以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図25は本発明をスロットマシンとして具現化した一実施形態を例示している。図1〜図3において、遊技機本体1は、本体ケース2と、この本体ケース2の前側に配置された前面パネル3とを備えている。本体ケース2は前側が開放する箱形に形成され、その前側を開閉自在に閉鎖するように前面パネル3が装着されている。
本体ケース2内には、図2に示すように、上下方向中間部に中間棚4が設けられ、この中間棚4上に左右方向に複数個(例えば3個)の図柄表示リール5を有する表示リールユニット6が設けられ、中間棚4の下側には例えば底板7上にメダル払い出し手段8、メダル補助ケース9、電源装置10等が、表示リールユニット6よりも上側の例えば背板11の前側に、主として遊技に関する制御を行う主制御基板12が収容された主制御基板ケース13が設けられている。
メダル払い出し手段8は、図2に示すように払い出し用のメダルを貯留するメダルホッパー14と、メダルホッパー14内のメダルを払い出すメダル払い出し部15と、メダルホッパー14から溢れたメダルをメダル補助ケース9側に排出する余剰メダル排出口16等を備えている。
図1及び図3に示すように、前面パネル3は骨格体を構成するパネル体21を備え、このパネル体21は左右一端側に設けられた上下一対のヒンジ22,22を介して本体ケース2に開閉自在に装着されている。前面パネル3には、その上部側に第2表示窓23、第1表示窓24、左右一対の上スピーカ25等が配置され、上下方向中間部に上操作パネル部26、前操作パネル部27、前カバー28等が配置され、更に下部側にメダル排出口29、メダル受け皿30、灰皿31、左右一対の下スピーカ32等が配置されている。
第1表示窓24は、本体ケース2側の図柄表示リール5に対応して矩形状に形成されており、遊技者はこの第1表示窓24を介して図柄表示リール5を前側から視認可能となっている。第2表示窓23は、前面パネル3の裏側に装着された液晶表示ユニット33(図3参照)に対応して第1表示窓24の上側に形成されており、遊技者はこの第2表示窓23を介して液晶表示ユニット33の表示画面を前側から視認可能となっている。
上操作パネル部26には、その左右方向の一端側に1ベットボタン34、マックスベットボタン35、キャンセルボタン36が設けられ、他端側に遊技媒体としてのメダルを投入可能なメダル投入口37が設けられている。
前操作パネル部27には、図柄表示リール5の回転を開始させるためのスタートレバー38を備えたスタートレバーユニット39、回転中の図柄表示リール5を夫々個別に停止させるための3つのストップボタン40を備えたストップボタンユニット41、メダル投入口37内に詰まったメダルを返却させるための返却ボタン42等が設けられている。
パネル体21は前面パネル3に対応する矩形状であって、その裏側には図3に示すように各スピーカ25,32、液晶表示ユニット33等の他に、メダル投入口37から投入されたメダルの正偽を選別するメダル選別手段43、このメダル選別手段43を通過した真正のメダルをメダルホッパー14へと案内するメダルシュート44、メダル選別手段43で排除された偽メダル及びメダル払い出し手段8で払い出されたメダルをメダル排出口29からメダル受け皿30へと案内するメダル案内通路45等が設けられている。
液晶表示ユニット33の裏側には、そのドライバ基板が収容されたドライバ基板ケース46が装着され、このドライバ基板ケース46の裏側に、演出制御基板が収容された制御基板ケース47が装着されている。また、例えば前カバー28の後側には、中継基板48が収容された中継基板ケース49が装着されている。
なお、本実施形態のスロットマシンでは、基板側の固定側コネクタに接続したハーネス側の着脱側コネクタを抜き取り不能とするためのコネクタカバーを、主制御基板ケース13、中継基板ケース49、スタートレバーユニット39及びストップボタンユニット41に夫々設けている。以下、夫々について詳細に説明する。
主制御基板ケース(ケース体)13は、図4及び図5に示すように、例えば本体ケース2を構成する背板11の前面側にネジ止め等により固定された取り付け台51に、左右方向の一端側に配置された係合手段52と、他端側に配置された第1封止手段53とを介して着脱自在に固定されている。
主制御基板ケース13は、主制御基板12を表裏両側から挟む第1ケース体54及び第2ケース体55と、左右方向の他端側で両ケース体54,55を係脱、開閉自在に結合するヒンジ手段56と、左右方向の一端側で両ケース体54,55を結合して封止し且つ開封時に開封痕の残る複数個(例えば4個)の第2封止手段57とを備えている。
