JP5220860B2 - ピリド[2,1−a]イソキノリン誘導体及びその多形形態の製造方法 - Google Patents

ピリド[2,1−a]イソキノリン誘導体及びその多形形態の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ピリド[2,1−a]イソキノリン誘導体の新規な製造方法に関する。
式(I):
Figure 0005220860

[式中、R、R及びRは、各々独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ又は低級アルケニルであり、ここで、低級アルキル、低級アルコキシ及び低級アルケニルは、場合により、低級アルコキシカルボニル、アリール又はヘテロシクリルにより置換されていてもよい]
で示されるピリド[2,1−a]イソキノリン誘導体、及び薬学的に許容しうるその塩は、糖尿病、特にインスリン非依存性糖尿病、及び/又は耐糖能障害、並びにDPP−IVにより通常不活性化されるペプチドの増幅作用が治療上の効果を与える他の病状の治療及び/又は予防に有用である。該化合物はまた、肥満症、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、及び/又はメタボリックシンドロームの治療及び/又は予防、あるいはβ細胞保護において使用することができる。更に、該化合物は、利尿薬として並びに高血圧の治療及び/又は予防のために使用することができる(PCT公開番号WO2005/000848)。
本発明はまた、(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の二つの結晶形態、すなわち形態A及び形態B、並びに前記化合物の非晶質形態に関する。
PCT公開番号WO2005/000848に記載された製造方法は、反応シークエンスを含むが、それは数多くの欠点を抱え、その欠点が工業的規模でこの方法が有用であることを妨げている。特に、WO2005/000848に概説されている条件下で触媒として2−ヒドロキシピリジンの存在下でのカップリング反応は、中間体の単離工程を必要とする程の低変換に至ること、並びに脂肪族アルコール中で塩化アセチル又は塩化水素を用いる、式(II)のN−保護ピリド[2,1−a]イソキノリン誘導体の脱保護は、毒性のある塩化アルキルの副生成物をもたらすことが見出された。
したがって、本発明の目的は、従来技術方法で見られる欠点を回避し、そして工業的規模で適用できる方法を開発することであった。
目的は、下記に概説の方法により達成することができた。
本発明の方法は、
式(I):
Figure 0005220860

[式中、R、R及びRは、各々独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ又は低級アルケニルであり、ここで、低級アルキル、低級アルコキシ及び低級アルケニルは、場合により、低級アルコキシカルボニル、アリール又はヘテロシクリルにより置換されていてもよい]で示されるピリド[2,1−a]イソキノリン誘導体及び薬学的に許容しうるその塩の製造を含み、この方法は、
式(II):
Figure 0005220860

[式中、R、R及びRは、上記と同義であり、そしてRは、酸不安定アミノ保護基である]で示されるN−保護ピリド[2,1−a]イソキノリン誘導体を、脂肪族ケトン、脂肪族ニトリル、環状エーテル又はそれらの混合物、及び、脂肪族ケトン、脂肪族ニトリル、環状エーテル又はそれらの混合物と混合した水からなる群より選択される溶媒中で、塩酸を用いて脱保護することを含む。
更なる実施態様では、本発明の方法は、
a) 式(III):
Figure 0005220860

[式中、R、R及びRは、各々独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ又は低級アルケニルであり、ここで、低級アルキル、低級アルコキシ及び低級アルケニルは、場合により、低級アルコキシカルボニル、アリール又はヘテロシクリルにより置換されていてもよく、そしてRは、アミノ保護基である]で示されるアミンを、式(IV):
Figure 0005220860

で示されるフルオロラクトンと、触媒として6−クロロピリジン−2−オールの存在下でカップリングして、式(V):
Figure 0005220860

[式中、R、R、R及びRは、上記と同義である]で示されるブチルアミドを形成すること;
b) 式(VI):
Figure 0005220860

[式中、R、R、R及びRは、上記と同義であり、そしてMsは、メタンスルホニルを表す]で示されるメシラートを、式(V)のブチルアミドとメタンスルホニルクロリド又はメタンスルホン酸無水物と反応させることにより、形成すること;
c) 有機塩基の存在下、式(VI)のメシラートの閉環により、式(II):
Figure 0005220860

