JP5221917B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料ガス循環流路に逆流防止弁を備えた燃料電池システムに関する。
燃料電池システムでは、燃料を有効に活用するために、燃料電池から排出された未反応の水素を含む燃料排ガスを、燃料ガス循環流路を介して再び燃料電池に供給することが一般的に行なわれている。また、燃料ガス循環流路には、掃気時に掃気ガスが燃料電池をバイパスして排出され、またパージ時に水素が燃料電池をバイパスして排出されるのを防止するための逆流防止弁が設けられている。
また、燃料電池システムが氷点下に至るような低温環境下で使用される場合には、逆流防止弁の凍結を防止するために、弁体に水が付着し難いような形状を有するいわゆるリード弁を使用することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−203661号公報(段落0017〜0021、図2)
しかしながら、従来の燃料電池システムでは、水抜け性を考慮して燃料ガス循環流路が天地方向の下から上に上がる途中に逆流防止弁(リード弁)を配置した場合、逆流防止弁の出口部分に水が溜まり易くなる。微量の水であればイジェクタで循環して燃料電池に戻るので問題はないが、逆流防止弁の出口部分に多量の水が溜まることがある。このように多量に溜まった水が燃料電池システムの運転停止後に抜けないと、凍結時において流路閉塞を引き起こす問題がある。
本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、凍結時の逆流防止弁の流路閉塞を防止することができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、燃料電池のアノード極へ燃料ガス供給源から燃料ガスを供給する燃料ガス供給路と、前記燃料電池から排出され燃料排ガスを、前記燃料ガス供給源からの燃料ガスと混合し、前記燃料電池に再供給するイジェクタを備えた燃料ガス循環流路と、前記燃料ガス循環流路の途中に接続され、前記燃料電池から排出され燃料排ガスを外部に排出するパージ弁を備えたパージ流路と、前記燃料電池のカソード極へ酸化剤ガス供給源から酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給路と、前記アノード極の掃気時に、前記酸化剤ガス供給源からの酸化剤ガスを前記燃料ガス供給路に導入可能とする掃気導入手段と、前記イジェクタと前記パージ流路との間の前記燃料ガス循環流路に設けられ、前記掃気導入手段により導入され前記酸化剤ガスが前記燃料電池をバイパスして前記パージ流路に流れることを防止する逆流防止弁と、を備え、前記逆流防止弁は、前記パージ弁の側である一面側と前記イジェクタの側である他面側とに区画する隔壁を備え、前記隔壁には、弁体によって開閉される開口部、および、前記入口側と前記出口側とを常時連通させる水抜き穴が形成されていることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、逆流防止弁の出口部分の水を、重力または掃気時などに完全に抜くことができるので、凍結時の逆流防止弁の流路閉塞を防止することが可能になる。
請求項2に係る発明は、前記水抜き穴は、前記逆流防止弁の開口時の開口面積よりも小さい穴径であり、前記掃気時に前記燃料電池を通過する掃気流量に対する前記燃料電池をバイパスする掃気流量のバイパス率が少なくとも10%以下となるように構成されていることを特徴とする。
請求項2に係る発明によれば、バイパス率が10%を超えないように水抜き穴の穴径を設定することにより、パージ時や掃気時の逆流量を無視できる程度に小さくできる。
請求項3に係る発明は、前記水抜き穴は、前記開口部よりも下方に位置するとともに、前記出口側から前記入口側に向けて天地方向下方に傾斜していることを特徴とする。
請求項3に係る発明によれば、逆流防止弁の出口部分の水を、より抜き易くすることが可能になる。
本発明によれば、凍結時の逆流防止弁の流路閉塞を防止することができる燃料電池システムを提供できる。
図1は本実施形態の燃料電池システムを示す全体構成図、図2は逆流防止弁示す断面図、図3は逆流防止弁を示す分解斜視図、図4は図3のA−A線断面図、図5は水抜き穴の穴径に対する燃料電池を通過する掃気流量およびバイパス率の関係を示すグラフである。なお、本実施形態の燃料電池システムは、車両(燃料電池自動車等)、船舶、航空機などの移動体、家庭用電源などの定置式のものなどあらゆるものに適用することができる。