第1ケース体54は略平板状であって、外周側に受け縁58を残して起立壁59が周方向の全周に形成されており、その起立壁59内に、裏面側を第1ケース体54に向けた状態で主制御基板12が配置されている。第2ケース体55は第1ケース体54側が開放する蓋状で、外周側の周壁61とその周壁61に一体の背壁62とを有し、その背壁62には主制御基板12の電子部品63に対応する中央部分に膨出部64が、その左右両端側に凹部65,66が夫々形成され、第1ケース体54の起立壁59の外側に嵌合して、その周壁61の開口端縁が第1ケース体54の受け縁58に当接している。
膨出部64は多数の放熱孔を有し、主制御基板12の電子部品63を覆うようになっている。凹部65,66の底部67は主制御基板12の表面に当接し、その底部67には主制御基板12側の固定側コネクタ68を露出させるためのコネクタ孔69が、例えば各固定側コネクタ68に夫々対応するように複数形成されている。
左側の凹部65は、膨出部64の左縁部に沿って上下方向に配置される縦凹部65aと、この縦凹部65aの下端側から膨出部64の下縁部に沿って右向きに延設される横凹部65bとで構成されており、夫々1個又は複数個、例えば縦凹部65a側に4個、横凹部65b側に1個の固定側コネクタ68が配置されている。また、右側の凹部66は、膨出部64の右縁部に沿って上下方向に配置されており、1個又は複数個、例えば4個の固定側コネクタ68が配置されている。
主制御基板ケース13に設けられている固定側コネクタ68は、例えば何れも主制御基板12の板面に対して垂直に取り付けられており、ハーネスの着脱側コネクタ71が着脱可能に接続されるようになっている。なお、主制御基板12は第1ケース体54と第2ケース体55とで挟持され、主制御基板ケース13内に位置決め突起等により固定されている。
また、主制御基板ケース13には、主制御基板12に設けられた複数の固定側コネクタ68のうち、例えば横凹部65b内に配置された固定側コネクタ68aに対応してコネクタカバー73が着脱自在に装着されている。
コネクタカバー73は、図5〜図9に示すように、左右方向に長い略矩形状に形成された天板74と、この天板74の周囲を取り囲む上下左右の側壁75a〜75dとで底面側が開放した箱形に形成され、固定側コネクタ68aとこれに接続された着脱側コネクタ71aとに覆い被せることが可能な程度の大きさに形成されており、例えばその高さ、即ち天板74から開放端側までの寸法は、凹部65に対する膨出部64の高さ、即ち凹部65の底部67から膨出部64の背面64aまでの寸法と略一致している。
左右の側壁75c,75dには、例えばその開放端側から天板74側に向けて上下一対のスリット76,76が形成されており、そのスリット76,76間が係合片77となっている。これら左右一対の係合片77は、コネクタカバー73を主制御基板ケース13側に係合させるためのもので、その外面側に係合爪(係合部)77aが設けられている。
また、上下の側壁75a,75bには、夫々その開放端側に凹入開口部78,79が形成されている。これら凹入開口部78,79のうち、下側の側壁75b側の凹入開口部79は、固定側コネクタ68aに接続される着脱側コネクタ71a側のケーブルを引き出すためのケーブル引出部を構成している。なお、他方の凹入開口部78は省略してもよい。
また、コネクタカバー73内には、離脱規制リブ(離脱阻止部)81と解除規制リブ (ロック解除阻止部)82とが設けられている。離脱規制リブ81は、固定側コネクタ68aに接続された着脱側コネクタ71aにその離脱方向から略当接することにより着脱側コネクタ71aの離脱方向への移動を規制するもので、例えば左右の側壁75c,75d間に複数枚、例えば3枚設けられ、その先端側縁部が着脱側コネクタ71aの背面83に略当接している。また、離脱規制リブ81の先端側縁部は、側壁75b側の半分以上の範囲にわたって切欠部81aが形成され、この切欠部81aの下端側が凹入開口部79の縁部に接続されており、着脱側コネクタ71a側のケーブルをケーブル引出部としての凹入開口部79側に案内するようになっている。
解除規制リブ82は、着脱側コネクタ71a側に設けられたロック手段84の解除方向への移動を規制するためのものである。ロック手段84は、着脱側コネクタ71aの固定側コネクタ68aへの接続状態を解除可能にロックするためのもので、例えば着脱側コネクタ71aの左右両端に設けられている。各ロック手段84は、図9に示すように、ロック爪85と操作部86とを両端側に一体に備え且つその中間部において揺動軸87により着脱側コネクタ71a側に揺動自在に支持されており、ロック爪85が固定側コネクタ68a側の被係合部88に係合するロック状態からロック解除状態に移行する際、揺動軸87廻りに揺動して操作部86が着脱側コネクタ71aの離脱方向に移動するようになっている。