[式中、R、R及びRは、上記と同義であり、そしてRは、酸不安定アミノ保護基である]で示されるN−保護ピリド[2,1−a]イソキノリン誘導体を形成すること;並びに
d) 式(II)のN−保護ピリド[2,1−a]イソキノリン誘導体を、脂肪族ケトン、脂肪族ニトリル若しくは環状エーテル又はそれらの混合物から選択される溶媒中で、あるいは脂肪族ケトン、脂肪族ニトリル若しくは環状エーテル又はそれらの混合物と混合した水中で、塩酸を用いて脱保護することを含む。
特に断りない限り、以下の定義は、本明細書において本発明を記述するために使用される様々な用語の意味及び範囲を、例示及び規定するために述べられる。
本明細書において、「低級」という用語は、1〜6個、好ましくは1〜4個の炭素原子よりなる基を意味するために使用される。
「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素のことを指し、フッ素、臭素及び塩素が好ましい。
「低級アルキル」という用語は、単独で又は他の基との組合せで、1〜6個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子の、分岐又は直鎖の一価のアルキル基のことを指す。この用語は更には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、3−メチルブチル、n−ヘキシル、2−エチルブチル等などの基を典型例とする。好ましい低級アルキル残基は、メチル及びエチルであり、メチルが特に好ましい。
「低級アルコキシ」という用語は、本明細書に先に定義のように、R’が、低級アルキルである、R’−O−基のことを指す。低級アルコキシの例には、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ及びヘキシルオキシがあり、メトキシが特に好ましい。
「低級アルコキシカルボニル」という用語は、R’が、低級アルキルである、R’−O−C(O)−基を指す。
「アリール」という用語は、芳香族一価のモノ−又はポリ炭素環式基、例えばフェニル及びナフチル、好ましくはフェニル(これは、場合により、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロ、シアノ、アジド、アミノ、ジ−低級アルキルアミノ若しくはヒドロキシにより独立して、モノ−、ジ−又はトリ−置換されていてもよい)などを指す。
「ヘテロシクリル」という用語は、5員若しくは6員芳香族又は飽和N−複素環残基を指し、これは場合により更なる窒素又は酸素原子を含有してもよく、例えばイミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、ピリジル、ピリミジル、モルホリノ、ピペラジノ、ピペリジノ又はピロリジノなどであり、好ましくはピリジル、チアゾリル又はモルホリノである。
そのような複素環は、場合により、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロ、シアノ、アジド、アミノ、ジ−低級アルキルアミノ又はヒドロキシにより、独立にモノ−、ジ−、トリ−置換されていてもよい。好ましい置換基は、低級アルキルであり、メチルが好ましい。
「酸不安定アミノ保護基」という用語は、塩酸などの酸を用いて切断することができる、アミノ基の反応性を妨げるために慣用的に使用される任意の置換基を指す。適切なアミノ保護基は、ホルミル基、アミド基、及びカルバマート基からなる群より選択され、例えば4−メトキシベンジルオキシカルボニル(「Moz」)及びtert−ブトキシカルボニル(「Boc」)である。アミノ保護基の選択及び使用(添加及びその後の除去)は、当業者に周知である。上記用語により言及される更なる基の例は、T. W. Greene and P. G. M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd edition, John Wiley and Sons, New York, NY, 1999により記載されている。本発明の方法のための好ましいアミノ保護基は、Bocである。
「薬学的に許容しうる塩」という用語は、式(I)の化合物と、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、クエン酸、ギ酸、マレイン酸、酢酸、フマル酸、コハク酸、酒石酸、メタンスルホン酸、サリチル酸、p−トルエンスルホン酸等などの無機酸又は有機酸との塩を包含し、これらは生物に対して非毒性である。酸との好ましい塩は、ギ酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩及びメタンスルホン酸塩であり、塩酸塩が特に好ましい。
本発明の方法は、下記に更に詳細に説明されている。
工程a)
工程a)は、式(III):
Figure 0005220860

[式中、R、R及びRは、各々独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ又は低級アルケニルであり、ここで、低級アルキル、低級アルコキシ及び低級アルケニルは、場合により、低級アルコキシカルボニル、アリール又はヘテロシクリルにより置換されていてもよく、そしてRは、酸不安定アミノ保護基である]で示されるアミンを、式(IV):
Figure 0005220860

で示されるフルオロラクトンと、触媒として6−クロロピリジン−2−オールの存在下でカップリングして、式(V):
Figure 0005220860

[式中、R、R、R及びRは、上記と同義である]で示されるブチルアミドを形成することを含む。
式(III)のアミンは、PCT公開番号WO2005/000848(特にスキーム3に記載されているように)に記載されている方法に従って調製することができる。
本発明の好ましい実施態様において、R及びRは、メトキシ基の意味を有し、Rは、水素であり、そしてRは、Boc基を意味する。
6−クロロピリジン−2−オール触媒は、通常、式(III)のアミンの1mol当量に対して、0.05mol当量〜0.20mol当量の量で用いられる。
カップリング反応は、概して、トルエン又はその混合物中などの適切な有機溶媒中で、好ましくはトルエン中で80℃〜111℃の温度で実施される。
反応の終了時に、完全な変換を達成するために、溶媒の量を蒸留により減少させなくてはならない。変換の完了時に、式(IV)のブチルアミドを、メシル化工程b)に反応混合物からその単離をせずに使用することができる。
工程b)
工程b)は、式(VI):
Figure 0005220860

[式中、R、R、R及びRは、上記と同義であり、そしてMsは、メタンスルホニルを表す]で示されるメシラートを、式(V)のブチルアミドとメタンスルホニルクロリド又はメタンスルホン酸無水物と反応させることにより、形成することを必要とする。
本発明の好ましい実施態様において、R及びRは、メトキシ基の意味を有し、Rは、水素であり、そしてRは、Boc基を意味する。
上記に概説のように、工程a)で得られた反応混合物を、THF又はジオキサンで希釈し、そして次に工程b)でのメシル化のために直接使用する。
好ましくは、反応は、メタンスルホニルクロリドを用いて実施する。
反応は、有機溶媒中で、例えばテトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、又はTHF若しくはジオキサンとトルエンの混合物中で、好ましくはTHFとトルエンの混合物中で、10℃〜35℃の温度で適切に実施する。
アミン、例えばN−メチルモルホリン、又は第三級脂肪族アミン、好ましくはトリエチルアミン又はトリブチルアミンは、生成されたHClを吸収するためにも存在すべきである。最も好ましくは、トリエチルアミンを使用する。
反応の完了時に、式(VI)のメシラートを、反応混合物からそれを単離せずに、閉環工程c)に使用することができる。
工程c)
工程c)において、有機塩基の存在下、式(VI)のメシラートの閉環を実施して、式(II):
Figure 0005220860

