移動させることなく、レーザ溶接部位全体の検査が一括して可能であるため、検査時間を短縮化することができ、かつ、貫通穴の表面形状に係わらず、例えば、その周囲の正常な部位に比較し、明暗パターンや輝度が略同一であっても、貫通穴を良好に検出することがでる。つまり、レーザ溶接部位における貫通穴を高精度で検出し得るレーザ溶接品質検査方法およびレーザ溶接品質検査装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るレーザ溶接品質検査装置を説明するための斜視図である。
本実施の形態に係る溶接システム100は、ワーク10から離れた場所からレーザビームを用いてワーク(被溶接部材)10を溶接するレーザ溶接装置と、レーザ溶接部位における貫通穴を検出するためのレーザ溶接品質検査装置とが一体化されて構成されている。詳述すると、溶接システム100は、スキャナヘッド(レーザ照射手段兼検査光照射手段)110、貫通穴検出装置140、ロボットアーム150、ロボットコントローラ152、発振器(光源)160、光ファイバーケーブル164および制御装置170を有する。ワーク10は、例えば、自動車車体のフードやドアパネルなどのパネル部品を形成する種々のパネル材である。
スキャナヘッド110は、ロボットアーム150の先端に配置され、レーザビームを照射するために使用される。レーザビームは、溶接用および貫通穴を検出するための検査光用として使用される。したがって、独立した検査光照射装置を設ける必要がなく、装置の低コスト化およびコンパクト化が容易である。シールドガス(アシストガス)は、例えば、アルゴンガスなどの不活性ガスである。
貫通穴検出装置140は、スキャナヘッド110と一体的にレーザ溶接品質検査装置を構成しており、光センサ(光感知手段)142、アンプ144および判定装置(判定手段)146を有する。光センサ142は、ワーク10のレーザ溶接部位に存在する貫通穴を通過した検査光用レーザビームを検出するために使用される。本実施の形態において、検査光用レーザビームは、溶接用レーザビームと同様に、スキャナヘッド110から照射されるため、光センサ142は、ワーク10を介してスキャナヘッド110の逆側(ワーク10のレーザ溶接部位におけるレーザ照射面側の逆側)に配置される。アンプ144は、光センサ142の出力信号を増幅し、判定装置146に入力するために使用される。
判定装置146は、光センサ142によって検査光用レーザビームを検出した場合、ワーク10のレーザ溶接部位に貫通穴が存在していると判定するように構成されている。判定装置146は、例えば、中央演算処理装置や記憶装置などを有するコンピュータ、判定結果を表示するモニタおよび/又は判定結果を印刷するプリンタ等から構成され、前記記憶装置には、光センサ142の出力信号に基づいて貫通穴の有無を判定するためのプログラムがインストールされる。
溶接システム100は、上記のように、スキャナヘッド110と貫通穴検出装置140から構成されるレーザ溶接品質検査装置を有しており、貫通穴を通過した検査光用レーザビームを検出することで貫通穴の有無を判定することが可能である。そのため、貫通穴の表面形状に係わらず、例えば、その周囲の正常な部位に比較し、明暗パターンや輝度が略同一であっても、貫通穴を良好に検出することができる。つまり、レーザ溶接部位における貫通穴を高精度で検出することができる。
なお、光センサ142は、検査光用レーザビームを検出可能であれば、特に限定されず、例えば、フォトダイオード、光導電セル、フォトレジスタ、フォトトランジスタ、光電管、イメージセンサを適用することが可能である。また、複数の1次元光センサをマトリックス状(碁盤目状)に配置したり、2次元イメージセンサ(エリアイメージセンサ)を利用したりすることで、貫通穴の位置を高精度で検出することも可能である。
ロボットアーム150は、多軸(多関節)式であり、先端に配置されるスキャナヘッド110を、適宜移動させるために使用される。ロボットコントローラ152は、例えば、教示作業によって与えられた動作経路のデータに従い、ロボットアーム150の移動を制御するために使用される。
発振器160は、YAGレーザが適用され、光学系、電源、制御系、冷却ガス循環系等を内蔵しており、制御系には、例えば、電力を変更することで発振出力を調整する出力調整ユニット(出力調整手段兼パワー密度調整手段)162が配置されている。発振器160は、検査光用レーザビームの光源および溶接用レーザビームの光源を兼ねている。したがって、検査光用の独立した光源を設ける必要がなく、装置の低コスト化およびコンパクト化が容易である。なお、発振器160は、YAGレーザ以外の固体レーザや、炭酸ガスレーザ等の液体レーザを、適宜適用することも可能である。光ファイバーケーブル164は、発振器160とスキャナヘッド110とを連結し、レーザビームをスキャナヘッド110に導入するための導光部材である。