解除規制リブ82は、左右のロック手段84に対応して例えば離脱規制リブ81の左右両側に平行に配置されており、その先端側縁部82aが、ロック状態にあるロック手段84の操作部86にその解除方向から略当接している。なお、ロック手段84はその他の種々の構成を採用できるが、解除規制リブ82は、ロック手段84の動作に応じて、その解除方向に略当接して解除方向への移動を規制するように構成すればよい。従って、例えばロック状態からロック解除状態に移行する際に操作部86が左右方向外側に移動するロック手段84を採用する場合には、操作部86の左右方向外側に略当接するように解除規制リブ82を設ければよい。
また、コネクタカバー73には、例えば天板74から膨出部64の背面64aに沿って締結支持板91が突設されており、この締結支持板91に、その背面側に向けて突出する第1締結部92と、この第1締結部92に隣接して設けられ且つ主制御基板ケース13側の第2締結部93が挿通可能な挿通孔94とが設けられている。第1締結部92は、例えば中央に開口部92aが形成された門型状で、締結支持板91に一体に設けられている。
また、主制御基板ケース13側には、コネクタカバー73を着脱自在に装着可能なコネクタカバー装着部95が設けられている。即ち、第2ケース体55には、固定側コネクタ68aの左側方に、横凹部65bと縦凹部65aとを仕切るように案内リブ96が設けられており、図6に示すように、コネクタカバー73の側壁75a〜75cの外周面を取り囲むように配置された横凹部65bの三方の側壁97a,97b,97cと案内リブ96とでコネクタカバー装着部95が構成されている。
なお、案内リブ96は、固定側コネクタ68aの凹部65内の位置等に応じて適宜配置すればよい。例えば固定側コネクタ68aが凹部65の端部から離れた位置に配置されている場合には、その両側に案内リブ96を配置すればよい。また、例えば固定側コネクタ68aが凹部65の各側壁から離れている場合には、固定側コネクタ68aの四方を取り囲むように案内リブ96を設けてもよい。
また、固定側コネクタ68aの左右両側に対応する案内リブ96及び側壁97bには、コネクタカバー73側の係合爪77aが係合可能な切欠部、段差部等よりなる被係合部98a,98bが形成されている。本実施形態では、案内リブ96側の被係合部98aは段差部、側壁96b側の被係合部98bは切欠部により構成されている。なお、被係合部98a,98bに係合した各係合爪77aの周辺部は、案内リブ96及び側壁96bがコネクタカバー73の左右の側壁75c,75dに略密着した状態となるため、係合爪77aを解除方向に操作することは困難で、コネクタカバー装着部95に装着したコネクタカバー73はいわゆる嵌め殺しの状態となる。
また、第2ケース体55には、コネクタカバー73側の第1締結部92に対応するように、例えば膨出部64の背面64a上に第2締結部93が一体形成されている。第2締結部93は、例えば第1締結部92と同様、中央に開口部93aが形成された門型状で、コネクタカバー73を第2ケース体55のコネクタカバー装着部95に装着したとき、締結支持板91の挿通孔94に嵌合して、第1締結部92と略重なる位置及び大きさに形成されている。
また、コネクタカバー装着部95に装着されたコネクタカバー73は、第1締結部92と第2締結部93とを結束バンド(締結手段)99により抜脱不能に結束される。この結束バンド99は、図10に示すように、例えば凹凸が形成されたバンド部99aと、このバンド部99aを挿通可能に構成され且つバンド部99aの凹凸に噛合するラチェット爪を備えたヘッド部99bとを備え、このヘッド部99bに、特有の識別標識、例えば「FUJI」の文字が刻印等により付されたタグ99cが一体形成され、一般に流通している結束バンドと差別化されている。
このような結束バンド99で主制御基板ケース13とコネクタカバー73とを結束すれば、この結束バンド99を切断して主制御基板ケース13からコネクタカバー73を取り外したとしても、全く同じ結束バンド99が手に入らないために元通りに戻すことは不可能であり、「打ち込み機」等の不正部品の接続による不正行為を効果的に防止でき、また万一そのような不正行為が行われた場合でも確実に発見することができる。
中継基板ケース(ケース体)49は、図11に示すように、例えば前面パネル3の裏側に一体形成された取り付け部101の後側に、ビス(固定部材)102により着脱自在に固定されている。取り付け部101は、中継基板48の裏面側に対向する平板部103と、中継基板48の外縁部に対応して平板部103に立設された起立壁104と、平板部103内に設けられた複数、例えば2つの固定基部105とを備えている。
中継基板ケース49は、図11〜図15に示すように、取り付け部101側が開放する矩形蓋状であって、中継基板48の外周に嵌合する周壁106と中継基板48の表面側に対向する背壁107とを一体に備え、周壁106が取り付け部101の起立壁104の外側に嵌合して、その起立壁104の端縁が中継基板48の裏側に当接するようになっている。