[式中、R、R及びRは、上記と同義であり、そしてRは、酸不安定アミノ保護基である]で示されるN−保護ピリド[2,1−a]イソキノリン誘導体を形成する。
本発明の好ましい実施態様において、R及びRは、メトキシ基の意味を有し、Rは、水素であり、そしてRは、Boc基を意味する。
上記に概説のように、工程b)で得られた反応混合物を、工程c)での閉環反応に直接使用することができる。
閉環反応のために使用する有機塩基は、リチウムtert.−ブトキシド、ナトリウムtert.−ブトキシド又はカリウムtert.−ブトキシド、リチウム−ビス(トリメチルシリル)アミド(LHMDS、リチウムヘキサメチルジシラザン)、n−ブチル−リチウム(n−BuLi)又はリチウムジイソプロピルアミド(LDA)から選択することができる。好ましい有機塩基は、リチウム−ビス(トリメチルシリル)アミド及びリチウムtert.−ブトキシドであり、それらは、概して、式(III)のアミンの1mol当量に対して、2.5mol当量〜3.5mol当量の量で用いられる。
反応は、有機溶媒中で、例えばテトラヒドロフラン(THF)若しくはジオキサン、又はトルエンとそれらの混合物中で、好ましくはTHFとトルエンの混合物、又はジオキサンとトルエンの混合物中で、−20℃〜10℃の温度で慣用的に実施する。
式(II)のN−保護ピリド[2,1−a]イソキノリン誘導体の単離は、当業者に周知の技術を用いることによって、例えば反応混合物を水でクエンチし、有機相を分離し、そしてそれに続き、例えばメタノールなどの脂肪族アルコールへの溶媒変更を介する結晶化により、行うことができる。
工程d)
工程d)は、式(II)のN−保護ピリド[2,1−a]イソキノリン誘導体を、脂肪族ケトン、脂肪族ニトリル若しくは環状エーテル又はそれらの混合物、あるいは、脂肪族ケトン、脂肪族ニトリル若しくは環状エーテル又はそれらの混合物と混合した水から選択される溶媒中で、塩酸を用いて脱保護することを含む。
好ましくは、溶媒は、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル若しくはテトラヒドロフラン又はそれらの混合物から、あるいは、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル若しくはテトラヒドロフラン又はそれらの混合物と混合した水から選択される。
より好ましい実施態様において、アセトン若しくはテトラヒドロフラン又はそれらの混合物、あるいは、アセトン若しくはテトラヒドロフラン又はそれらの混合物と混合した水を使用する。
より更に好ましい実施態様において、テトラヒドロフラン又はテトラヒドロフランと混合した水を使用することができる。
最も好ましい実施態様において、アセトン又はアセトンと混合した水を使用することができる。
好ましくは、水との混合物を、反応混合物の濾過のために必要である、十分な高溶解度を提供するために使用する。一方、水の量は、高収率を達成するためにできるだけ少なくすべきである。水/アセトンの好ましい比率は、1:0.9(m/m)〜1:1(m/m)である。しかし、反応そのものは、原則として、水/アセトンのいかなる比率でも実施することができる。
塩酸は、概して、水中約37%のHCl含有量を有する濃塩酸として適用される。
脱保護反応は、溶媒に依存して30℃〜80℃の間の温度で適切に実施することができる。好ましくは、35℃〜66℃の範囲の温度が適用される。
式(I)の所望の生成物は、概して、混合物をアセトンで希釈し、その後濾過し、続いて、溶媒で洗浄することによって、無色の結晶の形態で単離することができる。好ましくは、生成物は、90%以上の収率で得られ、かつ98%以上のアッセイを示す。
本発明はまた、(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の多形、すなわち形態A及び形態Bである二つの結晶形態、並びに前記化合物の非晶質形態に関する。
第一の態様において、本発明は、(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩、すなわち式(VII):
Figure 0005220860

で示される化合物の特徴的な結晶形態Aに関する。
別の態様において、本発明は、(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩のジメチルホルムアミド(DMF)溶媒和形態Bに関する。
別の態様において、本発明は、(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の非晶質形態に関する。
前述の固体形態は、赤外線スペクトル、粉末X線回折パターン又は融解挙動よって特徴付けられることが可能な物理化学的性質によって区別することができる。
本発明によると、上述の結晶又は非晶質形態を、DPP−IV阻害剤によって媒介されうる疾患の治療及び/又は予防用の医薬の製造のために使用することができる。しがって、上述の結晶又は非晶質形態を、糖尿病、特にインスリン非依存性糖尿病、及び/又は耐糖能障害、並びにDPP−IVにより通常不活性化されるペプチドの増幅作用が治療上の効果を与える他の病状の治療及び/又は予防用の医薬の製造のために使用することができる。
(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の形態Aの代表的ロットのXRPD(粉末X線回折)パターンを示す。 (2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の形態Aの代表的なロットのIR(赤外線分光法)スペクトルを示す。 (2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の形態Aの代表的ロットのDSC(示差走査熱量測定)曲線を示す。 (2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の形態Aの代表的ロットのTGA(熱重量分析)曲線を示す。 (2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の形態Bの代表的ロットのXRPD(粉末X線回折置)パターンを示す。 (2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の形態Bの代表的ロットのIR(赤外線分光法)スペクトルを示す。 (2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の形態Bの代表的ロットのDSC(示差走査熱量測定)曲線を示す。 (2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の形態Bの代表的ロットのTGA(熱重量分析)曲線を示す。 (2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の非晶質形態の代表的ロットのXRPD(粉末X線回折)パターンを示す。 (2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の非晶質形態の代表的ロットのIR(赤外線分光法)スペクトルを示す。 (2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の非晶質形態の代表的ロットのDSC(示差走査熱量測定)曲線を示す。 (2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の非晶質形態の代表的ロットのTGA(熱重量分析)曲線を示す。 (2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の形態Aの結晶構造の熱振動楕円体プロットを示す。
「多形」という用語は、例えば粉末X線回折法、赤外線分光法又は示差走査熱量測定法などの分析法によって特徴付けられることが可能な結晶形態又は修飾体を指す。
本明細書で使用されるように、「非晶質形態」は、長距離秩序を欠き、そして鋭いX線ピークを示さないような物質を意味する。非晶質物質のXRPDパターンは、1個以上の非晶質ハローによって特徴付けられる。
「DMF」は、本明細書において、N,N−ジメチルホルムアミドの頭字語として使用される。
「DSC」は、本明細書において、示差走査熱量測定(Differencial Scanning Calorimetry)の頭字語として使用される。DSC曲線は、FRS05センサーを備えたMettler-Toledo(登録商標)示差走査熱量測定計 DSC 820又はDSC 821を使用して記録された。システム適合性試験をインジウムを基準物質として用いて実施し、そして較正を、インジウム、安息香酸、ビフェニル及び亜鉛を基準物質として使用して実施した。
測定のために、試料約2〜6mgをアルミニウム皿に置き、正確に計量して、穿孔蓋を用いて密封した。測定に先立って、蓋は機械的に貫通されて約1.5mmピンホールが開けられた。次に試料を、約100mL/分の窒素流下、通常約10K/分の昇温速度を使用して加熱した。
「形態A」は、本明細書において、(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の結晶形態Aの略語として使用される。
「形態B」は、本明細書において、(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の結晶性DMF溶媒和形態Bの略語として使用される。
「IR」は、本明細書において、赤外線分光法(Infra Red spectroscopy)の頭字語として使用される。試料のIRスペクトルを、塩化ナトリウム板2枚の間の、約5mgの試料及びわずかなヌジョールからなるヌジョール懸濁物のフィルムとして、FT−IR分光計を用いて透過率で記録した。分光計は、Nicolet(商標)20SXB又は同等物(分解能:2cm−1、32回以上のコーデッドスキャン(coadded scans)、MCT検出器)であった。
「XRPD」は、本明細書において、粉末X線回折(X-Ray Powder Diffraction)の頭字語として使用される。X線回折パターンを、CuKα線(1.54Å)を用いるSTOE STADIP回折計及び光位置センサを使用して透過幾何配置において記録した。試料(約50mg)を、薄いポリマー(又はアルミニウム)フィルムの間で調製して、物質の更なる処理(例えば粉砕又は篩分け)をせずに分析した。
あるいは、密閉された銅のKα1線源を備えたScintag X1粉末X線回折計で、X線回折パターンを測定した。入射ビームスリット幅2mm及び4mm並びに回折ビームスリット幅0.3mm及び0.2mmで、1分ごとに1°の速度で、2°〜36° 2θ(2〜36 2θ/°)で試料をスキャンした。
単結晶構造分析では、単結晶をゴニオメータのループ内に載せ、周囲条件で測定した。あるいは、結晶を測定の間に窒素流の中で冷却した。STOE(Darmstadt)製のSTOEイメージングプレート回折システム(IPDS/Imaging Plate Diffraction System)で、データを回収した。この場合、0.71Å波長のMo線を、データ回収に用いた。データは、STOE IPDSソフトウェアで処理した。結晶構造を解明し、標準の結晶学ソフトウェアで精密化した。この場合、Bruker AXS(Karlsruhe)製のプログラム:ShelXTLを使用した。
あるいは、シンクロトロン放射光をデータ回収に使用した。単結晶をループ内に載せ、窒素流中で89Kに冷却した。シンクロトロン放射光(0.80Å)を用いるMAR CCD225検出装置を使用してSwiss Light SourceビームラインX10SAにおいてデータを回収し、プログラムXDSを用いてデータを処理した。結晶構造を解明し、標準の結晶学ソフトウェアで精密化した。この場合、Bruker AXS(Karlsruhe)製のプログラム:ShelXTLを使用した。
「TGA」は、本明細書において、熱重量分析(Thermo Gravimetric Analyses)の頭字語として用いられる。TGA分析は、Mettler-Toledo(商標)熱重量分析装置(TGA850又はTGA851)で測定した。システム適性テストを、ハイドラナール(Hydranal)を基準物質として用いて実施し、そして較正を、アルミニウム及びインジウムを基準物質として使用して実施した。
熱重量分析では、試料約5〜10mgをアルミニウム皿に入れ、正確に計量して穿孔蓋(perforation lids)で密封した。測定に先立って、蓋は機械的に貫通されて約1.5mmピンホールが開けられた。次に、試料を約50mL/分の窒素流下で5K/分の昇温速度を使用して加熱した。
本明細書において先に既に述べたように、本発明は、下記式(VII):
Figure 0005220860