なお、発振器160によって生成されるレーザビームは、光ファイバーケーブル164を経由してスキャナヘッド110に導入されるため、発振器160の出力調整ユニット162によって、スキャナヘッド110から照射されるレーザビームのパワー密度を調整することが可能である。つまり、出力調整ユニット162を利用し、発振器160の発振出力を低下させることによって、レーザビームのパワー密度を、容易に低減させることが可能である。
したがって、レーザ溶接の完了後において、検査光用レーザビームを照射する際、そのパワー密度を、溶接用レーザビームのパワー密度に比較して低減させる場合、パワー密度が小さいため、光センサ142の劣化を抑制しかつワーク10に対する検査光用レーザビームによる影響を確実に排除することができる。
制御装置170は、例えば、中央演算処理装置や記憶装置などを有するコンピュータからなり、スキャナヘッド110、判定装置146、ロボットコントローラ152および発振器160を、全体として制御するために使用される。
次に、スキャナヘッド110を詳述する。図2は、図1に示されるスキャナヘッドを説明するための断面図、図3は、図1に示されるレーザビームの照射範囲を説明するための斜視図である。
スキャナヘッド110は、レーザ入力部112、レンズ/ミラー群122および駆動制御系132を有する。
レーザ入力部112は、保持部114、位置調整機構116および制御ユニット118を有する。保持部114は、発振器160から延長する光ファイバーケーブル164を保持するために使用される。位置調整機構116は、光ファイバーケーブル164の端部165の位置を変更するために使用される。制御ユニット118は、位置調整機構116を制御して、光ファイバーケーブル164の端部165の位置を変更すことで、焦点距離を調整ために使用される。制御ユニット118は、例えば、ロボットアーム150の設置位置やワーク10が変更されることにより、スキャナヘッド110とワーク10のレーザ溶接部位との距離が大きく変化した場合に作動される。
レンズ/ミラー群122は、コリメートレンズ123、固定ミラー124、可動レンズ125、第1レンズ126、第2レンズ127および可動ミラー(ミラー部材)128を有する。レーザ入力部112に保持される光ファイバーケーブル164の端部165から導入されるレーザビームは、コリメートレンズ123を通過し、固定ミラー124によって反射され、可動レンズ125、第1レンズ126および第2レンズ127を通過し、可動ミラー128によって反射され、スキャナヘッド110からレーザ溶接部位に向かって照射される。
駆動制御系132は、第1アクチュエータ134、第2アクチュエータ(ミラー駆動手段)136および制御部(移動速度制御手段兼パワー密度調整手段)138を有する。第1アクチュエータ134は、可動レンズ125の位置を変更することにより、Z方向の集光距離を調整するために使用される。つまり、スキャナヘッド110は、レーザ溶接部位に向かって照射される溶接用レーザビームおよび検査光用レーザビームの焦点を調整するための光学系を有する。
第2アクチュエータ136は、可動ミラー128を回動させ(回転駆動し)、可動ミラー128を反射したレーザビームのレーザ溶接部位における照射スポットを、XY方向に移動させるために使用される。制御部138は、第2アクチュエータ136を制御するために使用され、可動ミラー128の回転速度を調整し、照射スポットの移動速度を変更することが可能である。
スキャナヘッド110は、上記のように、発振器160からのレーザビームをレーザ溶接部位に向かって照射するための可動ミラー128、可動ミラー128を回転駆動することで、レーザ溶接部位における照射スポットを移動させるための第2アクチュエータ136、および、照射スポットの移動速度を調整するための制御部138を有している。
したがって、レーザビームを検査光として使用する際、レーザ溶接部位における検査光用レーザビームの照射スポットの移動速度を増加させることによって、検査光用レーザビームのパワー密度を容易に低減させることが可能である。つまり、制御部138は、レーザ溶接部位における検査光用レーザビームのパワー密度を調整することが可能である。