図1に示すように、本実施形態の燃料電池システム1は、燃料電池10、アノード系20、カソード系30、アノード掃気手段40、希釈器50、制御装置60などで構成されている。
前記燃料電池10は、例えば、固体高分子からなる電解質膜11の一面側をアノード極12、他面側をカソード極13で挟み、さらにその外側を一対の導電性のセパレータ14,15で挟んで構成した単セルを複数積層した構造を有する。また、燃料電池10のセパレータ14には、水素(燃料ガス)が流通するアノード流路14a、セパレータ15には、空気(酸化剤ガス)が流通するカソード流路15aが形成されている。また、セパレータ15(または14)には、燃料電池10を冷却するための冷媒が流通する冷媒流路(図示せず)が形成されている。なお、図1は、説明の便宜上、単セルの積層状態を模式的に図示している。
前記アノード系20は、燃料電池10に水素を給排する系であり、水素タンク21、遮断弁22、レギュレータ23、熱交換器24、イジェクタ25、パージ弁26、逆流防止弁27、配管a1〜a8などで構成されている。
前記水素タンク21は、例えば、アルミニウム合金により形成され、その内部に高純度の水素ガスを高圧で貯留するタンク室(図示せず)を有し、そのタンク室の周囲をCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastic:炭素繊維強化プラスチック)や、GFRP(Glass Fiber Reinforced Plastic:ガラス繊維強化プラスチック)等で形成されたカバー(図示せず)で被覆して構成されている。
前記遮断弁22は、例えばソレノイドを有する電磁作動式のON/OFF弁であり、配管a1を介して水素タンク21と接続されている。
前記レギュレータ23は、水素タンク21から供給される高圧の水素を所定圧力に減圧する機能を有し、配管a2を介して遮断弁22と接続されている。
前記熱交換器24は、燃料電池10の暖機時に作動し、水素タンク21から供給される水素を温めて燃料電池10に供給する機能を有し、配管a3を介してレギュレータ23と接続されている。この熱交換器24は、例えば、ヒータ(電気式、触媒燃焼式)で温めた冷媒を循環させることにより暖機(熱交換)が行なわれる。
前記イジェクタ25は、燃料電池10から排出される燃料排ガス(未反応の水素を含む)を、水素タンク21から供給される水素と混合し、燃料電池10に再供給する機能を有する。さらに詳述すると、イジェクタ25は、水素タンク21から供給された水素を噴射するノズルを内蔵し、このノズルから水素を噴射させることにより負圧を発生させて、燃料電池10から排出された燃料排ガスを吸引して、水素タンク21からの水素と、燃料排ガスとを混合して燃料電池10に再び供給するようになっている。
また、イジェクタ25は、配管a4を介して熱交換器24と接続され、配管a5を介して燃料電池10のアノード流路14aの入口と接続されている。また、イジェクタ25は、配管a6,a7を介して燃料電池10のアノード流路14aの出口と接続されている。
前記パージ弁26は、例えばソレノイドを有する電磁作動式のON/OFF弁であり、開弁(ON)することにより、燃料電池10から排出される燃料排ガスを、燃料電池10のアノード流路14aおよび配管a5〜a8(アノード循環系)の外部(系外)へ排出する(パージする)機能を有する。また、パージ弁26は、配管a6から分岐した配管a8と接続されている。
なお、本実施形態における配管a1〜a5が燃料ガス供給路に相当し、配管a6およびa7が燃料ガス循環流路に相当し、配管a8がパージ流路に相当する。
前記逆流防止弁27は、燃料ガス循環流路の途中(配管a6と配管a7との間)に設けられ、パージ時(パージ弁26の開弁時)や掃気時に燃料電池10をバイパスして(配管a6,a7を逆流して)、配管a8(パージ流路)に流れるのを防止する機能を有する。
図2に示すように、逆流防止弁27は、いわゆるリード弁であり、第1弁部27A(図3および図4参照)および第2弁部27Bを有する隔壁27Sの一面側(入口側)に、第1圧力室28aを有するハウジング28が設けられ、他面側(出口側)に第2圧力室29aを有するハウジング29が設けられて構成されている。なお、図4では、第1弁部27A、第2弁部27Bの断面を一部簡略化して図示している。