で示される化合物の二つの新規な結晶形態及び非晶質形態に関する。
(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩(VII)を、調製方法に依存して、形態A、形態Bとして又は非晶質形態で単離することができることが見出された。形態Aは、後述のように異なる結晶化方法から単離することができる。形態Bは、DMF又はDMF/水中での結晶化から単離することができる。非晶質形態は、(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の水性溶液の凍結乾燥により得ることができる。
形態Aは、メタノール/水(0.5:0.5 w/w)の混合物中の(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩を特定の温度で再結晶化し、播種の後で濃縮し、その後、冷却中に沈殿させることにより得ることができる。形態Aはまた、メタノール、エタノール、エタノール/水の混合物、アセトン/水の混合物、テトラヒドロフラン、2−プロパノール及びアセトニトリルからなる群より選択される溶媒中で(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩を再結晶化し、播種せずに自然に結晶化させ、その後、冷却中に沈殿させることにより得ることができる。
(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の形態Aは、分解の前にTGA曲線で著しい重量損失が観察されないので無溶媒形態であり、
そして、該形態Aは:
− 下記の、およそ:6.0、10.1、12.1、13.2、14.5、15.2、15.5、16.1、16.4、17.7、19.5、20.7、21.6、22.6、27.3、27.8及び30.2において2θ/°で表わされる特性ピークを有するCuKα線で得られるX線回折パターンにより特徴付けすることができる。「およそ」という用語は、本文脈において、2θ/°の測定において±0.2(2θ/°表示)の誤差が存在することを意味する;
− およそ3582cm−1、3440cm−1、3237cm−1、2726cm−1、2535cm−1、2477cm−1、1953cm−1、1681cm−1、1601cm−1、1575cm−1、1525cm−1、1491cm−1、1408cm−1、1308cm−1、1260cm−1、1225cm−1、1193cm−1、1145cm−1、1130cm−1、1096cm−1、1054cm−1、1000cm−1、967cm−1、946cm−1、879cm−1、844cm−1、808cm−1、768cm−1、及び654cm−1においてcm−1で表わされる特性ピークを有するIR吸収スペクトルにより特徴付けすることができる。「およそ」という用語は、本文脈において、cm−1の値が、例えば最大±3cm−1まで変動可能であることを意味する;並びに
− 苛酷な分解条件下における約295℃〜310℃の融解範囲(DSC)により
特徴付けすることができる。
これらの特性図などを、図1〜4に示す。
形態Aの単結晶構造分析を実施した。表1に、幾つかの結晶構造データを列挙している。形態Aの実験的粉末X線回析パターンは、周囲条件で回収された結晶構造データから計算された理論的パターンに一致している。形態Aの結晶充填は、カルボニル酸素と2個の隣接する活性分子のプロトン化第一級アミノ基との水素結合を示している。結晶構造の熱振動楕円体プロットを、図13に示す。
Figure 0005220860
(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の形態B(DMF溶媒和物)は、(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩のDMF/水(0.5:0.5 w/w)の懸濁液を数日間撹拌することにより得ることができる。
(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の形態Bは、溶媒和形態であり、分解の前に、25℃〜約150℃までに5.4%〜5.7%、及び約150℃〜190℃までに11.8%〜13.2%の重量損失がそれぞれTGA曲線中で観察され、そして該形態Bは:
− 下記の、およそ:6.8、12.5、13.5、15.1、17.4、18.1、18.4、24.3、24.8、25.3、27.2、27.9、28.1、29.9及び30.7において2θ/°で表わされる特性ピークを有するCuKα線で得られるX線回折パターンにより特徴付けすることができる。「およそ」という用語は、本文脈において、2θ/°の測定において±0.2(2θ/°表示)の誤差が存在することを意味する;
− およそ3480cm−1、3376cm−1、2706cm−1、2682cm−1、2610cm−1、2574cm−1、2532cm−1、2381cm−1、1684cm−1、1659cm−1、1622cm−1、1574cm−1、1528cm−1、1487cm−1、1410cm−1、1383cm−1、1310cm−1、1267cm−1、1251cm−1、1229cm−1、1192cm−1、1135cm−1、1107cm−1、998cm−1、988cm−1、930cm−1、900cm−1、841cm−1、767cm−1、680cm−1、及び667cm−1においてcm−1で表わされる特性ピークを有するIR吸収スペクトルにより特徴付けすることができる。「およそ」という用語は、本文脈において、cm−1の値が、例えば最大±3cm−1まで変動可能であることを意味する;
− 171℃〜175℃の吸熱事象(外挿ピーク;DSC)により特徴付けすることができる。
これらの特性図などを、図5〜8に示す。
(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の非晶質形態は、水20mL中の(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩5.0gの溶液を、凍結乾燥することによって得ることができる(−40℃で冷却、及び0〜1mbarで減圧)。
(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の非晶質形態は:
− そのXRPDパターンにおいて鋭いX線回折ピークを欠くことによって特徴付けすることができる;
− およそ3429cm−1、2507cm−1、1680cm−1、1612cm−1、1515cm−1、1310cm−1、1261cm−1、1246cm−1、1219cm−1、1127cm−1、994cm−1、964cm−1、945cm−1、888cm−1、860cm−1、842cm−1、767cm−1、685cm−1、及び635cm−1においてcm−1で表わされる特性ピークを有するIR吸収スペクトルにより特徴付けすることができる。「およそ」という用語は、本文脈において、cm−1の値が、例えば最大±3cm−1まで変動可能であることを意味する。
これらの特性図などを、図9〜12に示す。
実施例
略語
Figure 0005220860
アッセイの決定
(2S,3S,11bS)−3−((4S)−フルオロメチル−2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(2)のアッセイを、HPLC分析[使用するカラム:Waters社製 XBridge C18、3.5μm、4.6×150mm、UV検出:284nm、勾配:水、アセトニトリル及びトリエチルアミンの混合物、流速:1mL/分、カラムオーブン温度:40℃に調整、外部標準を使用]により決定した。
(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩(3)のアッセイを、HPLC分析[使用するカラム:Waters社製 Atlantis T3、3μm、4.6×150mm、UV検出:284nm、勾配:水、アセトニトリル及びリン酸二水素カリウム緩衝液の混合物(pH3.0)、流速:1mL/分、カラムオーブン温度:45℃に調整、外部標準を使用]により決定した。
実施例1
(2S,3S,11bS)−3−((4S)−フルオロメチル−2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(2)の調製
Figure 0005220860
実施例1a(環化のために塩基としてLHMDSを用いて)