例えば背壁107には取り付け部101側の固定基部105に対応する複数、例えば2つの固定用凹部111が形成され、各固定用凹部111の底部にはビス止め用の挿通孔112が設けられており、ビス102を、固定用凹部111の挿通孔112から中継基板48に形成された挿通孔(図示省略)を介して固定基部105にねじ込むことにより中継基板ケース49を中継基板48と共に取り付け部101側に固定可能となっている。
また、背壁107には、その外縁に沿って複数の露出用凹部113が形成されている。各露出用凹部113は、背壁107側だけでなく周壁106側にも開放されており、その底部には中継基板48側の固定側コネクタ114を露出させるためのコネクタ孔115が設けられている。本実施形態では、背壁107の対向する上下2つの縁部に沿って、例えば上縁側に5つ、下縁側に1つの露出用凹部113が設けられており、夫々1個又は複数個の固定側コネクタ114が配置されている。なお、2つの固定用凹部111は、これら上縁側と下縁側の各露出用凹部113の間に配置されている。
また、中継基板48の上縁側に設けられた5つの固定側コネクタ114は中継基板48の板面に平行且つ外向き(上向き)に配置され、下縁側の1つの固定側コネクタ114は中継基板48の板面に垂直に配置されており、各固定側コネクタ114には、ハーネスに設けられた着脱側コネクタ117が着脱可能に接続されるようになっている。
中継基板ケース49には、中継基板48に設けられた複数の固定側コネクタ114のうち、例えば上縁側中央の固定側コネクタ114aと、下縁側の固定側コネクタ114bとに対応してコネクタカバー118が着脱自在に装着されている。
コネクタカバー118は、図11〜図15に示すように、中継基板ケース49側の背壁107に沿う略平板状の本体部121と、この本体部121の縁部から中継基板ケース49側の周壁106に沿って延設された第1離脱阻止部122と、中継基板ケース49側に着脱自在に装着するためのヒンジ爪(係合部)123及び係合爪(係合部)124とを例えば一体に備えている。
本体部121は、少なくとも1つ、例えば全ての固定用凹部111を外側から略閉鎖するようにその内側のビス102を覆う固定部材カバー部121aと、固定側コネクタ114bに接続された着脱側コネクタ117bの離脱方向を覆うことにより着脱側コネクタ117bの離脱を阻止する第2離脱阻止部121bとを一体に備えている。なお、第2離脱阻止部121bは、固定側コネクタ114bに接続された着脱側コネクタ117bの背面125との間に、その背面125から引き出されているケーブルを無理なく逃がせる程度の隙間ができるように、例えば着脱側コネクタ117bの離脱方向に向けて浅い膨出状に形成されている。
また、第2離脱阻止部121bは、着脱側コネクタ117bが設けられた露出用凹部113bに対して、背壁107側のみを覆い、周壁106側は開放されたままとなっており、その周壁106側の開口部が、着脱側コネクタ117bのケーブルを引き出すためのケーブル引出部126(図15)となっている。
第1離脱阻止部122は、固定側コネクタ114aに接続された着脱側コネクタ117aの離脱方向を覆うことにより着脱側コネクタ117aの離脱を阻止するためのもので、着脱側コネクタ117aが設けられた露出用凹部113aに対応して、本体部121の上縁側から周壁106に平行に延設されている。なお、第1離脱阻止部122は、周壁106との間に若干の隙間ができるように配置されており、その隙間が、着脱側コネクタ117aのケーブルを引き出すためのケーブル引出部127(図15)となっている。また、第1離脱阻止部122の左右両縁部には、周壁106との隙間を塞ぐ側板128が一体に形成されている。
なお、第1離脱阻止部122は、固定側コネクタ114aに接続された着脱側コネクタ117aの背面129との間に、その背面129から引き出されているケーブルを無理なく逃がすことができる程度の隙間が形成されるように配置されている。
ヒンジ爪123は、中継基板ケース49側のヒンジピン131を両側から抱き込むように複数設けられており、またそれら各ヒンジ爪123の先端側は、その先端側をヒンジピン131に対して所定角度で相対的に嵌脱できるようになっている。なお、ヒンジピン131は例えば中継基板ケース49の背壁107上の例えば左右方向一端側に背壁107に沿って上下方向に配置されており、ヒンジ爪123はこれに対応して例えばコネクタカバー118の本体部121の左右方向一端側に配置されている。
係合爪124は、コネクタカバー118上のヒンジ爪123とは反対側の端部に、中継基板ケース49の背壁107に形成されたスリット状その他の被係合部132に対応して配置され、例えばコネクタカバー118の本体部121から面外方向に略くの字状に延設された操作片133の先端側に設けられている。