図3および図4に示すように、前記第1弁部27Aは、隔壁27Sに形成された角型の開口部27a1と、短冊状のリードバルブ(弁体)27a2と、ストッパ27a3と、ねじ27a5とで構成されている。リードバルブ27a2は、開口部27a1を覆うことができ、さらに開口部27a1の下縁部よりも下方に長く形成されている。ストッパ27a3は、リードバルブ27a2の開弁時のストロークを制限する機能を有し、長穴27a4が形成され、下部から上方に向かって隔壁27Sから離れるように傾斜して(反って)形成されている。ストッパ27a3は、リードバルブ27a2の背面側に設けられ、その下部においてリードバルブ27a2を挟んだ状態で隔壁27Sに対してねじ27a5を用いてねじ留めされている。
前記第2弁部27Bは、前記した第1弁部27Aと同様に、隔壁27Sに形成された角型の開口部27b1と、短冊状のリードバルブ27b2と、ストッパ27b3と、ねじ27b5とで構成されている。開口部27b1は、前記開口部27a1に対して上下方向および左右方向(水平方向)に位置をずらして形成されている。リードバルブ27b2は、開口部27b1を覆うことができ、さらに開口部27b1の上縁部よりも上方に長く形成されている。ストッパ27b3は、リードバルブ27b2の開弁時のストロークを制限する機能を有し、長穴27b4が形成され、上部から下方へ向かって隔壁27Sから離れるように傾斜して(反って)形成されている。また、ストッパ27b3は、リードバルブ27b2の背面側に設けられ、その上部においてリードバルブ27b2を挟んだ状態で隔壁27Sに対してねじ27b5を用いてねじ留めされている。
前記ハウジング28は、配管a6(図2参照)から第1圧力室28aに導入される導入穴28bが形成されている。前記ハウジング29は、第2圧力室29aから配管a7(図2参照)へ排出される排出穴29bが形成されている。なお、第1圧力室28aが、通常運転時(定常運転時)における、燃料電池10から排出された未反応の水素を含む燃料排ガスの循環時の入口側となり、第2圧力室29aが、燃料排ガスの循環時の出口側となる。
なお、第1圧力室28a内の圧力が第2圧力室29a内の圧力よりも高くなると、リードバルブ27a2,27b2が開弁する方向に作用し、その圧力差に応じた開度で開弁する。その結果、燃料電池10から排出された燃料排ガスが、第1圧力室28aから、開口部27a1,27b1を通って第2圧力室29aへと流れる。逆に、第2圧力室29a内の圧力が第1圧力室28a内の圧力よりも高くなると、リードバルブ27a2,27b2が隔壁27Sに押し付けられて閉弁する。
図2および図3に示すように、隔壁27Sには、開口部27a1,27b1よりも下方に水抜き穴27Cが設けられている。この水抜き穴27Cは、図2に示すように、天地方向に対して、第2圧力室29a(出口側)から第1圧力室28a(入口側)に向けて下方に傾斜するように連通して形成されている。
なお、本実施形態では、水抜き穴27Cが1箇所に形成されている場合を例に挙げて説明するが、これに限定されるものではなく複数箇所に形成されていてもよい。また、水抜き穴27Cは、斜めに限定されるものではなく、天地方向に沿うように真下に向けて連通させて形成するようにしてもよい。
また、水抜き穴27Cは、逆流防止弁27の開口部27a1,27b1の開口面積(開口時の開口面積)よりも小さい穴径である。なお、この穴径は、図5に示すように、掃気時の燃料電池(FC;Fuel Cell)10を通過する掃気流量に対して、燃料電池10をバイパスする掃気流量のバイパス率が少なくとも10%以下となるように設定することが好ましい。なお、図5において、最大可能掃気流量とは、掃気導入弁42を開いた状態においてエアコンプレッサ31によって導入可能な最大可能掃気流量であり(水抜き穴27Cの穴径が0のとき)、また要求掃気流量下限値とは、燃料電池10のアノード極12などを掃気する際に、必要とされる要求掃気流量の下限値である。つまり、要求掃気流量の下限値に対して、水抜き穴27Cの穴径は、この水抜き穴27Cによってバイパスする掃気流量があっても、逆流しない掃気流量(エアコンプレッサ31によって導入可能な最大可能掃気流量−バイパス掃気流量)が下限値に対して余裕のある穴径を設定する。このように水抜き穴27Cの穴径を余裕のある10%以下とすることによって、エアコンプレッサ31での消費電力を抑えることが可能になる。
ちなみに、例えば、水抜き穴27Cの穴径をφ1(直径1mm)にした場合、逆流防止弁27の開口部27a1,27b1の合計の開口面積はφ20(φ相当に換算したもの)に設定することが好ましく、この場合(穴径/開口部)の面積比が(1/400程度)となるため、掃気時やパージ時の逆流量は無視できるほど小さいものになる。
前記カソード系30は、エアコンプレッサ31、加湿器32、背圧弁33、配管c1〜c3などで構成されている。なお、本実施形態における配管c1およびc2が酸化剤ガス供給路に相当する。