機械式撹拌器、Pt-100温度計、滴下漏斗及び窒素入口を備えた1.2Lの反応器に、トルエン450ml中の(2S,3S,11bS)−(3−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イル)]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(1)30.0g(79.5mmol)及び6−クロロ−2−ピリジノール1.20g(9.1mmol)を入れた。混合物を85〜90℃に加熱し、(S)−4−フルオロメチル−ジヒドロ−フラン−2−オン12.2g(103mmol)を45〜60分間以内に加えた。添加の後、混合物を100〜110℃に加熱し、この温度で8時間撹拌した。次にトルエン約200mlを留去し、得られた濃い懸濁液を85℃で更に10〜15時間撹拌した。次に混合物を25〜30℃に放冷し、THF 450mlを加えた。次に混合物を25〜30℃にてメタンスルホニルクロリド12.9g(111mmol)で、続いてトリエチルアミン13.1g(130mmol)で処理した。得られた濃い懸濁液を25〜30℃で60〜90分間撹拌し、次に−10〜0℃に冷却し、この温度で1〜2時間以内にリチウム−ビス(トリメチルシリル)アミド(THF中23.8%)168g(238mmol)を用いて処理した。添加完了の後、ほぼ清澄な溶液を更に1〜2時間、−10〜0℃で撹拌した。次に混合物を水75mlでクエンチした。層を分離し、有機層を水(1´75ml)で洗浄した。有機層から、THF及びトルエンを完全に留去し、MeOHで置き換えた。得られた懸濁液(約250ml)を還流温度に加熱し、次に−20℃に4〜6時間以内に冷却した。得られた懸濁液を−20℃で2時間撹拌した。結晶を濾別し、予め冷却したMeOH 60mlで洗浄し、45℃/<30mbarで乾燥させて、標記生成物29.8gを無色の結晶(収率77%; アッセイ:97.5%(m/m))として得た。
実施例1b(環化のために塩基としてLiOtBuを用いて)
機械式撹拌器、Pt-100温度計、滴下漏斗及び窒素入口を備えた1.2Lの反応器に、トルエン450ml中の(2S,3S,11bS)−(3−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イル)]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(1)30.0g(79.5mmol)及び6−クロロ−2−ピリジノール1.20g(9.1mmol)を入れた。混合物を85〜90℃に加熱し、(S)−4−フルオロメチル−ジヒドロ−フラン−2−オン12.2g(103mmol)を45〜60分間以内に加えた。添加の後、混合物を105℃に加熱し、この温度で5時間撹拌した。次にトルエン約250mlを留去し、得られた濃い懸濁液を85℃で更に16時間撹拌した。次にトルエン100mlを留去し、THF 400gで置き換えた。蒸留の終わりに、反応容量500mlを調整した。次に混合物を23℃に冷却し、23〜30℃でメタンスルホニルクロリド13.8g(0.12mol)を用いて、続いてトリエチルアミン14.0g(0.14mol)を用いて処理した。得られた濃い懸濁液を25〜30℃で75分間撹拌し、次に−10〜0℃に冷却し、この温度で1〜2時間以内に、リチウム−tert.−ブトキシド(THF中20%)95g(0.24mol)を用いて処理した。添加が完了した後、懸濁液を−5℃で2時間撹拌した。次に混合物を水75gでクエンチした。層を分離し、有機層を硫酸溶液(水中2.5%)70gで洗浄した。有機層から、THF及びトルエンを完全に留去し、MeOHで置き換えた。得られた懸濁液(約230ml)を還流温度に加熱し、次に5時間以内に−10℃に冷却した。懸濁液を−10℃で2時間撹拌した。結晶を濾別し、予め冷却したMeOH 50mlで洗浄し、45℃/<30mbarで乾燥させて、標記生成物30.02gを無色の結晶(収率79%; アッセイ:99.2%(m/m))として得た。
実施例2
(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩(VII)の調製
Figure 0005220860
実施例2a(溶媒としてTHF/水中で)
機械式撹拌器、Pt-100温度計、滴下漏斗及び窒素入口を備えた350mlの反応器に、(2S,3S,11bS)−3−((4S)−フルオロメチル−2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(2)15.0g(30.8mmol)、THF 120ml及び水3mlを入れた。20〜30℃の温度で、塩酸(水中37%)9.15g(約93mmol)を15〜30分間以内に加えた。得られた溶液を45℃で4時間加熱した。懸濁液を10〜15℃に冷却し、次にこの温度で2〜3時間撹拌した。結晶を濾別し、THF 40mlで洗浄し、45℃/<30mbarで乾燥させて、標記化合物13.5gを無色の結晶(収率96%; アッセイ:98.9%(m/m))として得た。
実施例2b(溶媒としてアセトン/水中で)
機械式撹拌器、Pt-100温度計、滴下漏斗及び窒素入口を備えた250mlのダブルジャケット反応器に、(2S,3S,11bS)−3−((4S)−フルオロメチル−2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(2)21.10g(43.74mmol)、アセトン20.0g及び水19.0gを入れた。47〜53℃の温度で、塩酸(水中37%)15.2g(153mmol)を10分間以内に加えた。得られた溶液を、5μm篩を通して濾過し、250mlの反応器をアセトン18.0gと水2.0gの混合物で洗浄した。濾過した溶液を、撹拌器、Pt-100温度計、滴下漏斗及び窒素入口を備えた500mlのダブルジャケット反応器に移した。撹拌下、20〜30℃でアセトン250gを、溶液に1〜2時間以内に加えた。その後、混合物を20〜25℃で更に2時間撹拌した。結晶を濾過し、アセトン200gで洗浄し、90℃/<20mbarで乾燥させて、標記化合物19.70gを無色の結晶(収率92.3%; アッセイ:99.9%(m/m))として得た。
実施例2c(溶媒としてアセトン/水中で)
機械式撹拌器、Pt-100温度計、滴下漏斗及び窒素入口を備えた250mlのダブルジャケット反応器に、(2S,3S,11bS)−3−((4S)−フルオロメチル−2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(2)21.10g(43.74mmol)、アセトン20.0g及び水19.0gを入れた。47〜53℃の温度で、塩酸(水中37%)15.2g(153mmol)を10分間以内に加えた。得られた溶液を、5μm篩を通して濾過し、250mlの反応器を、アセトン18.0gと水2.0gの混合物で洗浄した。濾過した溶液を、撹拌器、Pt-100温度計、滴下漏斗及び窒素入口を備えた500mlのダブルジャケット反応器に移した。撹拌下、38〜42℃でACN 250gを、溶液に1〜2時間以内に加えた。その後、混合物を38〜42℃で更に2時間撹拌した。結晶を濾別し、ACN 80gで洗浄し、90℃/<20mbarで乾燥させて、標記化合物19.80gを無色の結晶(収率93.5%; アッセイ:98.8%(m/m))として得た。
実施例2d(溶媒としてMEK/水中で)
機械式撹拌器、Pt-100温度計、滴下漏斗及び窒素入口を備えた250mlのダブルジャケット反応器に、(2S,3S,11bS)−3−((4S)−フルオロメチル−2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(2)21.10g(43.74mmol)、MEK 20.0g及び水18.0gを入れた。47〜53℃の温度で、塩酸(水中の37%)15.2g(153mmol)を10分間以内に加えた。得られた溶液を、5μm篩を通して濾過した。濾過した溶液を、撹拌器、Pt-100温度計、滴下漏斗及び窒素入口を備えた500mlのダブルジャケット反応器に移した。撹拌下、20〜25℃でMEK 80gを溶液に、1〜2時間以内に加えた。その後、混合物を20〜22℃で更に16時間撹拌した。アセトン120gを10分間以内に加えた。20〜22℃で4〜5時間更に撹拌した後、結晶を濾別し、アセトン200gで洗浄し、90℃/<20mbarで乾燥させて、標記化合物16.96gを無色の結晶(収率86.1%; アッセイ:99.1%(m/m))として得た。
下記表中に、本発明を説明するために別の溶媒による実施例を記載する。
Figure 0005220860