コネクタカバー118は、まずヒンジ爪123をヒンジピン131に揺動自在に係合させ、更に係合爪124を被係合部132に係合させることにより、中継基板ケース49側に装着される。
また、コネクタカバー118には、例えば本体部121からその背面側に向けて突出する第1締結部141と、この第1締結部141に隣接して設けられ且つ中継基板ケース49側の第2締結部142が挿通可能な挿通孔143とが設けられている。第1締結部141は、主制御基板ケース13側のコネクタカバー73と同様、例えば中央に開口部141aが形成された門型状で、本体部121に一体に設けられている。
中継基板ケース49側の第2締結部142も、中央に開口部142aが形成された門型状で、背壁107に一体に設けられており、コネクタカバー118を中継基板ケース49に装着したとき、コネクタカバー118側の挿通孔143に嵌合して、第1締結部141と略重なる位置、大きさに形成されている。
中継基板ケース49に装着されたコネクタカバー118は、主制御基板ケース13側と同様、第1締結部141と第2締結部142とが結束バンド99により抜脱不能に結束される。
なお、本実施形態では、図15(a)に示すように、第1締結部141の結束バンド99による結束部が、第2締結部142側の対応する結束部に対してコネクタカバー118の離脱方向に若干ずれた位置に設けられており、それら結束部同士を結束バンド99により結束したとき、図15(b)に示すように、第1締結部141を第2締結部142側にずらす方向、即ちコネクタカバー118を装着方向に押し付ける方向の力が作用するように構成されている。
スタートレバーユニット39は、図16に示すように、例えば前操作パネル部27に設けられた取り付け部151に対して前面パネル3の後側から装着され、ビス(固定部材)152により着脱自在に固定されている。取り付け部151は、前操作パネル部27に形成された開口部153と、この開口部153を取り囲むように前操作パネル部27から後方に突設される例えば筒状の突設部154と、この突設部154の後端側に設けられる複数、例えば4つの固定基部155とを備えている。
スタートレバーユニット39は、図16,図18〜図20に示すように、本体ケース (ケース体)161と、この本体ケース161の前端側に上下方向揺動自在に装着されたスタートレバー38と、本体ケース161に例えば鍔状に一体形成され且つ取り付け部151側の固定基部155に対応する複数の挿通孔162を備えたフランジ部163と、本体ケース161内に配置された基板164等を備え、スタートレバー38を開口部153から前操作パネル部27の前側に突出させた状態で、ビス152を挿通孔162を介して固定基部155にねじ込むことにより、取り付け部151に着脱自在に固定されている。
本体ケース161は、略円筒状、その他の筒状に形成された前後方向の筒状部165と、スタートレバー38の軸部が揺動可能に嵌合する縦長状の案内孔(図示省略)が形成され且つ筒状部165の前端側を略閉鎖する前壁部166と、筒状部165の後端側を略閉鎖する後壁部167とを備え、筒状部165上の前後方向所定位置、例えば中間部よりも後端側の位置にフランジ部163が一体に形成されている。
筒状部165には、例えばフランジ部163と後端部との間の周方向所定位置、例えば左右方向一方側に、基板164に設けられた固定側コネクタ168を露出させるためのコネクタ孔169が形成されている。基板164は、筒状部165の後端側近傍に例えば後壁部167と平行に配置されており、固定側コネクタ168はその基板164の前面に、基板164の板面に平行且つ外向きに配置され、その先端側がコネクタ孔169から露出している。固定側コネクタ168には、ハーネスに設けられた着脱側コネクタ171がコネクタ孔169を介して着脱可能に接続されるようになっている。
また、コネクタ孔169の近傍には、コネクタカバー172を着脱方向に案内するためのガイドレール173が設けられている。ガイドレール173は、コネクタカバー172を、例えば着脱側コネクタ171の着脱方向に直交する方向(ここでは前後方向)に案内すべく、コネクタ孔169に対して着脱方向の両側(ここでは上下両側)に張り出す鍔状に形成されており、その前端側はフランジ部163まで延設されている。
スタートレバーユニット39に装着されるコネクタカバー172は、図16〜図20に示すように、着脱側コネクタ171の着脱方向に直交する板状に形成され且つ固定側コネクタ168に装着された着脱側コネクタ171の背面174側を覆う離脱阻止部181と、この離脱阻止部181の装着方向後縁部から本体ケース161側に延設された後壁部182と、離脱阻止部181の着脱方向側縁部から本体ケース161側に延設された一対の側壁部183とを一体に備えている。