前記エアコンプレッサ31は、モータで駆動されるスーパーチャージャなどで構成され、外気を取り込んで圧縮して、圧縮した空気を燃料電池10に向けて供給する機能を有する。
前記加湿器32は、圧縮した空気を加湿して燃料電池10のカソード極13に供給する機能を有する。なお、この加湿器32は、例えば燃料電池10のカソード極13から排出された生成水を加湿源とするものである。また、加湿器32は、配管c1を介してエアコンプレッサ31と接続され、配管c2を介して燃料電池10のカソード流路15aの入口と接続されている。
前記背圧弁33は、例えば、バタフライ弁などの開度を調節可能な弁で構成され、カソード系30(カソード極13)の圧力を適宜調節する機能を有する。また、背圧弁33は、配管c3を介して燃料電池10のカソード流路15aの出口と接続されている。
前記アノード掃気手段40は、掃気導入配管41と掃気導入弁42とで構成されている。
前記掃気導入配管41は、一端(上流側)が加湿器32の上流の配管c1と接続され、他端(下流側)がイジェクタ25の下流の配管a5と接続されている。
前記掃気導入弁42は、掃気導入配管41に設けられ、後記する制御装置60によって開閉制御される。なお、掃気挿入弁42は、掃気導入配管41の途中に設けられるものに限定されず、例えば3方弁により構成して配管c1と掃気導入配管41との接続部に設けるようにしてもよい。
前記したアノード掃気手段40は、燃料電池システム1の運転停止後に行なわれる掃気時にエアコンプレッサ31からの空気を掃気ガスとしてアノード系20に供給して、アノード系20内の水分を排出して凍結を防止する機能を有する。なお、アノード系20内の水分は、燃料電池10のカソード極13から電解質膜11を介してアノード極12に透過した生成水である。
前記希釈器50は、前記パージ弁26に接続された配管51と、背圧弁33に接続された配管52とがそれぞれ接続され、アノード極12から排出された水素を、カソード極13から排出されたカソード排ガスで希釈して系外(外部)に排出する機能を有する。
前記制御装置60は、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、各種回路などで構成されている。また、制御装置60は、遮断弁22、パージ弁26、エアコンプレッサ31、背圧弁33、掃気導入弁42と接続され、遮断弁22、パージ弁26および掃気導入弁42を開閉し、エアコンプレッサ31のモータの回転速度を制御し、背圧弁33の開度を制御する。
次に、本実施形態の燃料電池システム1の動作について説明する。まず、通常運転時(定常運転時)には、制御装置60の制御によって、掃気導入弁42が閉じられた状態において、遮断弁22が開弁されて水素タンク21から燃料電池10のアノード極12に、レギュレータ23で所定の圧力に減圧された水素が供給される。また、制御装置60の制御によって、エアコンプレッサ31が駆動されて、加湿器32で加湿された空気が燃料電池10のカソード極13に供給される。これにより、アノード極12では、触媒の作用によって、水素が水素イオンと電子に分離され、水素イオンが電解質膜11を介してカソード極13に透過し、電子が外部負荷(図示せず)を通ってカソード極13に移動することにより発電が可能になる。また、カソード極13では、触媒の作用によって、水素イオンと電子と酸素との反応により水が生成される。
そして、燃料電池10から排出された未反応の水素を含む燃料排ガスは、図2の符号R1で示すように、配管a6を介して逆流防止弁27の第1圧力室28a、開口部27a1,27b1、第2圧力室29a、配管a7を通り、イジェクタ25に戻る。イジェクタ25に戻った燃料排ガスは、水素タンク21からの水素と混合されて、燃料電池10のアノード極12に再供給される。また、燃料排ガスが配管a6,a7を循環している場合には、逆流防止弁27の第2圧力室29a内に残留する少量の水は、その流れとともに燃料電池10のアノード極12に流れ込む。
そして、燃料電池10において発電が継続されると、カソード極13側の空気に含まれる窒素や、カソード極13で生成された水などが電解質膜11を透過してアノード極12に移動し、アノード極12側(アノード流路14a、配管a5,a6,a7)の水素濃度が低下する。このため、アノード系20においてはパージが実行される。すなわち、制御装置60によって例えば定期的にパージ弁26が開弁されることで、窒素などの不純物が配管a8および配管51を介して系外に排出されるとともに、水素タンク21から新鮮な水素が供給されて、水素濃度の低下による発電性能の低下が防止される。