単位 m/m。塩酸(水中37%)の水は、含まれていない。
比較実施例2A(溶媒としてMeOH中で)
機械式撹拌器、Pt-100温度計、滴下漏斗及び窒素入口を備えた350mlの反応器に、(2S,3S,11bS)−3−((4S)−フルオロメチル−2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(2)10.0g(20.7mmol)及びMeOH 50mlを入れた。懸濁液を50℃に加熱し、この温度で5分間以内に塩酸(水中37%)10.2gを用いて処理した。混合物を50℃で4時間撹拌した。次に無色の懸濁液を室温に放冷し、次に酢酸メチル100mlを用いて15〜30分間以内で処理した。懸濁液を0〜5℃に冷却し、この温度で1〜2時間撹拌した。結晶を濾別し、酢酸メチルとメタノールの混合物で洗浄し、70℃/<30mbarで乾燥させて、標記化合物8.89gを、数百ppmの塩化メチル含量で無色の結晶(収率93%; アッセイ:98%(m/m))として得た。
比較実施例2B(溶媒としてMeOH/水中で)
機械式撹拌器、Pt-100温度計、滴下漏斗及び窒素入口を備えた250mlのダブルジャケット反応器に、(2S,3S,11bS)−3−((4S)−フルオロメチル−2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(2)21.10g(43.74mmol)、メタノール20.0g及び水15.0gを入れた。47〜53℃の温度で、塩酸(水中37%)15.2g(153mmol)を10分間以内で加えた。得られた溶液を、5μm篩を通して濾過した。濾過した溶液を、撹拌器、Pt-100温度計、滴下漏斗及び窒素入口を備えた500mlのダブルジャケット反応器に移した。撹拌下、20〜30℃でアセトン250gを溶液に1〜2時間以内に加えた。(VII)200mgを播種した後、混合物は結晶化を開始した。その後、混合物を−5〜0℃に冷却し、更に16時間撹拌した。結晶を濾別し、アセトン40gで洗浄し、90℃/<20mbarで乾燥させて、標記化合物19.44gを、100〜200ppmの塩化メチル含量で無色の結晶(収率91.8%; アッセイ:98.5%(m/m))として得た。
比較実施例2C(溶媒としてIPA/水中で)
機械式撹拌器、Pt-100温度計、滴下漏斗及び窒素入口を備えた250mlのダブルジャケット反応器に、(2S,3S,11bS)−3−((4S)−フルオロメチル−2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(2)21.10g(43.74mmol)、IPA 20.0g及び水18.0gを入れた。47〜53℃の温度で、塩酸(水中37%)15.2g(153mmol)を10分間以内に加えた。得られた溶液を、5μm篩を通して濾過した。濾過した溶液を、撹拌器、Pt-100温度計、滴下漏斗及び窒素入口を備えた500mlのダブルジャケット反応器に移した。撹拌下、20〜25℃でIPA 250gを溶液に1〜2時間以内に加えた。(3)200mgを播種した後、混合物は結晶化を開始した。その後、混合物を20〜22℃で更に3時間撹拌した。結晶を濾別し、IPA 40gで洗浄し、90℃/<20mbarで乾燥させて、標記化合物18.22gを、約100ppmの塩化イソプロピル含量で無色の結晶(収率92.50%; アッセイ:98.4%(m/m))として得た。
比較実施例2D(溶媒としてEtOH/水中で)
機械式撹拌器、Pt-100温度計、滴下漏斗及び窒素入口を備えた250mlのダブルジャケット反応器に、(2S,3S,11bS)−3−((4S)−フルオロメチル−2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−2−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(2)21.10g(43.74mmol)、EtOH 20.0g及び水18.0を入れた。47〜53℃の温度で、塩酸(水中37%)15.2g(153mmol)を10分間以内に加えた。得られた溶液を、5μm篩を通して濾過した。濾過した溶液を、撹拌器、Pt-100温度計、滴下漏斗及び窒素入口を備えた500mlのダブルジャケット反応器に移した。撹拌下、20〜25℃でエタノール250gを溶液に1〜2時間以内に加えた。(3)200mgを播種した後、混合物は結晶化を開始した。その後、混合物を20〜22℃で更に3時間撹拌した。結晶を濾別し、エタノール40gで洗浄し、90℃/<20mbarで乾燥させて、標記化合物19.44gを、200〜300ppmの塩化エチル含量で無色の結晶(収率91.8%; アッセイ:98.4%(m/m))として得た。
実施例3
(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の形態Aの調製
(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の形態Aは、例えばメタノール、エタノール、2−プロパノールなどの溶媒中で、又は、アセトン/水(例えば1:1、w/w)、水/メタノール(例えば1:1、w/w)、水/エタノール(例えば0.4:0.6w/w)などの溶媒混合物中で、温浸により生成することができる。それはまた、非限定的にメタノール、メタノール/水(例えば0.5:0.5、w/w)、エタノール、水/エタノール(例えば0.6:0.4、w/w)を含む溶媒系中で播種有り又は無しで、(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の再結晶化により調製することができる。
結晶化手順
(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩250.00gを、アセトン91.2g及び水91.2gに溶解し、50〜55℃に加熱した。溶液を熱時濾過した。清澄な溶液に、50〜55℃でアセトン4763.0gを加えた。アセトン400mlを加えた後、(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の形態A播種結晶2.0gを50〜55℃で加えた。アセトンの添加が完了した後、懸濁液の温度を、0.3〜0.6K/分の速度で5〜10℃に冷却した。5〜10℃で1時間撹拌した後、無色の結晶を濾過し、アセトン約200ml(5〜10℃)で洗浄し、70℃/<20mbarにて14時間で乾燥させた。収量(収率):241.0g(95.4%)。
形態Aの播種結晶の調製
形態A播種結晶は、非限定的にエタノール、メタノール及びエタノール/水(例えば0.4:0.6 w/w)の水混合物を含む溶媒系中の(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩のスラリーの温浸により調製することができる。スラリーを室温で数日間撹拌した後、形態A結晶を濾過することができ、70℃/<20mbarで14時間乾燥させた。
形態Aの固体状態特性
形態AのXRPD−パターン、IR−スペクトル、DSC曲線、及びTG曲線を、図1〜4に示す。
実施例4
(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の形態Bの調製
DMF溶媒和物である(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の形態Bは、DMF/水(例えば0.5:0.5 w/w)の溶媒系中の(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の温浸により調製することができる。
結晶化手順
(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩0.38gを、0.50gDMF/水(0.5:0.5 w/w)に懸濁し、周囲温度で5日間撹拌した。濾過し、40℃〜50℃/<20mbarで数時間乾燥させた後、白色の固体0.04gを単離した。収量:0.04g。
形態Bの固体特性
形態BのXRPD−パターン、IR−スペクトル、DSC曲線、及びTG曲線を、図5〜8に示す。
実施例5
(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の非晶質形態の調製
(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩の非晶質形態は、凍結乾燥により入手できた。
調製手順
(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩5.00gを、水20gに周囲温度で溶解した。清澄な溶液を凍結し、減圧下で72時間凍結乾燥(冷却器:−55℃、真空圧:0.2mbar)した。分析は、非晶質(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩を示した。収量(収率):4.7g(94%)。
非晶質形態の固体特性
非晶質形態のXRPD−パターン、IR−スペクトル、DSC曲線、及びTG曲線を、図9〜12に示す。