側壁部183の内面側には、本体ケース161側のガイドレール173に対応する被ガイド部184が一体に設けられている。この被ガイド部184は、例えばガイドレール173の両側に対応して立設された一対の突条部184aにより構成されており、コネクタカバー172は、例えば側壁部183の前端側がフランジ部163に当接するまでこの被ガイド部184をガイドレール173に沿って前向きに摺動させることによりスタートレバーユニット39に装着される。
離脱阻止部181は、固定側コネクタ168に接続された着脱側コネクタ171の離脱方向を覆うことにより着脱側コネクタ171の離脱を阻止するためのもので、コネクタカバー172をスタートレバーユニット39に装着したとき、固定側コネクタ168に接続された着脱側コネクタ171の背面174との間に、その背面174から引き出されているケーブルを無理なく逃がすことができる程度の隙間が形成されるように配置されている。
更に、コネクタカバー172をスタートレバーユニット39に装着したとき、離脱阻止部181の装着方向前端側とフランジ部163との間には若干の隙間ができるようになっており、その隙間が、着脱側コネクタ171のケーブルを引き出すためのケーブル引出部185(図20(b))となっている。
また、コネクタカバー172には、第1締結部186が、例えば後壁部182の端縁から装着方向後側に向けて突設されている。第1締結部186は、例えば中央に開口部186aが形成された門型状で、コネクタカバー172に一体に形成されている。
スタートレバーユニット39側には、この第1締結部186に対応する第2締結部187が、例えば後壁部182の背面側に一体に形成されている。この第2締結部187も、中央に開口部187aが形成された門型状で、コネクタカバー172をスタートレバーユニット39に装着したとき、コネクタカバー172側の第1締結部186と略重なる位置、大きさに形成されている。
スタートレバーユニット39に装着されたコネクタカバー172は、主制御基板ケース13側、中継基板ケース49側と同様、第1締結部186と第2締結部187とが結束バンド99により抜脱不能に結束される。
ストップボタンユニット41は、図21に示すように、例えば前操作パネル部27に設けられた取り付け部191に前面パネル3の前側から装着され、前操作パネル部27の裏側からビス192により着脱自在に固定されている。取り付け部191は、前操作パネル部27の前面側に形成された装着凹部193と、この装着凹部193に形成された開口部194及び挿通孔195とを備えている。
ストップボタンユニット41は、図21〜図25に示すように、3つのストップボタン40と、これらストップボタン40をその軸方向(本実施形態では前後方向)に移動可能に収容する本体ケース201と、この本体ケース201内に配置された基板202と、本体ケース201の前側に装着され且つ裏側に固定基部203が突設された前カバー204等を備え、本体ケース201を開口部194に前側から挿入しつつ前カバー204を装着凹部193に嵌合させた状態で、ビス192を挿通孔195を介して固定基部203にねじ込むことにより、取り付け部191に着脱自在に固定されている。
本体ケース201は、横長扁平状の筒形に形成された前後方向の筒状部205と、その筒状部205の前端側を略閉鎖するように例えば筒状部205に一体に形成された前壁部205a(図24,図25)と、筒状部205の後端側を略閉鎖するように筒状部205に着脱自在に装着される後壁部206とを備え、その内部の例えば後端側に基板202が収容されている。後壁部206は、ビス止め用の挿通孔207を1又は複数、例えば2つ備えており、図25に示すように、その裏側からビス(結合部材)208を挿通孔207、基板202側の挿通孔を介して例えば前壁部205a側の固定基部210にねじ込むことにより筒状部205側に固定されるようになっている。
筒状部205には、例えばその後端側の周方向所定位置、例えば下面側に、基板202に設けられた固定側コネクタ211を露出させるためのコネクタ孔212が形成されている。固定側コネクタ211は、基板202の前面に、基板202の板面に平行且つ外向きに配置されており、ハーネス213に設けられた着脱側コネクタ214がコネクタ孔212を介して着脱可能に接続されるようになっている。
また、本体ケース201には、例えば後壁部206の裏側に、コネクタカバー215を着脱方向に案内するための一対のガイドレール216が設けられている。このガイドレール216は、コネクタカバー215を、例えば着脱側コネクタ214の着脱方向(ここでは上下方向)に案内すべく、コネクタ孔212の左右両側に対応する位置に上下方向に配置されており、夫々後壁部206から略垂直に起立する起立部216aと、その起立部216aの端縁から互いに対向する方向に延設された延設部216bとで断面L字形に形成されている。
ストップボタンユニット41に装着されるコネクタカバー215は、例えば後壁部206に沿う略平板状の本体部221と、この本体部221の縁部から筒状部205の外周面に沿って延設された離脱阻止部222とを例えば一体に備えている。