また、スキャナヘッド110は、レーザ溶接部位に向かって照射されるレーザビームの焦点を調整するための光学系を有する。したがって、検査光用レーザビームの焦点をレーザ溶接部位から離間させることによって、検査光用レーザビームのパワー密度を容易に低減させることが可能である。つまり、前記光学系を利用することによっても、レーザ溶接部位における検査光のパワー密度を調整することが可能である。
さらに、前記光学系は、照射スポットがレーザ溶接部位の全体を覆うように、検査光用レーザビームの焦点を調整することが可能である。この場合、検査光用レーザビームを移動させることなく、レーザ溶接部位全体の検査が一括して可能であるため、検査時間を短縮化することができる。
なお、スキャナヘッド110は、Z方向の集光距離を調整するために使用される第1アクチュエータ134および照射スポットをXY方向に移動させるために使用される第2アクチュエータ136を有するため、レーザビームの照射範囲は、3次元的範囲(図3参照)となる。また、スキャナヘッド110は、ロボットアーム150の先端に配置されるため、ロボットアーム150の動作も加わり、レーザビームをさまざまな方向へ照射することが可能である。
次に、本実施の形態に係るレーザ溶接品質検査方法を説明する。
図4、図5および図6は、C字状の溶接ビード、S字状の溶接ビードおよびリニア状の溶接ビードを説明するための概念図、図7は、検査光の検出を説明するための斜視図である。なお、溶接ビードは、レーザ溶接部位においてレーザビームによって溶けた溶接部材の一部が凝固して形成される溶接痕である。
まず、制御装置170は、ロボットコントローラ152、スキャナヘッド110および発振器160を制御し、ワーク10に対する溶接動作を実行する。ロボットコントローラ152は、記憶している教示データに従って、ロボットアーム150の各軸を動作させて、スキャナヘッド110を所定の経路に沿って、移動させる。
スキャナヘッド110の駆動制御系132は、レンズ/ミラー群122を制御し、ワーク10のレーザ溶接部位に焦点が合った溶接用レーザビームを照射する。レーザ溶接部位における照射スポットの動きは、ロボットアーム150により駆動されるスキャナヘッド110自体の動きと、スキャナヘッド110の可動ミラー128の回動に基づく溶接用レーザビームの動きとを合成した動きとなる。
溶接用レーザビームの照射パターンは、特に限定されず、例えば、図4に示されるC字状の溶接ビード12、図5に示されるS字状の溶接ビード12、図6に示されるリニア状の溶接ビード12を形成するように、設定することが可能である。
ワーク10に対するレーザ溶接が完了すると、ワーク10のレーザ溶接部位におけるレーザ照射面側に、スキャナヘッド110から検査光用レーザビームLが照射される。
検査光用レーザビームLは、溶接用レーザビームの照射経路と一致するように、移動させられる。例えば、図4に示されるC字状の溶接ビード12が形成されている場合には、図7に示されるように、検査光用レーザビームLはC字状に移動させられる。この場合、検査光用レーザビームLの移動を制御するための独立した制御手段(例えば、専用プログラム)が不要であるため、装置の低コスト化が容易である。また、貫通穴14の位置検出も容易である。
また、検査光用レーザビームLは、発振器160の発振出力を低下(例えば、80〜90%)させることによって、パワー密度が低減されている。つまり、レーザ溶接部位における検査光用レーザビームLのパワー密度は、溶接用レーザビームのパワー密度に比較して低減しており、パワー密度が小さいため、光センサ142の劣化を抑制しかつワーク10に対する検査光用レーザビームLによる影響を確実に排除される。
なお、検査光用レーザビームLの照射の際に、スキャナヘッド110の第2アクチュエータ136を制御し、可動ミラー128の回転速度を増加させることで、検査光用レーザビームLのパワー密度を低減させることも可能である。つまり、検査光用レーザビームLのパワー密度の低減は、レーザ溶接部位における検査光用レーザビームLの照射スポットの移動速度を増加させることによっても、実行することが可能である。
次に、スキャナヘッド110から照射された検査光用レーザビームLが、ワーク10を介してスキャナヘッド110の逆側に配置される光センサ142によって検出された場合、判定装置146によってレーザ溶接部位に貫通穴14が存在していると判定する。