Claims (17)

  1. 式(I):
    Figure 0005220860

    [式中、R、R及びRは、各々独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ又は低級アルケニルであり、ここで、低級アルキル、低級アルコキシ及び低級アルケニルは、場合により、低級アルコキシカルボニル、アリール又はヘテロシクリルにより置換されていてもよい]
    で示されるピリド[2,1−a]イソキノリン誘導体、又は薬学的に許容しうるその塩の製造方法であって、
    式(II):
    Figure 0005220860

    [式中、R、R及びRは、上記と同義であり、そしてRは、アミノ保護基である]で示されるN−保護ピリド[2,1−a]イソキノリン誘導体を、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン又はそれらの混合物、及び、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン又はそれらの混合物と混合した水からなる群より選択される溶媒中で、塩酸を用いて脱保護することを含む、方法。
  2. アセトン若しくはテトラヒドロフラン又はそれらの混合物、あるいは、アセトン若しくはテトラヒドロフラン又はそれらの混合物と混合した水を使用することを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 及びRが、メトキシであり、そしてRが、水素である、請求項1又は2記載の方法。
  4. 請求項1記載の方法であって、
    a) 式(III):
    Figure 0005220860

    [式中、R、R及びRは、各々独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ又は低級アルケニルであり、ここで、低級アルキル、低級アルコキシ及び低級アルケニルは、場合により、低級アルコキシカルボニル、アリール又はヘテロシクリルにより置換されていてもよく、そしてRは、アミノ保護基である]で示されるアミンを、式(IV):
    Figure 0005220860

    で示されるフルオロラクトンと、触媒として6−クロロピリジン−2−オールの存在下でカップリングして、式(V):
    Figure 0005220860

    [式中、R、R、R及びRは、上記と同義である]で示されるブチルアミドを形成すること;
    b) 式(VI):
    Figure 0005220860

    [式中、R、R、R及びRは、上記と同義であり、そしてMsは、メタンスルホニルを表す]で示されるメシラートを、式(V)のブチルアミドとメタンスルホニルクロリド又はメタンスルホン酸無水物と反応させることにより、形成すること;
    c) 有機塩基の存在下、式(VI)のメシラートを閉環して、式(II):
    Figure 0005220860

    [式中、R、R及びRは、上記と同義であり、そしてRは、アミノ保護基である]で示されるN−保護ピリド[2,1−a]イソキノリン誘導体を形成すること;並びに
    d) 式(II)のN−保護ピリド[2,1−a]イソキノリン誘導体を、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン又はそれらの混合物、及び、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン又はそれらの混合物と混合した水からなる群より選択される溶媒中で、塩酸を用いて脱保護すること
    を更に含む、方法。
  5. 工程a)において6−クロロピリジン−2−オール触媒が、式(III)のアミンの1mol当量に対して、0.05mol当量〜0.20mol当量の量で用いられることを特徴とする、請求項4記載の方法。
  6. 工程a)における変換が、80℃〜111℃の温度で実施されることを特徴とする、請求項4又は5記載の方法。
  7. 工程a)から得られる式(V)のブチルアミドを、メシル化工程b)に反応混合物から単離せずに使用することを特徴とする、請求項4〜6のいずれか一項記載の方法。
  8. 工程b)においてメタンスルホニルクロリドを使用することを特徴とする、請求項4〜7のいずれか一項記載の方法。
  9. 工程b)における変換が、10℃〜35℃の温度で実施されることを特徴とする、請求項4〜7のいずれか一項記載の方法。
  10. 工程b)で得られた式(VI)のメシラートを、閉環工程c)に反応混合物から単離せずに使用することを特徴とする、請求項4〜9のいずれか一項記載の方法。
  11. 工程c)においてリチウムtert.−ブトキシド又はリチウム−ビス(トリメチルシリル)アミドが、有機塩基として選択されることを特徴とする、請求項4〜10のいずれか一項記載の方法。
  12. リチウムtert.−ブトキシド又はリチウム−ビス(トリメチルシリル)アミドが、式(III)のアミンの1mol当量に対して、2.5mol当量〜3.5mol当量の量で用いられることを特徴とする、請求項11項記載の方法。
  13. 工程c)における変換が、−20℃〜10℃の温度で実施されることを特徴とする、請求項4〜12のいずれか一項記載の方法。
  14. 工程d)の脱保護に関して、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル若しくはテトラヒドロフラン又はそれらの混合物、あるいは、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル若しくはテトラヒドロフラン又はそれらの混合物と混合した水から選択される溶媒を、使用することを特徴とする、請求項4〜13のいずれか一項記載の方法。
  15. アセトン若しくはテトラヒドロフラン又はそれらの混合物、あるいは、アセトン若しくはテトラヒドロフラン又はそれらの混合物と混合した水を使用することを特徴とする、請求項14記載の方法。
  16. 工程d)における変換が、35℃〜66℃の温度で実施されることを特徴とする、請求項4〜15のいずれか一項記載の方法。
  17. 式(I)の化合物が、(2S,3S,11bS)−1−(2−アミノ−9,10−ジメトキシ−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−2H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル)−4(S)−フルオロメチル−ピロリジン−2−オン二塩酸塩である、請求項1〜16のいずれか一項記載の方法。
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