本体部221は、後壁部206側の複数の挿通孔207のうちの少なくとも1つを外側から閉鎖することによりビス208を覆う結合部材カバー部223を一体に備えると共に、その両側縁部には、本体ケース201側のガイドレール216により上下方向摺動自在に保持される被ガイド部224が一体形成されている。この被ガイド部224は、例えば本体部221から左右方向に張り出すように一体に形成され且つ断面L字形のガイドレール216により上下方向摺動自在に保持される鍔状部224aと、一対のガイドレール216の互いに対向する内縁部に沿って本体部221に立設される突条部224bとを備えている。
離脱阻止部222は、固定側コネクタ211に接続された着脱側コネクタ214の離脱方向を覆うことにより着脱側コネクタ214の離脱を阻止するためのもので、コネクタ孔212に対応して本体部221の下縁側から筒状部205の外周面に沿って着脱側コネクタ214の着脱方向に略直交するように前向きに延設されている。なお、離脱阻止部222は、筒状部205との間に若干の隙間ができるように配置されており、その隙間が、着脱側コネクタ214のケーブルを引き出すためのケーブル引出部225となっている。また、離脱阻止部222の左右両縁部には、筒状部205との隙間を塞ぐ側板226が一体に形成されている。
なお、離脱阻止部222は、固定側コネクタ211に接続された着脱側コネクタ214の背面227との間に、その背面227から引き出されているケーブルを無理なく逃がすことができる程度の隙間が形成されるように配置されている。
また、コネクタカバー215には、第1締結部228が、例えば本体部221の装着方向の端縁から面外方向に突設されている。第1締結部228は、例えば中央に開口部228aが形成された門型状で、コネクタカバー215に一体に形成されている。
ストップボタンユニット41側には、この第1締結部228に対応する第2締結部229が、例えば後壁部206の背面側に一体に形成されている。この第2締結部229も、中央に開口部229aが形成された門型状で、コネクタカバー215をストップボタンユニット41に装着したとき、コネクタカバー215側の第1締結部228と略重なる位置、大きさに形成されている。
ストップボタンユニット41に装着されたコネクタカバー215は、主制御基板ケース13側、中継基板ケース49側、スタートレバーユニット39側と同様、第1締結部228と第2締結部229とが結束バンド99により抜脱不能に結束される。
以上説明したように、本実施形態の主制御基板ケース13、中継基板ケース49、スタートレバーユニット39及びストップボタンユニット41には、夫々コネクタカバー73,118,172,215が着脱自在に装着され、それらコネクタカバー73,118,172,215は、各ケース体13,49,161,201に装着したときにケース体13,49,161,201側の第1締結部92,141,186,228と略一致する第2締結部93,142,187,229と、着脱側コネクタ71a,117a,117b,171,214の固定側コネクタ68a,114a,114b,168,211からの離脱を阻止する離脱阻止部81,122,121b、181,222とを備え、第1締結部92,141,186,228と第2締結部93,142,187,229とを抜脱不能な結束バンド99により結束しているため、結束バンド99を切断してコネクタカバー73,118,172,215を取り外したとしても、全く同じ結束バンド99を用いなければ元通りに戻すことができない。従って、「打ち込み機」等の不正部品の接続による不正行為を効果的に防止でき、また万一そのような不正行為が行われた場合でも確実に発見することができる。
また、結束バンド99は、凹凸が形成されたバンド部99aと、このバンド部99aを挿通可能に構成され且つ凹凸に噛合するラチェット爪を備えたヘッド部99bとを備え、ヘッド部99bに、特有の識別標識を付したタグ99cを一体形成しているため、これと全く同じものを第三者が入手することはできず、これを切断して取り外したコネクタカバー73,118,172,215を元通りに戻すことは不可能である。
また、コネクタカバー73,118,172,215とケース体13,49,161,201との間にハーネスのケーブル部分を引出可能なケーブル引出部79,126,127,185,225を備えているため、着脱側コネクタ71a,117a,117b,171,214を固定側コネクタ68a,114a,114b,168,211に接続した状態でコネクタカバー73,118,172,215を容易に装着することができる。