つまり、貫通穴14を通過した検査光用レーザビームLを検出することで貫通穴14の有無を判定しているため、貫通穴14の表面形状に係わらず、例えば、その周囲の正常な部位に比較し、明暗パターンや輝度が略同一であっても、貫通穴14を良好に検出することができる。なお、検出された貫通穴14は、必要に応じ、例えば、半田を使用し、補修することも可能である。
図8および図9は、本発明の実施の形態に係る変形例1におけるインフォーカスおよびディフォーカスを説明するための斜視図、図10および図11は、本発明の実施の形態に係る変形例2におけるインフォーカスおよびディフォーカスを説明するための斜視図である。
検査光用レーザビームLのパワー密度を、溶接用レーザビームのパワー密度に比較して低減させる方法は、発振器160の発振出力を低下させる形態や、可動ミラー128の回転速度を増加させる形態に限定されない。
例えば、スキャナヘッド110の第1アクチュエータ134を制御し、可動レンズ125(図2参照)の位置を変更することにより、Z方向の集光距離を調整し、検査光用レーザビームLの焦点をレーザ溶接部位から離間させることによって、実行することが可能である。この場合、検査光用レーザビームLの焦点を、レーザ溶接部位の上方に合わせるインフォーカス(図8参照)あるいはレーザ溶接部位の下方に合わせるディフォーカス(図9参照)することで、照射スポットSが拡大するため、パワー密度が容易に低減される。
また、図10および図11に示されるように、照射スポットSがレーザ溶接部位の全体を覆うように、検査光用レーザビームLの焦点を調整し、パワー密度を低減することも可能である。この場合、検査光用レーザビームLを移動させることなく、レーザ溶接部位全体の検査が一括して可能であるため、検査時間を短縮化することができる。
以上のように、本実施の形態に係るレーザ溶接品質検査方法およびレーザ溶接品質検査装置においては、貫通穴を通過した検査光を検出することで貫通穴の有無を判定しているため、貫通穴の表面形状に係わらず、例えば、その周囲の正常な部位に比較し、明暗パターンや輝度が略同一であっても、貫通穴を良好に検出することができる。つまり、レーザ溶接部位における貫通穴を高精度で検出し得るレーザ溶接品質検査方法およびレーザ溶接品質検査装置を提供することができる。
検査光は、スキャナヘッドから照射されるレーザビームからなり、検査光用レーザビームを照射する際、レーザ溶接部位におけるパワー密度を、溶接用レーザビームのパワー密度に比較して減少させている。そのため、独立した検査光照射装置を設ける必要がないため、装置の低コスト化およびコンパクト化が容易であり、また、パワー密度が小さいため、光センサの劣化を抑制しかつワークに対する検査光用レーザビームによる影響を確実に排除することができる。
検査光用レーザビームの発振器は、溶接用レーザビームの発振器を兼ねているため、検査光用の独立した発振器を設ける必要がないため、装置の低コスト化およびコンパクト化が容易である。
検査光用レーザビームを、溶接用レーザビームの照射経路と一致するように、移動させる場合、検査光用レーザビームの移動を制御するための独立した制御手段(例えば、専用プログラム)が不要であるため、装置の低コスト化が容易である。
検査光用レーザビームのパワー密度は、発振器の発振出力を低下させたり、レーザ溶接部位における照射スポットの移動速度を増加させたり、検査光用レーザビームの焦点をレーザ溶接部位から離間(検査光の焦点はずれ(インフォーカスあるいはディフォーカス))させたりすることにより、容易に低減させることができる。
照射スポットがレーザ溶接部位の全体を覆うように、検査光用レーザビームの焦点を調整する場合、検査光用レーザビームを移動させることなく、レーザ溶接部位全体の検査が一括して可能であるため、検査時間を短縮化することができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の範囲内で種々改変することができる。
例えば、レーザ溶接品質検査装置は、レーザ溶接装置と一体化されて溶接システムを構成する形態に限定されず、例えば、独立した装置とすることも可能である。この場合、ワークの溶接と貫通穴の検出とが並列に実施できるため、溶接の生産性を向上させることが可能である。また、レーザ照射面の逆側から検査光用レーザビームを照射することも容易である。