また、前記パージ時において、水素が配管a7を逆流したとしても、第2圧力室29aの圧力が第1圧力室28aの圧力よりも高くなるので、開口部27a1,27b1がリードバルブ27a2,27b2によって閉塞され、水素タンク21からの水素が開口部27a1,27b1を介して第2圧力室29aから第1圧力室28aに抜け出ることはない。ただし、逆流防止弁27に形成された水抜き穴27Cを介して微量の水素が漏れ出ることはあるが、このとき水抜き穴27Cから漏れ出る水素は、図5で説明したように、水抜き穴27Cの開口径(開口面積)が開口部27a1,27b1の開口径(開口面積)に対して十分に小さく(例えば、1対400程度)形成されているので、燃料電池10のアノード極12をバイパスする水素の逆流量を無視できるほどに小さくできる。したがって、パージ時にアノード極12に十分な量の水素を確実に供給することができる。なお、パージ時にパージ弁26から排出された水素は、希釈器50にてカソード極13から排出されるカソード排ガスによって希釈されて系外(外部)に排出される。
そして、燃料電池システム1に対して運転停止指示が行なわれると、制御装置60は、遮断弁22を閉じて、燃料電池10のアノード極12への水素の供給を停止する。また、制御装置60は、燃料電池システム1内に残留する水が凍結するおそれがあると判断した場合には、掃気(カソード掃気、アノード掃気)を実行する。なお、掃気を実行するか否かの条件は、例えば、外気温度などに基づいて判断してもよく、現在地の天気予報情報に基づいて判断してもよい。
制御装置60は、掃気を実行すると判断した場合には、例えばまずカソード掃気を実行する。すなわち、制御装置60によって背圧弁33が全開にされることで、エアコンプレッサ31から空気(カソードガス)が掃気ガスとして、例えば所定時間(所定流量)供給されて、カソード系30に残留する水などが系外に排出される。
そして、制御装置60によって、パージ弁26および掃気導入弁42が開弁され、背圧弁33が閉方向に制御されて、エアコンプレッサ31からの空気が掃気ガスとして供給されてアノード系20が掃気される(アノード掃気)。すなわち、配管a5に供給された空気は、燃料電池10のアノード流路14aを通り、配管a6,a8を介してパージ弁26から、残留水とともに排出される。なお、このとき空気(掃気ガス)が配管a7を逆流したとしても、第2圧力室29aの圧力が第1圧力室28aの圧力よりも高くなるので、開口部27a1,27b1がリードバルブ27a2,27b2によって閉塞され、空気が開口部27a1,27b1を介して第2圧力室29aから第1圧力室28aに漏れ出ることはない。ただし、逆流防止弁27に形成された水抜き穴27Cから微量の空気が抜け出るが、このとき水抜き穴27Cから漏れ出る空気は、図5で説明したように、水抜き穴27Cの開口径(開口面積)が開口部27a1,27b1の開口径(開口面積)に対して十分に小さく(例えば、1対400程度)形成されているので、燃料電池10のアノード極12をバイパスする空気の逆流量を無視できるほどに小さくできる。したがって、掃気時にアノード極12に十分な流量の空気を供給できるので、アノード極12内に残留する水分を確実に排出することが可能になる。
また、燃料電池システム1の運転停止指令時のカソード掃気時に、逆流防止弁27の第2圧力室29aに多量の水が溜まっている場合には、第2圧力室29a内の水が重力によって水抜き穴27Cを通って第1圧力室28aに抜け出る(図2の符号R2参照)。一方、アノード掃気時に逆流防止弁27の第2圧力室29aに多量の水が溜まっている場合には、多量に溜まった水は、掃気ガスとして導入される空気の圧力によって水抜き穴27Cを通って第1圧力室28aに押し出される(図2の符号R2参照)。
このように逆流防止弁27に多量の水が(例えば、第2圧力室29aの排出穴29bの高さ位置まで)溜まったとしても、その多量の水を、水抜き穴27Cを介して逆流防止弁27から完全に抜くことができるので、凍結時の流路閉塞を防止できるようになる。
また、本実施形態では、水抜き穴の大きさ(穴径)を開口部27a1,27b1の開口よりも十分に小さく形成しているので、パージ時やアノード掃気時において燃料電池10をバイパスして排出されるガス流量を無視できるほどに小さくできる。したがって、パージ時においては、水素タンク21からの水素を燃料電池10のアノード極12に十分に供給することができる。またアノード掃気時においては、掃気ガス(空気)を燃料電池10のアノード極12に供給して、アノード極12に残留する水を確実に排出することができる。