コネクタカバー73には主制御基板ケース13側に係合する一対の係合爪77aが設けられ、またコネクタカバー118には中継基板ケース49側に係合するヒンジ爪123及び係合爪124が設けられているため、結束バンド99による結束を行っていない状態でもコネクタカバー73,118を主制御基板ケース13,中継基板ケース49に装着した状態で保持できる。
コネクタカバー215は、ストップボタンユニット41の本体ケース201に装着したときにその本体ケース201を結合する複数のビス208のうちの1つを覆う結合部材カバー部223を備えているため、このコネクタカバー215を装着したままでは本体ケース201を分解することができず、不正行為をより効果的に防止できる。
コネクタカバー118は、中継基板ケース49に装着したとき、この中継基板ケース49を遊技機本体1側に着脱可能に固定しているビス102の例えば全てを覆う固定部材カバー部121aを備えているため、このコネクタカバー118を装着したままでは中継基板ケース49を遊技機本体1から取り外すことができず、不正行為をより効果的に防止できる。
コネクタカバー118の第1締結部141は、結束バンド99による結束部が、中継基板ケース49側の第2締結部142の対応する結束部に対してコネクタカバー118の離脱方向に若干ずれた位置に設けられているため、それら結束部同士を結束バンド99により結束したとき、第1締結部141を第2締結部142側にずらす方向、即ちコネクタカバー118を装着方向に押し付ける方向の力が作用し、コネクタカバー118を中継基板ケース49側に強固に固定できる。
コネクタカバー73は、ロック手段84の解除方向への移動を阻止する解除規制リブ82を備えているため、このコネクタカバー73を装着したままではロック手段84を解除することができず、不正行為をより効果的に防止できる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、実施形態では、ケース体を遊技機本体1に固定する固定部材102を覆う固定部材カバー部121aを備えているのは中継基板ケース49のコネクタカバー118のみであったが、同様の固定部材カバー部を他のコネクタカバーに設けてもよい。
図26は、スタートレバーユニット39側のコネクタカバー172に、このスタートレバーユニット39を遊技機本体1に固定する複数のビス152のうちの1個を覆う固定部材カバー部231を一体に設けた例を示している。同様に、ストップボタンユニット41側のコネクタカバー215に、ストップボタンユニット41を遊技機本体1に固定する複数のビス192のうちの少なくとも1個を覆う固定部材カバーを一体に設けてもよい。
また、ケース体を結合する結合部材を覆う結合部材カバー部についても、ストップボタンユニット41側のコネクタカバー215だけでなく、主制御基板ケース13側のコネクタカバー73、中継基板ケース49側のコネクタカバー118、スタートレバーユニット39側の172等に設けてもよい。
これら固定部材カバー、結合部材カバーは、複数の固定部材、複数の結合部材の少なくとも1つを覆うように設ければよいが、複数の固定部材、複数の結合部材を同時に覆うようにすることがより望ましい。
第1締結部と第2締結部とは結束バンド99を切断しなければ抜き取ることができない形状であれば、T字状等の他の形状を採用してもよい。
実施形態で例示したようなコネクタカバーを、固定側コネクタを備えた基板を収容する他の部品、例えば表示リールユニット6、ドライバ基板ケース46、制御基板ケース47、メダル払い出し手段8、ベットボタン34,35、精算ボタン、設定変更スイッチ基板等に設けてもよい。
結束バンド99のタグ99cに付する識別標識は、遊技機固有の番号等、どのようなものでもよい。ここで、遊技機固有の番号は、パチンコ機の遊技盤に貼付される証紙番号、主制御基板に貼付される基板管理番号と同じ番号としてもよい。
結束バンド99による結束と同時に、又は結束バンド99による結束に代えて、基板を収容するケース体とコネクタカバーとを封印シールにより封印してもよい。その場合は、ケース体及び/又はコネクタカバーに封印シール貼付位置の目印を形成することが望ましい。封印シールは、中継基板ケース49とコネクタカバー118とを例にとれば、例えば操作片133と背壁107とに跨るように貼付すればよい。
結束バンド99は、市販の一般的な結束バンドとは明らかに異なる固有のものであればよく、タグ99cを設ける他、例えば特殊な色や形状に構成してもよい。また、一般的な結束バンドとの相違部分は一目でわかるものでなくてもよく、例えば外観からは分かりにくい細かい印を付したり、特殊な塗料で識別標識を付してもよい。また、締結手段は、現状復帰可能な状態で締結を解除することができないものであればよく、結束バンドや封印シールの他、一方向ネジ等、どのようなものでもよい。
また、実施形態では本発明をスロットマシンに適用した例を示したが、パチンコ機、アレンジボール機等の各種遊技機において同様に実施可能であることは言うまでもない。