検査光用レーザビームのパワー密度の低減は、発振器の発振出力の低下、可動ミラーの回転速度の増加および検査光の焦点はずれを適宜組み合わせて、実施することも可能である。また、検査光用レーザビームの移動経路を、溶接用レーザビームの照射経路と異ならせたり、レーザ照射面の逆側に、検査光用レーザビームを照射したりすることも可能である。さらに、固定ミラーや可動ミラーを、プリズムによって代用することも可能である。
本発明の実施の形態に係るレーザ溶接品質検査装置を説明するための斜視図である。 図1に示されるスキャナヘッドを説明するための断面図である。 図1に示されるレーザビームの照射範囲を説明するための斜視図である。 C字状の溶接ビードを説明するための概念図である。 S字状の溶接ビードを説明するための概念図である。 リニア状の溶接ビードを説明するための概念図である。 検査光の検出を説明するための斜視図である。 本発明の実施の形態に係る変形例1におけるインフォーカスを説明するための斜視図である。 本発明の実施の形態に係る変形例1におけるディフォーカスを説明するための斜視図である。 本発明の実施の形態に係る変形例2におけるインフォーカスを説明するための斜視図である。 本発明の実施の形態に係る変形例2におけるディフォーカスを説明するための斜視図である。
符号の説明
10 ワーク(被溶接部材)、
12 溶接ビード、
14 貫通穴
100 溶接システム(レーザ溶接装置兼レーザ溶接品質検査装置)、
110 スキャナヘッド(レーザ照射手段兼検査光照射手段)、
112 レーザ入力部、
114 保持部、
116 位置調整機構、
118 制御ユニット、
122 レンズ/ミラー群(パワー密度調整手段)、
123 コリメートレンズ、
124 固定ミラー、
125 可動レンズ、
126 第1レンズ、
127 第2レンズ、
128 可動ミラー(ミラー部材)、
132 駆動制御系(パワー密度調整手段)、
134 第1アクチュエータ、
136 第2アクチュエータ(ミラー駆動手段)、
138 制御部(移動速度制御手段兼パワー密度調整手段)、
140 貫通穴検出装置、
142 光センサ(光感知手段)、
144 アンプ、
146 判定装置(判定手段)、
150 ロボットアーム、
152 ロボットコントローラ、
160 発振器(光源)、
162 出力調整ユニット(出力調整手段兼パワー密度調整手段)、
164 光ファイバーケーブル、
165 端部、
170 制御装置
L 検査光用レーザビーム、
S 照射スポット。

Claims (2)

  1. 被溶接部材に対するレーザ溶接の完了後において、前記被溶接部材のレーザ溶接部位におけるレーザ照射面側あるいは前記レーザ照射面の逆側に、検査光照射手段によって検査光を照射し、
    前記被溶接部材を介して前記検査光照射手段の逆側に配置される光感知手段によって、前記検査光を検出した場合、前記レーザ溶接部位に貫通穴が存在していると判定し、
    前記検査光は、溶接用レーザビームを照射するレーザ照射手段から照射されるレーザビームからなり、
    前記検査光用レーザビームの照射スポットが前記レーザ溶接部位の全体を覆うように、前記検査光用レーザビームの焦点を調整することによって、前記レーザ溶接部位における前記検査光用レーザビームのパワー密度を、前記溶接用レーザビームのパワー密度に比較して低減させることを特徴とするレーザ溶接品質検査方法。
  2. 被溶接部材に対するレーザ溶接の完了後において、前記被溶接部材のレーザ溶接部位におけるレーザ照射面側あるいは前記レーザ照射面の逆側に、検査光を照射するための検査光照射手段、
    前記被溶接部材を介して前記検査光照射手段の逆側に配置される光感知手段
    前記光感知手段によって前記検査光を検出した場合、前記レーザ溶接部位に貫通穴が存在していると判定する判定手段、および、
    前記レーザ溶接部位における検査光のパワー密度を調整するためのパワー密度調整手段を有しており、
    前記検査光の光源は、溶接用レーザビームを照射するレーザ照射手段の光源を兼ねており、
    前記検査光は、レーザビームからなり、
    前記検査光照射手段は、前記レーザ照射手段を兼ねており、かつ、前記レーザ溶接部位に向かって照射される前記検査光用レーザビームの焦点を調整するための光学系を有し、
    前記パワー密度調整手段は、前記光学系からなり、前記検査光用レーザビームの照射スポットが前記レーザ溶接部位の全体を覆うように、前記検査光用レーザビームの焦点を調整することによって、前記検査光用レーザビームのパワー密度を低減することを特徴とするレーザ溶接品質検査装置。
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