また、本実施形態では、水抜き穴27Cの出口側(第2圧力室29a)から入口側(第1圧力室28a)に向けて天地方向に対して下方に傾斜するように形成しているので、第2圧力室29aに溜まった水を重力によって排出し易くできる。
また、本実施形態のように、パージ時およびアノード掃気時において、水抜き穴27Cの出口近傍に燃料電池10から配管a6,a8を通ってパージ弁26に向かう速い流れを生じさせることにより、水抜き穴27Cの第1圧力室28a側の近傍に負圧が発生し、水抜き穴27Cを介して第2圧力室29aに溜まった水が吸引されるので、逆流防止弁27に溜まった水の排出性能をより高めることができる。
なお、本実施形態の逆流防止弁27の形状や、逆流防止弁27に接続される配管a6,a7,a8の接続位置などは一例であり、燃料電池システム1のレイアウト構成に応じて適宜変更することができる。例えば、前記した実施形態では、パージ弁26を備えた配管a8(パージ流路)を配管a6に対して分岐するように構成した例を挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、配管a6を逆流防止弁27の第1圧力室28aの天地方向の下部に接続するとともに(図2の状態)、パージ弁26を備えた配管a8(パージ流路)を、逆流防止弁27の第1圧力室28aの天地方向の上部に接続、すなわち水抜き穴27Cの位置が配管a6と配管a8との間に位置するように接続してもよい。
また、本実施形態では、カソード掃気を実行し、その後にアノード掃気を実行する例を挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、カソード掃気とアノード掃気を同時に実行するようにしてもよい。
本実施形態の燃料電池システムを示す全体構成図である。 逆流防止弁示す断面図である。 逆流防止弁を示す分解斜視図である。 図3のA−A線断面図である。 水抜き穴の穴径に対する燃料電池を通過する掃気流量およびバイパス率の関係を示すグラフである。
符号の説明
1 燃料電池システム
10 燃料電池
21 水素タンク(燃料ガス供給源)
a1〜a5 配管(燃料ガス供給路)
a6,a7 配管(燃料ガス循環流路)
a8 配管(パージ流路)
c1,c2 配管(酸化剤ガス供給路)
21 水素タンク(燃料ガス供給源)
26 パージ弁
27 逆流防止弁
27a1,27b1 開口部
27C 水抜き穴
31 エアコンプレッサ(酸化剤ガス供給源)
40 アノード掃気手段
41 掃気導入配管
42 掃気導入弁

Claims (3)

  1. 燃料電池のアノード極へ燃料ガス供給源から燃料ガスを供給する燃料ガス供給路と、
    前記燃料電池から排出され燃料排ガスを、前記燃料ガス供給源からの燃料ガスと混合し、前記燃料電池に再供給するイジェクタを備えた燃料ガス循環流路と、
    前記燃料ガス循環流路の途中に接続され、前記燃料電池から排出され燃料排ガスを外部に排出するパージ弁を備えたパージ流路と、
    前記燃料電池のカソード極へ酸化剤ガス供給源から酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給路と、
    前記アノード極の掃気時に、前記酸化剤ガス供給源からの酸化剤ガスを前記燃料ガス供給路に導入可能とする掃気導入手段と、
    前記イジェクタと前記パージ流路との間の前記燃料ガス循環流路に設けられ、前記掃気導入手段により導入され前記酸化剤ガスが前記燃料電池をバイパスして前記パージ流路に流れることを防止する逆流防止弁と、を備え、
    前記逆流防止弁は、前記燃料排ガスの循環時の入口側と前記燃料排ガスの循環時の出口側とに区画する隔壁を備え、
    前記隔壁には、弁体によって開閉される開口部、および、前記入口側と前記出口側とを常時連通させる水抜き穴が形成されていることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記水抜き穴は、前記逆流防止弁の開口時の開口面積よりも小さい穴径であり、前記掃気時に前記燃料電池を通過する掃気流量に対する前記燃料電池をバイパスする掃気流量のバイパス率が少なくとも10%以下となるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記水抜き穴は、前記開口部よりも下方に位置するとともに、前記出口側から前記入口側に向けて天地方向下方に傾斜していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池システム。
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